JP5609030B2 - プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関するものである。
従来の電子写真方式の画像形成装置においては、帯電、露光、現像、転写のプロセスを通じて電子写真感光体表面上に形成したトナー像を被記録媒体に転写させる。通常、転写後の電子写真感光体表面上に残存したトナーは、下流プロセスのクリーニング工程により回収され、使用済の廃トナーとして集められ廃棄してしまう一方で、回収したトナーを再使用する方式の画像形成装置もある。
例えば、特許文献1には、回収したトナーを再使用する方式において、現像装置以外の個所から、潤滑剤(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等)を塗布する塗布装置を設けた画像形成装置が提案されている。
一方で、特許文献2には、シリコーンオイル等の潤滑成分により表面処理されたシリカをトナーに外添させるトナーが提案されている。
特開2000−047524公報 特開2000−066439公報
本発明の課題は、トナー回収手段により回収したトナーを再利用する方式を採用した画像形成装置において、電子写真感光体の最表面層にフッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂との双方を含有しない場合に比べ、濃度ムラ、及び電子写真感光体の表面へのトナーの固着が抑制される画像形成装置を提供することができる。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
導電性基体上に感光層を少なくとも有し、最表面層が、該最表面層中に2質量%以上15質量%以下で含むフッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂とを含有する電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記電子写真感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記電子写真感光体の表面に残存した前記トナーを回収するトナー回収手段と、
前記トナー回収手段により回収された前記トナーを前記トナー像形成手段に搬送するトナー搬送手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項2に係る発明は、
導電性基体上に感光層を少なくとも有し、最表面層が該最表面層中に2質量%以上15質量%以下で含むフッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂とを含有する電子写真感光体と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記電子写真感光体の表面に残存した前記トナーを回収するトナー回収手段と、
前記トナー回収手段により回収された前記トナーを前記トナー像形成手段に搬送するトナー搬送手段と、
を備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
請求項1に係る発明によれば、トナー回収手段により回収したトナーを再利用する方式を採用した画像形成装置において、電子写真感光体の最表面層にフッ素樹脂粒子と前記構造単位(A)を含む結着樹脂との双方を含有しない場合に比べ、濃度ムラ、及び電子写真感光体の表面へのトナーの固着が抑制される画像形成装置を提供することができる。
請求項2に係る発明によれば、トナー回収手段により回収したトナーを再利用する方式を採用した画像形成装置において、電子写真感光体の最表面層にフッ素樹脂粒子と前記構造単位(A)を含む結着樹脂との双方を含有しない場合に比べ、濃度ムラ、及び電子写真感光体の表面へのトナーの固着が抑制されるプロセスカートリッジを提供することができる。
本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 他の本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、導電性基体上に感光層を少なくとも有し、最表面層が、フッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂とを含有する電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記電子写真感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記電子写真感光体の表面に残存したトナーを回収するトナー回収手段と、
前記トナー回収手段により回収されたトナーを前記トナー像形成手段に搬送するトナー搬送手段と、
を備えた画像形成装置である。ただし、フッ素樹脂粒子は、該最表面層中に2質量%以上15質量%以下で含む。
ここで、トナー回収手段により回収したトナーを再利用する方式を採用した場合、トナーは、繰り返しトナー回収手段で押圧されたり、攪拌されたりするためにトナー自身(トナー粒子)の変形やトナーの外添剤の埋没・離脱が生じることがある。これを防止するために、予め現像剤にトナーの外添剤として潤滑成分を添加すると、トナー回収・再利用が繰り返し行われると、現像剤中に潤滑剤成分が蓄積し易くなる。
これに対し、本実施形態に係る画像形成装置では、電子写真感光体の最表面層に、フッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂とを含ませることで、トナー回収手段によるトナーの回収に伴い当該最表面層が適度に削られると考えられる。そして、トナー回収手段により適度に削られた最表面層の削り粉にはフッ素樹脂粒子が存在し、当該フッ素樹脂粒子が回収されたトナーと共にトナー搬送手段によりトナー像形成手段に搬送されることで、当該フッ素樹脂粒子が当該トナー像形成手段中の現像剤に適度に混入され、トナーの潤滑剤として機能する。
このように、トナー回収手段により回収したトナーを再利用する方式により、電子写真感光体からフッ素樹脂粒子がトナー像形成手段中の現像剤に適度に供給されることとなり、当該フッ素樹脂粒子が潤滑剤成分として機能し、トナー自身(トナー粒子)の変形やトナーの外添剤の埋没・離脱を抑制する一方で、予め現像剤に潤滑剤成分を添加した場合に比べて当該潤滑剤成分の蓄積も抑制されると考えられる。結果、トナーの帯電性の低下に起因する濃度ムラの発生、トナーの凝集に起因する電子写真感光体の表面へのトナーの固着(所謂フィルミング)の発生が抑制されると考えられる。
以上から、本実施形態に係る画像形成装置では、トナー回収手段により回収したトナーを再利用する方式を採用しても、濃度ムラ、及び電子写真感光体の表面へのトナーの固着(所謂フィルミング)が抑制される。
また、電子感光体から供給されるフッ素樹脂粒子により、トナー像形成手段中の現像剤(トナー)の流動性も確保される。
