JP5626766B2 - 重心位置測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水平面へ射影した車両重心位置を測定する重心位置測定装置に関するものである。
トラックやトレーラなどの車両は積荷荷重が大きいだけでなく、積荷を含む車両の重心位置が積荷の態様によって前後・左右・上下にずれて車両の走行安定性に影響を及ぼすことが経験上よく知られている。また、車両の旋回中あるいは旋回開始時における横転が、上記の3次元重心位置が大きな要因となって生じることも力学的に明らかにされている。したがって、3次元重心位置の測定は重要である。3次元重心位置のうちの高さの測定装置に関しては、本出願人によって既に特許出願がなされている(特願2009−183443号)。本明細書では、水平面へ射影した重心位置(水平面的重心位置)の測定装置の発明について述べる。
従来、トラックやトレーラ等の車両の重量を測定するものとして、トラックスケールが広く用いられている。トラックスケールは、車両が載ることができる載台と、この載台を支持する複数のロードセルと、これらロードセルからの荷重信号に基づいて重量測定に関する所定の演算を実行する演算装置とを備えて構成されている。
上記のような構成のトラックスケールにおいて、車両が載台に乗る位置を規定したり、載台上の車両と載台との相対位置関係を外部から計測し求めたり、車両の寸法諸元を演算装置に入力したりして、個々のロードセルの荷重信号を解析することにより、車両の水平面的重心位置を測定(算定)することができる(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記のトラックスケールを用いた車両の水平面的重心位置の測定方法では、以下のような問題点がある。
(1)車両を規定位置に停止させるには手間と注意が必要である。
(2)車両と載台との相対位置を測定する装置が別途必要となり、装置構成が複雑になる。
(3)車両諸元を調査し、その内容を演算装置に手入力するのは面倒である上に、入力ミスが起きる可能性が高い。
一方、走行時の車両の自重方向および幅方向の揺れを検知する揺動検知器からの検知信号に基づく演算ユニットの所定の演算により、車両の3次元空間上の重心位置を導出するようにした重心検知装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、上記の重心検知装置では、以下のような問題点がある。
(1)この装置でも車両の寸法諸元を演算ユニットに入力する必要があり、車両諸元を調査し、その内容を演算ユニットに手入力するのは面倒である上に、入力ミスが起きる可能性が高い。
(2)揺動検知器や演算ユニットを各車両に搭載する必要があり、全車に普及させるためには莫大な費用と時間がかかる。
特開2006−105845号公報 国際公開第2008/062867号パンフレット
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、簡易かつ安価な構成で車両の水平面的重心位置を測定することのできる重心位置測定装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、第発明による重心位置測定装置は、
車両の水平面的重心位置を測定する重心位置測定装置であって、
(a)車両の左右いずれか一方側の車輪が載ることのできる第1の載台と、
(b)車両の幅方向に所定の間隔を存して配され、前記第1の載台を支持する複数のロードセルと、
(c)車両の左右いずれか他方側の車輪が載ることのできる第2の載台と、
(d)車両の幅方向に所定の間隔を存して配され、前記第2の載台を支持する複数のロードセルと、
(e)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段と
(f)車両の左右全ての車輪が載ることのできる第3の載台と、
(g)車両の全長方向に所定の間隔を存して配され、前記第3の載台を支持する複数のロードセルと
(h)前記第3の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段と
を備えることを特徴とするものである。
発明において、前記第3の載台は、前記第1の載台と前記第2の載台及び前記第1の載台と前記第2の載台をそれぞれ支持する少なくとも1つのロードセルを収容可能な凹部を有し、前記第1の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第1の載台の他方の端部は、前記凹部に配置された少なくとも1つのロードセルで支持され、前記第2の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第2の載台の他方の端部は、前記凹部に配置された少なくとも1つのロードセルで支持されるように構成されているものとすることができる(第発明)。
また、前記第3の載台は、前記第1の載台と前記第2の載台を収容可能な凹部を有し、前記第1の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第1の載台の他方の端部は、設置ベース上に配置された少なくとも1つのロードセルで支持され、前記第2の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第2の載台の他方の端部は、前記設置ベース上に配置された少なくとも1つのロードセルで支持されるように構成されていても良い(第3発明)。
次に、第4発明による重心位置測定装置は、
車両の水平面的重心位置を測定する重心位置測定装置であって、
(a)車両の左右いずれか一方側の車輪が載ることのできる第1の載台と、
(b)車両の幅方向に所定の間隔を存して配され、前記第1の載台を支持する複数のロードセルと、
(c)車両の左右全ての車輪が載ることのできる第2の載台と、
(d)車両の幅方向および全長方向にそれぞれ所定の間隔を存して配され、前記第2の載台を支持する複数のロードセルと、
(e)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段と、
(f)前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段と
を備えることを特徴とするものである。
第4発明において、前記第2の載台は前記第1の載台及び前記第1の載台を支持する少なくとも1つのロードセルを収容可能な凹部を有し、前記第1の載台の一方の端部は、前記第2の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第2の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第1の載台の他方の端部は、前記凹部に配置された少なくとも1つのロードセルで支持されるように構成されているものとすることができる(第5発明)。
次に、第6発明による重心位置測定装置は、
車両の水平面的重心位置を測定する重心位置測定装置であって、
(a)車両の左右いずれか一方側の全ての車輪が載ることのできる第1の載台と、
(b)車両の幅方向および全長方向にそれぞれ所定の間隔を存して配され、前記第1の載台を支持する複数のロードセルと、
(c)車両の左右いずれか他方側の全ての車輪が載ることのできる第2の載台と、
(d)車両の幅方向および全長方向にそれぞれ所定の間隔を存して配され、前記第2の載台を支持する複数のロードセルと、
(e)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段と、
(f)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段と
を備えることを特徴とするものである。
発明の重心位置測定装置においては、車両の左右いずれか一方側の車輪が載ることのできる1の載台を支持する複数のロードセルおよび車両の左右いずれか他方側の車輪が載ることのできる第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段が設けられる。これにより、車両の幅方向の重心位置を測定することができる。
