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本発明は、光を照射することにより触媒作用を示す光触媒素子に関する。
従来、アナターゼ型酸化チタン等の化合物は、光を照射することにより触媒作用を示すことが知られており、光触媒と呼ばれている。前記アナターゼ型TiOは、光触媒としての強い酸化作用を利用して、水を分解して水素と酸素とを得る水素生成装置に用いられている(例えば特許文献1参照)。また、前記アナターゼ型TiOは、前記酸化作用により、有害物の分解、殺菌、防汚等の環境浄化に用いられている(例えば非特許文献1参照)。
ところが、前記アナターゼ型TiOは、触媒作用を示すには紫外領域の光を吸収する必要がある。このため、太陽光や、白熱灯または蛍光灯の発光光では、その一部の光が光触媒作用に寄与するに過ぎず、反応速度が遅い、光反応収率が低い等、十分な触媒効率を得ることができない。そこで、前記アナターゼ型TiOからなる光触媒を改良して、可視光を吸収することにより前記触媒作用を示すようにする試みが種々なされている。
しかしながら、前記アナターゼ型TiOからなる光触媒の改良は十分とは言えず、ある程度満足できる触媒作用を得るためには、触媒として作用する面積を大きくすることが避けられず、装置が大型化するため、高価になるという不都合がある。
特開2003−238104号公報
藤嶋昭、「光触媒を利用した環境浄化の実用化」、日本化学会編、季刊化学総説、No.36、1988、p.239-247
本発明は、かかる不都合を解消して、微弱な光線を用いても触媒作用を示すことができ、小型化可能な光触媒素子を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、360〜380nmの波長の紫外光が入射せしめられる基材と、該基材の表面に形成され該基材に入射する360〜380nmの波長の紫外光を全反射してエバネッセント光を形成する金属被覆層と、該金属被覆層を挟持する同一の屈折率を備える2つのアナターゼ型TiO 薄膜層とを備える光触媒素子であって、該金属被覆層は、5〜50nmの範囲の厚さを備え、該金属被覆層の1か所に励起された表面プラズモン共鳴光を伝搬方向に対して垂直方向の振幅を有する横波とし、前記プラズモン共鳴光を導波させることができる、金属アルミニウムからなることを特徴とする
本発明の光触媒素子では、まず、前記基材に入射した紫外光が前記範囲の厚さを備える金属アルミニウムからなる金属被覆層で全反射される。このとき、前記全反射される角度の中で、ある特定の角度で入射した紫外光が、前記金属被覆層に共鳴的に吸収されることによりエバネッセント光が発生し、該エバネッセント光により該金属被覆層表面に表面プラズモン共鳴光が励起される。このとき、前記金属被覆層を形成する金属アルミニウムの厚さがnm未満であるか、50nmを超えるときには、前記紫外光の入射角に関わらず、前記表面プラズモン共鳴光を効率良く励起させることができない。
前記表面プラズモン共鳴光は、電界強度増大効果を備えているので、強度が増大された紫外光が前記光触媒薄膜層に入射することとなり、該光触媒薄膜層を形成するアナターゼ型TiOが、触媒作用を示すことができる。
従って、本発明の光触媒素子によれば、LED等を光源とする微弱な紫外光であっても前記表面プラズモン共鳴光により強度が増大されて触媒作用を得ることができる。しかも、本発明の光触媒素子によれば、前記基材の表面に前記金属被覆層と光触媒薄膜層とを形成するだけでよいので小型化することができる。
このとき、前記金属被覆層は、同一の屈折率を備える2つのアナターゼ型TiO薄膜層により挟持された構成であり、かかる構成によれば、前記金属被覆層の1か所に励起された表面プラズモン共鳴光が伝搬方向に対して垂直方向の振幅を有する横波となる。表面プラズモン共鳴光はプラズマ波成分と電磁波成分とからなり、その吸収損失はプラズマ波成分の吸収損失により決められる。しかし、前記横波の表面プラズモン共鳴光はプラズマ波成分を殆ど有していないため、吸収損失が極めて小さく、伝搬距離が飛躍的に増大する。
従って、前記表面プラズモン共鳴光により電場増強された光の場を、該横波の表面プラズモン共鳴光の伝搬により前記金属被覆層内に一様に数cm以上の長さに亘って導波させることができる。この結果、前記構成によれば、大面積で効率の良い光触媒素子を形成することができる。
本発明の光触媒素子において、前記基材はプリズムであることが好ましい。前記基材をプリズムとすることにより、該プリズムに入射した前記紫外光の入射角が前記金属被覆層で共鳴的に吸収を起こす角度となるように、容易に制御することができる。
