JP2010081383A - 高周波回路、高周波電力増幅装置、及び半導体装置 - Google Patents

高周波回路、高周波電力増幅装置、及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチバンド又はマルチモードに適した高周波回路、高周波電力増幅装置、及び半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る高周波回路は、高周波信号を増幅する高周波回路であって、高周波信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、増幅回路の出力と接続された負荷回路と、複数の伝送線路と、増幅信号の所定パラメータに応じて、複数の伝送線路の中から負荷回路の出力と接続する伝送線路を選択する選択回路と、選択回路で選択された伝送線路毎に、増幅回路から増幅回路の出力側をみたときの負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する変換回路と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波回路、高周波電力増幅装置、及び半導体装置に関し、より特定的には、移動体通信機器等に用いられる高周波回路、高周波電力増幅装置、及び半導体装置に関する。
携帯電話等の移動体通信機器等に使用される高周波電力増幅装置は、高周波信号を増幅して増幅信号を出力するトランジスタ等の増幅素子を含む増幅回路や、増幅信号を効率よく出力させるための出力整合回路等を含む高周波回路より構成される。
一方で、近年、携帯電話の多機能化が進み、送信信号のマルチバンド化や異なる変調信号を扱うマルチモード化が進んでいる。このようなマルチバンド化又はマルチモード化の条件として、高周波信号の伝送線路を複数の伝送線路の中から選択することや、各伝送線路における出力特性を良好な特性にすることが要求されている。そこで、高周波信号の周波数に応じて高周波信号の伝送線路を選択するとともに、アイソレーション(素子間分離)特性の向上を図った選択回路が提案されている(例えば特許文献1)。図18は、特許文献1に開示された選択回路の構成を示した図である。
図18に示す従来の選択回路では、高周波信号がS1(周波数f1)である場合、FET1及びFET4をオン、FET2及びFET3をオフさせて、端子3及び4間の伝送線路1を選択する。これにより、高周波信号S1は、オン経路である伝送線路1を通過する。同様に、高周波信号がS2(周波数f2)である場合、FET1及びFET4をオフ、FET2及びFET3をオンさせて、端子3及び5間の伝送線路2を選択する。これにより、高周波信号S2は、オン経路である伝送線路2を通過する。このようなスイッチング動作により、高周波信号の周波数に応じて伝送線路が選択される。
また、図18に示す従来の選択回路には、FET4、C1、C3及びL4からなる共振回路である第1バイパス回路、FET3、C1、C2及びL4からなる共振回路である第2バイパス回路が設けられている。第1バイパス回路は、伝送線路1が選択され伝送線路1がオン経路となる場合、オフ経路となる伝送線路2に流入する微量の高周波信号S1を接地端子Gにバイパスする。C1及びC3は、第1のバイパス回路の共振周波数と高周波信号S1の周波数f1とが一致するように設定されている。同様に、第2バイパス回路は、伝送線路2が選択され伝送線路2がオン経路となる場合、オフ経路となる伝送線路1に流入する微量の高周波信号S2を接地端子Gにバイパスする。C1及びC2は、第2のバイパス回路の共振周波数と高周波信号S2の周波数f2とが一致するように設定されている。このような第1及び第2バイパス回路により、アイソレーション(素子間分離)特性が向上する。
特開平9−321829号公報
しかしながら、上記従来の選択回路に設けられた第1及び第2バイパス回路は、共振回路である。このため、上記高周波回路(高周波電力増幅装置)をマルチバンド化又はマルチモード化させるために、上記従来の選択回路を上記高周波回路の出力整合回路に採用しても、増幅回路から当該増幅回路の出力側をみた負荷インピーダンスを適切に制御することができない。
また、上記従来の選択回路に設けられた第1及び第2のバイパス回路は、LC回路による共振を利用している。このため、実際には、第1のバイパス回路は、周波数f1の高周波信号を接地端子Gにバイパスするだけでなく、周波数f2の高周波信号も少なからず接地端子Gにバイパスする。同様に、第2のバイパス回路は、周波数f2の高周波信号を接地端子Gにバイパスするだけでなく、周波数f1の高周波信号も少なからず接地端子Gにバイパスする。したがって、実際には、伝送線路2がオン経路となる場合に伝送線路2を通過する高周波信号S2は、第1のバイパス回路によって少なからず接地端子Gにバイパスされてしまい、伝送線路1がオン経路となる場合に伝送線路1を通過する高周波信号S1は、第2のバイパス回路によって少なからず接地端子Gにバイパスされてしまう。このように、上記従来の選択回路では、挿入損失が劣化してしまうという問題がある。このため、上記高周波回路(高周波電力増幅装置)をマルチバンド化又はマルチモード化させるために、上記従来の選択回路を上記高周波回路の出力整合回路に採用しても、挿入損失が劣化してしまう。
