JP5615784B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は除菌脱臭装置を備えた冷蔵庫に関する。
冷蔵庫は年々大容量化しており、冷蔵庫内に保存する食品量が増加しているため、臭いや菌が発生しやすくなっている。さらに、冷蔵庫を使用する年数が長くなるほど臭気や菌が蓄積し、除去が難しくなる。冷蔵庫内に臭いや菌が蓄積すると、新たに収納した食品の汚染が進行するといった問題が生じることとなる。そのため、この臭いや菌を除去する技術が数多く開発されている。
特に、OHラジカルや酸素ラジカルなどのラジカルは反応性が高いため、ラジカルを発生させ、そのラジカルを臭気や菌と反応させることによって脱臭や除菌を行う技術が、数多く考案されている。中でもOHラジカルは、水の励起によって発生するラジカルなので、反応後は水に戻るという性質がある。そのため、OHラジカルは、安全性が高いという利点があり、除菌や脱臭を行う方法として注目されている。しかし、OHラジカルは非常に反応性が高いため、すぐに消滅してしまうという欠点がある。
このOHラジカルを臭いや菌と効率よく反応させる方法としては、OHラジカルと臭気や菌との接触効率を向上させることや、OHラジカルの発生量を増加させる方法、OHラジカルを別の物質で保護することにより長寿命化させる方法などが挙げられる。この種の従来技術として、例えば特許文献1が知られている。
特許文献1は、水に高電圧を印加してピコレベルの微細なミストとOHラジカルやイオンを放出することによって、微細なミストとともにOHラジカルが放出されるため、ミストがOHラジカルを保護し、OHラジカルが長寿命化するというものである。
特開2008−101840号公報
OHラジカルを長寿命化することによって空間中に浮遊するOHラジカル量は多くなると考えられるが、OHラジカルを長寿命化したとしても、OHラジカルは数秒レベルで消失してしまうため、除菌や脱臭の効果をさらに向上させるためには、臭気物質や菌とOHラジカルが効率よく接触させることが必要となる。
この点、特許文献1においては、ミストの粒径や放出方法や構造については記載があるが、OHラジカルやイオンと臭気物質や菌、冷蔵庫内に収納する食材との接触効率を向上させるための記述がされておらず、改善の余地がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、除菌脱臭装置を備えた冷蔵庫において、冷蔵庫内で発生する臭気物質や菌とOHラジカルの接触効率を向上させることによって、脱臭や除菌性能を高めることにある。加えて、冷蔵庫内の生鮮食品の鮮度保持効果の高めることも、本発明が解決しようとする課題の1つである。
上記課題を解決するために、本発明は、冷蔵庫本体に区画形成された冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室と、前記冷蔵温度帯室の後方に設けられた機械室に設置された圧縮機と、前記冷凍温度帯室の後方に設けられた冷却器室に設置された冷却器と、前記冷却器室内における前記冷却器の上方に設けられ前記冷蔵温度帯室及び前記冷凍温度帯室に冷気を送風する送風機と、前記冷蔵温度帯室への冷気の供給量を制御する第1ダンパと、前記冷凍温度帯室への冷気の供給量を制御する第2ダンパと、運転の制御を行う制御装置と、を備えた冷蔵庫において、前記第1ダンパの出口に、前記第1ダンパから吹き出した冷気を前記冷蔵温度帯室へと導く冷気流路を設け、当該冷気流路内に紫外線照射手段及び保水材を冷気の流れ方向に直交する方向で対向するように配置し、冷媒が流れるヒートパイプを前記保水材に接触するように取り付けることにより、前記保水材に前記ヒートパイプの表面に生成される水分を吸収させ、前記紫外線照射手段が前記保水材に紫外線を照射することによりOHラジカルを発生させ、当該OHラジカルにより前記冷蔵温度帯室の除菌脱臭を行う構成としたことを特徴としている。
