JP5610964B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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本発明は、衣類等の繊維製品に使用するのに好適な液体柔軟剤組成物に関する。
近年、液体柔軟剤組成物の柔軟基剤として、環境への負荷が小さい生分解性に優れたものが多く用いられている。例えば、特許文献1〜3には、エステル基を含む第三級アミン又はその塩或いはその4級化物が開示されている。
このような構造を有する柔軟基剤は、保存中に加水分解を起こす。それにより柔軟基剤の割合が低下するので、柔軟化能が低下してしまう。加えて、柔軟基剤が加水分解することにより、柔軟剤組成物の粘度が上昇してしまう。柔軟剤組成物の粘度が上昇すると、容器から排出するのが難しくなったり、同様に計量キャップから排出するのが難しくなったりする。洗濯機の柔軟剤投入口を使用する場合は、投入口から洗濯機槽内への柔軟剤の投入が困難となる場合がある。
特開平6−228865号公報 特開2001−181972号公報 特開2008−150755号公報
従って、本発明は、保存中の増粘を抑制した液体柔軟剤組成物を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、柔軟基剤に、アルキレンオキシドの付加モル数が比較的大きい高級アルコールアルキレンオキシド付加型非イオン界面活性剤と、脂肪酸エステルとを含ませた上、後二者の質量比を規定することにより、上記課題を解決できることを見出した。即ち、本発明は、
(A) アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されている、C10〜24の炭化水素基を分子内に1つ以上有する、3級アミン又はそれらの中和物又はそれらの4級化物と、
(B) 炭素数8〜20の一級又は二級アルコールに、アルキレンオキシドを平均で20〜100モル付加した、非イオン性界面活性剤と、
(C) 炭素数8〜22の脂肪酸と炭素数1〜4の直鎖又は分岐型アルコールとの脂肪酸エステルと
を含有し、
(B)/(C)=1/200〜20/3(質量比)である液体柔軟剤組成物を提供する。
本発明により、保存中の増粘を抑制した液体柔軟剤組成物を提供することができる。また、本発明の組成物は、高温での長期保存後や、凍結と融解をくりかえした凍結復元後でも粘度安定性に優れる。本発明の組成物はまた、保存後も液キレが良く、取り扱いが容易である。
[(A)成分]
(A)成分は、アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されている、C10〜24の炭化水素基を分子内に1つ以上有する、3級アミン又はそれらの中和物又はそれらの4級化物である。
(A)成分としては、下記化学式(A-I)〜(A-VII)で示されるアミン化合物とその有機または無機酸による中和物、およびその4級化物を例示することができる。これらは、いずれも1種または2種以上の混合物として用いることができる。2種以上を混合する場合、長鎖炭化水素基を2つまたは3つ有する化合物の混合物中の質量比率が50%以上であると、仕上げ処理した繊維製品の柔軟性を良好にすることができるので好ましい。
Figure 0005610964
カチオン性界面活性剤を構成する長鎖炭化水素基の炭素数は10〜24、好ましくは12〜20であり、且つ飽和又は不飽和の直鎖又は分岐であり、より好ましくは直鎖のアルキル基又はアルケニル基である。更に詳細には、R1は炭素数10〜20の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であり、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれかから誘導される。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率はシス/トランス=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜80/20が特に好ましい。R1のもととなる好ましい脂肪酸は以下のものが例示できる。ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)などが挙げられる。中でも好ましいのは、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和質量比が95/5〜50/50、シス/トランス体質量比が40/60〜80/20、炭素数18の比率が80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸を2質量%以下、炭素数22の脂肪酸を1質量%以下となるように調整した脂肪酸組成を用いることが好ましい。ここで、式中に存在するR1はすべて同一であっても、またはそれぞれ異なっていても構わない。
