JP5617242B2 - 有機廃棄物の脱塩方法、バイオマスの製造方法、およびバイオマス燃料 - Google Patents

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Description

本発明は、有機廃棄物の脱塩方法、バイオマスの製造方法、およびバイオマス燃料に関するものである。
さらに詳しくは、家畜排泄物または食品廃棄物等を含有し、しかも水分を多量に含む高含水率有機廃棄物に含まれる塩素濃度を低減する脱塩方法に関するものである。また、上記高含水率有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法、およびそれより得られるバイオマス燃料に関するものである。
本願は、2007年10月31日に出願された特願2007−283236号および2007−283237号、および2008年3月31日に出願された特願2008−91648号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、豚糞、牛糞、鶏糞等の畜糞尿を含む家畜排泄物、あるいは百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、飲食店等にて廃棄される売れ残り弁当や各種残飯等の食品廃棄物は、そのままの状態もしくは発酵させた状態で肥料として利用するのが一般的である。
しかしながら、豚舎等から排出される洗浄水や尿が混入している湿潤家畜糞は、含水率が85%〜95%でそのままでは堆肥化が困難である。そのため、脱水して含水率を80%以下に下げてから堆肥化する必要がある。しかしながら、脱水により排出される汚水を無害化する必要がある。さらには、脱水後の汚泥から堆肥を得るには大排水処理設備や広大な敷地が必要とされるなど様々な問題があった。
そこで、これらの問題を解消するために、二次公害の原因となる汚水、汚泥等を系外に排出することのない家畜糞の堆肥化処理方法や処理設備(特許文献1、2)、畜舎から排出される糞尿汚水(床洗浄水を含む)を脱水処理して固液分離する処理方法(特許文献3)、水分を含有した有機物含有廃棄物に低水分の副資材を混合して発酵させ、この発酵後の混合物から副資材を分離して堆肥化資材を得る方法(特許文献4)、畜舎から排出される家畜の尿汚水を浄化処理するとともに得られた汚泥等を堆肥化し炭化処理して土壌改良材として再利用する家畜糞尿処理システム(特許文献5)等が提案されている。
一方、家畜排泄物や食品廃棄物等を含有する有機廃棄物の有するエネルギーを有効利用するために、減圧条件下において一定温度の油中に畜糞を浸漬し、その後搾油して固形物を得て、その固形物を助燃材として使用する畜糞の燃料化方法(特許文献6)等も提案されている。
また、家畜排泄物または食品廃棄物は、焼却炉等で焼却することで減容化し、得られた焼却灰を肥料として利用することもある。
特に、近年、家畜排泄物の管理に関する適正化法が施行されたことにより、畜糞尿を含む家畜排泄物の多くが肥料化されることが予想される一方、農地の減少傾向により使用される肥料の総量も減少傾向にある。そこで、家畜排泄物や食品廃棄物等の有機廃棄物を有効利用するために、肥料以外の用途の多角化が急務になっており、エネルギーとしての利用もその一つである。
一般に、家畜排泄物は40質量%以下の低含水率状態では、高発熱量を有する。このような低含水率状態とするためには、長時間の自然乾燥や化石燃料を用いた加熱乾燥を必要とするために、エネルギーとしての利用はごく一部では行われているものの総体的には進んでいない。
現在行われている家畜排泄物のエネルギー利用としては、鶏糞を発電や廃棄物ボイラーの燃料として用いたり、牛や豚の糞尿をメタン発酵させてメタンガスを主成分とするバイオガスを生成させ、このバイオガスを燃料として用いる等がある。
このような家畜排泄物や食品廃棄物等の有機廃棄物を有効利用するための様々な方法や装置が提案されており、例えば、次のような提案がなされている。
(1)鶏糞、家畜糞等の含水廃棄処理物を、蒸気管と燃焼室とを備えた熱風炉と、多段式の乾燥炭化炉との間に発生蒸気の循環系統を配設して密閉系内で熱源を循環させながら炭化物及び灰化物を生成する方法(特許文献7)。
この方法では、乾燥炭化炉から炭化物を、熱風炉から灰化物を、それぞれ回収することで、二次利用可能な炭化物及び灰化物を同時に資源回収するとともに、省資源化と無公害化の推進とを図っている。
(2)畜糞を乾燥させる乾燥機と、乾燥された畜糞を小粒と大粒とに分離する分離機と、分離された小粒の乾燥畜糞を焼却処理する焼却炉と、乾燥未完了の畜糞を破砕して金属類の混入異物を露出するとともに、この混入異物を磁石を介して除去する磁石付振動式篩とを有する畜糞乾燥焼却装置(特許文献8)。
この装置では、畜糞原料に混入している石、金属などの金属類異物を簡単容易に撤去することで、金属類異物に起因する機械のトラブルを未然に回避するとともに、この畜糞を焼却処理することにより発生する熱を有効利用している。
特公昭63−52000号公報 特公昭63−15040号公報 特開平1−297195号公報 特開2000−72577号公報 特開平11−77095号公報 特開平10−121074号公報 特開2004−330092号公報 特開2005−156085号公報
ところで、従来より豚や牛の糞尿がエネルギー利用され難い理由は、含水率が85%〜95%と高く、塩素含有量も高いことにあった。
例えば、豚舎等から排出される洗浄水や尿が混入している高含水率の有機廃棄物は、含水率が85%〜95%と高く、塩素含有量も高い。この高含水率有機廃棄物を従来システムで処理すると、得られる処理物の含水率も40%〜60%と高くなる。したがって、このように高い含水率を有する処理物を燃料として用いた場合、燃焼時に発生する熱エネルギーが水分の蒸発潜熱に奪われてしまい、エネルギーの有効利用を図ることが難しいという問題点があった。
さらに、従来のバイオマス燃料には、発生元毎、季節毎に含水率にバラツキ(20〜50%)があり、かつ凝集塊(10mm〜100mm)も含まれているために、燃料としての品質が安定せず、その結果、燃料として有効な発熱量(3200cal/kg以上)を安定して確保することができず、工業用燃料としては非常に問題があるものであった。
また、塩素含有量が高い豚、牛、鶏等の糞尿を燃焼装置に投入した場合、この塩素成分のために燃焼装置が腐食したり、あるいは低融点塩素化合物が発生して配管等の様々な箇所で閉塞等の様々なトラブルが発生する虞があるという問題点があった。
また、乾燥後であっても含水率が40%〜60%と高い豚、牛、鶏等の糞尿を、例えば、セメント焼成設備に燃料として投入した場合、燃焼時に発生する熱エネルギーが糞尿に含まれる水分の蒸発潜熱に奪われてしまい、燃料としてのエネルギーの有効利用を図ることが難しいという問題点、及び糞尿中の塩素成分がセメントクリンカに混入してセメントの品質を低下させる虞があるという問題点があった。
さらに、糞尿中の塩素成分がセメント焼成設備を腐食させる等のトラブルが発生する虞があるために、セメントの操業に悪影響を及ぼす虞があった。
このように、様々な理由から、家畜排泄物や食品廃棄物等を含む有機廃棄物のエネルギー源としての有効利用ははかばかしくないのが現状である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、豚糞、牛糞、鶏糞等の畜糞尿を含む家畜排泄物、売れ残り弁当や各種残飯等の食品廃棄物等を含有し、しかも水分を多量に含む高含水率有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を効果的に除去して脱塩素有機廃棄物とすることで、エネルギー源としての有効利用を図ることができ、さらにはセメント焼成設備の燃料として有効利用することができる高含水率有機廃棄物の脱塩方法、バイオマスの製造方法、およびバイオマス燃料を提供することを目的とする。
さらに、水分を多量に含む高含水率有機廃棄物の塩素濃度及び含水率を低減するとともに含水率のバラツキを小さくすることにより、高位の発熱量を確保することができるバイオマス燃料の製造方法、および塩素濃度及び含水率が低く、かつ含水率のバラツキも小さく、高位の発熱量を確保できるバイオマス燃料を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、家畜排泄物、食品廃棄物のいずれか一方または双方を含有する高含水率有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する際に、この高含水率有機廃棄物を脱水処理することにより、含有される塩素および/または塩素化合物を除去すれば、塩素濃度が4000ppm以下と極めて低い脱塩素有機廃棄物を得ることができる点、得られた脱塩素有機廃棄物を水分調整した後、乾燥させれば、塩素濃度が4000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物を得る点、および得られた乾燥脱塩素有機廃棄物はバイオマス燃料等のエネルギー源として、さらにはセメント焼成設備のバイオマス燃料として有効利用することができる点、得られたバイオマス燃料はセメント焼成設備の操業やセメント品質に悪影響を及ぼす虞が無い点を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明は、家畜排泄物を含有する有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する方法であって、この有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去し、塩素濃度が4000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の脱塩素有機廃棄物を得るための脱水処理工程を具備することを特徴とする有機廃棄物の脱塩方法を提供する。
得られた脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が極めて低いバイオマス燃料として有効利用できる。
