JPH08220305A - 反射防止フィルター - Google Patents

反射防止フィルター

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JPH08220305A
JPH08220305A JP7026985A JP2698595A JPH08220305A JP H08220305 A JPH08220305 A JP H08220305A JP 7026985 A JP7026985 A JP 7026985A JP 2698595 A JP2698595 A JP 2698595A JP H08220305 A JPH08220305 A JP H08220305A
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JP
Japan
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oxide
semiconductor
photosensitive initiator
semiconductor photosensitive
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP7026985A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Shibata
諭 柴田
Fumiaki Goto
文郷 後藤
Kozo Tanaka
浩三 田中
Masao Minobe
正夫 美濃部
Kiminari Nakamura
公成 中村
Teizo Hanamura
禎三 花村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】透明基材の表面に単層または多層の無機誘電体
からなる反射防止膜が形成され、さらに該反射防止膜の
上に半導体光触媒が被着されてなる反射防止フィルタ
ー。 【効果】太陽光、白色蛍光灯の光等の生活環境に存在す
る光の照射により、表面の汚れが減少するので、防汚性
能を長期間維持することができる。また、キセノンラン
プ、高圧水銀ランプ等を照射することにより、反射防止
フィルター上の指紋跡からなる汚れを除去することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面の汚れを分解する機
能を有する反射防止フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】テレビのブラウン管やコンピューターの
ディスプレイ等(以下、ディスプレイ等ということがあ
る)は、表面の反射光により画面表示が見えにくくなる
という問題があった。このため、従来より防眩を目的と
して反射防止フィルターが使われてきた。しかし、反射
防止フィルターの表面は、手や指に触れる機会が多いの
で指紋跡等が付着し、画面が汚れ、見にくくなるという
問題があった。
【0003】この問題を解決するための検討がなされて
きた。例えば、特開平3−266801号公報には、反
射防止フィルターの上にフッ素樹脂の薄膜を形成し、汚
れをつきにくくするとともに、指紋の拭き取りを容易に
した反射防止フィルターが開示されている。
【0004】しかし、上記した従来の技術は、改良は認
められるものの、時間の経過とともにフッ素樹脂の防汚
性能が低下したり、また一旦汚れがつくと、ついた汚れ
は拭き取らない限り、付着したままの状態であるという
問題点があり、必ずしも十分なものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、表面
の汚れを拭き取る手間を省き、防汚性能を長期間維持す
る反射防止フィルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、表面の汚
れを容易に除去できる反射防止フィルターについて、鋭
意研究を続けてきた結果、本発明を完成させるに至っ
た。
【0007】本発明はつぎの発明からなる。透明基材の
表面に単層または多層の無機誘電体を主成分とする反射
防止膜が形成され、さらに該反射防止膜の上に半導体光
触媒が被着されている反射防止フィルター。
【0008】本発明の目的は、透明基材の表面に反射防
止膜を形成し、その表面に半導体光触媒を被着して、そ
の触媒作用により、反射防止フィルターの表面を拭き取
ることなく有機物等からなる汚れを除去することにあ
る。
【0009】本発明において用いる透明基材は、透明性
を有するものであれば必ずしも限定されず、例えば、透
明ガラス板、透明プラスチック板または透明プラスチッ
クフィルム、或いは、これらを粘着剤層を介して張り合