以上のように、上記従来の選択回路では、負荷インピーダンスを適切に制御することができず、挿入損失が劣化してしまうという問題があり、上記従来の選択回路を上記高周波回路の出力整合回路に採用しても、各伝送線路における出力特性を広帯域に渡って良好な特性にすることができず、マルチバンド又はマルチモードに適した高周波回路を提供することは困難であった。
それ故、本発明は、負荷インピーダンスを適切に制御することができず、挿入損失が劣化してしまうといった課題を解決し、マルチバンド又はマルチモードに適した高周波回路、高周波電力増幅装置、及び半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を解決するためになされた発明であり、本発明に係る高周波回路は、高周波信号を増幅する高周波回路であって、高周波信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、増幅回路の出力と接続された負荷回路と、複数の伝送線路と、増幅信号の所定パラメータに応じて、複数の伝送線路の中から負荷回路の出力と接続する伝送線路を選択する選択回路と、選択回路で選択された伝送線路毎に、増幅回路から増幅回路の出力側をみたときの負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する変換回路と、を備える。
増幅回路から出力側をみたときの負荷インピーダンスは、増幅信号の所定パラメータに応じて変動する場合がある。さらに、増幅信号の所定パラメータに応じて最適な負荷インピーダンスが変動する場合もある。そこで、以上の構成のように、選択回路で選択された伝送線路毎に、増幅回路から出力側をみたときの負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換することで、上記変動に応じて負荷インピーダンスを最適化することができる。その結果、各伝送線路における出力特性を広帯域に渡って良好な特性にすることができ、マルチバンド又はマルチモードに適した高周波回路を提供することができる。
なお、変換回路は、伝送線路毎に設けられ、かつ対応する伝送線路と接続され、対応する伝送線路を通過する増幅信号の所定パラメータに応じて負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する複数のインピーダンス変換回路を含んでもよい。
又は、選択回路は、増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数のスイッチトランジスタを各々が含み、複数の伝送線路の各々と負荷回路の出力との間に設けられた複数のトランジスタ回路を有し、変換回路は、トランジスタ回路毎に設けられ、かつ対応するトランジスタ回路のスイッチトランジスタ間に接続され、対応するトランジスタ回路を通過する増幅信号の所定パラメータに応じて負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する複数のインピーダンス変換回路を含んでもよい。
又は、変換回路は、伝送線路毎に設けられ、対応する伝送線路を通過する増幅信号の所定パラメータに応じて負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する複数のインピーダンス変換回路を含み、高周波回路は、インピーダンス変換回路毎に設けられ、対応する伝送線路が選択回路で選択された場合、対応するインピーダンス変換回路と負荷回路の出力とをスイッチング動作によって接続する複数のスイッチトランジスタをさらに備えてもよい。
又は、複数の伝送線路は、第1及び第2伝送線路からなり、選択回路は、第1伝送線路と負荷回路の出力との間に設けられ、増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第1スイッチトランジスタを含む第1トランジスタ回路と、第2伝送線路と負荷回路の出力との間に設けられ、増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第2スイッチトランジスタを含む第2トランジスタ回路とを含み、変換回路は、第1スイッチトランジスタ間に接続され、第1伝送線路を通過する増幅信号の所定パラメータに応じて負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する第1インピーダンス変換回路と、第2トランジスタ回路に対応して設けられ、第2伝送線路を通過する増幅信号の所定パラメータに応じて負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する第2インピーダンス変換回路とを含み、高周波回路は、第2スイッチトランジスタ間と第2インピーダンス変換回路との間に設けられ、第1伝送線路が選択回路で選択された場合、第2スイッチトランジスタ間と第2インピーダンス変換回路とをスイッチング動作によって接続する第3スイッチトランジスタをさらに備えてもよい。