また、塩素濃度が極めて低いために、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルが発生する虞がなく、この脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に投入した場合においても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
上記脱塩方法においては、前記脱水処理工程前に、前記有機廃棄物をその等量以上かつ20倍量以下の水に投入または投入・撹拌することにより、前記有機廃棄物を前記水中に拡散させかつ前記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を前記水に溶解させたスラリーを得る工程を具備することが好ましい。
スラリーとすることにより、塩素濃度を極めて低くすることができる。このため、脱塩装置や燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルが発生する虞を特に低減できる。
上記脱塩方法においては、前記有機廃棄物の含水率が、60質量%以上であることが好ましい。
この有機廃棄物の含水率を60質量%以上とすることにより、有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物が水に溶解することで効果的に除去され、よって、塩素濃度が極めて低い脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることが可能になる。
上記脱塩方法においては、前記脱塩素有機廃棄物の含水率が、90質量%以下であることが好ましい。
この脱塩素有機廃棄物の含水率を90質量%以下とすることにより、燃焼した場合においても、燃焼時に発生する熱エネルギーが脱塩素有機廃棄物に含まれる水分の蒸発潜熱に奪われることが無くなり、熱エネルギーの有効利用が図れる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、家畜排泄物を含有する有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法であって、上記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去して脱塩素有機廃棄物を得るための有機廃棄物の脱水処理工程と、得られた脱塩素有機廃棄物に、乾燥または加熱乾燥、および水分調整材の添加の少なくとも一方を施すことにより含水率を80質量%以下に調整する含水率調整工程と、含水率調整済みの脱塩素有機廃棄物を発酵させ、発酵過程にて発生する発酵熱を用いて発酵乾燥工程とを具備する、塩素濃度が4000ppm以下でありかつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物である第一のバイオマス燃料の製造方法を提供する。
得られた乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に燃料として投入した場合においても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
上記製造方法においては、前記脱塩素有機廃棄物の発酵乾燥工程後、発酵乾燥した脱塩素有機廃棄物を、乾燥または加熱乾燥させる乾燥工程をさらに具備することが好ましい。
この脱塩素有機廃棄物を発酵乾燥させた後に、さらに乾燥または加熱乾燥させることにより、得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、発酵熱のみを用いた乾燥脱塩素有機廃棄物と比べて高位の発熱量を有しており、燃焼効率がより高いバイオマス燃料として有効利用することが可能である。
特に、含水率が40質量%以下と低く、かつ含水率のバラツキも小さいことから、高位の発熱量が確保される。
また、上記目的を達成するために、本発明は、家畜排泄物を含有する有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法であって、上記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去して脱塩素有機廃棄物を得るための有機廃棄物の脱水処理工程と、得られた脱塩素有機廃棄物を、自然エネルギーを用いて乾燥または加熱乾燥させる乾燥工程とを具備する、塩素濃度が4000ppm以下でありかつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物である第二のバイオマス燃料の製造方法を提供する。
得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が極めて低くかつ高位の発熱量を有しており、燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することが可能である。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に燃料として投入した場合においても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
特に、含水率が40質量%以下と低く、かつ含水率のバラツキも小さいことから、高位の発熱量が確保される。
上記第二のバイオマス燃料の製造方法においては、前記脱塩素有機廃棄物の乾燥工程後、乾燥した脱塩素有機廃棄物を乾燥または加熱乾燥させる乾燥工程をさらに具備することが好ましい。
上記第一および第二の製造方法においては、前記脱塩素有機廃棄物を乾燥または加熱乾燥した後に、分級処理、粉砕処理、および解砕処理の少なくとも1処理を行うことが好ましい。
脱塩素有機廃棄物は、乾燥または加熱乾燥した後では、通常、球状、塊状(ブロック状)、板状等、比較的大きな形状を有している。そこで、乾燥または加熱乾燥した脱塩素有機廃棄物に対して、分級、粉砕、解砕のいずれか1つまたは2つ以上を行うことにより、燃焼効率の高い所望の形状の粉粒体とすることが可能である。
上記第一および第二の製造方法においては、前記脱水工程前に、前記有機廃棄物をその等量以上かつ20倍量以下の水に投入または投入・撹拌することにより、前記有機廃棄物を前記水中に拡散させかつ前記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を前記水に溶解させたスラリーを得る工程を具備することが好ましい。
上記第二の製造方法においては、前記自然エネルギーが、風力および太陽熱の少なくとも一方であることが好ましい。
化石燃料を用いずに加熱乾燥することが可能になり、よって省エネルギー効果が大きく、かつ環境負荷も小さなものとなる。
上記第一および第二の製造方法においては、前記脱塩素有機廃棄物の発酵工程後のさらなる乾燥工程が、製造設備の廃熱を用いることが好ましい。
ここでいう製造設備とは、たとえば得られるバイオマス燃料を使用する設備を例示できる。より具体的にはセメント焼成設備であるセメント製造設備などを例示できる。もちろん、バイオマス製造設備で余熱が生じる場合にはそれを乾燥工程にて廃熱として使用することもできる。
上記第一および第二の製造方法においては、前記有機廃棄物の含水率が、60質量%以上であることが好ましい。
さらに、上記目的を達成するために、本発明は、上記第一および第二の製造方法により得られた塩素濃度が4000ppm以下でありかつ含水率が40質量%以下であるバイオマス燃料を提供する。
燃料として用いた場合においても、燃焼時に発生する熱エネルギーがバイオマス燃料に含まれる水分の蒸発潜熱に奪われてしまう虞が無くなり、燃料としてのエネルギーの有効利用を図ることが可能になる。
また、塩素濃度が極めて低いので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルが発生する虞がなく、またセメント焼成設備に投入した場合においても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
上記バイオマス燃料においては、平均粒径が10mm以下であることが好ましい。従来問題となっていた凝集塊が含まず、燃焼効率を高めることが可能になる。
本発明の有機廃棄物の脱塩方法によれば、塩素濃度が極めて低い脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。
また、塩素濃度が極めて低いので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができる。また、この脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に投入したとしても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
本発明の第一のバイオマス燃料の製造方法によれば、塩素濃度が極めて低くかつ高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められ、さらには操業やセメント品質に影響はない。
本発明の第二のバイオマス燃料の製造方法によれば、塩素濃度が極めて低くかつ高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。また、脱塩素有機廃棄物を発酵させる工程が不要であるから、発酵過程での有機廃棄物自体の熱量損失が無くなる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められ、さらには操業やセメント品質に影響はない。
本発明のバイオマス燃料によれば、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができ、このバイオマス燃料をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められ、さらには操業やセメント品質に影響はない。
本発明の一実施形態の高含水率有機廃棄物の脱塩・バイオマス燃料の製造設備を示す模式図である。 本発明の他の実施形態の高含水率有機廃棄物の脱塩・バイオマス燃料の製造設備を示す模式図である。 本発明の他の実施形態の高含水率有機廃棄物の脱塩・バイオマス燃料の製造設備を示す模式図である。
