JP5605145B2 - 乾燥装置、およびモールドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乾燥装置、およびモールドの製造方法に関する。
近年、可視光の波長以下の周期の微細凹凸構造を表面に有する物品は、反射防止効果、ロータス効果等を発現することが知られている。特に、モスアイ構造と呼ばれるナノオーダーの微細凹凸構造は、空気の屈折率から物品の材料の屈折率へと連続的に屈折率が増大していくことで有効な反射防止の手段となることが知られている。
物品の表面に微細凹凸構造を形成する方法としては、例えば微細凹凸構造の反転構造が表面に形成された円筒状のモールドを用い、該モールドの微細凹凸構造を物品の表面に転写する方法(ナノインプリント法)が注目されている。
このような円筒状のモールドは、例えば円筒状のアルミニウム基材を電解液中で陽極酸化して、アルミニウム基材の周面に複数の細孔を有する陽極酸化アルミナを形成する工程と、該細孔の径を拡大させる工程とを繰り返し行いモールド本体を得た後、該モールド本体を洗浄・乾燥することによって製造される。
モールド本体の洗浄・乾燥は、モールド本体を所定の装置に設置し、装置内を開放またはクリーンエアを供給しながら純水で満たした後、徐々に排水することによって行われていた。
しかし、このような徐々に排水する方法では乾燥に時間がかかるため、短時間でモールド本体を乾燥できる方法が望まれていた。
円筒体の乾燥方法としては、例えば特許文献1には、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の素管に洗浄液を噴射させて素管を洗浄した後、素管の軸方向に移動するスプレーノズルを用い、素管を回転させながら素管の内面および外面にエアを噴射させて素管を乾燥させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、外周面に凹部と凸部を連ねる棒状ワークの中心軸に向かって上方から、棒状ワークの長さ方向と同等かそれ以上の吐出幅を有する第1エアブローノズルを用いて、棒状ワーク全体にエアを吹き付けて水分を棒状ワークの下部に寄せ集め、ついで棒状ワークの中心軸に向かって下方から、棒状ワークに沿って往復動する第2エアブローノズルを用いてエアを吹き付けて、寄せ集めた水分を除去する方法が開示されている。
特開2006−106380号公報 特開2007−275771号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、エアが当たった部分から乾燥していくが、エアが当っていない部分も自然乾燥していくため、素管の軸方向における上流側と下流側とで乾燥斑が発生し、これがシミの発生の原因となる問題があった。特に、素管が大型になると軸方向の長さも長くなるため、スプレーノズルの移動に時間がかかりやすく、乾燥斑の発生が顕著であった。
また、特許文献2に記載の方法では、棒状ワークの中心軸に向かって上方から棒状ワーク全体にエアを吹き付けるため、棒状ワークの長さ方向において均一にエアを吹き付けるのが困難であり、乾燥斑が発生しやすかった。また、棒状ワークの表面状態にも多少の斑があるため、乾燥斑が発生しやすかった。さらに、棒状ワークの中心軸に向かって下方からエアを吹き付けて寄せ集めた水分を除去するため、棒状ワークの上方へ水滴が再付着し、シミの発生の原因となることがあった。
乾燥斑や水滴の再付着などによってモールドにシミが発生すると、該モールドを用いて物品の表面に微細凹凸構造を転写したときにシミの形状も一緒に転写されるため、製品外観の悪化を招く。
特に、ナノオーダーの微細凹凸構造を有するモールドの場合は、シミの影響が顕著に現れる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、大型のモールドを製造する場合でも短時間で斑なく乾燥でき、シミの発生を抑制できるモールドの製造方法と、この製造方法に好適に用いられる乾燥装置の提供を目的とする。
本発明の乾燥装置は、周面に微細凹凸構造を有する円筒状のモールド本体を乾燥させる乾燥装置において、モールド本体を回転させる回転手段と、回転するモールド本体の周面に一定幅でエアを吹き掛ける第1のエアノズルと、エアの吹き掛けと同時に、エアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛ける水掛ノズルとを備え、前記モールド本体の軸方向が鉛直方向であり、エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体の周面の上から下へ移動するように、前記モールド本体と第1のエアノズルと水掛ノズルとが相対移動し、かつ水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように水掛ノズルが配置されたことを特徴とする。
また、本発明の乾燥装置は、周面に微細凹凸構造を有する円筒状のモールド本体を乾燥させる乾燥装置において、モールド本体を回転させる回転手段と、回転するモールド本体の周面に一定幅でエアを吹き掛ける第1のエアノズルと、エアの吹き掛けと同時に、エアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛ける水掛ノズルとを備え、前記モールド本体の軸方向が鉛直方向であり、前記第1のエアノズルのエア吐出口形状が矩形状であり、かつ、モールド本体に対する第1のエアノズルの向きが下記(1)〜(3)を満たすことを特徴とする
(1)モールド本体の軸方向から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向が、モールド本体の中心と第1のエアノズルの先端中心を結ぶ線と、第1のエアノズルの先端中心からモールド本体の回転方向と反対に延び、モールド本体の円周に接する接線との間である。
(2)第1のエアノズルの側面から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向とモールド本体の軸方向とのなす角度bが50〜90°である(但し、角度bは鉛直方向下向きを0°とする。)。
(3)モールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの、第1のエアノズルのエア吐出口の長手方向と、モールド本体の軸方向とのなす角度cが20〜70°である(但し、角度cは鉛直方向下向きを0°とし、かつ第1のエアノズルは後方から見たときに、鉛直方向下向きを基準としてモールド本体の回転方向側に傾いている。)。
らに、モールド本体の上端にエアを吹き掛け、上端の水を一箇所に集める第2のエアノズルと、一箇所に集められた水を吸引する吸引ノズルとを備えたことが好ましい。
また、本発明のモールドの製造方法は、円筒状の基材の周面に微細凹凸構造を形成し、モールド本体を得る微細凹凸形成工程と、モールド本体を洗浄する洗浄工程と、洗浄後のモールド本体を乾燥する乾燥工程とを有するモールドの製造方法において、前記乾燥工程は、モールド本体を回転させながら、第1のエアノズルによりモールド本体の周面に一定幅でエアを吹き掛けてモールド本体を乾燥させるエア吹き掛け工程と、水掛ノズルによりエアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛ける水吹き掛け工程とを同時に行うことを特徴とする。