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、転写残トナーをクリーニング装置によって回収し、回収トナーを現像装置に供給して再使用する方式を採用した構成となっている。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図1に示すように、例えば、矢印aで示すように、時計回り方向に回転する電子写真感光体10と、電子写真感光体10の上方に、電子写真感光体10に相対して設けられ、電子写真感光体10の表面を帯電させる帯電装置20(帯電手段の一例)と、帯電装置20により帯電した電子写真感光体10の表面に露光して、静電潜像を形成する露光装置30(静電潜像形成手段の一例)と、露光装置30により形成された静電潜像に現像剤に含まれるトナーを付着させて電子写真感光体10の表面にトナー像を形成する現像装置40(トナー像形成手段の一例)と、電子写真感光体10に接触しつつ矢印bで示す方向に走行するとともに、電子写真感光体10の表面に形成されたトナー像を転写するベルト状の中間転写体50と、必要に応じて中間転写体50にトナー像を転写した後の電子写真感光体10の表面を除電して、表面に残った転写残トナーを除去し易くする除電装置60と、電子写真感光体10の表面を清掃して前記転写残トナーを除去するクリーニング装置70(トナー回収手段の一例)とを備える。
そして、クリーニング装置70と現像装置40とは、供給搬送管74(トナー搬送手段の一例)により連結されている。
帯電装置20、露光装置30、現像装置40、中間転写体50、除電装置60、及びクリーニング装置70は、電子写真感光体10を囲む円周上に、時計周り方向に配設されている。
中間転写体50は、内側から、支持ローラ50A、50B、背面ローラ50C、及び駆動ローラ50Dによって張力を付与されつつ保持されるとともに、駆動ローラ50Dの回転に伴い矢印bの方向に駆動される。中間転写体50の内側における電子写真感光体10に相対する位置には、中間転写体50をトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて中間転写体50の外側の面に電子写真感光体10上のトナーを吸着させる一次転写装置51が設けられている。中間転写体50の下方における外側には、記録紙(被転写体の一例)Pをトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて、中間転写体50に形成されたトナー像を記録紙P上に転写する二次転写装置52が背面ローラ50Cに対向して設けられている。なお、これら、電子写真感光体10に形成されたトナー像を記録紙Pへ転写するための部材が転写手段の一例に相当する。
中間転写体50の下方には、さらに、二次転写装置52に記録紙Pを供給する記録紙供給装置53と、二次転写装置52においてトナー像が形成された記録紙Pを搬送しつつ、前記トナー像を定着させる定着装置80とが設けられている。
記録紙供給装置53は、1対の搬送ローラ53Aと、搬送ローラ53Aで搬送される記録紙Pを二次転写装置52に向かって誘導する誘導スロープ53Bと、を備える。一方、定着装置80は、二次転写装置52によってトナー像が転写された記録紙Pを加熱・押圧することにより、前記トナー像の定着を行う1対の熱ローラである定着ローラ81と、定着ローラ81に向かって記録紙Pを搬送する搬送コンベア82とを有する。
記録紙Pは、記録紙供給装置53と二次転写装置52と定着装置80とにより、矢印cで示す方向に搬送される。
中間転写体50には、さらに、二次転写装置52において記録紙Pにトナー像を転写した後に中間転写体50に残ったトナーを除去するクリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング装置54が設けられている。
以下、本実施形態に係る画像形成装置101における主な構成部材の詳細について説明する。
(電子写真感光体)
図3は、本実施形態に係る電子写真用感光体を示す概略断面図である。図4は他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。
図3に示す電子写真感光体10Aは、いわゆる機能分離型感光体(又は積層型感光体)であり、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に電荷発生層2、及び電荷輸送層3が順次形成された構造を有するものである。電子写真感光体10Aにおいては、電荷発生層2及び電荷輸送層3により感光層が構成されている。
そして、図3に示す電子写真感光体10Aにおいては、電荷輸送層3が導電性基体4から最も遠い側に配置される最表面層となっている。
図4に示す電子写真感光体10Bは、電荷発生材料と電荷輸送材料とを同一の層(単層型感光層6(電荷発生/電荷輸送層))に含有するものである。
具体的には、図4に示す電子写真感光体10Bにおいては、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に単層型感光層6が形成された構造を有するものである。
そして、図4に示す電子写真感光体10Bにおいては、単層型感光層6が導電性基体4から最も遠い側に配置される最表面層となっている。
なお、図3乃至図4に示す電子写真感光体において、下引層1は設けてもよいし、設けなくてもよい。
以下、電子写真感光体における各要素について説明する。以下、符号を省略して説明する。
まず、導電性基体について説明する。なお、「導電性」とは、例えば体積抵抗率が1013Ω・cm以下を意味する。
導電性基体としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、薄膜(例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、及びアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)等の膜)を設けたプラスチックフィルム等、導電性付与剤を塗布又は含浸させた紙、導電性付与剤を塗布又は含浸させたプラスチックフィルム等が挙げられる。導電性基体の形状は円筒状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性基体として金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
次に、下引き層について説明する。
下引き層は、導電性基体表面における光反射の防止、導電性基体から感光層への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。
下引き層は、例えば、結着樹脂と、必要に応じてその他添加物とを含んで構成される。
下引き層に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが望ましく用いられる。
下引き層には、シリコン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物等の金属化合物等を含有してもよい。
金属化合物と結着樹脂との比率は、特に制限されず、所望する電子写真感光体特性を得られる範囲で設定されることがよい。
下引き層には、表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子を添加してもよい。樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂粒子等が挙げられる。なお、表面粗さ調整のために下引き層を形成後、その表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等が用いられる。
ここで、下引き層の構成として特に好適には、結着樹脂と導電性粒子とを少なくとも含有する構成である。なお、導電性とは、例えば体積抵抗率が10Ω・cm未満を意味する。