上記3級アミンの中和に用いる酸としては、塩酸、硫酸、メチル硫酸が挙げられる。本発明で用いる3級アミンは塩酸、硫酸、メチル硫酸によって中和されたアミン塩の形で用いることが好ましい。その中和工程は3級アミンを予め中和したものを水に分散してもよいし、酸水溶液中に3級アミン を液状又は固体状で投入してもよい。もちろん3級アミンと酸成分を同時に投入してもよい。また、上記3級アミンの4級化に用いる4級化剤としては塩化メチルやジメチル硫酸が挙げられる。
一般式(A-I)、(A-II)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とメチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、分散安定性を良好にする観点から、(A-II)と(A-I)の化合物の存在比率は(A-II)/(A-I)質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いるが、低分子量であり4級化に所要する4級化剤重量が少ない点で塩化メチルがより好ましい。その際、(A-I)と(A-II)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、分散安定性の観点から(A-II)/(A-I)質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、(A-I)、(A-II)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
一般式(A-III)、(A-IV)、(A-V)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、分散安定性を良好にする観点から、[(A-IV)+(A-V)]と(A-III)の化合物の存在比率は質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いるが、反応性の観点からジメチル硫酸がより好ましい。その際、[(A-IV)+(A-V)]と(A-III)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、分散安定性の観点から質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、(A-III)、(A-IV)、(A-V)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
一般式(A-VI)、(A-VII)の化合物は上記脂肪酸組成物とN−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、「J.Org.Chem.,26,3409(1960)」に記載の公知の方法で合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、(A-VII)と(A-VI)の化合物の存在比率は質量比で(A-VII)/(A-VI)=99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更にその4級化物を用いる場合には塩化メチルで4級化するが、(A-VII)と(A-VI)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、(A-VI)、(A-VII)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
本発明において用いられる(A)成分としては、前記一般式(A-III)、(A-IV)、(A-V)の4級化物がより好ましい。前記した通り、一般式(A-III)、(A-IV)、(A-V)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、(A-III)、(A-IV)、(A-V)の合計質量に対する個々の成分の含有比率は、柔軟性の観点から(A-III)は5〜98質量%、(A-IV)は1〜60質量%、(A-V)は0.1〜40質量%の比率で存在することが好ましく、(A-III)は10〜55質量%、(A-IV)は30〜60質量%、(A-V)は5〜35質量%の比率で存在することが更に好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いるが、4級化反応を十分に進行させる点で、ジメチル硫酸がより好ましい。その際、(A-III)、(A-IV)、(A-V)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、柔軟性の観点から質量比で(A-III)は5〜98質量%、(A-IV)が1〜60質量%、(A-V)は0.1〜40質量%の比率で存在することが好ましく、(A-III)は10〜55質量%、(A-IV)は30〜60質量%、(A-V)は5〜35質量%の比率で存在することが更に好ましい。
本発明の組成物中への前記(A)成分の配合量は、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは2〜35質量%、最も好ましくは3〜25質量%である。(A)成分の配合量が1質量%以上の場合、十分な柔軟性付与性能を得ることができる。40質量%を超えると、柔軟剤組成物を製造しにくくなる。