ここで、前記乾燥工程は、モールド本体の軸方向を鉛直方向に向け、エア吐出口形状が矩形状である第1のエアノズルを用い、かつ、モールド本体に対する第1のエアノズルの向きが下記(1)〜(3)を満たすように第1のエアノズルを配置することが好ましい。
(1)モールド本体の軸方向から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向が、モールド本体の中心と第1のエアノズルの先端中心を結ぶ線と、第1のエアノズルの先端中心からモールド本体の回転方向と反対に延び、モールド本体の円周に接する接線との間である。
(2)第1のエアノズルの側面から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向とモールド本体の軸方向とのなす角度bが50〜90°である(但し、角度bは鉛直方向下向きを0°とする。)。
(3)モールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの、第1のエアノズルのエア吐出口の長手方向と、モールド本体の軸方向とのなす角度cが20〜70°である(但し、角度cは鉛直方向下向きを0°とし、かつ第1のエアノズルは後方から見たときに、鉛直方向下向きを基準としてモールド本体の回転方向側に傾いている。)。
また、エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体の周面の上から下へ移動するように、かつ同じ場所にエアが2回以上吹き掛かるように、前記モールド本体と第1のエアノズルと水掛ノズルを相対移動させることが好ましい。
さらに、水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように水掛ノズルを配置することが好ましい。
また、前記乾燥工程は、第2のエアノズルによりモールド本体の上端にエアを吹き掛けて上端の水を一箇所に集め、一箇所に集められた水を吸引ノズルにより吸引し、モールド本体の上端を乾燥することが好ましい。
さらに、本発明のモールドの製造方法は、前記微細凹凸構造を構成する凹部の深さがナノオーダーであるモールドの製造に好適である。
本発明によれば、大型のモールドを製造する場合でも短時間で斑なく乾燥でき、シミの発生を抑制できるモールドの製造方法と、この製造方法に好適に用いられる乾燥装置を提供できる。
本発明の乾燥装置の一例を示す断面図である。 モールド本体に対する第1のエアノズルの向きを示す図であり、図2(a)はモールド本体の軸方向から見たときの平面図であり、図2(b)は第1エアノズルの側面から見たときの側面図であり、図2(c)はモールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの側面図である。 本発明の乾燥装置の他の例を示す図であり、図3(a)は第1エアノズルの側面から見たときの側面図であり、図3(b)はモールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの側面図である。 表面に微細凹凸構造を有するモールド本体の製造工程の一例を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[乾燥装置]
本発明の乾燥装置は、モールドの製造過程において洗浄されたモールド本体を乾燥するための装置である。
図1に本発明の乾燥装置の一例を示す。
図1に示す乾燥装置1は、モールド本体10を回転させる回転手段20と、回転するモールド本体10の周面に一定幅でエアを吹き掛ける第1のエアノズル30と、エアの吹き掛けと同時に、エアが吹き掛かっていないモールド本体10の周面に水を吹き掛ける水掛ノズル40と、モールド本体10の上端10aにエアを吹き掛け、上端10aの水を一箇所に集める第2のエアノズル50と、一箇所に集められた水を吸引する吸引ノズル60と、フィルタユニット70とを備えて構成される。
なお、回転手段20は、モールド本体10と、第1のエアノズル30および水掛ノズル40とをモールド本体10の周方向に相対的に移動させるものであってもよい。例えば、回転手段20は、固定されたモールド本体10の周囲を、第1のエアノズル30と水掛ノズル40とを軸方向C1を中心に回転移動させる手段であっても構わない。本発明においては、このようなものも回転手段20に含むものとする。
また、図1に示す乾燥装置1では、モールド本体10の軸方向C1が鉛直方向である。
モールド本体10は、円筒状の基材(例えばアルミニウム基材など)からなり、周面に微細凹凸構造を有する。また、図1に示すモールド本体10は中空状であり、胴体部11と、該胴体部11の両端に位置し、胴体部11よりも直径が小さい上端部12および下端部13とで構成されていても構わない。このような構成のモールド本体10を用いてナノインプリントする際は、胴体部11が物品と接触する。従って、微細凹凸構造は胴体部11の外周面に形成されていればよく、上端部12および下端部13の周面については形成されていてもよいし、形成されていなくてもよい。
モールド本体10は、詳しくは後述するが、例えば円筒状のアルミニウム基材を電解液中で陽極酸化して、アルミニウム基材の周面に複数の細孔(凹部)を有する陽極酸化アルミナを形成する工程と、該細孔の径を拡大させる工程とを繰り返し行うことで得られる。
このようにして得られたモールド本体10の表面には各工程で用いた処理液が付着しているので、モールド本体10は水で洗浄された後、本発明の乾燥装置1に設置される。
本発明の一実施形態においては、回転手段20は、回転台座21と、回転台座21に接続された回転駆動部22を有する。モールド本体10は、下端部13が回転台座21に接するようにして、回転台座21上に支持されており、回転駆動部22によって回転台座21が回転することで、このモールド本体10が回転するようになっている。
第1のエアノズル30は、モールド本体10の周面に一定幅でエアを吹き掛けるものである。一定幅の大きさについては特に制限されないが、モールド本体10の軸方向C1の長さよりも狭いことが好ましい。
第1のエアノズル30は、モールド本体10の軸方向C1と並行に設けられた第1の移動手段31に取り付けられており、モールド本体10の軸方向C1に沿って往復移動が可能となっている。
第1のエアノズル30の吐出口形状としては、一定幅でエアを吹き掛けるものであれば特に限定はされず、矩形状、円形状、楕円形状などが挙げられる。
また、エアが吹き出すノズルの孔形状としては、複数の孔が直線状に並んだ形状や、細長い連続スロット形状などが挙げられる。
第1のエアノズル30は、モールド本体10に対する向きが下記(1)〜(3)を満たすように配置されるのが好ましい。ただし、第1のエアノズル30の吐出口形状は矩形状である。
