JP5625226B2 - 光学材料用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
しかしながら、一般的に屈折率が上昇するほどアッベ数が低下するため、これまでに両者を同時に向上させる検討が行われている。これらの検討の中で最も優れた方法は、特許文献1に示されるエピスルフィド化合物を使用する方法であり、屈折率1.7かつアッベ数36を達成している。
一方、眼鏡レンズとして最も使用されている屈折率が1.6の材料ではアッベ数は40程度に、屈折率が1.66の材料ではアッベ数は32程度に依然とどまっており、それ以上の材料は実用化されていなかった。その結果、屈折率1.6台の材料は、屈折率1.7材料に比べて屈折率もアッベ数も見劣りする領域となっていた。最も汎用化されている材料でありながら依然としてアッベ数の改善が進んでいないことから、より高いアッベ数が得られる材料が望まれていた。
一方、眼鏡レンズとして最も使用されている屈折率が1.6台の材料では、用いる化合物によって得られる屈折率は決まっていた。すなわち、屈折率が1.6台の材料で主として用いられているポリチオールとポリイソシアネートからなるチオウレタン材料では、SH基とNCO基のモル比を厳密に1とする必要があるため、屈折率の調整が不可能であった。
したがって、屈折率が1.6から1.7付近の光学材料で優れたアッベ数を維持したまま任意に屈折率が調節できる材料が強く求められていた。すなわち、屈折率1.6から1.7においてそれぞれアッベ数が35以上であるとともに、例えば、組成比を変える等により容易に屈折率が調節できる材料が求められていた。
1.アッベ数が35以上の光学材料用の光学材料用組成物であり、
(a)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、およびビニル基からなる群より選択されるいずれかの基と、β−エピチオプロピル基とをそれぞれ1分子中に1個以上有する下記(1)式で表される化合物10〜90重量部と、(b)チイラン環を1分子中に1個以上有し、かつ重合性不飽和結合基を有しない下記(2)式で表される化合物10〜90重量部を含有する光学材料用組成物。
((1)式中、XはO(CH 2 ) n 、S(CH 2 ) n 、または(CH 2 ) n を示し、nは0から6の整数を示す。Yはアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはビニル基を示す。)
2.(a)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、およびビニル基からなる群より選択されるいずれかの基と、β−エピチオプロピル基とをそれぞれ1分子中に1個以上有する下記(1)式で表される化合物50〜99.9重量部と、(c)硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物0.1〜50重量部を含有する光学材料用組成物。
((1)式中、XはO(CH 2 ) n 、S(CH 2 ) n 、または(CH 2 ) n を示し、nは0から6の整数を示す。Yはアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはビニル基を示す。)
3.(a)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、およびビニル基からなる群より選択されるいずれかの基と、β−エピチオプロピル基とをそれぞれ1分子中に1個以上有する下記(1)式で表される化合物10〜90重量部と、(b)チイラン環を1分子中に1個以上有し、かつ重合性不飽和結合基を有しない下記(2)式で表される化合物10〜90重量部を含有する光学材料用組成物であり、
さらに、(d)チオール基を1分子中に1個以上有する化合物を含有する光学材料用組成物。
((1)式中、XはO(CH 2 ) n 、S(CH 2 ) n 、または(CH 2 ) n を示し、nは0から6の整数を示す。Yはアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはビニル基を示す。)
4.さらに、(d)チオール基を1分子中に1個以上有する化合物を含有する請求項2記載の光学材料用組成物。
5.(1)式で表される化合物がチオグリシジルメタクリレート((1)式においてXがO、Yがメタクリロイル基)である請求項1〜4いずれかに記載の光学材料用組成物。
6.(1)式で表される化合物がアリルチオグリシジルエーテル((1)式においてXがO、Yがアリル基)である請求項1〜4いずれかに記載の光学材料用組成物。
7.(c)硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物が硫黄または二硫化炭素である第2項記載の光学材料用組成物。
8.(a)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、およびビニル基からなる群より選択されるいずれかの基と、β−エピチオプロピル基とをそれぞれ1分子中に1個以上有する(1)式で表される化合物と(c)硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を、イミダゾール系化合物もしくはホスフィン系化合物の存在下予備的に反応させ、硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を10%以上90%以下(反応前を0%とする)消費させた第2項記載の光学材料用組成物。