符号の説明
1 排出源 2 脱塩設備 3 バイオマス燃料の製造設備
11 1次槽 12 1次固液分離器 13 調整槽
14 1次曝気槽 15 2次固液分離器 16 2次曝気槽
17 膜浸漬槽 18 脱水処理装置 19 処理水受槽
21 水分調整設備 22 発酵槽 23 乾燥装置
24 粉砕機 25 保管庫
201 溶解槽 202 脱水機 203 乾燥設備
204 乾燥機 205 粉砕機 206 排水処理装置
321 天日乾燥設備 322 発酵設備 324 乾燥設備
325 粉砕機 326 保管庫
本発明の有機廃棄物の脱塩方法、バイオマス燃料の製造方法、およびバイオマス燃料の最良の形態について、図面に基づき説明する。
なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
第一実施形態
図1は、本発明の一実施形態の有機廃棄物の脱塩方法及びバイオマス燃料の製造方法に用いられる脱塩・バイオマス燃料の製造設備を示す模式図である。
図1において、1は有機廃棄物を排出する排出源、2は高含水率有機廃棄物の脱塩設備、そして3はバイオマス燃料の製造設備である。
ここで、有機廃棄物とは、含水率が60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上の有機廃棄物のことである。例えば、豚舎、牛舎、鶏舎等の畜舎を水洗により洗浄した際に排出される豚糞尿、牛糞尿、鶏糞尿等の畜糞尿と多量の洗浄水とを含む排泄物含有処理水、使用済みの弁当容器や食品用容器を水洗により洗浄する際に排出される食品と多量の水とを含む食品廃棄物含有処理水等が挙げられる。これらは、その用途や必要に応じて、1種のみ、または2種以上を混合して用いることができる。
排出源1は上記有機廃棄物を排出する源であり、例えば、豚の糞や尿を含む排泄物を水洗により洗浄した排泄物含有処理水を排出する豚舎、牛の糞や尿を含む排泄物を水洗により洗浄した排泄物含有処理水を排出する牛舎、鶏のケージ等を水洗により洗浄した排泄物含有処理水を排出する鶏舎等の畜舎、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等にて廃棄される食品廃棄物やその容器等を水洗により洗浄した食品廃棄物含有処理水を排出する食品廃棄処理施設等が挙げられる。
これらの各施設から排出される高含水率有機廃棄物は、その用途によっては2種類以上を混合してもよい。
脱塩設備2は、排出源1から排出される高含水率有機廃棄物を脱塩処理するための設備であり、高含水率有機廃棄物を貯留する1次槽11と、この高含水率有機廃棄物を固液分離するスクリーン等を具備する1次固液分離器12と、固液分離により生じた1次スラリー(水溶液)を貯留して流量を調整する調整槽13と、この1次スラリーを1次曝気処理する1次曝気槽14と、1次曝気処理されたスラリーを固液分離するスクリーン等を具備する2次固液分離器15と、この固液分離により生じた2次スラリー(水溶液)を2次曝気処理する2次曝気槽16と、この2次曝気処理されたスラリーを膜浸漬処理により汚泥と処理水とに分離する膜浸漬槽17と、この汚泥を脱水処理して含水率が80質量%以下の脱塩素有機廃棄物と処理水とに分離する脱水処理装置18と、膜浸漬槽17及び脱水処理装置18から排出される処理水を一旦貯留し放流する処理水受槽19とを具備している。
バイオマス燃料の製造設備3は、脱塩設備2から送り出される脱塩素有機廃棄物を燃料化するための設備である。この製造設備3は、脱塩素有機廃棄物に水分調整材を添加することにより含水率を80質量%以下に調整する水分調整設備21と、含水率を80質量%以下に調整した脱塩素有機廃棄物を発酵させ、この発酵過程にて発生する発酵熱を用いて乾燥させ、塩素濃度が4,000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とする発酵槽22と、これら水分調整設備21及び発酵槽22に並列して配置され、上記脱塩素有機廃棄物に自然エネルギーを用いて乾燥または加熱乾燥を施すことにより塩素濃度が4,000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とする乾燥装置23と、発酵槽22あるいは乾燥装置23から取り出された固形状の乾燥脱塩素有機廃棄物に対して、分級、粉砕、解砕のいずれか1つまたは2つ以上を行うことにより直径10mm以下の粒子状とする分級機能を有する粉砕機24と、発酵槽22、乾燥装置23、および粉砕機24のうち1種以上の装置から排出される乾燥脱塩素有機廃棄物を仕様別や品種別に選別し保管する保管庫25とを具備している。
ここで、自然エネルギーを用いた乾燥とは、風力による乾燥等である。また、自然エネルギーを用いた加熱乾燥とは、太陽熱による加熱乾燥、太陽熱及び風力を併用した加熱乾燥等である。
発酵槽22としては、縦型密閉式発酵槽、横型開放式発酵槽、横型開放式堆肥舎等が好適に用いられる。また、乾燥装置23としては、太陽熱及び風力を用いた天日乾燥器等が好適に用いられる。また、粉砕機24としては、自動乳鉢、スタンパ、ニーダー、ロールミル等が好適に用いられる。
なお、水分調整設備21は、水分調整材を添加した脱塩素有機廃棄物を乾燥または加熱乾燥する加熱乾燥手段を備えていてもよい。加熱乾燥手段を備えることにより、水分調整材を添加した脱塩素有機廃棄物の含水率調整を速やかに行うことができ、より効率的である。
次に、高含水率有機廃棄物の脱塩方法及びバイオマス燃料の製造方法について詳細に説明する。
まず、脱塩方法について図1に基づき詳細に説明する。
排出源1から排出される上述した排泄物含有処理水、食品廃棄物含有処理水等の高含水率有機廃棄物を脱塩設備2の1次槽11に一旦貯留し、送液ポンプ(図示略)等を用いて1次固液分離器12に投入し、この高含水率有機廃棄物をケーキ(固形分)と1次スラリー(水溶液)とに固液分離する。次いで、この固液分離により生じた1次スラリーを調整槽13に投入して貯留し、この1次スラリーを調整槽13の計量槽等の定量供給装置を介して1次曝気槽14に導入し、この1次スラリーに1次曝気処理を施す。
次いで、この1次曝気処理が施されたスラリーを、送液ポンプ(図示略)等を用いて2次固液分離器15に投入し、このスラリーをケーキ(固形分)と2次スラリー(水溶液)とに分離し、この固液分離により生じた2次スラリーを2次曝気槽16に投入し、2次曝気処理を施す。次いで、この2次曝気処理されたスラリーを膜浸漬槽17に投入して膜浸漬処理を施し、汚泥と処理水とに分離する。次いで、この汚泥を脱水処理装置18に導入し、脱水処理を施す。
これにより、高含水率有機廃棄物は、2段階の固液分離により効果的に脱塩処理が施され、塩素濃度が4000ppm以下、好ましくは2000ppm以下であり、かつ含水率が90質量%以下、好ましくは80質量%以下の脱塩素有機廃棄物となる。
この膜浸漬槽17及び脱水処理装置18から排出される処理水は、処理水受槽19に一旦貯留された後、放流される。
一方、1次固液分離器12及び2次固液分離器15各々から取り出されたケーキは、さらに塩素濃度の低い脱水汚泥と混合して用いることができる。
また、塩素濃度が4000ppmを超えるものについては、再度、別途据え付けられた脱塩設備等を用いて脱塩処理を施した上で、上記脱塩素有機廃棄物と混合して用いることができる。
高含水率有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法(1)
まず、1次固液分離器12及び2次固液分離器15各々から取り出されたケーキ及び脱水処理装置18から排出される余剰の脱水汚泥を含有する混合物を次工程であるバイオマス燃料の製造設備3に送り、水分調整設備21にて水分調整材を添加し、その含水率を80質量%以下、好ましくは55質量%以上かつ65質量%以下、より好ましくは55質量%以上かつ60質量%以下に調整する。
ここで、脱塩素有機廃棄物の含水率を80質量%以下に調整する理由は、含水率が80質量%を超えた場合、次工程で脱塩素有機廃棄物を発酵させる際に、発酵が進行せず、したがって、十分な発酵効果が得られないからである。
なお、水分調整する前の混合物である脱塩素有機廃棄物の含水率が既に80質量%以下である場合には、水分調整工程は不要である。
水分調整材は、脱塩素有機廃棄物に添加し攪拌・混合することにより、脱塩素有機廃棄物及び水分調整材の全体量の含水率を80質量%以下に調整するものであり、この水分調整材としては、含水率が60質量%以下、好ましくは40質量%以下の水分調整材が好適に用いられる。この水分調整材の塩素濃度は特に限定するものではないが、塩素濃度が4,000ppm以下であれば、燃料として用いる場合に塩素濃度低減効果があるので好ましい。
このような水分調整材としては、例えば、籾殻、木屑、廃白土、戻し堆肥等が挙げられる。これらの水分調整材は複数種組み合わせて用いることができる。
なお、水分調整材を添加する方法以外に、太陽熱等の自然エネルギーを用いて乾燥または加熱乾燥することでも水分調整することが可能である。
このようにして得られた含水率が80質量%以下の脱塩素有機廃棄物を発酵槽22に導入し、この脱塩素有機廃棄物を発酵させるとともに、この発酵過程にて発生する発酵熱を用いて加熱乾燥させ、塩素濃度が4000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とする。
この乾燥脱塩素有機廃棄物は、単に乾燥しただけでは、球状、塊状、板状等、比較的大きな形状をしていることが多い。用途によってはこのままの形状でもよいが、セメント焼成設備等にて用いる場合等では、燃焼効率を向上させるために、粉砕機24を用いて分級、粉砕、解砕のいずれか1つまたは2つ以上を行い、直径10mm以下の粒子状とする。
発酵槽22または粉砕機24から取り出される乾燥脱塩素有機廃棄物は、保管庫25に搬入され、仕様別や品種別に選別され、保管される。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が4000ppm以下と極めて低く、かつ含水率も40質量%以下と低いので、高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、高位の発熱量を有しているので、セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部等に投入することによりセメント焼成用燃料として有効利用することができる。