(1)モールド本体の軸方向から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向が、モールド本体の中心と第1のエアノズルの先端中心を結ぶ線と、第1のエアノズルの先端中心からモールド本体の回転方向と反対に延び、モールド本体の円周に接する接線との間である。
(2)第1のエアノズルの側面から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向とモールド本体の軸方向とのなす角度bが50〜90°である(但し、角度bは鉛直方向下向きを0°とする。)。
(3)モールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの、第1のエアノズルのエア吐出口の長手方向と、モールド本体の軸方向とのなす角度cが20〜70°である(但し、角度cは鉛直方向下向きを0°とし、かつ第1のエアノズルは後方から見たときに、鉛直方向下向きを基準としてモールド本体の回転方向側に傾いている。)。
ここで、図2を参照しながら上記(1)〜(3)について説明する。以下、(1)〜(3)を条件(1)〜(3)という。
図2はモールド本体に対する第1のエアノズルの向きを示す図であり、図2(a)はモールド本体10の軸方向から見たときの平面図であり、図2(b)は第1エアノズル30の側面から見たときの側面図であり、図2(c)はモールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの側面図である。
条件(1):
条件(1)は、図2(a)に示すように、モールド本体10の軸方向から見たときの、第1のエアノズル30のエア吹き掛け方向C2が、モールド本体10の中心P1と第1のエアノズル30の先端中心P2を結ぶ線L1と、第1のエアノズル30の先端中心P2からモールド本体10の回転方向と反対に延び、モールド本体10の円周に接する接線L2との間(線L1と線L2の内側)である。すなわち、エア吹き掛け方向C2と線L1とのなす角をa、線L1と線L2とのなす角をθとしたとき、角度aは0°≦a≦θである。但し、角度aは線L1を0°とする。
エア吹き掛け方向C2が上記範囲内であれば、モールド本体10の周面にエアを十分に吹き掛けることができると共に、周面に付着した水を回転方向と反対に飛ばすことができ、効率よくモールド本体10を乾燥できる。
エア吹き掛け方向C2が線L1よりも外側になると、回転するモールド本体10の同伴流の影響を受けて水切りが不十分となり、モールド本体が十分に乾燥されにくくなる傾向にある。一方、エア吹き掛け方向C2が線L2よりも外側になると、モールド本体10の周面にエアが十分に吹き掛からず、乾燥に時間を要する傾向にある。
エア吹き掛け方向C2は線L1と線L2との中間、すなわちa=θ/2が好ましく、エアの吹き掛けと水切りのバランスを良好に保つことができる。
条件(2):
条件(2)は、図2(b)に示すように、第1のエアノズル30の側面から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向C2とモールド本体10の軸方向C1とのなす角度bが50〜90°である(但し、角度bは鉛直方向下向きを0°とする。)。
角度bが90°以下であれば、モールド本体10の周面に付着した水を効率よく下方に移動させることができるので、上方(すなわち、既に乾燥した部分)に水が再付着するのを抑制できる。
また、角度bが90°のとき、エア吹き掛け方向C2は水平であることを意味し、第1のエアノズル30の先端面31はモールド本体10の軸方向C1に対して略平行となる。
一方、角度bが90°より小さくなると、エア吹き掛け方向C2は斜め下向きであることを意味するため、第1のエアノズル30も斜め下向きに傾く。その結果、第1のエアノズル30の先端面31はモールド本体10の軸方向C1に対して平行でなくなり、下方にいくほどモールド本体10の周面から離れる。角度bが小さくなるほど第1のエアノズル30の傾きは大きくなるため、先端面31の下方部分におけるモールド本体10の周面からの水平距離が長くなり、エアの吹き掛け効率が低下する傾向にある。
角度bが50°以上であれば、先端面31の下方部分におけるモールド本体10の周面からの水平距離が長くなりすぎるのを抑制できるので、エアの吹き掛け効率を良好に維持できる。
角度bは60〜90°が好ましく、特にモールド本体10の周面に均一かつ効率よくエアを吹き掛けることができる点で、90°がより好ましい。
なお、第1のエアノズル30は、モールド本体10の周面から第1のエアノズル30の先端面31までの最短水平距離hが5〜20mmとなるように配置されるのが好ましい(条件(4))。
最短水平距離hが5mm以上であれば、第1のエアノズル30とモールド本体10とが意図せずに接触してしまうことを防止することができ、モールド本体10に傷等が発生することを抑制することが可能となる。一方、最短水平距離hが20mm以下であれば、第1のエアノズル30からのエアの吹き出し速度を必要以上に速くせずとも、十分な乾燥能力を得ることが可能となる。
最短水平距離hは5mmが好ましい。
ここで、最短水平距離hとは、第1のエアノズル30の先端面31のうちモールド本体10(モールド本体10が胴体部11、上端部12、下端部13から構成される場合は胴体部11)の周面に最も近い箇所から、該周面までの水平距離のことである。
条件(3):
条件(3)は、図2(c)に示すように、モールド本体10の水平方向、かつ第1のエアノズル30の後方から見たときの、第1のエアノズル30のエア吐出口の長手方向C3と、モールド本体10の軸方向C1とのなす角度cが20〜70°である(但し、角度cは鉛直方向下向きを0°とし、かつ第1のエアノズルは後方から見たときに、鉛直方向下向きを基準としてモールド本体の回転方向側に傾いている。)。
角度cが20°以上であれば、モールド本体10の周面に付着した水を効率よく下方に移動させることができる。一方、角度cが70°以下であれば、エアの吹き掛け効率を良好に維持できる。
角度cは30〜60°が好ましく、特に水をより効果的に水切りできる点で、45°がより好ましい。
水掛ノズル40は、エアが吹き掛かっていないモールド本体10の周面に水を吹き掛けるものであり、モールド本体10を挟んで第1のエアノズル30と対向配置され、かつ水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように配置されるのが好ましい。
ここで、「エアが吹き掛かっていないモールド本体の周面」とは、エアの吹き掛けによって乾燥していない部分のことである。
また、水掛ノズル40は、モールド本体10の軸方向と並行に設けられた第2の移動手段41に取り付けられており、モールド本体10の軸方向に沿って往復移動が可能となっている。
水掛ノズル40から吐出される水としては、モールド本体への異物付着を効果的に防止できる点で、不純物が除去された水を用いる。具体的には、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水などが挙げられる。
第2のエアノズル50は、モールド本体10の上端10a、主に上端部12にエアを吹き掛けるものであり、図1に示すようにモールド本体10の上方に配置される。