わせたもの等を挙げることができる。具体的には、透明
プラスチック板または透明プラスチックフィルムとし
て、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、トリアセチルセ
ルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができる。
【0010】透明ガラス板としては、ソーダライムガラ
ス、カリ・クラウンガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミ
ケイ酸ガラス、石英ガラス等を挙げることができる。こ
れらの透明基材の厚さは必ずしも限定されるものではな
く、一般的には、透明ガラス板や透明プラスチック板の
場合、0.5〜20mm程度、透明プラスチックフィル
ムの場合、25〜200μm程度が好ましい。
【0011】透明基材の表面に形成される反射防止膜
は、単層または多層の無機誘電体薄膜材料からなり、そ
の層の構成は問わない。通常は、単層から5層が一般的
であり好ましい。単層の場合は、透明基材の屈折率より
も低屈折率の材料で形成され、その膜厚は光学的膜厚に
して設計波長λに対し、λ/4となることが好ましい。
【0012】2層の場合は、透明基材側から高屈折率材
料/低屈折率材料の順に形成され、その光学的膜厚は順
にλ/2、λ/4となるように積層することが好まし
い。3層の場合には、透明基材側から中屈折率材料/高
屈折率材料/低屈折率材料の順に形成され、その光学的
膜厚は順にλ/4、λ/2、λ/4となるように積層す
ることが好ましい。透明基材と該透明基材に接する第1
層の間にはバインダとなる層を入れてもよい。
【0013】以下に、屈折率別に無機誘電体薄膜材料を
具体的に例示する。高屈折率材料としては、例えば、酸
化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化チタン、硫化亜
鉛、酸化セリウム等を挙げることができる。中屈折率材
料としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、フッ化セリウム、酸化イットリウム等を挙げるこ
とができる。また、低屈折率材料としては、例えば、酸
化珪素、フッ化マクネシウム、フッ化リチウム、フッ化
ナトリウム等を挙げることができる。
【0014】本発明において用いる半導体光触媒の光触
媒作用は、半導体がバンドギャップ以上のエネルギーを
有する光を吸収することにより、価電子帯に生じた正孔
の酸化力により有機物から成る汚れを分解するものであ
る。
【0015】本発明において用いる半導体光触媒は、従
来、半導体光触媒として既知のものであれば特に限定さ
れない。具体例としては、酸化チタン、チタン酸ストロ
ンチウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化
ニオブ、硫化カドミウム、ガリウム燐、酸化鉄、酸化タ
ングステン、酸化ビスマス、チタン酸鉄等の半導体を挙
げることができる。また、これらの半導体を複数組み合
わせて用いてもよい。ただし、これらに限定されるもの
ではない。好ましい半導体光触媒として、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化鉄、酸化タングステンを挙げることがで
きる。
【0016】半導体光触媒の被着形態は、薄膜、微粒子
等があり特に問わないが、その膜厚や粒子径は、反射防
止膜の反射防止効果を損なわない程度に制限される。例
えば、反射防止膜として酸化珪素(SiO2 )および酸
化チタン(TiO2 )からなる多層膜を用い、その上に
半導体光触媒として酸化チタン(TiO2 )を薄膜で被
着する場合は、該薄膜の厚さは、好ましくは2nm以
下、より好ましくは1.5nm以下である。
【0017】これらの半導体光触媒の被着方法として
は、既知の被着方法を利用することができる。その具体
例として、スパッタリング、CVD、真空蒸着、塗着、
スプレーコーティング、溶射等を挙げることができる。
【0018】本発明において用いる半導体光触媒は、そ
の光触媒作用の高活性化のため、さらに金属および/ま
たは金属酸化物を担持していてもよい。具体的には、例
えば白金、ニッケル、ロジウム、金、銅、パラジウム等
の金属、或いは、酸化ルテニウム、酸化ニッケル等の金
属酸化物を担持させることができる。
【0019】また、本発明における半導体光触媒は、反
射防止膜の上にあり、かつ反射防止フィルターの最外表
面に被着されていればよい。特に光触媒が微粒子の場
合、反射防止膜との間に光触媒の保持を良好にするバイ
ンダ層や、汚れを付着しにくくするフッ素樹脂コート層
等が、反射防止効果を損なわない程度に存在していても
