JP2008013999A - 場所打ちコンクリート杭の築造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、地中に場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法に関し、オールケーシング工法において、地中の土圧が打設されたコンクリートの側圧よりも大きい場合であっても、設計杭径に略等しい杭径以上の杭径が確保された場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】地中に築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭径よりも大径な内径を有する口元管10を用いて第1の掘削孔110を掘削し、その口元管10と同芯に配設したケーシングチューブ20を用いて掘削した第2の掘削孔120内にそのケーシングチューブ20を地上に引き上げつつコンクリート50を打設した後に、口元管10を地上に引き上げつつ第1の掘削孔110内にコンクリート50を打設する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、地中に場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法に関する。
従来より、建築物や構築物等を築造する場合に、地中に場所打ちコンクリート杭を築造する技術がある。このような技術として、下端に掘削刃物が備えられたケーシングチューブを掘削孔全長にわたって全周回転圧入あるいは揺動圧入すると共に、圧入されたケーシングチューブ内の土砂をハンマーグラブを用いて地上に搬出して立坑(掘削孔)を地盤に掘削し、その掘削孔内に籠状に組み立てられた鉄筋を挿入して配筋し、トレミー管等を用いてコンクリートを打設しつつケーシングチューブを引抜いて場所打ちコンクリート杭を築造する、いわゆるオールケーシング工法が知られている。
このようなオールケーシング工法に使用するケーシングチューブは、一般に、ケーシングチューブの下端に備えられた掘削刃物(カッティングエッジ)の刃先外径(カッタ径)が、設計杭径(杭口径)に等しい公称径となっている。また、そのケーシングチューブの掘削刃物以外の部分の外径は、掘削途中の地盤との摩擦を減少させるために、公称径に対して20mm程度小さな値となっている(例えば、非特許文献1参照。)。
ここで、オールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径は、設計杭径と略等しくなることが好ましい。ところが、このようなケーシングチューブを使用するオールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径は、ケーシングチューブの特性や、地盤の種類や、地盤の状態や、オペレータの技術などといった各種要因によって、使用するケーシングチューブの公称径に対して±20〜30mmの範囲で変動した杭径となる可能性があるとされている(例えば、非特許文献2参照。)。
例えば、オールケーシング工法においてケーシングチューブを引き抜くまではそのケーシングチューブが掘削孔の孔壁を保持しているものの、コンクリートを打設しつつケーシングチューブを引き抜いた際に、地中の土圧が、打設されたコンクリートが杭周地盤に与える圧力(以下、この圧力を側圧と称する)よりも小さい場合は、築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、設計杭径よりも大きな杭径となる。このような場合は設計杭径が確保されるために問題はないものの、コンクリートを打設しつつケーシングチューブを引き抜いた際に、地中の土圧が打設されたコンクリートの側圧よりも大きい場合は、築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、設計杭径よりも小さな杭径となってしまい、設計杭径が確保されないこととなる。
ここで、コンクリートが打設された掘削孔内の各点における、打設されたコンクリートの側圧は、各点とコンクリート面の間にあるコンクリートの重量によるものであり、打設されたコンクリートのコンクリート面からの深さに比例する。そのため、側圧は、掘削孔の下部ほど大きく、上部に向かうに従って小さくなる。
従って、オールケーシング工法において、コンクリートを打設しつつケーシングチューブを引き抜いた際に、上述した、地中の土圧が打設されたコンクリートの側圧よりも大きくなるといった現象は、掘削孔の上部で発生しやすい。そのため、地盤の種類や地盤の状態によっては、築造された場所打ちコンクリート杭の杭頭部近傍の杭径が、設計杭径よりも小さな杭径となりやすい。
しかしながら、オールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、使用するケーシングチューブの公称径に対して変動した杭径となったとしても、変動量の定量的な評価は困難であるため、設計杭径は公称径とされている(例えば、非特許文献2参照。)。