又は、複数の伝送線路は、第1及び第2伝送線路からなり、選択回路は、第1伝送線路と負荷回路の出力との間に設けられ、増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第1スイッチトランジスタを含む第1トランジスタ回路と、第2伝送線路と負荷回路の出力との間に設けられ、増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第2スイッチトランジスタを含む第2トランジスタ回路とを含み、変換回路は、第2スイッチトランジスタ間と接続され、第2伝送線路を通過する増幅信号の所定パラメータに応じて負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する受動回路と、第2スイッチトランジスタ間と接続され、第1伝送線路が選択回路で選択された場合、スイッチング動作によって受動回路をバイパスさせる第3スイッチトランジスタとを含んでもよい。
さらに、変換回路は、キャパシタンス又はインダクタンスで構成されてもよい。また、所定のパラメータは、増幅信号の周波数、増幅信号の平均電力、増幅信号のピーク電力のいずれかであってもよい。
さらに、高周波回路は、増幅信号の平均電力又はピーク電力に応じたバイアス電流またはバイアス電圧を表すバイアス出力を増幅回路に供給するバイアス回路や、増幅信号の平均電力又はピーク電力に応じた電源電圧を増幅回路に供給する電源回路を備えてもよい。
また、本発明は、半導体装置にも向けられており、本発明の半導体装置は、上記高周波回路における変換回路および選択回路の少なくとも一部を半導体チップで構成したものである。
また、本発明は、高周波電力増幅装置にも向けられており、本発明の高周波電力増幅装置は、上記半導体装置と、上記高周波回路における増幅回路および負荷回路の少なくとも一部とを1つの基板上に形成したものである。
本発明によれば、負荷インピーダンスを適切に制御することができず、挿入損失が劣化してしまうといった従来の課題を解決することができ、マルチバンド又はマルチモードに適した高周波回路、高周波電力増幅装置、及び半導体装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る各実施形態について説明する。なお、図面において、実質的に同一の構成、動作、および効果を表す要素については、同一の符号を付すものとする。また、以下に記述される数字は、すべて本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は以下に記述される数字に限定されるものではない。さらに、以下の各実施形態における構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。また、以下の各実施形態における各構成要素は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを用いて構成されるが、ハードウェアを用いる構成要素は、ソフトウェアを用いても構成可能であり、ソフトウェアを用いる構成要素は、ハードウェアを用いても構成可能である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、マルチバンド化に適した高周波回路を例に挙げて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。図1において、本実施形態に係る高周波回路は、増幅回路10、入力端子20、出力端子21−1及び21−2、負荷回路30、伝送線路40―1及び40―2、インピーダンス変換回路80−1及び80−2、選択回路50a、周波数検出回路60、制御回路70aを含む。
図1の例では、高周波信号の周波数は2種類あるとし、周波数f1の高周波信号をS1とし、周波数f2の高周波信号をS2としている。なお、周波数f1と周波数f2は典型的には異なっており、例えばf1<f2とする。具体例として、UMTSバンドIII帯域を包含する1710〜1785MHzをf1とし、UMTSバンドI帯域を包含する1910〜1980MHzをf2とすることが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また図1の例では、選択回路50aは、高周波信号の周波数に応じて伝送線路を選択するものとし、高周波信号S1が通過する伝送線路を40−1とし、高周波信号S2が通過する伝送線路を40−2としている。また図1の例では、伝送線路40−1が選択された場合に増幅回路10から増幅回路10の出力側をみた負荷インピーダンスをZ1とし、伝送線路40−2が選択された場合に増幅回路10から増幅回路10の出力側をみた負荷インピーダンスをZ2としている。
増幅回路10は、増幅素子を含む最終段の増幅回路であり、入力端子20に入力された高周波信号を増幅素子を用いて電力増幅し、増幅信号を出力する。負荷回路30は、増幅回路10の出力と接続される。負荷回路30の出力は、選択回路50aと接続される。伝送線路40−1は、選択回路50aと出力端子21−1の間に設けられ、伝送線路40−2は、選択回路50aと出力端子21−2の間に設けられる。出力端子21−1及び21−2の各々は、例えばアンテナ(不図示)と接続される。