エアは、第1のエアノズル30によって、モールド本体10の端から端まで吹き掛けられるが、図1に示すようにモールド本体10が胴体部11、上端部12、および下端部13から構成される場合、胴体部11よりも上端部12の直径が小さく、モールド本体10の上端10aは段差状になっているため、この部分は胴体部11の縁11aに水が溜まりやすい。従って、第1のエアノズルによるエアの吹き掛けだけでは水切りが困難となる傾向にある。その結果、残留する水が胴体部11の周面に垂れ落ち、再付着してシミの発生の原因となる恐れがある。
第2のエアノズル50によりモールド本体10の上端10aにエアを吹き掛けることで、上端10aの水を一箇所に集めることができる。そして、後述する吸引ノズル60にて集められた水を吸引することで、モールド本体10の上端10aも十分に乾燥でき、水が胴体部11の周面に垂れ落ちて再付着するのを抑制できる。
なお、モールド本体10の下端10bについては、胴体部11と下端部13とで段差状になっていても、胴体部11よりも下端部13の直径が小さいため、第1のエアノズル30によるエアの吹き掛けだけでも水が下方に移動しやすく、容易に水切りできる。また、胴体部11よりも下端部13は下に位置することから、水が垂れ落ちることも無い。従って、胴体部11の周面へ水が再付着しにくい。
第2のエアノズル50の吐出口形状としては矩形状、円形状、楕円形状などが挙げられる。
第2のエアノズル50の設置数は特に制限されず、図1に示すように1つでもよいし、図3(a)、(b)に示すように複数でもよいが、複数であればモールド本体10の上端11aの2点以上の箇所からエアを吹き掛けることになり、効率よく乾燥できる。
吸引ノズル60は、第2のエアノズル50によって一箇所に集められた水を吸引するものである。
吸引ノズル60の配置場所は、一箇所に集められた水がモールド本体10の胴体部11の周面に垂れ落ちる前に吸引できる場所であれば特に制限されないが、モールド本体10の上端部12を挟んで第2のエアノズル50と対向配置されるのが好ましい。
吸引ノズル60としては、水を吸引できるものであれば特に制限されない。
フィルタユニット70は、乾燥装置1内をクリーン環境下にするためのものである。フィルタユニット70を備えることで、モールド本体10をクリーン環境下で乾燥でき、異物の付着を防止できる。
フィルタユニット70に用いられるフィルタとしては、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタが好ましい。
なお、本発明において「クリーン環境下」とは、FED規格でクラス1000以下のことであり、異物の付着をより効果的に防止できる点でクラス1000以下が好ましい。
本発明の乾燥装置1は、エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体10の周面の上から下へ移動するように、モールド本体10と第1のエアノズル30と水掛ノズル40とが相対移動するのが好ましい。具体的には、第1の移動手段31および第2の移動手段41によって、第1のエアノズル30および水掛ノズル40がモールド本体10の軸方向C1に沿って、上から下へ移動するのが好ましい。その際、水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように水掛ノズルが移動するのが好ましい。
エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体10の周面の上から下へ移動することで、大型のモールドを製造する場合でも、短時間で乾燥できる。
以上説明した本発明の乾燥装置は、第1のエアノズルによりモールド本体の周面にエアを吹き掛けて乾燥させるので、徐々に排水する方法に比べて短時間でモールド本体を乾燥できる。
加えて、エアの吹き掛けと同時に、水掛ノズルによりエアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛けるので、エアが吹き掛かっていない部分が自然乾燥しにくく、モールド本体を斑なく乾燥でき、シミの発生を抑制できる。
特に、モールド本体に対する第1のエアノズルの向きが条件(1)〜(3)を満たすように、第1のエアノズルを配置すれば、効率よくエアをモールド本体の周面に吹き掛け、水切りすることができるので、少ない風量でも短時間でモールド本体を乾燥できる。
また、第2のエアノズルおよび吸引ノズルを備えれば、図1に示すようにモールド本体10の上端が乾燥しにくい段差状になっていても十分に乾燥でき、水が胴体部11の周面に垂れ落ちて再付着するのを抑制できる。
さらに、フィルタユニット70を備えれば、乾燥中にモールド本体に異物が付着するのを抑制できる。従って、物品の表面に微細凹凸構造を転写したときの製品外観の悪化をより防止できる。
このように、本発明の乾燥装置であれば、大型のモールドを製造する場合でも短時間で斑なく乾燥できる。よって、シミの発生を抑制できるので、物品の表面に微細凹凸構造を転写したときにシミの形状が転写されにくく、良好な製品外観を維持できる。
本発明の乾燥装置はモールドの製造過程で用いられるが、特にシミの影響が顕著に現れやすいナノオーダーの微細凹凸構造を有するモールドを製造する際に用いられる乾燥装置として好適である。
[モールドの製造方法]
本発明のモールドの製造方法は、円筒状のアルミニウム基材の表面に微細凹凸構造を形成し、モールド本体を得る微細凹凸形成工程と、モールド本体を洗浄する洗浄工程と、洗浄後のモールド本体を乾燥する乾燥工程とを有する。
<微細凹凸形成工程>
微細凹凸形成工程は、円筒状のアルミニウム基材の表面に微細凹凸構造を形成し、モールド本体を得る工程である。
ここで、微細凹凸構造を形成する方法としては、例えばアルミニウム基材を電解液中で陽極酸化して、アルミニウム基材の外周面に複数の細孔(凹部)を有する陽極酸化アルミナを形成する工程と、該細孔の径を拡大させる工程とを繰り返し行う方法が挙げられる。具体的には、以下の工程(a)〜(e)を行うのが好ましい。
(a)ロール状のアルミニウム基材を電解液中、定電圧下で陽極酸化してアルミニウム基材の表面に酸化皮膜を形成する工程。
(b)酸化皮膜を除去し、アルミニウム基材の表面に陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
(c)アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
(d)細孔の径を拡大させる工程。
(e)工程(c)と工程(d)を繰り返し行い、複数の細孔を有する陽極酸化アルミナがアルミニウム基材の表面に形成されたモールドを得る工程。
ここで、図4を用い、工程(a)〜(e)について説明する。
工程(a):
図4(a)に示すように、アルミニウム基材14を陽極酸化すると、細孔(凹部)15を有する酸化皮膜16が形成される。
アルミニウム基材は、表面状態を平滑化にするために、機械研磨、羽布研磨、化学的研磨、電解研磨処理(エッチング処理)などで研磨されることが好ましい。また、アルミニウム基材は、所定の形状に加工する際に用いた油が付着していることがあるため、陽極酸化の前に予め脱脂処理されることが好ましい。
