JP5632981B1 - 地中に埋設された埋設杭の引抜き方法、及びこれに用いる削孔ケーシング構造 - Google Patents

地中に埋設された埋設杭の引抜き方法、及びこれに用いる削孔ケーシング構造 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、引き上げ時に残された埋設杭の先端部の引き上げを可能とする埋設杭の引抜き方法、及びこれに用いる削孔ケーシング構造を提供する。【解決手段】削孔ケーシングの先端部の円周内面に沿って、リング状のワイヤを配置し、前記リング状のワイヤの一端側を前記削孔ケーシングの先端縁部に掛かり留めし、前記リング状のワイヤの他端側を引き上げ可能にし、前記ケーシングを、埋設杭を囲うように地中に下ろし、且つ前記ケーシングの先端部を埋設杭の底部より深く位置づけ、次いで、前記リング状のワイヤの他端側を前記ケーシングとともに引き上げることを特徴とする。【選択図】 図7

Description

本発明は、埋設杭の引抜き方法、及びこれに用いる削孔ケーシング構造に関する。
建造物の建て替えの際には、既存建造物の解体撤去や、地中に埋設された基礎杭(埋設杭)の引抜き工事が行われる。特許文献1、2には、埋設杭の引抜き工事に関する記載がある。
埋設杭の引抜き工事では、一般に、埋設杭周囲の地盤の削孔と、埋設杭の引抜きと、埋設杭を引き抜いた後に残る孔(以下、埋設孔という)の埋め戻しが行われる。
埋設杭周囲の地盤の削孔は、たとえば削孔ケーシングにより行われる。削孔ケーシングは、埋設杭の径より大きい内径を有する鋼製の管体であり、先端には、ダイヤビットと液体の噴射孔とが設けられる。
削孔ケーシングは、先端部の外周が埋設杭を取り囲むようにして設置され、回転駆動される。それとともに、先端の噴射孔から水(以下、削孔水という)が噴射される。削孔水により埋設杭周囲の地盤が溶けて泥水状になると、削孔ケーシングは、泥水状となった地盤に回転力と自重により進入し、孔壁を維持しながら削孔を行う。こうして、埋設杭周囲の地盤の削孔が行われる。
次に、削孔ケーシングが杭底まで削孔した後、削孔ケーシングを引き上げ、その後、埋設杭の上部にワイヤが巻き付けられ、このワイヤを引き上げることにより埋設杭が引き抜かれる。このとき、埋設杭を引き抜きながら埋設穴に流動化処理土が打設される。こうして、埋設穴の埋め戻しが行われる。埋設杭が引き抜かれると、流動化処理土の上に更に土砂が被せられ、流動化処理土が固化することで、地盤が復元される。
特開平7−82744号公報 特許4886894号公報
ここで、埋設杭の大きさについては大小があり、直径2m以上、全長15m、重量39t等に及ぶものから、0.3m径等の小径の埋設杭がある。径の太い埋設杭は、構造体が堅固であるので、上記の引き抜き工法において、ワイヤにより一体に引き上げることが可能である。
これに対して、小径の埋設杭の場合は、その構造として途中で継ぎ足されて一体化されている形態のもの、あるいは、太い埋設杭に比して剛性が十分でなくワイヤで引き上げの途中で埋設杭の下端部(先端部)が分離されて、地中に残されてしまうという場合がある。このような場合、残された埋設杭の下端部は短く、且つ一般的に再度ワイヤで巻き付けて引き上げるということは困難である。
したがって、かかる場合の対策として、これまで一方法として、図1に概略を示す特殊な先端部構造の削孔ケーシングを用いる工法で対応していた。
図1は、かかる従来工法における削孔ケーシングの先端部を模式的に示した図である。図において、先に形成された削孔壁5内に位置する削孔ケーシング1の先端部と、引き抜き時に残された埋設杭の先端部2が示される。
削孔ケーシング1は、先端部にツメ機構3を有する。ツメ機構3は、配管4を通して送られる油圧で開閉が制御される。図1(A)は、このツメ機構3が開かれた状態、図1(B)は、ツメ機構3が閉じられた状態を示す。