本発明によれば、第1ダンパの出口に設けられた冷気流路内に紫外線照射手段を設けているため、紫外線照射手段によって照射された紫外線と反応して発生したOHラジカルは、第1ダンパから吹き出された冷気によって速度が与えられ、勢いよく冷蔵温度帯室へと流れていくことができる。よって、OHラジカルが冷蔵温度帯室内の臭気物質や菌と接触する効率が向上し、除菌脱臭性能が向上することとなる。さらに、ヒートパイプ内を流れる低温冷媒によって、ヒートパイプ表面に結露が生じるから、外部から水を供給しなくても、保水材は水分を吸収することができる。そして、保水材に水分が保たれることによって、OHラジカルの発生量を増加させることができ、除菌脱臭性能を向上させることができる。
また、上記構成において、前記制御装置は、前記冷却器に霜が付着している状態であると判断した場合に、前記圧縮機を停止し、前記第1ダンパを開け、前記第2ダンパを閉じて前記送風機を駆動する特定の運転を行うよう制御すると共に、前記特定の運転中に前記紫外線照射手段を駆動して前記冷気流路内の冷気に対して紫外線を照射するようにするのが好ましい。
このようにすると、冷却器の霜により冷気が熱交換され、湿度の高い冷気が冷気流路内を流れるようになるから、OHラジカルの発生量を増加させることができる。また、冷気の湿度が高いことから、冷蔵温度帯室内の乾燥を抑えることもできる。また、圧縮機を用いることなく霜のみで熱交換を行うため、省エネ効果も見込めることとなる。
なお、冷却器に霜が付着している状態を判断するには、例えば、一定時間におけるドアの開閉回数、圧縮機の積算運転時間、冷蔵庫外の温度等を測定して、それらの測定結果から推測すれば良い。
また、上記構成において、前記紫外線照射手段の近傍に湿度センサを設け、前記制御装置は、前記湿度センサが検出した湿度が25%未満の場合には、前記紫外線照射手段による紫外線の照射を停止するよう制御するのが好ましい。冷気の湿度が25%未満になると、除菌脱臭の効果が発揮され難くなるからである。
また、上記構成において、前記制御装置は、前記第1ダンパが開いている状態のときのみ前記紫外線照射手段を駆動して紫外線を照射するよう制御するのが好ましい。第1ダンパが開いているときは、第1ダンパから吹き出した冷気の流速を利用して冷蔵温度帯室へOHラジカルを効率良く運ぶことができるが、第1ダンパが閉じているときは、冷気の流れが停滞するため、その間に紫外線を照射しても除菌脱臭効果はそれほど高くない。そこで、上記したように、第1ダンパが開いている状態のときのみ紫外線を照射するように制御する構成にすれば、除菌脱臭効果が高きときだけ紫外線照射手段を駆動することができるため、省エネ効果が期待できることとなる。
本発明は、上記の構成を備えているので、OHラジカルの拡散が促進され、野菜から発生するエチレンや臭い、菌との接触効率が増加する。よって、本発明によれば、除去効果を高めることができ、冷蔵庫内に保存している食品の劣化を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫の正面外形図である。 図1のX−X断面図である。 図2に示す除菌脱臭装置の詳細を示す要部拡大図である。 図3に示す除菌脱臭装置を本発明の実施形態に係る冷蔵庫内の異なる場所に設置し、装置を運転した時のメチルメルカプタン残存率を示すグラフである。 図3に示す除菌脱臭装置を湿度の異なる環境に設置し、運転した時の大腸菌残存量を示すグラフである。
本発明に係る冷蔵庫の実施形態を、図1から図2を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施形態の冷蔵庫は、冷蔵庫本体1に、上から、冷蔵室(冷蔵温度帯室)2、製氷室(冷凍温度帯室)3、上段冷凍室(冷凍温度帯室)4、下段冷凍室(冷凍温度帯室)5、及び野菜室(冷蔵温度帯室)6を設けると共に、野菜室6の後方に機械室19を、下段冷凍室5の後方は冷却器収納室(冷却器室)8をそれぞれ設けて構成されている。図2に示すように、機械室19には圧縮機24が設置され、冷却器収納室8には冷却器7が設置されている。さらに、冷却器7の上方には送風機9が設けられており、この送風機9によって、冷気が各室2,3,4,5,6に導かれるようになっている。
なお、本明細書中において、「冷気」とは、「冷却器7で冷やされた低温空気」という意味で用いるものとする。また、本明細書中において、製氷室3と上段冷凍室4と下段冷凍室5とをまとめて言う場合に、これらの総称として冷凍室60と言うことがある。
