JP5628641B2 - 半導体発光装置の製造方法および半導体ウエハ - Google Patents

半導体発光装置の製造方法および半導体ウエハ Download PDF

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本発明は、発光ダイオード等の発光素子を有する半導体発光装置に関する。
発光ダイオード等の発光素子は、近年の技術の進歩により高効率、高出力化されている。高出力化に伴って発光素子から発せられる熱量も増加し、これによる発光効率低下および半導体膜の劣化等、信頼性の低下が問題となっている。これを解決するために比較的熱伝導性の低い成長用基板を半導体膜から剥離して、これに代えて比較的熱伝導性の高い材料からなる支持体で半導体膜を支持する構成がとられている。また、支持体を導電体で構成することにより、発光装置裏面に電極を形成することも可能となる。
このような支持体を備えた発光装置においては、半導体膜に素子分割ラインに沿った格子状の溝(いわゆるストリート)を形成し、ストリートの底面において支持体を露出させた後、支持体をレーザスクライブ法等によりスクライブして発光装置をチップ状に個片化する。例えば、AlxInyGazN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)からなる半導体膜を有する青色発光ダイオードの場合、RIE等のドライエッチング又はKOH等のアルカリ溶液を使用したウェットエッチングにより素子分割ラインに沿ってストリートを形成する。その後、ストリートの底面において露出した支持体の切断にはレーザスクライビング、ダイシング、スクライビング/ブレイキング等の手法が用いられる。
ストリートを形成するためのエッチングにより半導体膜にダメージを与えてしまうおそれがあることから、このエッチング工程を省略することができる製造プロセスが提案されている。例えば、特許文献1には、シリコン基板上に窓枠状にパターニングされたSiOからなるマスクを形成し、窓部において露出したシリコン基板上に半導体膜を選択成長させることによりSiOマスクのパターンに対応した溝を半導体膜に形成することが記載されている。特許文献2には、シリコン基板と分子線エピタキシー装置の分子線源との間に、格子状のマスクを配置し、半導体膜を小区画に分割して成長させることが記載されている。特許文献3にはSiC基板上に格子状にパターニングされたSiO膜を形成し、SiO膜の格子内に半導体膜を形成することが記載されている。
特開2002−299252号公報 特開平11−243056号公報 特開2001−223387号公報
特許文献1に記載のように、SiOマスクを形成することにより半導体膜を選択成長させる場合には、半導体膜は横方向にも成長するため、SiOマスクの幅が狭いと隣接する半導体膜同士が融合してしまう。このため、SiOマスクの幅をある程度確保することが必要となり、1枚のウエハから得られる発光装置の数量が減少し、コストアップを招く。
また、特許文献2に記載のように、基板と分子線源との間に、格子状のマスクを配置し、半導体膜を小区画に分割する場合には、区画された半導体膜の側面が製造工程において常に露出することとなり、レジスト残渣や電極材料等が半導体膜の側面に付着しやすく歩留りの低下を招く。
また、特許文献3に記載のように、半導体膜の膜厚よりも厚い格子状にパターニングされたSiO膜を基板上に形成し、SiOの格子内に半導体膜を形成する場合には、SiO膜は結晶成長を阻害するように作用するので、SiO膜の近傍において半導体膜の結晶成長を制御することが困難となる。この場合、SiO膜に面する半導体膜の側面が不均一な粗面となり、電気特性や発光特性に悪影響を及ぼす懸念がある。また、SiO膜によって分割された発光素子間を繋ぐ導体配線をウエハ上で形成しようとする場合、SiO膜を除去するためのエッチング工程や、SiO膜を除去することによって露出した発光素子の側面に絶縁膜を形成する工程など多数の工程が必要となる。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、半導体膜のエッチングを行うことなく素子分割溝(ストリート)を形成することができ、更に結晶成長の制御性を改善し、高歩留りを確保することができる半導体発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の半導体発光装置の製造方法は、半導体膜の結晶成長を行うための成長用基板に少なくとも1つの凹部を形成する工程と、前記成長用基板の凹部内に選択的に気相成長法により半導体膜を成長させ、前記凹部内に発光素子を形成する工程と、前記半導体膜の表面に支持体を形成する工程と、前記成長用基板を除去する工程と、を含むことを特徴としている。