また、車両の左右全ての車輪が載ることのできる第3の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段が設けられる。これにより、車両の全長方向の重心位置を測定することができる。
第2発明又は第3発明の重心位置測定装置の構成を採用することにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
第4発明の重心位置測定装置においては、車両の左右いずれか一方側の車輪が載ることのできる第1の載台を支持する複数のロードセルおよび車両の左右全ての車輪が載ることのできる第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段が設けられる。これにより、車両の幅方向の重心位置を測定することができる。
また、車両の左右全ての車輪が載ることのできる第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段が設けられる。これにより、車両の全長方向の重心位置を測定することができる。
第5発明の重心位置測定装置の構成を採用することにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
第6発明の重心位置測定装置においては、車両の左右いずれか一方側の全ての車輪が載ることのできる第1の載台を支持する複数のロードセルおよび車両の左右いずれか他方側の全ての車輪が載ることのできる第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段が設けられる。これにより、車両の幅方向の重心位置を測定することができる。
また、車両の左右いずれか一方側の全ての車輪が載ることのできる第1の載台を支持する複数のロードセルおよび車両の左右いずれか他方側の全ての車輪が載ることのできる第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段が設けられる。これにより、車両の全長方向の重心位置を測定することができる。
本発明の重心位置測定装置によれば、簡易かつ安価な構成で車両の水平面的重心位置、すなわち車両の幅方向または全長方向の重心位置、あるいは車両の幅方向および全長方向の両方の重心位置を測定することができる。
本発明の第1の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(b)のA−A線断面図(c)および(b)のB部拡大図(d) 第1の実施形態の重心測定装置の制御系の概略システム構成図 制御装置の機能ブロック図 車両の水平面的重心位置に関する座標系の定義説明図 車両が第3の載台に載る際の荷重変化の様子を表わす図で、第1車軸の位置xとP13(x)およびP13(t)との関係を表す図 車両が第1の載台および第2の載台に載った際にそれら載台に作用する荷重の状態図(a)および車軸毎の合力作用点位置を示すスケルトン(b) 第1の実施形態の重心位置測定装置の計測動作を説明するフローチャート 本発明の第2の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(a)のC−C線断面図(c)および(b)のD−D線断面図(d) 車両の第1車軸の左右の車輪が第1の載台および第2の載台にそれぞれ載った際にそれら載台に作用する荷重の状態図(a)および車両の重心位置を示す平面図(b) 第2の実施形態の重心位置測定装置の計測動作を説明するフローチャート 本発明の第3の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(b)のE−E線断面図(c)および(b)のF部拡大図(d) 車両が第2の載台に載った際にその載台に作用する荷重の状態図が示されている。 第3の実施形態の重心位置測定装置の計測動作を説明するフローチャート 本発明の第4の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(a)のG−G線断面図(c)および(b)のH−H線断面図(d)がそれぞれ示されている。 本発明の第5の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、(a)のJ−J線断面図(b) 車両が第1の載台および第2の載台に載った際にそれら載台に作用する荷重の状態図(a)および第1ロードセルおよび第2ロードセルの支点回りのモーメントのつりあい状態を示すスケルトン(b) 荷重鉛直伝達機構の他の態様例の説明図 第2の実施形態の重心位置測定装置の変形例の説明図 ヒンジ支持体の構造説明図
次に、本発明による重心位置測定装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
〔第1の実施形態〕
図1には、本発明の第1の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(b)のA−A線断面図(c)および(b)のB部拡大図(d)がそれぞれ示されている。
<第1の実施形態に係る重心位置測定装置の概略構成の説明>
図1に示される重心位置測定装置1は、第1の載台11と、第2の載台12と、第3の載台13とを備えている。
第1の載台11および第2の載台12は、設置ベース2上において、トラックやトレーラ等の車両3が前進走行する際の走行経路の上流側に配置されている。
第3の載台13は、設置ベース2上において、第1の載台11および第2の載台12に対し、車両3の前進走行経路の下流側に配置されている。
なお、本実施形態において、車両3は、左右それぞれに車輪4a,5a,6a;4b,5b,6bが装着される車軸7,8,9を、運転席の下方に1本、荷台の下方に2本、合計3本有する3軸車両である(図4参照)。
また、以下の説明において、前後左右方向は車両3の前進方向を基準として定めるものとする。
<第1〜第3の載台の説明>
第1の載台11は、車両3の各車軸7,8,9の左側の車輪4a,5a,6aが一つずつ載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第2の載台12は、車両3の各車軸7,8,9の右側の車輪4b,5b,6bが一つずつ載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第3の載台13は、車両3の左右全ての車輪4a,5a,6a;4b,5b,6bが同時に載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
<第1〜第4ロードセルの配置説明>
設置ベース2と第3の載台13との間には、第1ロードセル21、第2ロードセル22、第3ロードセル23および第4ロードセル24がそれぞれ介設されている。
第1ロードセル21は、第3の載台13における車両前進走行経路上流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第2ロードセル22は、第3の載台13における車両前進走行経路下流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第3ロードセル23は、第3の載台13における車両前進走行経路上流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
第4ロードセル24は、第3の載台13における車両前進走行経路下流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
<第5、第6ロードセルの配置説明>
設置ベース2と第1の載台11との間には、第5ロードセル25および、第6ロードセル26がそれぞれ介設されている。
第5ロードセル25は、第1の載台11の左側部を下側から支持することができるように配置されている。
第6ロードセル26は、第1の載台11の右側部を下側から支持することができるように配置されている。
<第7、第8ロードセルの配置説明>
設置ベース2と第2の載台12との間には、第7ロードセル27および、第8ロードセル28がそれぞれ介設されている。
