JP5611409B1 - Tmr磁気センサデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】TMR磁気センサ部の熱容量を小さくすることで、TMR磁気センサ部の温度に対する応答性と制御性を高めジュール熱を応用した熱処理において固定層の磁化方向制御を行うTMR磁気センサデバイス等を提供する。【解決手段】支持基板のおもて面に、少なくとも1つのTMR磁気センサと、前記TMR磁気センサの近傍に、前記TMR磁気センサの固定層における磁化方向制御のための加熱を行う少なくとも1つの発熱抵抗素子と、を設け、前記支持基板の裏面の、設けられた前記TMR磁気センサから前記発熱抵抗素子にまたがる領域に対向する領域に、前記支持基板の熱容量を小さくするための少なくとも1つの凹部を設けた。【選択図】図2

Description

この発明は、TMR(Tunnel Magneto-Resistance)効果を利用したTMR磁気センサデバイスの製造方法に関するものである。
TMR磁気センサは、固定層の磁化方向とフリー層の磁化の方向が平行の時にトンネル酸化膜を流れる電流が大きくなり磁気センサの抵抗値が小さくなる。一方、固定層の磁化方向とフリー層の磁化方向が反平行の時は、トンネル酸化膜を流れる電流が小さくなり磁気センサの抵抗値が大きくなる。近年、このようなTMR効果を利用した、モーターの回転角検知センサの開発が積極的に進められている。一方で、回転角検知センサは角度検出の高精度化要求が強く、センサの高感度化、低歪化とともに検出角度の補正技術開発が積極的に行われている。
このような回転角検知の磁気センサにあっては、同時に設定されるべき固定層の磁化方向制御に関してさまざまな技術が提案され、ついては、前記固定層の磁化方向制御技術を用いた回転角の補正方法に関して、出力波形の位相差を利用した技術などが提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の、特定のセンサに対して非常に大きな電流を流し、その際に発生するジュール熱を利用し同一ウエハ上で固定層の磁化方向を制御する手法や、下記特許文献2に記載の、交換結合バイアス磁界を利用したセルフピン止め構造による、固定層の磁化方向制御などである。
特表2002−519873号公報 特開2012−185044号公報
このようなTMR磁気センサにあっては、固定層の磁化制御に、例えば上記特許文献1の構造であれば、特定のセンサ部に対し前記センサ部の磁化方向を揃えるために必要とされる温度まで上昇しうる電流が必要とされ、発熱体の信頼性を担保しうる構造設計にかかる制約が大きくなる(固定層にIr−Mnを用いた場合は、260℃、Pt−Mnを用いた場合は、300℃まで温度を上昇する必要がある)。
更には、上記特許文献2記載の構造にあっては、磁性膜の交換結合磁界効果を応用したセルフピン止め構造と称する手法で磁化方向制御を行っている。この場合、外部からの外乱磁界に対する磁気センサのロバスト性能が劣るなどの課題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、TMR磁気センサ部の熱容量と熱コンダクタンスを小さくすることで、TMR磁気センサ部の温度に対する応答性と制御性を高め、ジュール熱を応用した熱処理において固定層の磁化方向制御を行うTMR磁気センサデバイスの製造方法を提供することを目的としている。
この発明は、支持基板のおもて面に下部電極層及び発熱抵抗素子となる電気的抵抗の低い第1の膜を設ける工程と、前記第1の膜を所望の形状に加工して前記下部電極層及び発熱抵抗素子を形成する工程と、前記下部電極層上にTMR膜を形成する工程と、前記TMR膜を所望の形状に加工してTMR層としTMR磁気センサを形成する工程と、前記発熱抵抗素子およびTMR磁気センサを形成した前記支持基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、前記発熱抵抗素子およびTMR磁気センサ上の前記層間絶縁膜にコンタクトホールを形成し、前記発熱抵抗素子とTMR磁気センサを引き出し配線層で電気的に結合する工程と、前記引き出し配線層および層間絶縁膜上を保護膜で保護する工程と、前記支持基板の裏面の、設けられた前記TMR磁気センサから前記発熱抵抗素子にまたがる領域に対向する領域に前記支持基板の熱容量を小さくするための少なくとも1つの凹部を形成する工程と、を備えたことを特徴とするTMR磁気センサデバイスの製造方法にある。