[(B)成分:非イオン性界面活性剤]
(B)成分は、炭素数8〜20の一級又は二級アルコールに、アルキレンオキシドを平均で20〜100モル付加した、非イオン性界面活性剤である。
アルコールとしては、炭素数8〜16の一級又は二級の直鎖又は分岐アルコールがより好ましい。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドがあげられる。エチレンオキシドを単独で使用するのが好ましいが、エチレンオキシドとともにプロピレンオキシドを付加してもよい。エチレンオキシド及びプロピレンオキシドをともに付加する場合、これらを付加する順序としては、いずれが先であってもよい。アルキレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは20〜80モルであり、特に好ましくは30〜60モルである。プロピレンオキシドをエチレンオキシドとともに付加する場合、プロピレンオキシドの平均付加モル数は、1〜5モルとすることができ、好ましくは1〜3モルである。
(B)成分としては、炭素数8〜16の一級又は二級の直鎖又は分岐アルコールに、エチレンオキシドを平均で30〜60モル付加した非イオン界面活性剤が好ましい。
本発明に使用し得る(B)成分の具体例としては、一級イソデシルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均60モル付加した物、アルキル基炭素数12〜14の直鎖型第2級アルコールにEOを平均50モル付加した物等が挙げられる。
本発明で使用する(B)成分は、例えば、プロピレンあるいはブチレンを原料とし、そのn量体(プロピレンの場合は3〜6量体、ブチレンの場合は2〜4量体など)を調製した後、オキソ反応によりアルデヒドとし、水添して得た一級、又は二級アルコールに、当業者に知られた通常の方法で酸化アルキレンを付加することにより、調製することができる。
本発明の組成物中への前記(B)成分の配合量は、好ましくは0.1質量%〜15質量%であり、より好ましくは0.5質量%〜10質量%、最も好ましくは0.8質量%〜5.0質量%である。(B)成分の配合量が0.1質量%以上の場合、凍結復元後の組成物の粘度安定性が良好となる。15質量%以下の場合、液体柔軟剤組成物の粘度を好適なものにできる。
[(C)成分:脂肪酸エステル]
(C)成分は、炭素数8〜22の脂肪酸と炭素数1〜4の直鎖又は分岐型アルコールから構成される脂肪酸エステルが用いられる。脂肪酸としては、炭素数12〜18の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましい。アルコールとしては、炭素数3〜4の直鎖又は分岐型アルコールが好ましい。炭素数3又は4の直鎖又は分岐型アルコールから構成される脂肪酸エステルが好ましい。具体例としては、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、ステアリン酸エチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル等が挙げられる。特に好ましくは、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソブチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソブチルである。
本発明の組成物中への前記(C)成分の配合量は、好ましくは0.01質量%〜20質量%であり、より好ましくは0.05質量%〜10質量%、最も好ましくは0.1質量%〜5.0質量%である。(C)成分の配合量が0.01質量%以上の場合、柔軟剤組成物の保存後の増粘を効果的に抑制できる。20質量%以下の場合、凍結復元後の組成物の粘度安定性が良好となる。
[(B)成分/(C)成分の重量比率]
(B)成分と(C)成分の重量比率は、(B)/(C)=1/200〜20/3、好ましくは1/100〜40/7、より好ましくは1/50〜3/1である。(B)成分と(C)成分の重量比率をこのような適切な範囲にすることにより、(C)成分の添加効果を活かし、柔軟剤組成物の保存後の増粘を効果的に抑制することができる。
[物性:pH、粘度]
<pH>
本発明の仕上げ剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(A)成分の分子中に含まれるエステル基の加水分解を抑制する目的で、pHを1〜6の範囲に調整することが好ましく、2〜4の範囲であることがより好ましい。pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
<粘度>