第7ロードセル27は、第2の載台12の左側部を下側から支持することができるように配置されている。
第8ロードセル28は、第2の載台12の右側部を下側から支持することができるように配置されている。
<各ロードセルの機能説明>
各ロードセル21〜28は、ひずみゲージ式のロードセルで、作用した荷重をその大きさに応じて電気的な荷重信号に変換して出力する機能を有するものである。
<荷重鉛直伝達機構の説明>
設置ベース2と第2の載台12との間には、更に所要の荷重鉛直伝達機構30が介設されている。この荷重鉛直伝達機構30は、設置ベース2に固定される脚部31と、平行四辺形状のリンク部32と、第2の載台12を支持する載台支持部33とを有し、リンク部32が第2の載台12の前後方向の偏心荷重の影響を消去するロバーバル機構を金属製の弾性体で一体的に構成したものである。この荷重鉛直伝達機構30を設置ベース2と第2の載台12との間に設けることにより、車両3の右側車輪4b,5b,6bから第2の載台12を介して第7ロードセル27および第6ロードセル28に作用する荷重を鉛直方向にのみ伝達させることができる。
なお、この荷重鉛直伝達機構30は設置ベース2と第1の載台11との間にも同様に介設されており、車両3の左側車輪4a,5a,6aから第1の載台11を介して第5ロードセル25および第6ロードセル26に作用する荷重を鉛直方向にのみ伝達させることができる。
<重心位置測定装置の制御系のシステム構成の説明>
図2に示されるように、重心測定装置1は、制御装置40と、操作装置41と、表示装置42とを備えている。
<制御装置の概略説明>
制御装置40は、主として、増幅器43と、ローパスフィルタ44と、マルチプレクサ45と、A/D変換器46と、I/O回路47と、メモリ48と、マイクロプロセッサ(MPU)49とにより構成されている。
増幅器43は、送り込まれる信号をA/D変換可能な大きさに増幅して送り出す機能を有している。
ローパスフィルタ44は、低域周波数のみを信号として通過させる機能を有している。
マルチプレクサ45は、送り込まれる複数の信号を選択制御信号の指令に基づいて選択的に送り出す機能を有している。
A/D変換器46は、マルチプレクサ45からのアナログ信号をデジタル信号に変換する機能を有している。
I/O回路47は、A/D変換器46と、操作装置41と、表示装置42と、メモリ48と、MPU49との間で各種の信号やデータの受け渡しを行う機能を有している。
メモリ48は、PROMやRAMなどで構成され、所定プログラムや基本データなどを長期的に記憶したり、種々のデータや演算用数値などを一時的に記憶したりする機能を有している。
MPU49は、メモリ48に格納されている所定プログラムの指示に従って、必要な信号をI/O回路47を介して受け取り、また必要なデータをメモリ48から受け取り、受け取った信号やデータに基づいて演算を実行する機能を有している。
<操作装置の概略説明>
操作装置41は、操作スイッチや数値キーなどを備えてなり、測定開始・終了の動作や零点調整動作、使用モードの切り換え動作、数値設定動作などの種々の動作の際に用いられる。
<表示装置の概略説明>
表示装置42は、例えば液晶ディスプレイからなり、測定結果や各種データの入出力画面などが表示される。
<重心位置測定装置の制御系システムの処理動作の概略説明>
重心測定装置1の制御系システムにおいては、各ロードセル21〜28の信号が、増幅器43、ローパスフィルタ44、マルチプレクサ45、A/D変換器46およびI/O回路47を経由してMPU49に送られる。MPU49は、メモリ48に格納されている所定プログラムに従って、I/O回路47からの信号を取り込み、またメモリ48に記憶されている種々のデータを読み込み、これらの信号やデータに基づいて車両3の水平面的重心位置の演算を実行する。そして、その演算結果は表示装置42に表示される。
<制御装置の機能説明>
制御装置40においては、所定プログラムがMPU49で実行されることにより、図3に示される車両幅方向重心位置演算部50、車両全長方向重心位置演算部51および表示信号生成部53のそれぞれの機能が実現される。
<車両の重心Gの座標(X,Y)の求め方の理論説明>
次に、主として、図4〜図7を用いて、車両3の重心Gの座標(X,Y)の求め方について説明する。
車両3の幅方向の中心位置を通り全長方向に延びる車両中心線に沿ってX軸を定め、第1車軸7に沿ってY軸を定め、車両3の第1車軸7と車両中心線との交点に原点をとって、直交座標系O−XYを定める。
第3の載台13の幅方向の中心位置を通り全長方向に延びる幅方向中心線に沿ってx軸を定め、第3の載台13の全長方向の中心位置を通り幅方向に延びる全長方向中心線に沿ってy軸を定め、第3の載台13の中央に原点をとって、直交座標系o−xyを定める。
ロードセル21〜28のそれぞれの出力は無負荷時において零に調整されているものとする。
<記号の定義(車両関連)の説明>
図中および理論式で用いる記号の意味を下記のとおり定義する。
G:車両3の重心
:車両3の第i車軸両輪の輪重の合力作用点
i(=1,2,・・・,k):車軸番号
k:車軸数
:座標系O−XYにおける車両3の全長方向の重心位置
:座標系O−XYにおける車両3の幅方向の重心位置
:座標系o−xyにおける車両3の全長方向の重心位置
:座標系o−xyにおける車両3の幅方向の重心位置
:有効トレッド幅
:車軸間距離
j(=1,2,・・・,k−1):車軸間番号(k≧2)
CL:トレッド幅の幅方向の中心位置を示す中心線
GL:合力作用点Gを通る鉛直線
:中心線CLと鉛直線GLとの距離
<記号の定義(ロードセル関連)の説明>
LC1:第1ロードセル21
LC2:第2ロードセル22
LC3:第3ロードセル23
LC4:第4ロードセル24
LC5:第5ロードセル25
LC6:第6ロードセル26
LC7:第7ロードセル27
LC8:第8ロードセル28
a:第1ロードセル21(第3ロードセル23)と第2ロードセル22(第4ロードセル24)との中心間距離
b:第1ロードセル21(第2ロードセル22)と第3ロードセル23(第4ロードセル24)との中心間距離
:第5ロードセル25の中心点と第i車軸の左側輪重の作用点との距離
´:第8ロードセル28の中心点と第i車軸の右側輪重の作用点との距離
:第5ロードセル25の中心点と鉛直線GLとの距離
h:第2ロードセル22(第4ロードセル24)と第1車軸との中心間距離
なお、上記記号のうち、a,bは既知の値であり、これらの値は予めメモリ48に記憶される。
<記号の定義(載台関連)の説明>
CL:第1の載台11と第2の載台12との中間位置を示す中心線
:第1の載台11(第2の載台12)の幅寸法
L:第3の載台13の全長方向寸法
なお、上記記号のうち、b,Lは既知の値であり、これらの値は予めメモリ48に記憶される。
<記号の定義(車両と載台との相対位置関連)の説明>
f:X軸とx軸との距離(中心線CLと中心線CLとの距離)
<記号の定義(力学関連)の説明>
Li:輪重(左側)
Ri:輪重(右側)
:第i軸の軸重
W:総重量
:第iロードセルに作用する力(=そのロードセルから載台に作用する力)
:第jロードセルに作用する力(=そのロードセルから載台に作用する力)
ij:P+P
P=P+P+P+P
:第i車軸のPへの影響分
<X,lの測定の説明:図5参照>
図5には、車両が第3の載台に載る際の荷重変化の様子を表わす図で、第1車軸の位置xとP13(x)およびP13(t)との関係を表す図が示されている。
の測定には、lの測定が不可欠である。また、lは、第1ロードセル21〜第4ロードセル24の出力P(t)〜P(t)の波形により求めることができる。
<l,lの求め方の説明>
13(t)波形に最初にピークが生じた時刻を時間の原点(t=0)にとり、それ以降に極値が生じた時刻をt,t,tとする。
13(0)に対応する第1車軸の位置xと、第3の載台13の車両前進走行経路上流側端との距離をrとする。このrはタイヤ接地長の半分に相等する。また、P13(0)に対応する第1車軸7の位置xと、第1ロードセル21(第3ロードセル23)の中心点との距離をsとする。
上記の距離sについて、次式(1)が成立する。
(0)/(a+s)=W/a ・・・(1)
ここで、W=P(t),0<t<tである。