また、本発明の半導体ウエハは、複数の凹部を有する成長用基板と、前記複数の凹部の各々の内部に形成されたn型半導体層、活性層およびp型半導体層を含む半導体膜と、を含むこと特徴としている。
本発明の半導体発光装置の製造方法によれば、半導体膜のエッチングを行うことなく素子分割溝(ストリート)を形成し得るのみならず、結晶成長の制御性を改善し、高歩留りを確保することが可能となる。
本発明の実施例1に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施例1に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。 図3(a)は、本発明の実施例に係る成長用基板の構成を示す平面図、図3(b)は、図3(a)における3b−3b線に沿った断面図である。 本発明の実施例に係る半導体発光装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施例に係るテーパ形状の凸部を有する成長用基板に形成された半導体膜の断面図である。 本発明の実施例に係るテーパ形状の凸部を有する成長用基板の加工工程の一部を示す断面図である。 本発明の実施例2に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施例2に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。尚、以下に示す図において、実質的に同一又は等価な構成要素、部分には同一の参照符を付している。
図1(a)〜(d)および図2(a)〜(c)は、本発明の実施例1に係る半導体発光装置の製造方法を示すプロセスステップ毎の断面図である。尚、以下に示す実施例では、互いに隣接する発光素子間を導体配線で接続した複数の発光素子を有する半導体発光装置を製造する場合について説明する。
(成長用基板の加工工程)
有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)によりAlxInyGazN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)からなる半導体膜を形成することができるC面サファイア基板を成長用基板10として用意する。
フォトリソグラフィ技術により、成長用基板10の表面に発光素子の1区画に対応した格子状パターンを有するレジストを形成する。次に、成長用基板10を反応性イオンエッチング(RIE)装置に投入し、成長用基板10をエッチングする。
エッチング加工が施された成長用基板10の上面図および断面図をそれぞれ、図3(a)および図3(b)に示す。成長用基板10の表面には、例えば1mm×1mmの矩形形状状の凹部11が行方向および列方向に配列するように形成される。エッチングの深さ、すなわち、凹部11を画定する格子状の凸部12の高さhは例えば5〜6μm程度であり、幅wは例えば40〜50μm程度である。凸部12の高さhは、後に形成される半導体膜20の厚さと同等かそれ以上とされる。凸部12は、成長用基板10上に形成される複数の発光素子を区画し分割するピラーとして機能する。尚、成長用基板10の初期の厚さは400μm程度であるため、上記エッチング処理によりハンドリングに支障をきたすことはない。成長用基板10の加工は燐酸と硝酸を使用したウェットエッチングにより行うことも可能である。
次に、フォトリソグラフィ技術により成長用基板10の凸部12の上面を覆うようにSiOからなるマスク15を形成する。マスク15は、凸部12の上面における半導体膜の成長を阻害する役割を有する。マスク15は、半導体膜の結晶成長を阻害し得る他の材料、例えばSiN、Ti酸化物やZr酸化物等の金属酸化物、W等の高融点金属等であってもよい。
(半導体膜の形成工程)