この発明によれば、固定層の磁化方向制御に必要とされる温度まで、TMR磁気センサに設けられた発熱抵抗素子のジュール熱を用い、発熱抵抗素子のジュール熱を効率的に伝播させるために、TMR磁気センサ部の熱容量と熱コンダクタンスを小さくし、固定層の磁化方向制御に必要とされる温度を得るための電流量を、従前のセンサ構造と比べて極端に小さくすることが可能なTMR磁気センサデバイスを製造する方法を提供することができる。
この発明によるTMR磁気センサデバイスを同一ウエハ上にアレイ状に形成したTMR磁気センサデバイスアレイの斜視図である。 図1の各TMR磁気センサデバイスの縦断面図である。 図1の隣接する2つのTMR磁気センサデバイスの上面図と下面図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサデバイスの製造方法を示す工程縦断面図である。 この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサデバイスの製造方法を示す工程縦断面図である。 この発明の実施の形態3によるTMR磁気センサデバイスの製造方法を示す工程縦断面図である。 図6の続きの製造方法を示す工程縦断面図である。 図6の続きの製造方法の変形例を示す工程縦断面図である。
以下、この発明によるTMR磁気センサデバイスおよびその製造方法を各実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明によるTMR磁気センサデバイス100を同一ウエハ上にアレイ状に形成したTMR磁気センサデバイスアレイの斜視図である。図2は図1の各TMR磁気センサデバイス100の縦断面図である。図3は図1の隣接する2つのTMR磁気センサデバイス100の上面図と下面図で、(a)が上面図(ただし内部の概略構造を透視して示している)、(b)が下面図である。
図1において、各TMR磁気センサデバイス100はそれぞれ概略、中央にTMR磁気センサ部101、両側端に電気的接続を行うボンディングパッド部102を備えている。各TMR磁気センサデバイス100は図2に縦断面図で示す構造を有する。なお図2では、TMR磁気センサ部101の構造を中心に示されており、ボンディングパッド部102等を含む周囲部分の構成の詳細は省略されている。
図2に示すように、例えば単結晶Si基板のおもて面上に酸化膜である熱酸化膜202が形成され支持基板201の熱酸化膜202上に、下部電極層203とTMR層204で構成されるTMR磁気センサ209と、発熱抵抗素子210が形成されている。TMR層204は、固定層とフリー層の間にトンネル酸化膜(共に図示省略)が形成されるように構成されている。
TMR磁気センサ209、発熱抵抗素子210上にはさらに、層間絶縁膜205、保護膜207が順に積層されている。また、TMR磁気センサ209、発熱抵抗素子210上には、層間絶縁膜205に形成されたコンタクトホール403により引き出し配線層206が形成され、詳細は図示されていないが、ボンディングパッド部102を含め所望の配線が施されている。そして支持基板201の裏面のTMR磁気センサ209、発熱抵抗素子210の下部に当たる部分には切り欠き部である凹部208が形成されている。
図3の(a)(b)に上面図と下面図で示すように、各TMR磁気センサデバイス100は同じ構造を有し、(b)に示すように、凹部208は周囲に支持基板201を残すようして支持基板201の裏面のTMR磁気センサ209、発熱抵抗素子210を形成した領域と反対側の領域に一面に渡って形成されている。
図4はこの発明の実施の形態1によるTMR磁気センサデバイスの製造方法を示す工程縦断面図である。以下、製造方法を説明すると、最初に、(a)に示す工程では、支持基板201としてベアのSi基板上に酸化膜401(熱酸化膜202に相当)をおもて裏両面に形成した、例えば500nmの膜厚まで酸化された、ものを用意する。