導電性粒子としては、例えば、金属粒子(アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの粒子)、導電性金属酸化物粒子(酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの粒子)、導電性物質粒子(カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末の粒子)等が挙げられる。これらの中でも、導電性金属酸化物粒子が好適である。導電性粒子は、2種以上混合して用いてもよい。
また、導電性粒子は、疎水化処理剤(例えばカップリング剤)等により表面処理を施して、抵抗調整して用いてもよい。
導電性粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが望ましく、より望ましくは40質量%以上80質量%以下である。
下引き層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた下引き層形成用塗布液が使用される。また、下引き層形成用塗布液中に粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。ここで、高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
下引き層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
下引き層の膜厚は、15μm以上が望ましく、20μm以上50μm以下がより望ましい。
ここで、図示は省略するが、下引き層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。中間層に用いられる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などが挙げられる。これらの化合物は、単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いてもよい。中でも、ジルコニウムもしくはシリコンを含有する有機金属化合物がよい。
中間層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた中間層形成用塗布液が使用される。 中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
中間層の厚みは、例えば、0.1μm以上3μm以下の膜厚範囲に設定することがよい。また、この中間層を下引き層として使用してもよい。
次に、電荷発生層について説明する。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂中とを含んで構成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が挙げられ、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が挙げられる。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。また、これらの電荷発生材料は、単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層を構成する結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、10:1乃至1:10の範囲が望ましい。
電荷発生層の形成の際には、上記成分を溶剤に加えた電荷発生層形成用塗布液が使用される。
電荷発生層形成用塗布液中に粒子(例えば電化発生材料)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷発生層形成用塗布液を下引き層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、望ましくは0.01μm以上5μm以下、より望ましくは0.05μm以上2.0μm以下の範囲に設定される。
次に、電荷輸送層について説明する。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と、構造単位(A)を含む結着樹脂と、フッ素樹脂粒子と、を含んで構成される。
電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、及び上記した化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
構造単位(A)を含む結着樹脂は、構造単位(A)を含んでいれば、特に制限はないが、例えば、構造単位(A)と、他の構造単位と、の共重合体であるビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂が挙げられる。
他の構造単位としては、ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールCタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、シリコーン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールCタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂が望ましい。
上記ビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂において、構造単位(A)と他の構造単位との共重合比(下記具体例におけるm:n比に相当)は、例えば、m:n=95:5乃至5:95の範囲であることがよく、望ましくは50:50乃至5:95の範囲であり、より望ましくは30:70乃至10:90の範囲である。
この共重合比を調整することで、クリーニング装置による電子写真感光体の表面(最表面層)の削り量が調整され、上記範囲にすることで、当該削り量が適切となり、削り分に含まれるフッ素樹脂粒子の現像装置への供給量が適量となる。
構造単位(A)を含む結着樹脂として具体的には、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、機能を損ねない範囲で、構造単位(A)を含む結着樹脂以外の他の結着樹脂を用いてもよい。当該他の結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、及びポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
ここで、構造単位(A)を含む結着樹脂は、最表面層の固形分全量に対して10質量%以上90質量%以下であることが望ましく、より望ましくは30質量%以上90質量%以下であり、さらに望ましくは50質量%以上90質量%以下である。
また。電荷輸送材料と上記結着樹脂(構造単位(A)を含む結着樹脂+他の結着樹脂)との配合比は10:1乃至1:5が望ましい。
フッ素樹脂粒子としては、例えば、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体の粒子の中から1種又は2種以上を選択するのが望ましい。これらの中も、フッ素樹脂粒子としては、特に、4フッ化エチレン樹脂粒子、フッ化ビニリデン樹脂粒子が望ましい。
フッ素樹脂粒子の一次粒径は、0.05μm以上1μm以下であることがよく、望ましくは0.1μm以上0.5μm以下であることがよい。