なお、発酵槽22に導入した脱塩素有機廃棄物の発酵を途中で停止し、この発酵が停止された脱塩素有機廃棄物を、乾燥または加熱乾燥させることによっても、塩素濃度が4000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物を得ることができる。
この乾燥脱塩素有機廃棄物は、発酵熱のみを用いた乾燥脱塩素有機廃棄物と比べて高位の発熱量を有しており、燃焼効率がより高いバイオマス燃料として有効利用することが可能である。
高含水率有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法(2)
まず、脱水処理装置18から排出される脱塩素有機廃棄物(1次固液分離器12及び2次固液分離器15各々から取り出されたケーキ及び余剰の脱水汚泥を含有する脱塩素有機廃棄物)を次工程であるバイオマス燃料の製造設備3に送り、乾燥装置23にて脱塩素有機廃棄物に自然エネルギーを用いて乾燥または加熱乾燥を施す。
ここで、自然エネルギーを用いた乾燥とは、風力による乾燥等のことであり、自然エネルギーを用いた加熱乾燥とは、太陽熱による加熱乾燥、太陽熱及び風力を併用した加熱乾燥等のことである。
これにより、脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が4000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物となる。
この乾燥脱塩素有機廃棄物は、発酵熱を用いた乾燥と同様、塊状や板状等、比較的大きな形状をしていることが多い。用途によってはこのままの形状でもよいが、セメント焼成設備等にて用いる場合等では、燃焼効率を向上させるために、粉砕機24を用いて粉砕または解砕し、直径10mm以下の粒子状とする。
粉砕機24から取り出される乾燥脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が4000ppm以下と低くかつ高位の発熱量を有し、しかも、直径10mm以下の粒子状とされているので、セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部等に投入することによりセメント焼成用燃料として有効利用が可能である。
以上により、乾燥装置23または粉砕機24から取り出される乾燥脱塩素有機廃棄物は、保管庫25に搬入され、仕様別や品種別に選別され、保管される。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が4,000ppm以下と極めて低く、かつ含水率も40質量%以下と低いので、高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、高位の発熱量を有しているので、セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部等に投入することによりセメント焼成用燃料として有効利用することができる。
バイオマス燃料
本実施形態のバイオマス燃料は、上記高含水率有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去し、乾燥、加熱乾燥または発酵してなるバイオマス燃料であって、その塩素濃度は4,000ppm以下が好ましく、より好ましくは2,000ppm以下、さらに好ましくは1,000ppm以下である。
また、含水率は40質量%以下が好ましく、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
このバイオマス燃料は、上述した脱塩素有機廃棄物からなるケーキを、乾燥、または加熱乾燥、あるいは発酵し、必要に応じて分級、粉砕、解砕のいずれか1つまたは2つ以上を行い、塩素濃度が4,000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とすることで得ることができる。
なお、この乾燥脱塩素有機廃棄物を、例えば、ニーダー、ロールミル等の解砕手段を用いて直径10mm以下の粒子状に解砕すれば、燃焼効率が向上するので好ましい。
以上説明したように、本第一実施形態の高含水率有機廃棄物の脱塩方法によれば、塩素濃度が極めて低い脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。
また、塩素濃度が極めて低いので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができる。また、この脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に投入したとしても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
第一実施形態のバイオマス燃料の製造方法によれば、塩素濃度が極めて低くかつ高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に燃料として投入した場合においても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
第一実施形態のバイオマス燃料によれば、塩素濃度を4000ppm以下かつ含水率を40質量%以下としたので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができ、このバイオマス燃料をセメント焼成設備に投入した場合においても、燃焼効率が低下する虞がなく、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞も無い。
第二実施形態
さらに、本発明の好ましい有機廃棄物の脱塩方法、バイオマス燃料の製造方法、およびバイソマス燃料を図2に基づき詳細に説明する。
図2は、本実施形態の有機廃棄物の脱塩方法に用いられる脱塩装置を示す模式図であり、図において、201は溶解槽、202は脱水機、203は乾燥設備、204は乾燥機、205は粉砕機、206は排水処理装置である。
溶解槽201は、貯留された水に有機廃棄物を投入するか、または投入後さらに撹拌することにより、この有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を水に溶解させてスラリーとすることができるものであればよく、槽の少なくとも内面が有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物に対して耐食性を有する金属、例えばステンレス鋼等からなる槽が好ましい。例えば、撹拌手段が備えられた密閉式あるいは開放式の溶解槽が好適である。
脱水機202は、微細な有機廃棄物及び塩素および/または塩素化合物を含むスラリーを脱水処理して固形状のケーキ(脱水有機廃棄物)と水分とに固液分離することができるものであればよく、濾過機、加圧濾過機、遠心脱水機、スクリュープレス等の各種脱水機が使用でき、特に、短時間で固液分離ができるスクリュープレスが好ましい。
乾燥設備203は、固形状のケーキ(脱水有機廃棄物)を乾燥させるために、このケーキに含まれる家畜排泄物や食品廃棄物の種類や量に応じて太陽熱単独あるいは太陽熱及び自然の風力による天日乾燥、自然の風力あるいは他の設備からの排気等を利用した風力乾燥、有機廃棄物の発酵に伴う発酵熱による発酵乾燥のいずれか1種、あるいは2種以上を選択することができる設備である。有機廃棄物の発酵乾燥を行う縦型撹拌式発酵装置、横型開放式発酵装置等の発酵装置と、太陽熱、自然の風力、他の設備からの排気等を利用して脱水機202で脱水処理されたケーキの天日乾燥あるいは風力乾燥を行うハウスとを備えている。
なお、この乾燥設備203は、有機廃棄物に含まれる家畜排泄物や食品廃棄物の種類や量が限定される場合には、それらの用途に応じて、発酵装置、ハウスのいずれか一方のみにより構成してもよい。
乾燥機204は、乾燥設備203で天日乾燥されたケーキの含水率を調整したり、あるいは脱水機202で固液分離されたケーキをさらに乾燥する必要がある場合等に用いられる装置であり、特に、用途に応じて乾燥、加熱乾燥を使い分けることができるという使い勝手の点でヒータ内蔵の乾燥機が好ましい。
粉砕機205は、乾燥設備203(あるいは乾燥機204)から取り出された固形状の乾燥したケーキ(乾燥有機廃棄物)に対して分級、粉砕、解砕のいずれか1つまたは2つ以上を行うことにより直径10mm以下の粒子状とする分級機能を有する装置であり、篩、分級機等を備えた自動乳鉢、スタンパ、ニーダー、ロールミル等が好適に用いられる。
排水処理装置206は、脱水機202からの排水に所定の排水処理を施し、処理済みの排水を放流する装置である。
有機廃棄物の脱塩方法
次に、この脱塩装置を用いて有機廃棄物を脱塩処理する方法について説明する。
脱塩処理の対象となる有機廃棄物としては、先に説明した家畜排泄物、および食品廃棄物等が挙げられる。これらは、その用途や必要に応じて、1種のみ、または2種以上を混合して用いることができる。
次いで、溶解槽201に所定量の水、例えば、上水道水等の新水、あるいは脱水機等から排出される二次水等を投入し、さらに有機廃棄物を投入し、必要に応じて撹拌する。水の投入量は、投入する有機廃棄物の等量以上かつ20倍量以下が好ましく、より好ましくは2倍量以上かつ10倍量以下である。
ここで、水の投入量を、投入する有機廃棄物の等量以上かつ20倍量以下とした理由は、等量未満では、水の量が少なすぎてしまい有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を水中に充分に溶出させることが困難であり、有機廃棄物内に残ってしまう恐れがあるからである。一方、20倍量を超えると、水の量が多すぎてしまい有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を水中に溶出させた後の排水処理に多大なエネルギーを要することとなり、経済的に好ましくないからである。
