以下、本発明に係る発光装置の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る発光装置の概略断面図である。図1に示すように、発光装置100は、平板状のLED基板1上にメタル部2を設け、メタル部2上にLED素子3を配置している。LED素子3は、メタル部2に対向する面に、突起電極4が設けられており、メタル部2とLED素子3とを突起電極4を介して接続している(フリップチップ型)。
本実施形態では、LED素子3として青色LED素子を用いている。青色LED素子は、例えばサファイア基板上にn−GaN系クラッド層、InGaN発光層、p−GaN系クラッド層、及び透明電極を積層してなる。
また、LED素子3の上面には波長変換素子8が設けられている。波長変換素子8は、ガラス基板5と、ガラス基板5の両面のうち一方の面(図1では下面)に形成された波長変換機能を有さないセラミック層7と、もう一方の面(図1では上面)に形成された波長変換部6とを有している。なお、ガラス基板5の上面にセラミック層7、下面に波長変換部6を形成してもよい。波長変換部6は、LED素子3から出射される所定波長の光を、異なる波長の光に変換する部分であり、透光性を有するセラミック層中にLED素子3からの波長により励起されて、励起波長と異なる波長の蛍光を出す蛍光体が添加されている。
次に、本発明の発光装置に用いられる波長変換部6及びセラミック層7の構成と形成方法について詳述する。波長変換部6は、有機金属化合物又は無機ポリマーを溶媒に混合したゾル状の混合液を加熱によりゲル状態とし、さらに焼成する、いわゆるゾル・ゲル法により形成された透明セラミック層(ガラス体)中に、蛍光体、層状ケイ酸塩鉱物、無機粒子(無機微粒子)を含有するものである。セラミック層7は、波長変換部6の構成から蛍光体、層状ケイ酸塩鉱物、無機粒子を省いた構成である。
(有機金属化合物)
有機金属化合物は、セラミックへ硬化する前の前駆体であり、蛍光体、層状ケイ酸塩鉱物、無機粒子を封止するバインダとしての役割もある。本発明に用いられる有機金属化合物としては、金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート等が挙げられるが、加水分解と重合反応によりゲル化し易い金属アルコキシドが好ましい。
金属アルコキシドは、テトラエトキシシランのような単分子のものでもよいし、有機シロキサン化合物が鎖状または環状に連なったポリシロキサンでもよいが、混合液の粘性が増加するポリシロキサンが好ましい。なお、透光性のガラス体を形成可能であれば金属の種類に制限はないが、形成されるガラス体の安定性や製造の容易性の観点から、ケイ素を含有していることが好ましい。また、複数種の金属を含有していてもよい。
セラミック層中の有機金属化合物の含有量が2重量%未満では、バインダとしての有機金属化合物が少なすぎて加熱、焼成後のセラミック層の強度が低下する。一方、有機金属化合物の含有量が50重量%を超えると、層状ケイ酸塩鉱物の含有量が相対的に低下するため、加熱前の混合液の粘度が低下して蛍光体が沈降し易くなる。また、無機粒子の含有量も相対的に低下するため、セラミック層の強度も低下する。そのため、セラミック層中の有機金属化合物の含有量は2重量%以上50重量%以下が好ましく、2.5重量%以上30重量%以下がより好ましい。
(無機ポリマー)
無機ポリマーは、セラミックへ硬化する前の前駆体であり、蛍光体、層状ケイ酸塩鉱物、無機粒子を封止するバインダとしての役割もある。本発明に用いられる無機ポリマーとしては、ポリシラザンが挙げられるが、低温度、低湿度でセラミックへ硬化するという硬化条件の緩いパーハイドロポリシラザンが好ましい。
ポリシラザンは、下記の一般式(1)で表される。
(R1R2SiNR3)n (1)
式(1)において、R1〜R3は、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基、アリール基、ビニル基、シクロアルキル基を表し、R1〜R3のうち少なくとも1つは水素原子であり、全てが水素原子である場合がパーハイドロポリシラザンである。nは1〜60の整数である。
ポリシラザンの分子形状はいかなる形状でもよく、例えば、直鎖状又は環状であってもよい。式(1)に示すポリシラザンと必要に応じた反応促進剤を、適切な溶媒に溶かして塗布し、加熱やエキシマー光処理、UV(紫外)光処理を行うことで硬化し、耐熱性、耐光性に優れたセラミック層を作製することができる。
反応促進剤としては酸、塩基などを用いることが好ましいが必ずしも用いる必要はない。反応促進剤としては例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、塩酸、シュウ酸、フマル酸、スルホン酸、酢酸やニッケル、鉄、パラジウム、イリジウム、白金、チタン、アルミニウムを含む金属カルボン酸塩などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応促進剤を用いる場合に特に好ましいのは金属カルボン酸塩であり、添加量はポリシラザンを基準にして0.01〜5mol%が好ましい。
(蛍光体)
蛍光体は、LED素子3からの出射光の波長(励起波長)により励起されて、励起波長と異なる波長の蛍光を出射するものである。本実施形態では、青色LED素子から出射される青色光(波長420nm〜485nm)を黄色光(波長550nm〜650nm)に変換するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体を使用している。
このような蛍光体は、Y、Gd、Ce、Sm、Al、La、Gaの酸化物、または高温で容易に酸化物となる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合して混合原料を得る。或いは、Y、Gd、Ce、Smの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶液をシュウ酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。そして、得られた混合原料にフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して加圧し、成形体を得る。得られた成形体を坩堝に詰め、空気中1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成し、蛍光体の発光特性をもつ焼結体を得る。
