JP5611136B2 - 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP5611136B2
JP5611136B2 JP2011156321A JP2011156321A JP5611136B2 JP 5611136 B2 JP5611136 B2 JP 5611136B2 JP 2011156321 A JP2011156321 A JP 2011156321A JP 2011156321 A JP2011156321 A JP 2011156321A JP 5611136 B2 JP5611136 B2 JP 5611136B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
solar cell
dimethylpyrazole
isocyanate blocked
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011156321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013026256A (ja
Inventor
賢志 狩野
賢志 狩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2011156321A priority Critical patent/JP5611136B2/ja
Publication of JP2013026256A publication Critical patent/JP2013026256A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5611136B2 publication Critical patent/JP5611136B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/04Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof adapted as photovoltaic [PV] conversion devices
    • H01L31/042PV modules or arrays of single PV cells
    • H01L31/048Encapsulation of modules
    • H01L31/049Protective back sheets
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は、太陽電池素子の太陽光入射側の反対側に設けられる太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュールに関する。
太陽電池は、発電時に二酸化炭素の排出がなく環境負荷が小さい発電方式であり、近年急速に普及が進んでいる。
太陽電池モジュールは、通常、太陽光が入射する側のオモテ面ガラスと、太陽光が入射する側とは反対側(裏面側)に配置される、いわゆるバックシートとの間に、太陽電池セルが挟まれた構造を有しており、オモテ面ガラスと太陽電池セルとの間、及び太陽電池セルとバックシートとの間は、それぞれEVA(エチレン−ビニルアセテート)樹脂などで封止されている。
バックシートは、太陽電池モジュールの裏面からの水分の浸入を防止する働きを有するもので、従来はガラスやフッ素樹脂等が用いられていたが、近年では、コストの観点からポリエステルが用いられるようになってきている。そして、バックシートは、単なるポリマーシートではなく、各種機能層を積層して種々の機能が付与される場合がある。
以上のような機能を付与するためには、バックシートは、ポリマー基材(以下、支持体とも言う)上に他の機能を有する層が積層された構造になる。積層の手段としては、低コストでバックシートを形成する方法として、支持体に色々な機能を持つ層を塗布する方法がある。太陽電池モジュールの裏面からの水分の浸入を防止するためには、積層されたバックシートの各層間の密着性を保ち、層間での剥離を抑制することである。層間の密着性を改善する方法として、イソシアネートを機能層に用いて、ポリマー基材との密着性を改善する方法が知られている(特許文献1〜3参照)。
例えば特許文献1には、イソシアネートを用いた接着層を樹脂フィルム上に設けているが、イソシアネートの種類に関しては限定されていない。特許文献2ではポリエステル系グラフト共重合体とポリカーボネート系ポリウレタンを用いた易接着層において、ブロックイソシアネートを用いて架橋させているが、ブロックイソシアネートのブロック基に関しては限定されていない。特許文献3では共重合ポリエステルを用い、イソシアネートで架橋した接着層を有するフィルムを製造しているが、やはりイソシアネートの種類に関しては限定されていない。
2009−200398号公報 2010−274647号公報 2010−283316号公報
本発明者が特許文献1〜3に記載の太陽電池用バックシートについて検討したところ、イソシアネート基含有ポリマーを塗布層に導入することにより、ポリマー基材との密着性は良好となる一方で、特許文献1や3に記載されているブロック基を有さないイソシアネート基含有ポリマーはOHを有する液中では劣化が進んでしまい、塗布液のポットライフに問題があることがわかった。また、特許文献2には様々なブロック基でブロックされたイソシアネート基含有ポリマーが記載されているものの、これらのブロックイソシアネートは密着性に不満が残る上、ブロック基が揮発するために工程を汚染してしまうことがわかった。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、本発明が解決しようとする課題はバックシートを構成するポリマー基材と各層間の密着性に優れ、塗布液のポットライフおよび工程汚染の少ない太陽電池用バックシート及びその製造方法を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決することを目的として鋭意検討した結果、ポリマー基材上に、特定の構造のブロック基を有するブロックイソシアネートを用いた層を積層することで、バックシートを構成するポリマー基材と各層間の密着性に優れ、塗布液のポットライフおよび工程汚染の少ない太陽電池用バックシート及びその製造方法が達成できることを見出すに至った。
すなわち、前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
[1] ポリマー基材と、前記ポリマー基材上に設けられ、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層と、を有する太陽電池用バックシート。
[2] [1]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ポリマー基材が、ポリエステル系樹脂を含むことが好ましい。
[3] [2]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
[4] [2]または[3]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ポリエステル系樹脂のカルボキシル基の含有量が30当量/t以下であることが好ましい。
[5] [2]または[3]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ポリエステル系樹脂のカルボキシル基の含有量が20当量/t以下であることが好ましい。
[6] [2]または[3]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ポリエステル系樹脂のカルボキシル基の含有量が15当量/t以下であることが好ましい。
[7] [1]〜[6]のいずれか一項に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に対して、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートが0.1〜20質量%含まれることが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれか一項に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が白色顔料を含むことが好ましい。
[9] [8]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる白色顔料が、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、カオリン、タルクのうち少なくともひとつから選ばれることが好ましい。
[10] [8]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる白色顔料が、二酸化チタンであることが好ましい。
[11] [9]または[10]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる二酸化チタン顔料が、分散材を用いて溶媒中に分散されていることが好ましい。
[12] [11]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる二酸化チタン顔料の分散材が、ポリビニルアルコールであることが好ましい。
[13] [1]〜[12]のいずれか一項に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の厚みが1〜20μmであることが好ましい。
[14] [1]〜[13]のいずれか一項に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が、バインダーとしてシリコーン、フッ素系ポリマー、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリオレフィンおよびポリビニルアルコールのうち少なくとも1種を含むことが好ましい。
[15] [14]に記載の太陽電池用バックシートは、前記バインダーが、シリコーンまたはフッ素系ポリマーを含むことが好ましい。
[16] [1]〜[15]のいずれか一項に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布して形成された層であることが好ましい。
[17] [16]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布し、180℃以下の温度で乾燥して形成されてなることが好ましい。
[18] [16]または[17]に記載の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液として、水性の分散液を用いることが好ましい。
[19] [1]〜[18]のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュール。
[20] ポリマー基材上に、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布する工程を含む太陽電池用バックシートの製造方法。
[21] [20]に記載の太陽電池用バックシートの製造方法は、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布層を180℃以下の温度で乾燥する工程を含むことが好ましい。
[22] [20]または[21]に記載の太陽電池用バックシートの製造方法は、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液として、水性の分散液を用いることが好ましい。
本発明によれば、バックシートを構成するポリマー基材と各層間の密着性に優れ、塗布液のポットライフおよび工程汚染の少ない太陽電池用バックシート及びその製造方法を提供することができる。
本発明によれば、安定した発電効率を有する安価な太陽電池モジュールを提供することができる。
太陽電池モジュールの構成例を示す概略断面図である。
以下、本発明の太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュールについて詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。本明細書中、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートのことを、以下、DMP BIとも言う。
[太陽電池用バックシート]
本発明の太陽電池用バックシートは、ポリマー基材と、前記ポリマー基材上に設けられ、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層と、を有することを特徴とする。
本発明においては、太陽電池用バックシートの構成層であるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を用いて構成することで、該層とポリマー基材との間の接着力が改善され、熱や水分による劣化が抑えられる。したがって、熱や水分に長時間曝される環境条件下において、長期に亘って接着強度を高く保つことができ、長期耐久性を確保することができる。これにより、太陽電池モジュールを構成したときには、良好な発電性能が得られると共に、長期に亘って発電効率を安定に保つことができる。