撹拌時間は、有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物が水に溶解するのに充分な時間であればよく、通常、3分〜60分の範囲である。
この撹拌の間に、有機廃棄物が水洗されると同時に微細化されて水中に拡散するとともに、この有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物が水中に容易に溶出し、この微細な有機廃棄物は脱塩素有機廃棄物となって水中に拡散しスラリーとなる。
次いで、このスラリーを脱水機202を用いて脱水し、できるだけ低含水率のケーキとする。このケーキの含水率は90質量%以下、好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
このケーキに含まれる塩素および/または塩素化合物の量を低減し、かつ用いられる水の量を低減するためには、低含水率とすることが必須である。このケーキが低含水率であれば、後工程である乾燥または加熱乾燥する際の熱量を低減させることができるので好ましい。
このスラリーは、脱水機202にて圧搾脱水されて、塩素濃度が4,000ppm以下、含水率が90質量%以下の脱塩素有機廃棄物からなるケーキとなる。このケーキに含まれる塩素および/または塩素化合物の量は、水洗前の有機廃棄物と比べて60質量%以下にまで減少させることが可能である。この脱水機202から排出される排水は、排水処理装置204により所定の排水処理が施された後、外部の排水路等へ放流される。
有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法
以下、図2を用いて有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法を説明する。
ケーキの乾燥または加熱乾燥は、乾燥設備203を用いて、天日乾燥、風力乾燥、発酵乾燥のいずれか1種または2種以上を組み合わせて行う。
例えば、上記ケーキを乾燥設備203内に搬入し、太陽熱等の自然エネルギーを利用した天日乾燥、風力等の自然エネルギーあるいは他の設備からの排気等を利用した風力乾燥、縦型撹拌式発酵装置や横型開放式発酵装置等の発酵装置から発生する発酵熱を用いた発酵乾燥等のうち1種、あるいは2種以上を組み合わせて上記ケーキの乾燥を行い、塩素濃度が4,000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とする。
なお、このケーキを発酵装置を用いて発酵させると同時に、この発酵熱を用いて乾燥を行えば、効率的な乾燥処理を行うことができる。この発酵装置では、発酵により生じる臭気及び水分を含む空気を水槽内に導入することにより、この臭気及び水分を取り除いているので、臭気等が外部へ漏れる虞はない。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が4,000ppm以下と低く、かつ高位の発熱量を有しているので、工業用各種燃料としての利用が可能である。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物の含水率を、例えば30質量%以下に調整する必要がある場合、乾燥機204を用いて所定の温度にて所定時間乾燥処理を施すことにより、含水率を所定の範囲内に調整することができる。
この乾燥脱塩素有機廃棄物は、単に乾燥しただけでは、球状、塊状(ブロック状)、板状等、大きな形状をしていることが多い。用途によってはこのままの形状でもよいが、セメント焼成設備等にて用いる場合等では、燃焼効率を向上させるために、粉砕機205に備えられた篩または分級機を用いて分級した後、この粉砕機205により粉砕または解砕して、直径10mm以下の粒子状とするのがよい。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が4,000ppm以下と低くかつ高位の発熱量を有し、しかも、直径10mm以下の粒子状とされているので、セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部等に投入することによりセメント焼成用燃料として有効利用される。
バイオマス燃料
本実施形態のバイオマス燃料は、上記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去し、乾燥または加熱乾燥してなるバイオマス燃料であって、その塩素濃度は4,000ppm以下が好ましく、より好ましくは2,000ppm以下、さらに好ましくは1,000ppm以下である。
また、含水率は40質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
このバイオマス燃料は、上述した脱塩素有機廃棄物からなるケーキを乾燥または加熱乾燥し、必要に応じて粉砕または解砕し、塩素濃度が4,000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とすることで得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の有機廃棄物の脱塩方法によれば、有機廃棄物を、その等量以上かつ20倍量以下の水に投入または投入・撹拌することにより、有機廃棄物を水中に拡散させかつ有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を前記水に溶解させたスラリーとし、次いで、このスラリーを脱水するので、塩素濃度が4000ppm以下、含水率が80質量%以下の脱塩素有機廃棄物をバイオマス燃料として有効利用することができる。
また、塩素濃度が4,000ppm以下と極めて低いので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができる。また、この脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に燃料として投入した場合、塩素濃度が4,000ppm以下と極めて低く、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
本実施形態のバイオマス燃料の製造方法によれば、塩素濃度が4,000ppm以下、含水率が80質量%以下の脱塩素有機廃棄物を乾燥または加熱乾燥して、塩素濃度が4,000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とするので、塩素濃度が4,000ppm以下と極めて低くかつ高位の発熱量を有し、しかも燃焼効率が高いバイオマス燃料を得ることができる。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に燃料として投入した場合、塩素濃度が4,000ppm以下と極めて低くかつ含水率も40質量%以下と低いことから、セメント焼成設備における燃焼効率を高めることができ、しかもセメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
本実施形態のバイオマス燃料によれば、塩素濃度を4,000ppm以下かつ含水率を40質量%以下としたので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルが発生する虞がなく、また、セメント焼成設備に投入した場合においても、セメント焼成設備における燃焼効率が高く、しかもセメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無いバイオマス燃料を容易かつ安価に得ることができる。
第三実施形態
以下、本発明の他の好ましい有機廃棄物の脱塩方法、バイオマス燃料の製造方法、およびバイオマス燃料を図3に基づき詳細に説明する。
図3において、1は有機廃棄物を排出する排出源、2は高含水率有機廃棄物の脱塩設備、そして3はバイオマス燃料の製造設備である。
ここで、有機廃棄物とは、含水率が60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上の有機廃棄物のことであり、例えば、豚舎、牛舎、鶏舎等の畜舎を水洗により洗浄した際に排出される豚糞尿、牛糞尿、鶏糞尿等の畜糞尿と多量の洗浄水とを含む排泄物含有処理水、豚糞尿、牛糞尿、鶏糞尿等の畜糞尿を等量以上かつ20倍量以下の水に投入・撹拌して得られる畜糞尿含有スラリー、使用済みの弁当容器や食品用容器を水洗により洗浄する際に排出される食品と多量の水とを含む食品廃棄物含有処理水、等が挙げられる。これらは、その用途や必要に応じて、1種のみまたは2種以上を混合して用いることができる。
排出源1は、上記の有機廃棄物を排出する源であり、例えば、豚の糞や尿を含む排泄物を水洗により洗浄した排泄物含有処理水を排出する豚舎、牛の糞や尿を含む排泄物を水洗により洗浄した排泄物含有処理水を排出する牛舎、鶏のケージ等を水洗により洗浄した排泄物含有処理水を排出する鶏舎等の畜舎、豚糞尿、牛糞尿、鶏糞尿等の畜糞尿を等量以上かつ20倍量以下の水に投入・撹拌して得られる畜糞尿含有スラリーの貯留槽、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等にて廃棄される食品廃棄物やその容器等を水洗により洗浄した食品廃棄物含有処理水を排出する食品廃棄処理施設等が挙げられる。
これらの各施設から排出される高含水率有機廃棄物は、その用途によっては、2種類以上を混合してもよい。
脱塩設備2は、排出源1から排出される高含水率有機廃棄物を塩素濃度が4000ppm以下になるように脱塩処理するための設備であり、高含水率有機廃棄物を貯留する1次槽11と、この高含水率有機廃棄物を固液分離するスクリーン等からなる1次固液分離器12と、固液分離により生じた1次スラリー(水溶液)を貯留し流量を調整する調整槽13と、この1次スラリーを1次曝気処理する1次曝気槽14と、1次曝気処理されたスラリーを固液分離するスクリーン等からなる2次固液分離器15と、この固液分離により生じた2次スラリー(水溶液)を2次曝気処理する2次曝気槽16と、この2次曝気処理されたスラリーを膜浸漬処理により汚泥と処理水とに分離する膜浸漬槽17と、この汚泥を脱水処理して含水率が85質量%以下の脱塩素有機廃棄物と処理水とに分離する脱水処理装置18と、膜浸漬槽17及び脱水処理装置18から排出される処理水を一旦貯留し放流する処理水受槽19とにより構成されている。