また、冷蔵庫本体1内には、冷蔵室2への冷気の供給量を制御するための冷蔵室冷却ダンパ(第1ダンパ)20、野菜室6への冷気の供給量を制御するための野菜室冷却ダンパ(第1ダンパ)61、冷凍室60への冷気の供給量を制御するための冷凍室冷却ダンパ(第2ダンパ)50が設けられている。さらに、冷蔵庫本体1の天井壁上面側には、冷蔵庫の運転を制御するためのものであって、CPU、ROMやRAM等のメモリ、インターフェース回路等を搭載した制御基板(制御装置)31が設けられている。
ちなみに、本実施形態では、イソブタンを冷媒として用い、冷媒封入量は約80gと少量にしている。
冷蔵室2は前方側に、左右に分割された観音開きの冷蔵室扉2a,2bを備え、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6は、それぞれ引き出し式の製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを備えている。以下では、冷蔵室扉2a,2b、製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを単に扉2a,2b,3a,4a,5a,6aと称することにする。
また、本実施形態の冷蔵庫は、扉2a,2b,3a,4a,5a,6aの各扉の開閉状態をそれぞれ検知する図示しない扉センサと、扉開放状態と判定された状態が所定時間、例えば、1分間以上継続された場合に、使用者に報知する図示しないアラーム、冷蔵室2や野菜室6の温度設定や冷凍室60の温度設定をする図示しない温度設定器等を備えている。
図2に示すように、冷蔵庫本体1の庫外と庫内は、発泡断熱材(発泡ポリウレタン)を充填することにより形成される断熱箱体10により隔てられている。冷蔵庫本体1の断熱箱体10は複数の真空断熱材25を実装している。庫内は、断熱仕切壁28により冷蔵室2と、上段冷凍室4及び製氷室3(図1参照、図2中で製氷室3は図示されていない)とが隔てられ、断熱仕切壁29により、下段冷凍室5と野菜室6とが隔てられている。
扉2a,2b(図1参照)の庫内側には複数の扉ポケット32が備えられている。また、冷蔵室2は、複数の棚36により縦方向に複数の貯蔵スペースが区画されている。また、上段冷凍室4、下段冷凍室5及び野菜室6は、それぞれの室の前方に備えられた扉3a,4a,5a,6aと一体に、収納容器3b,4b,5b,6bがそれぞれ設けられており、扉4a,5a,6aの図示しない取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより収納容器4b,5b,6bが引き出せるようになっている。図1に示す製氷室3にも同様に、扉3aと一体に、図示しない収納容器(図2中(3b)で表示)が設けられ、扉3aの図示しない取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより収納容器3bが引き出せるようになっている。
また、冷気は、冷蔵室送風ダクト11、上段冷凍室送風ダクト12、下段冷凍室送風ダクトである冷気ダクト13、及び図示しない製氷室送風ダクトを介して、冷蔵室2、上段冷凍室4、下段冷凍室5、製氷室3の各室へと送風機9によって送られる。各室へ供給する冷気の量(風量)は、冷蔵室冷却ダンパ20と野菜室冷却ダンパ61と冷凍室冷却ダンパ50の開閉により制御される。
冷却器7及びその周辺の冷却器収納室8の壁に付着した霜が除霜によって融解することで生じた除霜水は、冷却器収納室8の下部に備えられた樋23に流入した後に、排水管62を介して機械室19に配された蒸発皿21に達し、圧縮機24及び、機械室19内に配設される図示しない凝縮器の発熱により蒸発させられる。
また、冷却器7の正面から見て左上部には冷却器温度センサ35、冷蔵室2には冷蔵室温度センサ33、下段冷凍室5には冷凍室温度センサ34がそれぞれ備えられており、それぞれ冷却器7の温度(以下、冷却器温度と称する)、冷蔵室2の温度(以下、冷蔵室温度と称する)、下段冷凍室5の温度(以下、冷凍室温度と称する)を検知できるようになっている。さらに、冷蔵庫1は、庫外の温度を検知する図示しない外気温度センサを備えている。なお、野菜室6にも野菜室温度センサ33aが配置してある。