選択回路50aは、負荷回路30からの入力を2つの経路(第1及び第2経路)に分岐して出力する構成(1入力2出力)を有する。選択回路50aは、制御回路70aからの制御信号に基づいてスイッチング動作を行うことによって、第1及び第2経路のうちのいずれか1つの経路を導通(オン)させるとともに他の経路を遮断(オフ)させ、伝送線路40−1又は40−2を選択する。選択回路50aは、伝送線路40−1と負荷回路30の出力との間に設けられたトランジスタ回路51−1と、伝送線路40−2と負荷回路30の出力との間に設けられたトランジスタ回路51−2とを含む。トランジスタ回路51−1は、スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1を含み、スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1は、各々のゲート端子に入力される制御回路70aからの共通の制御信号によって、オン又はオフする。同様に、トランジスタ回路51−2は、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2を含み、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2は、各々のゲート端子に入力される制御回路70aからの共通の制御信号によって、オン又はオフする。
周波数検出回路60は、増幅回路10から出力される増幅信号の周波数を検出する。ここでは一例として、周波数検出回路60は、高周波信号S1に基づく増幅信号が出力された場合に周波数f1を検出し、高周波信号S2に基づく増幅信号が出力された場合に周波数f2を検出する。
制御回路70aは、周波数検出回路60で検出された周波数に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50aへ出力する。具体的には、周波数f1が検出された場合、制御回路70aは、トランジスタ回路51−1にオン信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオフ信号を出力する。これにより、スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1はオンし、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオフする。この場合、高周波信号S1に基づく増幅信号は、負荷回路30を介して第1経路(スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1、伝送線路40−1)を通過し、出力端子21−1から出力される。同様に、周波数f2が検出された場合、制御回路70aは、トランジスタ回路51−1にオフ信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオン信号を出力する。これにより、スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1はオフし、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオンする。この場合、高周波信号S2に基づく増幅信号は、負荷回路30を介して第2経路(スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2、伝送線路40−2)を通過し、出力端子21−2から出力される。
インピーダンス変換回路80−1は、キャパシタンス、インダクタンス、抵抗、トランジスタ等で構成され、一方端が伝送線路40−1に接続され、他方端が接地される。インピーダンス変換回路80−1は、周波数f1において、負荷インピーダンスZ1を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできる負荷インピーダンスに変換する。同様に、インピーダンス変換回路80−2は、キャパシタンス、インダクタンス、抵抗、トランジスタ等で構成され、一方端が伝送線路40−2に接続され、他方端が接地される。インピーダンス変換回路80−2は、周波数f2において、負荷インピーダンスZ2を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできる負荷インピーダンスに変換する。
以下、図2を参照して、本発明のインピーダンス変換に係る動作原理を説明する。図2は、伝送線路40−1が選択された場合における図1に示した高周波回路の等価回路図である。
初めに、伝送線路40−1が選択された場合の負荷インピーダンスZ1について論じる。スイッチトランジスタTr1−1、Tr2−1、Tr1−2、及びTr2−2は、オンの場合は抵抗成分、オフの場合は容量成分として表現される。このため、図2に示されるように、伝送線路40−1が選択された場合(スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1がオン、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2がオフの場合)、スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1は抵抗成分で表現され、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2は容量成分で表現される。なお、オン時の抵抗成分(オン抵抗)、オフ時の容量成分(オフ容量)は、使用するスイッチトランジスタのデバイスサイズに依存した定数である。ここでは一例として、スイッチトランジスタ一つあたり、オン抵抗0.8Ω、オフ容量0.5pF程度とするがこれに限定されるものではない。
