JP5605308B2 - ブローバイガス還元装置 - Google Patents

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本発明は、エンジンにて発生するブローバイガスを還元するブローバイガス還元装置に関するものである。
ブローバイガス還元装置は、エンジンの燃焼室内からピストンとシリンダとの隙間を通ってクランクケース内に漏れ出したブローバイガスを、吸気通路等を介して燃焼室内に戻す装置である。そして、クランクケース内のブローバイガスにはエンジン潤滑用のオイル粒子が混入しているため、従来より、例えば特許文献1に記載されているような気液分離装置(オイルセパレータ)が備えられている。特許文献1に記載の気液分離装置は、エンジンからのブローバイガスを、円筒状の容器に対して接線方向に開口する導入管を用いて、容器の内周面に沿って流すものである。このとき、容器の内周面によりブローバイガスは旋回流となって流れ、オイルが遠心分離される。オイルが分離された後、ブローバイガスは、排気管を介してエアクリーナ(吸気通路)に戻される。
実開平4−78915号公報
しかしながら、オイルセパレータによるオイルの分離能力を簡単かつ安価に高めることは非常に困難であり、開発時に苦労する要素の一つであるとされている。オイルセパレータとしては、オイル粒子の慣性を利用して壁面にオイルを付着させる構造が多用されており、特許文献1に記載のような遠心分離式、または衝突板方式が知られている。ところで、オイル粒子の慣性を利用するオイルセパレータでは、内部に導入されるブローバイガスの流速が不十分であると、ブローバイガス中に含まれる粒子が非常に細かいオイルは、オイルセパレータの内壁面に届かないため分離されにくい。従って、オイルの分離能力を簡単かつ安価に高めるためには、ブローバイガスの流速を十分に上げる必要がある。
本発明の目的は、ブローバイガスの流速を十分高くし、オイルの分離能力を簡単かつ安価に向上させることができるブローバイガス還元装置を提供することである。
本発明は、ピストンの上下動タイミングが異なる少なくとも2つのシリンダ部を有するエンジンにて発生するブローバイガスを燃焼室内に循環させるブローバイガス還元装置において、ブローバイガス中に含まれるオイルを分離させるオイルセパレータと、オイルセパレータと2つのシリンダ部とをそれぞれ繋ぐ少なくとも2本の接続管と、オイルセパレータから燃焼室内にブローバイガスを供給するためのガス供給管とを備え、オイルセパレータは、2つのシリンダ部におけるピストンの上下動によって発生する気筒間呼吸を利用して、接続管を介してブローバイガスを導入することにより、オイルを分離させることを特徴とするものである。
このように本発明のブローバイガス還元装置においては、オイルセパレータとピストンの上下動タイミングが異なる少なくとも2つのシリンダ部とをそれぞれ接続管で繋ぎ、2つのシリンダ部におけるピストンの上下動によって発生する気筒間呼吸を利用して、エンジンから排出されるブローバイガスを接続管を介してオイルセパレータ内に導入する。具体的には、2つのシリンダ部の一方におけるピストンが下降すると共に2つのシリンダ部の他方におけるピストンが上昇する際に発生する空気の流れによって、ブローバイガスをオイルセパレータ内に導入する。これにより、オイルセパレータ内におけるブローバイガスの流速が十分高くなるため、ブローバイガス中に含まれるオイルがオイルセパレータの内壁面に付着して分離されやすくなる。その結果、オイルセパレータによるオイルの分離能力を簡単かつ安価に向上させることができる。
好ましくは、オイルセパレータは、円筒状の筐体と、筐体の側部に設けられると共に2本の接続管の一方と接続され、ブローバイガスを筐体内に導入するためのガス導入部と、筐体の側部におけるガス導入部の下側に設けられると共に2本の接続管の他方と接続され、オイルを含むガスを筐体内から導出するためのガス導出部と、筐体に設けられ、ガス供給管と接続されるガス出口部とを有し、ガス導入部は、筐体内に導入されるブローバイガスに対して旋回流を与えるように筐体の側部に設けられている。
この場合には、2つのシリンダ部におけるピストンの上下動によって発生する気筒間呼吸を利用して、ブローバイガスが接続管を介してオイルセパレータ内に導入されると、ブローバイガスが筐体の内周面に沿って旋回し、その時の遠心分離作用によりブローバイガス中に含まれるオイルが筐体の内周面に付着して分離されるようになる。このとき、ブローバイガスが2つのシリンダ部の一方から接続管を介して筐体内に流れると共に、オイルセパレータ内で分離されたオイルを含むガスが別の接続管を介して2つのシリンダ部の他方に流れるようになる。このようなオイルセパレータでは、分離されたオイルが気筒間呼吸によって積極的にオイルセパレータの外部に導出されるため、オイルセパレータ内で巻き上げられるオイルが低減される。これにより、オイルの分離能力を十分高めることができる。