引き上げ時に残された埋設杭の先端部2より深く削孔ケーシング1が下ろされた状態で、ツメ機構3が閉じられる(図1(B)。これにより、ツメ機構3により埋設杭の先端部2が抱え支持された状態になる。図1(C)は、底面から見た模式図である。ツメ機構3が開かれた状態(点線部)から閉じられた状態を示され、閉じられた状態で埋設杭の先端部2が、ツメ機構3により抱えられた状態となる(図1(B))。
この状態で、削孔ケーシング1が引き上げられると埋設杭の先端部2もツメ機構3により支持された状態で引き上げられる。削孔ケーシング1が引き上げられた際に、ツメ機構3が開かれる、先端部2が、開放される。
上記のとおり、従来工法により引き上げ時に残された埋設杭の先端部2の引き上げが可能であるが、油圧機構により開閉されるツメ機構を有する特殊な削孔ケーシングを備えることが必要である。
かかる場合は、付加的な設備費が必要であり、結果として埋設杭の引き上げに要する費用が大きく成るという問題がある。
かかる点に鑑みて、本発明の目的は、簡易な構成で、引き上げ時に残された埋設杭の先端部2の引き上げを可能とする埋設杭の引抜き方法、及びこれに用いる削孔ケーシング構造を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明に従う地中に埋設された埋設杭の引抜き方法は、その一側面として、
削孔ケーシングの先端部の円周内面に沿って、リング状のワイヤを配置し、
前記リング状のワイヤの一端側を前記削孔ケーシングの先端縁部に掛かり留めし、
前記リング状のワイヤの他端側を引き上げ可能にし、
前記削孔ケーシングを、埋設杭を囲うように地中に下ろし、且つ前記削孔ケーシングの先端部を埋設杭の底部より深く位置づけ、
次いで、前記リング状のワイヤの他端側を前記削孔ケーシングとともに引き上げ、
前記削孔ケーシングの先端縁部の掛かり留めは、前記リング状のワイヤが、前記ワイヤの他端側を引き上げられるときに、前記埋設杭の底部を抱える離間した略平行とする幅を有する、ことを特徴とする。
上記の目的を達成する本発明に従う地中に埋設された埋設杭の引抜き方法は、第二の側面として、
削孔ケーシングの先端部の円周内面に沿って、リング状のワイヤを配置し、
前記リング状のワイヤの一端側を前記削孔ケーシングの先端縁部に掛かり留めし、
前記リング状のワイヤの他端側を引き上げ可能にし、
前記削孔ケーシングを、埋設杭を囲うように地中に下ろし、且つ前記削孔ケーシングの先端部を埋設杭の底部より深く位置づけ、
次いで、前記リング状のワイヤの他端側を前記削孔ケーシングとともに引き上げ、
前記リング状のワイヤは、一組の互いに交叉するワイヤであって、前記リング状のワイヤの他端側を前記削孔ケーシングとともに引き上げる際に、前記一組の互いに交叉するワイヤで格子状に前記埋設杭を抱える、ことを特徴とする。
上記の目的を達成する本発明に従う地中に埋設された埋設杭の引抜きに使用する削孔ケーシング構造の第一の側面は、
地中に埋設された埋設杭の引抜きに使用する削孔ケーシング構造であって、
先端円周部に、外側にワイヤが経由される所定幅を有して形成された縁部と、
前記縁部と対応して、前記先端円周部に有する一対のワイヤ通し溝と、
前記先端円周部の内側に沿ってワイヤを掛かり留める引掛かり部を有し、
地中に埋設された埋設杭の引き上げ時に、
削孔ケーシングの前記引掛かり部に前記ワイヤが留められた状態で、前記地中に埋設された埋設杭を囲うように位置づけられ、前記削孔ケーシングが引き上げられる際に、前記ワイヤが前記引掛かり部から外れ、前記所定幅を有して形成された縁部と、前記一対のワイヤ通し溝により、所定間隔を有して、前記ワイヤが前記埋設杭の底面を抱える様に位置づけられる、ことを特徴とする。
上記の目的を達成する本発明に従う地中に埋設された埋設杭の引抜きに使用する削孔ケーシング構造の第二の側面は、
地中に埋設された埋設杭の引抜きに使用する削孔ケーシング構造であって、
先端円周部に、それぞれ外側にワイヤが経由される所定幅を有して形成された一対の縁部と、