前記式(1)から次式(2)で示されるようにsを求めることができる。
s={P(0)/W−1}a ・・・(2)

一方、上記の距離rと距離sとについて、次式(3)が成立する。
r+s=L/2−a/2 ・・・(3)

前記式(3)から次式(4)で示されるようにrを求めることができる。
r=L/2−a/2−s ・・・(4)
<lの求め方の説明>
第1車軸7と第2車軸8との距離lについて、次式(5)で示される関係式が成立する。
(0)/(a+s)=P(t)/(a+s−l+r) ・・・(5)

前記式(5)からlは次式(6)で示されるように求めることができる。
=(a+s){1−P(t)/P(0)}+r ・・・(6)
<lの求め方の説明>
第2車軸8と第3車軸9との距離lを求めるにあたって、まず、P(t),P(t)を求める。

(t)について、次式(7)で示される関係式が成立する。
(0)/(a+s)=P(t)/(a+s−l) ・・・(7)

前記式(7)からP(t)は次式(8)で示されるように求めることができる。
(t)={(a+s−l)/(a+s)}P(0) ・・・(8)

また、P(t)は次式(9)から求めることができる。
(t)=P13(t)−P(t) ・・・(9)
<lの求め方の説明>
次いで、P(t),P(t)をP(t),P(t),lで表わす。

(t)について、次式(10)が成立する。
(t)−P(t)={(l−r)/(a+s)}P(0)
・・・(10)

前記式(10)からP(t)は次式(11)で示されるように求めることができる。
(t)=P(t)−{(l−r)/(a+s)}P(0)
・・・(11)

また、P(t)について、次式(12)が成立する。
(t)−P(t)={(l−r)/(a+s)}P(t
・・・(12)

前記式(12)からP(t)は次式(13)で示されるように求めることができる。
(t)=P(t)−{(l−r)/(a+s)}P(t
・・・(13)
<lの求め方の説明>
13(t)は次式(14)で表わすことができる。
13(t)=P(t)+P(t) ・・・(14)

前記式(14)に前記式(11)および式(13)をそれぞれ代入する。
13(t)=P(t)−{(l−r)/(a+s)}P(0)
+P(t)−{(l−r)/(a+s)}P(t
・・・(15)