本発明におけるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、バックシートを構成する任意の層に適用することができる。ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、例えば、後述する反射層やバック層あるいは反射層等の機能性層とポリマー基材との間を接着する接着層として適用することができる。熱や水分等の湿熱環境下での耐久性に優れる点から、バックシートの構成層のうち、白色顔料等を含む反射層とポリマー基材との間に配されるポリマー層、あるいは太陽電池モジュールとした場合に外部環境に暴露される最外層(いわゆるバック層)として用いることも特に好ましい。さらに、バック層として用いることがより特に好ましい。
<ポリマー基材>
ポリマー基材としては、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、又はポリフッ化ビニルなどのフッ素系ポリマー等が挙げられる。これらの中では、コストや機械強度などの点から、ポリエステルが好ましい。
前記ポリマー基材(支持体)として用いられるポリエステルとしては、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどを挙げることができる。このうち、力学的物性やコストのバランスの点で、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン−2,6−ナフタレートが特に好ましい。
前記ポリエステルは、単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。更に、前記ポリエステルに他の種類の樹脂、例えばポリイミド等を少量ブレンドしたものであってもよい。
前記ポリエステルを重合する際には、カルボキシル基含量を所定の範囲以下に抑える観点から、Sb系、Ge系、Ti系の化合物を触媒として用いることが好ましく、中でも特にTi系化合物が好ましい。Ti系化合物を用いる場合、Ti系化合物をTi元素換算値が1ppm以上30ppm以下、より好ましくは3ppm以上15ppm以下の範囲となるように触媒として用いることにより重合する態様が好ましい。Ti系化合物の使用量がTi元素換算で前記範囲内であると、末端カルボキシル基を下記範囲に調整することが可能であり、ポリマー基材の耐加水分解性を低く保つことができる。
Ti系化合物を用いたポリエステルの合成には、例えば、特公平8−301198号公報、特許第2543624号、特許第3335683号、特許第3717380号、特許第3897756号、特許第3962226号、特許第3979866号、特許第3996871号、特許第4000867号、特許第4053837号、特許第4127119号、特許第4134710号、特許第4159154号、特許第4269704号、特許第4313538号等に記載の方法を適用できる。
ポリエステル中のカルボキシル基含量(以下、AV値とも言う)は50当量/t(トン;以下同様)以下が好ましく、より好ましくは35当量/t以下であり、特に好ましくは30当量/t以下であり、より特に好ましくは20当量/t以下であり、さらにより特に好ましくは17当量/t以下であり、それよりも好ましくは17当量/t以下である。カルボキシル基含量の下限は、ポリエステルに形成される層(例えば着色層)との間の接着性を保持する点で、2当量/tが望ましい。カルボキシル基含量が50当量/t以下であると、耐加水分解性を保持し、湿熱経時したときの強度低下を小さく抑制することができる。ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、ポリマー基材としてAV値が低く、耐可水分解性が良好な固相重合ポリエステルフィルムを用いた場合でも、該ポリマー基材との層間密着性が良好となる。すなわち、本発明によれば従来よりもAV値の小さい耐可水分解性ポリエステル基材に対しても、良好な密着性を有するポリマー層を積層した太陽電池用バックシートを提供することができる。
ポリエステル中のカルボキシル基含量は、重合触媒種、製膜条件(製膜温度や時間)により調整することが可能である。
前記ポリエステルは、重合後に固相重合されていることが好ましい。これにより、好ましいカルボキシル基含量を達成することができる。固相重合は、連続法(タワーの中に樹脂を充満させ、これを加熱しながらゆっくり所定の時間滞流させた後、送り出す方法)でもよいし、バッチ法(容器の中に樹脂を投入し、所定の時間加熱する方法)でもよい。具体的には、固相重合には、特許第2621563号、特許第3121876号、特許第3136774号、特許第3603585号、特許第3616522号、特許第3617340号、特許第3680523号、特許第3717392号、特許第4167159号等に記載の方法を適用することができる。
固相重合の温度は、170℃以上240℃以下が好ましく、より好ましくは180℃以上230℃以下であり、さらに好ましくは190℃以上220℃以下である。また、固相重合時間は、5時間以上100時間以下が好ましく、より好ましくは10時間以上75時間以下であり、さらに好ましくは15時間以上50時間以下である。固相重合は、真空中あるいは窒素雰囲気下で行なうことが好ましい。
前記ポリエステル基材は、例えば、上記のポリエステルをフィルム状に溶融押出を行なった後、キャスティングドラムで冷却固化させて未延伸フィルムとし、この未延伸フィルムをTg〜(Tg+60)℃で長手方向に1回もしくは2回以上合計の倍率が3倍〜6倍になるよう延伸し、その後Tg〜(Tg+60)℃で幅方向に倍率が3〜5倍になるように延伸した2軸延伸フィルムであることが好ましい。
さらに、必要に応じて180〜230℃で1〜60秒間の熱処理を行なったものでもよい。
ポリマー基材(特にポリエステル基材)の厚みは、25〜300μm程度が好ましい。厚みは、25μm以上であると力学強度が良好であり、300μm以下であるとコスト的に有利である。
特にポリエステル基材は、厚みが増すに伴って耐加水分解性が悪化し、長期使用時の耐久性が低下する傾向にあり、本発明においては、厚みが120μm以上300μm以下であって、かつポリエステル中のカルボキシル基含量が2〜35当量/tである場合に、より湿熱耐久性の向上効果が奏される。
ポリマー基材は、コロナ処理、火炎処理、低圧プラズマ処理、大気圧プラズマ処理、又は紫外線処理により表面処理が施された態様が好ましい。これらの表面処理を施すことで、湿熱環境下に曝された場合の接着性をさらに高めることができる。中でも特に、コロナ処理を行なうことで、より優れた接着性の向上効果が得られる。
これらの表面処理は、ポリマー基材(例えばポリエステル基材)表面にカルボキシル基や水酸基が増加することにより接着性が高められるが、架橋剤(特にカルボキシル基と反応性の高いオキサゾリン系もしくはカルボジイミド系の架橋剤)を併用した場合により強力な接着性が得られる。これは、コロナ処理による場合により顕著である。
<ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層>
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、前記ポリマー基材上に設けられる層である。
(1)ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の組成
(1−1)ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネート
本発明で用いることができるDMP BIとしては、その骨格に制限はなく、公知のDMP BIを用いることができる。前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートは、下記一般式(A)で表されることが好ましい。
Figure 0005611136
一般式(A)中、Rは置換基を表し、RAは水素原子または置換基を表す。
一般式(A)中、ピラゾール環に置換する2個のメチル基の位置に特に制限はないが、本発明で用いることができるDMP BIは、3,5−ジメチルピラゾールでイソシアネートがブロックされていることが好ましい。
一般式(A)中、Rは置換または無置換のアルキル基であることが好ましい。前記アルキル基の有する置換基としては、例えばヘテロ環基が好ましい。また、Rはさらにその他のイソシアネート基やブロックされたイソシアネート基を有していてもよい。本発明で用いることができるDMP BIは、分子中にジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネート基を複数有していてもよく、2〜3個有していることが好ましく、3個有していることが特に好ましい。
一般式(A)中、RAで表される置換基としては特に制限はなく、アルキル基、ハロゲン原子などを挙げることができる。RAは水素原子であることがより好ましい。
このようなDMP BIの入手方法は特に制限はなく、合成または商業的に入手することができる。本発明に好ましく用いられるDMP BIとしては、例えばBaxenden社製のTrixeneシリーズのDP9C/214や、同じくBaxenden社製のBI7986などを挙げることができる。
本発明の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に対して、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートが0.1〜50質量%含まれることが好ましく、1〜35質量%含まれることがより好ましく、3〜20質量%含まれることが特に好ましい。
このジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、場合に応じて更に他の成分を用いて構成することができ、適用する用途によりその構成成分が異なる。ポリマー層は、太陽光の反射機能や外観意匠性の付与などを担う着色層や、太陽光が入射する側と反対側に配されるバック層などを構成することができる。
ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を例えば、太陽光をその入射側に反射させる反射層として構成する場合、白色顔料等の着色剤を更に用いて構成することができる。反射層がジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを含ませてポリマー層として形成される。ポリマー基材上に2層以上のジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を設けてもよく、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する白色層/ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層/ポリマー基材の積層構造に構成されてもよい。この場合、反射層のバックシート中における接着性、密着性をより向上させることが可能である。
また、ポリマー基材の両面にジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が積層された構成としてもよい。
(1−2)バインダー
ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、バインダーを含むことが好ましく、前記バインダーとしてシリコーン、フッ素系ポリマー、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリオレフィンおよびポリビニルアルコールのうち少なくとも1種を含むことがより好ましく、シリコーンまたはフッ素系ポリマーであることが特にバック層に用いるときの耐候性の観点から好ましい。また,少なくとも一種類以上のバインダーが,イソシアネートと反応することにより,架橋構造を形成することが出来ることが好ましい。
−(1−2−1)シリコーン系複合ポリマー−
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層のバインダーとして好ましいシリコーンとしては、シリコーン構造単位(すなわち、シロキサン構造単位)とその他の非シロキサン系構造単位とを含むシリコーン系複合ポリマーを挙げることができる。
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、分子中に下記一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%の(ポリ)シロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを含む複合ポリマーの少なくとも一種を含有することが好ましい。この複合ポリマーを含有することにより、支持体であるポリマー基材とジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層間との間の接着性、すなわち熱や水分が与えられて劣化しやすい剥離耐性、形状安定性を向上させることができる。また、前記複合ポリマーを含む構成により、ポリマー基材とジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層間の接着性が改善されるので、ポリマー基材に直に形成されるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に前記複合ポリマーが含まれていることが好ましい。また、耐湿熱保存性を有するジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が形成されるため、複合ポリマーを含む場合は、外部環境に暴露される最外層、つまりバック層として用いることも好ましい。