前記先端円周部に有する一対のワイヤ通し溝と、
前記先端円周部の内側に沿ってワイヤを掛かり留める引掛かり部を有し、
地中に埋設された埋設杭の引き上げ時に、
削孔ケーシングの前記引掛かり部に前記一組のワイヤが留められた状態で、前記地中に埋設された埋設杭を囲うように位置づけられ、前記削孔ケーシングが引き上げられる際に、前記ワイヤが前記引掛かり部から外れ、前記所定幅を有して形成された一対の縁部のそれぞれと、前記一対のワイヤ通し溝により、格子状に前記ワイヤが前記埋設杭の底面を抱える様に位置づけられる、ことを特徴とする。
前記削孔ケーシング構造の第二の側面において、
前記ワイヤは、二本で構成され、それぞれ一端が前記削孔ケーシングに留められ、前記一対の縁部の一方を経由して、前記一対のワイヤ通し溝の一方から引き出されている、
ことを特徴とする削孔ケーシング。
さらに、前記削孔ケーシング構造の第二の側面において、
前記ワイヤは、前記一対の縁部と、前記一対の縁部の間の前記削孔ケーシングの外側を経由して、前記一対のワイヤ通し溝から両端が引き出されていることを特徴とする。
本発明によれば、既存の工法では引き上げが困難であった埋設杭の先端部を,特殊の工具を用いずに容易に引き上げることができる。
従来工法における削孔ケーシングの先端部を模式的に示した図である。 本発明に従う埋設杭の引抜き方法における図1に対応する削孔ケーシングの先端部構造を説明する概念図である。 円周部にリング状のワイヤを配置した実施例の削孔ケーシングの底面の写真である。 削孔工程の手順を示す図である(その1)。 削孔工程の手順を示す図である(その2)。 埋設杭の引抜き工程の前半を説明する図である(その1)。 埋設杭の引抜き工程の前半を説明する図である(その1)。 埋設杭の引抜き工程の後半を説明する図である。 削孔ケーシングを埋設杭の先端部の底面より深く位置づけた状態を説明する図である。 ワイヤを用いて、埋設杭の先端部を引き上げた状態を底面側から見た写真である。 本発明に従う他の実施例の削孔ケーシングの底面の模式図である。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。実施の形態は、本発明の理解のためのものであり、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図2は、本発明に従う埋設杭の引抜き方法における図1に対応する削孔ケーシング1の先端部構造を説明する概念図である。
本発明の特徴は、削孔ケーシング1の先端部にリング状のワイヤ6を取り付けている点にある。
すなわち、図2において、(A)は、本発明に従う削孔ケーシング1の先端部の断面を模式的に示した図である。図2(B)は、底面側から見た模式図である。
削孔ケーシング1は環状を成し、先端の円周縁部に沿って複数のダイヤピット7が設けられている。
さらに、削孔ケーシング1の先端の円周縁部に両側に溝10を有する所定幅の縁辺11と、これに対向するように円周縁部に一対の溝12が形成されている。かかる溝10と12は、ワイヤ6の通し溝となる。
本発明の特徴として、リング状のワイヤ6が、削孔ケーシング1の環状端面の内周に沿って配置される。なお、環状端面の内周に沿って配置されるリング状のワイヤ6は、削孔ケーシング1の内周の複数個所に設けられた図示省略している釘状の引掛け部により掛かり留め保持される。
リング状のワイヤ6の閉じた一端側61は、削孔ケーシング1の円周部に形成された縁辺11に引掛けられ両側に有する溝10を通して、削孔ケーシング1内に導かれる。
さらに、リング状のワイヤ6の閉じた他端側62は、反対側の一対の溝12を通して削孔ケーシング1の円周縁の外側に引き出されている。
図3は、削孔ケーシング1の円周部にリング状のワイヤ6を配置した実施例の削孔ケーシング1の底面の写真である。図3の参照番号部位は、図2に示した概念図の参照番号と対応する。