アルミニウムの純度は、99%以上が好ましく、99.5%以上がより好ましく、99.8%以上が特に好ましい。アルミニウムの純度が低いと、陽極酸化した時に、不純物の偏析によって可視光を散乱する大きさの凹凸構造が形成されたり、陽極酸化で得られる細孔の規則性が低下したりすることがある。
電解液としては、シュウ酸、硫酸等の水溶液が挙げられる。
これら電解液は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シュウ酸水溶液を電解液として用いる場合:
シュウ酸水溶液の濃度は、0.7M以下が好ましい。シュウ酸水溶液の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて酸化皮膜の表面が粗くなることがある。
化成電圧が30〜60Vの時、周期が100nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向にある。
電解液の温度は、60℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。電解液の温度が60℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
硫酸水溶液を電解液として用いる場合:
硫酸水溶液の濃度は0.7M以下が好ましい。硫酸水溶液の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて定電圧を維持できなくなることがある。
化成電圧が25〜30Vの時、周期が63nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向がある。
電解液の温度は、30℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。電解液の温度が30℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
工程(b):
図4(b)に示すように、酸化皮膜16を一旦除去し、これを陽極酸化の細孔発生点17にすることで細孔の規則性を向上することができる。
酸化皮膜を除去する方法としては、アルミニウムを溶解せず、酸化皮膜を選択的に溶解する溶液に溶解させて除去する方法が挙げられる。このような溶液としては、例えば、クロム酸/リン酸混合液等が挙げられる。
工程(c):
図4(c)に示すように、酸化皮膜を除去したアルミニウム基材14を再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔15を有する酸化皮膜16が形成される。
陽極酸化は、工程(a)と同様な条件で行えばよい。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
工程(d):
図4(d)に示すように、細孔15の径を拡大させる処理(以下、細孔径拡大処理と記す。)を行う。細孔径拡大処理は、酸化皮膜を溶解する溶解液に浸漬して陽極酸化で得られた細孔の径を拡大させる処理である。このような溶解液としては、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等が挙げられる。
細孔径拡大処理の時間を長くするほど、細孔径は大きくなる。
工程(e):
図4(e)に示すように、再度、工程(c)を行うと、円柱状の細孔15の底部から下に延びる、直径の小さい円柱状の細孔15がさらに形成される。その後、再度、工程(d)を行う。
このように工程(c)と工程(d)を繰り返すと、図4(f)に示すように、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔15を有する酸化皮膜16が形成され、アルミニウム基材14の表面に陽極酸化アルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))を有するモールド本体10が得られる。最後は工程(d)で終わることが好ましい。
繰り返し回数は、合計で3回以上が好ましく、5回以上がより好ましい。繰り返し回数が2回以下では、非連続的に細孔の直径が減少するため、このような細孔を有する陽極酸化アルミナを用いて形成された多孔質構造(モスアイ構造)の反射率低減効果は不十分である。
細孔15の形状としては、略円錐形状、角錐形状、円柱形状、釣鐘状等が挙げられ、円錐形状、角錐形状等のように、深さ方向と直交する方向の細孔断面積が最表面から深さ方向に連続的に減少する形状が好ましい。
細孔15間の平均間隔は、可視光の波長以下、すなわち400nm以下である。細孔15間の平均間隔は、20nm以上が好ましい。
細孔15間の平均間隔は、電子顕微鏡観察によって隣接する細孔15間の間隔(細孔415の中心から隣接する細孔15の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
細孔15の深さは、ナノオーダーが好ましい。
ここで、「ナノオーダー」とは1nm以上1μm未満のことである。
細孔15の深さは、80〜500nmがより好ましく、120〜400nmが特に好ましく、150〜300nmが最も好ましい。
細孔15の深さは、電子顕微鏡観察によって倍率30000倍で観察したときにおける、細孔15の最底部と、細孔15間に存在する凸部の最頂部との間の距離を測定した値である。
細孔15のアスペクト比(細孔の深さ/細孔間の平均間隔)は、0.8〜5.0が好ましく、1.2〜4.0がより好ましく、1.5〜3.0が特に好ましい。
<洗浄工程>
洗浄工程は、微細凹凸形成工程により得られたモールド本体を洗浄する工程である。
モールド本体には、微細凹凸構造を形成する際に用いた薬剤(例えば細孔径拡大処理に用いたリン酸水溶液等)や不純物(埃等)等が付着しているため、洗浄工程において水洗によってこれらを除去する。
洗浄方法としては、モールド本体に付着した薬剤や不純物等を除去できる方法であれば特に限定されず、スプレー洗浄、シャワー洗浄、浸漬洗浄などが挙げられる。また、これらの方法を組み合わせて用いてもよい。
<乾燥工程>
乾燥工程は、洗浄後のモールド本体を乾燥する工程である。
乾燥工程では、例えば図1に示す本発明の乾燥装置1を用い、回転手段20によりモールド本体10を回転させながら、第1のエアノズル30によりモールド本体10の周面に一定幅でエアを吹き掛けてモールド本体10を乾燥させるエア吹き掛け工程と、水掛ノズル40によりエアが吹き掛かっていないモールド本体10の周面に水を吹き掛ける水吹き掛け工程とを同時に行う。
エア吹き掛け工程と水吹き掛け工程とを同時に行うことで、エアが吹き掛かっていない部分が自然乾燥しにくく、モールド本体10を斑なく乾燥でき、シミの発生を抑制できる。
モールド本体10にエアを吹き掛ける際は、エアの吹き掛け面が一定幅になるようにするが、モールド本体10の軸方向C1の長さよりも狭い幅でエアを吹き掛けることが好ましい。これにより、効率よくエアを吹き掛けることができる。