なお、この一次粒子は、電子写真感光体の最表面層から試料片を得て、これをSEM(走査型電子顕微鏡)により例えば倍率5000倍以上で観察し、一次粒子状態のフッ素樹脂粒子の最大径を測定し、これを50個の粒子について行った平均値とする。なお、SEMとして日本電子製JSM-6700Fを使用し、加速電圧5kVの二次電子画像を観察する。
フッ素樹脂粒子は、分散剤としてフッ素系グラフトポリマーを併用することがよい。この分散剤の量は、特に規定するものではないが、フッ素樹脂粒子に対して0.1質量%以上10質量%以下であることがよい。
フッ素樹脂粒子の含有量は、最表面層の固形分全量に対して2質量%以上15質量%以下であることが望ましく、より望ましくは4質量%以上12質量%以下であり、さらに望ましくは6質量%以上10質量%以下である。
ここで、電荷輸送層は、必要に応じて、さらにフッ素変性シリコーンオイルを含んでもよい。このフッ素変性シリコーンオイルは、例えば、オルガノポリシロキサンの置換基の一部又は全部がフルオロアルキル基(例えば炭素数1以上10以下のフルオロアルキル基)で置換されたフッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。
フッ素変性シリコーンオイルの含有量は、例えば、0.1ppm以上1000ppm以下の範囲がよく、望ましくは0.5ppm以上500ppm以下の範囲である。
電荷輸送層は、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用塗布液を用いて形成される。 電荷輸送層形成用塗布液中に粒子(例えば無機粒子やフッ素樹脂粒子)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷輸送層層形成用塗布液を電荷発生層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いられる。
電荷輸送層の膜厚は、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上40μm以下の範囲に設定される。
次に、単層型感光層について説明する。
単層型感光層は、例えば、電荷発生材料と、構造単位(A)を含む結着樹脂と、フッ素樹脂粒子と、を含んで構成され、必要に応じて電荷輸送性材料を含む。
単層型感光層中の電荷発生材料の含有量は、10質量%以上85質量%以下程度、望ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、電荷輸送材料の含有量は5質量%以上50質量%以下とすることが望ましい。
単層型感光層の膜厚は5μm以上50μm以下程度が望ましく、10μm以上40μm以下とするのがさらに望ましい。
なお、上記感光層を構成する各層中には、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を含んでもよい。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が挙げられる。
また、感感光層を構成する各層には、少なくとも1種の電子受容性物質を含んでもよい。電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等が挙げられる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に望ましい。
なお、電子写真感光体10は、感光層上に別途保護層を設けた形態であってもよく、本形態の場合、当該保護層が最表面層に相当し、フッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂とを含有して構成される。
(帯電装置)
帯電装置20としては、例えば、導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が挙げられる。また、帯電装置20としては、例えば、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も挙げられる。
(露光装置)
露光装置30としては、例えば、電子写真感光体10表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域にあるものがよい。半導体レーザーの波長としては、例えば、780nm前後に発振波長を有する近赤外がよい。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザーも利用してもよい。また、露光装置30としては、例えばカラー画像形成のためにはマルチビーム出力するタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。
(現像装置)
現像装置40は、例えば、現像領域で電子写真感光体10に対向して配置されており、例えば、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤を収容する現像容器41(現像装置本体)と、補給用現像剤収納容器(トナーカートリッジ)47と、を有している。現像容器41は、現像容器本体41Aとその上端を塞ぐ現像容器カバー41Bとを有している。
現像容器本体41Aは、例えば、その内側に、現像ロール42を収容する現像ロール室42Aを有しており、現像ロール室42Aに隣接して、第1攪拌室43Aと第1攪拌室43Aに隣接する第2攪拌室44Aとを有している。また、現像ロール室42A内には、例えば、現像容器カバー41Bが現像容器本体41Aに装着された時に現像ロール42表面の現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材45が設けられている。
第1攪拌室43Aと第2攪拌室44Aとの間は例えば仕切り壁41Cにより仕切られており、図示しないが、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aは仕切り壁41Cの長手方向(現像装置長手方向)両端部に開口部が設けられて通じており、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aによって循環攪拌室(43A+44A)を構成している。
そして、現像ロール室42Aには、電子写真感光体10と対向するように現像ロール42が配置されている。現像ロール42は、図示しないが磁性を有する磁性ロール(固定磁石)の外側にスリーブを設けたものである。第1攪拌室43Aの現像剤は磁性ロールの磁力によって現像ロール42の表面上に吸着されて、現像領域に搬送される。また、現像ロール42はそのロール軸が現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。ここで、現像ロール42と電子写真感光体10とは、同方向に回転し、対向部において、現像ロール42の表面上に吸着された現像剤は、電子写真感光体10の進行方向とは逆方向から現像領域に搬送するようにしている。
また、現像ロール42のスリーブには、不図示のバイアス電源が接続され、現像バイアスが印加されるようになっている(本実施形態では、現像領域に交番電界が印加されるように、直流成分(AC)に交流成分(DC)を重畳したバイアスを印加)。