このとき、好ましくは、接続管は、各シリンダ部と2本ずつ接続されており、ガス導入部及びガス導出部は、シリンダ部毎につずつ設けられている。
この場合には、2つの気筒の一方におけるピストンが下降すると共に2つの気筒の他方におけるピストンが上昇する際だけでなく、2つの気筒の一方におけるピストンが上昇すると共に2つの気筒の他方におけるピストンが下降する際にも、空気の流れ(気筒間呼吸)によってブローバイガスがオイルセパレータ内に導入されるようになる。このようにブローバイガスがオイルセパレータ内に導入される回数が増えるので、オイルの分離能力を一層高めることができる。
また、好ましくは、オイルセパレータからエンジン内にオイルを供給するためのオイル供給管を更に備え、オイルセパレータは、筐体と、筐体の側部に設けられ、2本の接続管とそれぞれ接続される2つのガス連通口と、筐体の内部に配置され、ガス連通口から導入されるブローバイガスを衝突させる衝突板と、筐体の上部に設けられ、ガス供給管と接続されるガス出口部と、筐体の下部に設けられ、オイル供給管と接続されるオイル出口部とを有する。
この場合には、2つのシリンダ部におけるピストンの上下動によって発生する気筒間呼吸を利用して、ブローバイガスが接続管を介してオイルセパレータ内に導入されると、ブローバイガスが衝突板に衝突し、その時にブローバイガス中に含まれるオイルが衝突板に付着して分離される。そして、衝突板に付着したオイルは、オイル供給管を介してエンジン内に供給される。このようなオイルセパレータでも、気筒間呼吸を利用することで、オイルの分離能力を確実に高めることができる。
本発明によれば、ブローバイガスの流速を十分高くし、オイルの分離能力を簡単かつ安価に向上させることができる。
本発明に係わるブローバイガス還元装置の一実施形態をエンジンと共に示す概略構成図である。 図1に示した1つのシリンダ部を含むエンジンをブローバイガス還元装置と共に示す概略構成図である。 図1及び図2に示したオイルセパレータの概略断面図及び概略平面図である。 本発明に係わるブローバイガス還元装置の他の実施形態をエンジンと共に示す概略構成図である。 図4に示したオイルセパレータの断面図である。 図5に示したオイルセパレータの一部斜視図である。
以下、本発明に係わるブローバイガス還元装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わるブローバイガス還元装置の一実施形態をエンジンと共に示す概略構成図である。同図において、本実施形態に係るエンジン1は、例えば2リットル4気筒エンジン(0.5L/cyl)である。
エンジン1は、4つのシリンダ部2A〜2Dを有するシリンダブロック3を備えている。シリンダブロック3の下部には、クランクシャフト4を収納するクランクケース5が設けられている。クランクケース5の底部には、エンジンオイルを貯めておくオイルパン6が設けられている。各シリンダ部2A〜2Dにはピストン7が配置され、これらのピストン7は、コンロッド8を介してクランクシャフト4と連結されている。
シリンダ部2A,2Dとシリンダ部2B,2Cとでは、ピストン7の上下動タイミングが異なっている。具体的には、シリンダ部2A,2Dのピストン7が下降するときはシリンダ部2B,2Cのピストン7が上昇し、シリンダ部2A,2Dのピストン7が上昇するときはシリンダ部2B,2Cのピストン7が下降する。このため、クランクケース5内には、隣り合うシリンダ部2A,2Bのピストン7の上下動によるシリンダ部2A,2B間の空気の流れと、隣り合うシリンダ部2C,2Dのピストン7の上下動によるシリンダ部2C,2D間の空気の流れとが発生することとなる(図1中のA参照)。このような空気の流れは、気筒間呼吸と称される。なお、隣り合うシリンダ部2B,2Cのピストン7同士は同じタイミングで上下動するため、シリンダ部2B,2C間には気筒間呼吸は発生しない。
また、エンジン1は、図2に示すように、各シリンダ部2A〜2Dの燃焼室9に連通された吸気通路10及び排気通路11と、吸気通路10内に燃料を噴射供給する燃料噴射弁12と、吸気通路10を通って各シリンダ部2A〜2Dの燃焼室9内に供給された空気と燃料との混合気を着火燃焼させる点火プラグ13とを備えている。なお、図2ではシリンダ部2Aのみ示している。
