JP5606355B2 - 空気調和装置の室外ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置の室外ユニットに係り、より詳しくは、室内ユニットからの冷媒配管が接続されるバルブを有するバルブ取付台の室外ユニットへの取付構造に関するものである。
従来の空気調和装置の室外ユニットを、図1を参照して図7、図8により説明する。室外ユニット1のケーシング2は、底板3、前面パネル6、バルブ取付台15が装着された側面パネル7及び天面パネル8からなっている。
このケーシング2内は図示しない仕切り板により機械室9と送風室10(いずれも図示せず)に区画され、機械室9には圧縮機などが設けられ、送風室10には背面側から他方の側面にかけて熱交換器が設けられ、また内部には送風機など(いずれも図示せず)が設けられている。
15は底板3と側面パネル7に固定されて、室内ユニットの冷媒配管(図示せず)が接続されるバルブ20を有するバルブ取付台である。図7、図8に示すように、このバルブ取付台15aは、側面パネル7に沿ってその下部が底板3のフランジ4の内側に挿入され、バルブ取付台15aに設けた係止片16を底板3のフランジ4に設けた係止部4aに係止させる。そして、フランジ4に設けたねじ挿通穴5aに挿通した固定ねじ11を、バルブ取付台15aに設けたねじ穴19aに螺入し、固定する。なお、図示してないが、バルブ取付台15aは側面パネル7にも固定される。
このように構成した室外ユニット1において、空気調和装置が運転を開始すると、圧縮機により冷媒が圧縮され、圧縮された冷媒は、冷房運転時には室外ユニット1の熱交換器からバルブ取付台15aに設けたバルブ20、バルブ20に接続された冷媒配管を経て室内ユニット(共に図示せず)に送られ、暖房運転時にはバルブ20を経て冷媒配管により室内ユニットへ送られる。
このような空気調和装置において、室外ユニット1の機械室9に設置された圧縮機は、運転時に振動が発生し、この振動は配管を介してバルブ取付台15aに伝達され、これによりバルブ取付台15aが振動してその底部、特にその自由端(図9の左方)が底板3に当って騒音を発するという問題があった。
この騒音の発生を防止するために、図9に示すように、底板3のバルブ取付台15aが接触する位置に突起3aを設け、バルブ取付台15aに弾性を付与して振動を抑制するようにしたものがある(このような技術に関連するものとして、例えば特許文献1参照)。
特開昭63−108139号公報(第2、3頁、図1)
従来の空気調和装置の室外ユニットにおいては、バルブ取付台15aを底板3のフランジ4に固定ねじ11で取付けているが、フランジ4の強度が弱いため、バルブ取付台15aの弾性に負けてフランジ4が外方に傾くなどの変形が発生して意匠性を損ったり、予期しない振動を招いたりすることがあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、圧縮機の振動がバルブ取付台に伝達されても騒音が発生するのを抑制することができ、また、バルブ取付台が固定された筐体の底板のフランジが変形したりすることのない空気調和装置の室外ユニットを提供することを目的とするものである。
本発明に係る空気調和装置の室外ユニットは、室内ユニットからの冷媒配管が接続されるバルブが設けられ、室外ユニットの底板と側面パネルとに取付けられるバルブ取付台を有し、該バルブ取付台の下面には、該バルブ取付台前面側に延設されて先端部が下方に傾いた弾性片を間隔をあけて2つ設けるとともに、これら弾性片の間には、前記底板のフランジに前記バルブ取付台を固定するためのねじ穴を設け、前記バルブ取付台を、その下部を前記底板の前記フランジの内側に挿入し、前記弾性片の少なくとも一部を前記底板に圧接した状態で前記フランジにねじにより固定したものである。
本発明によれば、圧縮機の振動が配管を介してバルブ取付台に伝達されても、バルブ取付台が底板に当って騒音を発するのを抑制することができ、また、バルブ取付台が固定された底板のフランジが変形することがない。また、バルブ取付台に加えられる弾性片の付勢力によりフランジを変形させるおそれがなく、このため室外ユニットの意匠性を損ねることがない。
本発明の一実施の形態に係る空気調和装置の室外ユニットの斜視図である。 図1のバルブ取付台の斜視図及びそのA部の断面図である。 室外ユニットのケーシングを構成する底板とバルブ取付台との関係を示す説明図である。 底板にバルブ取付台を取付けた状態を示す説明図である。 底板にバルブ取付台を取付ける手順を示す要部の説明図である。 固定ねじによりバルブ取付台を底板のフランジに固定した状態を示す要部の説明図である。 従来の室外ユニットのケーシングを構成する底板とバルブ取付台との関係を示す説明図である。 図7の底板にバルブ取付台を取付けた状態を示す説明図である。 図8の要部の断面図である。