前記式(15)は次式(16)に示されるように変形することができる。
{(l−r)/(a+s)}・(P(0)+P(t))=
(t)+P(t)−P13(t) ・・・(16)

前記式(16)からlは次式(17)で示されるように求めることができる。
=(a+s)[{(P(t)+P(t)−P13(t)}/{(P(0)+P(t)}]+r ・・・(17)
<Xの求め方の説明>
図4(a)から明らかなように、車両3の全長方向の重心位置Xは、次式(18)で表わすことができる。
=−{(a/2−l)−x} ・・・(18)

全ての車輪4a,5a,6a;4b,5b,6bが第3の載台13上に載った状態(t<t<t:図4(b)参照)におけるモーメントのつりあいから次式(19)が成立する。
+W(l+l)+W(l+l+l)−P13a=0
・・・(19)

前記式(19)からlは次式(20)で示されるように求めることができる。
={P13a−W−W(l+l)}/W ・・・(20)

ここで、前記式(20)中のWは次式(21)で表わされるものである。
Figure 0005626766
<Xの求め方の説明>
また、同様に車両3の時刻t(t<t<t)におけるモーメントのつりあいから次式(22)が成立する。
(a/2+x)P=aP24 ・・・(22)

ここで、前記式(22)中のPは次式(23)で表わされるものである。
Figure 0005626766
前記式(22)からxは次式(24)で示されるように求めることができる。
=a(P24/P−1/2) ・・・(24)

前記式(18)(20)(24)から車両3の全長方向の重心位置Xを求めることができる。
<Y,Bの測定の説明:図6参照>
図6には、車両が第1の載台および第2の載台に載った際にそれら載台に作用する荷重の状態図(a)および車軸毎の合力作用点位置を示すスケルトン(b)がそれぞれ示されている。
の測定には、Bとb,b´測定が不可欠である。
<Y,Bの求め方の説明>
図6(a)(b)より明らかなように、車両3の幅方向の重心位置Yに関して次式(25)が成立する。
(W+W+W)Y=W+W+W ・・・(25)

前記式(25)からYは次式(26)のように表わすことができる。
=(W+W+W)/(W+W+W) ・・・(26)

図82(a)に示される状態におけるモーメントのつりあいの式からCは次式(27)のように表わすことができる。
={bLi+(b+B)WRi}/W
=b+WRi/W ・・・(27)

ここで、WRiは次式(28)から求めることができる。
Ri=P 78 ・・・(28)
<Y,Bの求め方の説明>
図6(a)から明らかなようにeは次式(29)のように表わすことができる。
=b+B/2−C ・・・(29)

前記式(29)に前記式(27)を代入すると、eは次式(30)のように表わすことができる。
=b+B/2−b+WRi/W
=B/2−WRi/W
=(1/2−WRi/W)B ・・・(30)
<Y,Bの求め方の説明>
は前記式(26)(30)から次式(31)のように表わすことができる。
Figure 0005626766
図6(a)から明らかなようにBは次式(32)のように表わすことができる。
=b−(b+b´) ・・・(32)

は、第5ロードセル25および第6ロードセル26に作用する荷重の比から次式(33)から求めることができる。
=(P/P56)b ・・・(33)

同様にして、b´は第7ロードセル27および第8ロードセル28に作用する荷重の比から次式(34)から求めることができる。
´=(P/P78)b ・・・(34)

前記式(31)(32)(33)(34)から車両3の幅方向の重心位置Yを求めることができる。
<重心位置測定装置の計測動作の説明>
次に、重心位置測定装置1の計測動作について、主に、図3の機能ブロック図および図7のフローチャートを用いて以下に説明する。なお、図7において記号「S」および「T」はそれぞれステップを表わす。
<ステップS1〜ステップS3の処理内容の説明>
車両幅方向重心位置演算部50は、第5ロードセル25〜第8ロードセル28の荷重信号を読み込み、読み込んだ荷重信号と、前記式(32)(33)(34)とに基づいて、有効トレッド幅Bを演算するとともに、求められた有効トレッド幅Bの値と、前記式(31)とに基づいて、座標系O−XYにおける車両3の幅方向の重心位置Yを演算する(S1)。
そして、表示信号生成部53は、車両幅方向重心位置演算部50による演算結果を表示装置42に表示させる表示信号を生成し、かかる表示信号を表示装置42へ送信する(S2)。これにより、表示装置42には、車両3の幅方向の重心位置の値が表示される(S3)。
<ステップT1〜ステップT3の処理内容の説明>
車両全長方向重心位置演算部51は、第1ロードセル21〜第4ロードセル24の荷重信号を読み込み、読み込んだ荷重信号と、前記式(6)(17)とに基づいて、車軸間距離l,lを演算するとともに、算出された車軸間距離l,lの値と、前記式(18)(20)(24)とに基づいて、座標系O−XYにおける車両3の全長方向の重心位置Xを演算する(T1)。
そして、表示信号生成部53は、車両全長方向重心位置演算部51による演算結果を表示装置42に表示させる表示信号を生成し、かかる表示信号を表示装置42へ送信する(T2)。これにより、表示装置42には、車両3の全長方向の重心位置の値が表示される(T3)。
<第1の実施形態の重心位置測定装置の作用効果の説明>
第1の実施形態の重心位置測定装置1によれば、簡易かつ安価な構成で車両3の水平面的重心位置G(X,Y)を測定することができ、車両3の横転防止に資する有効なデータを運転者等に提供することができる。
〔第2の実施形態〕
図8には、本発明の第2の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(a)のC−C線断面図(c)および(b)のD−D線断面図(d)がそれぞれ示されている。
また、図9には、車両の第1車軸の左右の車輪が第1の載台および第2の載台にそれぞれ載った際にそれら載台に作用する荷重の状態図(a)および車両の重心位置を示す平面図(b)がそれぞれ示されている。
なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一または同様のものについては図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略し、以下においては第1の実施形態と異なる点を中心に説明することとする。
<第2の実施形態に係る重心位置測定装置の概略構成の説明>
図8に示される重心位置測定装置1Aは、第1の載台11Aと、第2の載台12Aと、第3の載台13Aと、設置ベース2上に設置されて第3の載台13Aを支持する第1ロードセル21A、第2ロードセル22A、第3ロードセル23Aおよび第4ロードセル24Aと、第3の載台13A上に設置されて第1の載台11Aを支持する第6ロードセル26Aと、第3の載台13A上に設置されて第2の載台12Aを支持する第7ロードセル27Aとを備えている。
<第1〜第3の載台の説明>
第1の載台11Aは、車両3の各車軸7,8,9の左側の車輪4a,5a,6aが一つずつ載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第2の載台12Aは、車両3の各車軸7,8,9の右側の車輪4b,5b,6bが一つずつ載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第3の載台13Aは、車両3の左右全ての車輪4a,5a,6a;4b,5b,6bが同時に載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第1の載台11Aおよび第2の載台12Aは、第3の載台13A上において、車両3が前進走行する際の走行経路の上流側に配置され、第3の載台13Aに一体的に組み込まれている。
<第3の載台の凹部の説明>
図9(a)に示されるように、第3の載台13Aにおける車両前進走行経路上流側端部には、第1凹部56aと、第2凹部56bと、第3凹部56cとが形成されている。
第1凹部56aは、第1の載台11Aの表面と第3の載台13Aの表面とが面一となるように第1の載台11Aを収容可能で、その第1の載台11Aとの間に所定の隙間Sを存するように第3の載台13Aに形成された凹部である。
第2凹部56bは、第2の載台12Aの表面と第3の載台13Aの表面とが面一となるように第2の載台12Aを収容可能で、その第2の載台12Aとの間に所定の隙間Sを存するように第3の載台13Aに形成された凹部である。
ここで、所定の隙間Sは、車両3の各車軸7,8,9の左側の車輪4a,5a,6aが第1の載台11Aに載ったとき、第1の載台11Aが若干撓んだとしても、第1の載台11Aが第3の載台13Aに干渉しないようその大きさが定められている。また、所定の隙間Sも所定の隙間Sと同様に、第2の載台12Aが若干撓んだとしても、第2の載台12Aが第3の載台13Aに干渉しないようその大きさが定められている。
第3凹部56cは、第6ロードセル26Aおよび第7ロードセル27Aを共に収容可能で、かつ第1の載台11Aおよび第2の載台12Aのそれぞれの表面と第3の載台13Aの表面とが面一となるようにそれら載台11A,12Aを収容可能となるように第3の載台13Aに形成された凹部である。
<第1、第2の載台と第3の載台との結合部の説明>
第1の載台11Aは、第3の載台13Aの第1凹部56aと第3凹部56cの略左半分に亘って収容されている。この第1の載台11Aの左端部と第3の載台13Aとは、弾性支持体57によって結合されている。
ここで、弾性支持体57は、第1の載台11Aに対し外力が作用したとき、その外力により生じた変位に比例した反力が第1の載台11Aに作用するような支持状態を保持することが可能な部材で構成されている。本実施形態では、第1の載台11Aを構成する板状部材と第3の載台13Aを構成する板状部材とを一体的に接合し、その接合部分に上凸のR面取りを施すことによって弾性支持体57を構成している。
第2の載台12Aは、第3の載台13Aの第2凹部56bと第3凹部56cの略右半分に亘って収容されている。この第2の載台12Aの右端部と第3の載台13Aとは、やはり弾性支持体57によって結合されている。
<第1〜第4ロードセルの配置説明>
第1ロードセル21Aは、第3の載台13Aにおける車両前進走行経路上流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。ここで、第1ロードセル21Aの中心点と弾性支持体57による第1の載台11Aの弾性支持点とは鉛直方向における位置が一致されている。
第2ロードセル22Aは、第3の載台13Aにおける車両前進走行経路下流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第3ロードセル23Aは、第3の載台13Aにおける車両前進走行経路上流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。ここで、第3ロードセル23Aの中心点と弾性支持体57による第2の載台12Aの弾性支持点とは鉛直方向における位置が一致されている。
第4ロードセル24Aは、第3の載台13Aにおける車両前進走行経路下流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
<第6、第7ロードセルの配置説明>
第6ロードセル26Aは、第3凹部56cに設置され、第1の載台11Aの右側部を下側から支持することができるように配置されている。
第7ロードセル27Aは、第3凹部56cに設置され、第2の載台12Aの左側部を下側から支持することができるように配置されている。
<Y,Bの測定の説明>
第1の載台11Aおよび第2の載台12Aがそれぞれ第3の載台13Aと弾性支持体57を介して一体的に結合されている構造のものでは、第1車軸7のB(B)しか求めることができない。その理由は、第3の載台13A上の全ての軸重が第1ロードセル21Aおよび第3ロードセル23Aに作用するからである。
の測定には、Bとb,b´の測定が不可欠である。
<Bの求め方の説明:図9(a)参照>
第1の載台11Aおよび第2の載台12Aに作用する荷重とロードセル21A,23A,26A,27Aからの反力に関して次式(41)(42)(43)(44)が成立する。