図2のような状態において、負荷インピーダンスZ1は、インピーダンス変換回路80−1により、周波数f1において増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできる負荷インピーダンスに変換される。
なお、負荷インピーダンスZ1の変換に関し、勿論、インピーダンス変換回路80−1の影響が支配的であるが、オフ経路上の伝送線路40−2に配置されたインピーダンス変換回路80−2もオフ容量越しに負荷インピーダンスZ1の変換に影響を与える。このようなオフ経路上のインピーダンス変換回路80−2が与える影響により、さらに精度良くインピーダンス整合をとることも可能である。また、インピーダンス変換回路80−2は、回路の種類によっては(一例としては直列容量)、オフ経路のインピーダンスをさらに低くすることができ、オフ経路における漏れ損失を低減させることもできる。このため、オン経路(伝送線路40−1)の挿入損失のさらなる向上も期待できる。
次に、伝送線路40−2が選択された場合の負荷インピーダンスZ2について論じる。伝送線路40−2が選択された場合(スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1がオフ、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2がオンの場合)、スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1は容量成分で表現され、スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2は抵抗成分で表現される。そして、このような状態において、負荷インピーダンスZ2は、インピーダンス変換回路80−2により、周波数f2において増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできる負荷インピーダンスに変換される。なお、この場合においても、オフ経路上のインピーダンス変換回路80−1が与える影響により、さらに精度良くインピーダンス整合をとることも可能である。また、インピーダンス変換回路80−1の回路の種類によっては(一例としては直列容量)、オフ経路のインピーダンスをさらに低くすることができ、オフ経路における漏れ損失を低減させることもできる。
図3は、動作原理のインピーダンス変換を模式的に示した図である。図3には、変換前の負荷インピーダンスZ1及びZ2と、Target Impedance(増幅回路10から最大の効率かつ最大の出力を引き出すことができる最適負荷インピーダンス)とが示されている。
変換前、つまり、負荷インピーダンスZ1及びZ2がインピーダンス変換回路80−1及び80−2によって変換されない場合を考えると、負荷インピーダンスZ1及びZ2は、トランジスタ回路51−1及び51−2に等価のスイッチトランジスタを用いた場合であっても、異なる値になる。これは、負荷回路30が周波数依存性を有するインダクタンス、キャパシタンスを構成要素として含んでいるためであり、周波数f1に対応した負荷インピーダンスZ1と、周波数f2に対応した負荷インピーダンスZ2は、図3に示すように異なる値になる。
よく知られているように、増幅回路10の効率を最適化するためには、増幅信号の周波数や平均電力等の各条件において入力および出力のインピーダンス整合をそれぞれ合わせ込むことが必要である。このため、最適負荷インピーダンス(Target Impedance)は、図3に示すように一意に決定される。このため、マルチバンド化に適した高周波回路を実現するためには、負荷インピーダンスを、増幅信号の周波数毎に最適化して、図3に示す最適負荷インピーダンス(Target Impedance)に近づけることが必要となる。よって、本実施形態では、各伝送線路に一つずつインピーダンス変換回路80−1、80−2を導入し、伝送線路毎、つまり、増幅信号の周波数毎に負荷インピーダンスを最適化する。
ところで、インピーダンス変換の方法としては、図4のように経路毎に負荷回路30−1及び30−2を設けることにより、負荷インピーダンスZ1及びZ2を変換する方法も理論的には可能である。しかしながら、負荷回路30−1及び30−2は、SMD部品により形成されるキャパシタンス、基板上のマイクロストリップラインで形成されるインダクタンスを含むため、高周波電力増幅装置に対しての面積が大きく、高コストとなってしまう。このため、この方法は実用上望ましくない。一方、本実施形態では、各伝送線路に一つずつインピーダンス変換回路80−1、80−2を導入しており、このような問題はない。