そのため、設計杭径の算出に当たっては、オールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、使用するケーシングチューブの公称径に対して±20〜30mmの範囲で変動した杭径となることが考慮されており、この範囲内で変動した杭径を有する場所打ちコンクリート杭は、強度的に問題ないとされている。
アタッチメント一覧表、「オールケーシング工法」、菱建基礎株式会社、2004年2月、改−500、p2 「道路橋示方書(I共通編・IV下部構造編)・同解説」、改訂版、社団法人日本道路協会、平成14年3月7日、p420、正誤表
ところが、地盤の種類や、地盤の状態や、オペレータの技術などといった要因によっては、オールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、使用するケーシングチューブの公称径に対して、すなわち設計杭径に対して±20〜30mmを超える範囲で変動した杭径となる可能性があることも知られている。
オールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が設計杭径よりも30mm以上太い杭径となる場合は、設計杭径以上の杭径が確保されていることから問題ないものの、その杭径が設計杭径よりも30mm以上細い杭径となる場合は、築造された場所打ちコンクリート杭が強度不足のものとなるおそれがある。そのため、設計杭径よりも30mm以上細い杭径を有する部分に、例えばコンクリートを新たに打ち直して補強するなどといった対策が必要となり、コストアップを招くこととなる。
本発明は、上記事情に鑑み、オールケーシング工法において、地中の土圧が打設されたコンクリートの側圧よりも大きい場合であっても、設計杭径に略等しい杭径以上の杭径が確保された場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成する本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法は、地中に場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法において、上記場所打ちコンクリート杭の杭径よりも大径な内径を有する口元管を地表から沈下し、口元管内の土砂を搬出して第1の掘削孔を掘削し、場所打ちコンクリート杭築造用ケーシングチューブを上記口元管と同芯に配設し、上記ケーシングチューブを支持地盤層まで沈下して、上記第1の掘削孔の下方に第2の掘削孔を掘削し、上記ケーシングチューブを地上に引き上げつつ上記第2の掘削孔内にコンクリートを打設し、次いで、上記口元管を地上に引き上げつつ上記第1の掘削孔内にコンクリートを打設することを特徴とする。
ここで、本発明において口元管とは、地中に築造すべき場所打ちコンクリート杭の地上から一定深さまでの掘削孔の壁の崩壊を防止するために用いる鋼管をいう。尚、一定深さは、地盤の強度、崩壊性、築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭径等に応じて定められ、杭頭位置(例えば、地上から2m〜3m深さ)に杭頭補強部長さ(例えば、築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭径の2倍に相当する長さ)を加えた長さとし、現地盤の状況に応じて定められる。
また、本発明において場所打ちコンクリート杭築造用ケーシングチューブとは、例えば全周回転式オールケーシング工法や揺動式オールケーシング工法等において使用される、下端に掘削刃物を有する鋼管であって、場所打ちコンクリート杭を形成する掘削孔を掘削し、その掘削孔内にコンクリートを打設しつつ引き上げる鋼管をいう。
本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法は、上記場所打ちコンクリート杭の杭径よりも大径な内径を有する口元管を用いて上記第1の掘削孔を掘削し、その口元管と同芯に配設した場所打ちコンクリート杭築造用ケーシングチューブを用いて掘削した上記第2の掘削孔内にそのケーシングチューブを地上に引き上げつつコンクリートを打設した後に、口元管を地上に引き上げつつ第1の掘削孔内にコンクリートを打設する方法である。
ここで、一般に、掘削孔の上部では、地中の土圧が、打設されたコンクリートが杭周地盤に与える圧力(以下、この圧力を側圧と称する)よりも大きくなるといった現象が発生しやすく、杭頭部近傍の杭径が設計杭径よりも小さな杭径となりやすい。ところが、本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法によって築造された場所打ちコンクリート杭は、この場所打ちコンクリート杭の杭頭部近傍が、この場所打ちコンクリート杭の杭径よりも大径な内径を有する口元管によって形成されることとなるため、設計杭径よりも小さな杭径となりやすい杭頭部近傍において、設計杭径に略等しい杭径以上の杭径が確保される。