第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aには現像剤を攪拌しながら搬送する第1攪拌部材43(攪拌・搬送部材)及び第2攪拌部材44(攪拌・搬送部材)が配置されている。第1攪拌部材43は、現像ロール42の軸方向に伸びる第1回転軸と、回転軸の外周に螺旋状に固定された攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。また、第2攪拌部材44も、同様に、第2回転軸及び攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。なお、攪拌部材は現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。そして、第1攪拌部材43及び第2攪拌部材44は、その回転によって、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aの中の現像剤は互いに逆方向に搬送されるように配設されている。
そして、第2攪拌室44Aの長手方向一端側には、補給用トナー及び補給用キャリアを含む補給用現像剤を第2攪拌室44Aへ供給するための補給搬送路46の一端が連結されており、補給搬送路46の他端には、補給用現像剤を収容している補給用現像剤収納容器47が連結されている。
このように現像装置40は、補給用現像剤収納容器(トナーカートリッジ)47から補給搬送路46を経て補給用現像剤を現像装置40(第2攪拌室44A)へ供給する。
(転写装置)
一次転写装置51、及び二次転写装置52としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、導電剤を含んだポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等のベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外に円筒状のものが用いられる。
次に、現像装置40に使用される現像剤について説明する。
現像剤は、トナーからなる一成分系現像剤、又はトナーとキャリアを含む二成分系現像剤が挙げられる。
トナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、及び必要に応じて離型剤等の他の添加剤を含むトナー粒子と、必要に応じて外添剤と、を含んで構成される。但し、トナーは、上述のように、外添剤として潤滑剤成分(例えば、ステアリン酸金属塩、フッ素樹脂粒子等)を含まない、又は含んでも少量(例えばトナー粒子に対して0.1質量%以上1.0質量%以下)であることがよい。
トナー粒子は、平均形状係数((ML/A)×(π/4)×100で表される形状係数の個数平均、ここでMLは粒子の最大長を表し、Aは粒子の投影面積を表す)が100以上150以下であることが望ましく、105以上145以下であることがより望ましく、110以上140以下であることがさらに望ましい。さらに、トナーとしては、体積平均粒子径が3μm以上12μm以下であることが望ましく、3.5μm以上10μm以下であることがより望ましく、4μm以上9μm以下であることがさらに望ましい。
トナー粒子は、特に製造方法により限定されるものではないが、例えば、結着樹脂、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を加えて混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により製造されるトナー粒子が使用される。
また上記方法で得られたトナー粒子をコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法等、公知の方法が使用される。なお、トナーの製造方法としては、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が望ましく、乳化重合凝集法が特に望ましい。
そして、トナーは、上記トナー粒子及び上記外添剤をヘンシェルミキサー又はVブレンダー等で混合することによって製造される。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
一方、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉又はそれ等の表面に樹脂を被覆したものが使用される。また、キャリアとトナーとの混合割合は、特に制限はなく、周知の範囲で設定される。
(クリーニング装置)
クリーニング装置70は、筐体71と、筐体71から突出するように配設されるクリーニングブレード72を含んで構成されている。クリーニングブレード72は、電子写真感光体10の回転軸に沿った方向に延びた板状のものであって、電子写真感光体10における除電装置60によって除電される位置より電子写真感光体10の回転方向(矢印a)の上流側に、先端部(以下、エッジ部という)が圧力を掛けつつ接触されるように設けられている。
クリーニングブレード72は、電子写真感光体10が矢印a方向に回転することによって、一次転写装置51により記録紙Pに転写されずに電子写真感光体10上に残った未転写残留トナーと共に、電子写真感光体10の表面(最表面層)を削り取る。
ここで、クリーニングブレード72の材質としては公知の材質が挙げられ、例えばウレタンゴム、シリコンゴム、フッソゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。その中でも、特にポリウレタンゴムがよい。
また、筐体71内の底部には、搬送部材73が配設されており、筐体71における搬送部材73の搬送方向下流側にはクリーニングブレード72により除去されたトナー(現像剤)を現像装置40へ供給するための供給搬送管74の一端が連結されている。そして、供給搬送管74の他端は補給搬送路46へ合流するように連結されている。
(供給搬送管)
供給搬送管74は、クリーニング装置70により除去されたトナーと共に電子写真感光体の最表面層を削り取ったフッ素樹脂粒子を含む削り粉を現像装置40へ供給して、当該トナーを再利用させるものである。つまり、クリーニング装置70における筐体71の底部に設けられた搬送部材73の回転に伴い、供給搬送管74を通じて未転写残留のトナーを現像装置40(第2攪拌室44A)へと搬送し、収容されている現像剤(トナー)と供給して再利用させる。
供給搬送管74の内部には、搬送スクリューが設けられ、搬送スクリューの回転によりクリーニング装置70により回収したトナーやフッ素樹脂粒子を含む削り粉を搬送する。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101では、クリーニング装置70により除去されたトナーと共に電子写真感光体の最表面層から削り取ったフッ素樹脂粒子を含む削り粉を、供給搬送管74により現像装置40における現像剤を収容する現像容器41(現像装置本体)に供給する形態を説明するが、これに限られず、現像装置40における補給用現像剤収納容器(トナーカートリッジ)47に供給する形態や、供給搬送管74の代わりに搬送コンベアを適用した形態であってもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置101の動作について説明する。まず、電子写真感光体10が矢印aで示される方向に沿って回転すると同時に、帯電装置20により負に帯電する。
帯電装置20によって表面が負に帯電した電子写真感光体10は、露光装置30により露光され、表面に潜像が形成される。
電子写真感光体10における前記潜像の形成された部分が現像装置40に近づくと、現像装置40(現像ロール42)により、前記潜像にトナーが付着し、トナー像が形成される。
トナー像が形成された電子写真感光体10が矢印aに方向にさらに回転すると、トナー像は中間転写体50の外側の面に転写する。