有機金属気相成長法によりAlxInyGazN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)からなるn型GaN層22、活性層24およびp型GaN層26を含む半導体膜20を加工された成長用基板10上に形成する。具体的には、成長用基板10をMOCVD装置に設置し、基板温度約1000℃とし、水素雰囲気中で約10分程度の熱処理を行う。(サーマルクリーニング)。続いて、基板温度(成長温度)を500℃とし、TMG(トリメチルガリウム)(流量10.4μmol/min)およびNH(流量3.3LM)を約3分間供給してGaN層からなる低温バッファー層(図示せず)を形成する。その後、基板温度(成長温度)を1000℃まで昇温し、約30秒間保持することで低温バッファー層を結晶化させる。
続いて、基板温度(成長温度)を1000℃に保持したままTMG(流量45μmol/min)およびNH(流量4.4LM)を約20分間供給し、厚さ1μm程度の下地GaN層(図示せず)を形成する。次に、基板温度(成長温度)1000℃にてTMG(流量45μmol/min)、NH(流量4.4LM)およびドーパントガスとしてSiH(流量2.7×10-9mol/min)を約40分間供給し、厚さ4μm程度のn型GaN層22を形成する。
続いて、n型GaN層22の上に活性層24を形成する。本実施例では、活性層24には、InGaN/GaNからなる多重量子井戸構造を適用した。InGaN/GaNを1周期として5周期成長を行う。具体的には、基板温度(成長温度)700℃にてTMG(流量3.6μmol/min)、TMI(トリメチルインジウム)(流量10μmol/min)、NH(流量4.4LM)を約33秒間供給し、厚さ約2.2nmのInGaN井戸層を形成し、続いてTMG(流量3.6μmol/min)、NH(流量4.4LM)を約320秒間供給して厚さ約15nmのGaN障壁層を形成する。かかる処理を5周期分繰り返すことにより活性層24が形成される。
次に、基板温度(成長温度)を870℃まで昇温し、TMG(流量8.1μmol/min)、TMA(トリメチルアルミニウム)(流量7.5μmol/min)、NH(流量4.4LM)およびドーパントとしてCpMg(bis-cyclopentadienyl Mg)(流量2.9×10-7μmol/min)を約5分間供給し、厚さ約40nmのp型AlGaNクラッド層(図示せず)を形成する。続いて、基板温度(成長温度)を保持したまま、TMG(流量18μmol/min)、NH(流量4.4LM)およびドーパントとしてCpMg(流量2.9×10-7μmol/min)を約7分間供給し、厚さ約150nmのp型GaN層26を形成する。
半導体膜20は、成長用基板10に形成された凹部11内を埋めるように形成される。これにより、成長用基板上には凸部12によって区画され分割された複数の発光素子が形成される。成長用基板10の凸部12の上面には半導体膜の結晶成長を阻害するマスク15が形成されているためこの部分には半導体膜は形成されない。
凸部12は、成長用基板10の一部であり、結晶成長に適した材料により構成されるので、凸部12に面する半導体膜20の側面における結晶成長の制御性もよく、半導体膜20の側面は、凸部12に沿って成長する。従って、半導体膜20の側面が不均一な粗面となることを防止することができ、良好な電気特性および発光特性を得ることができる。
本実施例では、凹部11内に形成された半導体膜20の上面と、凸部12の上面がほぼ同じ高さに位置することとなるように、凸部12の高さを設定した。半導体膜20を形成した後、マスク15をフッ酸により除去する(図1(b))。
(p側電極および配線層の形成工程)
p型GaN層26の表面に電子ビーム蒸着法などにより例えばITO(Indium Tin Oxide)膜およびAg膜を順次成膜し、リフトオフ法などによりパターニングしてp側電極32を形成する。p側電極32は、p型GaN層26との間でオーミック性接触を形成するとともに活性層24から放射された光をn型GaN層22の側に向けて反射させる反射面を形成する。
次に、p側電極32の表面に電子ビーム蒸着法などによりTi膜およびAg膜を順次成膜した後リフトオフ法などによりこれをパターニングしてp側配線34を形成する。p側配線34は、p側電極32の表面と成長用基板10の凸部12の上面の一部を覆うようにパターニングされる。すなわち、p側配線34は、成長用基板10により区画された半導体膜20の側面よりも外側に延在するように形成される(図1(c))。
(絶縁膜および共晶接合層の形成工程)
