JP5607572B2 - 発塵防止方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、脱燐処理或いは脱珪処理を施した後の溶銑を輸送するための溶銑輸送容器に、溶銑の転炉脱炭精錬において生成した転炉脱炭スラグ、または、転炉から出鋼される溶鋼を収容する取鍋から発生した取鍋スラグをカバースラグとして添加し、発塵を防止する溶銑輸送容器からの発塵防止方法が開示されている。
特許文献3には、それぞれ転炉形式の脱燐炉と脱炭炉とを使用し、脱燐炉での精錬により得られた脱燐溶銑を脱炭炉に注銑して脱炭精錬するに当たり、脱燐炉から溶銑を一旦取鍋に出湯する際、ケイ砂、生石灰及びアルミニウムを取鍋内に投入し塩基度0.5〜1.5の低融点スラグを形成させることを特徴とする溶銑出湯中の発煙防止方法が開示されている。
このように特許文献1〜4では、溶銑にスラグや石灰を投入することによって発塵を防止している。なお、発塵を防止する技術ではないが、溶銑に石灰など投入する技術として特許文献5〜9に示す技術が開示されている。
したがって、特許文献1〜9を用いたとしてもスラグを除滓した後に発生する発塵を防止することができないのが実情である。
製鋼工場では、高炉から出銑した溶銑を溶銑鍋に装入し、この溶銑に対して脱珪処理、脱硫処理、脱りん処理などの処理が行われる。これらの処理では、溶銑鍋内に装入した溶銑に石灰等の精錬剤を添加するためスラグが生成する。各処理で生成したスラグは、次の工程において反応効率を低下させる虞があるため、次の処理前に取り除くスラグ排滓処理を行うことがある。
この図に示すように、スラグ排滓処理を行うにあたっては、まず、例えば、混銑車にて脱りん処理を行った溶銑1を溶銑鍋2に払い出し、当該溶銑1が装入された溶銑鍋2をクレーン3(移動手段)などで吊り上げて除滓ステーションSに移動させる。除滓ステーションSでは、溶銑鍋2を吊り上げて停止させた状態で当該溶銑鍋2を傾動させ、傾動させた状態で除滓ステーションSに設置されたスラグドラッガーなどの機械装置4を用いてスラグ5を除去する。
スラグドラッガー4によるスラグ5の除滓が終了すると、溶銑鍋2の傾動状態は解除され(斜めに向けていた溶銑鍋2を垂直にして元の状態に戻す)、溶銑鍋2はクレーン3によって除滓ステーションSから別の場所、例えば、脱炭処理を行う転炉に運搬されることになる。なお、この実施形態では、上述したように、混銑車にて脱りん処理を行ったときに発生した脱りん処理時のスラグ5を除滓ステーションSにて除滓しているが、スラグ5の除滓は、脱りん処理後に限らず、脱珪処理後、脱硫処理後などの処理の後に行ってもよく、除滓するスラグ5の種類や前後の処理は限定されない。
上述したように、スラグを溶銑鍋から除滓することによって溶銑面が露出すると、溶銑1中に含まれる炭素と大気中の酸素とが反応してCOガスが発生し発塵が発生するが、溶銑中に含まれるSi濃度がSi>0.08質量%でありSiが多い状況であると、溶銑面が露出したとしても溶銑中の炭素よりも先に珪素(Si)と大気中の酸素とが反応する。そのため、COガスが発生しにくく発塵は発生しない。本発明では、まず、スラグ5を排滓するときの溶銑に含まれるSi濃度は、発塵が発生し易い条件である溶銑中の[Si]が0.08質量%以下(Si≦0.08質量%)とし、当該溶銑上に浮かぶスラグを除去することを前提としている。
詳しくは、粒径が3〜5mmの石灰粉体を80〜130kg/分で且つ10〜20Nm3/分の不活性ガスと共に露出した溶銑面に吹き付け、溶銑面の全体を石灰粉体で覆う。