なお、本実施形態ではYAG蛍光体を使用しているが、蛍光体の種類はこれに限定されるものではなく、例えばCeを含まない非ガーネット系蛍光体等の他の蛍光体を使用することもできる。また、蛍光体の粒径が大きいほど発光効率(波長変換効率)は高くなる反面、有機金属化合物又は無機ポリマーとの界面に生じる隙間が大きくなって形成されたセラミック層の膜強度が低下する。従って、発光効率と有機金属化合物又は無機ポリマーとの界面に生じる隙間の大きさを考慮し、平均粒径が1μm以上50μm以下のものを用いることが好ましい。蛍光体の平均粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定することができる。
(層状ケイ酸塩鉱物)
層状ケイ酸塩鉱物は、雲母構造、カオリナイト構造、スメクタイト構造等の構造を有する膨潤性粘土鉱物が好ましく、膨潤性に富むスメクタイト構造が特に好ましい。これは、後述するように混合液中に水を添加することで、スメクタイト構造の層間に水が進入して膨潤したカードハウス構造をとるため、混合液の粘性を大幅に増加させる効果があるためである。
ここでの鉱物とは、天然又は合成の無機質で一定の化学組成と結晶構造を有する固体物質であるとする。
セラミック層中における層状ケイ酸塩鉱物の含有量が0.5重量%未満になると混合液の粘性を増加させる効果が十分に得られない。一方、層状ケイ酸塩鉱物の含有量が20重量%を超えると加熱後のセラミック層の強度が低下する。従って、層状ケイ酸塩鉱物の含有量は0.5重量%以上20重量%以下とすることが好ましく、0.5重量%以上10重量%以下がより好ましい。
なお、溶媒との相溶性を考慮して、層状ケイ酸塩鉱物の表面をアンモニウム塩等で修飾(表面処理)したものを適宜用いることもできる。
(無機粒子)
無機粒子は、有機金属化合物又は無機ポリマーと、蛍光体及び層状ケイ酸塩鉱物との界面に生じる隙間を埋める充填効果、加熱前の混合液の粘性を増加させる増粘効果、及び加熱後のセラミック層の膜強度を向上させる膜強化効果を有する。本発明に用いられる無機粒子としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物微粒子、フッ化マグネシウム等のフッ化物微粒子等が挙げられる。特に、有機金属化合物としてポリシロキサン等の含ケイ素有機化合物を用いる場合、形成されるセラミック層に対する安定性の観点から酸化ケイ素の微粒子を用いることが好ましい。
セラミック層中における無機粒子の含有量が0.5重量%未満になると上述したそれぞれの効果が十分に得られない。一方、無機粒子の含有量が50重量%を超えると加熱後のセラミック層の強度が低下する。従って、セラミック層中における無機粒子の含有量は0.5重量%以上50重量%以下とすることが好ましく、1重量%以上40重量%以下がより好ましい。また、無機粒子の平均粒径は、上述したそれぞれの効果を考慮して0.001μm以上50μm以下のものを用いることが好ましい。無機粒子の平均粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定することができる。
なお、有機金属化合物又は無機ポリマーや溶媒との相溶性を考慮して、無機粒子の表面をシランカップリング剤やチタンカップリング剤で処理したものを適宜用いることもできる。
(前駆体溶液)
前駆体溶液は、有機金属化合物又は無機ポリマーを溶媒に混合したものであり、前駆体溶液を加熱することにより透光性のセラミック層7を得ることができる。また、この前駆体溶液に蛍光体、層状ケイ酸塩鉱物、及び無機粒子を混合した混合液を加熱することで、波長変換部6が形成される。さらに、混合液に水を添加することにより、層状ケイ酸塩鉱物の層間に水が入り込んで混合液の粘性が増加するため、蛍光体の沈降を抑制することができる。なお、水に不純物が含まれていると重合反応を阻害するおそれがあるため、添加する水は不純物を含まない純水を用いる必要がある。
有機金属化合物に対する溶媒としては、添加される水との相溶性に優れたメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類が好ましい。また、溶媒に対する有機金属化合物の混合量が5重量%未満になると混合液の粘性を増加させることが困難となり、有機金属化合物の混合量が50重量%を超えると重合反応が必要以上に速く進んでしまう。そのため、溶媒に対する有機金属化合物の混合量は5重量%以上50重量%以下が好ましく、8重量%以上40重量%以下がより好ましい。
無機ポリマーに対する溶媒としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン炭化水素、エーテル類、エステル類を使用することができる。好ましくはメチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルフルオライド、クロロホルム、四塩化炭素、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルブチルエーテルである。
混合液の調製手順としては、例えば、表面処理された親油性の層状ケイ酸塩鉱物を用いる場合は、まず有機金属化合物又は無機ポリマーを溶媒に混合した溶液(前駆体溶液)に層状ケイ酸塩鉱物を予備混合し、その後に蛍光体、無機粒子、及び水を混合する。また、表面処理されていない親水性の層状ケイ酸塩鉱物を用いる場合は、先ず層状ケイ酸塩鉱物と水とを予備混合し、その後に蛍光体、無機粒子、及び前駆体溶液を混合する。これにより、層状ケイ酸塩鉱物を均一に混合して増粘効果をより高めることができる。混合液の好ましい粘度は25〜800cPであり、最も好ましい粘度は30〜500cPである。
また、溶媒に水を加えた総溶媒量に対する水の割合が5重量%未満になると上記の増粘効果を十分に得ることができず、水の割合が60重量%を超えると増粘効果よりも水の混合過多による粘度低下効果の方が大きくなる。そのため、水の割合は総溶媒量に対し5重量%以上60重量%以下が好ましく、7重量%以上55重量%以下がより好ましい。