トナー像が中間転写体50に転写されたら、記録紙供給装置53により、二次転写装置52に記録紙Pが供給され、中間転写体50に転写されたトナー像が二次転写装置52により、記録紙P上に転写される。これにより、記録紙Pにトナー像が形成される。
画像が形成された記録紙Pは、定着装置80でトナー像が定着される。
ここで、トナー像が中間転写体50に転写された後、電子写真感光体10は、転写後、除電装置60により除電され、クリーニング装置70のクリーニングブレード72により、表面に残ったトナーが除去されると共に、電子写真感光体の表面(最表面層)を削り取る。そして、クリーニング装置70において、転写残のトナーが除去された電子写真感光体10は、帯電装置20により、再び帯電せられ、露光装置30において露光されて潜像が形成される。
一方、クリーニング装置70により回収されたトナー、及び電子写真感光体の最表面層から削り取ったフッ素樹脂粒子を含む削り粉を、現像装置40中の現像剤に供給する。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、例えば、図2に示すように、筐体11内に、電子写真感光体10、帯電装置20、現像装置40、除電装置60、クリーニング装置70、供給搬送管74を一体に収容させたプロセスカートリッジ101Aを備えた形態であってもよい。このプロセスカートリッジ101Aは、複数の部材を一体的に収容し、画像形成装置101に脱着させるものである。なお、図2に示す画像形成装置101では、現像装置40には、補給用現像剤収納容器47を設けない形態が示されている。
プロセスカートリッジ101Aの構成は、これに限られず、例えば、少なくとも、電子写真感光体10と現像装置40とクリーニング装置70と供給搬送管74とを備えてえればよく、その他、例えば、帯電装置20、露光装置30、及び一次転写装置51から選択される少なくとも一つを備えていてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限れず、周知の構成、例えば、電子写真感光体10に形成したトナー像を直接、記録紙Pに転写する方式を採用してもよいし、タンデム方式の画像形成装置を採用してもよい。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。なお、特に断りのない限り、「部」はすべて「質量部」を意味する。
<現像剤の作製>
(トナー粒子の作製)
− 樹脂粒子分散液の調整−
・スチレン:370質量部
・n−ブチルアクリレート:30質量部
・アクリル酸:8質量部
・ドデカンチオール:24質量部
・四臭化炭素:4質量部
前記化合物を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6質量部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製) 10質量部をイオン交換水550質量部に溶解したフラスコ中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃ になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、150nmであり、Tg=58℃、重量平均分子量Mw=12000の樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を調製した。
−着色剤分散液の調製−
・カーボンブラック(モーガルL:キャボット製):60質量部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製):6質量部
・イオン交換水:240質量部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後アルティマイザーにて分散処理して平均粒子径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散剤を調製した。
−離型剤分散液の調製−
・パラフィンワックス(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃):100質量部
・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王(株)製):5質量部
・イオン交換水:240質量部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が520nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
−トナー粒子の作製−
・前記樹脂粒子分散液:234質量部
・前記着色剤分散液:30質量部
・前記離型剤分散液:40質量部
・ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S):0.5質量部
・イオン交換水:600質量部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。50℃で30分保持した後、更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持し、凝集粒子を生成した。その後、この凝集体粒子を含む分散液に26質量部の樹脂粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを7.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら80℃ まで加熱し、4時間保持した。冷却後、このトナー粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子を得た。
(外添トナー1の作製)
前記トナー粒子100質量部に、平均粒径12nmのシリカ粒子を0.5質量部、平均粒径40nmのシリカ粒子を1.0質量部添加し、20Lのヘンシェルミキサーを用い、攪拌羽先端周速55m /sで20分間ブレンドを行い、トナー粒子表面面積に対して25cov%外添した。そして、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、外添トナー1を作製した。
(外添トナー2の作製)
前記トナー粒子100質量部に、平均粒径12nmのシリカ粒子を0.5質量部、平均粒径40nmのシリカ粒子を1.0質量部及び4フッ化エチレン樹脂粒子(平均粒径0.3μm)を2.0質量部添加したこと以外は、前記外添トナー1と同様の方法で外添トナー2を作製した。
(外添トナー3の作製)
4フッ化エチレン樹脂粒子を4.0質量部添加したこと以外は、前記外添トナー2と同様の方法で外添トナー3を作製した。
(キャリアの作製)
体積平均粒子径40μmのCu−Znフェライト粒子100質量部に、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.1質量部を含有するメタノール溶液を添加し、ニーダーで被覆した後、メタノールを留去し、さらに120℃で2時間加熱して上記シラン化合物を硬化させた。この粒子に、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体(共重合比40:60) をトルエンに溶解させたものを添加し、真空減圧型ニーダーを使用してパーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体の被覆量が0.5%となるようにキャリアを製造した。