従って、本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法によれば、全周回転式オールケーシング工法や揺動式オールケーシング工法において、地中の土圧が打設されたコンクリートの側圧よりも大きい場合であっても、設計杭径に略等しい杭径以上の杭径が確保された場所打ちコンクリート杭が築造される。
本発明によれば、オールケーシング工法において、地中の土圧が打設されたコンクリートの側圧よりも大きい場合であっても、設計杭径に略等しい杭径以上の杭径が確保された場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態を説明するのに先立って、地中に場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法についての従来の技術の問題点について分析する。
図5,図6は、オールケーシング工法におけるケーシングチューブ60を引き抜く工程の縦断面図である。
図5,図6に示すケーシングチューブ60は、地中に場所打ちコンクリート杭を築造するオールケーシング工法に使用するケーシングチューブであって、下端に掘削刃物61が備えられている。
このケーシングチューブ60は、設計杭径が1200mmの杭径を有する場所打ちコンクリート杭を築造するために使用することを想定したものである。従って、下端に備えられた掘削刃物61の刃先外径が、設計杭径に等しい1200mmとなっており、この1200mmがこのケーシングチューブ60の公称径とされている。
また、このケーシングチューブ60の掘削刃物61以外の部分の外径は、掘削途中の地盤との摩擦を減少させるために、公称径(1200mm)に対して20mm小さな1180mmとなっている。また、このケーシングチューブ60の内径は1090mmとなっている。
オールケーシング工法においてケーシングチューブ60を引き抜くまではそのケーシングチューブ60が掘削孔の孔壁を保持している。ところが、図5に示すように、コンクリート50を打設しつつケーシングチューブ60を地上に向かう矢印C方向に引き抜いた際に、地中の土圧P1が、打設されたコンクリート50が杭周地盤に与える圧力(以下、この圧力を側圧と称する)P2よりも小さい場合は、築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、設計杭径(1200mm)よりも大きな杭径となる。
図5に示すような場合は設計杭径(1200mm)が確保されるために問題はないものの、図6に示すように、コンクリート50を打設しつつケーシングチューブ60を地上に向かう矢印C方向に引き抜いた際に、地中の土圧P1が打設されたコンクリート50の側圧P2よりも大きい場合は、築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、設計杭径(1200mm)よりも小さな杭径となってしまい、設計杭径(1200mm)が確保されないこととなる。
ここで、オールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径は、ケーシングチューブの特性や、地盤の種類や、地盤の状態や、オペレータの技術などといった各種要因によって、使用するケーシングチューブの公称径に対して±20〜30mmの範囲で変動した杭径となる可能性があるものの、変動量の定量的な評価は困難であるため、設計杭径は公称径とされている。
ところが、例えば図5,図6を参照して説明した要因によっては、オールケーシング工法で築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が、使用するケーシングチューブの公称径(1200mm)に対して、すなわち設計杭径(1200mm)に対して±20〜30mmを超える範囲で変動した杭径となる可能性があることも知られている。
図6を参照して説明した、設計杭径(1200mm)が確保されない例において、築造された場所打ちコンクリート杭の杭径が設計杭径(1200mm)よりも30mm以上細い杭径となる場合は、築造された場所打ちコンクリート杭が強度不足のものとなるおそれがある。そのため、設計杭径(1200mm)よりも30mm以上細い杭径を有する部分に、例えばコンクリートを新たに打ち直して補強するなどといった対策が必要となり、コストアップを招くこととなる。
本発明は、このような従来の問題を解決したもので、以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。尚、本実施形態では、1200mmの杭径を有する場所打ちコンクリート杭を、全周回転式オールケーシング工法によって地中に築造する築造方法の例を挙げて説明する。
図1は、本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちの口元管先行施工工程を説明する縦断面図である。