第1のエアノズル30からのエアの吹き出し風速は、35〜70m/sであることが好ましい。エアの吹き出し風速が35m/s以上であれば、第1のエアノズル30とモールド本体10とを必要以上に接近させることなくモールド本体10を乾燥できるため、第1のエアノズル30とモールド本体10とが接触し、モールド本体10に傷等が発生することを防止できる。一方、エアの吹き出し風速が70m/s以下であれば、吹き出したエアにより水が飛散し、モールド本体10の乾燥済みの部位に付着することで乾燥ムラが発生してしまうことを防止できる。
モールド本体10に吹き掛けるエアおよび水の温度は、それぞれ15〜30℃であることが好ましい。各温度が30℃以下であれば、モールド本体10を構成するアルミニウムが腐食するのを抑制できる。なお、各温度が15℃未満であると、モールドの表面で容易に結露が発生する可能性があり、乾燥斑が発生する恐れがある。一方、各温度が30℃を超えると、モールド本体10の表面の乾燥が早くなりすぎ、水を同時に供給していても意図しない乾燥ムラが発生してしまう恐れがある。
乾燥工程は、図1、2に示すようにモールド本体の軸方向を鉛直方向に向け、エア吐出口形状が矩形状である第1のエアノズル30を用い、かつモールド本体に対する第1のエアノズル30の向きが上述した条件(1)〜(3)を満たすように第1のエアノズルを配置して、モールド本体10を乾燥するのが好ましい。また、モールド本体10の周面から第1のエアノズル30の先端面31までの最短水平距離hが5〜20mmとなるように第1のエアノズル30を配置して、モールド本体10を乾燥するのが好ましい(条件(4))。
条件(1)〜(3)を満たすように第1のエアノズルを配置すれば、効率よくエアをモールド本体の周面に吹き掛け、水切りすることができるので、少ない風量でも短時間でモールド本体を乾燥できる。
なお、条件(4)を満たすように第1のエアノズルを配置する際は、最短水平距離hに合わせて上述したエアの吹き出し風速を調節するのが好ましい。具体的には、最短水平距離hが長くなるに連れて、エアの吹き出し風速が早くなるように調節するのが好ましく、例えば最短水平距離hが5mmの場合はエアの吹き出し風速を35m/s、最短水平距離hが20mmの場合はエアの吹き出し風速を70m/sに調節するのが好ましい。
また、乾燥工程は、エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体10の周面の上から下へ移動するように、かつ同じ場所にエアが2回以上吹き掛かるように、モールド本体10と第1のエアノズル30と水掛ノズル40を相対移動させながら、モールド本体10を乾燥するのが好ましい。
具体的には、第1の移動手段31および第2の移動手段41によって、第1のエアノズル30および水掛ノズル40をモールド本体10の軸方向C1に沿って、上から下へ移動させるのが好ましい。その際、水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように水掛ノズル40を移動させるのが好ましい。
エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体10の周面の上から下へ移動することで、大型のモールドを製造する場合でも、短時間で乾燥できる。
また、同じ場所にエアが2回以上吹き掛かることで、モールド本体10の周面にまんべんなくエアを吹き掛けることができ、斑なく均一に乾燥できる。
さらに、乾燥工程は、図1、3に示すように、第2のエアノズル50によりモールド本体10の上端にエアを吹き掛けて上端の水を一箇所に集め、一箇所に集められた水を吸引ノズル60により吸引し、モールド本体10の上端を乾燥することが好ましい。これにより、モールド本体10の上端が乾燥しにくい段差状になっていても十分に乾燥でき、水が胴体部11の周面に垂れ落ちて再付着するのを抑制できる。
モールド本体10の上端に吹き掛けるエアの温度は、15〜30℃であることが好ましい。温度が15℃以上であれば、モールド本体10の表面で結露が発生することを防止できる。一方、温度が30℃以下であれば、モールド本体10を構成するアルミニウムが腐食するのを抑制できる。
また、乾燥工程は、フィルタユニット70により乾燥装置1内をクリーン環境下にすることが好ましい。特に、FED規格でクラス1000以下のクリーン環境下でモールド本体10を乾燥するのが好ましい。これにより、モールド本体10に異物が付着するのを防止できる。
このようにして乾燥されたモールド本体は、そのままモールドとして使用できるが、モールド本体の微細凹凸構造が形成された側の表面を離型剤で処理してもよい。
離型剤としては、アルミニウム基材の陽極酸化アルミナと化学結合を形成し得る官能基を有するものが好ましい。具体的には、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フッ素化合物等が挙げられ、離型性に優れる点、モールド本体との密着性に優れる点から、シラノール基あるいは加水分解性シリル基を有することが好ましく、その中でも加水分解性シリル基を有するフッ素化合物が特に好ましい。
なお、モールド本体の表面が離型剤で処理されたことは、モールド本体の表面の水接触角を測定することによって確認できる。離型剤で処理されたモールド本体の表面の水接触角は、60°以上が好ましく、90°以上がより好ましい。水接触角が 60°以上であれば、モールド本体の表面が離型剤で十分に処理され、離型性が良好となる。
以上説明した本発明のモールドの製造方法は、乾燥工程において第1のエアノズルによりモールド本体の周面にエアを吹き掛けて乾燥させるので、徐々に排水する方法に比べて短時間でモールド本体を乾燥できる。
加えて、エアの吹き掛けと同時に、水掛ノズルによりエアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛けるので、エアが吹き掛かっていない部分が自然乾燥しにくく、モールド本体を斑なく乾燥でき、シミの発生を抑制できる。
特に、モールド本体に対する第1のエアノズルの向きが条件(1)〜(3)を満たすように、第1のエアノズルを配置すれば、効率よくエアをモールド本体の周面に吹き掛け、水切りすることができるので、少ない風量でも短時間でモールド本体を乾燥できる。
また、第2のエアノズルおよび吸引ノズルを備えれば、図1に示すようにモールド本体10の上端11aが乾燥しにくい段差状になっていても十分に乾燥でき、水が胴体部11の周面に垂れ落ちて再付着するのを抑制できる。
さらに、フィルタユニット70を備えれば、乾燥中にモールド本体に異物が付着するのを抑制できる。従って、物品の表面に微細凹凸構造を転写したときの製品外観の悪化をより防止できる。
このように、本発明のモールドの製造方法であれば、大型のモールドを製造する場合でも短時間で斑なく乾燥できる。よって、シミの発生を抑制できるので、物品の表面に微細凹凸構造を転写したときにシミの形状が転写される恐れがなく、良好な製品外観を維持できる。
本発明のモールドの製造方法は、特にシミの影響が顕著に現れやすいナノオーダーの微細凹凸構造を有するモールドを製造する場合に好適である。