本実施形態のブローバイガス還元装置14は、上記のエンジン1にて発生するブローバイガスを吸気通路10に循環する装置である。ブローバイガス還元装置14は、図1及び図2に示すように、ブローバイガス中に含まれるオイルを遠心力により分離させるサイクロン式(遠心分離式)のオイルセパレータ15と、オイルセパレータ15とクランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域とを繋ぐ接続管16,17と、オイルセパレータ15とクランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域とを繋ぐ接続管18,19と、オイルセパレータ15と吸気通路10とを繋ぐガス供給管20とを備えている。オイルセパレータ15は、エンジン1の横またはエンジン1の上に設置されている。
接続管16は、クランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域からオイルセパレータ15内にブローバイガスを導くための管である。接続管17は、オイルセパレータ15内からクランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域にオイルを含むガスを導くための管である。接続管18は、クランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域からオイルセパレータ15内にブローバイガスを導くための管である。接続管19は、オイルセパレータ15内からクランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域にオイルを含むガスを導くための管である。ガス供給管20は、オイルセパレータ15内から吸気通路10にブローバイガスを導くための管である。
接続管16,17の一端部は、クランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域において上記の気筒間呼吸が発生する位置に固定されている。接続管18,19の一端部は、クランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域において上記の気筒間呼吸が発生する位置に固定されている。気筒間呼吸が発生する位置は、シリンダブロック3のスカート部等である。
オイルセパレータ15は、図3に示すように、円筒状の筐体21を有している。筐体21の側部には、接続管16の他端と接続されるガス導入部22と、接続管17の他端と接続されるガス導出部23と、接続管18の他端と接続されるガス導入部24と、接続管19の他端と接続されるガス導出部25とが設けられている。ガス導入部22,24は筐体21の上側部分に設けられ、ガス導出部23,25は筐体21の下端部に設けられている。
ガス導入部22及びガス導出部23は、円筒状の筐体21の接線上に延びるように設けられている。ガス導入部24及びガス導出部25は、ガス導入部22及びガス導出部23の反対側において、円筒状の筐体21の接線上に延びるように設けられている。このようにガス導入部22,24が筐体21の接線上に延びているので、ガス導入部22,24をから筐体21内に導入されたブローバイガスは、筐体21の内周面に沿って旋回するようになる。つまり、ブローバイガスに対して旋回流が与えられることとなる(図3(b)中の矢印B参照)。
ガス導入部22,24及びガス導出部23,25には、筐体21に対するガスの流れ方向を一方向とするための逆止弁26が設けられている。この逆止弁26としては、例えば簡素で安価なダックビル弁が用いられる。
また、筐体21の中央部には、ガス供給管20と接続されるガス出口部27が設けられている。ガス出口部27は、筐体21の内部から筐体21の上側に突出するように延びている。
以上のようなブローバイガス還元装置14において、シリンダ部2Aのピストン7が下降すると共にシリンダ部2Bのピストン7が上昇すると、クランクケース5内におけるシリンダ部2A,2B間の領域に気筒間呼吸が発生し、クランクケース5内に存在するブローバイガスが、気筒間呼吸によって接続管16を通ってガス導入部22からオイルセパレータ15内に導入される。すると、ブローバイガスは、筐体21の内周面に沿って旋回し、ガス導出部25から接続管19を通ってクランクケース5内に戻される。このとき、遠心力によりブローバイガス中に含まれるオイルが筐体21の内周面に付着して分離される。このため、筐体21内の外側(筐体21の内周面側)に存在するオイルの量は多くなり、筐体21内の中央部に存在するオイルの量は少なくなる。
筐体21の内周面に付着したオイルは、筐体21の底面に落下する。そして、その多量のオイルを含むガスは、気筒間呼吸によってガス導出部25から接続管19を通ってクランクケース5内に戻る。そして、クランクケース5内に戻されたオイルは、オイルパン6へ滴下される。また、筐体21内の中央部に存在する少量のオイルを含むブローバイガスは、ガス出口部27からガス供給管20を通って通気通路10へ送られる。