まず、地上のクローラクレーン(図示せず)から吊下されたバイブロハンマ(図示せず)を用いて、口元管10を地表から沈下する。この口元管10は、本発明にいう口元管の一例に相当するものである。この時、この口元管10を、直角2方向から下げ振り等を視準しながら、地中に築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭芯に正確に合わせ沈下する。尚、口元管10の沈下や、口元管10の引き抜き(図4参照)にあたっては、周辺環境に対する振動等の発生が問題となる場合は、例えば全周回転式や揺動式のケーシング圧入装置を用いてもよい。また、口元管10を建て込む方法は、これらに限られるものではなく、例えばアースドリル機等を使用して口元管10を建て込んでもよい。
この口元管10は、地中に築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭径(1200mm)よりも300mm大径な、1500mmの内径を有するシングル鋼管であって、その場所打ちコンクリート杭の地上から一定深さまでの掘削孔の壁の崩壊を防止するために用いる鋼管である。また、この一定深さは、地盤の強度、崩壊性、築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭径等に応じて定められ、地中に築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭頭位置に杭頭補強部長さを加えた長さとし、現地盤の状況に応じて定められる。ここでは、図1に二点鎖線で示すその杭頭位置が地上から3m深さとされている。また、杭頭補強部長さが、築造すべき場所打ちコンクリート杭の杭径(1200mm)の2倍に相当する2.4mとされている。従って、上記一定深さは5.4mとされている。
図1に示すように、口元管10を地上から5.4m深さまで沈下した後、地上のクローラクレーン(図示せず)から吊下されたハンマーグラブ(図示せず)を吊り降ろし、そのハンマーグラブを用いて口元管10内の土砂を地上に搬出して第1の掘削孔110を掘削する。この時、口元管10の内壁に土砂の付着がないよう、丁寧に掘削する。この第1の掘削孔110は、本発明にいう第1の掘削孔の一例に相当する。尚、第1の掘削孔110を掘削する方法は、これに限られるものではなく、例えばアースドリル工法で使用する掘削バケット等を用いて第1の掘削孔110を掘削してもよい。
図2は、本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちの掘削工程を説明する縦断面図である。
次に、掘削刃物21を下端に備えた場所打ちコンクリート杭築造用ケーシングチューブ(以下、ケーシングチューブと称する)20を、口元管10と同芯になるようにケーシング圧入装置30に正確にセットする。
このケーシングチューブ20は、全周回転式オールケーシング工法において使用される、下端に掘削刃物21を有する鋼管であって、場所打ちコンクリート杭を形成する掘削孔を掘削し、その掘削孔内にコンクリートを打設しつつ引き上げる鋼管である。また、このケーシングチューブ20は、設計杭径が1200mmの杭径を有する場所打ちコンクリート杭を築造するために使用することを想定したものである。従って、下端に備えられた掘削刃物21の刃先外径が、設計杭径に等しい1200mmとなっており、この1200mmがこのケーシングチューブ20の公称径とされている。また、このケーシングチューブ20の掘削刃物21以外の部分の外径は、掘削途中の地盤との摩擦を減少させるために、公称径(1200mm)に対して20mm小さな1180mmとなっている。また、このケーシングチューブ20の内径は1090mmとなっている。このケーシングチューブ20は、本発明にいう場所打ちコンクリート杭築造用ケーシングチューブの一例に相当するものである。
ケーシング圧入装置30にセットされたケーシングチューブ20を、このケーシング圧入装置30を用いて円周方向に全周回転させると共に、このケーシングチューブ20の上部に他のケーシングチューブ20を順次継ぎ足しながら地盤に回転圧入する。また、地上のクローラクレーン(図示せず)から吊下されたハンマーグラブ(図示せず)を吊り降ろし、ケーシングチューブ20によって掘削孔の孔壁の崩落を防止しながらケーシングチューブ20内の土砂をハンマーグラブを用いて地上に搬出することによって、口元管先行施工工程で掘削された第1の掘削孔110(図1参照)の下方に第2の掘削孔120を掘削し、図2に示すように、ケーシングチューブ20の下端を支持地盤層100まで沈下する。ケーシングチューブ20の下端が支持地盤層100に到達したら、根入掘削を行って掘削を完了する。この第2の掘削孔120は、本発明にいう第2の掘削孔の一例に相当する。
図3は、本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちのコンクリート打設工程を説明する縦断面図である。