本発明により得られたモールド、特にナノオーダーの微細凹凸構造を有するモールドは、ナノインプリント用のモールドとして好適である。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
<モールドの作製>
アルミニウム基材(純度99.99%)として、長さ320mm、外径200mm、内径155mmの胴体部と、長さ20mm、外径190mm、内径155mmの上端部および下端部からなる中空円柱状のアルミニウム基材を、過塩素酸/エタノール混合溶液(1/4体積比)中で電解研磨したものを用い、以下に示す条件にて微細凹凸形成工程、洗浄工程、および乾燥工程を行ない、モールドを得た。
(微細凹凸形成工程)
工程(a):
該アルミニウム基材について、0.3Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で6時間陽極酸化を行った。
工程(b):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム板を、6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混合水溶液に3時間浸漬して、酸化皮膜を除去した。
工程(c):
該アルミニウム板について、0.3Mシュウ酸水溶液中、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
工程(d):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム板を、32℃の5質量%リン酸水溶液に8分間浸漬して、細孔径拡大処理を行った。
工程(e):
前記工程(c)と工程(d)を合計で5回繰り返し、平均間隔:100nm、深さ:240nmの略円錐形状の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成されたモールド本体を得た。
なお、モールドの細孔については、以下のようにして測定した。
陽極酸化アルミナの一部を削り、断面にプラチナを1分間蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製、「JSM−7400F」)を用いて、加速電圧3.00kVの条件にて断面を観察し、細孔の間隔および細孔の深さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
(洗浄工程)
得られたモールド本体について、シャワーを用いて表面に付着したリン酸水溶液を軽く洗い流した後、モールド本体を流水中に10分間浸漬し、洗浄した。
(乾燥工程)
乾燥工程では、図1に示す乾燥装置1を用いた。
なお、第1のエアノズル30として、スプレーイングシステムス社製の「ウィンジェットシリーズAAB727(ABS製)」を1本、第2のエアノズル50としてスプレーイングシステムス社製の「ウィンジェットシリーズAAB707(ABS製)を3本使用した。
第1のエアノズル30は、モールド本体10に対する向きが、上述した条件(1)〜(3)における角度a=0°、角度b=90°、角度c=45°となるように、また条件(4)における最短水平距離h=10mmとなるように配置した(図2参照)。なお、モールド本体10の中心P1と第1のエアノズル30の先端中心P2を結ぶ線L1と、第1のエアノズル30の先端中心P2からモールド本体10の回転方向と反対に延び、モールド本体10の円周に接する接線L2とのなす角θ=65°であった。
また、第2のエアノズル50は、図3に示すように、90°の等分配置でモールド本体10の上方に3本配置した。そして、この3本のうち、中央に位置する第2のエアノズル50と、モールド本体10の上端部12を挟んで対向する位置に、吸引ノズル60を配置した。
洗浄後のモールド本体を、軸方向C1が鉛直方向となるように回転手段20の回転台座21上に設置した。FED規格でクラス100のクリーン環境下、回転手段20により回転速度80rpmの条件でモールド本体10を回転させながら、第1のエアノズル30によりモールド本体10の周面に一定幅でエア(風速60m/s、温度23℃)を吹き掛けてモールド本体10を乾燥させると同時に、水掛ノズル40によりエアが吹き掛かっていないモールド本体10の周面に水(温度25℃)を吹き掛けた。その際、第1の移動手段31および第2の移動手段41によって、第1のエアノズル30および水掛ノズル40をモールド本体10の軸方向C1に沿って移動速度3mm/sで、かつ水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように上から下へ移動させ、モールド本体10の下端部13まで乾燥させた。
また、第2のエアノズル50によりモールド本体10の上端10aにエア(風速40m/s、温度23℃)を吹き掛けて上端の水を一箇所に集め、一箇所に集めた水を吸引ノズル60により吸引し、モールド本体10の上端を乾燥させた。
<評価>
(乾燥斑の評価)
乾燥中のモールド本体の周面を目視にて観察し、部分的に水が残っていないか確認した。さらに、乾燥後のモールド本体を暗室に持ち込み、80lx程度のライトで表面を照らしながらモールド本体の周面を目視にて観察し、シミの有無を確認し、以下の評価基準にて評価した。結果を表1に示す。
○:シミが発生していない。
△:部分的にシミが発生した。
×:広範囲にわたりシミが発生した。
(異物付着の評価)
乾燥後のモールド本体を暗室に持ち込み、80lx程度のライトで表面を照らしながら目視確認できる異物が最も多く付着した部分をマクロ撮影し、撮影した画像上で異物をカウントした。なお、カウントは、モールド本体の周面上における弧の長さ35mm×高さ90mmの領域(評価面積)で行った。カウントした総数を評価面積で除して単位面積当たりの異物の数を求め、以下の評価基準にて評価した。結果を表1に示す。
A:単位面積当たりの異物の数が0.5未満。
B:単位面積当たりの異物の数が0.5以上、1.0未満。
C:単位面積当たりの異物の数が1.0以上。
[実施例2〜10]
条件(1)〜(3)における角度a〜c、最短水平距離、および第1のエアノズルのエア吹き出し風速を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてモールド本体を乾燥し、評価した。結果を表1に示す。
なお、実施例10では角度a=−30°に設定したが、これは図2(a)において、第1のエアノズル30のエア吹き掛け方向C2が、モールド本体10の中心P1と第1のエアノズル30の先端中心P2を結ぶ線L1よりも30°外側にずれていることを意味する。
[実施例11]
第2のエアノズル50によるモールド本体10の上端10aへのエアの吹き掛け、および吸引ノズル60による水の吸引を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてモールド本体を乾燥し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
エアの吹き掛けと同時に水掛ノズル40による水の吹き掛けを行わなかった以外は、実施例1と同様にしてモールド本体を乾燥し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005605145
表1から明らかなように、各実施例の場合、概ねシミの発生を抑制でき、斑なく乾燥できたことが示された。特に、モールド本体に対する第1のエアノズルの向きが条件(1)〜(3)を満たすように、かつ最短水平距離hが5〜20mmとなるように(条件(4))、第1のエアノズルを配置し、第1のエアノズルのエア吹き出し風速を35〜60m/sに設定した実施例1〜6の場合、シミが発生しなかった。従って、効率よくエアをモールド本体の周面に吹き掛け、水切りできたことが示された。
また、各実施例で乾燥されたモールド本体は、異物の付着が抑制されていた。
なお、実施例11の場合、第2のエアノズルによるモールド本体の上端へのエアの吹き掛け、および吸引ノズルによる水の吸引を行わなかったため、モールド本体の上端に残留する水が胴体部の周面に垂れ落ちやすく、これが部分的なシミの発生の原因となったと考えられる。
一方、比較例1の場合、異物の付着は抑制できたものの、第1のエアノズルによるエアの吹き掛けによりモールド本体の周面に付着した水が下方に押しやられると共に、エアが吹き掛かっていない部分(特に下方部分)が自然乾燥しやすかったため、乾燥斑が発生しやすく、特にモールド本体の下方部分における幅広い範囲でシミが発生した。
1 乾燥装置、
10 モールド本体、
10a 上端、
14 アルミニウム基材
20 回転手段、
30 第1のエアノズル、
40 水掛ノズル、
50 第2のエアノズル、
60 吸引ノズル。

Claims (9)

  1. 周面に微細凹凸構造を有する円筒状のモールド本体を乾燥させる乾燥装置において、
    モールド本体を回転させる回転手段と、回転するモールド本体の周面に一定幅でエアを吹き掛ける第1のエアノズルと、エアの吹き掛けと同時に、エアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛ける水掛ノズルとを備え
    前記モールド本体の軸方向が鉛直方向であり、
    エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体の周面の上から下へ移動するように、前記モールド本体と第1のエアノズルと水掛ノズルとが相対移動し、かつ水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように水掛ノズルが配置された、乾燥装置。
  2. 周面に微細凹凸構造を有する円筒状のモールド本体を乾燥させる乾燥装置において、
    モールド本体を回転させる回転手段と、回転するモールド本体の周面に一定幅でエアを吹き掛ける第1のエアノズルと、エアの吹き掛けと同時に、エアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛ける水掛ノズルとを備え、
    前記モールド本体の軸方向が鉛直方向であり、
    前記第1のエアノズルのエア吐出口形状が矩形状であり、
    かつ、モールド本体に対する第1のエアノズルの向きが下記(1)〜(3)を満たす、乾燥装置。
    (1)モールド本体の軸方向から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向が、モールド本体の中心と第1のエアノズルの先端中心を結ぶ線と、第1のエアノズルの先端中心からモールド本体の回転方向と反対に延び、モールド本体の円周に接する接線との間である。
    (2)第1のエアノズルの側面から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向とモールド本体の軸方向とのなす角度bが50〜90°である(但し、角度bは鉛直方向下向きを0°とする。)。
    (3)モールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの、第1のエアノズルのエア吐出口の長手方向と、モールド本体の軸方向とのなす角度cが20〜70°である(但し、角度cは鉛直方向下向きを0°とし、かつ第1のエアノズルは後方から見たときに、鉛直方向下向きを基準としてモールド本体の回転方向側に傾いている。)。
  3. モールド本体の上端にエアを吹き掛け、上端の水を一箇所に集める第2のエアノズルと、一箇所に集められた水を吸引する吸引ノズルとを備えた、請求項またはに記載の乾燥装置。
  4. 円筒状の基材の周面に微細凹凸構造を形成し、モールド本体を得る微細凹凸形成工程と、モールド本体を洗浄する洗浄工程と、洗浄後のモールド本体を乾燥する乾燥工程とを有するモールドの製造方法において、
    前記乾燥工程は、モールド本体を回転させながら、第1のエアノズルによりモールド本体の周面に一定幅でエアを吹き掛けてモールド本体を乾燥させるエア吹き掛け工程と、水掛ノズルによりエアが吹き掛かっていないモールド本体の周面に水を吹き掛ける水吹き掛け工程とを同時に行う、モールドの製造方法。
  5. 前記乾燥工程は、モールド本体の軸方向を鉛直方向に向け、
    エア吐出口形状が矩形状である第1のエアノズルを用い、
    かつ、モールド本体に対する第1のエアノズルの向きが下記(1)〜(3)を満たすように第1のエアノズルを配置する、請求項に記載のモールドの製造方法。
    (1)モールド本体の軸方向から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向が、モールド本体の中心と第1のエアノズルの先端中心を結ぶ線と、第1のエアノズルの先端中心からモールド本体の回転方向と反対に延び、モールド本体の円周に接する接線との間である。
    (2)第1のエアノズルの側面から見たときの、第1のエアノズルのエア吹き掛け方向とモールド本体の軸方向とのなす角度bが50〜90°である(但し、角度bは鉛直方向下向きを0°とする。)。
    (3)モールド本体の水平方向、かつ第1のエアノズルの後方から見たときの、第1のエアノズルのエア吐出口の長手方向と、モールド本体の軸方向とのなす角度cが20〜70°である(但し、角度cは鉛直方向下向きを0°とし、かつ第1のエアノズルは後方から見たときに、鉛直方向下向きを基準としてモールド本体の回転方向側に傾いている。)。
  6. エアおよび水の吹き掛け面がモールド本体の周面の上から下へ移動するように、かつ同じ場所にエアが2回以上吹き掛かるように、前記モールド本体と第1のエアノズルと水掛ノズルを相対移動させる、請求項に記載のモールドの製造方法。
  7. 水の吹き掛け面がエアの吹き掛け面よりも下側になるように水掛ノズルを配置する、請求項またはに記載のモールドの製造方法。
  8. 前記乾燥工程は、第2のエアノズルによりモールド本体の上端にエアを吹き掛けて上端の水を一箇所に集め、一箇所に集められた水を吸引ノズルにより吸引し、モールド本体の上端を乾燥する、請求項のいずれか一項に記載のモールドの製造方法。
  9. 前記微細凹凸構造を構成する凹部の深さがナノオーダーである、請求項のいずれか一項に記載のモールドの製造方法。
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