前記複合ポリマーは、(ポリ)シロキサンと少なくとも一種のポリマーとが共重合したブロック共重合体であることが好ましい。(ポリ)シロキサン、及び共重合されるポリマーは、一種単独でもよく、二種以上であってもよい。
Figure 0005611136
前記一般式(1)において、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。ここで、R1とR2とは同一でも異なってもよく、複数のR1及びR2は各々、互いに同一でも異なってもよい。nは、1以上の整数を表す。
複合ポリマー中の(ポリ)シロキサンセグメントである「−(Si(R1)(R2)−O)n−」の部分(一般式(1)で表される(ポリ)シロキサン構造単位)において、R1及びR2は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
「−(Si(R1)(R2)−O)n−」は、線状、分岐状あるいは環状の構造を有する各種の(ポリ)シロキサンに由来する(ポリ)シロキサンセグメントである。
1及びR2で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1及びR2で表される「1価の有機基」は、Si原子と共有結合可能な基であり、無置換でも置換基を有してもよい。前記1価の有機基は、例えば、アルキル基(例:メチル基、エチル基など)、アリール基(例:フェニル基など)、アラルキル基(例:ベンジル基、フェニルエチルなど)、アルコキシ基(例:メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基など)、アリールオキシ基(例;フェノキシ基など)、メルカプト基、アミノ基(例:アミノ基、ジエチルアミノ基など)、アミド基等が挙げられる。
中でも、ポリマー基材などの隣接材料との接着性及び湿熱環境下での耐久性の点で、R1、R2としては各々独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、無置換の又は置換された炭素数1〜4のアルキル基(特にメチル基、エチル基)、無置換の又は置換されたフェニル基、無置換の又は置換されたアルコキシ基、メルカプト基、無置換のアミノ基、アミド基が好ましく、より好ましくは、湿熱環境下での耐久性の点で、無置換の又は置換されたアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基)である。
前記nは、1〜5000であることが好ましく、1〜1000であることがより好ましい。
複合ポリマー中における「−(Si(R1)(R2)−O)n−」の部分(一般式(1)で表される(ポリ)シロキサン構造単位)の比率は、複合ポリマーの全質量に対して15〜85質量%であり、その中でもポリマー基材との接着性及び湿熱環境下での耐久性の点で、20〜80質量%の範囲が好ましい。
ポリシロキサン部位の比率は、15質量%以上であるとポリマー基材との接着性及び湿熱環境下に曝された際の接着耐久性が優れ、85質量%以下であると液が安定になる。
また、前記シロキサン構造単位と共重合している非シロキサン系構造単位(ポリマーに由来の構造部分)は、シロキサン構造を有していないこと以外は特に制限されるものではなく、任意のポリマーに由来のポリマーセグメントのいずれであってもよい。ポリマーセグメントの前駆体である重合体(前駆ポリマー)としては、例えば、ビニル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体等の各種の重合体等が挙げられる。調製が容易なこと及び耐加水分解性に優れる点から、ビニル系重合体及びポリウレタン系重合体が好ましく、ビニル系重合体が特に好ましい。
前記ビニル系重合体の代表的な例としては、アクリル系重合体、カルボン酸ビニルエステル系重合体、芳香族ビニル系重合体、フルオロオレフィン系重合体等の各種の重合体が挙げられる。中でも、設計の自由度の観点から、アクリル系重合体が特に好ましい。
なお、非シロキサン系構造単位を構成する重合体は、一種単独でもよいし、2種以上の併用であってもよい。
また、非シロキサン系構造単位をなす前駆ポリマーは、酸基及び中和された酸基の少なくとも1つ並びに/又は加水分解性シリル基を含有するものが好ましい。このような前駆ポリマーのうち、ビニル系重合体は、例えば、(a)酸基を含むビニル系単量体と加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を含むビニル系単量体とを、これらと共重合可能な単量体と共重合させる方法、(2)予め調製した水酸基並びに加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を含むビニル系重合体にポリカルボン酸無水物を反応させる方法、(3)予め調製した酸無水基並びに加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を含むビニル系重合体を、活性水素を有する化合物(水、アルコール、アミン等)と反応させる方法などの各種方法を利用して調製することができる。
このような前駆ポリマーは、例えば、特開2009−52011号公報の段落番号0021〜0078に記載の方法を利用して製造、入手することができる。
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、バインダーとして、前記複合ポリマーを単独で用いてもよいし、他のポリマーと併用してもよい。他のポリマーを併用する場合、本発明における複合ポリマーの比率は、全バインダーの30質量%以上が好ましく、より好ましくは60質量%以上である。複合ポリマーの比率が30質量%以上であることにより、ポリマー基材との接着性及び湿熱環境下での耐久性により優れる。
前記複合ポリマーの分子量は、5,000〜100,000であることが好ましく、10,000〜50,000であることがより好ましい。
複合ポリマーの調製には、(i)前駆ポリマーと、前記一般式(1)〔−(Si(R1) (R2)−O)n−〕の構造を有するポリシロキサンとを反応させる方法、(ii)前駆ポリマーの存在下に、R1及び/又はR2が加水分解性基である「−(Si(R1) (R2)−O)n−」の構造を有するシラン化合物を加水分解縮合させる方法、等の方法を利用することができる。
前記(ii)の方法で用いられるシラン化合物としては、各種シラン化合物が挙げられるが、アルコキシシラン化合物が特に好ましい。
前記(i)の方法により複合ポリマーを調製する場合、例えば、前駆ポリマーとポリシロキサンの混合物に、必要に応じて水と触媒を加え、20〜150℃程度の温度で30分〜30時間程度(好ましくは50〜130℃で1〜20時間)反応させることにより調製することができる。触媒としては、酸性化合物、塩基性化合物、金属含有化合物等の各種のシラノール縮合触媒を添加することができる。
また、前記(ii)の方法により複合ポリマーを調製する場合、例えば、前駆ポリマーとアルコキシシラン化合物の混合物に、水とシラノール縮合触媒を添加して、20〜150℃程度の温度で30分〜30時間程度(好ましくは50〜130℃で1〜20時間)加水分解縮合を行なうことにより調製することができる。
−(1−2−2)フッ素系ポリマー−
前記フッ素系ポリマーとは、−(CFX1−CX23)−で表される繰り返し単位を有するポリマーのことを言う(ただしX1、X2、X3は水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1から3のパーフルオロアルキル基を示す。)。
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層のバインダーとして好ましいフッ素系ポリマーの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(以降、PTFEと表す場合がある)、ポリフッ化ビニル(以降、PVFと表す場合がある)、ポリフッ化ビニリデン(以降、PVDFと表す場合がある)、ポリ塩化3フッ化エチレン(以降、PCTFEと表す場合がある)、ポリテトラフルオロプロピレン(以降、HFPと表す場合がある)などがある。
これらの中でも、PTFE又はPCTFEを用いることが好ましい。
これらのフッ素系ポリマーは単独のモノマーを重合したホモポリマーでもよいし、2種類以上を共重合したものでもよい。この例として、テトラフルオロエチレンとテトラフルオロプロピレンを共重合したコポリマー(P(TFE/HFP)と略記)、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンを共重合したコポリマー(P(TFE/VDF)と略記)等を挙げることができる。
さらに、前記フッ素系ポリマーとしては−(CFX1−CX23)−で表されるフッ素系モノマーと、それ以外のモノマーを共重合したポリマーでもよい。これらの例としてテトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(P(TFE/E)と略記)、テトラフルオロエチレンとプロピレンの共重合体(P(TFE/P)と略記)、テトラフルオロエチレンとビニルエーテルの共重合体(P(TFE/VE)と略記)、テトラフルオロエチレンとパーフロロビニルエーテルの共重合体(P(TFE/FVE)と略記)、クロロトリフルオロエチレンとビニルエーテルの共重合体(P(CTFE/VE)と略記)、クロロトリフルオロエチレンとパーフロロビニルエーテルの共重合体(P(CTFE/FVE)と略記)等を挙げることができる。
これらホモポリマーと共重合体の中でも、P(TFE/E)又はP(CTFE/VE)を用いることが好ましい。
これらのフッ素系ポリマーとしてはポリマーを有機溶剤に溶解して用いるものでも、ポリマー微粒子を水に分散して用いるものでもよい。環境負荷が小さい点から後者が好ましい。フッ素系ポリマーの水分散物については例えば特開2003−231722号公報、特開2002−20409号公報、特開平9−194538号公報等に記載されている。
また、前記フッ素系ポリマーは商業的に入手してもよく、例えば、オブリガートSW0011F(フッ素系バインダー、AGCコーテック(株)製)の他、ダイキン工業(株)製 ゼッフルなどを本発明では好ましく用いることができる。
前記フッ素系ポリマーを含む塗布層のバインダーとしては上記のフッ素系ポリマーを単独で用いてもよいし、2種類以上併用してもよい。また、全バインダーの50質量%を超えない範囲でアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂などのフッ素系ポリマー以外の樹脂を併用してもよい。
−(1−2−3)アクリル樹脂−
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層のバインダーとして好ましいアクリル樹脂の例としてジュリマーET−410、SEK−301(ともに日本純薬(株)製)を挙げることができる。アクリル樹脂としては、アクリルとシリコーンとの複合樹脂も上記のとおり好ましい。アクリルとシリコーンとの複合樹脂の例としてセラネートWSA1060、WSA1070(ともにDIC(株)製)、H7620、H7630、H7650(ともに旭化成ケミカルズ(株)製)などを挙げることができる。
−(1−2−4)ポリエステル−
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層のバインダーとして好ましいポリエステルとしては,水もしくは溶剤中に溶解,もしくは分散が可能なものが好ましい。ファインテックスEs650、Es2200(大日本インキ化学工業(株)製ポリエステル)、バイロナールMD1400、MD1480(東洋紡(株)製ポリエステル)などを挙げることが出来る。
−(1−2−5)ポリオレフィン−
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層のバインダーとして好ましいポリオレフィン樹脂の主鎖骨格の種類としては、例えば、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体、エチレン−プロピレン−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体、エチレン−ブテン−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体、プロピレン−ブテン−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体、エチレン−ブテン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体、プロピレン−ブテン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸(および/またはアクリル酸)共重合体などが挙げられる。