次に、バケット(図示せず)を用いて掘削孔内のスライムを除去するスライム処理を行い、このスライム処理が完了した掘削孔内に、籠状に組み立てられた鉄筋40を挿入して配筋する。
次に、鉄筋40が配筋された掘削孔内にトレミー管(図示せず)を挿入し、図3に示すように、第2の掘削孔120内にこのトレミー管を用いてコンクリート50を打設しつつケーシングチューブ20を地上に向かう矢印A方向に引き上げる。第2の掘削孔120内にコンクリート50を打設した後も、第1の掘削孔110内に引き続きコンクリート50を打設する。
図4は、本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちの埋め戻し工程を説明する縦断面図である。
第2の掘削孔120内にコンクリート50を打設した後の、第1の掘削孔110内へのコンクリート50の打設は、地上のクローラクレーン(図示せず)から吊下されたバイブロハンマ(図示せず)を用いて、口元管10を地上に向かう矢印B方向に引き上げながら行う。また、第1の掘削孔110内にコンクリート50を打設するにあたっては、このコンクリート50中へのスライムの混入を考慮して、図に二点鎖線で示す杭頭位置よりも80cm程度余分に余盛りする。
最後に、図4に示すように、余盛りされたコンクリート50の上部に、油圧ショベル(図示せず)を用いて土砂130を埋め戻し、地上のクローラクレーン(図示せず)から吊下されたバイブロハンマ(図示せず)を用いて、口元管10を地上に向かう矢印B方向に引き上げ、場所打ちコンクリート杭の築造が完了する。
ここで、一般に、掘削孔の上部では、地中の土圧が、打設されたコンクリートの側圧よりも大きくなるといった現象が発生しやすく、杭頭部近傍の杭径が設計杭径よりも小さな杭径となりやすい。
ところが、以上説明したように、本実施形態の場所打ちコンクリート杭の築造方法によって築造された場所打ちコンクリート杭は、この場所打ちコンクリート杭の杭頭部近傍が、この場所打ちコンクリート杭の杭径よりも大径な内径を有する口元管10によって形成されることとなるため、設計杭径よりも小さな杭径となりやすい杭頭部近傍において、設計杭径に略等しい杭径以上の杭径が確保される。
従って、本実施形態の場所打ちコンクリート杭の築造方法によれば、オールケーシング工法において、地中の土圧が打設されたコンクリート50の側圧よりも大きい場合であっても、設計杭径に略等しい杭径以上の杭径が確保された場所打ちコンクリート杭が築造される。
尚、本実施形態では、全周回転式オールケーシング工法による場所打ちコンクリート杭の築造方法の例について説明したが、本発明の場所打ちコンクリートの築造方法杭はこれに限られるものではなく、例えば揺動式オールケーシング工法による場所打ちコンクリート杭の築造方法であってもよい。
また、本実施形態では、1200mmの杭径を有する場所打ちコンクリート杭の築造方法の例について説明したが、本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法はこれに限られるものではなく、いかなる杭径を有する場所打ちコンクリート杭の築造方法にも適用できる。
本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちの口元管先行施工工程を説明する縦断面図である。 本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちの掘削工程を説明する縦断面図である。 本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちのコンクリート打設工程を説明する縦断面図である。 本発明の場所打ちコンクリート杭の築造方法についての一実施形態のうちの埋め戻し工程を説明する縦断面図である。 オールケーシング工法におけるケーシングチューブを引き抜く工程の縦断面図である。 オールケーシング工法におけるケーシングチューブを引き抜く工程の縦断面図である。
符号の説明
10 口元管
20,60 ケーシングチューブ
21,61 掘削刃物
30 ケーシング圧入装置
40 鉄筋
50 コンクリート
100 支持地盤層
110 第1の掘削孔
120 第2の掘削孔
130 土砂

Claims (1)

  1. 地中に場所打ちコンクリート杭を築造する築造方法において、前記場所打ちコンクリート杭の杭径よりも大径な内径を有する口元管を地表から沈下し、口元管内の土砂を搬出して第1の掘削孔を掘削し、場所打ちコンクリート杭築造用ケーシングチューブを前記口元管と同芯に配設し、前記ケーシングチューブを支持地盤層まで沈下して、前記第1の掘削孔の下方に第2の掘削孔を掘削し、前記ケーシングチューブを地上に引き上げつつ前記第2の掘削孔内にコンクリートを打設し、次いで、前記口元管を地上に引き上げつつ前記第1の掘削孔内にコンクリートを打設することを特徴とする場所打ちコンクリート杭の築造方法。
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