次いで、シリンダ部2Bのピストン7が下降すると共にシリンダ部2Aのピストン7が上昇すると、上記と同様にクランクケース5内におけるシリンダ部2A,2B間の領域に気筒間呼吸が発生し、クランクケース5内に存在するブローバイガスが、気筒間呼吸によって接続管18を通ってガス導入部24からオイルセパレータ15内に導入される。すると、ブローバイガスは筐体21の内周面に沿って旋回し、その時の遠心力によりブローバイガス中に含まれるオイルが筐体21の内周面に付着して分離される。筐体21の内周面に付着したオイルは、筐体21の底面に落下する。そして、その多量のオイルを含むガスは、気筒間呼吸によってガス導出部23から接続管17を通ってクランクケース5内に戻るようになる。
ここで、本実施形態に係るエンジン1について、例えば回転数が3600rpmの運転状態における試算を行う。1回の気筒間呼吸によりクランクケース5内で移動する気体の流量は、1800L/min(0.5L×3600rpm)である。一方で、このエンジン1の運転状態におけるブローバイガスの発生量は、例えば100〜150L/min程度である。上記特許文献1に記載された従来構造では、オイル分離室を通過するブローバイガスの流量は、ブローバイガスの発生量にほぼ等しい。従って、気筒間呼吸の1/10の流量を利用したとしても、従来構造に対し、オイルセパレータ15に供給されるブローバイガスの流量を十分増加させることができる。
以上のように本実施形態にあっては、隣り合うシリンダ部2A,2Bのピストン7の異なる上下動タイミングによって発生する気筒間呼吸を利用して、クランクケース5内のブローバイガスをオイルセパレータ15に供給するので、単位時間当たりにオイルセパレータ15内に導入されるブローバイガスの流量が増加し、オイルセパレータ15内でのブローバイガスの流速が十分高くなる。このため、オイルセパレータ15内でブローバイガスが旋回するときの遠心力が強くなるため、ブローバイガス中に含まれるオイルが筐体21の内周面に付着しやすくなる。つまり、ブローバイガス中のオイルが分離されやすくなる。
このとき、シリンダ部2Aのピストン7が下降するときも、シリンダ部2Aのピストン7が下降するときも、気筒間呼吸によってクランクケース5内のブローバイガスがオイルセパレータ15に供給されるので、ブローバイガス中のオイルが分離される回数が増え、オイルの分離処理が効率良く行われることとなる。
また、分離されたオイルは気筒間呼吸によってオイルセパレータ15内からクランクケース5内に送られるため、分離されたオイルがオイルセパレータ15内で巻き上がる可能性が少なくなる。さらに、筐体21内の外側に存在するブローバイガスの流量が増える分だけ、筐体21内の中央部に存在するブローバイガスの流量が少なくなるため、ガス出口部27から吸気通路10へ流れるブローバイガスの流速が上がることは無い。このため、分離されたオイルが巻き上がることが一層抑えられる。
従って、オイルセパレータ15内の外側での遠心力を高めつつオイルセパレータ15内の中央部でのブローバイガスの流速を抑えるために、特にオイルセパレータ15を大型化(大径化)しなくて済む。これにより、オイルセパレータ15の搭載スペースに制約を与えること無く、簡単に且つ安価にオイルの分離能力を高めることができる。
なお、本実施形態では、オイルセパレータ15とクランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域とを接続管16,17で繋ぎ、オイルセパレータ15とクランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域とを接続管18,19で繋ぐ構成としたが、オイルセパレータ15とクランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域とを1本の接続管で繋ぎ、オイルセパレータ15とクランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域とを1本の接続管で繋いでも良い。この場合でも、気筒間呼吸を利用して、クランクケース5内のブローバイガスをオイルセパレータ15に導入し、ブローバイガス中のオイルを分離することができる。
図4は、本発明に係わるブローバイガス還元装置の他の実施形態をエンジンと共に示す概略構成図である。図中、上記の実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、本実施形態のブローバイガス還元装置30は、ブローバイガス中に含まれるオイルを分離させるインパクト式のオイルセパレータ31と、オイルセパレータ31とクランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域とを繋ぐ接続管32と、オイルセパレータ31とクランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域とを繋ぐ接続管33と、オイルセパレータ31と上記の吸気通路10とを繋ぐガス供給管34と、オイルセパレータ31と上記のオイルパン6とを繋ぐオイル供給管35とを備えている。