前記ポリオレフィン樹脂の入手方法についても特に制限はなく、商業的に入手してもよく、合成してもよい。また、添加剤を加えて前記ポリオレフィン樹脂の弾性率の範囲に制御してもよい。
商業的に入手できる、本発明に用いられる前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、アローベースSE−1010、ユニチカ(株)製、SE−1013N、SD−1010、TC−4010、TD−4010、ハイテックS3148、S3121、S8512(東邦化学(株)製)、ケミパールS−120、S−75N、V100、EV210H(ともに三井化学(株)製)、などを挙げることができる。
−(1−2−6)ポリビニルアルコール−
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層のバインダーとして好ましいポリビニルアルコールとしては、例えば(株)クラレ製PVA-103、PVA-105、PVA-203、PVA-205、PVA-217などを用いることが出来る。
前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層には、主バインダーとしてPVAを添加する態様の他、PVAを添加剤として任意の主バインダーと組み合わせて用いることも好ましい。ここで、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを使用しない場合、PVAを主バインダーとして形成した膜は弱い。それに対して本発明では、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に白色顔料を添加し、該白色顔料の分散材としてPVAを用いることで、PVAとイソシアネートとの組み合わせにより架橋構造を形成して強固な膜を形成することができ、このような態様が特に好ましい。
(1−3)他の架橋剤
本発明においては、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が、前記複合ポリマーなどのバインダー間を架橋する架橋剤由来の構造部分を有していることが好ましい。つまり、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、複合ポリマーなどのバインダー間を架橋しうる架橋剤を用いて構成することができる。架橋剤で架橋されることにより、湿熱経時後の接着性、具体的には湿熱環境下に曝された場合のポリマー基材に対する接着、及び層間の接着をより向上させることができる。
前記架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。架橋剤の中でも、カルボジイミド系化合物やオキサゾリン系化合物などの架橋剤が好ましい。
前記オキサゾリン系架橋剤の具体例としては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2,2'−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−メチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−エチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−トリメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−テトラメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2、2'−ヘキサメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−オクタメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−エチレン−ビス−(4,4'−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2'−p−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−m−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2'−m−フェニレン−ビス−(4,4'−ジメチル−2−オキサゾリン)、ビス−(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィド、ビス−(2−オキサゾリニルノルボルナン)スルフィド等が挙げられる。さらに、これらの化合物の(共)重合体も好ましく用いられる。
また、オキサゾリン基を有する化合物として、エポクロスK2010E、同K2020E、同K2030E、同WS-500、同WS-700(いずれも日本触媒化学工業(株)製)等も利用できる。
前記カルボジイミド系架橋剤の具体例としては、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド、テトラメチルキシリレンカルボジイミド、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド等を挙げることができる。また、特開2009−235278号公報に記載のカルボジイミド化合物も好ましい。具体的には、カルボジイミド系架橋剤として、カルボジライトSV−02、カルボジライトV−02、カルボジライトV−02−L2、カルボジライトV−04、カルボジライトE−01、カルボジライトE−02(いずれも日清紡ケミカル(株)製)等の市販品も利用できる。
また、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層中における、架橋剤由来の構造部分の複合ポリマーなどのバインダーに対する質量割合としては、1〜30質量%が好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。架橋剤の含有割合は、1質量%以上であると、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の強度、及び湿熱経時後の接着性に優れ、30質量%以下であると、塗布液のポットライフを長く保てる。
本発明の太陽電池用バックシートにおいては、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、ポリマー基材に対する接着が良化し、層間の接着性(特に電池側基板に設けられた封止材との間の接着性)が良化する。さらに、該層が上記のように複合ポリマーをさらに含むことで、湿熱環境下での劣化耐性(接着耐久性)に優れていることが好ましい。このことから、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、太陽電池モジュールの最外層として設けられることも好ましい。具体的には、例えば、太陽電池素子を備えた電池側基板と対向する側(オモテ側)とは反対側(裏側)に配置されるバック層、電池側基板の太陽電池素子を封止する封止剤と接触させて配される光反射性の反射層などである。
(2)ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の特性
ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、1層のみ設けられてもよいし、複数の層が形成されてもよい。
ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の1層の厚みとしては、通常は1〜20μmが好ましく、2μm〜15μmがより好ましく、4μm〜12μmの範囲が更に好ましく、5μm〜10μmの範囲が特に好ましい。ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の厚みが1μm、更には3μm以上であることで、湿熱環境下に曝されたときにポリマー層表面から内部に水分が浸透し難く、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層とポリマー基材との界面に水分が到達し難くなることで接着性が顕著に改善される。また、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の厚みが20μm以下、更には15μm以下であると、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層自身が脆弱になり難く、湿熱環境下に暴露したときにジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の破壊が生じにくくなることで接着性が改善される。
本発明におけるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層は、前記複合ポリマーと、前記複合ポリマーのポリマー分子間が架橋剤で架橋された架橋構造を有し、該架橋剤由来の構造部分の複合ポリマーに対する比率が1〜30質量%であって、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の厚みが5μm〜10μmである場合が特に湿熱経時後の接着性に対する向上効果に優れるため、好ましい。
(3)ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の配置
(3−1)バック層
本発明におけるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層をバック層として構成する場合、前記複合ポリマーや、必要に応じて、さらに各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。電池側基板(=太陽光が入射する側の透明基板(ガラス基板等)/太陽電池素子)/太陽電池用バックシートの積層構造を有する太陽電池において、バック層は支持体であるポリマー基材の前記電池側基板と対向する側と反対側に配される裏面保護層であり、1層構造でもよいし、2層以上を積層した構造であってもよい。さらに前記複合ポリマーを含むことが、ポリマー基材に対する接着や、バック層が2層以上からなる場合の層間における接着が良化するとともに、更には湿熱環境下での劣化耐性が得られる観点から好ましい。そのため、本発明におけるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層であるバック層が、最外層として配置された形態が好ましい。
バック層を2層以上設ける場合は、両方のバック層が前記複合ポリマー、又は前記複合ポリマーと前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層であってもよく、一方のみのバック層が前記複合ポリマー、又は前記複合ポリマーとジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層であってもよい。
中でも、湿熱環境下における接着耐久性を改善する観点から、少なくとも、ポリマー基材と接するバック層(第1のバック層)が前記複合ポリマーと前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートの両方を有する層で構成されていることが好ましい。なお、この場合、ポリマー基材上の前記第1のバック層の更に上に設けられる第2のバック層は、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートや、前記一般式(1)で表される(ポリ)シロキサン構造単位と非ポリシロキサン構造単位を含有する複合ポリマーを含まなくてもよいが、その場合は樹脂単独の空隙のない均一膜を形成してポリマーと顔料との間の空隙からの水分侵入を防ぎ、湿熱環境下での接着性を高める観点から、ポリシロキサンの単独重合体をも含まないことが好ましい。
バック層中に含むことができる他の成分については、後述するように、界面活性剤、フィラー等が挙げられる。また、着色層に用いられる顔料を含んでもよい。これらの他の成分及び顔料の詳細、好ましい態様については、後述する。
(3−2)着色層
本発明におけるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を着色層(好ましくは反射層)として構成する場合、前記複合ポリマーや、さらに顔料を含有する。着色層は、必要に応じて、さらに各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。
着色層の機能としては、第1に、入射光のうち太陽電池セルを通過して発電に使用されずにバックシートに到達した光を反射させて太陽電池セルに戻すことにより、太陽電池モジュールの発電効率を上げること、第2に、太陽電池モジュールを太陽光が入射する側(オモテ面側)から見た場合の外観の装飾性を向上すること、第3に,太陽電池モジュールの裏面から照射される光から基材フィルム等を保護し,耐久性を向上させる機能等が挙げられる。一般に太陽電池モジュールをオモテ面側から見ると、太陽電池セルの周囲にバックシートが見えており、バックシートに着色層を設けることにより装飾性を向上させて見栄えを改善することができる。