以上のように、第1の実施形態によれば、インピーダンス変換回路80−1及び80−2によって、増幅信号の周波数毎(つまり選択された伝送線路毎)に、負荷インピーダンスを最適化する。したがって、異なる無線周波数帯に対応するマルチバンド携帯電話等に第1の実施形態に係る高周波回路を用いた場合でも、変化する使用周波数帯に応じて最適なインピーダンス整合を行うことができ、増幅回路10を周波数毎に個別に最適化することができる。このように、第1の実施形態によれば、マルチバンド化に適した高周波回路を提供することができる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図1に示した第1の実施形態に係る高周波回路に対し、負荷回路30及び選択回路50aの間にインピーダンス変換回路80−1及び80−2が設けられる点で異なる。具体的には、スイッチトランジスタTr10−1及びTr10−2がさらに設けられ、インピーダンス変換回路80−1及び80−2が負荷回路30と選択回路50aとの間に設けられる点が異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第1の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図5に示すように、インピーダンス変換回路80−1は、負荷回路30及び選択回路50aの間に設けられる。具体的には、インピーダンス変換回路80−1の一方端は、スイッチトランジスタTr10−1を介して負荷回路30と選択回路50aとの間の接続点に接続され、インピーダンス変換回路80−1の他方端は接地される。同様に、インピーダンス変換回路80−2は、負荷回路30及び選択回路50aの間に設けられる。具体的には、インピーダンス変換回路80−2の一方端は、スイッチトランジスタTr10−2を介して負荷回路30と選択回路50aとの間の接続点に接続され、インピーダンス変換回路80−2の他方端は接地される。
スイッチトランジスタTr10−1は、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1のゲート端子に入力される制御信号と同じ制御信号が入力される。よって、スイッチトランジスタTr10−1は、伝送線路40−1が選択される場合、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1とともにオンし、伝送線路40−2が選択される場合、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1とともにオフする。同様に、スイッチトランジスタTr10−2は、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2のゲート端子に入力される制御信号と同じ制御信号が入力される。よって、スイッチトランジスタTr10−2は、伝送線路40−1が選択される場合、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2とともにオフし、伝送線路40−2が選択される場合、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2とともにオンする。
以上のような第2の実施形態に係る構成によっても、負荷インピーダンスを増幅信号の周波数毎に最適化することができる。
さらに、第2の実施形態によれば、トランジスタ回路51−1及び51−2のオン時の抵抗成分やオフ時の容量成分がインピーダンス変換回路80−1及び80−2に与える影響は、第1の実施形態に比べて軽減される。このため、インピーダンス変換が第1の実施形態に比べて容易になるとともに、広帯域に渡って良好な効率特性を有した高周波回路を提供することができる。
なお、上述では、2つの経路を有する構成としたが、3つ以上の経路を有する構成としてもよい。この場合、第1〜第n(nは3以上の整数)経路に対応して、伝送線路40−1〜40−n、出力端子21−1〜21−n、トランジスタ回路51−1〜51−n、インピーダンス変換回路80−1〜80−n、及びスイッチトランジスタTr10−1〜Tr10−nが設けられる。そして、インピーダンス変換回路80−nは、負荷回路30及び選択回路50aの間に設けられ、その一方端は、スイッチトランジスタTr10−nを介して負荷回路30と選択回路50aとの間の接続点に接続され、その他方端は接地される。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、トランジスタ回路51−1及び51−2それぞれのスイッチトランジスタ間にインピーダンス変換回路80−1及び80−2がそれぞれ設けられる点で、図1に示した第1の実施形態に係る高周波回路と異なる。具体的には、インピーダンス変換回路80−1が第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1の間に設けられ、インピーダンス変換回路80−2が第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間に設けられる点が異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第1の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図6に示すように、インピーダンス変換回路80−1は、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1の間に設けられる。具体的には、インピーダンス変換回路80−1の一方端は、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1の間の接続点に接続され、インピーダンス変換回路80−1の他方端は接地される。同様に、インピーダンス変換回路80−2は、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間に設けられる。具体的には、インピーダンス変換回路80−2の一方端は、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間の接続点に接続され、インピーダンス変換回路80−2の他方端は接地される。