(現像剤1の作製)
得られたキャリア100質量部に対して、外添トナー1を5質量部混合し、現像剤1を作製した。
(現像剤2の作製)
外添トナー2を用いたこと以外は現像剤1と同様の方法で、現像剤2を作製した。
(現像剤3の作製)
外添トナー3を用いたこと以外は現像剤1と同様の方法で、現像剤3を作製した。
<感光体の作製>
(感光体1の作製)
酸化亜鉛(平均粒子径:70nm、テイカ社製、比表面積値:15m/g)100質量部をメタノール500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤として、KBM603(信越化学社製)1.25質量部を添加し、2時間攪拌した。その後、メタノールを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛粒子60質量部と、アリザリン0.6質量部と、硬化剤としてブロック化イソシアネート(スミジュール3173、住友バイエルンウレタン社製)13.5質量部と、ブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学社製)15質量部とを、メチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部とを混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間の分散を行い分散液を得た。得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部と、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)4.0質量部とを添加し、下引層塗布用液を得た。この塗布液を、浸漬塗布法にて直径30mmのアルミニウム基材上に塗布し、180℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ23μmの下引層を得た。
次に、電荷発生材料として、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶15質量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10質量部及びn−ブチルアルコール300質量部からなる混合物を、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散して電荷発生層用の塗布液を得た。この電荷発生層用塗布液を前記下引層上に浸漬塗布し、乾燥して、厚みが0.2μmの電荷発生層を得た。
次いで、電荷輸送層を形成する材料として、A液として:4フッ化エチレン樹脂粒子(平均粒径:0.2μm)1.0質量部、フッ素系グラフトポリマー(GF300、東亜合成社製、重量平均分子量30,000)0.01質量部を、テトラヒドロフラン4質量部、トルエン1質量部とともに20℃の液温に保ち、48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た。次に、B液として:電荷輸送物質としてN,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン4質量部と、下記構造式(A1)で示され共重合比m:n=25:75(重量平均分子量62,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂を6質量部、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.1質量部を混合してテトラヒドロフラン24質量部及びトルエン11質量部を混合溶解した。
このB液に前記A液を加えて攪拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興行株式会社製)を用いて、500kgf/cmまで昇圧しての分散処理を6回繰り返した液に、フッ素変性シリコーンオイル(商品名:FL−100 信越シリコーン社製)を10ppm添加し、撹拌して電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布して115℃で40分間乾燥し、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を作製した。
(感光体2の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A1)で示され、共重合比m:n=15:85(重量平均分子量52,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂を用いたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体2を作製した。
(感光体3の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A1)で示され、共重合比m:n=5:95(重量平均分子量48,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂(1)を用いたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体3を作製した。
(感光体4の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A1)で示され、共重合比m:n=0:100(重量平均分子量40,000)のポリカーボネート樹脂を用いたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体4を作製した。
(感光体5の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、下記構造式(A2)で示され、共重合比m:n=25:75(重量平均分子量74,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂を用いたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体5を作製した。
(感光体6の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A2)で示され、共重合比m:n=15:85(重量平均分子量72,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂を用いたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体6を作製した。
(感光体7の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A2)で示され、共重合比m:n=5:95(重量平均分子量63,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂を用いたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体7を作製した。
(感光体8の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A2)で示され、共重合比m:n=0:100(重量平均分子量60,000)で示されるポリカーボネート樹脂を用いたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体8を作製した。