上記各工程を経たウエハの表面全体を覆うようにSiOなどからなる絶縁膜40を形成する。続いて電子ビーム蒸着法などにより絶縁膜40上に例えばAuSnからなる共晶接合層42を形成する。共晶接合層42は、後の工程において支持基板50を半導体膜20に接合するための接合層として機能する(図1(d))。
(支持体の接合工程)
成長用基板10に代えて半導体膜20を支持するための支持基板50を用意する。支持基板50として例えばSi単結晶基板を用いることができる。支持基板50上にPt、Ti、Ni、Au、AuSnをこの順番で積層し、複合接合層(図示せず)を形成する。続いて、この支持基板50側の複合接合層と半導体膜20側の共晶接合層42とを密着させ、真空又はN雰囲気中で熱圧着することにより、支持基板50を半導体膜20に接合する(図2(a))。尚、支持基板50は、絶縁膜40上にCu等の金属膜をめっき成長させることにより形成されるものであってもよい。
本工程に至るまでの間、成長用基板10によって区画された半導体膜20の側面は成長用基板10の凸部12と密着しており、外部に露出していないので、電極材料やレジスト残渣が半導体膜20の側面に付着することはない。
(成長用基板の除去工程)
レーザリフトオフ(LLO)法を用いて成長用基板10を半導体膜20から剥離する。レーザリフトオフにはエキシマレーザを使用することができる。図3に示すように、成長用基板10の裏面側から発光素子の1区画に相当する範囲にレーザを照射する。レーザは、照射範囲を順次移動させながら照射され、成長用基板10の全面に亘って照射される。照射されたレーザは、半導体膜20に達し、成長用基板10との界面近傍におけるGaNを金属GaとNガスに分解する。これにより、成長用基板10と半導体膜20との間に空隙が形成され、成長用基板10が半導体膜20から剥離する。成長用基板10が除去されたことにより、半導体膜20が露出するとともに成長用基板10の凸部12上に延在しているp側配線34の一部が露出する。成長用基板10の除去に伴って、凸部12に対応する位置に複数の発光素子を分割する溝(ストリート)60が形成される。従って、ストリートを形成するためのエッチング工程が不要となる(図2(b))。
レーザ照射範囲を順次シフトする際に、重複してレーザ照射が行われる領域が生じ得るが、そのような領域は成長用基板10の凸部12に対応するように設定することで、半導体膜20に複数回のレーザ照射が行われることはない。複数の発光素子は成長用基板10の凸部12により隔てられているので、レーザリフトオフの際にある領域で半導体膜20にクラックが発生した場合でも、そのクラックが他の領域に伝搬するのを防止することができる。
尚、成長用基板10の凸部12の上面は、p側配線34および絶縁膜40と接しており、レーザ照射によってはこの部分が分解されず、成長用基板10が完全に剥離されない場合がある。そのような場合には、p側配線34および絶縁膜40の形成前に成長用基板10の凸部12の上面にレジストを形成しておくことにより成長用基板10の剥離を行うことが可能となる。
(n側配線の形成工程)
成長用基板10を除去することにより表出した半導体膜20の側面に、スパッタ法およびリフトオフ法などを用いてSiO等からなる絶縁膜72を形成する。次に、成長用基板10を除去することにより表出したn型GaN層22の表面からストリート60の底面において露出した隣接する発光素子のp側配線34に至るn側配線74を形成する。n側配線74は、n型GaN層22との間でオーミック性接触を形成しており、n側電極を兼ねている。n側配線74は、予め所定のパターニングを施したレジストを形成しておき、電子ビーム蒸着法等によりTiおよびAlを順次成膜した後、レジストをリフトオフして配線材料をパターニングすることにより形成される。半導体膜20の側面とn側配線74との間に絶縁膜72が介在するように、n側配線74は、半導体膜20の側面において絶縁膜72を覆うように形成される。尚、本実施例に係る半導体発光装置においては、n型GaN層22側が光取り出し面となるため、n側配線74がn型半導体層22の上面を覆う面積を極力小さくすることが好ましい。
このように、ストリート60を介して互いに隣接する発光素子は、n側配線74およびp側配線34を介して電気的に接続される。これにより、互いに直列接続された複数の発光素子からなる発光装置が構成される(図2(c))。尚、n側配線74を形成する前または後にn型GaN層22の表面をKOHなどのアルカリ溶液で処理することによりn型GaN層22の表面に光取り出しのための凹凸を形成してもよい。