本発明の光触媒素子の第1の態様の構成例を示す説明的断面図。 金属アルミニウムの厚さを変えたときの紫外光の入射角度と反射率との関係を示すグラフ。 第1の実施例における紫外光の入射角度と反射光成分との関係を示すグラフ。 本発明の光触媒素子の第2の態様の構成例を示す説明的断面図。 第2の実施例における紫外光の入射角度と反射光成分との関係を示すグラフ。 第3の実施例における紫外光の入射角度と反射光成分との関係を示すグラフ。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
まず、図1を参照して本実施形態の第1の態様の光触媒素子1aについて説明する。光触媒素子1aは、紫外発光ダイオード2の発光光が入射せしめられる直角プリズム等のプリズム3を基材とし、プリズム3の稜部3aに対向する面3bの全面を被覆して形成された金属アルミニウムからなる金属被覆層4と、金属被覆層4の上に形成されたアナターゼ型TiOからなる光触媒薄膜層5とを備える。
紫外発光ダイオード2は、発光光の波長が360〜380nm、例えば375nmの紫外領域にある。
プリズム3は、稜部3aを挟む面3c,3dの稜部3aから対向面3bまでの長さが例えば10mmであり、面3c,3dの成す角が90°のものを用いることができる。ここで、アナターゼ型TiOからなる光触媒薄膜層5は、2.5〜2.8の非常に高い屈折率を有するので、プリズム3は、紫外光に対して透明性の高い材料からなり、1.8前後の屈折率を備えるものを用いることが好ましい。このようなプリズム3として、株式会社オハラ製S−LAH(商品名)シリーズ等を挙げることができる。
金属アルミニウムからなる金属被覆層4は、プリズム3の稜部3aに対向する面3b上に、蒸着法等を用いて形成することができる。このとき、プリズム3と金属アルミニウムとの間で所要の密着性を得るために、プリズム3の面3bをイソプロピルアルコール、紫外線クリーナー等で丁寧に洗浄しておくことが好ましい。
前記のようにして形成された金属アルミニウムからなる金属被覆層4は、形成条件により屈折率及び消衰係数が大きく変化する。従って、その都度、入射角と反射率との関係を測定し、反射率が低下する部分(表面プラズモンディップ)がゼロに近くなる膜厚を選択することが好ましい。
金属被覆層4を形成する金属アルミニウムは、表面プラズモン共鳴光を励起させるために、5〜50nmの範囲の厚さを備えていることが必要である。金属アルミニウムの厚さは、好ましくは10〜30nmの範囲であり、さらに好ましくは15〜20nmの範囲である。金属アルミニウムの厚さが前記範囲にあるときには、前記表面プラズモン共鳴光により光触媒薄膜層5上で大幅な電界強度増大効果を得ることができる。金属アルミニウムの厚さが5nm未満であるか、50nmを超えるときには、紫外発光ダイオード2の発光光の入射角に関わらず、前記表面プラズモン共鳴光を効率良く励起させることができない。
光触媒薄膜層5を形成するアナターゼ型TiOは、光触媒として作用するために、1〜100nmの範囲の厚さを備えていることが好ましい。前記範囲の厚さを備えるアナターゼ型TiOは、金属被覆層4上に蒸着することにより光触媒薄膜層5を形成する。
このとき、前記範囲の厚さを備えるアナターゼ型TiOの蒸着は、通常の蒸着法によっては困難であり、圧力勾配型プラズマガンによるアーク放電イオンプレーティングによる蒸着法を用いることが好ましい。このような蒸着法については、特開2002−69616号公報に詳細な記載がある。
本実施形態では、前記蒸着法において、例えば、Arの流量5sccm、Heの流量100sccm、Oの流量300sccm、カソード電流100A、圧力1.3Pa、蒸着速度2.2nm/秒、基板温度280℃の条件下に、アナターゼ型TiOの蒸着を行うことができる。前記蒸着法を用い、前記条件下にTiOを堆積することにより、アナターゼ型TiOからなり、透明性、平坦性及び密着性が高く、優れた光触媒作用を有する光触媒薄膜層5を形成することができる。
次に、図1に示す光触媒素子1aの作用について説明する。
光触媒素子1aでは、紫外発光ダイオード2の発光光を、プリズム3の稜部3aを挟む面3c,3dの一方、例えば面3cの側から、金属被覆層4に対して特定の入射角となるように入射させる。このとき、紫外発光ダイオード2の発光光は、偏光がTMモードとなるようにすることが好ましい。
このようにすると、金属被覆層4を形成する金属アルミニウムの厚さが5〜50nmの範囲であるときには、紫外発光ダイオード2の発光光が該金属アルミニウムの表面で吸収され、エバネッセント光を発生する。そして、前記エバネッセント光により、前記金属アルミニウムの表面に表面プラズモン共鳴光が励起される。