9.(d)チオール基を1分子中に1個以上有する化合物がビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、4、8−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、4、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、5、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカンおよび1、1、3、3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパンから選ばれる1種以上である第3または4項記載の光学材料用組成物。
10.第1項〜第3項いずれかに記載の光学材料用組成物を、硬化触媒の存在下重合硬化して得られる光学材料。
11.硬化触媒が、複素環を有するアミン、ホスフィン、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第3級スルホニウム塩、第2級ヨードニウム塩、過酸化物およびアゾ化合物の中から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である第10項記載の光学材料。
12.硬化触媒が、複素環を有するアミン、ホスフィン、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第3級スルホニウム塩および第2級ヨードニウム塩中から選ばれる少なくとも1種以上の化合物と、過酸化物およびアゾ化合物の中から選ばれる少なくとも1種以上の化合物の組み合わせである第10項記載の光学材料。
13.第10項記載の光学材料からなる光学レンズ。
14.第1項〜第3項いずれかに記載の光学材料用組成物を、重合硬化して得られる光学材料の製造方法。
より好ましい化合物は、(1)式で示される化合物である。中でも好ましい化合物は(1)式においてnが0、より好ましい化合物は(1)式においてXがO(酸素原子)またはS(硫黄原子)であり、Yがメタクリロイル基又はアリル基である。更に好ましい化合物は、チオグリシジルメタクリレート((1)式においてXがO、Yがメタクリロイル基)、アリルチオグリシジルエーテル((1)式おいてXがO、Yがアリル基)、チオグリシジルチオメタクリレート((1)式においてXがS、Yがメタクリロイル基)、およびアリルチオグリシジルチオエーテル((1)式においてXがS、Yがアリル基)である。特に好ましい化合物は、チオグリシジルメタクリレートおよびアリルチオグリシジルエーテルであり、最も好ましい化合物はチオグリシジルメタクリレートである。
以上具体例を示したが、これらに限定されるわけではなく、またこれらは単独でも2種以上を混合して使用しても構わない。
(式中M5〜M10はそれぞれ独立にO、Sを表す。t1〜t3はそれぞれ独立に0〜2、t4〜t6はそれぞれ独立に0〜4、t7〜t9はそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。)
(式中L1〜L8はそれぞれ独立にO、Sを表す。ZはSまたはCH2を表す。u1〜t4はそれぞれ独立に0〜2、u5〜t8はそれぞれ独立に0〜4、u9〜u12はそれぞれ独立に0〜2、w1、w2はそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。)
以上具体例を示したが、これらに限定されるわけではなく、またこれらは単独でも2種以上を混合して使用しても構わない。
これらの中で好ましいものは、硫黄、二硫化炭素、硫化リン、硫化セレン、金属硫化物、金属水硫化物、セレン、二セレン化炭素、セレン化リン、金属セレン化物であり、より好ましいものは硫黄、二硫化炭素、硫化セレン、セレン、二セレン化炭素であり、特に好ましいものは硫黄、二硫化炭素であり、最も好ましいものは硫黄である。
ヒドロキシチオフェノール類としては、2−ヒドロキシチオフェノール、3−ヒドロキシチオフェノール、4−ヒドロキシチオフェノール等を挙げることができる。
以上具体例を示したが、これらに限定されるわけではなく、またこれらは単独でも2種以上を混合して使用しても構わない。
複素環を有するアミンの具体例としては、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−メチル−2−メルカプトイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、アルキルイミダゾールとイソシアヌル酸の付加物、アルキルイミダゾールとホルムアルデヒドの縮合物等の各種イミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン、5,6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン等のアミジン類が挙げられる。好ましくは、イミダゾール類である。
第2級ヨードニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムヨーダイド等が挙げられる。