(発光装置の分離工程)
ダイシングによりストリート60に沿って支持基板50を切断し、ウエハ上に形成された複数の半導体発光装置を分離する。本実施例では、半導体発光装置1は複数の発光素子を含む。半導体発光装置の構成単位は任意に設定することができ、従ってダイシングラインは適宜設定される。尚、半導体発光装置の分離は、ダイシングに限らず、ポイントスクライブ/ブレイキング、レーザスクライブなどにより行うことも可能である。以上の各工程を経ることにより半導体発光装置1が完成する。
尚、上記した実施例においては、導体配線で互いに接続された複数の発光素子からなる半導体発光装置を製造する場合を例に説明したが、半導体発光装置は単一の発光素子により構成されていてもよい。そのような単一の発光素子からなる半導体発光装置2の構成を図4に示す。成長用基板を除去することにより表出したn型GaN層22の表面には例えばTiおよびAlを順次積層したn側電極76が形成される。支持基板50は、接合層42を介してp側電極32に接続される。支持基板50は、例えば不純物をドープすることにより導電性を持たせたSi単結晶基板である。支持基板50の裏面には、裏面電極78が形成される。発光素子をストリート60に沿って分割することにより単一の発光素子からなる半導体発光装置2が完成する。
また、図5に示すように、成長用基板10の凸部12は、上方に向けて幅が狭くなるテーパ形状を有していてもよい。このようなテーパ形状を有する凸部12の上面および側面の一部をも覆うマスク15を形成した後、半導体膜20の成長を行うと、半導体膜20の側面上部と凸部12との間に隙間が形成される。これにより、レーザリフトオフの際に生じるNガスの放出経路が形成され、Nガスの圧力で半導体膜20が割れるといった問題を回避することが可能となる。凸部12をテーパ形状とするためには、図6に示すように、成長用基板の加工工程において、成長用基板10のエッチングを行うためのレジスト100の形状をテーパ形状とすればよい。成長用基板10は、レジスト100のテーパに沿ってエッチングされ、その結果、凸部12がテーパ形状となる。レジスト100は、露光・現像処理を含む公知のフォトリソグラフィ技術を用いて形成される。レジストの形状は、露光時間により制御することが可能である。露光時間が長くなるに従ってレジスト100のテーパ角が大きくなり、これにより凸部12のテーパ角を大きくすることができる。
図7(a)〜(c)および図8(a)〜(c)は、本発明の実施例2に係る半導体発光装置の製造方法を示すプロセスステップ毎の断面図である。実施例2に係る半導体発光装置3は、n側電極およびp側電極の配置が上記実施例1に係る半導体発光装置1と異なる。尚、以下に示す実施例では、互いに隣接する発光素子間を導体配線で接続した複数の発光素子からなる半導体発光装置を製造する場合について説明する。
成長用基板10の加工工程(図7(a))および半導体膜20の形成工程は上記した実施例1に係る半導体発光装置1の場合と同様であるので、その説明は省略する。
半導体膜20を形成した後、半導体膜20をp型GaN層26の表面からエッチングしてn型GaN層22を部分的に露出させる。次に露出したn型GaN層22の表面に電子ビーム蒸着法等によりTiおよびAlを順次成膜した後、リフトオフ法などによりこれらの電極材料にパターニングを施してn側電極76を形成する。続いてp型GaN層26の表面に電子ビーム蒸着法などによりITO膜およびAg膜を順次成膜した後、リフトオフ法などによりこれらの電極材料にパターニングを施してp側電極32を形成する(図7(b))。
次に、成長用基板10の凸部12の上面および側面をSiO等からなる絶縁膜82で覆う。その後、p側電極32の表面を覆い且つ隣接する発光素子のn側電極76に達する配線84を形成する。配線84は、例えば電子ビーム蒸着法等によりTiおよびAlを順次成膜し、リフトオフ法などによりこれをパターニングすることにより形成される。配線84は、絶縁膜82の表面に沿って形成される。これにより、互いに直列接続された複数の発光素子を有する発光装置が構成される(図7(c))。