(着色層の顔料)
着色層は、顔料の少なくとも一種を含有することができる。
顔料としては、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム,酸化セリウム,カオリン、タルク、群青、紺青、カーボンブラック等の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料を、適宜選択して含有することができる。本発明の太陽電池用バックシートは、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が二酸化チタン顔料を含むことが好ましい。
顔料のうち、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を、太陽電池に入射して太陽電池セルを通過した光を反射して太陽電池セルに戻す反射層として構成する場合、白色顔料が好ましい。白色顔料としては、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、カオリン、タルク等が好ましい。
顔料の着色層中における含有量は、2.5〜10.5g/m2の範囲が好ましい。顔料の含有量が2.5g/m2以上であると、必要な着色が得られ、反射率や装飾性を効果的に与えることができる。また、顔料の着色層中における含量が10.0g/m2以下であると、着色層の面状を良好に維持しやすく、膜強度により優れる。中でも、顔料の含有量は、4.5〜9.5g/m2の範囲がより好ましい。
顔料の平均粒径としては、体積平均粒径で0.03〜0.8μmが好ましく、より好ましくは0.15〜0.5μm程度である。平均粒径が前記範囲内であると、光の反射効率が高い。平均粒径は、レーザー解析/散乱式粒子径分布測定装置LA950〔(株)堀場製作所製〕により測定される値である。
ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を着色層として構成する場合、バインダー成分(前記複合ポリマーを含む)の含有量は、顔料に対して、15〜200質量%の範囲が好ましく、17〜100質量%の範囲がより好ましい。バインダーの含有量は、15質量%以上であると、着色層の強度が充分に得られ、また200質量%以下であると、反射率や装飾性を良好に保つことができる。
(着色層への添加剤)
本発明のジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層には、必要に応じて、界面活性剤、フィラー等を添加してもよい。
前記界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤を添加する場合、その添加量は0.1〜15mg/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜5mg/m2である。界面活性剤の添加量は、0.1mg/m2以上であると、ハジキの発生を抑えて良好な層形成が得られ、15mg/m2以下であると、接着を良好に行なうことができる。
本発明におけるジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層には、更に、フィラーを添加してもよい。フィラーの添加量は、ポリマー層のバインダー当たり20質量%以下が好ましく、より好ましくは15質量%以下である。フィラーの添加量が20質量%以下であると、ポリマー層の面状がより良好に保てる。
(着色層の物性)
着色層に顔料として白色顔料を添加して反射層とする場合、着色層及び易接着性層が設けられている側の表面における550nmの光反射率は、75%以上であることが好ましい。なお、光反射率とは、易接着性層の表面から入射した光が反射層で反射して再び易接着性層から出射した光量の入射光量に対する比率である。ここでは、代表波長光として、波長550nmの光が用いられる。
光反射率が75%以上であると、セルを素通りして内部に入射した光を効果的にセルに戻すことができ、発電効率の向上効果が大きい。着色剤の含有量を2.5〜30g/m2の範囲で制御することにより、光反射率を75%以上に調整することができる。
<ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層以外の他の機能層>
本発明の太陽電池用バックシートは、ポリマー基材とジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層以外に他の機能層を有していてもよい。他の機能層として、下塗り層、易接着層などを設けることができる。
(下塗り層)
本発明の太陽電池用バックシートには、前記ポリマー基材(支持体)と前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層との間に下塗り層を設けてもよい。下塗り層の厚みは、厚み2μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.05μm〜2μmであり、更に好ましくは0.1μm〜1.5μmである。厚みが2μm以下であると、面状を良好に保つことができる。また、厚みが0.05μm以上であることにより、必要な接着性を確保しやすい。
下塗り層は、バインダーを含有することができる。バインダーとしては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等を用いることができる。また、下塗り層には、バインダー以外に、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤、アニオン系やノニオン系等の界面活性剤、シリカ等のフィラーなどを添加してもよい。
下塗り層を塗布するための方法や用いる塗布液の溶媒には、特に制限はない。
塗布方法としては、例えばグラビアコーターやバーコーターを利用することができる。
塗布液に用いる溶媒は、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒でもよい。溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、塗布は、2軸延伸した後のポリマー基材に塗布してもよいし、1軸延伸後のポリマー基材に塗布した後に初めの延伸と異なる方向に延伸する方法でもよい。さらに、延伸前の基材に塗布した後に2方向に延伸してもよい。
本発明の太陽電池用バックシートは、太陽電池素子が封止材で封止された電池側基板の前記封止剤と接触させて、既述の特定の複合ポリマー(非シロキサン系構造単位と一般式(1)で表されるシロキサン構造単位とを含む複合ポリマー)を含有するジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を配設できる方法を好ましく選択して、製造することができる。中でも、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の形成は、以下に示す本発明の太陽電池用バックシートの製造方法により最も好適に行なえる。
(着色層)
本発明の太陽電池用バックシートには、さらにDMP BIを実質的に含まない着色層(好ましくは反射層)が設けられてもよい。この場合、着色層(特に反射層)とポリマー基材との間にジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を設けることにより好適に構成することができる。この場合の着色層は、前記複合ポリマー以外のポリマー成分と顔料とを少なくとも含み、必要に応じて、さらに各種添加剤などの他の成分を用いて構成することができる。
なお、顔料及び各種添加剤の詳細については、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が着色層として形成される場合について既述した通りである。複合ポリマー以外のポリマー成分については、特に制限はなく適宜目的等に応じて選択することができる。
前記「実質的に含まない」とは、着色層中にDMP BIを積極的に含有しないことを意味し、具体的には、着色層中におけるDMP BIの含有量が15質量%以下であることをいい、好ましくはDMP BIを含有しない(含有量が0(ゼロ)質量%である)場合が好ましい。
ポリマー基材上に反射層を設けるときには、上記のように、反射層がDMP BIを含有する態様に限らず、DMP BIを実質的に含まない反射層とポリマー基材との間に1層又は2層以上のポリマー層が設けられた態様に構成されてもよい。この場合、ポリマー基材と着色層との間に複合ポリマーを含むジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を設けることにより、反射層とポリマー基材との間の接着性、密着性を向上させ、耐水性をより高めることができる。これにより、密着不良に起因する耐候性の悪化が防止される。
(易接着性層)
本発明の太陽電池用バックシートには、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層(特に反射層)の上に、さらに易接着性層が設けられていてもよい。易接着性層は、バックシートを電池側基板(電池本体)の太陽電池素子(以下、発電素子ともいう)を封止する封止材と強固に接着するための層である。
易接着性層は、バインダー、無機微粒子を用いて構成することができ、必要に応じて、さらに添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。易接着性層は、電池側基板の発電素子を封止するエチレン−ビニルアセテート(EVA;エチレン−酢酸ビニル共重合体)系封止材に対して、10N/cm以上(好ましくは20N/cm以上)の接着力を有するように構成されていることが好ましい。接着力が10N/cm以上であると、接着性を維持し得る湿熱耐性が得られやすい。
なお、接着力は、易接着性層中のバインダー及び無機微粒子の量を調節する方法、バックシートの封止材と接着する面にコロナ処理を施す方法などにより調整が可能である。
易接着性層は、バインダーの少なくとも一種を含有することができる。
易接着性層に好適なバインダーとしては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等が挙げられ、中でも耐久性の観点から、アクリル樹脂、ポリオレフィンが好ましい。また、アクリル樹脂として、アクリルとシリコーンとの複合樹脂も好ましい。
好ましいバインダーの例としては、ポリオレフィンの具体例としてケミパールS−120、S−75N(ともに三井化学(株)製)、アクリル樹脂の具体例としてジュリマーET−410、SEK−301(ともに日本純薬(株)製)、アクリルとシリコーンとの複合樹脂の具体例としてセラネートWSA1060、WSA1070(ともにDIC(株)製)とH7620、H7630、H7650(ともに旭化成ケミカルズ(株)製)などを挙げることができる。
バインダーの易接着性層中における含有量は、0.05〜5g/m2の範囲とすることが好ましい。中でも、0.08〜3g/m2の範囲がより好ましい。バインダーの含有量は、0.05g/m2以上であると所望とする接着力が得られやすく、5g/m2以下であるとより良好な面状が得られる。
易接着性層は、無機微粒子の少なくとも一種を含有することができる。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化錫等が挙げられる。中でも、湿熱雰囲気に曝されたときの接着性の低下が小さい点で、酸化錫、シリカの微粒子が好ましい。
無機微粒子の粒径は、体積平均粒径で10〜700nm程度が好ましく、より好ましくは20〜300nm程度である。粒径がこの範囲内であると、より良好な易接着性を得ることができる。粒径は、レーザー解析/散乱式粒子径分布測定装置LA950〔(株)堀場製作所製〕により測定される値である。
無機微粒子の形状には、特に制限はなく、球形、不定形、針状形等のいずれのものを用いることができる。
無機微粒子の含有量は、易接着性層中のバインダーに対して、5〜400質量%の範囲とする。無機微粒子の含有量は、5質量%未満であると、湿熱雰囲気に曝されたときに良好な接着性が保持できず、400質量%を超えると、易接着性層の面状が悪化する。
中でも、無機微粒子の含有量は、50〜300質量%の範囲が好ましい。
易接着性層には、架橋剤の少なくとも一種を含有することができる。
易接着性層に好適な架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。中でも、湿熱経時後の接着性を確保する観点から、オキサゾリン系架橋剤が特に好ましい。オキサゾリン系架橋剤の具体例については、既述のポリマー層の項で説明した具体例と同様のものが挙げられる。
架橋剤の易接着性層中における含有量としては、易接着性層中のバインダーに対して、5〜50質量%が好ましく、中でもより好ましくは20〜40質量%である。架橋剤の含有量は、5質量%以上であると、良好な架橋効果が得られ、着色層の強度や接着性を保持することができ、50質量%以下であると、塗布液のポットライフを長く保つことができる。
易接着性層には、必要に応じて、更に、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、シリカ等の公知のマット剤、アニオン系やノニオン系などの公知の界面活性剤などを添加してもよい。