ここで、前記表面プラズモン共鳴光は、電界強度増大効果を備えており、電界強度が例えば10倍以上に増大される。入射光強度は電界強度の二乗となるので、電界強度が前記のように増大されると、金属被覆層4で発生した表面プラズモン共鳴光の強度は100倍以上に増大され、このように強度を増大された光が光触媒薄膜層5に入射する。この結果、光触媒薄膜層5は、紫外発光ダイオード2の微弱な発光光によっても、触媒作用を示すことができる。
次に、紫外発光ダイオード2の発光光の波長を375nmとするときに、光触媒薄膜層5を5nmと一定にし、金属被覆層4を形成する金属アルミニウムの厚さを変え、該発光光の入射角と反射率との関係を測定した。結果を図2に示す。図2から、金属アルミニウムの厚さが5〜50nmの範囲であるときには、紫外光の入射角度が29〜32°の範囲で反射率が低下する部分(表面プラズモンディップ)を観測することができ、表面プラズモン共鳴光が励起されることが明らかである。一方、金属アルミニウムの厚さが5nm未満であるか、50nmを超えるときには、表面プラズモンディップを観測することができないことが明らかである。
次に、第1の実施例として、プリズム3の面3b上に、厚さ17.3nmの金属アルミニウムからなる金属被覆層4を形成すると共に、金属被覆層4上に厚さ5nmのTiOからなる光触媒薄膜層5を形成して、光触媒素子1aを製造した。本実施例において、プリズム3は屈折率1.806であり、金属被覆層4は屈折率0.407、消衰係数4.43であり、光触媒薄膜層5は屈折率2.745、消衰係数0.018である。また、プリズム3は、稜部3aを挟む面3c,3dの稜部3aから対向面3bまでの長さが10mmとなっている。
次に、本実施例の光触媒素子1aに、紫外発光ダイオード2の波長375nmの発光光を入射させ、入射角と反射率との関係を測定した。結果を図3に示す。図3から、入射角が29.5°付近で表面プラズモンディップがゼロに近づくことを観測することができる。
本実施例の光触媒素子1aでは、実際には、入射角を前記表面プラズモンディップを観測することができる入射角(29.5°)よりも低角側の28°付近とすることにより、金属被覆層4の表面に表面プラズモン共鳴光を強く励起させることができ、効率の良い光触媒効果を得ることができる。

次に、図4を参照して本実施形態の第2の態様の光触媒素子1bについて説明する。光触媒素子1bは、図1に示す光触媒素子1aにおいて、プリズム3の面3bと金属アルミニウムからなる金属被覆層4との間に、光触媒薄膜層5を形成するアナターゼ型TiOと同一の屈折率を備えるアナターゼ型TiO層6を備えることを除いて、光触媒素子1aと全く同一の構成を備えている。すなわち、光触媒素子1bでは、金属アルミニウムからなる金属被覆層4が、同一の屈折率を備える光触媒薄膜層5とアナターゼ型TiO層6とに挟持された構成となっている。
アナターゼ型TiO層6は、図1に示す光触媒素子1aにおける光触媒薄膜層5と全く同一の蒸着法で、全く同一の条件下に形成することができる。また、金属被覆層4と、光触媒薄膜層5とは、金属被覆層4がアナターゼ型TiO層6上に形成されることを除いて、図1に示す光触媒素子1aの場合と全く同一にして形成することができる。
尚、光触媒薄膜層5とアナターゼ型TiO層6とは、アナターゼ型TiOの屈折率が同一であればよく、膜厚は互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
次に、図4に示す光触媒素子1bの作用について説明する。
光触媒素子1bでは、光触媒素子1aの場合と同様に、紫外発光ダイオード2の発光光を、プリズム3の稜部3aを挟む面3c,3dの一方、例えば面3cの側から、金属被覆層4に対して特定の入射角となり、偏光がTMモードとなるように入射させる。
このようにすると、紫外発光ダイオード2の発光光が、金属被覆層4の5〜50nmの範囲の厚さを備える金属アルミニウムの表面で吸収され、エバネッセント光を発生する。そして、前記エバネッセント光により、前記金属アルミニウムの表面に表面プラズモン共鳴光が励起される。
ここで、前記表面プラズモン共鳴光は、前述のように電界強度増大効果を備えているので、電界強度が例えば10倍以上に増大されときには、金属被覆層4で発生した表面プラズモン共鳴光の強度は100倍以上に増大され、このように強度を増大された光が光触媒薄膜層5に入射する。また、このとき、光触媒素子1bでは、前記表面プラズモン共鳴光が伝搬方向に対して垂直方向の振幅を有する横波となり、伝搬距離が飛躍的に増大するので、該表面プラズモン共鳴光により電場増強された光の場を、金属被覆層4内に一様に数cm以上の長さに亘って導波させることができる。