次に、上記各工程を経たウエハの表面全体を覆うようにSiOからなる絶縁膜40を形成し、続いて電子ビーム蒸着法により絶縁膜40上にAuSnからなる共晶接合層42を形成する(図8(a))。次に、上記した実施例1の場合と同様の処理により、半導体膜20に支持基板50を接合し(図8(b))、レーザリフトオフ法により成長用基板10を除去する(図8(c))。その後、ダイシングによりストリート60に沿って支持基板50を切断し、ウエハ上に形成された複数の発光装置を分離する。本実施例では、半導体発光装置は複数の発光素子により構成される。半導体発光装置の構成単位は任意に設定することができ、従って、ダイシングラインは適宜設定される。尚、半導体発光装置は単一の発光素子により構成されていてもよい。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施例に係る半導体発光装置の製造方法によれば、成長用基板を加工することにより形成されたピラーとして機能する凸部12により半導体膜20が区画され分割される。従って、成長用基板10の除去に伴って、半導体膜20(発光素子)を分割する溝(ストリート)60を形成することができる。故に、ストリート形成のためのエッチング工程は不要となり、工数削減および歩留り向上を達成することができる。
また、本実施例に係る製造方法によれば、半導体膜20は横方向に成長することはないので、ウエハ上における無効な領域を最小限に抑えることができる。すなわち、凸部12の幅wは、ダイシングまたはスクライブに必要な幅さえ確保されていればよく、従来のSiOマスクを用いた選択成長により半導体膜を分割する手法と比較して、1枚のウエハから得られる発光素子数を増加させることができる。
また、成長用基板10の除去工程に至るまでは、区画された半導体膜20の側面は露出されないので、電極材料やレジスト残渣によって半導体膜が汚染されるリスクを低減することが可能となる。
また、凸部12は、成長用基板の一部を構成するものであるため、SiOによりピラーを形成する方式と比較して結晶成長の制御性が改善され、良質な半導体膜を得ることができる。
また、発光素子間を隔てる凸部12は、成長用基板10の除去工程において除去されるので、複数の工程を経ることなく発光素子間を繋ぐ配線を形成することが可能となる。
また、複数の発光素子は成長用基板10の一部をなす凸部12により隔てられているので、例えばレーザリフトオフ工程において、ある領域で半導体膜20にクラックが生じた場合でも、そのクラックが他の領域に伝搬するのを防止することができ、歩留り向上を達成できる。

Claims (8)

  1. 半導体膜の結晶成長を行うための成長用基板に少なくとも1つの凹部を形成する工程と、
    前記成長用基板の凹部内に選択的に気相成長法により半導体膜を成長させ、前記凹部内に発光素子を形成する工程と、
    前記半導体膜の表面に支持体を形成する工程と、
    前記成長用基板を除去する工程と、を含むことを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
  2. 前記成長用基板は複数の凹部と、前記複数の凹部を画定する凸部と、を有し、
    前記発光素子は、前記複数の凹部の各々の内部に形成されることを特徴とする請求項1に製造方法。
  3. 前記凸部により隔てられた互いに隣接する発光素子間を前記成長用基板を除去する前または後に導体配線で接続する工程を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記半導体膜を形成する前に、前記凸部の上面に前記半導体膜の結晶成長を阻害するマスクを形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造方法。
  5. 前記成長用基板を除去した後、前記凸部に対応する部分に形成される溝に沿って前記支持体を切断する工程を更に含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載の製造方法。
  6. 前記凸部はテーパ形状を有することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1つに記載の製造方法。
  7. 複数の凹部を有する成長用基板と、
    前記複数の凹部の各々の内部に形成されたn型半導体層、活性層およびp型半導体層を含む半導体膜と、を含むこと特徴とする半導体ウエハ。
  8. 前記半導体膜の表面に設けられた導電膜を更に有することを特徴とする請求項7に記載の半導体ウエハ。
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