=WL1/b ・・・(41)
=WR1´/b ・・・(42)
=WL1(b´+B)/b+WR1´/b ・・・(43)
=WR1(b+B)/b+WL1/b ・・・(44)

前記式(41)〜(44)より、bは次式(45)から、b´は次式(46)からそれぞれ求めることができる。
=αbP/{P+α(P−P)} ・・・(45)
´=αbP/{P+α(P−P)} ・・・(46)
ここで、α=b/bである。

前記式(45)(46)を次式(47)に代入することにより、Bを求めることができる。
=b−(b+b´) ・・・(47)
<Yの求め方の説明:図4,図9(a),(b)参照>
図4(a)より明らかなように、Yは次式(48)から求めることができる。
=y−f ・・・(48)

ここでfは、近似的にfと等しいと仮定して次式(49)から求める。
f=b/2−(b+B/2)
=(b´−b)/2 ・・・(49)

図12(a)において、モーメントのつりあいから次式(50)が成立する。
(b/2+y)P=bP12 ・・・(50)

前記式(50)からyは次式(51)のように表わすことができる。
=b(P12/P−1/2) ・・・(51)

前記式(48)(49)(51)から車両3の幅方向の重心位置Yを求めることができる。
<重心位置測定装置の計測動作の説明>
次に、重心位置測定装置1の計測動作について、主に、図3の機能ブロック図および図10のフローチャートを用いて以下に説明する。なお、図10において記号「S」および「T」はそれぞれステップを表わす。
<ステップS11,T11の処理内容の説明>
車両幅方向重心位置演算部50は、第1ロードセル21A、第3ロードセル23A、第6ロードセル26Aおよび第7ロードセル27Aの荷重信号を読み込み、読み込んだ荷重信号と、前記式(45)(46)(47)とに基づいて、有効トレッド幅Bを演算するとともに、前記式(45)(46)(49)とに基づいて、X軸とx軸との距離(中心線CLと中心線CLとの距離)fを演算する(S11)。
また、車両幅方向重心位置演算部50は、第1ロードセル21A〜第4ロードセル24Aの荷重信号を読み込み、読み込んだ荷重信号と、前記式(51)に基づいて、座標系O−XYにおける車両3の幅方向の重心位置yを演算する(T11)。
<ステップS12〜ステップS14の処理内容の説明>
車両幅方向重心位置演算部50は、ステップS11で算出されたfと、ステップT11で算出されたyと、前記式(48)とに基づいて、座標系O−XYにおける車両3の幅方向の重心位置Yを演算する(S12)。
そして、表示信号生成部53は、車両幅方向重心位置演算部50による演算結果を表示装置42に表示させる表示信号を生成し、かかる表示信号を表示装置42へ送信する(S13)。これにより、表示装置42には、車両3の幅方向の重心位置の値が表示される(S14)。
<ステップT11〜ステップT13の処理内容の説明>
車両全長方向重心位置演算部51は、第1ロードセル21A〜第4ロードセル24Aの荷重信号を読み込み、読み込んだ荷重信号と、前記式(6)(17)とに基づいて、車軸間距離l,lを演算するとともに、算出された車軸間距離l,lの値と、前記式(18)(20)(24)とに基づいて、座標系O−XYにおける車両3の全長方向の重心位置Xを算出する(T11)。
そして、表示信号生成部53は、車両全長方向重心位置演算部51による演算結果を表示装置42に表示させる表示信号を生成し、かかる表示信号を表示装置42へ送信する(T12)。これにより、表示装置42には、車両3の全長方向の重心位置の値が表示される(T13)。
<第2の実施形態の重心位置測定装置の作用効果の説明>
第2の実施形態の重心位置測定装置1Aによれば、第1の実施形態の重心位置測定装置1と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、第2の実施形態の重心位置測定装置1Aによれば、第1の載台11Aと第3の載台13Aとが弾性支持体57によって結合されるとともに、第2の載台12Aと第3の載台13Aとが弾性支持体57によって結合され、第3の載台13Aに第1の載台11Aおよび第2の載台12Aがそれぞれ一体的に組み込まれる構成が採用されているので、装置のコンパクト化を図ることができるとともに、第1の実施形態の重心位置測定装置1では必要とされる第5ロードセル25および第8ロードセル28を省略することができて装置の簡略化を図ることができる。
〔第3の実施形態〕
図11には、本発明の第3の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(b)のE−E線断面図(c)および(b)のF部拡大図(d)がそれぞれ示されている。
また、図12には、車両3が第2の載台に載った際にその載台に作用する荷重の状態図が示されている。
なお、第3の実施形態において、前記各実施形態と同一または同様のものについては図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略し、以下においては第1の実施形態と異なる点を中心に説明することとする。
<第3の実施形態に係る重心位置測定装置の概略構成の説明>
図11に示される重心位置測定装置1Bは、第1の載台11Bと、第2の載台12Bとを備えている。
第1の載台11Bは、設置ベース2上において、トラックやトレーラ等の車両3が前進走行する際の走行経路の上流側に配置されている。
第2の載台12Bは、設置ベース2上において、第1の載台11Bに対し、車両3の前進走行経路の下流側に配置されている。
<第1〜第3の載台の説明>
第1の載台11Bは、車両3の各車軸7,8,9の左側の車輪4a,5a,6aが一つずつ載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第2の載台12は、車両3の左右全ての車輪4a,5a,6a;4b,5b,6bが同時に載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
<第1〜第4ロードセルの配置説明>
設置ベース2と第2の載台12Bとの間には、第1ロードセル21B、第2ロードセル22B、第3ロードセル23Bおよび第4ロードセル24Bがそれぞれ介設されている。
第1ロードセル21Bは、第2の載台12Bにおける車両前進走行経路上流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第2ロードセル22Bは、第2の載台12Bにおける車両前進走行経路下流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第3ロードセル23Bは、第2の載台12Bにおける車両前進走行経路上流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
第4ロードセル24Bは、第2の載台12Bにおける車両前進走行経路下流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
<第5、第6ロードセルの配置説明>
設置ベース2と第1の載台11Bとの間には、第5ロードセル25Bおよび、第6ロードセル26Bがそれぞれ介設されている。
第5ロードセル25Bは、第1の載台1B1の左側部を下側から支持することができるように配置されている。
第6ロードセル26Bは、第1の載台11Bの右側部を下側から支持することができるように配置されている。
<荷重鉛直伝達機構の説明>
設置ベース2と第1の載台11Bとの間には、前述した荷重鉛直伝達機構30が介設されている。
<Yの求め方の説明:図12(a)(b)参照>
は、前述したように、次式(61)から求めることができる。
=(W+W+W)/(W+W+W) ・・・(61)

また、図12(a)より明らかなように、eは次式(62)から求めることができる。
=b+B/2−C ・・・(62)

は次式(63)で求めることができる。
=(P/P56)b ・・・(63)

は次式(64)で表わすことができる。
={bLi+(b+B)WRi}/W
=b+WRi/W ・・・(64)

ところで、WおよびWLiはそれぞれ次式(65)および次式(66)で表わすことができる。
=WLi+WRi ・・・(65)
Li=P 56 ・・・(66)

前記式(65)(66)からWRiは次式(67)で求めることができる。
Ri=W−P 56 ・・・(67)

したがって、b,Cを求めることができる。そこで、Bが求められれば、前記式(62)からeを求めることができ、このeを用いて、前記式(61)からYを求めることができることになる。
<Bの求め方の説明:図12(a),(b)参照>
第2の載台12Bにおける第i軸輪重に関するモーメントのつりあいから次式(68)(69)が成立する。
Li+(b+B)WRi−bP 34=0 ・・・(68)
Li+(b+B)(W−WLi)−bP 34=0 ・・・(69)