バイオマス燃料の製造設備3は、脱塩設備2から送り出される塩素濃度が4000ppm以下の脱塩素有機廃棄物を燃料化するための設備であり、この脱塩素有機廃棄物に自然エネルギーを用いて乾燥または加熱乾燥を施し一次乾燥脱塩素有機廃棄物とする天日乾燥設備321と、上記の脱塩素有機廃棄物に有機廃棄物の発酵過程にて発生する発酵熱を用いて乾燥または加熱乾燥を施し一次乾燥脱塩素有機廃棄物とする発酵設備322と、これらの一次乾燥脱塩素有機廃棄物に、製造設備から排出される排熱を用いて乾燥または加熱乾燥を施し二次乾燥脱塩素有機廃棄物とする乾燥設備324と、乾燥設備324から取り出された二次乾燥脱塩素有機廃棄物に対して、分級、粉砕、解砕のいずれか1つまたは2つ以上を行うことにより直径10mm以下の粒子状とする分級機能を有する粉砕機325と、乾燥設備324または粉砕機325、あるいは乾燥設備324及び粉砕機325から排出される二次乾燥脱塩素有機廃棄物を仕様別や品種別に選別し保管する保管庫326とにより構成されている。
ここで、自然エネルギーを用いた乾燥とは、風力による乾燥等であり、また、自然エネルギーを用いた加熱乾燥とは、太陽熱による加熱乾燥、太陽熱及び風力を併用した加熱乾燥等である。
天日乾燥設備321は、脱塩素有機廃棄物の種類や量に応じて太陽熱単独、あるいは太陽熱及び自然の風力を用いて天日乾燥を行う設備であり、太陽熱及び風力を用いた天日乾燥器等が好適に用いられる。
発酵設備322は、脱塩素有機廃棄物を発酵させる際に生じる発酵熱を用いて、この脱塩素有機廃棄物を乾燥または加熱乾燥させる設備であり、例えば、縦型密閉式発酵槽、横型開放式発酵槽、横型開放式堆肥舎等が好適に用いられる。
ここでは、天日乾燥設備321と発酵設備322は並列に配置されているが、これら天日乾燥設備321及び発酵設備322は、必要に応じて直列に配置してもよく、さらに、これら直列に配置された天日乾燥設備321及び発酵設備322を複数列、並列配置してもよい。
乾燥設備324は、天日乾燥設備321または発酵設備322から取り出される一次乾燥脱塩素有機廃棄物に、製造設備323から排出される排熱を用いて乾燥または加熱乾燥を施す設備である。製造設備323としては、セメント製造設備のセメントキルン、仮焼炉、クリンカクーラー、サスペンションプレヒーター等が挙げられる。
粉砕機325としては、分級機能を備えた自動乳鉢、解砕機、スタンパ、ニーダー、ロールミル等が好適に用いられる。
高含水率有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法
本実施形態のバイオマス燃料製造方法について図3に基づき詳細に説明する。
排出源1から排出される上述した排泄物含有処理水、食品廃棄物含有処理水等の高含水率有機廃棄物を脱塩設備2の1次槽11に一旦貯留し、送液ポンプ(図示略)等を用いて1次固液分離器12に投入し、この高含水率有機廃棄物をケーキ(固形分)と1次スラリー(水溶液)に固液分離する。次いで、この固液分離により生じた1次スラリーを調整槽13に投入して貯留し、この1次スラリーを調整槽13の計量槽等の定量供給装置を介して1次曝気槽14に導入し、この1次スラリーに1次曝気処理を施す。
次いで、この1次曝気処理が施されたスラリーを、送液ポンプ(図示略)等を用いて2次固液分離器15に投入し、このスラリーをケーキ(固形分)と2次スラリー(水溶液)に分離し、この固液分離により生じた2次スラリーを2次曝気槽16に投入し、2次曝気処理を施す。次いで、この2次曝気処理されたスラリーを膜浸漬槽17に投入して膜浸漬処理を施し、汚泥と処理水とに分離する。次いで、この汚泥を脱水処理装置18に導入し、脱水処理を施す。
これにより、高含水率有機廃棄物は、2段階の固液分離により効果的に脱塩処理が施され、塩素濃度が4,000ppm以下、好ましくは2,000ppm以下であり、かつ含水率が90質量%以下、好ましくは80質量%以下のケーキ状の脱塩素有機廃棄物となる。
この膜浸漬槽17及び脱水処理装置18から排出される処理水は、処理水受槽19に一旦貯留された後、放流される。
一方、1次固液分離器12及び2次固液分離器15各々から取り出されたケーキは、さらに塩素濃度の低い脱水汚泥と混合して用いることができる。
また、塩素濃度が4,000ppmを超えるものについては、再度、別途据え付けられた脱塩設備等を用いて脱塩処理を施した上で、上記のケーキ状の脱塩素有機廃棄物と混合して用いることができる。
次いで、この脱塩素有機廃棄物を燃料製造設備3に搬送し、燃料化する。
この脱塩素有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法としては、次の(1)、(2)のいずれかの方法がある。
(1)脱塩素有機廃棄物を天日乾燥設備321に搬入し、太陽熱や風力等の自然エネルギーを用いて乾燥または加熱乾燥し、一次乾燥脱塩素有機廃棄物とする。
(2)脱塩素有機廃棄物を発酵設備322に搬入し、この脱塩素有機廃棄物の発酵過程にて発生する発酵熱を用いて乾燥または加熱乾燥し、一次乾燥脱塩素有機廃棄物とする。
これらの方法は、単独で行ってもよく、併用してもよい。
この一次乾燥脱塩素有機廃棄物は、天日乾燥や発酵乾燥を行っただけでは、発生元毎、季節毎に含水率に20%〜50%の範囲でバラツキが生じている。
そこで、乾燥設備324に搬入して、セメント製造設備のセメントキルン、仮焼炉、クリンカクーラー、サスペンションプレヒーター等から排出される排熱を用いて乾燥または加熱乾燥を施す。
セメントキルン、仮焼炉、クリンカクーラー、サスペンションプレヒーター等から排出される排熱は、200℃以上の高温であるから、一次乾燥脱塩素有機廃棄物を効率よく、しかも短時間で加熱乾燥することが可能である。
このようにして得られた二次乾燥脱塩素有機廃棄物は、球状、塊状、板状等、比較的大きな形状をしていることが多い。用途によってはこのままの形状でもよいが、セメント焼成設備等にて用いる場合等では、燃焼効率を向上させるために、粉砕機325を用いて分級、粉砕、解砕のいずれか1つまたは2つ以上を行い、平均粒径が10mm以下の粒子状とする。
乾燥設備324あるいは粉砕機325から取り出された二次乾燥脱塩素有機廃棄物は、保管庫326に搬入され、仕様別や品種別に選別され、保管される。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、塩素濃度が4,000ppm以下と極めて低く、含水率も40質量%以下と低く抑えられているので、高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、高位の発熱量を有しているので、セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部等に投入することによりセメント焼成用燃料として有効利用することができ、セメントの操業や品質への悪影響も無い。
バイオマス燃料
本実施形態のバイオマス燃料は、上記の高含水率有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去し、乾燥または加熱乾燥してなるバイオマス燃料であって、その塩素濃度は4,000ppm以下が好ましく、より好ましくは2,000ppm以下、さらに好ましくは1,000ppm以下である。
また、含水率は40質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以下である。
このバイオマス燃料は、上記の高含水率有機廃棄物に脱水処理を施すことにより、この高含水率有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去して脱塩素有機廃棄物とし、次いで、この脱塩素有機廃棄物に、自然エネルギー、発酵熱エネルギーのいずれか一方または双方を用いて乾燥または加熱乾燥を施し、さらに、製造設備の排熱を用いて乾燥または加熱乾燥を施すことにより、塩素濃度が4000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物とすることで、得ることができる。
なお、この乾燥脱塩素有機廃棄物を、例えば、分級機能を備えた自動乳鉢、スタンパ、ニーダー、ロールミル等の粉砕機325を用いて平均粒径が10mm以下の粒子状とすれば、燃焼効率が向上するので好ましい。
以上説明したように、本実施形態のバイオマス燃料の製造方法によれば、脱塩素有機廃棄物に、自然エネルギー、発酵熱エネルギーのいずれか一方または双方を用いて乾燥または加熱乾燥を施し、さらに、製造設備の排熱を用いて乾燥または加熱乾燥を施すので、塩素濃度及び含水率が極めて低くかつ高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
また、乾燥または加熱乾燥に、太陽熱等の自然エネルギーや有機廃棄物の発酵熱エネルギーに加えて、製造設備の排熱を用いるので、化石燃料を用いる必要がなく、省エネルギー効果を高めることができ、しかも環境負荷が小さい。
このようにして得られた乾燥脱塩素有機廃棄物は、高位の発熱量を有しているので、セメント焼成設備のセメントキルンや仮焼炉等に投入することにより、セメント焼成用燃料として有効利用することができ、セメントの操業や品質への悪影響も無い。
本実施形態のバイオマス燃料によれば、塩素濃度を4,000ppm以下かつ含水率を40質量%以下としたので、高位の発熱量を有し、燃焼効率が高く、省エネルギー効果が大きく、しかも環境負荷が小さいバイオマス燃料を提供することができる。
また、塩素濃度が4,000ppm以下と極めて低いので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができ、このバイオマス燃料をセメント焼成設備に投入した場合においても、燃焼効率が低下する虞がなく、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞も無い。