次に(b)に示す工程では、例えばPVD(Physical Vapor Deposition)装置を用い、TMR磁気センサ209の下部電極層203となる、および発熱抵抗素子210となる、例えばTiやPtなどの金属膜402(第1の膜)を支持基板201のおもて面に堆積する。ここで、金属膜402は電気的な抵抗値が低い材料であれば、特段の制約を設けるものではない。
次に(c)に示す工程では、金属膜402を、例えば写真製版等の技術を用いて所望のパターンにエッチング除去する。このようにして、TMR磁気センサ209の下部電極層203および発熱抵抗素子210の層が完成する。
引き続き、PVD装置を用いてTMR膜(204)を堆積する。この発明においては、TMR膜(204)について、特段膜仕様を定めるものではなく、如何なる積層構造や膜種及び、材料、膜厚であっても、TMR効果が確認される構造であれば、特別に限定されるものではない。
つぎに、TMR膜(204)の一部を写真製版等の技術を用い所望のパターンに選択的にエッチング除去し、TMR層204を形成する。ここで、TMR層204は、例えばIBE装置(Ion Beam Etching)装置を用い、TMR膜の全部がエッチング除去され、且つ下部電極層203は十分に電極膜として残っている時間にて選択的にエッチング除去する。ここで、下部電極層203が十分に残っている時間とは、下部電極層203に後述するコンタクトホール403をRIE(Reactive Ion Etching)装置等を用いて形成する時、当該エッチング装置におけるオーバーエッチングにおいて下部電極層203が膜減りしたとしても、電極としての機能を十分備える膜厚であることが可能な時間を意味している。
引き続き、電気的な絶縁を確保するために、PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)装置を用いて層間絶縁膜205となる、例えば窒化珪素膜を電気的な絶縁が担保される膜厚まで堆積する。ここで、電気的絶縁を担保する膜厚とは、電源電圧を10年間連続的に通電し続けた場合においても、層間絶縁膜205の電気的な絶縁破壊が生じない膜厚を意味している。
その後、層間絶縁膜205を写真製版技術とRIE装置によるエッチング技術を用いてTMR層204と下部電極層203と発熱抵抗素子210となる下部電極層203の一部にオーミックコンタクトが確保される処理条件にて、エッチング除去する。このようにして、コンタクトホール403が完成する。
次に(d)に示す工程では、引き出し配線層206を形成するために、PVD装置を用いAlSiCu膜を所望の膜厚まで堆積する。なお、引き出し配線層206の材料については、電気的な抵抗値が低く、オーミックコンタクトが得られる材料であれば、特段AlSiCu膜に限定するものではない。更には、ここで言う所望の膜厚とは、電気的及び物理的なストレスが引き出し配線層206に加わったとした場合であっても、最低10年間は信頼性が確保される膜厚を意味している。すなわち、端的にはマイグレーション耐性が確保される膜厚を意味している。その後、コンタクトホール403形成時と同じく、写真製版技術とエッチング技術を用いて引き出し配線層206を、所望のパターンにエッチング除去する。例えば、TMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210、さらにはボンディングパッド部102を電気的に結合させる。
引き続き、TMR磁気センサデバイス100表面を保護するために、PECVD装置を用いて例えば窒化珪素膜を、所謂パッシベーション膜としての機能が十分に担保される膜厚まで堆積し、保護膜207とし、ここでは図示しないボンディングパッド部102を写真製版技術とRIE装置によりにエッチング除去により露出させる。
最後に(e)に示す工程では、ウエハ裏面、すなわち単結晶Siの支持基板201の裏面、の所定の位置にエッチング孔を開口しエッチング孔から、例えばTMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)溶液を導入して、支持基板201の裏面に凹部208を形成する。このようにしてTMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210とを備え、さらに例えば、支持基板201のTMR磁気センサ209から発熱抵抗素子210にまたがる領域の直下に、すなわち支持基板201の裏面の、TMR磁気センサ209から発熱抵抗素子210にまたがる領域直下の領域全体に亘る、凹部208を備えた、TMR磁気センサデバイス100が完成する。