よい。
【0020】光触媒作用を引き起こすための光源として
は、半導体光触媒のバンドギャップ以上のエネルギーを
有する光が必要となる。例えば、半導体光触媒として酸
化チタン(TiO2 )を用いる場合、波長400nm以
下の紫外光が必要となる。このような紫外光として、太
陽光、白色蛍光灯の光等の生活環境に存在する光の他
に、キセノンランプ、高圧水銀ランプ等を光源とするこ
とが出来る。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0022】実施例1、比較例1 透明基材として、表面に厚さ5μmのハードコート層を
有する厚さ250μmのポリメチルメタクリレートフィ
ルムを用いた。この透明基材のハードコート層側に、反
射防止膜として、反応性スパッタリングにより、厚さ1
7nmの酸化珪素(SiO2 )膜、厚さ17nmの酸化
チタン(TiO2 )膜、厚さ30nmの酸化珪素(Si
2 )膜、厚さ110nmの酸化チタン(TiO2
膜、厚さ90nmの酸化珪素(SiO2 )膜を順次形成
した。さらに、その表面に、半導体光触媒として、酸化
チタン(TiO2 )膜を反応性スパッタリングにより
1.5nmの厚さで被着させ、本発明の反射防止フィル
ターを得た。なお、反応性スパッタリングにより形成さ
れる該酸化珪素膜または酸化チタン膜の成分は、厳密な
意味で珪素またはチタン1分子に対して酸素2分子から
なる化合物に限定されるものではなく、目的とする屈折
率に応じて、珪素またはチタン1分子に対して酸素分子
は2前後のものも用いることができる。
【0023】この反射防止フィルターの反射率を反射率
測定装置(島津製作所製UV−2200)で測定したと
ころ、反射防止特性は、半導体光触媒を被着しない場合
と比べ、著しい違いは見られず、良好であることが分か
った。
【0024】得られた本発明の反射防止フィルター上に
指紋跡を付着させ、同様にして半導体光触媒を被着して
いない反射防止フィルターにも指紋を付着させ、両者
を、同じ条件で蛍光灯の光を照射した。蛍光灯照射の光
源としては18W白色蛍光灯を用い、反射防止フィルタ
ーから350mmの位置に該光源を配置し、305時間
の照射を行った。照射の結果、本発明の反射防止フィル
ターにおいては指紋跡が薄くなり汚れの減少が観察され
たが、比較例の半導体光触媒を被着していない反射防止
フィルターでは、指紋跡は殆ど変化しなかった。
【0025】実施例2、比較例2 また、実施例1で得られた反射防止フィルターを用い
て、実施例1と同様に、反射防止フィルター上に指紋跡
を付着させ、その一部分には光が当たらないようにマス
クしてキセノンランプを照射させた。キセノンランプ照
射の光源としては500Wキセノンランプを用い、反射
防止フィルターから50mmの位置に該光源を配置し、
3.5時間の照射を行った。照射の間、反射防止フィル
ターをほぼ室温に保つため、反射防止フィルターの裏面
から冷却窒素を吹きつけた。照射の結果、光が照射され
た部分は指紋跡がなくなり汚れが除去されているのが観
察された。光が照射されなかった部分には指紋跡が残っ
ているのが観察された。
【0026】
【発明の効果】本発明の反射防止フィルターは、太陽
光、白色蛍光灯の光等の生活環境に存在する光の照射に
より、表面の汚れが減少するので、防汚性能を長期間維
持することができる。また、キセノンランプ、高圧水銀
ランプ等を照射することにより、反射防止フィルター上
の指紋跡の汚れを除去することができる。
フロントページの続き (72)発明者 美濃部 正夫 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 中村 公成 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 花村 禎三 東京都中央区新川二丁目27番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材の表面に単層または多層の無機誘
    電体を主成分とする反射防止膜が形成され、さらに該反
    射防止膜の上に半導体光触媒が被着されている反射防止
    フィルター。
JP7026985A 1995-02-15 1995-02-15 反射防止フィルター Pending JPH08220305A (ja)

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JP7026985A JPH08220305A (ja) 1995-02-15 1995-02-15 反射防止フィルター

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