(発光装置の製造方法)
以上のようにして得られた前駆体溶液をガラス基板5の一方の面に、混合液をもう一方の面にそれぞれ所定量塗布し、加熱、焼成して所定の膜厚のセラミック層7及び波長変換部6を形成する。前駆体溶液及び混合液の塗布方法は特に限定されるものではなく、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ディップ法等、従来公知の種々の方法を用いることができる。加熱温度が150℃未満である場合は有機金属化合物又は無機ポリマーの重合反応が進行せず、加熱温度がガラス基板5の屈伏温度+100℃を超える場合はガラス基板5が変形してしまう。また、加熱温度が700℃を超える場合は層状ケイ酸塩鉱物が熱分解して層状構造が破壊されてしまう。従って、加熱温度は150℃以上とし、ガラス基板5の屈伏温度+100℃以下又は700℃以下とすることが好ましい。
図2は、ガラス基板5に波長変換部6及びセラミック層7を形成する工程の一部を説明する図である。図2では、混合液及び前駆体溶液を塗布した後のガラス基板5を加熱する工程を示しており、ガラス基板5を上方から見た図である。ガラス基板5は、例えば、短辺5a、5aが40mm、長辺5b、5bが80mm、厚さが0.1mmの直方体の薄板であり、2つの長辺5b、5bに沿ってそれぞれ端から数mmの範囲(図の斜線部分)5cが平行な2つの平台10、10に載置された状態で加熱される。なお、平台10と接触した部分は平台10の型が付くので切り捨てる。また、塗布した混合液又は/及び前駆体溶液を乾燥した後であれば、ガラス基板5より大きな台に乾燥させた面を全面接触するように載置して加熱しても問題はない。
加熱とは、常温より高い温度に保っている状態を指し、ここでは昇温過程、保温過程、降温過程を含んでいる。急激な昇温又は降温はガラス基板の割れの原因やガラス基板の内部応力による歪みの原因となるため、加熱条件としては、緩やかに昇温及び降温させることが好ましい。一方、生産効率を上げるには早く昇温及び降温させることが好ましい。そのため、昇温過程及び降温過程は10〜1000℃/時の温度変化であることが好ましい。
ここで、混合液及び前駆体溶液が加熱、焼成してセラミックになる際に収縮するのでガラス基板5は混合液又は前駆体溶液が塗布された面のどちらかの面を内側にして若干反ることになる。
ガラス基板5がどちら側に反るかは、前駆体の収縮率、固形分中の前駆体の濃度及びセラミックへ硬化後の膜厚の関係によって決まる。例えば、両面のうち一方の面に塗布された前駆体溶液における、前駆体の収縮率をx1、固形分中の前駆体の濃度をy1、セラミックへ硬化後の膜厚をz1とし、両面のうちもう一方の面に塗布された混合液における、前駆体の収縮率をx2、固形分中の前駆体の濃度をy2、セラミックへ硬化後の膜厚をz2とすると、それぞれを掛け合わせた値であるx1y1z1とx2y2z2とが各層の内部応力の大きさに相当するので、その値が大きい層ほど収縮方向の内部応力が大きい。したがって、x1y1z1とx2y2z2と比較すれば、大きな値の層を内側にして反ることがわかる。
そして、この反りが理論上なくなるのは、x1y1z1=x2y2z2となる場合である。よって、(x1y1z1)/(x2y2z2)の値が所定の範囲になるように設計することで反りを小さくすることができる。好ましい設計値は後述する実施例の結果から決定することができる。
また、形成された波長変換部6の厚みが5μm未満である場合は波長変換効率が低下して十分な蛍光が得られず、波長変換部6及びセラミック層7の厚みが500μmを超える場合は膜強度が低下してクラック等が発生し易くなる。従って、波長変換部6の厚みは5μm以上500μm以下であることが好ましく、セラミック層7の厚みは500μm以下であることが好ましい。
そして、波長変換部6及びセラミック層7が形成されたガラス基板5を所定の大きさ(例えば2×2mm)に切断してLED素子3上に配置することにより、発光装置100を製造することができる。このとき、ガラス基板5の反りが抑えられているので、所定の大きさに切断する際などにハンドリングよく生産できる。図1では、波長変換部6を上面にして設置しているが、逆にセラミック層7を上面にしても問題はない。
なお、波長変換部6に含まれる蛍光体と無機粒子の粒径が波長変換部6の膜厚よりも大きいと、蛍光体または無機粒子の一部が波長変換部6の表面から突出してしまい表面の平滑性が失われる。そのため、蛍光体及び無機粒子は最大粒径がセラミックへ硬化後の波長変換部6の膜厚よりも小さいものを用いる。
こうして製造された発光装置100は、波長変換部6が透光性のセラミック層で形成されるため、波長変換部6を樹脂材料で形成した場合に比べて耐熱性や耐光性を向上させることができる。
なお、上記実施形態ではガラス基板5を使用しているが、ガラス基板に限らず、透光性の無機材料からなる基板であれば、例えば、単結晶サファイア等の結晶基板やセラミック基板を用いてもよい。
図3は、本発明の第2実施形態に係る発光装置の概略断面図である。図3に示すように、発光装置101は、断面凹状のLED基板1の底部にメタル部2を設け、メタル部2上にLED素子3を配置するとともに、LED基板1の凹部に蓋をするようにガラス基板5が設けられ、ガラス基板5の上面には波長変換部6が下面にはセラミック層7が形成されている。波長変換部6及びセラミック層7を含む他の部分の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態の発光装置101は、LED基板1の凹部にLED素子3を配置し、第1実施形態で用いた波長変換部6及びセラミック層7を形成したガラス基板5をLED基板1の側壁の上端に凹部を覆うように接着して製造することができる。図3では、波長変換部6を上面にして設置しているが、逆にセラミック層7を上面にしても問題はない。
本実施形態の発光装置101は、第1実施形態に比べて、LED素子3の側面から出射される光も効率良く蛍光に変換されるため、色むらの発生を一層効果的に抑制することができる。