この実施の形態におけるTMR磁気センサデバイス構造においては、TMR磁気センサ209に隣接配置した発熱抵抗素子210のジュール熱による熱処理が可能となり、従来必要とされた固定層の磁化方向制御のために熱処理装置を必要とせず、同一ウエハ上に複数個形成された個々のTMR磁気センサデバイスの磁化方向制御を個々のセンサ単位で行え、回転角を検出するためのセンサ応用においては、センサ出力波形の歪補正が容易となる。また、同一ウエハ上に形成したTMR磁気センサ209を用いるために、パッケージング等によるマウント精度による誤差が含まれることがなく、高精度な補正が行える。
固定層の磁化方向制御に必要とされる温度まで、TMR磁気センサに設けられた、発熱抵抗素子のジュール熱を用い、発熱抵抗素子のジュール熱を効率的に伝播させるために、TMR磁気センサ部の熱容量と熱コンダクタンスを小さくし、固定層の磁化方向制御に必要とされる温度を得るための電流量を、従前のセンサ構造と比べて極端に小さくすることが可能である。例えば、大気圧の環境下において数KΩの抵抗体に30mAの電流を流すことで、TMR磁気センサ部の温度が300℃まで上昇すると試算された。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2によるTMR磁気センサデバイスの製造方法を示す工程縦断面図である。図5の(a)から(d)は実施の形態1と同様の工程であり、詳細な説明を省略する。よって、以下に説明するこの実施の形態は、この実施の形態特有の構造と製造方法、これらに起因する効果についてのみ記載し、その他は、実施の形態1と同様であるために説明を省略する。
図5の(e)に示す工程では、同一TMR磁気センサデバイス100内の、ウエハ裏面、すなわち支持基板201の裏面、の所定の位置に少なくとも2箇所以上に、エッチング孔を開口し、エッチング孔から、例えばTMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)溶液を導入して、単結晶Siからなる支持基板201の裏面に凹部208a,208bを形成する。ここで、ウエハ裏面に設けるエッチング孔は、TMR磁気センサ209の直下501と発熱抵抗素子210の直下502にそれぞれ設けて、凹部208a,208bを選択的に形成している。すなわち支持基板201の裏面の、TMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210の直下にそれぞれ凹部208a,208bが形成される。
このようにして、凹部208a,208bを備えたTMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210を設けたTMR磁気センサデバイス100が完成する。ここで、実施の形態1と異なり、TMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210との間に所定の長さで、支持基板201の裏面に複数個所のエッチング領域を設ける。この実施の形態では501と502の2箇所で説明した。
ここで言う所定の長さとは、機械的かつ物理的な強度が十分に確保され、凹部形成時のエッチング誤差も考慮に入れて、所望の強度が確保される長さを意味している。
また、この実施の形態におけるTMR磁気センサデバイス構造においては、実施の形態1と同じ効果を奏することは言うまでもなく、更に、TMR磁気センサデバイス100の機械的強度が高いことを特徴としている。
さらにこの実施の形態におけるTMR磁気センサデバイス構造においては、支持基板の裏面の、設けられたTMR磁気センサから発熱抵抗素子にまたがる領域に対向する領域(直下の領域)に、支持基板の熱容量を小さくするための複数の凹部を設けることにある。
なお、凹部の長さ、個数、間隔は上記の強度、加工誤差、TMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210の位置等を考慮に入れて決定するのが望ましい。
実施の形態3.