紫外線吸収剤の好ましい例としては、サリチル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物等が挙げられる。それらの具体例としては、サリチル酸系化合物としては、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート;ベンゾフェノン系化合物としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンゾイロキシベンゾフェノン、2,2,4,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4,4−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)ブタン;ベンゾトリアゾール系化合物としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ペンチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕;シアノアクリレート系化合物としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。中でも好ましい化合物は、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物であり、最も好ましい化合物はベンゾトリアゾール系化合物である。特に好ましい化合物の具体例は2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ペンチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールである。これらは単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。
ブルーイング剤の好ましい例としてはアントラキノン系化合物が挙げられる。これらの酸化防止剤、紫外線吸収剤およびブルーイング剤の添加量は、通常、組成物100重量部に対してそれぞれ0.000001〜5重量部である。
光学物性:アタゴ社製アッベ屈折計NAR−4Tを用い、d線での屈折率とアッベ数を25℃で測定した。
外観、透明性:目視で観察した。
(a)化合物としてチオグリシジルメタクリレート90重量部、(b)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド10重量部に触媒としてN−メチル−2−メルカプトイミダゾール0.3重量部、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1.0重量部を加え室温で攪拌し均一液とした。次いでこれを10torrで10分間脱気した後ろ過し、レンズ用モールドに注入し、オーブン中で30℃から110℃まで22時間かけて昇温して重合硬化させた。その後型から外し、110℃で1時間加熱してアニール処理を行った。得られたレンズは透明であり、良好な外観であった。光学物性等を測定し、その結果を表1に示した。
表1に示す組成、触媒を用いて実施例1と同様に重合硬化させてレンズを得た。得られたレンズは透明であり、良好な外観であった。光学物性等を測定し、その結果を表1に示した。
チオグリシジルメタクリレート90重量部、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド6重量部に硫黄4重量部、予備反応触媒としてN−メチル−2−メルカプトイミダゾール0.5重量部を加え、60℃で攪拌させた。硫黄の消費率をGPCカラムを用いた液体クロマトグラフィーで確認を行い、硫黄が50%反応するまで反応させた。その後触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1重量部、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート0.5重量部、重合調整剤としてジブチルスズジクロライド0.05重量部加え攪拌し均一液とした。次いでこれを10torrで10分間脱気した後ろ過し、レンズ用モールドに注入し、オーブン中で30℃から110℃まで22時間かけて昇温して重合硬化させた。その後型から外し、110℃で1時間加熱してアニール処理を行った。得られたレンズは透明であり、良好な外観であった。光学物性等を測定し、その結果を表1に示した。
(a)化合物
TGMA:チオグリシジルメタクリレート
ATGE:アリルチオグリシジルエーテル
EPTMS:3−または4−(β−エピチオプロピルチオメチル)スチレン
(b)化合物
BES:ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド
BEPD:2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン
(c)化合物
S:硫黄
(d)化合物
BMES:ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド
PETP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
表1中の触媒略号
MMI :N−メチル−2−メルカプトイミダゾール
TBPB:テトラブチルホスホニウムブロマイド
POO :1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
PBND:tert−ブチルパーオキシネオデカノエート
ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)56重量部、m−キシリレンジイソシアネート44重量部に触媒としてジブチルスズジクロライド0.05重量部、内部離型剤としてゼレックUN0.01重量部を加えた後、実施例1と同様に重合硬化させてレンズを得た。得られたレンズは透明であり、良好な外観であった。光学物性等を測定し、その結果を表2に示した。
組成比を表2に示す割合に変える以外は比較例1を繰り返した。組成比が変化したため重合硬化しなかった。
4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン48重量部、m−キシリレンジイソシアネート52重量部に触媒としてジブチルスズジクロライド0.05重量部、内部離型剤としてゼレックUN0.01重量部を加えた後、実施例1と同様に重合硬化させてレンズを得た。得られたレンズは透明であり、良好な外観であった。光学物性等を測定し、その結果を表2に示した。