なお、LED基板1の凹部の形状や大きさは発光装置101の仕様に応じて適宜設計することができる。例えば、凹部の側面をテーパ状としてもよい。また、凹部の内面を反射面とすることにより、発光装置101の発光効率を高める構成としてもよい。
その他、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態では青色LEDと蛍光体とを併用することで白色発光する発光装置を例に挙げて説明したが、緑色LEDや赤色LEDと蛍光体とを併用する場合にも同様に適用できるのはもちろんである。さらに言えば、蛍光体は1種類だけでなく、紫外光を吸収して赤色、緑色、青色の光をそれぞれ放射する3種類の蛍光体や、青色光を吸収して赤色、緑色の光をそれぞれ放射する2種類の蛍光体を併用してもよい。
また、上記実施形態では発光装置を例に説明しているため、片面のセラミック層に蛍光体等を混ぜて波長変換部6としているが、セラミック層を有する基板を別の用途に用いる場合、例えば、セラミック層の役割がAR(反射防止)コートや傷防止のコーティング層である場合は、蛍光体等を含む必要はなく、少なくとも前駆体である有機金属化合物又は無機ポリマーと溶媒とからなる前駆体溶液を硬化させたセラミック層であればよい。この場合、セラミック層の厚みは膜強度が低下してクラック等が発生しないよう500μm以下であれば薄くてもよい。
また、発光装置に用いる基板としては、両面に波長変換部6を有する基板であってもよい。この場合、1種類の混合液を用意するだけで済み、2種類の液(前駆体溶液と混合液)を用意する必要がなくなる。
以下、本発明のセラミック層(蛍光体等を含む場合と含まない場合とがある)を有する基板について実施例及び比較例により更に具体的に説明する。
(蛍光体の調製例)
各実施例及び比較例で用いる蛍光体は、蛍光体原料として、Y2O37.41g、Gd2O34.01g、CeO20.63g、Al2O37.77gを十分に混合し、これにフラックスとしてフッ化アンモニウムを適量混合したものをアルミ製の坩堝に充填し、水素含有窒素ガスを流通させた還元雰囲気中において、1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成して焼成品((Y0.72Gd0.24)3Al5O12:Ce0.04)を得た。
得られた焼成品を粉砕、洗浄、分離、乾燥して、平均粒径が1μm程度の黄色蛍光体粒子を得た。波長465nmの励起光における発光波長を測定したところ、おおよそ波長570nmにピーク波長を有していた。
(ガラス基板)
各実施例及び比較例で用いるガラス基板は、図2に示したような、短辺5a、5aが40mm、長辺5b、5bが80mm、厚さが0.1mmの直方体の薄板で、ガラス転移温度が530℃のものを用いた。
(セラミック層を有する基板の作製)
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20(パーハイドロポリシラザン20重量%、キシレン80重量%、収縮率0.75;AZエレクトロニックマテリアルズ社製)を1gスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−F(ポリシロキサン14重量%、イソプロピルアルコール86重量%、収縮率非公開;CIKナノテック社製)を1gスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は1μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は0.4μmであった。膜厚の測定には全実施例及び比較例でミツトヨ社製レーザホロゲージを用いた。
ガラス基板を有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fに浸漬してディップコートした後、オーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の両面P1、P2のセラミック層の膜厚は1μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20を1gスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.6g、無機粒子であるNanoTek Powder(メジアン径(D50)25nmの酸化ケイ素微粒子;CIKナノテック社製)を0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWN(親水性スメクタイト;コープケミカル社製)を0.02g、純水を0.5g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は1μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は2.5μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20を1gスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20の1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるRX300(1次粒子の平均粒径が7nmのシリル化処理無水ケイ酸;日本アエロジル社製)を0.06g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は1μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は2μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.6g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるハイシリカF3(粒度分布1〜25μm、メジアン径(D50)3〜4μmの酸化ケイ素微粒子;ニッチツ社製)を0.03g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は15μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