本発明の一実施の形態に係る空気調和装置の室外ユニットを示す図1において、各部の構成はほぼ前述の通りである。
本発明に係る室外ユニットのバルブ取付台15は、図2、図3に示すように、下部に段部を介して上部より背面側に後退したほぼL字状の固定部17が設けられており、この固定部17の底部の少なくとも2か所には、切り起こしによって形成され、上部とほぼ同じ位置まで前面側に延設された切り起こし片18a,18b(以下、弾性片といい、単に符号18で示すことがある)が設けられている。この弾性片18は、図2(b)に示すように、先端部が水平面に対して下方に傾いている。19は両弾性片18a,18bの間に設けたねじ穴である。
また、ケーシング2を構成する底板3のフランジ4には、バルブ取付台15のねじ穴19に対応する位置に凹部4bが設けられており、この凹部4bの奥壁(内側の面)には、バルブ取付台15のねじ穴19と整合するねじ挿通穴5が設けられている。
上記のように構成したバルブ取付台15は、図3、図4に示すように、ケーシング2の側面パネル7に沿ってその下部の固定部17を底板3のフランジ4の内側に挿入し、その係止片16を底部3のフランジ4に設けた係止部4aに係止させる。そして、底板3のフランジ4に設けた凹部4bのねじ挿通穴5に挿通した固定ねじ11を、バルブ取付台15のねじ穴19に螺入し、固定する。なお、図示してないが、バルブ取付台15は、側面パネル7にも固定される。
このとき、図5(a)に示すように、バルブ取付台15を底板3のフランジ4の内側に挿入すると、弾性片18の先端部が下方に傾いているためバルブ取付台15は内側に傾くが、バルブ取付台15を底板3に押し付けて、図6に示すように固定ねじ11でフランジ4に固定することにより、図5(b)に示すように、弾性片18が弾性変形して底板3に圧着され、バルブ取付台15は底板3に対して垂直に保持される。これにより、バルブ取付台15には、弾性変形した弾性片18により、常時上方へ向う付勢力が作用している。
上記の説明では、弾性片18を底板3に圧着させてバルブ取付台15を室外ユニット1に取付ける場合を示したが、製造上の公差などにより、図5(c)に示すように、弾性片18の先端部を底板3に当接又は圧接させた状態で、バルブ取付台15を底板3から若干浮かせて固定ねじ11によりフランジ4に固定してもよい。この場合にも、バルブ取付台15には弾性片18により上向きの付勢力が作用している。
上記のような室外ユニット1を備えた空気調和装置において、運転を開始して圧縮機が駆動されると、その振動が配管を介してバルブ取付台15に伝達され、特に底部の自由端側を振動させるが、この振動は弾性片18に吸収されて緩和又は抑制され、バルブ取付台15が底板3と接触、非接触を繰返すことがないので、騒音の発生が緩和され又は防止される。
また、バルブ取付台15を底板3のフランジ4に固定ねじ11で固定するためのねじ穴19を、弾性片18a,18bの間において外方に延設された弾性片18a,18bの内側に設けたので、バルブ取付台15に加えられる弾性片18a,18bの付勢力によりフランジ4を変形させるおそれがなく、このため室外ユニット1の意匠性を損ねることがない。
上記の説明では、バルブ取付台15の下部に切り起こしにより弾性片18を形成した場合を示したが、これに限定するものではなく、例えば、板ばねからなる弾性片をバルブ取付台15の下面に取付けるなど、他の手段を用いてもよい。
1 室外ユニット、2 ケーシング、3 底板、4 フランジ、4a 係止部、4b 凹部、5 ねじ挿通穴、6 前面パネル、7 側面パネル、8 天面パネル、9 機械室、10 送風室、11 固定ねじ、15 バルブ取付台、16 係止片、17 固定部、18 弾性片、19 ねじ穴、20 バルブ。

Claims (2)

  1. 室内ユニットからの冷媒配管が接続されるバルブが設けられ、室外ユニットの底板と側面パネルとに取付けられるバルブ取付台を有し、
    該バルブ取付台の下面には、該バルブ取付台前面側に延設されて先端部が下方に傾いた弾性片を間隔をあけて2つ設けるとともに、これら弾性片の間には、前記底板のフランジに前記バルブ取付台を固定するためのねじ穴を設け、
    前記バルブ取付台を、その下部を前記底板の前記フランジの内側に挿入し、前記弾性片の少なくとも一部を前記底板に圧接した状態で前記フランジにねじにより固定したことを特徴とする空気調和装置の室外ユニット。
  2. 前記弾性片を、前記バルブ取付台の下部の一部を切り起こして形成したことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置の室外ユニット。
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