かかる削孔ケーシング1の円周部にリング状のワイヤ6を配置した構成を用いて、引き上げ時に残された埋設杭の先端部2の引き上げを行う工法の手順について以下に説明する。
図4A,図4Bは、削孔工程の手順を示す図である。
図4Aにおいて、(a)は、埋設杭の頭出し工程を示す。バックホーなどの油圧ショベル機40は、埋設杭41の周囲を削孔し、埋設杭41上部の頭出しを行う。ついで、埋設杭41の上部周囲に、移動クレーンなどにより筒状のスタンドパイプ42が設置される。
次いで、図4A(b)に示すように、削孔装置43が、移動式クレーン44により、スタンドパイプ42に対し位置決めして設置される。削孔ケーシング1の先端は、スタンドパイプ42に挿入されるとともに、先端部の外周が埋設杭41の上部を覆うように設置される。
次いで、図4A(c)では、削孔ケーシング1が回転しながら、その先端から発泡水を噴射する。発泡水は、埋設杭41の周囲の地盤に噴射される。これにより、埋設杭41周囲の地盤が軟化して気泡泥土化する。そして、削孔ケーシング1が、回転力と自重とにより地中に進入する。
このとき、発泡水に含まれる発泡剤の作用により、削孔ケーシング1の外壁と削孔された埋設孔の孔壁との摩擦を低減することができる。さらに、気泡泥土の圧力により、削孔される孔壁の土圧に対抗でき、孔壁の崩落を防止できる。このようにして、削孔ケーシング1と孔壁との摩擦、あるいは、地下水圧や土圧による圧迫を軽減でき、削孔を促進することができる。
図4Bにおいて、(d)に示すように、削孔ケーシング1は、回転しながら地中に進入する。回転方向は、いずれの方向であってもよいし、適宜に方向が変更されてもよい。そして、削孔ケーシング1の先端が埋設杭41の底部の位置まで達した時点で、削孔が完了する。
埋設杭41の底部が広がっており拡底部を形成していたり部分的に杭太り部が形成されていたりする場合には、削孔ケーシング1の先端に設けられるダイヤビット7(図2,図3参照)でこれらが削り取られる。これにより、埋設杭41が地盤から縁切りされる。
次いで、図4B(e)に示すように、削孔ケーシング1が、もとの位置まで引き上げられる。このようにして、削孔工程が終了する。
次に、埋設杭の引抜き工程を説明する。
図5A,図5Bは、埋設杭の引抜き工程の前半を説明する図である。
まず、図5Aにおいて、(a)、(b)に示すように、削孔ケーシング1に金属製のワイヤ50が取り付けられ、その状態で再度削孔ケーシング1が埋設杭41周囲の地盤に挿入される。図5A(b)に示すように、ワイヤ50には環状部50aが設けられ、環状部50aが削孔ケーシング1の先端部に取り付けられる。たとえば、環状部50aは、複数のダイヤビット7の外側に巻き付けられる。
次いで、図5Bにおいて、(c)に示すように、削孔ケーシング1の先端が埋設杭41の中間あるいは中間より上部寄りに達した時点で、移動式クレーン44を駆動させて削孔ケーシング1を水平方向に振動させる。これにより、ワイヤ50の環状部50aが、削孔ケーシグ1から外れ、埋設杭41の外周に掛る。
次いで、図5B(d)に示すように、ワイヤ50の環状部50aを地中に残し、削孔ケーシング1を地中から引き上げる。
図6は、埋設杭の引抜き工程の後半を説明する図である。
まず、図6(A)に示すように、移動式クレーン44、44aによる共吊り、若しくは単独でワイヤ50を吊り上げる。ここで、ワイヤ50の環状部50aは、図6B)に示すように、予め二重にされ、くぐりつり状に形成される。これにより、ワイヤ50を引き上げるときに環状部50aの内径が狭まり、埋設杭41に確実に巻着する。
そして、図6(C)に示すように、ワイヤ50の端部を移動式クレーン44、44aで引き上げ、ワイヤ50が巻きつけられた埋設杭41を引き抜く。
このとき、埋設杭41周囲の地盤は、発泡水により気泡泥土化しており、埋設杭41との摩擦が軽減される。また、地下水圧や埋設孔41の孔壁の土圧が抑制され、孔壁の崩落が防止されるので、引抜きが容易になる。