このバイオマス燃料は、セメント焼成設備の燃料としての他、廃棄物発電用、廃棄物ボイラー用等、広範囲の燃料として利用が可能である。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
含水率90質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率83質量%、塩素濃度2060ppmのケーキ47kgを得た。
次いで、このケーキに、水分調整材として含水率20質量%、塩素濃度500ppmの副資材27kgを添加し、攪拌・混合して水分調整を行い、含水率60質量%、塩素濃度920ppmの脱塩素豚糞を得た。
次いで、この脱塩素豚糞を縦型発酵槽に投入し、発酵熱及び風力を用いて脱塩素豚糞を乾燥し、乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は920ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例2)
含水率90質量%、塩素濃度7500ppmの牛糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率80質量%、塩素濃度1580ppmのケーキ40kgを得た。
次いで、このケーキに、水分調整材として含水率20質量%、塩素濃度500ppmの戻し堆肥(乾燥脱塩素牛糞)20kgを添加し、攪拌・混合して水分調整を行い、含水率60質量%、塩素濃度860ppmの脱塩素牛糞を得た。
次いで、この脱塩素牛糞を横型開放式堆肥舎に搬入し、発酵熱を用いて乾燥させ、乾燥脱塩素牛糞を得た。
この乾燥脱塩素牛糞の塩素濃度は860ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素牛糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例3)
含水率90質量%、塩素濃度8500ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率85質量%、塩素濃度2530ppmのケーキ53kgを得た。
次いで、このケーキを乾燥装置に搬入し、太陽熱及び風力を用いて天日乾燥を行い、含水率60質量%、塩素濃度2530ppmの脱塩素豚糞を得た。
次いで、この脱塩素豚糞を縦型密閉式発酵槽に投入し、発酵熱及び風力を用いて加熱乾燥させ、乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は2530ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例4)
含水率90質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率83質量%、塩素濃度2060ppmのケーキ47kgを得た。
次いで、このケーキを乾燥装置に搬入し、太陽熱及び風力を用いて天日乾燥を行い、乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は2060ppm、含水率は20質量%であった。
また、この乾燥脱塩素豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例5)
含水率95質量%、塩素濃度9000ppmの牛糞100kgを脱水機を用いて脱水し、含水率80質量%、塩素濃度1900ppmの脱塩素牛糞25kgを得た。
次いで、この脱塩素牛糞を横型開放式堆肥舎に搬入し、発酵熱により乾燥させて乾燥脱塩素牛糞6kgを得た。この乾燥脱塩素牛糞の塩素濃度は1900ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素牛糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例6)
含水率92質量%、塩素濃度7000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水50Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率85質量%、塩素濃度2200ppmのケーキ53kgを得た。
次いで、水分調整材として、含水率20質量%、塩素濃度500ppmの副資材4kgをこのケーキに添加した。ついで、撹拌・混合した後、水分調整を行い、含水率80質量%、塩素濃度1700ppmの脱塩素豚糞57kgを得た。
ついでこの脱塩素脱糞を縦型発酵槽に投入し、発酵熱および風力を用いて乾燥し、乾燥脱塩素豚糞13kgを得た。この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は1700ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(比較例1)
含水率80質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水1500Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率95質量%のケーキを得た。
次いで、このケーキを、乾燥器に搬入し、太陽熱及び風力を用いて天日乾燥を行った。
得られた乾燥豚糞の塩素濃度は5200ppm、含水率は50質量%であった。
また、この乾燥豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率が低下し、得られたセメントの塩素濃度も高く、セメントの操業や品質に大きな影響があった。
(実施例7)
有機廃棄物として、含水率45質量%、塩素濃度6500ppmのブロイラー鶏糞を用いた。
まず、溶解槽1内に脱塩処理を施した上水道水400Lを投入し、この上水道水に上記の鶏糞100kgを投入し、10分間撹拌し、スラリーを得た。
次いで、このスラリーを脱水機2を用いて脱水し、塩素濃度1200ppm、含水率60質量%のケーキを得た。
次いで、このケーキを乾燥設備3内に搬入し、太陽熱及び風力を利用して天日乾燥を行い、乾燥脱塩素鶏糞を得た。
この乾燥脱塩素鶏糞の塩素濃度は1200ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素鶏糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例8)
脱塩処理を施した上水道水200Lに含水率80質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kgを投入した他は、実施例1と同様にして、実施例8の乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は860ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素豚糞セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例9)
脱塩処理を施した上水道水2000Lに鶏糞100kgを投入した他は、実施例7と同様にして、実施例3の乾燥脱塩素鶏糞を得た。
この乾燥脱塩素鶏糞の塩素濃度は260ppm、含水率は15質量%であった。
また、この乾燥脱塩素鶏糞セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例10)
有機廃棄物として、含水率80質量%、塩素濃度8000ppmの肉牛糞を用いた。
まず、溶解槽1内に脱塩処理を施した上水道水500Lを投入し、この上水道水に上記の肉牛糞100kgを投入し、10分間撹拌し、スラリーを得た。
次いで、このスラリーを脱水機2を用いて脱水し、含水率60質量%のケーキを得た。
次いで、このケーキを乾燥設備3の縦型撹拌式発酵装置内に搬入し、発酵熱及び風力を利用して加熱乾燥を行い、乾燥脱塩素牛糞を得た。
この乾燥脱塩素牛糞の塩素濃度は410ppm、含水率は25質量%であった。
また、この乾燥脱塩素牛糞セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(実施例11)
有機廃棄物として、含水率80質量%、塩素濃度6000ppmの食品残渣(食品廃棄物)を用いた。
まず、溶解槽1内に脱塩処理を施した上水道水500Lを投入し、この上水道水に上記の食品残渣100kgを投入し、10分間撹拌し、スラリーを得た。
次いで、このスラリーを脱水機2を用いて脱水し、含水率60質量%のケーキを得た。
次いで、このケーキを乾燥設備3内に搬入し、太陽熱及び風力を利用して天日乾燥を行い、乾燥脱塩素食品残渣を得た。
この乾燥脱塩素食品残渣の塩素濃度は280ppm、含水率は20質量%であった。
また、この乾燥脱塩素食品残渣セメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(比較例2)
脱塩処理を施した上水道水50Lに鶏糞100kgを投入した他は、実施例7と同様にして、比較例2の乾燥脱塩素鶏糞を得た。
この乾燥脱塩素鶏糞の塩素濃度は5600ppm、含水率は15質量%であり、塩素濃度が非常に高いものであった。
また、この乾燥脱塩素鶏糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、生成したセメントの塩素濃度が高く、セメントの品質に悪影響を及ぼしていた。
(比較例3)
脱塩処理を施した上水道水2500Lに鶏糞100kgを投入した他は、実施例7と同様にして、比較例3のスラリーを得た。
次いで、このスラリーを脱水機2を用いて脱水したところ、塩素濃度210ppm、含水率60質量%のケーキを得ることができたが、スラリーに含まれる水の量が多すぎたために、脱水処理に実施例7の約6倍ものの時間が掛かってしまい、実用的及び経済的に問題があった。
(実施例12)
含水率90質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率83質量%、塩素濃度2060ppmのケーキ47kgを得た。