この実施の形態にかかるTMR磁気センサデバイスは、実施の形態1、2で示したTMR磁気センサデバイス100と基本的な効果は同じであるが、実施の形態1、2記載の構造よりもTMR磁気センサデバイス100に必要とされる面積が小さくできることを特徴としている。言い換えると、実施の形態1記載の構造では、TMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210が二次元的に同一面に配置されている。
一方、この実施の形態に記載のTMR磁気センサデバイス100においては、発熱抵抗素子210の直上にTMR磁気センサ209を積層形成により設けている。これにより、三次元の二階建て構造とし、チップ内における、センサ占有面積を小さくできることが特徴である。また、副次的効果として、発熱抵抗素子210とTMR磁気センサ209の物理的な距離を短くでき、実施の形態1,2の構造に比べて効率的な熱伝導が可能となる。なお、TMR磁気センサ209上に発熱抵抗素子210を設けても良く、同様な効果が得られる。
図6から8はこの発明の実施の形態3によるTMR磁気センサデバイスの製造方法を示す工程縦断面図である。以下、順を追って、この実施の形態にかかる実施工程を説明するが、上記と同様に以下に説明するこの実施の形態は、この実施の形態特有の構造と、それに起因する効果について主に記載し、その他は、実施の形態1、2と同様である。
また、例えば実施の形態1、2記載のTMR磁気センサデバイス100と同様のディメンジョンにおいて図示した場合は、図6の(e)に記載のTMR磁気センサデバイス100のように2素子が搭載可能である。すなわち、実施の形態1,2記載のTMR磁気センサデバイス100に比べチップ面積が半分であることを意味している。
最初に、(a)に示す工程では、支持基板201として、ベアのSi基板上に酸化膜401を、例えば500nmの膜厚まで酸化させて形成したものを用意する。
次に(b)に示す工程では、例えばPVD装置を用い、発熱抵抗素子210となる材料601を、例えばTiやPtなどの金属膜やTiN等の金属窒化膜、更にはWSiのようなシリサイド材料等にて堆積する(第1の膜)。ここで言う発熱抵抗素子210となる材料とは、絶縁膜以外の電気抵抗を持った材料であれば、特段の制約を設けるものではない。
次に(c)に示す工程では、発熱抵抗素子210となる材料601を、例えば写真製版等の技術を用いて所望のパターンにエッチング除去する。このようにして、発熱抵抗素子210が完成する。
そして電気的な絶縁を確保するために、PECVD装置を用いて層間絶縁膜602(第1の層間絶縁膜)を、例えば窒化珪素膜を電気的な絶縁が担保される膜厚まで堆積する。ここで、電気的絶縁を担保する膜厚とは、電源電圧を10年間連続的に通電し続けた場合においても、前記絶縁膜の電気的な絶縁破壊が生じない膜厚を意味している。
次に(d)に示す工程では、上記実施の形態と同様に、例えばPVD(Physical Vapor Deposition)装置を用い、TMR磁気センサ209の下部電極層203となる、例えばTiやPtなどの金属膜を堆積させ(第2の膜)、所望のパターンにエッチング除去して下部電極層203を形成する。引き続き、PVD装置を用いて下部電極層203上にTMR膜(204)を堆積し、所望のパターンに選択的にエッチング除去し、TMR層204とすることでTMR磁気センサ209形成する。
そして、電気的な絶縁を確保するために、PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)装置を用いて層間絶縁膜205(第2の層間絶縁膜)となる、例えば窒化珪素膜を電気的な絶縁が担保される膜厚まで堆積する。
その後、層間絶縁膜205を写真製版技術とRIE装置によるエッチング技術を用いてTMR層204と下部電極層203の一部にオーミックコンタクトが確保される処理条件にて、エッチング除去を行い、コンタクトホール403を形成する。さらに同様にして、図6の(e)に示すように層間絶縁膜205,602に亘って写真製版技術とRIE装置によるエッチング技術を用いて発熱抵抗素子210の一部にオーミックコンタクトが確保される処理条件にて、エッチング除去を行い、コンタクトホール403を形成する。これらのコンタクトホール403を形成は通常、同時に行われる。
次に、引き出し配線層206を形成するために、PVD装置を用いAlSiCu膜を所望の膜厚まで堆積する。その後、コンタクトホール403形成時と同じく、写真製版技術とエッチング技術を用いて引き出し配線層206を、所望のパターンにエッチング除去する。例えば、TMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210、さらにはボンディングパッド部102を電気的に結合させる。