これら式(68)(69)からBは次式(70)で示されるように求めることができる。
=(bP 34−b)/(W−WLi) ・・・(70)
ただし、
34=P34(t) (0<t<t
34=P34(t)−P 34 (t<t<t
34=P34(t)−P 34 (t<t<t
である。
なお、Wは図5から、P34(t)は図12(b)より求めることができる。
<重心位置測定装置の計測動作の説明>
次に、重心位置測定装置1Bの計測動作について、主に、図3の機能ブロック図および図13のフローチャートを用いて以下に説明する。なお、図13において記号「S」および「T」はそれぞれステップを表わす。
<ステップS21〜ステップS23の処理内容の説明>
車両幅方向重心位置演算部50は、第1ロードセル21B〜第6ロードセル26Bの荷重信号をそれぞれ読み込み、読み込んだ荷重信号と、前記式(70)とに基づいて、有効トレッド幅Bを演算するとともに、算出された有効トレッド幅Bの値と、前記式(62)からeを演算し、算出されたeに基づいて、前記式(61)から座標系O−XYにおける車両3の幅方向のYを演算する(S21)。
そして、表示信号生成部53は、車両幅方向重心位置演算部50による演算結果を表示装置42に表示させる表示信号を生成し、かかる表示信号を表示装置42へ送信する(S22)。これにより、表示装置42には、車両3の幅方向の重心位置の値が表示される(S23)。
<ステップT21〜ステップT23の処理内容の説明>
車両全長方向重心位置演算部51は、第1ロードセル21B〜第4ロードセル24Bの荷重信号を読み込み、読み込んだ荷重信号と、前記式(6)(17)とに基づいて、車軸間距離l,lを演算するとともに、算出された車軸間距離l,lの値と、前記式(18)(20)(24)とに基づいて、座標系O−XYにおける車両3の全長方向の重心位置Xを演算する(T21)。
そして、表示信号生成部53は、車両全長方向重心位置演算部51による演算結果を表示装置42に表示させる表示信号を生成し、かかる表示信号を表示装置42へ送信する(T22)。これにより、表示装置42には、車両3の全長方向の重心位置の値が表示される(T23)。
<第3の実施形態の重心位置測定装置の作用効果の説明>
第3の実施形態の重心位置測定装置1Bによれば、簡易かつ安価な構成で車両3の平面的な重心位置G(X,Y)を測定することができ、車両3の横転防止に資する有効なデータを運転者等に提供することができる。
〔第4の実施形態〕
図14には、本発明の第4の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、側面図(b)、(a)のG−G線断面図(c)および(b)のH−H線断面図(d)がそれぞれ示されている。
なお、第4の実施形態において、前記各実施形態と同一または同様のものについては図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略し、以下においては第1の実施形態と異なる点を中心に説明することとする。
<第4の実施形態に係る重心位置測定装置の概略構成の説明>
図14に示される重心位置測定装置1Cは、第1の載台11Cと、第2の載台12Cと、設置ベース2上に設置されて第2の載台12Cを支持する第1ロードセル21C、第2ロードセル22C、第3ロードセル23Cおよび第4ロードセル24Cと、第2の載台12C上に設置されて第1の載台11Cを支持する第6ロードセル26Cとを備えている。
<第1,2の載台の説明>
第1の載台11Cは、車両3の各車軸7,8,9の左側の車輪4a,5a,6aが一つずつ載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第2の載台12Cは、車両3の左右全ての車輪4a,5a,6a;4b,5b,6bが同時に載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第1の載台11Cは、第2の載台12C上において、車両3が前進走行する際の走行経路の上流側に配置され、第2の載台12Cに一体的に組み込まれている。
<第2の載台の凹部の説明>
図第2の載台12Cにおける車両前進走行経路上流側端部には、第1凹部58aと、第2凹部58bとが形成されている。
第1凹部58aは、第1の載台11Cの表面と第2の載台12Cの表面とが面一となるように第1の載台11Cを収容可能で、その第1の載台11Cとの間に所定の隙間Sを存するように第2の載台12Cに形成された凹部である。
ここで、所定の隙間Sは、車両3の各車軸7,8,9の左側の車輪4a,5a,6aが第1の載台11Cに載ったとき、第1の載台11Cが若干撓んだとしても、第1の載台11Cが第2の載台12Cに干渉しないようその大きさが定められている。
第2凹部58bは、第6ロードセル26Cを収容可能で、かつ第1の載台11Cの表面と第2の載台12Cの表面とが面一となるようにその第1の載台11Cを収容可能となるように第2の載台12Cに形成された凹部である。
<第1の載台と第2の載台との結合部の説明>
第1の載台11Cは、第2の載台12Cの第1凹部58aから第2凹部58bに亘って収容されている。この第1の載台11Cの左端部と第2の載台12Cとは、やはり弾性支持体57によって結合されている。
<第1〜第4ロードセルの配置説明>
第1ロードセル21Cは、第2の載台12Cにおける車両前進走行経路上流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。ここで、第1ロードセル21Cの中心点と弾性支持体57による第1の載台11Cの弾性支持点とは鉛直方向における位置が一致されている。
第2ロードセル22Cは、第2の載台12Cにおける車両前進走行経路下流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第3ロードセル23Cは、第2の載台12Cにおける車両前進走行経路上流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
第4ロードセル24Cは、第2の載台12Cにおける車両前進走行経路下流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
<第6ロードセルの配置説明>
第6ロードセル26Cは、第2凹部58bに設置され、第1の載台11Cの右側部を下側から支持することができるように配置されている。
<第4の実施形態の重心位置測定装置の作用効果の説明>
第4の実施形態の重心位置測定装置1Cによれば、第3の実施形態の重心位置測定装置1Bと同様の作用効果を得ることができる。
さらに、第2の実施形態の重心位置測定装置1Cによれば、第1の載台11Cと第2の載台12Cとが弾性支持体によって結合され、第2の載台12Cに第1の載台11Cが一体的に組み込まれる構成が採用されているので、装置のコンパクト化を図ることができるとともに、第3の実施形態の重心位置測定装置1Bでは必要とされる第5ロードセル25Bを省略することができて装置の簡略化を図ることができる。
〔第5の実施形態〕
図15には、本発明の第5の実施形態に係る重心位置測定装置の構造説明図で、平面図(a)、(a)のJ−J線断面図(b)がそれぞれ示されている。
また、図16には、車両が第1の載台および第2の載台に載った際にそれら載台に作用する荷重の状態図(a)および第1ロードセルおよび第2ロードセルの支点回りのモーメントのつりあい状態を示すスケルトン(b)がそれぞれ示されている。
なお、第5の実施形態において、前記各実施形態と同一または同様のものについては図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略し、以下においては第1の実施形態と異なる点を中心に説明することとする。
<第5の実施形態に係る重心位置測定装置の概略構成の説明>
図15に示される重心位置測定装置1Dは、第1の載台11Dと、第2の載台12Dとを備えている。
第1の載台11Dおよび第2の載台12Dは、設置ベース2上において、トラックやトレーラ等の車両3が前進走行する際の走行経路に沿って互いに左右に平行に配置されている。
<第1,2の載台の説明>
第1の載台11Dは、車両3の左側の全ての車輪4a,5a,6aが同時に載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
第2の載台12Dは、車両3の右側の全ての車輪4b,5b,6bが同時に載ることのできる四角形の板状部材で構成されている。
<第1〜第4ロードセルの配置説明>
設置ベース2と第1の載台11Dとの間には、第1ロードセル21D、第2ロードセル22D、第3ロードセル23Dおよび第4ロードセル24Dがそれぞれ介設されている。
第1ロードセル21Dは、第1の載台11Dにおける車両前進走行経路上流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第2ロードセル22Dは、第1の載台11Dにおける車両前進走行経路下流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第3ロードセル23Dは、第1の載台11Dにおける車両前進走行経路上流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
第4ロードセル24Dは、第1の載台11Dにおける車両前進走行経路下流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
<第5〜第8ロードセルの配置説明>
設置ベース2と第2の載台12Dとの間には、第5ロードセル25D、第6ロードセル26D、第7ロードセル27Dおよび第8ロードセル28Dがそれぞれ介設されている。
第5ロードセル25Dは、第2の載台12Dにおける車両前進走行経路上流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第6ロードセル26Dは、第2の載台12Dにおける車両前進走行経路下流側の左角部を下側から支持することができるように配置されている。
第7ロードセル27Dは、第2の載台12Dにおける車両前進走行経路上流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
第8ロードセル28Dは、第2の載台12Dにおける車両前進走行経路下流側の右角部を下側から支持することができるように配置されている。
<Bの求め方の説明:図16参照>
は、次式(81)で表わすことができる。
=b−(b+b´) ・・・(81)

およびb´は、それぞれ次式(82)および(83)から求めることができる。
={P34/(P12+P34)}b ・・・(82)
´={P56/(P56+P78)}b ・・・(83)

車両3のX軸のx軸からの距離fを次式(84)から求める。
f=b/2−(b+B/2) ・・・(84)

なお、上式(84)はfをfで近似したものである。
<Yの求め方の説明:図15参照>
図16(a)より明らかなように、Yは次式(85)で表わされる。
=b/2−(f+C) ・・・(85)

また、図16(b)に示されるように、第1ロードセル21Dおよび第2ロードセル22Dの支点回りのモーメントのつりあいから次式(86)が成立する。
WC=b+(b−b´)W ・・・(86)

この式(86)からCは次式(87)で表わすことができる。
={b+(b−b´)W}/W ・・・(87)

ここで、b,b´,W,Wはそれぞれ次式(88),(89),(90)および(91)から求められる。
=b34/W ・・・(88)
´=b56/W ・・・(89)
=P1234 ・・・(90)
=P5678 ・・・(91)