本発明の柔軟剤組成物の粘度は1000mPa・s(B型粘度計、TOKIMEC社製、25℃、以下同様)未満であることが好ましい。保存経日による粘度上昇を考慮すると、配合直後の粘度は500mPa・s未満であるのがより好ましく、300mPa・s未満であるのがさらに好ましい。このような範囲にあると、洗濯機への投入の際のハンドリング性等の使用性が良好であるので好ましい。本発明の液体柔軟剤組成物の粘度をコントロールする目的で、無機又は有機の水溶性塩類を用いることができる。具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム等を用いることができるが、中でも塩化カルシウム、塩化マグネシウムが好ましい。これらの水溶性塩類は液体仕上げ剤組成物中に0〜1%程度配合でき、液体柔軟剤組成物製造のどの工程で配合しても構わない。
本発明の組成物は、更に、液体柔軟剤組成物に通常含まれる成分を含むことが出来る。このような成分としては、エタノール、エチレングリコール等の溶剤;イソチアゾロン、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール等の防腐剤、イソプロピルメチルフェノール等の抗菌剤;色素;香料等があげられる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施例において成分配合量はすべて質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
[(A)成分]
表1に、実施例及び比較例で用いた(A)成分を示す。
Figure 0005610964
(A−1)の合成
4級アンモニウム塩組成物の調製
A−1−1.メチルエステルの合成
オレイン酸メチル75質量%、リノール酸メチル16質量%およびステアリン酸メチル9質量%よりなるパーム脂肪酸メチル(ライオン株式会社、パステルM182、分子量296)2.5kgと市販の安定化ニッケル触媒0.9g(0.1質量%/脂肪酸メチル)を4Lのオートクレーブに仕込み、窒素ガス置換を3回行った。ついで、回転数を800rpmにあわせ、温度185℃で約54Lの水素ガスを導入した。導入した水素が完全に消費されたら、冷却し、濾過助剤を使用して触媒を除き、水素添加したパーム脂肪酸メチルを得た。けん化価より求めた分子量は297であった。GCから求めた脂肪酸メチル組成は、ステアリン酸メチル11質量%、エライジン酸メチル(トランス体)23質量%、オレイン酸メチル(シス体)66質量%、リノール酸メチル0質量%であり、不飽和脂肪酸メチルエステルのトランス/シス比率は25/75(質量比)であった。尚、不飽和アルキル基は、GCにより次の方法で測定した。
機種:Hitachi FID ガスクロG-3000カラム:GLサイエンス TC-70(0.25mm I.Dx30)
温度:カラム150℃ → 230℃,昇温速度10℃/min、インジェクター&デイテクタ-240℃カラム圧力:1.0kgf/cm2
A−1−2.アルカノールアミンエステルとそのカチオンの合成
上記1−1で調製した水素添加したパーム脂肪酸メチル489g(1.65モル)と、トリエタノールアミン98g(0.66モル)、酸化マグネシウム0.29g、14%水酸化ナトリウム水溶液2.1gを攪拌器、冷却器、温度計および窒素導入管を備えた2Lの4つ口フラスコに入れ、窒素置換を行った後窒素を0.52L/minの流量で流しておいた。1.5℃/minの速度で190℃まで昇温して、6時間反応させた。未反応メチルエステルが1%以下であることを確認し、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来である脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のアルカノールアミンエステルを得た。
得られたアルカノールアミンエステル300gを温度計,滴下ロート,冷却機を備えた4つ口フラスコに入れ窒素置換した。次いで85℃に加熱し、アルカノールアミンエステルに対して0.98倍モルのジメチル硫酸を1時間にわたり滴下した。滴下終了後、温度を90℃に保ち、1時間攪拌した。反応終了後、エタノールを滴下しながら冷却し、固形分85%のエタノール溶液を調製し、最後にフェリオックスCY−115(ライオン(株))と、ジブチルヒドロキシトルエン(住友化学工業(株))をそれぞれ100ppmの濃度になるように添加した。得られた反応生成物には(a)成分:モノエステルアンモニウム塩/(b)成分:ジエステルアンモニウム塩/(c)成分:トリエステルアンモニウム塩が12/54/34(質量比)で含まれていた。
[(B)成分]
表2に、実施例及び比較例で用いた(B)非イオン性界面活性剤を示す。
Figure 0005610964
[(C)成分]
表3に、実施例及び比較例で用いた(C)脂肪酸エステルを示す。
Figure 0005610964
[任意成分:(D)]
実施例及び比較例で用いた任意成分(D)を下記表4〜表7に示す。なお、表中右欄の配合量の数値は、表8に示す組成物全体を基準とする値である。
Figure 0005610964
Figure 0005610964
Figure 0005610964
Figure 0005610964
(A)〜(D)成分を用い、表8に示す組成により、また、以下の配合方法に従って柔軟剤組成物を調製した。調製した柔軟剤組成物を用いて下記評価項目を以下の要領で評価した。