は20μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.7g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWNを0.02g、純水を0.37g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は14μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は16μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20の1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.06g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20の1g中に、蛍光体を0.6g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.06g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、250℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は14μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は10μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fを1gスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.7g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWNを0.02g、純水を0.37g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は1μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は8μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.5g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWNを0.02g、純水を0.5g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.7g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWNを0.02g、純水を0.37g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は18μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は20μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.6g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSPN(スメクタイト;コープケミカル社製)を0.03g、純水を0.5g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.9g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSPNを0.02g、純水を0.4g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は15μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は20μmであった。
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20の1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるRX300を0.06g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.7g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWNを0.02g、純水を0.37g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は20μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は10μmであった。
比較例1
ガラス基板の一方の面P1に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fを1gスピンコーターにて塗布した。次に、片面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は0.4μmであった。
比較例2
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20を1gスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fを1gスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は1μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は0.2μmであった。
比較例3
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20を1gスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20の1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるRX300を0.06g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、250℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は1μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は20μmであった。
比較例4
ガラス基板の一方の面P1に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.6g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるハイシリカF3(粒度分布1〜25μm、メジアン径(D50)3〜4μmの酸化ケイ素微粒子;ニッチツ社製)を0.03g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は15μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は30μmであった。
比較例5
ガラス基板の一方の面P1に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.6g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、有機金属化合物の前駆体溶液であるCOAT−Fの1g中に、蛍光体を0.8g、無機粒子であるハイシリカF3(粒度分布1〜25μm、メジアン径(D50)3〜4μmの酸化ケイ素微粒子;ニッチツ社製)を0.03g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は15μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は15μmであった。
比較例6
ガラス基板の一方の面P1に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20の1g中に、蛍光体を0.5g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.06g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、無機ポリマーの前駆体溶液であるNN120−20の1g中に、蛍光体を0.6g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.06g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、250℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は14μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は10μmであった。
比較例7
ガラス基板の一方の面P1に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.5g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.03g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWNを0.02g、純水を0.5g混合した混合液をスピンコーターにて塗布し、乾燥させた。次に、ガラス基板のもう一方の面P2に、COAT−Fの1g中に、蛍光体を0.2g、無機粒子であるNanoTek Powderを0.05g、層状ケイ酸塩鉱物であるルーセンタイトSWNを0.03g、純水を0.37g混合した混合液をスピンコーターにて塗布した。次に、両面に塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、室温から100℃/時で昇温し、500℃で1時間保温し、50℃/時で降温して室温に戻した。加熱後のガラス基板の一方の面P1のセラミック層の膜厚は18μm、もう一方の面P2のセラミック層の膜厚は20μmであった。
次に、各実施例及び比較例で作製された基板の反りを測定した。図4は、反りの測定箇所を示すガラス基板の平面図であり、図5は、図4の正面図である。反りの測定は、ガラス基板の反った外側が下になるように平台20に置き、ガラス基板の四隅A〜Dの高さを測定し、それらの平均値を反りの値とした。図6に、各実施例及び比較例の各面の前駆体の収縮率x1、x2と、固形分中の前駆体の濃度y1、y2と、セラミックへ硬化後の膜厚z1、z2と、x1y1z1の値と、x2y2z2の値と、(x1y1z1)/(x2y2z2)の値と反りの値との一覧を示す。COAT−Fの収縮率が非公開のために算出できない値はNDで表している。
図6の結果から、比較例1では片面にしかセラミック層がないため大きな反りが生じた。比較例2〜4、7では、(x1y1z1)/(x2y2z2)の値が算出できないか小さいため反りが大きいと考えられる。逆に比較例5、6では、(x1y1z1)/(x2y2z2)の値が大きいため反りが大きいと考えられる。
そして、実施例2、5〜10では、反りは1〜3mmの範囲となっている。(x1y1z1)/(x2y2z2)の値が0.8〜1.2であり1に近く、両面のセラミック層の応力がほぼ釣り合った状態になっているため反りが小さくなっていると考えられる。また、実施例1、3、4、11では、(x1y1z1)/(x2y2z2)の値が算出できないが、それ以外の値から推察すると、実際には(x1y1z1)/(x2y2z2)の値が0.8〜1.2の範囲に入っていると考えられる。よって、0.8≦(x1y1z1)/(x2y2z2)≦1.2が好ましい設計値であるといえる。反りの許容範囲としては1〜3mmであれば、セラミック層が剥がれる原因になったり、加工時(所定の大きさに切断する時など)のハンドリングが悪化するという問題は生じない。したがって本発明によれば、歩留まりが向上するとともに、生産効率も向上する。
なお、本発明に用いるガラス基板は、その剛性や大きさによっても変化するが、上述した厚さ0.1mmの他にも、200×200mm程度以下の大きさの場合、0.01〜1mm程度の厚さであれば、上記の実施例と同様に反りを許容範囲に抑えることができる。