引き続き、TMR磁気センサデバイス100表面を保護するために、PECVD装置を用いて例えば窒化珪素膜を、所謂パッシベーション膜としての機能が十分に担保される膜厚まで堆積し、保護膜207とし、ここでは図示しないボンディングパッド部102を写真製版技術とRIE装置によりにエッチング除去により露出させる。
最後に図7に示す工程では、ウエハ裏面、すなわち単結晶Siの支持基板201の裏面の所定の位置にエッチング孔を開口しエッチング孔から、例えばTMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)溶液を導入して、支持基板201の裏面に凹部208を形成する。このようにして、各TMR磁気センサデバイス100のTMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210を積層形成し、その領域の直下に凹部208を備えた、TMR磁気センサデバイス100が完成する。
なお上記実施の形態2と同様に、図8に示すように、各TMR磁気センサデバイス100毎に2箇所以上に、エッチング孔801,802を開口し、エッチング孔から、例えばTMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)溶液を導入して、単結晶Siの支持基板201の裏面に凹部208a,208bを形成してもよい。
さらにこの実施の形態におけるTMR磁気センサデバイス構造においては、各TMR磁気センサデバイス毎に、支持基板の裏面の、設けられたTMR磁気センサから発熱抵抗素子にまたがる領域に対向する領域(直下の領域)に、支持基板の熱容量を小さくするための複数の凹部を設けることにある。
なお上記と同様、凹部の長さ、個数、間隔は上記の強度、加工誤差、TMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210の位置等を考慮に入れて決定すればよい。
この実施の形態3のTMR磁気センサデバイス100にあっては、上述の実施の形態1、2に記載のセンサと同じ効果を奏することは言うまでもなく、このようにして、発熱抵抗素子210の直上にTMR磁気センサ209を備えた(TMR磁気センサ209の直上に発熱抵抗素子210を備えてもよい)、TMR磁気センサデバイス100が完成する。
この実施の形態3におけるTMR磁気センサデバイス100にあっては、小型化が容易で熱伝導に対して実施の形態1,2よりも高感度なTMR磁気センサデバイス100である。また、副次的な効果として、ウエハ1枚当たりの素子の理論取れ数が向上する。
さらに、TMR磁気センサデバイス100内に形成されるTMR磁気センサ209と発熱抵抗素子210のそれぞれの数は上記説明や図示のものに限定されず、必要に応じた数のものをそれぞれに形成すればよく、少なくとも1つのTMR磁気センサと、少なくとも1つの発熱抵抗素子と、少なくとも1つの凹部とを設けたものとすることができる。
この発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、これらの可能な組み合わせを全て含むことは云うまでもない。
100 TMR磁気センサデバイス、101 TMR磁気センサ部、102 ボンディングパッド部、201 支持基板、202 熱酸化膜、203 下部電極層、204 TMR層、205,602 層間絶縁膜、206 引き出し配線層、207 保護膜、208,208a,208b 凹部、209 TMR磁気センサ、210 発熱抵抗素子、401 酸化膜、402 金属膜、403 コンタクトホール、601 材料、602 層間絶縁膜。

Claims (1)

  1. 支持基板のおもて面に下部電極層及び発熱抵抗素子となる電気的抵抗の低い第1の膜を設ける工程と、
    前記第1の膜を所望の形状に加工して前記下部電極層及び発熱抵抗素子を形成する工程と、
    前記下部電極層上にTMR膜を形成する工程と、
    前記TMR膜を所望の形状に加工してTMR層としTMR磁気センサを形成する工程と、
    前記発熱抵抗素子およびTMR磁気センサを形成した前記支持基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記発熱抵抗素子およびTMR磁気センサ上の前記層間絶縁膜にコンタクトホールを形成し、前記発熱抵抗素子とTMR磁気センサを引き出し配線層で電気的に結合する工程と、
    前記引き出し配線層および層間絶縁膜上を保護膜で保護する工程と、
    前記支持基板の裏面の、設けられた前記TMR磁気センサから前記発熱抵抗素子にまたがる領域に対向する領域に前記支持基板の熱容量を小さくするための少なくとも1つの凹部を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とするTMR磁気センサデバイスの製造方法。
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