しかし、先に説明した様に、埋設杭41の径が小さい場合は、途中で折れて先端部41aが、分離した状態になる。したがって、かかる場合は、埋設杭41の大部が引き上げられても、先端部41a(図1:2)が地中に取り残された状態になる。
本発明は、かかる取り残された埋設杭41の先端部41aを容易に引き上げる方法を提供するものである。
すなわち、図2,図3に示したように、削孔ケーシング1の先端部内周に沿って、ワイヤ6を配置した状態で、削孔ケーシング1を再び、埋設穴に下ろす。この際、埋設杭41の先端部41aの周囲の地盤は、発泡水により気泡泥土化している。したがって、図7に示すように、容易に削孔ケーシング1の先端部を埋設杭41の先端部41aの底面より深く位置づけることができる。
図7は、削孔ケーシング1を埋設杭41の先端部41aの底面より深く位置づけた状態を説明する図である。
図7において、(A)は、削孔ケーシング1と埋設杭41の先端部41aの関係を示す断面模式図である。(B)は、埋設杭41の先端部41aの底面側から見た模式図である。
削孔ケーシング1の先端部を埋設杭41の先端部41aの底面より深く位置づけた状態で、ワイヤ6の先端側62を引き上げる。これにより、削孔ケーシング1の先端部内周に沿って配置されているワイヤ6は、削孔ケーシング1の内周から外れ、埋設杭41の先端部41aの底面側に略平行に位置づけられ、埋設杭41の先端部41aを抱える状態となる(図7(B))。
次いで、削孔ケーシング1ともに、ワイヤ6に張力を与えながら引き上げると、埋設杭41の先端部41aをワイヤ6に抱えられた状態で引き上げることが可能である。
図8は、ワイヤ6を用いて、埋設杭41の先端部41aを引き上げた状態を底面側から見た写真である。図8(A)に写真のみを、更に図解容易のために図8(B)に埋設杭41の先端部41aと、ワイヤ6の関係を示している。
この様に,本発明方法により、既存の工法では引き上げが困難であった埋設杭41の先端部41aを,特殊の工具を用いずに容易に引き上げることができる。
図9は、本発明に従う他の実施例の削孔ケーシングの底面の模式図である。
先の実施例(図2(B),図7(B))では、ワイヤ6により、二本の平行線で埋設杭41の先端部41aを支える構成であった。これに対して、図9に示す例では、二本の平行線の交叉する組により格子状に埋設杭41の先端部41aを支える構成として、より確実に安定して先端部41aを抱えることが出来る。
図9(A)に示す構成は、二本のワイヤを用い、それぞれの一端を削孔ケーシング1に留め(9a、9b)、図2(B)に示したと同様に途中を削孔ケーシング1の外側を経由(6a1,6b1)する様にして二本のワイヤの他端6a,6bを引き出している。したがって、二本のワイヤの他端6a,6bを同時に引上げることにより、図9(A)に示す様に、格子状のワイヤにより埋設杭41の先端部41aを支えることが出来る。
これに対して、図9(B))に示す構成は、一本のワイヤ6を用い、図9(A)の一端を削孔ケーシング1に留める(9a、9b)ことでなく、削孔ケーシング1の外側を経由する経路6cで繋いだ構成により、一本のワイヤ6の両端を削孔ケーシング1から引き出している。
したがって、ワイヤ6の両端を引上げることにより、図9(B)に示す様に、格子状のワイヤにより埋設杭41の先端部41aを支えることが出来る。
1 削孔ケーシング
41 埋設杭
2,41a 取り残された埋設杭の先端部
6 ワイヤ
7 ダイヤピット

Claims (7)

  1. 地中に埋設された埋設杭の引抜き方法であって、
    削孔ケーシングの先端部の円周内面に沿って、リング状のワイヤを配置し、
    前記リング状のワイヤの一端側を前記削孔ケーシングの先端縁部に掛かり留めし、
    前記リング状のワイヤの他端側を引き上げ可能にし、
    前記削孔ケーシングを、埋設杭を囲うように地中に下ろし、且つ前記削孔ケーシングの先端部を埋設杭の底部より深く位置づけ、