従って、光触媒素子1bによれば、紫外発光ダイオード2の微弱な発光光によっても、大面積で効率の良い光触媒作用を示すことができる。
次に、第2の実施例として、プリズム3の面3b上に、厚さ5nmのアナターゼ型TiO層6を形成し、アナターゼ型TiO層6上に厚さ18.5nmの金属アルミニウムからなる金属被覆層4を形成すると共に、金属被覆層4上に厚さ5nmのTiOからなる光触媒薄膜層5を形成して、光触媒素子1bを製造した。本実施例において、金属被覆層4は、同一の厚さのアナターゼ型TiO層6と、光触媒薄膜層5とに挟持されている。
また、本実施例において、プリズム3は屈折率1.806であり、金属被覆層4は屈折率0.407、消衰係数4.43であり、光触媒薄膜層5及びアナターゼ型TiO層6は屈折率2.745、消衰係数0.019である。また、プリズム3は、稜部3aを挟む面3c,3dの稜部3aから対向面3bまでの長さが10mmとなっている。
次に、本実施例の光触媒素子1bに、紫外発光ダイオード2の波長375nmの発光光を入射させ、入射角と反射率との関係を測定した。結果を図5に示す。図5から、入射角が29.5°付近で表面プラズモンディップがゼロに近づくことを観測することができる。
本実施例の光触媒素子1bでは、実際には、入射角を前記表面プラズモンディップを観測することができる入射角(29.5°)よりも低角側の28°付近とすることにより、金属被覆層4の表面に表面プラズモン共鳴光を励起させ、10倍以上増強された電場を光触媒薄膜層5の表面(空気との界面)に形成することができる。また、前記のように増強された電場は、光触媒薄膜層5の表面を長距離に亘って伝搬するので、光触媒素子1bにおいて大面積で効率のよい光触媒作用を得ることができる。
次に、第3の実施例として、プリズム3の面3b上に、厚さ100nmのアナターゼ型TiO層6を形成し、アナターゼ型TiO層6上に厚さ21.5nmの金属アルミニウムからなる金属被覆層4を形成すると共に、金属被覆層4上に厚さ1nmのTiOからなる光触媒薄膜層5を形成して、光触媒素子1bを製造した。本実施例において、金属被覆層4は、異なる厚さのアナターゼ型TiO層6と、光触媒薄膜層5とに挟持されている。
また、本実施例において、プリズム3は屈折率1.806であり、金属被覆層4は屈折率0.407、消衰係数4.43であり、光触媒薄膜層5及びアナターゼ型TiO層6は屈折率2.745、消衰係数0.019である。また、プリズム3は、稜部3aを挟む面3c,3dの稜部3aから対向面3bまでの長さが10mmとなっている。
次に、本実施例の光触媒素子1bに、紫外発光ダイオード2の波長375nmの発光光を入射させ、入射角と反射率との関係を測定した。結果を図6に示す。図6から、入射角が26.5°付近で表面プラズモンディップがゼロに近づくことを観測することができる。
本実施例の光触媒素子1bでは、実際には、入射角を前記表面プラズモンディップを観測することができる入射角(26.5°)よりも低角側の25〜26°付近とすることにより、金属被覆層4の表面に表面プラズモン共鳴光を強く励起させ、15倍以上増強された電場を光触媒薄膜層5の表面(空気との界面)に形成することができる。また、前記のように増強された電場は、光触媒薄膜層5の表面を長距離に亘って伝搬するので、光触媒素子1bにおいて大面積で効率のよい光触媒作用を得ることができる。
本発明の光触媒素子は、車両の室内あるいは冷蔵庫等の脱臭装置、空気清浄機、浄水器、PCBあるいはダイオキシン等の有害物質の分解装置、食物鮮度保存(エチレン除去)装置、医療機器、水素発生器等に利用することができる。
1a,1b…光触媒素子、 2…紫外発光ダイオード、 3…プリズム、 4…金属被覆層、 5…光触媒薄膜層、 6…アナターゼ型TiO層。

Claims (2)

  1. 360〜380nmの波長の紫外光が入射せしめられる基材と、該基材の表面に形成され該基材に入射する360〜380nmの波長の紫外光を全反射してエバネッセント光を形成する金属被覆層と、該金属被覆層を挟持する同一の屈折率を備える2つのアナターゼ型TiO 薄膜層とを備える光触媒素子であって、
    該金属被覆層は、5〜50nmの範囲の厚さを備え、該金属被覆層の1か所に励起された表面プラズモン共鳴光を伝搬方向に対して垂直方向の振幅を有する横波とし、前記プラズモン共鳴光を導波させることができる、金属アルミニウムからなることを特徴とする光触媒素子。
  2. 前記基材はプリズムであることを特徴とする請求項1記載の光触媒素子。
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