易接着性層の形成は、易接着性を有するポリマーシートを基材に貼合する方法や、塗布による方法が挙げられる。中でも、塗布による方法は、簡便であると共に、均一性で薄膜での形成が可能である点で好ましい。塗布方法としては、例えば、グラビアコーターやバーコーターなどの公知の塗布法を利用することができる。塗布液の調製に用いる塗布溶媒は、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒でもよい。塗布溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
易接着性層の厚みには、特に制限はないが、通常は0.05〜8μmが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmの範囲である。易接着性層の厚みは、0.05μm以上であると必要な易接着性を好適に得ることができ、8μm以下であると面状がより良好になる。
また、本発明の易接着性層は、着色層の効果を低減させないために、透明であることが必要である。
[太陽電池用バックシートの製造方法]
本発明の太陽電池用バックシートは、上記のように、ポリマー基材上に前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層を形成することができる方法であればいずれの方法により作製されてもよい。本発明においては、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布する工程を含む太陽電池用バックシートの製造方法(本発明の太陽電池用バックシートの製造方法)により好適に作製することができる。
なお、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液は、既述の塗布液である。ポリマー基材、及び各塗布液を構成する成分などの詳細については、既述の通りである。
好適な塗布法としては、例えばグラビアコーターやバーコーターを利用することができる。また、本発明の太陽電池用バックシートの製造方法における塗布工程では、ポリマー基材の表面に直にあるいは厚み2μm以下の下塗り層を介して、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布し、ポリマー基材上にジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層(例えば着色層(好ましくは反射層)やバック層)を形成することができる。
ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の形成は、ポリマーシートをポリマー基材に貼合する方法、ポリマー基材形成時にポリマー層を共押出しする方法、塗布による方法等により行なえる。中でも、塗布による方法は、簡便であると共に、均一性で薄膜での形成が可能である点で好ましい。塗布による場合、塗布方法としては、例えば、グラビアコーター、バーコーターなどの公知の塗布方法を利用することができる。
塗布液は、塗布溶媒として水を用いた水系でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒を用いた溶剤系でもよい。中でも、環境負荷の観点から、水を溶媒とすることが好ましい。塗布溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液としては、これに含まれる溶媒中の50質量%以上、好ましくは60質量%以上が水である水系塗布液であることが好ましい。水系塗布液は、環境負荷の点で好ましく、また水の割合が50質量%以上であることにより、環境負荷が特に小さくなる点で有利である。ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液中の水の割合は、環境負荷の観点からは、さらに多い方が望ましく、水が全溶媒の90質量%以上含まれる場合がより好ましい。本発明の太陽電池用バックシートの製造方法では、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液として、水性の分散液、すなわちOH基を有する溶媒を用いた場合であっても、ブロック基によってイソシアネートの劣化が抑制され、塗布液のポットライフが良好となる。さらに、水系塗布の場合、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液によって形成された層は、ジメチルピラゾール以外のブロック基によってブロックされたイソシアネートを用いたときよりもさらにポリマー基材との密着性を高くすることができる。
(乾燥)
塗布後は、所望の条件で乾燥を行なう乾燥工程が設けられてもよい。本発明の太陽電池用バックシートの製造方法では、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布層を180℃以下の温度で乾燥する工程を含むことが好ましい。160℃以下の温度で乾燥してもよい。このような低温でもジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートはブロック基が外れ、イソシアネートが再生する一方、ジメチルピラゾールは沸点が高いためにこのような低温で乾燥することでさらに工程汚染の少ない太陽電池用バックシートの製造方法とすることができる。ここで、本明細書中、乾燥温度は、塗布膜の温度そのものを指す。
[太陽電池モジュール]
本発明の太陽電池モジュールは、既述の本発明の太陽電池用バックシート、又は既述の太陽電池用バックシートの製造方法により製造された太陽電池用バックシートを設けて構成されている。本発明の好ましい形態として、本発明の太陽電池モジュール10は、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池素子20を、太陽光が入射する透明性のフロント基板24と既述の本発明の太陽電池用バックシート12との間に配置し、該フロント基板24とバックシート12との間で太陽電池素子20をエチレン−ビニルアセテート系等の封止材22で封止、接着して構成されている。すなわち、フロント基板24とバックシート12との間に、太陽電池素子20及び前記太陽電池素子を封止する封止材22を有するセル構造部分が設けられている。本発明の太陽電池モジュール10は、本発明の太陽電池保護シート12のうち、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層(バック層)14のバインダーがシリコーンまたはフッ素系ポリマーである場合、バック層14は最外層に配置されていることが、耐候性の観点からより好ましい。また、本発明の太陽電池保護シート12は、前記封止剤22と、本発明の太陽電池保護シート12のポリマー基材16との間に反射層17および易接着層18を有していてもよい。
太陽電池モジュール、太陽電池セル、バックシート以外の部材については、例えば、「太陽光発電システム構成材料」(杉本栄一監修、(株)工業調査会、2008年発行)に詳細に記載されている。
透明性の基板は、太陽光が透過し得る光透過性を有していればよく、光を透過する基材から適宜選択することができる。発電効率の観点からは、光の透過率が高いものほど好ましく、このような基板として、例えば、ガラス基板、アクリル樹脂などの透明樹脂などを好適に用いることができる。
太陽電池素子としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、銅−インジウム−ガリウム−セレン、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル、ガリウム−砒素などのIII−V族やII−VI族化合物半導体系など、各種公知の太陽電池素子を適用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。
以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
また、以下において、体積平均粒子径は、レーザー解析/散乱式粒子径分布測定装置LA950〔(株)堀場製作所製〕を用いて測定した。
(複合ポリマーの合成)
[合成例−1]:複合ポリマー水分散物P−1の合成
−工程1−
撹拌装置、滴下ロートを備え、窒素ガス置換した反応容器に、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル(PNP)81部、イソプロピルアルコール(IPA)360部、フェニルトリメトキシシラン(PTMS)110部、及びジメチルジメトキシシラン(DMDMS)71部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に撹拌しながら80℃に昇温した。
−工程2−
次いで、この反応容器内に同温度で、メチルメタクリレート(MMA)260部、n−ブチルメタクリレート(BMA)200部、n−ブチルアクリレート(BA)110部、アクリル酸(AA)30部、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)19部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート31.5部(TBPO)、及びPNP31.5部からなる混合物を4時間かけて滴下した。その後、同温度で2.5時間加熱撹拌を行ない、重量平均分子量が29,300の、カルボキシル基と加水分解性シリル基を含むアクリル系ポリマーの溶液を得た。
−工程3−
次いで、これに脱イオン水54.8部を加え、16時間加熱撹拌を継続してアルコキシシランを加水分解し、さらにアクリル系ポリマーと縮合させることにより、不揮発分(NV)=56.3質量%、溶液酸価=22.3mgKOH/gの、カルボキシル基含有アクリル系ポリマーに由来する部位とポリシロキサン部位とを有する複合ポリマーの溶液を得た。
−工程4−
次に、この溶液に同温度で、撹拌しながらトリエチルアミン42部を添加して10分間撹拌を行なった。これにより、含有されるカルボキシル基の100%が中和された。
−工程5−
その後、同温度で脱イオン水1250.0部を1.5時間かけて滴下して転相乳化させた後、50℃に昇温して30分間撹拌を行なった。次いで、内温40℃で3.5時間をかけて、有機溶剤とともに水の一部分を減圧下除去した。こうして固形分濃度が42質量%、平均粒子径が110nmの、カルボキシル基含有アクリル系ポリマーに由来する部位とポリシロキサン部位とを含む複合ポリマーの水分散物P−1を得た。水分散物P−1は、ポリシロキサン部位が約25質量%であり、アクリル系ポリマー部分が約75質量%である。
(実施例1)
<ポリマー基材の作製>
〜PET−1の作製〜
[工程1]−エステル化−
高純度テレフタル酸(三井化学(株)製)100kgとエチレングリコール(日本触媒化学工業(株)製)45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に、4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行なった。その後、得られたエステル化反応生成物123kgを重縮合反応槽に移送した。
[工程2]−ポリマーペレットの作製
引き続いて、エステル化反応生成物が移送された重縮合反応槽に、エチレングリコールを、得られるポリマーに対して0.3質量%添加した。5分間撹拌した後、酢酸コバルト及び酢酸マンガンのエチレングリコール溶液を、得られるポリマー中においてコバルト元素換算値、マンガン元素換算値がそれぞれ30ppm、15ppmとなるように加えた。更に5分間撹拌した後、チタンアルコキシド化合物の2質量%エチレングリコール溶液を、得られるポリマー中においてチタン元素換算値が5ppmとなるように添加した。その5分後、ジエチルホスホノ酢酸エチルの10質量%エチレングリコール溶液を、得られるポリマー中においてリン元素換算値が5ppmとなるように添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし、常圧に戻し、重縮合反応を停止した。そして、冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングしてポリマーのペレット(直径約3mm、長さ約7mm)を作製した。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は3時間であった。
但し、前記チタンアルコキシド化合物には、特開2005−340616号公報の段落番号[0083]の実施例1で合成しているチタンアルコキシド化合物(Ti含有量=4.44質量%)を用いた。
[工程3]−固相重合−
上記で得られたペレットを、40Paに保たれた真空容器中、220℃の温度で30時間保持して、固相重合を行なった。
[工程4]−フィルム状ポリマー基材の作製−
以上のように固相重合を経た後のペレットを、280℃で溶融して金属ドラムの上にキャストし、厚さ約3mmの未延伸ベースを作製した。その後、90℃で縦方向に3倍に延伸し、更に120℃で横方向に3.3倍に延伸した。こうして、厚み300μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体(以下、「PET−1」と称する。)を得た。