次いで、このケーキに、水分調整材として含水率20質量%、塩素濃度500ppmの副資材27kgを添加し、撹拌・混合して水分調整を行い、含水率60質量%、塩素濃度920ppmの脱塩素豚糞を得た。
次いで、この脱塩素豚糞を堆肥舎に搬入し、発酵熱を用いて乾燥させ、乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は920ppm、含水率は40質量%、平均粒径は10mmであった。
次いで、この乾燥脱塩素豚糞をセメント工場内の乾燥設備に搬入し、セメント焼成設備のクリンカクーラーの排熱を用いて乾燥した。この排熱の温度は400℃であった。
次いで、解砕機を用いて解砕し、塩素濃度920ppm、含水率15質量%、平均粒径2mmの乾燥脱塩素解砕豚糞を得た。
この乾燥脱塩素解砕豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(比較例4)
含水率90質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率83質量%、塩素濃度2060ppmのケーキ47kgを得た。
次いで、このケーキに、水分調整材として含水率20質量%、塩素濃度500ppmの副資材27kgを添加し、撹拌・混合して水分調整を行い、含水率60質量%、塩素濃度920ppmの脱塩素豚糞を得た。
次いで、この脱塩素豚糞を堆肥舎に搬入し、発酵熱を用いて乾燥させ、乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は920ppm、含水率は45質量%、平均粒径は10mmであった。
この乾燥脱塩素豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯前部に燃料として投入したところ、燃焼性が悪く、セメントキルンの燃焼効率が低下し、セメントの操業や品質に大きな影響があった。
(実施例13)
含水率90質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率83質量%、塩素濃度2060ppmのケーキ47kgを得た。
次いで、このケーキを天日乾燥設備に搬入し、太陽熱及び風力を用いて天日乾燥を行い、乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は2060ppm、含水率は45質量%、平均粒径は10mmであった。
次いで、この乾燥脱塩素豚糞をセメント工場内の乾燥設備に搬入し、セメント焼成設備のサスペンションプレヒーターの排熱を用いて乾燥した。この排熱の温度は350℃であった。
次いで、解砕機を用いて解砕し、塩素濃度2060ppm、含水率15質量%、平均粒径2mmの乾燥脱塩素解砕豚糞を得た。
この乾燥脱塩素解砕豚糞をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められた。操業やセメント品質に影響はなかった。
(比較例5)
含水率90質量%、塩素濃度8000ppmの豚糞100kg及び脱塩処理を施した上水道水100Lを含む高含水率有機廃棄物を、脱水機を用いて脱水し、含水率83質量%、塩素濃度2060ppmのケーキ47kgを得た。
次いで、このケーキを天日乾燥設備に搬入し、太陽熱及び風力を用いて天日乾燥を行い、乾燥脱塩素豚糞を得た。
この乾燥脱塩素豚糞の塩素濃度は2060ppm、含水率は45質量%、平均粒径は10mmであった。
この乾燥脱塩素豚糞をセメント焼成設備の仮焼炉に燃料として投入したところ、燃焼性が悪く、セメントキルンの燃焼効率が低下し、セメントの操業や品質に大きな影響があった。
本発明の有機廃棄物の脱塩方法によれば、塩素濃度が極めて低い脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。
また、塩素濃度が極めて低いので、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができる。また、この脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備に投入したとしても、セメントの操業や品質に悪影響を及ぼす虞が無い。
本発明の第一のバイオマス燃料の製造方法によれば、塩素濃度が極めて低くかつ高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められ、さらには操業やセメント品質に影響はない。
本発明の第二のバイオマス燃料の製造方法によれば、塩素濃度が極めて低くかつ高位の発熱量を有する乾燥脱塩素有機廃棄物を容易かつ安価に得ることができる。また、脱塩素有機廃棄物を発酵させる工程が不要であるから、発酵過程での有機廃棄物自体の熱量損失が無くなる。したがって、この乾燥脱塩素有機廃棄物を燃焼効率が高いバイオマス燃料として有効利用することができる。
また、この乾燥脱塩素有機廃棄物をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められ、さらには操業やセメント品質に影響はない。
本発明のバイオマス燃料によれば、燃焼装置等においても腐食や配管等の閉塞等のトラブルを防止することができ、このバイオマス燃料をセメント焼成設備のセメントキルンの窯尻部に燃料として投入したところ、セメントキルンの燃焼効率を維持しながら、石炭投入量の減量が認められ、さらには操業やセメント品質に影響はない。

Claims (15)

  1. 家畜排泄物を含有する有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する方法であって、
    この有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去し、塩素濃度が4000ppm以下かつ含水率が40質量%以下の脱塩素有機廃棄物を得るための脱水処理工程を具備することを特徴とする有機廃棄物の脱塩方法。
  2. 前記脱水処理工程前に、前記有機廃棄物をその等量以上かつ20倍量以下の水に投入または投入・撹拌することにより、前記有機廃棄物を前記水中に拡散させかつ前記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を前記水に溶解させたスラリーを得る工程を具備することを特徴とする請求項1記載の有機廃棄物の脱塩方法。
  3. 前記有機廃棄物の含水率が、60質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の有機廃棄物の脱塩方法。
  4. 家畜排泄物を含有する有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法であって、
    上記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去して脱塩素有機廃棄物を得るための有機廃棄物の脱水処理工程と、
    得られた脱塩素有機廃棄物に、乾燥または加熱乾燥、および水分調整材の添加の少なくとも一方を施すことにより含水率を80質量%以下に調整する含水率調整工程と、
    次いで、この含水率を調整した脱塩素有機廃棄物を発酵させ、発酵過程にて発生する発酵熱を用いる発酵工程とを具備する、塩素濃度が4000ppm以下でありかつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物であるバイオマス燃料を製造する方法。
  5. 前記脱塩素有機廃棄物の発酵工程後、発酵した脱塩素有機廃棄物を乾燥または加熱乾燥させる乾燥工程をさらに具備することを特徴とする請求項記載のバイオマス燃料の製造方法。
  6. 家畜排泄物を含有する有機廃棄物からバイオマス燃料を製造する方法であって、
    上記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去して脱塩素有機廃棄物を得るための有機廃棄物の脱水処理工程と、
    得られた脱塩素有機廃棄物を、自然エネルギーを用いて乾燥または加熱乾燥させる乾燥工程とを具備する、塩素濃度が4000ppm以下でありかつ含水率が40質量%以下の乾燥脱塩素有機廃棄物であるバイオマス燃料を製造する方法。
  7. 前記脱塩素有機廃棄物の乾燥工程後、乾燥した脱塩素有機廃棄物を乾燥または加熱乾燥させる乾燥工程をさらに具備することを特徴とする請求項記載のバイオマス燃料を製造する方法。
  8. 前記含水率調整工程または前記乾燥工程の後に、分級処理、粉砕処理、および解砕処理の少なくとも1処理を行うことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のバイオマス燃料の製造方法。
  9. 前記脱水処理工程前に、前記有機廃棄物をその等量以上かつ20倍量以下の水に投入または投入・撹拌することにより、前記有機廃棄物を前記水中に拡散させかつ前記有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を前記水に溶解させたスラリーを得る工程を具備することを特徴とする請求項記載のバイオマス燃料の製造方法。
  10. 前記自然エネルギーが、太陽熱および風力の少なくとも一方であることを特徴とする請求項記載の有機廃棄物のバイオマス燃料の製造方法。
  11. 前記脱塩素有機廃棄物の発酵工程後のさらなる乾燥工程が、製造設備の廃熱を用いることを特徴する請求項記載のバイオマス燃料の製造方法。
  12. 前記脱塩素有機廃棄物の乾燥工程後のさらなる乾燥工程が、製造設備の廃熱を用いることを特徴する請求項記載のバイオマス燃料の製造方法。
  13. 前記有機廃棄物の含水率が、60質量%以上であることを特徴とする請求項4または6記載のバイオマス燃料の製造方法。
  14. 請求項4または6記載の製造方法により得られたバイオマス燃料であって、
    家畜排泄物を含む有機廃棄物に対して脱塩素処理及び乾燥処理を施してなり、塩素濃度が4000ppm以下でありかつ含水率が40質量%以下であるバイオマス燃料。
  15. 平均粒径が、10mm以下であることを特徴とする請求項14記載のバイオマス燃料。
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