    次いで、前記リング状のワイヤの他端側を前記削孔ケーシングとともに引き上げ、
    前記削孔ケーシングの先端縁部の掛かり留めは、前記リング状のワイヤが、前記ワイヤの他端側を引き上げられるときに、前記埋設杭の底部を抱える離間した略平行とする幅を有する、
    ことを特徴とする地中に埋設された埋設杭の引抜き方法。
  2. 地中に埋設された埋設杭の引抜き方法であって、
    削孔ケーシングの先端部の円周内面に沿って、リング状のワイヤを配置し、
    前記リング状のワイヤの一端側を前記削孔ケーシングの先端縁部に掛かり留めし、
    前記リング状のワイヤの他端側を引き上げ可能にし、
    前記削孔ケーシングを、埋設杭を囲うように地中に下ろし、且つ前記削孔ケーシングの先端部を埋設杭の底部より深く位置づけ、
    次いで、前記リング状のワイヤの他端側を前記削孔ケーシングとともに引き上げ、
    前記リング状のワイヤは、一組の互いに交叉するワイヤであって、前記リング状のワイヤの他端側を前記削孔ケーシングとともに引き上げる際に、前記一組の互いに交叉するワイヤで格子状に前記埋設杭を抱える、
    ことを特徴とする地中に埋設された埋設杭の引抜き方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記リング状のワイヤは、前記削孔ケーシングの先端部の円周内面に沿って釘状の引掛かり部材により、配置される、
    ことを特徴とする地中に埋設された埋設杭の引抜き方法。
  4. 地中に埋設された埋設杭の引抜きに使用する削孔ケーシング構造であって、
    先端円周部に、外側にワイヤが経由される所定幅を有して形成された縁部と、
    前記縁部と対応して、前記先端円周部に有する一対のワイヤ通し溝と、
    前記先端円周部の内側に沿ってワイヤを掛かり留める引掛かり部を有し、
    地中に埋設された埋設杭の引き上げ時に、
    削孔ケーシングの前記引掛かり部に前記ワイヤが留められた状態で、前記地中に埋設された埋設杭を囲うように位置づけられ、前記削孔ケーシングが引き上げられる際に、前記ワイヤが前記引掛かり部から外れ、前記所定幅を有して形成された縁部と、前記一対のワイヤ通し溝により、所定間隔を有して、前記ワイヤが前記埋設杭の底面を抱える様に位置づけられる、
    ことを特徴とする削孔ケーシング。
  5. 地中に埋設された埋設杭の引抜きに使用する削孔ケーシング構造であって、
    先端円周部に、それぞれ外側にワイヤが経由される所定幅を有して形成された一対の縁部と、
    前記先端円周部に有する一対のワイヤ通し溝と、
    前記先端円周部の内側に沿ってワイヤを掛かり留める引掛かり部を有し、
    地中に埋設された埋設杭の引き上げ時に、
    削孔ケーシングの前記引掛かり部に前記一組のワイヤが留められた状態で、前記地中に埋設された埋設杭を囲うように位置づけられ、前記削孔ケーシングが引き上げられる際に、前記ワイヤが前記引掛かり部から外れ、前記所定幅を有して形成された一対の縁部のそれぞれと、前記一対のワイヤ通し溝により、格子状に前記ワイヤが前記埋設杭の底面を抱える様に位置づけられる、
    ことを特徴とする削孔ケーシング。
  6. 請求項において、
    前記ワイヤは、二本で構成され、それぞれ一端が前記削孔ケーシングに留められ、前記一対の縁部の一方を経由して、前記一対のワイヤ通し溝の一方から引き出されている、
    ことを特徴とする削孔ケーシング。
  7. 請求項において、
    前記ワイヤは、前記一対の縁部と、前記一対の縁部の間の前記削孔ケーシングの外側を経由して、前記一対のワイヤ通し溝から両端が引き出されている、
    ことを特徴とする削孔ケーシング。
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