組成比を表2に示す割合に変える以外は比較例4を繰り返した。組成比が変化したため重合硬化しなかった。
PETP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
MXDI:m−キシリレンジイソシアネート
MDD :4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン
表2中の触媒略号
BTC :ジブチルスズジクロライド
Claims (14)
- アッベ数が35以上の光学材料用の光学材料用組成物であり、
(a)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、およびビニル基からなる群より選択されるいずれかの基と、β−エピチオプロピル基とをそれぞれ1分子中に1個以上有する下記(1)式で表される化合物10〜90重量部と、(b)チイラン環を1分子中に1個以上有し、かつ重合性不飽和結合基を有しない下記(2)式で表される化合物10〜90重量部を含有する光学材料用組成物。
((1)式中、XはO(CH 2 ) n 、S(CH 2 ) n 、または(CH 2 ) n を示し、nは0から6の整数を示す。Yはアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはビニル基を示す。)
- (a)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、およびビニル基からなる群より選択されるいずれかの基と、β−エピチオプロピル基とをそれぞれ1分子中に1個以上有する下記(1)式で表される化合物10〜90重量部と、(b)チイラン環を1分子中に1個以上有し、かつ重合性不飽和結合基を有しない下記(2)式で表される化合物10〜90重量部を含有する光学材料用組成物であり、
さらに、(d)チオール基を1分子中に1個以上有する化合物を含有する光学材料用組成物。
((1)式中、XはO(CH 2 ) n 、S(CH 2 ) n 、または(CH 2 ) n を示し、nは0から6の整数を示す。Yはアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはビニル基を示す。)
- さらに、(d)チオール基を1分子中に1個以上有する化合物を含有する請求項2記載の光学材料用組成物。
- (1)式で表される化合物がチオグリシジルメタクリレート((1)式においてXがO、Yがメタクリロイル基)である請求項1〜4いずれかに記載の光学材料用組成物。
- (1)式で表される化合物がアリルチオグリシジルエーテル((1)式においてXがO、Yがアリル基)である請求項1〜4いずれかに記載の光学材料用組成物。
- (c)硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物が硫黄または二硫化炭素である請求項2記載の光学材料用組成物。
- (a)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、およびビニル基からなる群より選択されるいずれかの基と、β−エピチオプロピル基とをそれぞれ1分子中に1個以上有する(1)式で表される化合物と(c)硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を、イミダゾール系化合物もしくはホスフィン系化合物の存在下予備的に反応させ、硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を10%以上90%以下(反応前を0%とする)消費させた請求項2記載の光学材料用組成物。
- (d)チオール基を1分子中に1個以上有する化合物がビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、4、8−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、4、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、5、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカンおよび1、1、3、3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパンから選ばれる1種以上である請求項3または4記載の光学材料用組成物。
- 請求項1〜3いずれかに記載の光学材料用組成物を、硬化触媒の存在下重合硬化して得られる光学材料。
- 硬化触媒が、複素環を有するアミン、ホスフィン、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第3級スルホニウム塩、第2級ヨードニウム塩、過酸化物およびアゾ化合物の中から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である請求項10記載の光学材料。
- 硬化触媒が、複素環を有するアミン、ホスフィン、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第3級スルホニウム塩および第2級ヨードニウム塩中から選ばれる少なくとも1種以上の化合物と、過酸化物およびアゾ化合物の中から選ばれる少なくとも1種以上の化合物の組み合わせである請求項10記載の光学材料。
- 請求項10記載の光学材料からなる光学レンズ。
- 請求項1〜3いずれかに記載の光学材料用組成物を、重合硬化して得られる光学材料の製造方法。
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