一方、石灰粉体の吹き付け量が80kg/分未満であると、石灰粉体を吹き付けたとしても、その量が少なすぎるために溶銑面上に一様に広がり難く、石灰粉体が溶銑面上に一様に広がるために非常に長い時間が掛かることになる。一方、石灰粉体の吹き付け量が130kg/分よりも多いと、集中的に一挙に溶銑面に石灰粉体が散布されて、石灰粉体が溶銑面に叩き込まれる状態(叩き込み状態)となる。叩き込み状態になると、石灰粉体が一様に広がらず、石灰粉体によって溶銑面を覆えずに発塵が発生してしまう虞がある。
さて、石灰粉体を不活性ガスと共に吹き付けることによって、石灰粉体を溶銑面上に一様に散布することができることが期待できる。しかしながら、不活性ガスの量が10Nm3/分未満であると、不活性ガスを吹き付けた効果が低下してしまうため、石灰粉体が溶銑面上に一様に広がり難い。一方、不活性ガスの量が20Nm3/分を超えると、吹き込む不活性ガスの量が多すぎるため、石灰粉体が多すぎる場合と同様に叩き込み状態になってしまう。その結果、不活性ガスと共に吹き付けた石灰粉体が一様に広がらず、石灰粉体によって溶銑面を覆えずに発塵が発生してしまう虞がある。
さて、上述したように、石灰粉体の粒径、石灰粉体の吹き付け量及び不活性ガスの吹き付け量を規定することによって発塵を防止することができると期待できる。しかしながら、石灰粉体と不活性ガスとの吹きつけのバランスも重要であると考えられる。石灰粉体の吹き付け量(石灰粉体の吹き付け速度)から不活性ガスの吹き付け量(不活性ガスの吹き付け速度)を割った値を固体比としたとき、この固体比を4〜13kg/Nm3としている。
以上述べた本願発明に係る搬送容器に装入された溶銑からの発塵を防止する方法を用いることで、溶銑上のスラグ5を除滓した後に発生する発塵を確実に防止することができる。
表1〜6は、本発明の発塵防止方法で発塵の防止を行った実施例と、本発明の発塵防止方法で発塵の防止を行わなかった比較例とをまとめたものである。
スラグの除滓する際に使用した溶銑鍋の容量は最大で270tonの溶銑を貯留するものである。溶銑中の[Si]は0.08質量%以下とした。不活性ガスは、窒素ガスとした。なお、不活性ガスは窒素ガスに限定されず、例えば、Arガスであってもその他のガスであってもよい。石灰粉体は、CaO≧90質量%、MgO≦0.8質量%、SiO2≦0.5質量%を含有するものであって、成分を満たすものであればどのようなものでもよく、例えば、転炉の脱炭精錬で発生した転炉スラグでもよい。石灰粉体の粒度は、JIS Z8801(試験用ふるい)に示されている篩を用いることにより決定した。
その後、S2及びS3に示すように、スラグドラッガー4にてスラグ5を除滓すると共に、溶銑面に石灰粉体を不活性ガスと共に溶銑面上に満遍なく吹き付ける。そして、S4に示すように、スラグ5が十分に除滓されていることを目視にて確認し、さらに、石灰粉体にて溶銑面を覆い且つ発塵がおさまっていることを目視で確認した後、石灰粉体及び不活性ガスの吹き付けを停止する。
一方、実施例では、石灰粉体の粒度は3〜5mmであり、不活性ガスの吹きつけ量は10〜20Nm3/分であり、石灰粉体の吹きつけ量は80kg/分〜130kg/分であり、固体比は4〜13kg/Nm3であるため、発塵が発生することはなかった(表中、評価「無」)。
2 溶銑鍋
3 クレーン
4 スラグドラッガー
4a 掻き出し部
5 スラグ
7 開口部
8 排滓容器8
9 集塵フード
10 吹付ノズル
S 除滓ステーション
Claims (1)
- 溶銑鍋内の溶銑に浮かぶスラグを前記溶銑鍋から除滓することによって露出した溶銑面に、粒径が3〜5mmの石灰粉体を80〜130kg/分で且つ10〜20Nm3/分の不活性ガスと共に吹き付けると共に、石灰粉体と不活性ガスとの固体比を4〜13kg/Nm3とすることによって、溶銑面からの発塵を防止することを特徴とする発塵防止方法。
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