〔柔軟剤組成物の調製方法〕
液体柔軟剤組成物は、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により調製した。まず、(A)成分、(C)成分、必要により、エタノール及びイソプロピルメチルフェノールを混合攪拌して、油相混合物を得た。一方、(B)成分、塩化カルシウム、必要により、エチレングリコール及びイソチアゾロン液、色素をバランス用精製水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、990gから油相混合物と塩化カルシウム、及びイソチアゾロン液の合計質量を差し引いた残部に相当する。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は35:65(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。
〔柔軟剤組成物の保存安定性評価〕
上で調製した柔軟剤組成物を軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に100mL入れて密栓し、60℃で1ヶ月保存した後、更に40℃で2ヶ月保存した。保存後の各組成物を25℃にした後、粘度をB型粘度計(TOKIMEC社製、ローターNo.2、回転速度30rpm)により測定し、下記の基準に基づき評価を行った。商品価値上、○以上を合格とした。
<判定基準>
◎◎:100mPa・s未満
◎:100mPa・s以上、300mPa・s未満
○:300mPa・s以上、500mPa・s未満
△:500mPa・s以上、1000mPa・s未満
×:1000mPa・s以上
〔計量キャップへの柔軟剤組成物の液残り率の評価〕
上で調製した柔軟剤組成物を柔軟剤計量キャップに30mLはかり取り、これを180度傾けて柔軟剤組成物を1秒かけて注いだ。このとき、計量キャップに付着した柔軟剤組成物の液残り量を秤量した。(液残り量/はかり取った量)×100を液残り率(%)とし、下記の基準に基づき評価を行った。商品価値上、○以上を合格とした。
<判定基準>
◎:10%未満
○:10%以上、20%未満
×:20%以上
〔柔軟剤組成物の凍結復元性評価〕
上で調製した柔軟剤組成物を軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に100mL入れて密栓し、評価用サンプルとした。評価は、サンプルを−15℃で40時間保持後、25℃で8時間溶解させるサイクルを3回繰り返した後、液状態の評価を下記の基準に基づき評価を行った。商品価値上、○以上を合格とした。
<判定基準>
◎:保存前と比較して変化がほとんど認められない。
○:保存前と比較して粘度の上昇が認められるが、流動性は充分にある。
×:粘度が著しく上昇し、あまり流動性がない。
Figure 0005610964

Claims (6)

  1. (A) アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されている、C10〜24の炭化水素基を分子内に1つ以上有する、3級アミン又はそれらの中和物又はそれらの4級化物と、
    (B) 炭素数8〜20の一級又は二級アルコールに、アルキレンオキシドを平均で20〜100モル付加した、非イオン性界面活性剤と、
    (C) 炭素数8〜22の脂肪酸と炭素数1〜4の直鎖又は分岐型アルコールとの脂肪酸エステルと
    を含有し、
    (B)/(C)=1/200〜20/3(質量比)である液体柔軟剤組成物。
  2. (B)/(C)=1/100〜40/7である請求項1記載の液体柔軟剤組成物。
  3. (C)が、炭素数8〜22の脂肪酸と炭素数3〜4の直鎖又は分岐型アルコールとの脂肪酸エステルである、請求項1又は2記載の液体柔軟剤組成物。
  4. (C)が、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソブチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソブチルである請求項3記載の液体柔軟剤組成物。
  5. (B)が、炭素数8〜16の一級又は二級の直鎖又は分岐アルコールに、エチレンオキシドを平均で30〜60モル付加した非イオン界面活性剤である請求項1〜5のいずれか1項記載の液体柔軟剤組成物。
  6. (A)が、下記式(A-III)、(A-IV)及び(A-V)で表される3級アミンの4級化物の混合物である請求項1〜4のいずれか1項記載の液体柔軟剤組成物。
    Figure 0005610964
    (式中、R1は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数10〜20の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基を示す。)
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