そして、前記式(85)に、前記式(84)から求められるfと、前記式(87)から求められるCを代入することにより、車両3の幅方向の重心位置Yを求めることができる。
<第5の実施形態の重心位置測定装置の作用効果の説明>
第5の実施形態の重心位置測定装置1Dによっても、簡易かつ安価な構成で車両3の水平面的重心位置G(X,Y)を測定することができる。
以上、本発明の車両の重心測定装置について、複数の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、各実施形態に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
例えば、第1の実施形態における荷重鉛直伝達機構30(図1(d)参照)に代えて、図17(a)(b)に示されるような荷重鉛直伝達機構60を採用してもよい。
この荷重鉛直伝達機構60は、第2の載台12と設置ベース2との間に配される第1リンク61および第2リンク62をそれぞれ備えている。
第1リンク61の後端部は、第2の載台12の後端部の下方において設置ベース2に設けられるブラケット63に第1ピン64によって連結されている。
第1リンク61の前端部には、第2の載台12の前端部の下面に接触する第1ローラ65が第2ピン66によって前後方向に転動可能に連結されている。
第2リンク62の後端部は、第2の載台12の後端部の下面に設けられるブラケット67に第3ピン68によって連結されている。
第2リンク62の前端部には、第2の載台12の前端部の下方において設置ベース2に接触する第2ローラ69が第4ピン70によって前後方向に転動可能に連結されている。
第1リンク61の中央部と第2リンクの中央部とは第5ピン71によって互いに回動可能に連結されている。
これら第1リンク61、第2リンク62、第1ローラ65、第2ローラ69および各種ピン64,66,68,70,71よりなるリンク機構は、車両3の幅方向に所定の間隔を存して一対配置されており、第2ピン66と第4ピン70とによって互いのリンク機構が互いに連動するように接続されている。
この荷重鉛直伝達機構60によっても、車両3の右側車輪4b,5b,6bから第2の載台12を介して第7ロードセル27および第6ロードセル28に作用する荷重を鉛直方向にのみ伝達させることができる。
第1の実施形態においては第1の載台11および第2の載台12に使用するロードセルの個数は各2個としたが、各載台毎に4のロードセルで受けて荷重鉛直伝達機構30を省略してもよい。
第3の実施形態の第1の載台11Bについても同様である。
第1の実施形態においては第1の載台11および第2の載台12は第3の載台13と別に設置したが、第1の載台11と第2の載台12とを第3の載台13上に、第3の載台13の上面レベルに合わせるようにして埋め込む形で設置してもよい。
同じように第3の実施形態においては第1の載台11Bは第2の載台12Bと別に設置したが、第1の載台11Bを第2の載台12B上に、第2の載台12Bの上面レベルに合わせるようにして埋め込む形で設置してもよい。
また、第2の実施形態(図8参照)においては、第6ロードセル26Aおよび第7ロードセル27Aをそれぞれ第3の載台13A上に設置する構成のものを例示したが、これに限定されるものではなく、図18(d)に示されるように、第6ロードセル26Aおよび第7ロードセル27Aをそれぞれ設置ベース2上に設置する構成を採用してもよい。かかる構成を備える重量測定装置1A´によっても、第2の実施形態の重量測定装置1Aと同様の作用効果を得ることができる。
また、第2の実施形態における弾性支持体57(図9(a)参照)に代えて、図19に示されるようなヒンジ支持体80を採用してもよい。
このヒンジ支持体80は、第1の載台11Aの左端部に対応させるように第3の載台13Aに設けられるブラケット81と、このブラケット81と第1の載台11Aの左端部とを連結するピン82と備えて構成され、車両3の左側車輪4a,5a,6aから第1の載台11Aを介して第6ロードセル26Aに作用する荷重を鉛直方向にのみ伝達させることができるようになっている。
なお、第1ロードセル21Aの中心点とヒンジ支持体80の回転支点であるピン82とは鉛直方向における位置が一致されているのは言うまでもない。
本発明の重心位置測定装置は、簡易かつ安価な構成で車両の水平面的重心位置を測定することができるという特性を有していることから、車両の横転防止に資する有効なデータの提供の用途に好適に用いることができる。
1 重心位置測定装置
11 第1の載台
12 第2の載台
13 第3の載台
21 第1ロードセル
22 第2ロードセル
23 第3ロードセル
24 第4ロードセル
25 第5ロードセル
26 第6ロードセル
27 第7ロードセル
28 第8ロードセル
50 車両幅方向重心位置演算部(車両幅方向重心位置演算手段)
51 車両全長方向重心位置演算部(車両全長方向重心位置演算手段)
57 弾性支持体
80 ヒンジ支持体

Claims (6)

  1. 車両の水平面的重心位置を測定する重心位置測定装置であって、
    (a)車両の左右いずれか一方側の車輪が載ることのできる第1の載台と、
    (b)車両の幅方向に所定の間隔を存して配され、前記第1の載台を支持する複数のロードセルと、
    (c)車両の左右いずれか他方側の車輪が載ることのできる第2の載台と、
    (d)車両の幅方向に所定の間隔を存して配され、前記第2の載台を支持する複数のロードセルと、
    (e)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段と
    (f)車両の左右全ての車輪が載ることのできる第3の載台と、
    (g)車両の全長方向に所定の間隔を存して配され、前記第3の載台を支持する複数のロードセルと
    (h)前記第3の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段と
    を備えることを特徴とする重心位置測定装置。
  2. 前記第3の載台は、前記第1の載台と前記第2の載台及び前記第1の載台と前記第2の載台をそれぞれ支持する少なくとも1つのロードセルを収容可能な凹部を有し、前記第1の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第1の載台の他方の端部は、前記凹部に配置された少なくとも1つのロードセルで支持され、前記第2の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第2の載台の他方の端部は、前記凹部に配置された少なくとも1つのロードセルで支持されるように構成されている請求項1に記載の重心位置測定装置。
  3. 前記第3の載台は、前記第1の載台と前記第2の載台を収容可能な凹部を有し、前記第1の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第1の載台の他方の端部は、設置ベース上に配置された少なくとも1つのロードセルで支持され、前記第2の載台の一方の端部は、前記第3の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第3の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第2の載台の他方の端部は、前記設置ベース上に配置された少なくとも1つのロードセルで支持されるように構成されている請求項1に記載の重心位置測定装置。
  4. 車両の水平面的重心位置を測定する重心位置測定装置であって、
    (a)車両の左右いずれか一方側の車輪が載ることのできる第1の載台と、
    (b)車両の幅方向に所定の間隔を存して配され、前記第1の載台を支持する複数のロードセルと、
    (c)車両の左右全ての車輪が載ることのできる第2の載台と、
    (d)車両の幅方向および全長方向にそれぞれ所定の間隔を存して配され、前記第2の載台を支持する複数のロードセルと、
    (e)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段と、
    (f)前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段と
    を備えることを特徴とする重心位置測定装置。
  5. 前記第2の載台は前記第1の載台及び前記第1の載台を支持する少なくとも1つのロードセルを収容可能な凹部を有し、前記第1の載台の一方の端部は、前記第2の載台と、弾性支持体またはヒンジ支持体によって結合されるとともに、前記弾性支持体または前記ヒンジ支持体を介して前記第2の載台を支持する複数のロードセルの内の一部のロードセルで支持され、前記第1の載台の他方の端部は、前記凹部に配置された少なくとも1つのロードセルで支持されるように構成されている請求項4に記載の重心位置測定装置。
  6. 車両の水平面的重心位置を測定する重心位置測定装置であって、
    (a)車両の左右いずれか一方側の全ての車輪が載ることのできる第1の載台と、
    (b)車両の幅方向および全長方向にそれぞれ所定の間隔を存して配され、前記第1の載台を支持する複数のロードセルと、
    (c)車両の左右いずれか他方側の全ての車輪が載ることのできる第2の載台と、
    (d)車両の幅方向および全長方向にそれぞれ所定の間隔を存して配され、前記第2の載台を支持する複数のロードセルと、
    (e)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の幅方向の重心位置を演算する車両幅方向重心位置演算手段と、
    (f)前記第1の載台を支持する複数のロードセルおよび前記第2の載台を支持する複数のロードセルからの荷重信号に基づいて車両の全長方向の重心位置を演算する車両全長方向重心位置演算手段と
    を備えることを特徴とする重心位置測定装置。
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