接続管32は、クランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域からオイルセパレータ15内にブローバイガスを導くと共に、オイルセパレータ15内からクランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域にオイルを含むガスを導くための管である。接続管33は、クランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域からオイルセパレータ15内にブローバイガスを導くと共に、オイルセパレータ15内からクランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域にオイルを含むガスを導くための管である。ガス供給管34は、オイルセパレータ31内から吸気通路10にブローバイガスを導くための管である。オイル供給管35は、オイルセパレータ31内からオイルパン6にオイルを導くための管である。
接続管32の一端部は、クランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域において上記の気筒間呼吸が発生する位置に固定されている。接続管33の一端部は、クランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域において上記の気筒間呼吸が発生する位置に固定されている。
オイルセパレータ31は、図5に示すように、底板36及びカバー37からなる筐体38を有している。カバー37の側部には、接続管32の他端と接続されるガス連通口39と、接続管33の他端と接続されるガス連通口40とが対向するように形成されている。カバー37の上部には、ガス供給管34と接続されるガス出口部41が設けられている。底板36の端部近傍には、オイル供給管35と接続されるオイル出口部42が設けられている。また、底板36には、図6にも示すように、オイル出口部42と連通し、底板36の長手方向に延びるオイル溝43が形成されている。
底板36の上面には、ガス連通口39,40から筐体38内に導入されたブローバイガスを衝突させる複数の断面逆U字状の衝突板44が底板36の長手方向に沿って取り付けられている。
筐体38内には、天板45が配置されている。天板45の中央付近には、筐体38内に導入されたブローバイガスをガス出口部41に向けて通すための連通孔46が形成されている。また、天板45には、筐体38内に導入されたブローバイガスを衝突させる複数の平板状の衝突板47が底板36の長手方向に沿って取り付けられている。これらの衝突板47は、各衝突板44間において下側(底板36側)に突出するように配置されている。底板36、衝突板44、天板45及び衝突板47は、曲がりくねったブローバイガス流路48を形成している。
このようなブローバイガス還元装置30において、シリンダ部2Aのピストン7が下降すると共にシリンダ部2Bのピストン7が上昇すると、クランクケース5内におけるシリンダ部2A,2B間に気筒間呼吸が発生し、クランクケース5内に存在するブローバイガスが、気筒間呼吸によって接続管32を通ってガス連通口39からオイルセパレータ31内に導入される。このとき、ブローバイガスが衝突板44,47に当たることで、ブローバイガス中に含まれるオイルが衝突板44,47に付着して分離される。そして、衝突板44,47に付着したオイルは、オイル溝43に落下し、オイル出口部42からオイル供給管35を通ってオイルパン6に送られる。また、少量のオイルを含むブローバイガスは、連通孔46を通過してガス出口部41からガス供給管34を通って通気通路10へ送られる。
次いで、シリンダ部2Bのピストン7が下降すると共にシリンダ部2Aのピストン7が上昇すると、クランクケース5内におけるシリンダ部2A,2B間に気筒間呼吸が発生し、クランクケース5内に存在するブローバイガスが、気筒間呼吸によって接続管33を通ってガス連通口40からオイルセパレータ31内に導入される。そして、上記と同様に、ブローバイガス中に含まれるオイルが衝突板44,47に付着して分離される。