PET−1のカルボキシル基含量は、14当量/tであった。
〜ポリマー基材の表面処理〜
得られたポリマー基材PET−1の両面に下記の条件のコロナ処理による表面処理を施した。
[コロナ処理条件]
・装置:ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデル
・電極と誘電体ロ−ルギャップクリアランス:1.6mm
・処理周波数:9.6kHz
・処理速度:20m/分
・処理強度:0.375kV・A・分/m2
<反射層>
−顔料分散物の調製−
下記組成中の成分を混合し、その混合物をダイノミル型分散機により1時間、分散処理を施した。
<顔料分散物の組成>
・二酸化チタン(体積平均粒子径=0.42μm)・・・39.9質量%
(タイペークR−780−2、石原産業(株)製、固形分100質量%)
・ポリビニルアルコール ・・・8.0質量%
(PVA−105、(株)クラレ製、固形分:10質量%)
・界面活性剤 ・・・0.5質量%
(デモールEP、花王(株)製、固形分:25質量%)
・蒸留水 ・・・51.6質量%
−反射層用塗布液1の調製−
下記組成中の成分を混合し、反射層用塗布液1を調製した。
<塗布液1の組成>
・上記の顔料分散物 ・・・80.0部
・ポリアクリル樹脂水分散液 ・・・19.2部
(バインダー:ジュリマーET410、日本純薬(株)製、固形分:30質量%)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・3.0部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤、H−1) ・・・2.0部
(エポクロスWS−700、日本触媒化学工業(株)製、固形分:25質量%)
・蒸留水 ・・・7.8部
−反射層の形成−
得られた反射層用塗布液1を、上記のPET−1上に塗布し、180℃で1分間乾燥させて、顔料層として、二酸化チタン量が6.5g/m2の白色層(反射層)を形成した。
<易接着性層>
−易接着性層塗布液の調製−
下記組成中の成分を混合し、易接着性層用塗布液を調製した。
<塗布液の組成>
・ポリオレフィン樹脂水分散液 ・・・5.2部
(バインダー:ケミパールS−75N、三井化学(株)製、固形分:24質量%)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・7.8部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤、H−1) ・・・0.8部
(エポクロスWS−700、日本触媒化学工業(株)製、固形分:25質量%)
・シリカ微粒子水分散物 ・・・2.9部
(アエロジルOX−50、日本アエロジル(株)製、体積平均粒子径=0.15μm、固形分:10質量%)
・蒸留水 ・・・83.3部
−易接着性層の形成−
得られた塗布液を、バインダー量が0.09g/m2になるように反射層の上に塗布し、180℃で1分間乾燥させて、易接着性層を形成した。
<バック層>
〜ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の形成〜
−バック層用の白色顔料含有塗布液1の調製−
下記組成中の成分を混合し、バック層用の白色顔料含有塗布液1を調製した。
<バック層用の白色顔料含有塗布液1の組成>
・複合ポリマー水分散物P−1 ・・45.9部
(シリコーン複合系バインダー、固形分濃度42質量%)
・下記DMP BI ・・・2.3部
(BI7986、Baxenden社製、固形分25質量%)
・カルボジイミド化合物(架橋剤、H−3) ・・・5.4部
(カルボジライトV−02−L2、日清紡績(株)製、固形分:25質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤、H−1) ・・・2.3部
(エポクロスWS−700、日本触媒化学工業(株)製、固形分:25質量%)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・2.0部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・下記の白色顔料分散液 ・・・33.0部
・蒸留水 ・・・11.4部
Figure 0005611136
〜白色顔料分散液の調製〜
下記組成中の成分を混合し、その混合物をダイノミル型分散機により1時間、分散処理を施した。
<白色顔料分散液の組成>
・二酸化チタン(体積平均粒子径=0.42μm) ・・・39.9質量%
(タイペークR−780−2、石原産業(株)製、固形分100質量%)
・ポリビニルアルコール ・・・8.0質量%
(PVA−105、(株)クラレ製、固形分:10質量%)
・界面活性剤 ・・・0.5質量%
(デモールEP、花王(株)製、固形分:25質量%)
・蒸留水 ・・・51.6質量%
−バック層の形成−
得られたバック層用の白色顔料含有塗布液1をPET−1の反射層及び易接着層が形成されていない側に、バインダー量がウェット塗布量で3.0g/m2になるように塗布し、155℃で1分間乾燥させて、乾燥厚み9μmのバック層を形成した。
以上のようにして、実施例1のバックシートを作製した。
(実施例2〜12および比較例1〜3)
実施例1において、バック層用の白色顔料含有塗布液の組成、乾燥厚み、塗布方式、乾燥温度を下記表1に記載のように変更した以外は実施例1と同様にして、各実施例および各比較例のバックシートを作製した。
ここで、各実施例および比較例においてバック層用の白色顔料含有塗布液に用いたバインダーは以下のものである。
・フッ素:(AGCコーテック社製、商品名オブリガートSW0011F)
・アクリル:(ダイセルファインケム社製、商品名AS-565A)
・ポリエステル:(東洋紡社製、商品名MD-1500)
・ポリオレフィン:(三井化学社製、商品名ケミパールS-120)
・ポリウレタン:(三井化学社製、商品名 タケラックWS-4000)
・PVA:(クラレ社製、商品名PVA-105)
また、実施例4では、バック層用の白色顔料含有塗布液に用いた溶媒を、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよび蒸留水の水系から、アセトンの溶剤系に変更した。
比較例1および2で用いたMEKO BIは、メチルエチルケトンオキシムブロックイソシアネート,特開2009−294630に記載のBI−3である。
比較例3で用いたエマルジョン型イソシアネートは、旭化成ケミカルズ社製、商品名WB40−100である。
(評価)
−ポットライフの評価−
上記のように作製した各実施例および比較例のバック層用の白色顔料含有塗布液のポットライフを以下の方法にしたがって、評価した。
塗布液を作製してから一定時間後に基材へ塗布,乾燥を行い,クロロホルムを用いてラビングテストを行って塗膜が剥離する回数を測定した。作製直後の塗布液を用いた場合から,ラビング回数が50%低下する時間をポットライフとした。
評価したポットライフをもとに以下の評価基準にしたがってランク付けした。
○:48時間以上。
△:12〜48時間。
×:12時間以下。
得られた結果を、下記表1に記載した。
−工程汚染の評価−
上記のように作製した各実施例および比較例のバック層用の白色顔料含有塗布液を用いて、基材フィルム上に塗布し、乾燥したときの工程汚染を以下の方法にしたがって、評価した。
乾燥時の乾燥風をドライアイス/メタノールを用いたトラップを通過させ,トラップにて回収した液体に含まれるブロック剤の量を、液体クロマトグラフィーを用いて定量化し,塗布液中に含まれるブロック剤の全量に対する割合を算出した。
評価した工程汚染をもとに以下の評価基準にしたがってランク付けした。
○:20%以下。
△: 20〜50%。
×:50%以上。
得られた結果を、下記表1に記載した。
−密着性の評価−
上記の実施例及び比較例で作製されたバックシートについて、下記の評価を行なった。評価結果は下記表1に示す。
バックシートのバック層表面に片刃のカミソリで縦横それぞれ6本ずつの傷をつけ、25マスのマス目を形成した。この上にマイラーテープ(ポリエステルテープ)を貼り付け、手動で試料表面に沿って180°方向に引っ張って剥離した。このとき、剥離されたマス目の数によって、バック層の接着力を下記の評価基準にしたがってランク分けした。評価ランク3、4、5が、実用上許容可能な範囲であり、評価ランク4、5が、実用上好ましい範囲である。
<評価基準>
5:剥離したマス目はなかった(0マス)。
4:剥離したマス目が0マスから0.5マス未満であった。
3:剥離したマス目が0.5マス以上2マス未満であった。
2:剥離したマス目が2マス以上10マス未満であった。
1:剥離したマス目が10マス以上であった。
(反射率の評価)
上記のように作製したバックシートの反射率を以下の方法にしたがって、測定した。
分光光度計UV−2450((株)島津製作所製)に積分球付属装置ISR−2200を取り付けた装置を用い、各実施例および比較例のバックシートの白色顔料を含むバック層側の面について、550nmの光に対する反射率を測定した。但し、リファレンスとして硫酸バリウム標準板の反射率を測定し、これを100%としてサンプルシートの反射率を算出した。
測定した反射率をもとに以下の評価基準にしたがってランク付けした。
5: 90%以上。
4: 87%以上90%未満。
3: 85%以上87%未満。
2: 82%以上85%未満。
1: 80%以上82%未満。
なお、反射率をバックシートに求める場合には、評価ランク4、5が、実用上好ましい範囲である。但し、本発明は反射率のランクによって限定されるものではない。
Figure 0005611136
上記表1に示すように、各実施例ではジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有するバック層用の白色顔料含有塗布液のポットライフと洗浄性が良好であり、該バック層用の白色顔料含有塗布液を用いたバック層とポリマー基材との間の密着性が良好である太陽電池用バックシートが得られた。また、本発明のより好ましい態様である実施例1〜13によれば、ポリマー基材としてAV値が低く、耐可水分解性が良好な固相重合ポリエステルフィルムを用いた場合でも、バック層の密着性が良好であることがわかった。
これに対し、各比較例では、塗布液のポットライフと洗浄性および太陽電池用バックシートのバック層とポリマー基材との間の密着性のうちいずれかに不満が残る太陽電池用バックシートが得られた。
なお、バック層に白色顔料を含み、バック層の膜厚が1μm以上である本発明の好ましい態様である実施例のバックシートは、反射率の評価も良好であった。
(実施例101〜113)
[太陽電池モジュールの作製]
厚さ3mmの強化ガラスと、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、結晶系太陽電池セルと、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、実施例1〜13で作製したバックシートの試料とをこの順に重ね合わせ、真空ラミネータ(日清紡(株)製、真空ラミネート機)を用いてホットプレスすることにより、EVAと接着させた。このとき、各実施例で作製したバックシートを、その易接着性層がEVAシートと接触するように配置した。また、接着方法は、以下の通りである。
このようにして、実施例101〜113の結晶系の太陽電池モジュールを作製した。作製した太陽電池モジュールを発電運転したところ、太陽電池として良好な発電性能を示した。
<接着方法>
真空ラミネータを用いて、128℃で3分間の真空引き後、2分間加圧して仮接着した。その後、ドライオーブンにて150℃で30分間、本接着処理を施した。
10 太陽電池モジュール
12 バックシート(本発明の太陽電池用バックシート)
14 ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層(バック層)
16 PET支持体
17 反射層
18 易接着層
20 太陽電池素子
22 封止材
24 透明性のフロント基板

Claims (22)

  1. ポリマー基材と、
    前記ポリマー基材上に設けられ、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層と、
    太陽電池素子の封止材と接着するための易接着性層とを有し、
    前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層、前記ポリマー基材および前記易接着層をこの順で有する太陽電池用バックシート。
  2. 前記ポリマー基材が、ポリエステル系樹脂を含む請求項1に記載の太陽電池用バックシート。
  3. 前記ポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレートである請求項2に記載の太陽電池用バックシート。
  4. 前記ポリエステル系樹脂のカルボキシル基の含有量が30当量/t以下である請求項2または3に記載の太陽電池用バックシート。
  5. 前記ポリエステル系樹脂のカルボキシル基の含有量が20当量/t以下である請求項2または3に記載の太陽電池用バックシート。
  6. 前記ポリエステル系樹脂のカルボキシル基の含有量が15当量/t以下である請求項2または3に記載の太陽電池用バックシート。