制御基板31は、前記した外気温度センサ、冷却器温度センサ35、冷蔵室温度センサ33、野菜室温度センサ33a、冷凍室温度センサ34、扉2a,2b,3a,4a,5a,6aの各扉の開閉状態をそれぞれ検知する前記した扉センサ、冷蔵室2内壁に設けられた図示しない温度設定器、下段冷凍室5内壁に設けられた図示しない温度設定器等と接続しており、前記ROMにあらかじめ搭載されたプログラムにより、圧縮機24のON/OFF等の制御、冷蔵室冷却ダンパ20及び冷凍室冷却ダンパ50を個別に駆動する図示省略のそれぞれのアクチュエータの制御、送風機9のON/OFF制御や回転速度制御、前記した扉開放状態を報知するアラームのON/OFF等の制御を行う。
ここで、本実施形態の冷蔵庫では、冷却器7に付着した霜を利用した省エネ運転モード(特定の運転)が搭載されている。この省エネ運転モードは、冷たい霜によって冷蔵室2及び野菜室6を冷却しようとするものであり、その運転方法は、圧縮機24を停止し、冷蔵室冷却ダンパ20及び野菜室冷却ダンパ61を開け、冷凍室冷却ダンパ50を閉じ、送風機9を駆動するというものである。具体的には、制御基板31が、扉2a,2b,3a,4a,5a,6aの開閉回数、圧縮機24の積算運転時間、外気温度センサにより検出された冷蔵庫外の温度等を測定する。そして、この測定値が予め定めた閾値に到達している場合に、制御基板31は、冷却器7に霜が付着している状態であると判断し、冷蔵庫の運転を省エネ運転モードに自動的に切り替えるように制御している。なお、この省エネ運転モードは、消費電力を抑えることができるだけでなく、霜の水分を含んだ高湿度の冷気が生成されるため、冷蔵室2及び野菜室6内に収納されている食品の乾燥を防ぐことができるといった利点もある。
次に、野菜室6の除菌脱臭を行うための装置63について、図2及び図3を参照しながら説明する。除菌脱臭装置63は、野菜室6の野菜室冷却ダンパ61の出口の直下に配置されており、その構成は、一端に野菜室冷却ダンパ61の出口と接続される冷気取り入れ口68が形成され、他端に冷気取り出し口69が形成された冷気流路67と、この冷気流路67内で対向するように上下に隔てて配置された紫外線照射手段66及び保水材65と、この保水材65に接触するように取り付けられ、冷媒が流れるヒートパイプ64とから成る。
冷気流路67は、冷気取り入れ口68から冷気取り出し口69へと略90度折り曲げて形成されたものであり、野菜室冷却ダンパ61の出口から下向きに吹き出された冷気は、冷気取り入れ口68から取り込まれ、冷気流路67内を流れながら略90度向きを変えて、冷気取り出し口69から水平方向に吹き出されて野菜室6内を循環する(図3の矢印参照)。なお、冷気が流れる際の抵抗とならないように、冷気取り入れ口68を野菜室冷却ダンパ61の開口部と同等の広さに形成し、冷気流路67もなるべく短くしている。
紫外線照射手段66は、ガラス内に素子を封入して紫外線を発生させるLEDで構成されている。なお、紫外線照射手段66のことを、以下、ガラスUVLED66と言うことにする。また、保水材65として、本実施形態ではスポンジが用いられている。
このように構成された除菌脱臭装置63では、ヒートパイプ64内を流れる冷媒が低温であるため、ヒートパイプ64の表面に結露が生成される。ヒートパイプ64と保水材65とは接触しているため、結露は保水材65によって吸収されることとなる。こうして、保水材65は、外部から水分を供給することなく、水分を保持することができることとなる。そして、水分が吸収された保水材65にガラスUVLED66から紫外線を照射すると、OHラジカルが発生する。そのOHラジカルは、冷気と共に野菜室6内へ吹き出され、野菜室6内の除菌や脱臭が行われる。このとき、保水材65はヒートパイプ64の表面に生成される結露を常に吸収しているので、安定的にOHラジカルを発生させることができる。よって、本実施形態の冷蔵庫によれば、野菜室6を常に除菌、脱臭することができる。
なお、保水材65の代わりに、紫外線を照射して脱臭や抗菌の作用が出るもの、例えば光触媒を塗布した部材やフィルタを備えても良い。また、臭いや菌などを担持させる部材、例えばハニカム形状の部材や布などをガラスUVLED66の直下に備えると、紫外線を効率的に作用させることができるため、除菌、脱臭の効果が向上する。