以上のように本実施形態においては、隣り合うシリンダ部2A,2Bのピストン7の異なる上下動タイミングによって発生する気筒間呼吸を利用して、クランクケース5内のブローバイガスをオイルセパレータ31に供給するので、単位時間当たりにオイルセパレータ31内に導入されるブローバイガスの流量が増加し、オイルセパレータ31内でのブローバイガスの流速が十分高くなる。このため、ブローバイガス中に含まれるオイルが衝突板44,47に付着して分離されやすくなる。これにより、簡単かつ安価にオイルの分離能力を高めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、オイルセパレータとクランクケース5内のシリンダ部2Aに相当する領域とを接続管で繋ぎ、オイルセパレータとクランクケース5内のシリンダ部2Bに相当する領域とを接続管で繋ぐ構成としたが、特にそれには限られない。つまり、クランクケース5内におけるシリンダ部2C,2D間にも気筒間呼吸が発生するので、オイルセパレータとクランクケース5内のシリンダ部2Cに相当する領域とを接続管で繋ぎ、オイルセパレータとクランクケース5内のシリンダ部2Dに相当する領域とを接続管で繋いでも良い。
また、シリンダ部2A,2Dのピストン7の上下動タイミングが同じであり、シリンダ部2B,2Cのピストン7の上下動タイミングが同じであるので、オイルセパレータとクランクケース5内のシリンダ部2A,2Dに相当する領域とをそれぞれ接続管で繋ぎ、オイルセパレータとクランクケース5内のシリンダ部2B,2Cに相当する領域とをそれぞれ接続管で繋いでも良い。この場合には、単位時間当たりにオイルセパレータ内に導入されるブローバイガスの流量が更に増加し、オイルセパレータ内でのブローバイガスの流速が更に上がるため、オイルの分離能力を一層高めることができる。
さらに、上記実施形態のブローバイガス還元装置は、4気筒エンジンについてであるが、本発明は、ピストンの上下動きが異なる少なくとも2つのシリンダ部を有しているために気筒間呼吸が発生するようなエンジンであれば、適用可能であることは言うまでもない。
1…エンジン、2A〜2D…シリンダ部、7…ピストン、10…吸気通路、14…ブローバイガス還元装置、15…オイルセパレータ、16〜19…接続管、20…ガス供給管、21…筐体、22…ガス導入部、23…ガス導出部、24…ガス導入部、25…ガス導出部、27…ガス出口部、30…ブローバイガス還元装置、31…オイルセパレータ、32,33…接続管、34…ガス供給管、35…オイル供給管、38…筐体、39,40…ガス連通口、41…ガス出口部、42…オイル出口部、44…衝突板、47…衝突板。

Claims (4)

  1. ピストンの上下動タイミングが異なる少なくとも2つのシリンダ部を有するエンジンにて発生するブローバイガスを燃焼室内に循環させるブローバイガス還元装置において、
    前記ブローバイガス中に含まれるオイルを分離させるオイルセパレータと、
    前記オイルセパレータと前記2つのシリンダ部とをそれぞれ繋ぐ少なくとも2本の接続管と、
    前記オイルセパレータから前記燃焼室内に前記ブローバイガスを供給するためのガス供給管とを備え、
    前記オイルセパレータは、前記2つのシリンダ部における前記ピストンの上下動によって発生する気筒間呼吸を利用して、前記接続管を介して前記ブローバイガスを導入することにより、前記オイルを分離させることを特徴とするブローバイガス還元装置。
  2. 前記オイルセパレータは、円筒状の筐体と、前記筐体の側部に設けられると共に前記2本の接続管の一方と接続され、前記ブローバイガスを前記筐体内に導入するためのガス導入部と、前記筐体の側部における前記ガス導入部の下側に設けられると共に前記2本の接続管の他方と接続され、前記オイルを含むガスを前記筐体内から導出するためのガス導出部と、前記筐体に設けられ、前記ガス供給管と接続されるガス出口部とを有し、
    前記ガス導入部は、前記筐体内に導入される前記ブローバイガスに対して旋回流を与えるように前記筐体の側部に設けられていることを特徴とする請求項1記載のブローバイガス還元装置。
  3. 前記接続管は、前記各シリンダ部と2本ずつ接続されており、
    前記ガス導入部及び前記ガス導出部は、前記シリンダ部毎につずつ設けられていることを特徴とする請求項2記載のブローバイガス還元装置。
  4. 前記オイルセパレータから前記エンジン内に前記オイルを供給するためのオイル供給管を更に備え、
    前記オイルセパレータは、筐体と、前記筐体の側部に設けられ、前記2本の接続管とそれぞれ接続される2つのガス連通口と、前記筐体の内部に配置され、前記ガス連通口から導入される前記ブローバイガスを衝突させる衝突板と、前記筐体の上部に設けられ、前記ガス供給管と接続されるガス出口部と、前記筐体の下部に設けられ、前記オイル供給管と接続されるオイル出口部とを有することを特徴とする請求項1記載のブローバイガス還元装置。
JP2011124344A 2011-06-02 2011-06-02 ブローバイガス還元装置 Expired - Fee Related JP5605308B2 (ja)

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