  7. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に対して、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートが0.1〜20質量%含まれる請求項1〜6のいずれか以降に記載の太陽電池用バックシート。
  8. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が白色顔料を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
  9. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる白色顔料が、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、カオリン、タルクのうち少なくともひとつから選ばれる請求項8に記載の太陽電池用バックシート。
  10. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる白色顔料が、二酸化チタンである請求項8に記載の太陽電池用バックシート。
  11. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる二酸化チタン顔料が、分散材を用いて溶媒中に分散されていることを特徴とする請求項9または10に記載の太陽電池用バックシート。
  12. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層に含まれる二酸化チタン顔料の分散材が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項11に記載の太陽電池用バックシート。
  13. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層の厚みが1〜20μmである請求項1〜12のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
  14. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が、バインダーとしてシリコーン、フッ素系ポリマー、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリオレフィンおよびポリビニルアルコールのうち少なくとも1種を含む請求項1〜13のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
  15. 前記バインダーが、シリコーンまたはフッ素系ポリマーを含む請求項14に記載の太陽電池用バックシート。
  16. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布して形成された層である請求項1〜15のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
  17. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層が、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布し、180℃以下の温度で乾燥して形成されてなる、請求項16に記載の太陽電池用バックシート。
  18. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液として、水性の分散液を用いる請求項16または17に記載の太陽電池用バックシート。
  19. 請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュール。
  20. ポリマー基材上に、前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液を塗布する工程を含む太陽電池用バックシートの製造方法であって、
    前記太陽電池用バックシートは太陽電池素子の封止材と接着するための易接着性層を有し、
    前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する層、前記ポリマー基材および前記易接着層をこの順で有する太陽電池用バックシートの製造方法
  21. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布層を180℃以下の温度で乾燥する工程を含む請求項20に記載の太陽電池用バックシートの製造方法。
  22. 前記ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートを有する塗布液として、水性の分散液を用いる請求項20または21に記載の太陽電池用バックシートの製造方法。

JP2011156321A 2011-07-15 2011-07-15 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール Expired - Fee Related JP5611136B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011156321A JP5611136B2 (ja) 2011-07-15 2011-07-15 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011156321A JP5611136B2 (ja) 2011-07-15 2011-07-15 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013026256A JP2013026256A (ja) 2013-02-04
JP5611136B2 true JP5611136B2 (ja) 2014-10-22

Family

ID=47784297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011156321A Expired - Fee Related JP5611136B2 (ja) 2011-07-15 2011-07-15 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5611136B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014199859A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 大日本印刷株式会社 太陽電池モジュール用集電シートの製造方法
JP6986564B2 (ja) * 2017-09-26 2021-12-22 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体用組成物、磁気記録媒体および磁気記録媒体の製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146144A (ja) * 2000-11-13 2002-05-22 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物
JP2008270238A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Toray Advanced Film Co Ltd 太陽電池裏面保護シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール
US8168297B2 (en) * 2007-04-23 2012-05-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fluoropolymer coated film, process for forming the same, and fluoropolymer liquid composition
JP2009006582A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Toppan Printing Co Ltd ガスバリア性フィルム
JP2010089334A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Toray Ind Inc 積層フィルムの製造方法
JP5362408B2 (ja) * 2009-03-30 2013-12-11 リンテック株式会社 太陽電池モジュール用裏面保護シート及び太陽電池モジュール、太陽電池モジュール用裏面保護シートのフッ素樹脂硬化塗膜形成用塗工液
JP2010278375A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Toppan Printing Co Ltd 太陽電池モジュール用裏面保護シートとそれを用いた太陽電池モジュール
TWI545014B (zh) * 2009-09-17 2016-08-11 東洋油墨製造股份有限公司 太陽電池用背面保護片、其製造方法、及太陽電池模組

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013026256A (ja) 2013-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5705643B2 (ja) 太陽電池用バックシート用ポリマーシート、及び太陽電池モジュール
JP5914224B2 (ja) 太陽電池用保護シートとその製造方法、太陽電池用バックシート、太陽電池モジュール
JP5606956B2 (ja) 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール
JP5484293B2 (ja) 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール
JP2013058747A (ja) 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール
WO2012063945A1 (ja) 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール
JP2013042007A (ja) 太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール
JP6200131B2 (ja) ポリマーシート、太陽電池用裏面保護シートおよび太陽電池モジュール
JP5763021B2 (ja) 太陽電池用ポリマーシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール
WO2013008945A1 (ja) 太陽電池用ポリマーシート及び太陽電池モジュール
JP5611136B2 (ja) 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール
JP5653853B2 (ja) 太陽電池用バックシート及びその製造方法並びに太陽電池モジュール
JP5833981B2 (ja) ポリマーシートとその製造方法、太陽電池用バックシートおよび太陽電池モジュール
JP5735462B2 (ja) ポリマーシートとその製造方法、太陽電池用バックシートおよび太陽電池モジュール
JP5727319B2 (ja) ポリマーシート、太陽電池用保護シート及び太陽電池モジュール
JP5869793B2 (ja) 太陽電池用基材フィルム、太陽電池用バックシートおよび太陽電池モジュール
JP2013042016A (ja) 太陽電池用ポリマーシート、太陽電池用バックシート、及び太陽電池モジュール
JP5963651B2 (ja) 太陽電池用ポリマーシート、太陽電池用バックシート、太陽電池用モジュールおよび太陽電池用ポリマーシートの製造方法
TWI566927B (zh) 太陽電池模組用聚合物片及其製造方法、太陽電池模組用背板及太陽電池模組
JP2012231029A (ja) 太陽電池用保護シート及びその製造方法並びに太陽電池モジュール
JP6050652B2 (ja) 太陽電池用ポリマーシートおよび太陽電池モジュール
JP2012049331A (ja) 太陽電池保護シート及びその製造方法、太陽電池用バックシート並びに太陽電池モジュール
WO2013146180A1 (ja) 太陽電池用裏面保護シートおよび太陽電池モジュール
JP5694881B2 (ja) 太陽電池用ポリマーシート、太陽電池用バックシート、及び太陽電池モジュール
JP2013055079A (ja) 太陽電池用ポリマーシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140826

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140902

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5611136

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees