JP5603072B2 - 効率をさらに良くし、コンパクトな大きさのアンテナを維持するためにアンテナのパラメータを順応良く制御するための方法及び装置。 - Google Patents

効率をさらに良くし、コンパクトな大きさのアンテナを維持するためにアンテナのパラメータを順応良く制御するための方法及び装置。 Download PDF

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Description

本発明は、一般的に無線のコミュニケーションデバイスのためのアンテナや、特に、コミュニケーションデバイスの性能を向上するためにアンテナのパラメータを順応良く制御するための方法及び装置に関する。
本出願は、2005年10月17日に出願された米国出願番号11/252248の米国特許出願の利益を主張した一部継続出願であり、2004年10月15日に出願された仮特許出願番号60/619231の利益を主張したものでもある。
アンテナの性能は、アンテナ素子の大きさ、形状、材料構成に依存し、素子と、一定のアンテナ物理パラメータ(例えば、線形アンテナの長さや、環状アンテナの直径)とアンテナによって受信又は送信された信号の波長との関係とに相互作用がある。物理的、電気的な特性は、入力インピーダンス、ゲイン、指向性、信号偏波、共振周波数、バンド幅やアンテナ指向性に含まれる様々なアンテナの操作パラメータにより決定される。アンテナは、コミュニケーションデバイスの信号の送受信経路の積分要素であるため、アンテナ性能は、直接的に、装置性能に影響する。
一般に、操作可能なアンテナは、抵抗損失で費やされるエネルギーを制限し、送受信のエネルギーを最大化させるために、操作周波数のおおよそ半波長(もしくはその倍数)の最小物理アンテナ規模を持つべきである。接地面イメージの影響のため、接地面上で稼動する1/4波長アンテナ(もしくは、その約整数倍)は、半波長アンテナに似た特性を示す。
コミュニケーションデバイスの製品デザイナーは、コミュニケーションシステムの送受信構成要素に電気的に一致(例えばインピーダンス整合)させるための、広いバンド幅、及び/又は、倍数周波数の帯域操作が可能で、多重モード(例えば、選択可能な信号偏波や選択可能なアンテナ指向性)で操作可能な効率的なアンテナをより好む。
半波長のダイポールアンテナが一般にたくさんのアプリケーションで使用されている。そのアンテナ指向性は、良く知られているドーナツ状の形をしていて、方位角方向にほとんどの均一に放射されるエネルギーを持ち、仰角方向には、ほとんど放射されない。あるコミュニケーションデバイスの対象周波数バンドは、1710MHzから1990MHzと2110MHzから2200MHzである。半波長のダイポールアンテナは、おおよそ1900MHzで3.11インチ、1710MHzで3.45インチ、2200MHzで2.68インチの長さである。標準的なゲインは、約2.15dBiである。
接地面上に配置された1/4波長のモノポールアンテナは1/2波長のダイポールアンテナに由来する。物理アンテナの長さは、1/4波長であるが、接地面との電磁エネルギーの相互作用により、アンテナに、1/2波長のダイポール特性を示す。このように、接地面上のモノポールアンテナのためのアンテナ指向性は、おおよそ2dBiの標準ゲインを持った1/2波長ダイポールのパターンと似ている。公共のフリースペース(つまり、接地面上ではない。)の環状のアンテナ(送受信周波数の約1/3波長の直径である。)は、放射軸に沿って、約3.1dBiのゲインを持った、良く知られているドーナツ状のアンテナ指向性を示す。1900MHzでは、このアンテナは、約2インチの直径を持っている。標準の環状アンテナの入力インピーダンスは50オームで、標準の50オームの伝送回線とよく適合した特性を備えている。
良く知られたパッチアンテナは、約4.7dBiのゲインをもち、指向性で、半球の範囲で受信可能である。1/2又は1/4波長アンテナに比べて小さいが、パッチアンテナは、比較的狭いバンド幅を持っている。小さいサイズなのは、パッチアンテナの板に使われる誘導性の素材に関係する伝播速度にのみ起因するものである。
1/4と1/2波長アンテナの好ましい性能のため、従来のアンテナは標準的に構成されており、その結果、アンテナの長さは、おおよそ放射周波数の1/4波長になっており、アンテナは接地面上で操作されているか、接地面を備えていないと、アンテナの長さは1/2波長なのである。これらの寸法は、アンテナに、容易に起動して、共鳴周波数で、又はその近くで操作することを許容する(共鳴周波数(f)は、方程式C=λfに従って決定され、Cは光速で、λは電磁放射の波長である。)1/2、1/4波長のアンテナは、抵抗ロスで失われるエネルギーを制限し、送信エネルギーを最大化している。操作周波数が増加/減少すると、操作波長が減少/増加し、アンテナ素子寸法が、比例的に減少/増加する。特に、送受信信号の共振周波数が減少すると、1/4波長と1/2波長のアンテナ寸法が比例的に増加する。結果として生じるより大きなアンテナは、1/4波長のアンテナでさえ、コミュニケーションデバイスの使用には適していなく、個人的なコミュニケーションデバイスは、ユーザによって持ち運ぶことを目的としている。これらのアンテナは、コミュニケーションデバイスより大きくなりがちであるため、通常はコミュニケーションデバイスからはみ出たアンテナ部を持って組み込まれており、破損の影響を受けやすい。
無線のコミュニケーションデバイスやシステムの急成長により、物理的により小型化すること、目立たなくすること、より効率的なアンテナを作成すること、といった多くの必要性が創出されている。より効率的なアンテナとは、広いバンド幅やマルチ周波数バンドの操作が可能であり、及び/又は、マルチモードでの操作(つまり、選択可能なアンテナ指向性や、選択可能な信号偏波)が可能であることである。例えば、マルチ周波数バンドでの操作がマルチコミュニケーションシステムや異なった周波数バンド内のプロトコル信号を持ったコミュニケーションデバイスの操作のために必要とされる。携帯電話システムの送受信機やGPSの受信機は、異なるプロトコル信号を使用した異なった周波数バンドで操作している。多数国での装置の操作は、コミュニケーション周波数は、異なる国で共通に割り当てられていないため、マルチ周波数バンドの操作を必要としている。
パーソナルコミュニケーション端末のような最新技術のコミュニケーションデバイスのより小型の実装は、従来の1/4や1/2波長のアンテナ素子のための十分なスペースを供給していない。対象バンド周波数で操作可能な物理的により小型のアンテナ(つまり、コミュニケーションデバイスのすべての操作可能な周波数をカバーするための、マルチ共振周波数、及び/又は、広いバンド幅を示すこと)や、他の所望のアンテナ操作の特性(入力インピーダンス、アンテナ指向性、信号偏波等)を供給することが特に求められている。
当業者によく知られているように、少なくとも単一元素のアンテナに関して、物理的なアンテナサイズとアンテナゲインの間には直接的な関係があり、その関係は、gain=(βR)^2 + 2βRにより、Rはアンテナを含む球の半径であり、βは、伝播係数である。このようにゲインを増加するには、物理的により大きなアンテナが必要であり、一方、ユーザはより物理的により小型の端末を望んでおり、それには、同様に、より小型のアンテナが必要である。更なる制約として、システムデザインを単純化し、最小コストのために努力するために、装置デザイナーやシステムオペレータは、コミュニケーションデバイスに、異なる周波数バンド内で操作する様々な無線サービスにアクセスすることを許容するために、効果的なマルチバンド、及び/又は、広いバンド幅の操作が可能なアンテナ、つまりは、広いバンド幅上で操作可能なそのようなサービスを使用することを好む。最後に、ゲインは、アンテナ操作周波数と効果的なアンテナの電気的な長さ(波長で表現される)との間の周知の関係により制限されている。つまりは、効果的なアンテナ長さが操作周波数の1/4波長である場合に操作周波数で、アンテナゲインは、特有の形状の1/4波長のアンテナにとって一定である。
端末やパーソナルコミュニケーションデバイスによって課されるアンテナサイズの制限を克服するために、アンテナデザイナーは、構造の物理的寸法が効果的な電気的寸法に等しくない、いわゆる遅波構造の使用に取り掛かっている。上で記述したように良好な放射と低いロス特性を達成するために、効果的なアンテナ寸法は、約1/2波長(又は、接地面上で1/4波長)にすべきであることを思い出してください。一般的に、遅波構造は、進行波の位相速度が自由空間の光の速度より遅いということで定義されている。波の速度(c)は、波長と周波数により作りだされ、材料の誘電率と透磁率とを考慮すると、つまり、c/((sqrt(εr)sqrt(μr))=λfとなる。遅波構造を伝播する間、周波数は変化しないので、もし、波が光の速さより遅く(つまりは、位相速度がより低くなる)進行したら、遅波構造内の波長は、自由空間の波長よりも短くなる。遅波構造は、従来の位相長さと共振周波数と波長との関係を分断している。
遅波構造で伝播する波の位相速度は、自由空間の光の速度より遅いため、それらの構造の効果的な電気的長さは、光の速度で波が伝播する構造の効果的な電気的長さより大きくなる。結果として生じる遅波構造の共振周波数は、対応して増加する。例えば、遅い波を伝播する構造は、物理的に光の速度の波を伝播する構造よりも小さくなる。そのような遅波構造は、アンテナ素子としてやアンテナ放射構造として使用することができる。
Vendelin、PavioとRohdeによる「線形技術と非線形技術を使用したマイクロ波回路」63ページ。
携帯可能なコミュニケーションデバイス(例えば、携帯端末)のデザイナーは、装置サイズを小さくし続ける一方で、より操作性のよい機能を提供しているように、アンテナ性能の必要性はさらに厳しいものとなっている。そのようなコミュニケーションデバイスのための性能の次のレベルを達成することは、特に放射効率に関して改良された性能をもって、より小さなアンテナが必要とされている。現在、デザイナーは、装置のマルチバンドの機能のために適切なマルチバンドのアンテナ性能を得ることを必死に行っている。しかし、周知のように、効率とバンド幅は関係していて、デザインのトレードオフがそれゆえ必要とされている。デザイナーは、ひとつ(又は、ひとつ以上のいくつかのケースで)の操作周波数バンドでの特性を最適化することができるが、大抵は、同時に二以上の適切な性能を達成するために効率かバンド幅のどちらかを妥協しているにちがいない。しかし、ほとんどの携帯できるコミュニケーションデバイスは、与えられた時間で一つのバンド以上での操作は必要としていない。
付け加えて、現代の携帯できるコミュニケーションデバイスは、サイズが小型で経済的であることと高い効率を維持しなければならない一方で、まだ、限られたバッテリーリソースで、適切に操作できる時間を供給しようとしている。アンテナの小型で経済的なことと効率はそれゆえ、商業的に実行可能な無線装置を実現するためには極めて重要なことである。知られているシュー・ハリントンの関係は、アンテナのサイズとバンド幅に関するものである。一般的に、サイズが小さくなると、アンテナのバンド幅もまた小さくなる。しかし、一方で、端末コミュニケーションデバイスの性能は、より高い転送速度と、バンド幅でのおおきな情報(例えば、ストリーミングビデオ)の受付を提供するために拡大しているために、アンテナのバンド幅は増加しなければならない。
様々な共通のコミュニケーションプロトコル信号、例えば、GSM、EDGE、CDMA、Bluetooth.802.11x、UWA、WCDMAにより操作する現代の無線コミュニケーションデバイス
は、下に記載のような操作の欠点を被っている。
A.パワーアンプ(PA)の効率が悪いのは、次善のPA負荷インピーダンス(アンテナインピーダンスは、PA負荷インピーダンスである)のためであり、コミュニケーションデバイスが操作されている間、PAの出力電力は変化して、そして、信号周波数が変更するように、アンテナインピーダンスは変更する。
B.A.に記載されているように、効率の悪いPAは、コミュニケーションデバイスの利用できるスペース内で適合するその比較的小さなサイズにより、アンテナの比較的狭いバンド幅によってさらに影響を受ける。
C.手効果(hand-effect)又は、それに近い効果により、アンテナの共振周波数はデチューンされ、及び/又は、アンテナインピーダンスを修正するため、次善のPA負荷インピーダンスのためPA効率は悪くなる。
D.比較的小さなアンテナの使用そして、対応する比較的狭いバンド幅のため、次善のPA出力のインピーダンス(つまり、次善のアンテナのインピーダンス)により、放射エネルギー伝達(カップリング効率)のロス。
E.手効果(hand-effect)又は、それに近い効果により起こるアンテナ共振周波数のデチューンによる放射エネルギー伝達(カップリング効率)のロス。
F.アンテナの自然の放射抵抗により近い低い値と対比して、より高い値(つまり50オーム)へのインピーダンス変化による悪いPA効率。
本発明による教示は、1以上の課題を克服しようとすることであり、それによりコミュニケーションデバイスの操作を改善している。
一つの実施例によると、本発明は、コミュニケーションデバイスを備え、さらに、アンテナと、送信のためにアンテナに第1の信号を供給するために入力信号を操作するためのパワーアンプと、前記パワーアンプのために負荷インピーダンスを与える前記アンテナと、パワーに関連するパラメータを持っている前記第1の信号と、前記パワーに関係するパラメータによる負荷インピーダンスを制御するための制御器とを備えている。
その他の実施例によると、本発明は、アンテナを備え、さらに、誘電体の基板と、前記基板と異なる表面に配置された第1及び第2の放射構造とを備え、電子機器のモジュールは、パワーアンプと、前記第1の放射構造に接続された第1の制御可能なインピーダンス素子と、第2の放射構造に接続された第2の制御可能なインピーダンス素子と、第1の状態で、パワーアンプに第1の制御可能なインピーダンス素子を接続し、第2の状態で、パワーアンプに第2の制御可能なインピーダンス素子を接続するための制御器とを備える。
図1は、パワーアンプ出力電力の機能としてパワーアンプ効率を記載したものである。 図2は、本発明の教示によるコミュニケーションデバイスのブロック図を示したものである。 図3は、本発明の教示によるコミュニケーションデバイスのブロック図を示したものである。 図4とは、本発明の教示によるコミュニケーションデバイスの構成素子の2つの実施例の概念図を示したものである。 図5は、本発明の教示によるコミュニケーションデバイスの構成素子の2つの実施例の概念図を示したものである。 図6は、端末であるコミュニケーションデバイスの斜視図を示したものである。 図7は、端末であるコミュニケーションデバイスの断面図を示したものである。 図8は、本発明の一つの実施例によるアンテナの概念図を示したものである。 図9は、図7のアンテナの寄生容量の概念図を示したものである。 は、本発明の他の実施例によるアンテナの概念図を示したものである。 図11は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図12は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図13は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図14は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図15は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図16は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図17は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図18は、本発明の教示による1以上のアンテナを制御するための装置のブロック図を記載したものである。 図19は、本発明の教示による様々なアンテナ制御技術のブロック図を記載したものである。 図20は、本発明の教示による様々なアンテナ制御技術のブロック図を記載したものである。 図21は、本発明の教示による様々なアンテナ制御技術のブロック図を記載したものである。 図22は、制御可能な高バンドと低バンドのアンテナを備えたコミュニケーションデバイスのブロック図を記載したものである。 図23は、本発明の教示により構成されたフロントエンドモジュールの斜視図を示したものである。 図24は、本発明の教示による端子エンドから離れ空いた場所に、フェードポイントを持ったアンテナの概念図を示したものである。 図25は、本発明の教示による送信信号パスのブロック図を示したものである。 図26は、アンテナシステムのブロック図を示したものであり、コミュニケーション信号の送受信のための構成素子に関する。
アンテナ構造を制御すること、そしてパラメータを操作することに関する例示的な方法及び装置を詳細に記述する前に、そもそも本発明が構成素子とプロセスステップの結合に新規性、進歩性が備わっていることを認識すべきである。当業者にとってすぐに明らかになる詳細の説明を公開をしないために、確かな従来の構成素子及びステップは、より詳細に説明していなく、一方で、図面と明細書は、本発明の理解のために適切な他の構成素子やステップはより詳細に記述されている。
次の実施例は、本発明の構造や方法を限定するものではなく、例示的な構造を供給するものである。実施例は、義務的なものというよりも寛容なものであり、完全なものであるというよりも説明的なものである。
マルチバンド-コミュニケーションデバイスのためにマルチバンド-アンテナ性能を供給するためのアンテナチューニング制御技術は従来知られている。本発明は、コミュニケーションデバイスの性能を損なう、次善のアンテナ-インピーダンス(アンテナチューニングプロセスで説明される)と、周波数デチューニング効果を克服するためのアンテナ制御方法及び装置を教示したものである。本発明の実施例によると、アンテナの操作環境により起こる共振デチューニングを未然に防ぐために、所望の共振周波数にアンテナが(その効果的な電気長さを制御することによって)チューニングされる。アンテナを再度チューニングすることは、アンテナ性能を向上させ、コミュニケーションデバイスの性能を向上させる。
コミュニケーションデバイスの送信パワーアンプ(PA)は、その負荷(つまり、アンテナ)に制御可能な出力電力を備え、そして、所望の出力インピーダンス(通常は、インピーダンス変換素子を含めて50オーム)を与えている。パワーアンプに設計されている出力電力のレンジは、操作環境やデバイスにより用いられるプロトコル信号に依存している。
出力電力は、受信デバイスと効果的なコミュニケーションを許容するためにデバイス素子により制御されている。例えば、携帯端末のPAの出力電力は、端末が基地局のサービスエリアで動くとき、携帯基地局と効果的にコミュニケーションできるように制御されている。
従来技術では、PA効率は、固定された負荷インピーダンス(つまり固定されたアンテナインピーダンス)へPAにより供給される電力が変化すると、変化する。さらに、PA出力電力、そして、PA効率は、負荷インピーダンス(アンテナインピーダンス)が変化するのに対応して変化する。アンテナは、ほんのわずかの50オームのインピーダンスを示すようにデザインされているが、実際は、信号周波数によってインピーダンスは変化していることが知られている。例えば、信号の周波数がアンテナの操作周波数バンドの中心近くであるアンテナ共振周波数から、バンドの端近くの信号周波数に移動した場合、アンテナインピーダンスは変化する。アンテナインピーダンスは、信号周波数により変化するため、操作周波数バンド上で、PA出力インピーダンスとアンテナインピーダンスを合わせることは不可能である。そのように、従来技術によると、期待され得る最善は、PA出力インピーダンスが従来の50オームに設定されており、アンテナを共振周波数である50オームインピーダンスに設計し、信号周波数が共振周波数と異なるとシステムが非効率になると認識されている。要約すれば、従来技術では、PA出力電力が変化し、そして、信号周波数が変化すると、PA効率が悪くなる。減少した出力電力効率は、より多くのバッテリーパワーを必要とし、バッテリー寿命を減少される。
本発明の他の実施例によると、アンテナインピーダンス(PA負荷インピーダンス)は、パワーアンプの電力付加効率(PAE)を指令PAラジオ周波数(RF)出力電力で改善するPAにインピーダンスを与えるように制御される。付加インピーダンスをインピーダンス値のレンジから所望のインピーダンス値を与えるように制御することは、PA電力供給によって供給され、どんな指令電力レベルでも効率を向上する値上に動くように、PA出力電圧と電流(PA出力電力を決定している)を許容している。多くのコミュニケーションデバイスは、バッテリー電力によって操作しているので、効率を向上させることは、通話時間(特定のバッテーリサイズのため)をバッテリー再充電の間、延長させる。アンテナ(負荷)のインピーダンスを制御することは、信号周波数が変化するように、自然に起きるアンテナインピーダンス変化の影響を克服する。
けれども、本発明のその他の実施例では、両方の技術の組み合わせた効果を得るために、アンテナ共振周波数とインピーダンスの両方を制御することである。
本発明のこのインピーダンス制御技術は、複素共役一致の従来技術のインピーダンス一致技術とは異なっていることを認識してください(つまり、第1の構成要素の出力インピーダンスは、第2の構成要素の入力インピーダンスの複素共役であり、それは第2の構成要素に接続されている。)それらの従来の技術は、第1の構成要素から第2の構成要素への電力移動を最大化しようとしている。本発明との関連で考慮しているたくさんのPA効率の手段があり、すべては、本発明の範囲内に考慮されているが、より好ましい手段は、PAへのRF電力入力より少ないRF出力電力として定義される電力付加効率(PAE)であるように思われ、PA(つまり、DC電流とDC電圧の生成物)とRF入力電力に供給されるDC電力の合計によって分割される結果としての量である。PA効率(PAゲインとしても表現される)のさらなる手段は、Vendelin、PavioとRohdeによる「線形技術と非線形技術を使用したマイクロ波回路」という題名の参照文献の63ページに記載されている。
一般に、従来技術によると、PA出力インピーダンスは、数オーム(通常のPAトポロジーでは3オーム)であり、通常50オームである、アンテナの入力インピーダンスに(PAと増幅器との間のインピーダンス一致回路によって)変換されなければならない。比較的大きなインピーダンス変換のためにこの必要性を与えることによって、敏感なネットワークは、変換に比較的狭いバンド幅を持たせることを必要とする。本発明によるとインピーダンス変換は必要とされないので、狭い幅の変換成分のバンド幅が狭いことの影響を避けることができる。
図1は、パワーアンプの出力電力(Dbmで)固定した負荷インピーダンスによっての関数としてパワーアンプのPAEのグラフを表している。最大出力電力で、パワーアンプのPAEは約50%である(クラスAモードで操作するパワーアンプにとっての理論上の最大効率)。出力電力が減少すると、PAEも落ち込む。カーブ96は、PAが固定のDCバイアスを持って、固定された50オームアンテナ負荷インピーダンスのような、固定されたインピーダンスへ信号を供給しているときの、このPAE減少を描いている。低いPAEは、負荷を運転するために、PAが対応可能な電力供給電圧を利用できないため、望まれていない。
カーブ98は、DC−DCコンバータで増えるPAのために達成できる改善されたPAEを示している。つまり、出力電力が減少すると、PAに供給されるDCバイアス電圧を制御するためである。DC−DCコンバータは、PA出力電力に対応してPAにバイアスをかけるために、固定されたDC供給電圧に対応して、制御可能なDC電圧を生成している。カーブ96より高いPAEを描くカーブ98によって示されるように、この技術は、PAEを増加させている。しかし、このアプローチは、追加的な素子が必要であり、PAと、それを操作するコミュニケーションデバイスの複雑さを増している。
ほとんどの携帯電話や他の無線のコミュニケーションデバイスは、通常、中程度の電力レベルで操作されている。統計的に、GSM端末は平均出力電圧が約18dBmであり、図1に描かれているように、従来技術のインピーダンス一致技術によると、PAEが通常は25%以下である。出力電力のレベル変化に関係するPAの非効率の問題や、コミュニケーションデバイスを操作において、結果として非効率(つまり、通話時間の減少)を解決するために、本発明は、動的で適応性に富み、PAの出力電力レベルに対応して、PA負荷インピーダンス(つまり、アンテナインピーダンス)の制御を提供している。
一つの実施例では、コミュニケーションデバイスの操作の間にPAEが落ちるときに、PAの出力電力レベルに対応して、PA負荷インピーダンス(アンテナインピーダンス)を改善するために、以下に記述された技術により、アンテナインピーダンスが調整されている。
本発明によるPAの制御は、(PAを飽和させ、入力信号を切断させるどんな電圧より小さい)入力信号を増幅させ、電池寿命と、電池残量により操作されているそれらのコミュニケーションデバイスのための通話時間を伸ばすために、すべての使用可能な電力供給電圧/電流を使用することをPAに許容しようとしている。PAの出力電力と関係する他のパラメータ(PAからの出力信号の電力)は、PA出力信号でピークDC電流を含むアンテナインピーダンスを制御するために使用されている。
図1でカーブ100によって描かれているように、一つの実施例では、本発明は、第1のPAEレベル40%と第2のPAEレベル約50%の間を不連続のステップで、アンテナインピーダンスを指令出力電力に対応して調整している。PAEが約40%に落ち込むと、アンテナ(負荷)インピーダンスは、約50%にPAのPAEを戻らすように調整されている。本発明はそれゆえ、従来の技術によって提供されるものより、より良いPAEを提供するものである。本発明の技術によるPA負荷インピーダンスの制御は、図1で示されるように不連続のインピーダンス値のステップで、又は、実質上継続的に、許容され達成可能なインピーダンス値の範囲上で達成される。
実際のPAEと理論上最大に可能なPAEは、コミュニケーションプロトコルやパワーアンプのデザインに含まれるようなたくさんの要因に決定されるため、図1に描かれているPAE値は、例示にすぎない。その技術は、どの電力レベルでも、PAの操作に採用さえているが、図1で示されているように、PAEは約0から約30dBmの電力レベルで改善されている。PAの出力電力レベルの変更に対応してアンテナインピーダンスを継続的に修正することで、描かれたような不連続的なものより、PAのPAEは、継続的に改善することが可能である。それらの技術は、アンテナインピーダンスを制御する当業者に知られていることで、すなわち、負荷はPAの出力端子に与えられる。PAの出力電力は、電源によって供給された利用可能な電流と電圧によっても制限されている。
あるコミュニケーションデバイスは、PAとアンテナとの間のインピーダンス変換素子を含んでいる。本発明のその他の実施例によると、PA効率を制御するためにアンテナインピーダンスを制御する代わりに、PA効率を制御するために、インピーダンス変換素子によってPAに与えられたインピーダンスを制御している。
本発明の他の実施例では、プロセッサ又は制御器は、アンテナの周波数チューニング(同調)、及び/又は、アンテナのインピーダンスを調整するために、1以上のアンテナ素子又はアンテナ構成要素を制御している。図2は、ラジオ周波数リンク106を通じて情報信号を送受信するためのアンテナ105を備えたコミュニケーションデバイス103が描かれている。一つの実施例では、コミュニケーションデバイス103は、携帯電話端末を含んでいる。アンテナ105によって受信された信号105は、それに含まれる情報を抜き出すために、受信回路107によって処理される。アンテナ105によって送信している情報信号は、ラジオ周波数リンク106上で送信するために、送信回路109で生成され、パワーアンプ111を介して、アンテナ105に供給される。制御器110は、受信回路107と送信回路109を制御している。
アンテナプロセッサ/制御器113(例えば、アンテナ制御器)は、コミュニケーションデバイス103の操作パラメータを指し示す制御器110によって供給される信号に対応している(もしくは、その代わりに、送信回路109又はパワーアンプ111に応答している。)。この信号に対応して、アンテナプロセッサ/制御器113は、周波数チューニング(同調)、及び/又は、インピーダンス制御素子117を制御するために、制御信号を発展させている。例えば、アンテナプロセッサ/制御器113は、PA出力電力を指し示す信号や、コミュニケーションデバイス113の操作周波数に対応している。それに対応して、アンテナプロセッサ/制御器113は、アンテナインピーダンス、及び/又は、アンテナ共振周波数を変更させるために、アンテナに変更をもたらしている。例えば、アンテナプロセッサ/制御器113は、アンテナの放射構造を効果的に増減するための放射セグメントを制御することによって、アンテナインピーダンスを調整し、及び/又は、アンテナの効果的な電気長さを変更するために、アンテナ構造上の供給地点、及び/又は、接地点の場所を選択している。アンテナのインピーダンス、及び/又は、共振周波数での変化に対応して、PAEが改善し、コミュニケーションデバイスの操作を改善している。
周波数チューニング(同調)、及び/又は、インピーダンス制御素子117は、複数の制御されるインピーダンス素子を備えている(さらに、どちらも1以上の誘導性と容量性の素子を備えている)実施例では、アンテナプロセッサ/制御器113は、PAのPAEを指令PA RF出力電力で改善するためにPAに与えるように、アンテナインピーダンスを変更するために、アンテナ105に1以上のインピーダンス素子とスイッチイン又は接続している。
例えば、アンテナ回路へ第1の値のコンデンサを挿入した場合、PCS周波数バンドで操作のために、PAのPAEが改善され、そして、第2の値のコンデンサを挿入した場合、DCS周波数バンドで操作のための、PAEが改善されるということが、本発明の教授により見つけだされている。アンテナプロセッサ/制御器113に供給されるコミュニケーションデバイス103の操作バンドを指し示す信号に対応して、アンテナ回路に、適切なコンデンサが挿入される。
さらに、他の実施例では、アンテナプロセッサ/制御器113は、アンテナ共振周波数を修正すること、そして、現在の操作している周波数バンドにおけるコミュニケーションデバイス103の特性を改善するために、1以上のアンテナ物理特性(例えば、効果的な電気的な長さ、供給地点の場所、接地点の場所)を修正している(例えば、アンテナ回路で、及び/又は、アンテナ回路から、アンテナ素子と関係する回路を変更すること、供給地点に対応してアンテナ接地点を動かすこと、又は、接地点に対応して供給地点を動かすことによって)。
このように、ここに説明された例からわかるように、コミュニケーションデバイス103の操作性を向上するために、アンテナインピーダンス、及び/又は、アンテナ共振周波数を制御的に修正するのに用いられた複数の技術や構造的な素子がある。
アンテナ共振周波数を制御するための一つの技術は、アンテナ放射構造で、コンデンサを直列に挿入することで、結果的に、かなりの共振周波数の変化が起きる一方、わずかなアンテナインピーダンスの変化しか起こらない。アンテナ放射構造で、並列に設置されたコンデンサは、共振周波数を同様に変化させるが、アンテナインピーダンスでかなりの変化が起きる。
他の実施例では、アンテナ放射構造と異なった長さの導体素子を挿入(スイッチイン)又は、削除(スイッチアウト)することによって、アンテナプロセッサ/制御器113の制御の下で、アンテナ共振周波数を修正することである。このように制御信号は、アンテナの効果的な電気長さを修正している。例えば、異なった効果的な電気的長さを持つメアンダラインの素子は、共振周波数を変更するために、アンテナ105で、又は、から交換させることができる。この共振周波数チューニング(同調)を効果的にする構成要素は、さらに、以下で記述されている。
図2の周波数チューニング(同調)、及び/又は、インピーダンス制御素子117は、アンテナ105に関連する素子を備え、又は、図3に描かれているように、アンテナ105から分離し、PA111とアンテナ105の間に割り込むインピーダンス制御素子119を備えている。素子117へのこのような引用は、素子119を含んでいる。
コミュニケーションデバイス103とその構成要素のさまざまな操作パラメータは、決定することができ、周波数チューニング(同調)、及び/又は、インピーダンス制御素子117に供給される制御信号にも対応している。そのようなパラメータは、PAのRF出力電力、コミュニケーションデバイスの操作周波数、及び、PA/アンテナの信号経路上のVSWRを含むが、それに限定されるものではない。
本発明の携帯電話のアプリケーションでは、携帯端末のパワーアンプは、基地局の送受信機を持った閉ループの制御システムの素子である。スイッチを入れたとき、端末のRF電力はデフォルトの値に設定(おそらく、最大出力電圧に近い)され、操作周波数が選択される。ユーザが電話するとき、信号は、制御チャンネルで、周波数又は時間のスロット割り当てを要求する基地局へ送信される。基地局は、端末のために割り当てられた周波数と送信電力に反応する。本発明の技術によると、アンテナインピーダンスは、指令送信電力に対応して所望の値に調整され、アンテナは適切な共振周波数に合わせられる。
携帯電話からの電話の間、基地局の送受信機は、コミュニケーションシステムや端末の操作シナリオに沿って、端末に、その出力電力を減少又は増加する、及び/又は、異なる周波数で送信又は受信するように変更するよう命令する。新たな指令出力電力は、アンテナインピーダンス、及び/又は、アンテナ共振周波数を再び調整するようにされている。このように、基地局の電力命令は、送信信号の電力レベルを変更するために、PAを制御し、そして、PAEを改善するインピーダンスを与えるために、アンテナインピーダンス(PA負荷インピーダンス)を制御もしている。
一つの実施例では、インピーダンスは、最大PAEの50%にPAのPAEを増加するように制御されている。従来技術で現在知られているようにバイアス制御又はパワーアンプのステージを変更する多段での使用を妨げるものではないが、従来技術とは異なって、記述した技術は、バイアス制御又はPAEを、PAのDCバイアス電圧/電流を変更することなしに増加している。
他の実施例では、VSWR(又は、順方向電力)が測定され、PAEを改善するアンテナインピーダンスを制御するために、制御信号は、測定結果から導かれる。プロセッサ/制御器113は、上で記述したようにアンテナ共振周波数を調整するとき、受信デバイスで、信号強度、又は、信号対雑音の割合は、受信側で信号品質を損なうことなく電力減少を起こす共振周波数変化に対応して増加するように、PAの出力電力を減少することが可能である。共振周波数の調整は、PAEを改善するために、アンテナインピーダンス調整を開始する。
PAのPAEとコミュニケーションデバイスの全体効率を改善するためのアンテナの共振長さ、又は、アンテナインピーダンスを変更するために、アンテナのパラメータは、不連続に調整可能な操作、又は、連続して調整可能な操作、又は、周波数チューニング(同調)やインピーダンス制御素子117を制御する制御コンポーネントの操作によって、ユーザにより手動で調整することができる。このような実施例は、周波数チューニング(同調)とインピーダンス制御素子117を自動的に調整するためのプロセッサ/制御器113を含んでもいる。
図4は、アンテナ120は、接地面128上で配置された導電性の素子124を備えている。スイッチング素子130、132、134、136は、個々の場所で電導性の素子124上にある導線140、142、144、146に接続され、信号源150は、閉じたスイッチング素子130、132、134、又は、136を通じて導電性の素子124と接続されている。アンテナ構造と関連して、信号供給の場所は、アンテナインピーダンスに効果を与える。スイッチング素子130、132、134、136は、パワーレベルセンサ160によって供給される制御信号に対応して、開又は閉状態で構成されている。そのようなパワーレベルセンサは、従来は、商用のパワーアンプを連想させる。
同様に、グランドへのアンテナの接続は、異なる伝導性の素子を通じてアンテナをグランドに接続させる1以上の複数のスイッチング素子の操作によって再配置される。図5は、アンテナ180は、電導性の素子200、202、204、206をグランドに選択可能に接続するために、スイッチング素子190、192、194、196を備えている。アンテナのインピーダンス、及び、アンテナ180と動作しているPAのPAEに影響させるために、パワーレベルセンサ160によって供給される制御信号に応じて、特定の電力レベルで、スイッチング素子200、202、204、206の最適に一つを開閉させている。
本発明の教授は、図4、図5のPIFAアンテナ(板状逆Fアンテナ)を併せて記載されているが、他のタイプのアンテナに適用することが可能である。他のアンテナとは、モノポール、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ、ヘリカルアンテナ、誘導体アンテナ、PIFA、ILAや他のものを含むスピラル/パッチ、メアンダラインのような複合アンテナも同様に含まれる。
図4、5で示されたスイッチング素子は、アンテナ構造での供給タップ(供給ターミナル)点又は接地タップ(接地ターミナル)点を動かすために、供給ターミナルとグランドターミナルの間に生じるインピーダンス、つまり、アンテナによって駆動されるパワーアンプによって現れるインピーダンスを変更する、不連続の素子(例えば、PINダイオード、電界効果型トランジスタ、微少電気機械システムや従来技術で知られているその他のスイッチ技術)によって実装されている。アンテナと、アンテナとその関連構成要素が取り付けられた回路基板とを備えたモジュールを形成するために、スイッチング素子は、アンテナに付属された有機の薄型キャリアを備えている。1以上のスイッチング素子の適切な選択によって供給ポイントを再配置することは、ここで記載されているように、より効果的なPAを得るために、PAに課するインピーダンスを約5オームから数百オームに変更することである。
あるコミュニケーションデバイスは、コミュニケーションサービスの多様性を供給し、それ故、それらのサービスに用いられる多周波数バンド(サブバンド)での操作が必要とされている。ほとんどの従来技術のコミュニケーションデバイスは、どのサブバンドもカバーするように、多数の共振性能を持った単一のアンテナを備えている。
チュー-ハリントンの関係によると、アンテナサイズの減少の直接的な作用として、アンテナのバンド幅が減少することだ。この関係は、操作波長に比例して、物理的なアンテナ距離を考慮している。チュー-ハリントンは、単一バンドのアンテナへの適用(特定のアンテナから利用可能なとても広いバンド幅)を制限している。この関係によると、比較的大きなシングルバンドの従来のアンテナは、多周波数バンドで操作可能なコミュニケーションデバイスの全体の操作バンド幅を適切にカバーするために必要とされている。しかし、手持ちサイズのコミュニケーションデバイスは、この関係によりより狭いバンド幅を持った比較的小さなアンテナを必要としている。コミュニケーションデバイスが一つのサブバンド以上で同時に操作することが必要とされているのならそうだが、ほとんどそんなことはないということにも気づく。
単一のアンテナが、多数の操作バンドをしめす場合、個々のバンド原則で、チュー-ハリントンの制限を評価することが適切であろう。本発明は、バンド毎の原則によって、アンテナ特性を改善しているので、チュー-ハリントンの制限は、バンド毎の原則によって再評価され、アンテナによってカバーされるすべてのバンド幅のための結果を生じ、結果を結合する。
本発明の教授によると、アンテナ共振周波数は、ここで記述された様々な技術を使用する所望の操作サブバンドにチューニング(同調)される。どのサブバンドも全体のバンド幅より狭いので、本発明でチューニング(同調)できるアンテナは、チュー-ハリントンの関係を必要とする単一の大きなスペースを必要とするアンテナより小さくすることができる。
図6は、参照文字242で一般に特定される領域で、デバイス240内で配置されたアンテナを持つ端末又はコミュニケーションデバイス240を描いている。従来技術で知られているように、端末240が信号を受信又は送信するために、ユーザによって握られているとき、ユーザの手は領域242に近い場所に配置されている。ユーザの手とアンテナの間の距離は、ユーザの手のサイズとアンテナに対応した手の方向によって決定される。
いわゆる手効果、又は、近接取込は、アンテナ特性上でユーザの手の影響があることを言及している。ユーザの手(そして頭)が端末やその内部のアンテナに近接しているとき、手や頭を備えている材料の全体の誘導定数が、自由環境でのそれらの経験(つまり、空気がアンテナの周りにあり、アンテナの特性が空気の誘導定数によって決定される。)から、アンテナの操作特性を変化させる。この効果は、通常は共振周波数を低くし、アンテナ共振周波数をデチューンする。アンテナは、折り曲げタイプの端末のための折り曲げ位置やスライドタイプの端末のスライド位置のような端末の機械的な構成要素の形状によってデチューンされもする。本発明の教授は、物理的形状のデチューン効果を未然に防ぐことでもある。
824−894MHzのCDMAバンドでの操作のためにデザインされた端末は、許容可能な端末特性を達成するために、バンドの中心近くに共振周波数のピークを示し、すべてではないが、ほとんどのCDMAの周波数バンドを取り込むアンテナバンド幅を示すアンテナを含んでいる。手効果により、共振周波数が、バンドの中心より下がり又はバンドから外れさえもする周波数に動かされる。その結果、アンテナバンド幅がもはや824−894のCDMA周波数バンドでなくなることが起きるため、アンテナと端末の性能が正常に機能しなくなる。手効果は、CDMAバンドで操作する端末に40−50MHz以下までにアンテナをデチューンすることが知られている。
手効果を克服するための技術として知られているものの一つに、対象周波数、すなわち824−894MHzを含み、対象周波数の上下両方の周波数に伸ばす広いバンド幅のアンテナが使用されている。手効果がアンテナをデチューンするとき、操作周波数はアンテナバンド幅内に残る。しかし、アンテナの物理的特性や性能に適用される様々な原理(例えば、シュー・ハリントン効果)によると、アンテナのバンド幅とサイズの間には直接的な関係がある。つまり、アンテナのバンド幅が広くなると、アンテナサイズが大きくなる。
手効果を克服するために知られているもう一つの技術として、アンテナ250(プリント基板252上に実装されている)と端末ケース254の間の距離249を増加することである(図7を見てください。)。この距離を5mmほどまでに増加させると、かなりの手効果が減少する。しかし、端末サイズは、増加した距離に適合するために増加しなければならない。
本発明の実施例によると、周波数チューニング(同調)の動作中の内部コミュニケーションデバイス(端末)のアンテナ、上で説明したように従来技術のアンテナに関する課題を、特に、手効果や体やその他の物によってアンテナの近接アンテナ取り込みに関して、解決することである。アンテナをチューニング(同調)することが、それらの効果(送信や受信モードの両方で)減少し、システム、つまり、コミュニケーションデバイスのアンテナ、パワーアンプ、そして、関連する構成要素の放射効率を改善している。チューニング(同調)は、例えば、手効果によって、アンテナがデチューンしていることを示す信号に対応して達成される。例えば、コミュニケーションデバイスの出力電力を検知する制御信号、又は、送信周波数、又は、近距離プローブから得られた信号である。チューニング(同調)は、ユーザによって手入力により操作されるスイッチによっても影響を受ける。図8は、端末コミュニケーションデバイス内に配置されている接地面302の近傍又は上部に実装されたアンテナ300(この例では、アンテナ300は、らせん状のアンテナを備えているが、本発明の教授では、らせん状のアンテナには限定されない。)を描いたものである。アンテナ300は、さらに、内部のらせん状部300Aと外側のらせん状部300Bとを備えている。アンテナ300の接地端子304は、接地面302に接続されている。端末は、示していないが、処理構成要素を含み、端末が受信モードで動作している場合にアンテナ300によって受信される信号を処理するために動作し、端末が送信モードで動作している場合にアンテナ300への信号を供給するために動作している。供給端子306は、そのような追加的な構成要素とアンテナ300の間に接続されている。
アンテナ300の等価回路310が、図9で描かれており、端末が送信モードで動作しているとき、アンテナ300によって送信される信号を表す信号源312を含んでいる。等価回路310は、さらに、内部のらせん状部300Aと接地面302との間、外側のらせん状部300Bと設置面302との間、外側らせん状部300Bを持った内側らせん状部300Aとがそれぞれ対になって構成されている寄生容量316、318、320とを含んでいる。
本発明の実施例の教授によると、1以上の寄生容量は、アンテナ300の共振周波数を変更するために修正されており、そのことは、PAのPAEを改善するアンテナインピーダンスを修正するための本発明の教授に対応しており、アンテナインピーダンスによりいくらかの影響があるだろう。それ故、図8で示したように、アンテナ300は、バラクターダイオードの容量と、アンテナ300と接地面302との間の容量と変更するために、可変の電圧源352に対応したバラクターダイオード350をさらに備えている。一つの実施例では、手動で操作される制御器は、最適な性能のため、アンテナ300をチューニング(同調)するために、バラクターダイオードに供給される電圧を手動で調節することを端末のユーザに許容するために備えられている。他の実施例では、アンテナプロセッサ/制御器113(図2を見て下さい)は、例えば、コミュニケーションデバイスが動作しているサブバンドに対応して、可変の電圧源352を制御している。
アンテナ300のどの領域で電気容量を変化させることは、アンテナの共振周波数を変更することになる。電流が最大又は最大近くで電気容量を変化させることは、共振周波数のかなりの変化をもたらすだろう。比較的小さな電気容量の値は、アンテナの高いインピーダンス領域で変化を与えるために使用されている。なぜならば、小さな電気容量のリアクタンスは、高いインピーダンス領域でアンテナのインピーダンスに関して大きな意味をもっているからである。インピーダンス変化が作られる一つの場所は、接地304、及び/又は、供給端子306に近い領域が含まれ、そして、バラクターダイオードは、好ましくは、接地304/供給端子306の近傍に配置されている。バラクターの使用に加えて、電気容量は、本発明の範囲内で考慮される他の技術によって変更することが可能である。
他の実施例によると、アンテナ300のインダクタンスは、アンテナの共振周波数(基本共振周波数とその他の共振モードを含む)を変更するために修正される。そのようなインダクタンスは、アンテナ300と(接地面へ)直列又は並列に接続されている。アンテナリアクタンスの誘導又は容量性の成分(又は両方)は、共振周波数を変更するために修正される。
さらに、他の実施例では、共振周波数は、スイッチング素子364を介して、バラクターダイオード350に、電圧源362によって供給される不連続の固定されたDC電圧の適用によって制御されている。図10を見てください。スイッチ364は、手動でユーザによって操作されるか、性能パラメータ又は、アンテナがその共振周波数からデチューンされることを示す操作計量に対応して自動的に制御されている。
このように、この実施例は、スイッチング素子が、閉又は短絡状態にあるとき、DC電圧の値に対応して不連続の共振周波数の移動することを説明している。本発明は、さらに、複数の電圧源も考慮していて、単一のアンテナから複数の電気容量と複数の共振周波数を供給するために、複数のスイッチに対応している。スイッチングしたり、電気容量を積分したりするMEMSも、他の容量性のチューニング方法と同様に、このアプリケーションとして使用される。
他の実施例では、図11のRF(ラジオ周波数)プローブ400は、パワーアンプ111に応答する同調アンテナ404の領域近くで放射電力を検知する。ここで記述したようなアンテナチューニングシステム(図2のアンテナプロセッサ/制御器113を含む)は、プローブの応答を最大化させるために、アンテナ共振周波数をチューニング(同調)している。チューニングは、不連続の所定のステップであり、又は、検知した場所近くの電力を最大化するのに対応している。一般的に、この技術は、アンテナ周りの材料における吸収損失を補償していないが、アンテナ共振周波数で損失のない誘導効果のため修正している。
あるコミュニケーションデバイス、又は、端末は、多数のシステムプロトコル(携帯システムやBluetoothによるCDMA,TDMA、EDGE、GSM、又はIEEE802.11x)により操作可能であり、どのプロトコルも、異なる周波数バンド(サブバンドとも言われている)に割り当てられている。従来技術では、端末には、周波数バンドの一つで操作するためにデザインさらたアンテナを持った複数のアンテナ、又は、複数の共振挙動が可能な一つのアンテナが含まれる。複数のアンテナを使用することは、明らかに、端末のサイズを大きくさせ、複数の共振挙動を持った一つのアンテナは、特にサブバンドが離れていたりして、特定の周波数に最適化することができず、それ故性能が落ちてしまう。
本発明は、異なる周波数バンドで、つまり、異なる携帯プロトコルに対応して、端末を操作することが望まれるとき、操作サブバンドに対応して、(アンテナ共振周波数を変更するために適切なスイッチ素子を動作することで)単一のアンテナをチューニング(同調)している。利用可能な異なるプロトコルに自動的に変更する端末のために、端末制御器は自動的に、バラクターダイオード350のために適切なDC電圧を選択することによって、アンテナ共振周波数を制御している。その結果、アンテナ共振周波数が選択された操作バンド内になる。
本発明によるマルチバンドのアンテナは、図12のマルチバンドのチューニングが可能なアンテナ450によって描かれている。マルチバンドアンテナ450は、制御器110から供給される信号に対応して制御されており、コミュニケーションデバイスの現在の操作サブバンドを示している。
コミュニケーションデバイスが、第1の周波数バンドの操作から第2の周波数バンドの操作へ変更するとき、アンテナ450によって与えられるインピーダンスは変化し、PA111のために最適なインピーダンスなっていないかもしれない。つまり、所望のPAEで操作するためにPAに許容する負荷インピーダンスを提供している。最適なインピーダンスは、複数のバンドが周波数でかなり離れているような場合に、より少なくなる。そのようなシナリオは、GSMバンド(880−960MHz)での操作から、CDMAバンド(824−894MHz)での操作へ変更した場合に際立った減少が端末で起きる。例えば、操作を第2の周波数バンドへ変更した場合、VSWRは増加し、PAEは減少する。このように、本発明の実施例によると、共振周波数とアンテナインピーダンスの両方が、コミュニケーションデバイスの操作、つまり、PAのPAEを含む、を改善するために制御されている。
現在の操作バンド又はサブバンドを指し示す制御信号に対応して、アンテナは、他の共振周波数にチューニング(同調)される、及び/又は、アンテナインピーダンスは、PAのPAEを上昇させるPAの負荷インピーダンス与えるために修正される。PAのPAEを指令PA出力電力レベルに改善するためにアンテナインピーダンスを修正すること、又は、所望の共振周波数にアンテナを再チューニングすることは、スタブ同調器、又は、集中素子と分配された素子の組み合わせによって達成することができる。
また、アンテナ共振周波数、及び/又は、アンテナインピーダンスは、インダクタンスや電気容量といった、1以上のアンテナの効果的な電気長さを修正すること変化させることが可能である。それは、1以上の集中容量、または、インダクタンス素子を使用することで特性を修正すること、又は、ここに記載された様々な技術を使用することである。あるアプリケーションで、図12の素子によって実装される場合、アンテナバンドのチューニングはPAのPAEを約9%上昇する。つまり、PAEが約20%にまで上昇することが観測されてもいる。
アンテナは、どんな時も、一つのみのバンド又はサブバンドで共振することを必要とされるが、アンテナの周波数チューニングの機能は、バンド幅が減少することにより、アンテナの容積サイズを減少すること(約1/2に減少することが予測される。)を許容している。
シミュレーションでは、あるアプリケーションでアンテナ共振周波数のチューニングのみで、アンテナインピーダンス、つまりPAの負荷インピーダンスを制御する必要なしに、所望のPAEゲイン作ることが可能であり、一方、どのバンド又はサブバンドをカバーするために十分なバンド幅を維持するために、アンテナ体積を減少することが利用されている。
図13は、本発明による他の実施例を描いており、パワーアンプの出力電力が上記のように所望の値に変更すること場合に、フィルタ460とアンテナ465の一つ又は両方のインピーダンスはパワーアンプ111のPAEを改善するために制御することが可能であることが特徴である。スイッチの集合462は、フィルタの入力インピーダンスを変更させるためにフィルタ460の素子を選択している。同様に、スイッチの集合464は、アンテナインピーダンスを変更させるために、アンテナ465の素子を選択している。
一般的に、フィルタはフィルタリング機能(例えば、最小挿入損失で周波数バンド内で帯域外の調和振動数をフィルタリングすること)に対応して制御されている。フィルタを制御することでも、所望のPAのPAEを達成するために、所望のPA負荷インピーダンス(アンテナインピーダンスも併せて)を与えることを手助けしている。
コミュニケーションデバイスで作られたどんな様々に異なった信号もスイッチの集合462と464を制御するために使用されている。図示された実施例では、パワーセンサ468から導かれた制御信号は、スイッチの集合462と464のために制御信号を生成するために、エンコーダ/マルチプレクサ470に供給されている。制御信号に対応して、スイッチ462と464(機械スイッチとして図示されているが、電気的、機械的、電気機械的なスイッチとしても実装可能である)は、それぞれの制御デバイスのために所望のインピーダンスを与えるように構成されている。他の場所でも記載されているが、アンテナインピーダンスを制御するための技術と構成要素は、フィルタ入力、及び/又は、出力インピーダンス、及び、アンテナインピーダンスを制御するために、図13の実施例で適用可能である。
図14は、デュアルバンドのコミュニケーションデバイス480のある素子を図示したものであり、850/960MHzのGSMバンドと1800/1900MHzのGSMバンドの両方で操作可能である。前者のGSMバンドで操作するとき、送信される信号は、パワーアンプ486と適切に構成された送信/受信制御スイッチ487を通してアンテナ486に供給されている。後者のGSMバンドで操作するとき、送信される信号は、パワーアンプ488と適切に異なる構成の送信/受信制御スイッチ487を通してアンテナ486に供給されている。アンテナ484は、放射構造490と、アンテナの共振周波数、及び/又は、そのインピーダンスを調節を許容する制御可能なアンテナ素子491を備えている。
制御器110によって供給される制御信号は、所望の操作バンド、又は、サブバンド、及び、PAの出力電力に対応して、パワーアンプ486/488と、制御可能なアンテナ素子491を制御している。
一つのGSMバンドで操作するコミュニケーションデバイスについて記載したが、コミュニケーションデバイス480に記載した本発明の教授は、他の信号送信プロトコル、例えば、EGSM、CDMA,DCS、PCS、EDGE、そして、他の携帯でないコミュニケーションシステム及びプロトコルに適用可能である。
コミュニケーションデバイスでアンテナをチューニングする機能を提供することは、より小さなアンテナ構造の使用を許容することであり、一方、アンテナ構造(そして、PAのようなそれらに関連する構成要素)は、従来技術のアンテナより、より高いPAEで操作している。明らかではないが、これは、バンド幅とアンテナ容積の間のシュー・ハリントンの関係の直接の結果である。一般的に、より小さなアンテナは、より小さいバンド幅を示すが、アンテナ共振周波数がコミュニケーションデバイスの現在の操作バンドに制御可能であれば、コミュニケーションデバイスが操作するすべての周波数バンドで受け入れ操作可能なワイドバンドのアンテナが必要なくなる。より小さな(そして、同様により効果的な)アンテナは、もし、アンテナの操作バンド、又は、サブバンドが、操作バンド又は、サブバンドに対応して選択可能であれば、コミュニケーションデバイスで採用することが可能である。半二重のコミュニケーションシステム(異なる送信及び受信周波数)では、送信/受信制御スイッチの位置が、無線デバイスが送信状態か受信状態かどうかに依存して、操作サブバンドに共振周波数を変化させるようにアンテナに命令する。この技術は、ほとんどのアンテナを体積で約1/2に減少させることを許容し、そして、アンテナのPAEを比例して増加させる。
他の実施例によると、半二重のコミュニケーションプロトコルのために、コミュニケーションデバイスのプロセッサは、端末の操作モードに依存しているバンド(サブバンド)の送信部か受信部かどうかを、ここで記載された技術であるアンテナ共振周波数、及び/又は、アンテナインピーダンスを修正することによって選択している。サブバンドは、コミュニケーションデバイス上のすべてのバンドより狭いバンド幅を持っているため、この実施例によるとアンテナサイズを減少することが可能である。
本発明の実施例は、当業者にとって容易推考なことではなく、コミュニケーションデバイス内でより小さなアンテナを使用することを許容し、一方で、操作バンド幅上でアンテナ性能(例えば、PAE)を改善している。アンテナ性能パラメータ(例えば、共振周波数)をコミュニケーションデバイスの操作周波数に対応して、変更又は選択することは、すべてのバンドで操作することを可能とするアンテナの必要性をなくし、さらに、アンテナ性能を犠牲にすることなしに、より小さくて適用可能なアンテナを許容している。実際、アンテナ性能は、改善されている。少なくとも、より小さなアンテナを構成すること、及び、アンテナの性能を改善するために本発明の教授を使用することは、より小さなアンテナの公知の性能制限を克服することができる。このように、アンテナや端末性能を犠牲することなしに、より小さな端末は、より小さなアンテナを使用してデザインすることが可能である。アンテナ性能を改善するために、プロセッサは、供給地点、接地点、インピーダンス、アンテナ構造、又は、与えられた操作状況に効果的なアンテナ長さ(例えば、信号極性、プロトコル信号)又は、操作周波数を改善する。
本発明により得られる効果は、1)より小さなアンテナサイズ、2)現在の操作バンド幅に基づくアンテナ構造に適応可能な制御により、操作バンド幅上のアンテナPAEを改善すること、である。
アンテナチューニングは、手やその他の近接の影響により、デチューンすることを克服することもできる。アンテナ周波数は、ユーザが体の一部又は他の物体を端末や無線のコミュニケーションデバイスに近づけると変動することが知られている。その場合、2つの物理的現象がおき、受信と送信の両方で端末信号が劣化する結果となる。第1の影響は、アンテナの近接した容量性の負荷によりアンテナ共振周波数がデチューンしてしまう。第2の影響は、生物又は物質(木、紙、水、など)の近接により誘導特性と関連して抵抗損失(複素数の誘導定数も含まれる)の作用が起きることにより信号の吸収がおきる。
人間の体に近接して無線の携帯端末を操作することは、遠視野放射信号で7dB以上の損失が起きる。公開されたシミュレーション研究によると、少なくとも3dBの損失は、吸収によるものである。残った損失の部分は、おそらくアンテナのデチューンの影響によるものだろう(4dBかそれ以上)。
本発明は、積極的にアンテナをチューニング(同調)しているが、視野放射成分の吸収による上記損失を是正するものではない。それでもなお、このアプローチは、様々なデシベルの端末受信、又は、送信性能を改善している。手/頭の負荷による放射信号性能の現在における減少は、一般的に-3dBから-10dB以上である。本発明の近接場でのチューニング制御技術によると4dBかそれ以上付け加えたゲインになると推定される。
この実施例では、図15で描かれているように、近接センサ506に対応してアンテナ504の制御周波数チューニングとインピーダンス制御素子502といったアンテナでの誘導性、又は、容量性のチューニング素子を変化させることによって実行される。本実施例では、上記で記載したように、アンテナの効果的な電気長さを変更させることによっても実行される。
他の実施例では、アンテナ514へのパワーアンプ111のインピーダンスを制御するため、又は、アンテナ514の共振周波数を制御するために、近接センサ506は、アンテナインピーダンス制御回路512(図16を見よ)に制御信号を供給している。
近接センサ506は、容量性センサ、又は、その他のセンサデバイスといった光学センサを使用して、体又は体の一部の存在を検知するセンサを備えている。制御信号に対応して、アンテナは、近接物によるデチューンを弱めるために、そして、デチューンによる損失を補償するために、所定の周波数にチューニング(同調)されている。他の実施例では、近接センサは、近接場の信号を最大化するために、アンテナをチューニングする制御信号を供給するために、近接場RFプローブと交換している。
他の実施例では、センサ506は端末コミュニケーションデバイスの形状を検知するための構成要素を備えている。例えば、スライドタイプの端末と折り曲げタイプの端末は、アンテナ504の操作に影響する開いた位置又は閉じた位置にすることができる。端末形状を測定することによって、アンテナはアンテナと端末の性能を改善するために制御することが可能である。
さらに、他の実施例では、本発明は、製造工程において共振周波数の変化を減少させるために、コミュニケーションデバイスの製造の間に使用されるアンテナ共振周波数チューニング構成要素を備えている。
そのような共振周波数チューニング構成要素は、上記で記載されているように、周波数チューニング及びインピーダンス制御素子117(図2を見よ)、又は、チューナブルアンテナ404(図11を見よ)といった複数のチューニング構成要素(例えば、構成要素の行列)を備え、前記複数のチューニング構成要素は、製造変化から起きる共振周波数又はバンド幅の変化を期待される範囲に補償するために制御可能である。製造段階の間、チューニング構成要素は、最適の性能(PAE、VSWR等)のため、所望の共振周波数に設定するように構成されている。一つの実施例では、チューニング行列は、アンテナ回路に行列構成要素を挿入するために開いた(膨らんだ)可溶性のリンクを持った受身の組立を備えている。他の実施例では、能動素子スイッチ(電界効果型トランジスタ、微少電気機械システムや従来技術で知られているその他のスイッチ技術)は、1以上のスイッチデバイスを閉じることによって、アンテナ回路に構成要素を挿入するために利用されている。
図17は、アンテナの初期放射構造550を描いている。スイッチ552(例えば、可能性のリンク、トランジスタスイッチ)は、1以上のアンテナインピーダンスと共振周波数を制御するために、1以上のチューニング構成要素556A、556B、556C、556Dを初期放射構造550での様々な位置に切り替え可能に接続している。製造変化の影響を克服するために、最初の放射構造を製造、検査した後に、スイッチは永久に開いたり、又は、閉じたりしている。その他の実施例では、スイッチ552は、第1の放射構造が操作するコミュニケーション装置に関する制御器によって制御され、制御器は、スイッチ552を制御するため、及び、アンテナの操作、特に、アンテナ共振周波数及びインピーダンスを制御するためにコミュニケーション装置の操作特性に対応して制御している。
本発明の教授は、アンテナの多様性を供給するコミュニケーションデバイスに提供されもしている。それは、多様性のあるアンテナは、アンテナ共振周波数を制御するために、リアクタンスでの変化、又は、効果的な電気長さの変化を達成するための構成要素が含まれている。
図18で描かれているように、コミュニケーションデバイス600は2つのアンテナ602と604とを含み、どちらのアンテナも、様々な技術又は本発明の実施例により、それぞれのアンテナ共振周波数、及び/又は、インピーダンスを制御するためにアンテナ制御器610及び612に対応して制御されている。多様性制御器618は、アンテナ610及び612の一つのどちらが与えられたどの時間(受信モードで、信号が合成の受信信号を作成するために組み合わされる)でも操作可能であるか決定する。適切なアルゴリズムを処理しているプロセッサは、コミュニケーションデバイスの信号品質基準を改善するために、アンテナ制御器210及び212、及び多様性の制御器を制御している。
図19−21は、アンテナの操作環境内で好ましくない状況の影響を克服するか、少なくとも軽減するために機能を提供する追加に構成可能又は制御可能なアンテナを描いている。図19でのアンテナ700は、メアンダライン構造702を備え、さらに、複数のメアンダライン部702Aと供給点704に接続される第1の端末側終端、及び、放射構造706に接続される第2の端末側終端を備えている。1以上のメアンダライン部702Aに接続されている例示のタップ710は、アンテナ制御器718の制御の下で、関連するスイッチ714を閉じることによってグランドに接続される。グランドに1以上のメアンダライン部702Aを接続することは、1以上のアンテナ共振周波数、バンド幅及び入力インピーダンスに影響する。
メアンダライン構造702は、メアンダライン構造702を備えた導体の物理的容量は、その効果的な電気容量と等しくない遅波構造である。一般に、遅波導体又は構造は、進行波の相速度が、自由空間の光速度より遅いということが定義されている。相速度は、波長と周波数を作成し、メアンダラインが構造が構成される、すなわち、c/((sqrt(εr)sqrt(μr))=λfである材料の誘電率と材料の透磁率を考慮に入れる。周波数は、遅波メアンダライン構造702を通り伝播する間、変化せず一定であり、波が真空)(c)で光速より遅く進行するのであれば、構造内の波の波長は自由空間での波長より短くなる。遅波構造は、共振周波数や波長といった物理的長さの従来の関係を分断し、導体で進行する波の長さが、その自由空間での波長より短いので、物理的により短い導体の使用を可能としている。
供給点704は、アンテナ700を持って操作可能なコミュニケーションデバイスの1xXRFスイッチ722を介して、受信及び送信回路720と接続している。従来知られている受信及び送信回路700は、アンテナ700によって受信した信号から情報信号を決定するために、1以上の低騒音増幅器、及び、関連した受信、復調、デコードする構成要素を備え、さらに、情報信号に対応して送信信号を生成する1以上のパワーアンプ、変調、コード化する構成要素を備えている。
受信及び送信回路720のある構成要素は共振点を持ち、コミュニケーションデバイスの最適な性能のために、適切な共振構成要素が操作バンドやコミュニケーションデバイスのモードに対応して選択されなければならない。制御導線724上に回路720によって、又は、アンテナ制御器718からの制御信号によって、供給される制御信号により制御される1xXスイッチは、アンテナ700を適切な共振構成要素に接続するための機能を実現している。加えて、コミュニケーションデバイスの操作モードに対応して、アンテナ700の性能を改善するために、アンテナ制御器718を構成することが望ましい。例えば、コミュニケーションデバイスが第1の周波数バンドで受信モードで操作可能である場合、1xXスイッチ722は、第1の周波数バンドで操作するために最適化された受信構成要素をアンテナ700に接続するために構成されている。さらに、第1の周波数バンドで信号を受信するために、アンテナ700の操作を改善するスイッチ714を制御するアンテナ制御器718が構成されている。実施例では、アンテナ性能の最適化には、動作している受信回路720のPAEを改善するアンテナインピーダンス与えるスイッチ714が構成されていることが提案されている。
一つの実施例では、図19のアンテナ700は、誘導性の回路基板上又は内に構成されている。このように、誘導性の材料の誘電率と透磁率は、メアンダライン構造702の特性、及び、アンテナ700の特性に影響を及ぼす回路基板を備えている。そのような実施例では、アンテナ700は、図6の端末又はコミュニケーションデバイスといった、コミュニケーションデバイスの関連する回路に簡単化した挿入及び接続のためにモジュールとして構成されている。モジュールアンテナの使用は、アンテナの適切な物理的配置や接続を保証するために、製造過程での再現性を向上させる。
ある実施例では、スイッチ714は、おのおののタップ710のためにDCグランドを作成するために、インダクタを通してグランドに、おのおののタップ710を接続するために実装されている。
図20の実施例では、アンテナ750は、メアンダライン構造702を備えた構成可能な信号供給構造を備えている。アンテナ操作特性(例えば、アンテナインピーダンス、ゲイン、アンテナ指向性)は、アンテナ制御器718の制御の下で、複数のスイッチ754の一つを閉じることによって決定される。図21は、メアンダライン構造802を備えたアンテナ800を備え、さらに、アンテナ800の不連続な共振周波数のチューニングを提供するために、複数のメアンダライン部802Aと、アンテナ制御器718によって制御される複数の例示的なスイッチ808を備えている。メアンダライン構造802はアンテナ部を構成し、それ故共振周波数を含むアンテナパラメータに影響を与えるため、1以上のメアンダライン部802aを短絡させることは、アンテナの共振長さや共振周波数を変更させる。1以上のスイッチは、所望の周波数へアンテナ800をチューニングするために閉じることが可能である。一般的に、スイッチ808の操作によるチューニングは、連続的というよりも、不連続的なチューニング共振周波数になる。
例示の操作モードでは、1xXスイッチ722は、コミュニケーションデバイスの現在の操作パラメータに対応して、アンテナ800への受信及び送信回路720の適切な共振構成要素に接続するように制御されている。選択された共振構成要素の操作周波数と同じアンテナ共振周波数を作成するために、アンテナ800の共振周波数は、アンテナ制御器718の制御の下で、スイッチ808を構成することによって制御されている。図19−21で示されている様々なスイッチ素子は不連続のスイッチ(例えば、PINダイオード、電界効果型トランジスタ、微少電気機械システムや従来技術で知られているその他のスイッチ技術)によって構成されている。単一の誘電性の回路基板上の制御スイッチ及び1Xxスイッチといいたスイッチ素子は、アンテナ(例えば、メアンダライン構造及び放射構造)を備えるモジュールを構成するためにアンテナに取り付けられている有機の薄型キャリアを備えている。
図22は、それぞれ低バンド及び高バンドのアンテナ902及び904を備えている。インピーダンス制御回路906及び907は、ラジオ周波数(RF)スイッチ910のスイッチ端末908に低バンドアンテナ902を接続している。RFスイッチ910のそれぞれの送信及び受信端子912及び914は、それぞれ、低バンドパワーアンプ920及びフィルタ922の直列接続に、及び、第1バンドの低騒音増幅器(LNA)928及びフィルタ930の直列接続に接続されている。
RFスイッチ910のそれぞれ送信及び受信端子932及び934は、それぞれ、直列接続された低バンドパワーアンプ920とフィルタ922に、及び、直列接続された第2のバンドの低騒音増幅器(LNA)938とフィルタ940に接続されている。スイッチ端子941は、入力端子932又は入力端子934のいずれかに接続するように操作可能である。
一般的に、インピーダンス制御回路906及び907は操作性を向上する低いバンドのパワーアンプ920への現在選択されているアンテナ(負荷)インピーダンスとは異なっている。典型的には、パワーアンプ920は二つの周波数バンドで操作されており、それぞれ異なったPA出力インピーダンスを与えている。それゆえ、選択可能なインピーダンス(インピーダンス制御回路906及び907)を供給することは望ましい。
ある実施例では、インピーダンス制御回路906は、共通端子とグランドの間に接続されているインダクタと共に、共通端子に第1及び第2のコンデンサの直列接続を備えている。ある実施例では、インピーダンス制御回路907は、共通端子とグランド間に接続されているコンデンサと共に、共通端子で第1及び第2のインダクタの直列接続を備えている。他の実施例では、異なるインピーダンス制御回路は、低いバンドのアンテナ902のインピーダンス及びPA920のインピーダンスに依存して使用されている。
高いバンドアンテナ904は、インピーダンス制御回路906を通して、スイッチ端子950に、そして、インピーダンス制御回路907を通して、スイッチ端子954に接続されている。RFスイッチ910のそれぞれ送信及び受信960及び962は、それぞれ、高いバンドのパワーアンプ964とフィルタ964に直列接続され、そして、第3のバンドLNA970及びフィルタ972と直列接続されている。
RFスイッチ910のそれぞれ送信及び受信端子978及び980は、それぞれ、直列接続された高いバンドのパワーアンプ964とフィルタ966、及び直列接続された第4のバンドLNAとフィルタ986に接続されている。
受信した信号からノイズと帯域外の周波数成分を取り除くために従来方式では、LNAの機能と関連したフィルタ930、940、972及び986は、それぞれフィルタ930、940、972及び986の通過バンドを持ち、それに関連したLNAの操作バンドに依存している。
スイッチアンテナ900の操作モードは、アンテナ900が機能するコミュニケーションデバイスの操作によって決定される。低いバンド(すなわち低周波数での操作)受信モードで操作される場合、スイッチ端子908が、低いバンドアンテナ902とインピーダンス制御回路906を、フィルタ930と第1のバンドLNA928へ接続するように構成される、又は、スイッチ端子941が、低いバンドアンテナ902とインピーダンス制御回路907を、フィルタ940と第1のバンドLNA938と接続するように構成されるかのいずれか一方である。スイッチング素子908及び941の構成は、コミュニケーションデバイスの操作特性に基づいてアンテナ制御器(図22には示されていない)によって制御されている。特に、コミュニケーションデバイスが二つの異なった低バンド周波数で操作可能であれば、スイッチ端子908又は941の一つが、関係するLNA928又は938を、それぞれ、操作低バンド周波数に対応して低バンドアンテナ902に接続するために操作可能である。
低周波数バンド送信モードでの操作の間、PA920は、端子921又は端子932のどちらかを経由して、パワーアンプ920のPAEを向上させるインピーダンス制御回路906又は907の一つよって決定されるとき、選択されたRFスイッチ910の構成を経由してインピーダンス制御回路906又は907の一つを通って、低バンドアンテナ902に接続される。他の実施例では、インピーダンス制御回路906及び907は、パワーアンプのPAEを向上するために関係するパワーアンプによって見られるインピーダンスを変更するために制御可能でもある。
高周波数バンドで、変更アンテナ900の操作をする間、スイッチ素子950及び954は、LNA970又はLNA984のどちらかを受信モードで高バンドアンテナ904に接続するか、高バンドPA964を、インピーダンス制御回路906又は907を通って、高バンドアンテナ904に接続するように制御されている。
他のところで、ここで説明したように、デバイス性能を向上させるために、送信及び受信信号経路で構成要素のインピーダンスをわずかな50オームに変更することがコミュニケーションデバイスのデザイナーの目的である。これらの構成要素は通常は個々に生産されて組み立てられるため、与えられたインピーダンス値は、実質的に50オームとは異なっていて、50オームへの変更が、上記で説明したように望ましくないバンド幅での制限で行われる。
付け加えて、構成要素と接続される導体との配置(50オームインピーダンス以外になる)は、インピーダンスを望まれる50オームとは異なったものにする傾向がある。最終的に、アンテナの供給者は、本質的にアンテナの性能に影響を与える、送信及び受信信号経路でのデザインの特徴や構成要素を制御したり影響を与えたりしないのである。
インピーダンス不適当のための性能低下に加えて、コミュニケーションデバイスでの構成要素でアンテナ近くの電気場及び電磁場の相互作用により、a)電気的に抵抗損失メカニズムを起こす近接の素子での望まない電流の励起のため、より低い放射PAE、及びb)アンテナの共振周波数に影響を与えるアンテナ素子上での誘電性の負荷の影響を起こすことが知られてもいる。
アンテナ性能上のこれらの影響を克服するために、本発明は、1以上の送受信回路、低雑音増幅器、パワーアンプ、及びアンテナにこれらの構成要素を接続している素子を含んでいる直列の構成要素の一続きの1以上の構成要素を組み込んだラジオ周波数モジュールについて教授している。インピーダンス変化の影響と従来技術の不適当を克服するために、モジュール構成要素によって与えられるインピーダンスは、受信送信信号の性能を改善するために、すべてのモジュール構成要素の間で本質的に一致している(従来の50オームではない)。例示のモジュールが図23に記載されており、以下の文章で説明されている。
モジュールはまた、パワーアンプのPAEを改善している。(充電と充電の間でより長い通話時間を実現する。)すべての構成要素がモジュール内に実装され、そして、その製造が繰り返されるため、モジュールに使用により、市場への開発時間を減少させ、生産及び構成要素の集積化のコストを減少させている。
図22の変更アンテナ900のモジュールの実施例が図23に記載されている。モジュール1000は、前工程の電気モジュール1002(一つの実施例では、インピーダンス制御回路906及び907、RFスイッチ910、フィルタ922、966、930、940、972及び986、パワーアンプ920及び964、及び、低雑音増幅器928、938、970及び984、又は、それらの素子の組み合わせを備えている。)、有機(又は他の)ラミネート材料1004、低バンド及び高バンドアンテナ902及び904(好ましくは、伝導性のフレックスフィルム材料と、その上にプリントされるか、ラミネート1004の1以上の表面から取り除かれるかのどちらかを含んだ、適切な長さの伝導性の材料から構成されている)、及びキャリア1008を備えることを特徴としている。他の実施例では、インピーダンス制御回路906及び907の受身の構成要素、及び、フィルタ922、966、930、940、972及び984の受身の構成要素が、ラミネート材料1004内に受身の素子として構成されている。ラミネート材料の候補として、グラスファイバーフィルタ材料を持つか、持たない、PCBとして知られている化合物やエポキシ樹脂の材料が含まれる。プリント基板材料やフレックスフィルム材料が有機のラミネート材料の代わりに使用されている。
低及び高バンドアンテナを、それぞれ、824−960MHz及び1710−1990MHzの周波数バンドで操作する実施例では、モジュール変更アンテナ900は、(つまり、ラミネート材料)は、縦が約28mmで、横が約15mmで、高さが約7mmであり、従来のマルチバンドアンテナの容積のおおよそ半分から四分の一のアンテナ容積を提供している。モジュールの形でここで説明された様々なアンテナ制御技術を実現することにより、より効果的なパッケージ、コミュニケーションデバイスへのより単純な挿入、より低コスト、より好ましい信頼性、及び、より好ましい性能を提供している。特に、コミュニケーションデバイスでのモジュールの使用に関連したデザインやレイアウトの工程が本質的に減少される。さらに、ここで記載された選択可能/制御可能/チューニング可能な特徴の様々なアンテナの実施例は、従来のマルチバンドのアンテナより、操作バンド幅上で高いPAのPAEを提供している。
モジュール1000内では、接続された構成要素のインピーダンス値を従来の50オームに変更する必要はない。
CDMAシステムでは、ここで記載されているようにアンテナのアクティブなチューニングは、アンテナとPAの中間の送受切替器を経由して、PA出力で与えられるインピーダンスを与えている。相、振幅、及び/又は、アンテナのインピーダンスが調整されることによる様々な考えは、送受切替器の送信特性を考慮にいれ、アンテナとPAとに相互に連結される送信ラインに関係している。送受切替器の周波数依存の特性は、アンテナインピーダンスを調整する場合に、それゆえに考慮にいれなければならない。また、送受切替器の周波数変化のチューニングを採用可能であり、付け加えて、アンテナでチューニングされた素子も採用可能である。定格負荷以下で、増幅器のPAEを改善するために、送受切替器自身の電力依存のチューニングも同様に必要とされている。
結果として、アンテナ、位相/振幅/インピーダンスチューニング構成要素と、送受切替器、図23のモジュール1000のような、モジュールの一部として関係する制御構成要素とを含むことが好ましい。記載したように、モジュールは、PA効率を最適化する操作周波数で負荷をPAに与える機能をしている。他の実施例では、ミスチューニングのある度合いが、操作中のアンテナ近接効果(例えば、アンテナへのユーザが持っている又は体の近接の関係)のために調節されることが採用されている。
アンテナでチューニング構成要素を含めること(上記の様々な実施例で説明したように)は、現在、CDMAシステムの携帯デバイスRFのデザインが直面しているたくさんの課題のための受け入れ可能な解決手段となっている。GSM操作のためにPA効率を最適化すること、
近接誘電体(人の体、テーブルなど)の存在によりアンテナの共振を維持するためのチューニングすること、アンテナの物理的容積を減少させるためにバンド-選択可能なチューニング(CDMAではサブバンドはない。)、操作周波数と対比して、より一定の(より好ましく調和する)インピーダンスを与えるためにチューニイグすること、といった上記で記載した機能は、チューニングする構成要素を含めることのすべて実現可能な副産物である。
本発明の他のアンテナ制御の実施例として、アンテナの空間的多様性は、図24で見られるように、端子エンド1104又は端子エンド1108のどちらかから、放射構造1100を選択的に駆動させることによって達成される。メアンダライン放射構造は、ただ単に例示の実施例として記載されている。
参照文字1112Aによって表される構成でのスイッチ1112で、スイッチ1120が構成1120Bである場合、供給1114は、端子エンド1104に連結されて、端子エンド1108で最小電流になり、端子エンド1104で最大電流となる。スイッチ1112を構成1112Bに再構築して、スイッチ1120を閉スイッチ1120に構築することで、エンド1108に最大電流が流れ、エンド1104に最小電流が流れるように変化する。最大電流と最小電流の位置を変更させることは、空間多様性を達成するためにアンテナ指向性(位相中心)を変化させる。
スイッチ1112と1120は、コミュニケーションデバイスの他の素子で生成される制御信号によって制御されている。例えば、受信信号の信号雑音比が特定の閾値より下に下がったならば(又は、受信信号のビット誤り率が所定の閾値を越えたのならば)、スイッチ構成は、性能を改善するために逆さにしようとする。
他の場所でここで記述したように、単一のアンテナを備えて稼動している従来のコミュニケーションデバイスの一つの実施例は、パワーアンプ(及び、受信モードで、低雑音増幅器)と、スイッチプレクサー(GSMプロトコルと使用されるため)又は送受切り替え器(CDMAプロトコルと使用されるため)と、アンテナインピーダンス制御素子と、アンテナとを備えた一連の(信号経路の)構成要素を採用している。スイッチプレクサーと送受切り替え器は、動作状況に対応して、適切なパワーアンプ又は、低雑音増幅器にスイッチングしている。
実際のごくわずかなアンテナインピーダンスは、その操作バンド幅上での周波数への作用として、約20オームと数オームの間であることが知られている。パワーアンプの出力インピーダンスは、通常は数オーム(約3〜7オームで、たいてい複素数である)であり、
上述したように、出力電力に伴って変化する。信号経路でインピーダンス変化に順応して、どんな場合でもインピーダンスが周波数に伴って変化することを認識するために、アンテナインピーダンスは、パワーアンプPAEを改善するインピーダンスに変換される。特に、最適なインピーダンスは、アンテナに供給される信号周波数と、PAからの指令RF出力電力の機能として生成されるポイントの場所から選択される。最適なインピーダンスは、パワーアンプに最適なPAEで操作することを許容しており、すなわち、信号のクリッピングや飽和することなく利用可能な供給電圧/電流を使用する出力信号を生成している。
従来は、パワーアンプのインピーダンスは、約50オームに変換されている。それゆえ、アンテナが(アンテナ放射抵抗を、通常は約15オームから50オームに変換することによって)50オームインピーダンスを与えることが望ましく、つまり、パワーアンプに50オーム送信ラインによって接続される場合、アンテナは、PAのための望ましい負荷を提供している。PAとアンテナの間の信号経路での50オーム相互接続を利用することによって、従来のフィルタやスイッチング素子(及び、バイアス回路、RFコネクタ、伝送ライン、送信/受信スイッチといった信号経路での他の信号処理素子)の挿入や次々と繋げることがなされ、最大電力がパワーアンプからアンテナに伝送される。
大きなインピーダンス変換(例えば、3から50オーム)は、一つのバンド幅を減少させ、バンド幅の減少は、2インピーダンスの割合で直接的に作用していることが知られている。バンド幅の減少を克服する一つの知られた技術は、ファノ(Fano)マッチング基準によって記述されているように、全てのインピーダンス変換が順次の段階で達成され、どの段階でも、全てのインピーダンス変換の割合よりも低い割合の2インピーダンスマッチングをおこなう多段のマッチングを採用している。
これらのインピーダンスのミスマッチやインピーダンス変化の影響を克服するために、本発明の実施例によると、パワーアンプ出力インピーダンスは50オームに変換されないが、代わりに、アンテナの放射抵抗に近い値、又は、50オームとPA出力インピーダンスとの間の中間値に変換されている。他の実施例では、フィルタがパワーアンプとアンテナの間に配置され、パワーアンプとアンテナの両方インピーダンスが、フィルタのインピーダンスに変換される。50オームより低いインピーダンスに変換することは、2インピーダンスの割合よりも低い場合に、同時に起こりうるバンド幅の減少を減少させる。
図25は、本発明の側面を示しており、フィルタ、及び/又は、スイッチプレクサーは、パワーアンプ1152とアンテナ1154との間に配置されている。インピーダンス変換構成要素1160は、パワーアンプ1152の出力インピーダンスZout=nをインピーダンスmに変換し、スイッチプレクサー、及び/又は、フィルタ1150は、入力インピーダンスZin=m及び出力インピーダンスZout=pを持っている。インピーダンス変換構成要素1164は、スイッチプレクサー及び/又はフィルタ1150によって与えられるインピーダンスをアンテナ入力インピーダンスZin=qに変換する。好ましくは、すべての一連の等価の特性インピーダンス値、n、m、p、及びqは、50オームよりも小さい。それゆえ、これらのインピーダンス変換に関連するバンド幅の減少は、すべてのインピーダンスを50オームに変換する従来技術のシステムより小さい。アンテナをPAの出力インピーダンスに、より近いインピーダンスにデザインすることも可能であり、これにより、必要なインピーダンス変換をなくし理論上の特性値にすることができ、PA、フィルタ、スイッチプレクサー(又は、ダイプレクサー)及びアンテナチェーンでの素子の性能を最適化している。
このアプローチの利点は、送信及び受信経路においてより小さな損失でかつ、より大きなバンド幅にできることである。
より好ましい実施例では、図25で記載されている様々な素子がラジオ周波数アンテナ/パワーアンプモジュールを形成しており、集積回路の周りに誘電性の素子を備え、素子1150、1160、1164の電子構成要素は、集積回路内で構成されていることを特徴としている。モジュール内で含まれている他の構成要素に関係するPA1152を一定の場所に事前に配置することは、モジュール化した素子のために一番よい性能を供給する。
素子1150のフィルタ構成要素は、モジュール内の受け身の構成要素として実装され、それゆえ、集積回路では必ずしも構成されていない。パワーアンプの性能を向上するために、適切なバンド幅上でPAEを向上するPAの負荷インピーダンスは決定されている。1以上のモジュール素子のインピーダンスは、PAへその負荷インピーダンスを与えるように変換され、そして、インピーダンス変換構成要素1160と1164は、素子(PA1152を除く)間のインピーダンスに適合するように制御されている。
本発明の他の実施例では、図26でブロック図の形で記載されているフロントエンドモジュール(FEM)1200のモジュール化について教授している。FEM1200は、アンテナ1204とルーティングスイッチ1206を備えている。受信経路は、受信フィルタ1208と低騒音増幅器1210を備えている。送信経路は、送信フィルタ1214とパワーアンプ1218を備えている。他の実施例では、FEM1200は、さらに、FEMの1200のバンド幅応答を改善するために、図24で記載されているインピーダンス変換構成要素を備えている。
LNA1210とPA1218は、さらに、RF集積回路に(RFIC)に接続され、RF集積回路は、例えば、上下の周波数変換、変調、復調、及び、信号周波数統合といった、送信モードで外に出て行く信号と、受信モードで中に入ってくる信号とを処理することに関する従来の構成要素を備えている。ベースバンドプロセッサ1240は、情報信号を生成するために受信モードでRFIC1230によって供給されるベースバンド信号をデコードする。送信モードでは、ベースバンドプロセッサ1240は、情報信号をエンコードし、RFIC1230にエンコードされた信号を供給している。受信モードでは、ベースバンドプロセッサ1240は、情報信号を生成し同じくデコードするために、RFIC1230からベースバンド信号を受信している。
FEM1200の使用は、構成要素と機能性が従来モジュールの形で供給されていたため、コミュニケーションデバイスの生産における製品化までの時間が削減する。製造コストを減少すること(在庫調べと追跡記録をほとんどの構成要素でしないこと、デザインを単純化することが必要とされている。)及び、生産の再現性は、FEM1200の使用によって実現することもできる。
一つの実施例では、FEM1200は、異なる電力レベルでPAに負荷をかけるために有益かつ動的に選択されたアンテナインピーダンス値が内蔵されており、このように、上記で記載したように、PAEを操作することでPAを改善している。発明者によって示されたように、PAEの改善により、PAEが10%から20%になり、バッテリー寿命が延びるために、携帯の通話時間が長くなる。
アンテナインピーダンス制御に関する本発明の教授は、送信のために、PAによって供給され、アンテナに送られるVSWRの信号を制御することに適用することも可能である。実際のVSWRは、公知の技術によって測定され、所望のVSWRと比較される。アンテナインピーダンスは、所望のVSWRを達成するために、実際のVSWRに対応して制御可能である。
本発明は、実施例を参照して説明されているが、当業者によって様々な変更がなされることが考えられ、本発明の観点から逸脱することなしに同等の素子に置き換えることも可能である。本発明の観点は、さらに、ここで説明した様々な実施例から素子を組み合わせすることを含んでいる。付け加えて、本質的な観点から逸脱することなしに、本発明の教授にある状況を適合させるために変更させることも可能である。それゆえ、発明は開示した実施例に限定されなく、発明は付加した請求項の観点内に落とし込むためのすべての実施例を含むものであることが意図されている。

Claims (15)

  1. 複数の周波数バンドにおいて信号を送信および受信可能なコミュニケーション装置であって、
    少なくとも二つの共振周波数に制御可能なアンテナと、
    入力信号を操作し、電力に関するパラメータが関連付けられた送信用の第1の信号を前記アンテナに供給するパワーアンプであって、前記電力に関するパラメータに対応した制御可能な出力電力を発生し、該出力電力に応じてパワーアンプの出力インピーダンスを変化させるパワーアンプと、
    前記アンテナが、該アンテナの入力インピーダンスを決定し、それによって前記パワーアンプが動作するところのインピーダンスを決定する制御可能な構造的要素を含み、該構造的要素が前記パワーアンプの効率を高めるために制御されることと、
    前記電力に関するパラメータ、または前記パワーアンプの出力電力、あるいは前記パワーアンプの出力インピーダンスに応じて前記アンテナの構造的要素を制御するとともに、前記少なくとも二つの共振周波数のうちから一つのアンテナ共振周波数を確立するアンテナ制御器とを備えることを特徴とするコミュニケーション装置。
  2. 請求項1のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器は、前記コミュニケーション装置の操作パラメータに応答し、
    前記操作パラメータは、前記電力に関するパラメータを表わすことを特徴とするコミュニケーション装置。
  3. 請求項1のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器は、前記電力に関するパラメータ、または前記パワーアンプの出力電力、あるいは前記パワーアンプの出力インピーダンスに応じて、前記アンテナの構造的要素を制御することによって、前記パワーアンプの効率、又は、前記パワーアンプの電力付加効率を改善することを特徴とするコミュニケーション装置。
  4. 請求項1のコミュニケーション装置において、
    該コミュニケーション装置が基地局と双方向に通信可能であり、前記基地局が、前記パワーアンプに所望の電力パラメータを持った前記第1の信号を供給させるための指令を前記コミュニケーション装置に出すことを特徴とするコミュニケーション装置。
  5. 請求項1のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器は、前記アンテナの構造的要素を制御することにより前記パワーアンプの効率を第1の効率値と第2の効率値との間に出現させ、パワーアンプの効率が前記第1の効率値である場合に、パワーアンプの効率が前記第2の効率値に変化するように前記構造的要素を制御することを特徴とするコミュニケーション装置。
  6. 請求項1に記載のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナの構造的要素は、集中リアクティブ素子又は分散リアクティブ素子を含むことを特徴とするコミュニケーション装置。
  7. 請求項1に記載のコミュニケーション装置において、
    前記電力に関するパラメータは、パワーアンプの出力電力、コミュニケーション装置の操作周波数、又は、前記パワーアンプと前記アンテナの間の導電性パスにおける電圧定在波比を含むことを特徴とするコミュニケーション装置。
  8. 請求項7に記載のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器が、所望の前記電圧定在波比が達成されるように、前記アンテナの構造的要素を制御することを特徴とするコミュニケーション装置。
  9. 請求項1に記載のコミュニケーション装置において、
    前記電力に関するパラメータは、ピークDC電流を含むことを特徴とするコミュニケーション装置。
  10. 請求項1に記載のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器は、まず、前記アンテナ共振周波数を所望の周波数に制御し、それから、前記アンテナの入力インピーダンスを決めるために前記アンテナの構造的要素を制御することを特徴とするコミュニケーション装置。
  11. 請求項1に記載のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器は、前記少なくとも二つの共振周波数のうちから所望の一つのアンテナ共振周波数を確立するために、コミュニケーション装置によって送信される信号の周波数を表わす信号に応答することを特徴とするコミュニケーション装置。
  12. 請求項1に記載のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器が、前記電力に関するパラメータまたは前記アンテナ共振周波数を表す制御信号に応答することを特徴とするコミュニケーション装置。
  13. 請求項1に記載のコミュニケーション装置において、
    前記アンテナ制御器は、前記アンテナ共振周波数を確立するために、アンテナ有効電気的長さ、インダクタンスまたはキャパシタンスを制御することを特徴とするコミュニケーション装置。
  14. 複数の周波数バンドにおいて信号を送信および受信可能なコミュニケーション装置を動作させるための方法であって、
    複数の共振周波数に制御可能なアンテナを用意する段階と、
    入力信号をパワーアンプにて受信し、パワーアンプにより入力信号を操作して、電力に関するパラメータが関連付けられた送信用の第1の信号を前記アンテナに供給する段階であって、パワーアンプが前記電力に関するパラメータに対応した制御可能な出力電力を発生し、該出力電力に応じてパワーアンプの出力インピーダンスを変化させる段階と、
    前記電力に関するパラメータ、または前記パワーアンプの出力電力、あるいは前記パワーアンプの出力インピーダンスに応じて前記アンテナの構造的要素を制御することで、前記アンテナの入力インピーダンスを決定し、それによって前記パワーアンプが動作するところのインピーダンスを決定して、パワーアンプ効率を高めるとともに、前記アンテナに複数の共振周波数のうちから一つのアンテナ共振周波数を確立する段階とを備えることを特徴とする方法。
  15. 請求項14の方法において、
    前記パワーアンプの出力電力を制御するために、基地局がコミュニケーション装置に信号を供給する段階をさらに含み、該信号に応答して前記アンテナの構造的要素を制御することを特徴とする方法。
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