ここで、上記した省エネ運転モードでは圧縮機24が停止しているため、ヒートパイプ64内を冷媒が循環しない。そうすると、保水材65に水分が供給されなくなる。ところが、省エネ運転モードでは、冷却器7に付着した霜によって冷気が高湿度になっているため、その冷気にガラスUVLED66から紫外線を照射すれば、十分にOHラジカルを発生させることが可能である。このことから、本実施形態では、省エネ運転モード中であっても、制御基板31がガラスUVLED66を駆動している。
さて、本件発明者らは、除菌脱臭装置63を設置する最適な場所を選定するため、除菌脱臭装置63を野菜室6の冷気吹き出し口近傍(即ち、野菜室冷却ダンパ61の出口近傍)に設置した場合と、冷蔵室2の冷気戻り口(図示しないが、冷蔵室2の背面側の下端部に設けられている)に設置した場合とにおける脱臭性能を比較する実験を行った。この実験は、冷蔵室2内で臭気が発生したことを想定し、冷蔵室2からメチルメルカプタン標準ガスを投入し、10時間経過後の除菌脱臭装置63の設置位置近傍のメチルメルカプタン残存量を測定するという手法で行っている。なお、実験中の冷蔵庫の運転は、省エネ運転モードである。図4に示すグラフは、その測定結果を比較したものである。図4の(A)は冷蔵室2の冷気戻り口に除菌脱臭装置63を備えた場合のメチルメルカプタン残存率、(B)は野菜室6の冷気吹き出し口近傍に除菌脱臭装置63を備えた場合のメチルメルカプタン残存率をそれぞれ示している。
図4から分かるように、省エネ運転モードでは、冷蔵室2から臭気を投入している場合においても、臭気投入場所に近い冷蔵室2の冷気戻り口よりも野菜室6の冷気吹き出し口近傍に除菌脱臭装置63を設置した方が、メチルメルカプタン残存率が低いという結果となった。即ち、野菜室冷却ダンパ61の出口近傍に除菌脱臭装置63を設けた方が、除菌脱臭効果が高いことが、この実験から明らかになったのである。これは、本実施形態の冷蔵庫には冷気吐出を制御するダンパ20,50,61が設けられていることに起因していると考えることができる。
そこで、野菜室冷却ダンパ61の出口の冷気の流速と、冷蔵室2の冷気戻り口の冷気の流速とをそれぞれ測定したところ、野菜室冷却ダンパ61近傍の方が冷気の流速が速いということが分かった。このことから、冷気の流速が速くなったことで、発生したOHラジカルが臭気物質と接触する効率が向上し、脱臭性能が向上したと考えられる。この事実を逆に捉えれば、冷気の流速が十分でない場合には、除菌脱臭性能が劣るということになる。このことから、効率良く除菌脱臭を行うためには、野菜室冷却ダンパ61が開いている状態のときにのみ、ガラスUVLED66から紫外線を照射するのが良いということが明らかとなったのである。そこで、本実施形態では、制御基板31が、野菜室冷却ダンパ61が開状態のときのみ、ガラスUVLED66を駆動するようにしている。これにより、省エネ効果が見込めることとなる。
さらに、本件発明者らは、空間の湿度と除菌効果との関係を調べるために、野菜室6の湿度を所定の条件に保ち、野菜室冷却ダンパ61の出口に除菌脱臭装置63を配置し、その除菌脱臭装置63を24時間運転した時の大腸菌残存量を測定した。その測定結果を、図5に示す。図5の(A)は湿度78%の野菜室6における大腸菌残存率、(B)は湿度25%の野菜室6における大腸菌残存率、(C)は湿度13%の野菜室6における大腸菌残存率をそれぞれ示している。なお、図5の(D)は、湿度78%の条件で除菌脱臭装置63を運転せずに大腸菌を24時間暴露したときの大腸菌残存率である。
図5から分かるように、湿度78%の条件で除菌脱臭装置63を運転した時の大腸菌残存量は3.0×10個と最も少なく、次に残存率が少ないのは湿度25%の条件で、4.3×10個、湿度13%の条件では7.6×10個、除菌脱臭装置63を運転していない条件では8.5×10個となり、湿度が高い空間において除菌脱臭装置63を運転した方が除菌効果は高くなり、湿度13%の条件では除菌脱臭装置63を運転していない条件と大腸菌残存量に差が無い結果となった。この結果より、湿度が高い条件で除菌脱臭装置63を運転することが望ましく、また、湿度25%未満の条件では除菌脱臭装置63を運転しても除菌効果が発揮されないことが分かった。
そこで、本実施形態では、湿度が低い場合には除菌脱臭装置66を運転しないように制御するため、除菌脱臭装置63に湿度センサ70を設けておき、当該湿度センサが検出した湿度が25%未満の場合には、制御基板31がガラスUVLED66を運転しないように制御している。
以上、説明したように、本実施形態に係る冷蔵庫は、高いエネルギーを作用させること無く無給水で多くの結露水を生成し、水分と紫外線の接触効率を向上させることによって、OHラジカルをより多く発生させて、高い脱臭や除菌の効果を得ることが可能となるのである。さらに、省エネ運転モードでは、湿度の高い冷気を冷蔵庫内で循環させることができるから、食品の乾燥を防いで鮮度を保つこともできる。
なお、上記した実施形態では、野菜室冷却ダンパ61の出口に除菌脱臭装置63を設ける構成としたが、この構成に代えて、あるいは加えて、冷蔵室冷却ダンパ20の出口に除菌脱臭装置63を設けても同様の除菌脱臭効果を発揮することができる。
1 冷蔵庫本体
2 冷蔵室(冷蔵温度帯室)
3 製氷室(冷凍温度帯室)
4 上段冷凍室(冷凍温度帯室)
5 下段冷凍室(冷凍温度帯室)
6 野菜室(冷蔵温度帯室)
7 冷却器
8 冷却器収納室(冷却器室)
9 送風機
19 機械室
20 冷蔵室冷却ダンパ(第1ダンパ)
24 圧縮機
31 制御基板(制御装置)
50 冷凍室冷却ダンパ(第2ダンパ)
61 野菜室冷却ダンパ(第1ダンパ)
63 除菌脱臭装置
64 ヒートパイプ
65 保水材
66 ガラスUVLED(紫外線照射手段)
67 冷気流路
68 冷気取り入れ口
69 冷気取り出し口
70 湿度センサ

Claims (4)

  1. 冷蔵庫本体に区画形成された冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室と、前記冷蔵温度帯室の後方に設けられた機械室に設置された圧縮機と、前記冷凍温度帯室の後方に設けられた冷却器室に設置された冷却器と、前記冷却器室内における前記冷却器の上方に設けられ前記冷蔵温度帯室及び前記冷凍温度帯室に冷気を送風する送風機と、前記冷蔵温度帯室への冷気の供給量を制御する第1ダンパと、前記冷凍温度帯室への冷気の供給量を制御する第2ダンパと、運転の制御を行う制御装置と、を備えた冷蔵庫において、
    前記第1ダンパの出口に、前記第1ダンパから吹き出した冷気を前記冷蔵温度帯室へと導く冷気流路を設け、当該冷気流路内に紫外線照射手段及び保水材を冷気の流れ方向に直交する方向で対向するように配置し、
    冷媒が流れるヒートパイプを前記保水材に接触するように取り付けることにより、前記保水材に前記ヒートパイプの表面に生成される水分を吸収させ、
    前記紫外線照射手段が前記保水材に紫外線を照射することによりOHラジカルを発生させ、当該OHラジカルにより前記冷蔵温度帯室の除菌脱臭を行う構成としたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記冷却器に霜が付着している状態であると判断した場合に、前記圧縮機を停止し、前記第1ダンパを開け、前記第2ダンパを閉じて前記送風機を駆動する特定の運転を行うよう制御すると共に、前記特定の運転中に前記紫外線照射手段を駆動して前記冷気流路内の冷気に対して紫外線を照射するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項2において、
    前記紫外線照射手段の近傍に湿度センサを設け、前記制御装置は、前記湿度センサが検出した湿度が25%未満の場合には、前記紫外線照射手段による紫外線の照射を停止するよう制御することを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項1または2において、
    前記制御装置は、前記第1ダンパが開いている状態のときのみ前記紫外線照射手段を駆動して紫外線を照射するよう制御することを特徴とする冷蔵庫。

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