(感光体9の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A1)で示され、共重合比m:n=15:85(重量平均分子量52,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂を用いたこと、4フッ化エチレン樹脂粒子の量を0.2質量部としたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体9を作製した。
(感光体10の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A1)で示され、共重合比m:n=15:85(重量平均分子量52,000)のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂を用いたこと、4フッ化エチレン樹脂粒子の量を0.5質量部としたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体10を作製した。
(感光体11の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A1)で示され、共重合比m:n=0:100(重量平均分子量40,000)で示されるポリカーボネート樹脂を用いたこと、4フッ化エチレン樹脂粒子の量を0.5質量部としたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体11を作製した。
(感光体12の作製)
前記感光体1に記載のビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂の代わりに、前記構造式(A1)で示され、共重合比m:n=0:100(重量平均分子量40,000)で示されるポリカーボネート樹脂を用いたこと、4フッ化エチレン樹脂粒子の量を1.5質量部としたこと以外は、感光体1と同様の方法で感光体12を作製した。
以上、上記各感光体の作製に用いたポリカーボネートの構造式、共重合比m:n、フッ素樹脂粒子量について表1にまとめる。
(実施例1乃至8、比較例1乃至6)
表3に示す現像剤及び感光体の組み合わせに従って、下記評価試験を行った。
(評価試験1)
上記実施例、比較例の組み合わせの現像剤及び感光体を、富士ゼロックス社製Docu Print 505のドラムカートリッジに装着し、画像形成試験を行った。上記画像形成試験は、25℃、85RH%の環境下で、A4用紙上に画像平均密度10%の画質パターンを50000枚連続プリントした後に30%ハーフトーン画像を出力し、X−rite404を用いてランダムに10点の画像濃度を測定し、その最大値と最小値の差から以下の評価基準に基づいて濃度むらを評価した。
−濃度むら評価−
◎: 最大値と最小値の差が0.03以下
○: 最大値と最小値の差が0.03より大きく0.06以下
△: 最大値と最小値の差が0.06より大きく0.09以下
×: 最大値と最小値の差が0.09より大きく0.12以下
××:最大値と最小値の差が0.12より大きい
(評価試験2)
上記評価試験1を実施後の感光体を取り出し、共焦点レーザ顕微鏡(OLS1100, OLYMPAS社製)を用いて直接表面観察を行い、以下の基準に基づいてフィルミングの評価を行った。
−フィルミング評価−
○: 感光体表面にトナーの固着(フィルミング)が見られない
△: 感光体表面にトナーの固着(フィルミング)が見られるが、アルコールで湿らせた不織布で拭き取りを行うと除去される
×: 感光体表面にトナーの固着(フィルミング)が見られ、アルコールで湿らせた不織布で拭き取りを行っても除去できない
(評価試験3)
上記評価試験1と同様に、25℃、85RH%の環境下で、A4用紙上に画像平均密度10%の画質パターンを50000枚連続プリントした後、前記操作により回収、再利用された現像剤をカートリッジ中から約1gサンプリングした。サンプリングした前記現像剤粉体はアルミ製試料台に付したカーボンテープ上に固定し、乾燥機中40℃で十分に乾燥させ観察用サンプルを得た。さらに同サンプルを、電子走査型顕微鏡FE−SEM/EDS(JSM−6700F/JED−2300F, 日本電子製)を用いて加速電圧5kV、倍率1000倍の条件でEDS元素分析の測定を行った。測定より得たエネルギー強度ピーク比から現像剤中に含有されるF元素の質量%を求めた。
以上の評価試験1乃至3の結果を表2乃至表3にまとめた。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、トナー回収手段により回収したトナーを再利用する方式を採用した画像形成装置において、画像むら、及びフィルミングが抑制されることがわかる。
1 下引層、2 電荷発生層、3 電荷輸送層、4 導電性基体、6 単層型感光層、10 電子写真感光体、10A 電子写真感光体、10B 電子写真感光体、20 帯電装置、30 露光装置、40 現像装置、41 現像容器、41A 現像容器本体、41B 現像容器カバー、41C 壁、42 現像ロール、42A 現像ロール室、43 攪拌部材、43A 攪拌室、44 攪拌部材、44A 攪拌室、45 層厚規制部材、46 補給搬送路、47 補給用現像剤収納容器、50 中間転写体、50A 支持ローラ、50B 支持ローラ、50C 背面ローラ、50D 駆動ローラ、51 一次転写装置、52 二次転写装置、53 記録紙供給装置、53A 搬送ローラ、53B 誘導スロープ、54 中間転写体クリーニング装置、60 除電装置、70 クリーニング装置、71 筐体、72 クリーニングブレード、73 搬送部材、74 供給搬送管、80 定着装置、81 定着ローラ、82 搬送コンベア、101 画像形成装置、101A プロセスカートリッジ

Claims (2)

  1. 導電性基体上に感光層を少なくとも有し、最表面層が、該最表面層中に2質量%以上15質量%以下で含むフッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂とを含有する電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記電子写真感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記電子写真感光体の表面に残存した前記トナーを回収するトナー回収手段と、
    前記トナー回収手段により回収された前記トナーを前記トナー像形成手段に搬送するトナー搬送手段と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 導電性基体上に感光層を少なくとも有し、最表面層が、該最表面層中に2質量%以上15質量%以下で含むフッ素樹脂粒子と下記構造単位(A)を含む結着樹脂とを含有する電子写真感光体と、
    トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記電子写真感光体の表面に残存した前記トナーを回収するトナー回収手段と、
    前記トナー回収手段により回収された前記トナーを前記トナー像形成手段に搬送するトナー搬送手段と、
    を備え、
    画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
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