以上のような第3の実施形態に係る構成によっても、負荷インピーダンスを増幅信号の周波数毎に最適化することができる。
さらに、第3の実施形態によれば、トランジスタ回路51−1及び51−2のオン時の抵抗成分やオフ時の容量成分がインピーダンス変換回路80−1及び80−2に与える影響は、各インピーダンス変換回路がトランジスタ回路のスイッチトランジスタ間に設けられている分だけ、第1の実施形態に比べて軽減される。このため、インピーダンス変換の変換が第1の実施形態に比べて容易になるとともに、広帯域に渡って良好な効率特性を有した高周波回路を提供することができる。
以下、第3の実施形態に係る高周波回路が広帯域に渡って良好な効率特性を有する理由について説明する。
初めに、第1の実施形態におけるオン経路の挿入損失と、第3の実施形態におけるオン経路の挿入損失とを計算し、それらを比較してみる。計算条件としては、選択回路50aがSPDTであり、オン抵抗を2.0Ωとし、オフ容量を0.6pFとし、増幅回路10のインピーダンスを3Ωとし、周波数を2GHzとした。
インピーダンス変換回路を用いてオン経路の負荷インピーダンスを3Ωに合わせ込もうとした場合、第3の実施形態では、インピーダンス変換回路を1.1pFにすることにより、オン経路の負荷インピーダンスを2.81−j0.15[Ω]に合わせ込むことができる。一方、第1の実施形態では、インピーダンス変換回路を1.6pFにすることにより、オン経路の負荷インピーダンスを3.01−j0.01[Ω]に合わせ込むことができる。上記の状態におけるオン経路の挿入損失をそれぞれ計算すると、第3の実施形態の場合、0.59dBとなり、第1の実施形態の場合、0.97dBとなる。
このように、第3の実施形態によれば、第1の実施形態に比べてインピーダンス変換効率が大きい分だけ、インピーダンス変換回路の半導体チップ上での大きさを30%小さくすることができ、かつオン経路の挿入損失の大きさをおよそ0.35dB小さくすることができる。また、第3の実施形態におけるオフ線路の挿入損失を計算すると、オフ経路のインピーダンス変換回路が存在しない場合は存在する場合に比べて、挿入損失が0.1dB程度劣化することがわかった。このように、第3の実施形態に係る高周波回路は、オン経路及びオフ経路の挿入損失の観点から、良好な効率特性効率を有し、さらにはチップ面積を小さくできるという効果を有していることがわかる。
次に、第1の実施形態における増幅回路10のコレクタ効率と、第3の実施形態における増幅回路10のコレクタ効率とを比較してみる。図7は、第1の実施形態、第3の実施形態、従来例における増幅回路10のコレクタ効率を比較した図である。第1の実施形態でのコレクタ効率ηcは、従来例でのコレクタ効率ηc(ここでは仮の値として50%と仮定)と比較して、UMTS III、UMTS Iのどちらの帯域においても改善される。また、第3の実施形態でのコレクタ効率ηcは、第1の実施形態よりもさらに改善される。この理由は先述したように、トランジスタ回路51−1及び51−2のオン時の抵抗成分やオフ時の容量成分がインピーダンス変換回路80−1及び80−2に与える影響が小さいからである。このように、第3の実施形態に係る高周波回路は、増幅回路10のコレクタ効率の観点から、広帯域に渡って良好な効率特性を有していることがわかる。
(第4の実施形態)
図8は、本発明の第4の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図6に示した第3の実施形態に係る高周波回路に対し、3つ以上の経路をもつ点で異なる。具体的には、選択回路50aが選択回路50bに置き換えられ、制御回路70aが制御回路70bに置き換えられる点、伝送線路40−3〜40−n(nは3以上の整数)、インピーダンス変換回路80−3〜80−n、及び出力端子21−3〜21−nがさらに設けられる点、高周波信号の周波数がn種類あるとし、周波数fnの高周波信号をSnとしている点、伝送線路40−nが選択された場合に増幅回路10から増幅回路10の出力側をみた負荷インピーダンスをZnとしている点が異なる。以下、第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第3の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
選択回路50bは、負荷回路30からの入力をn個の経路(第1〜第n経路)に分岐して出力する構成(1入力n出力、SPnT:Single−Pole/n−Throw)を有する。選択回路50bは、制御回路70bからの制御信号に基づいてスイッチング動作を行うことによって、第1〜第n経路の中からいずれか1つの経路を導通(オン)させるとともに他の経路を遮断(オフ)させ、伝送線路40−1〜40−nの中からいずれか1つの伝送線路を選択する。選択回路50bは、第1〜第n経路上それぞれに設けられたトランジスタ回路51−1〜51−nを含む。トランジスタ回路51−nは、スイッチトランジスタTr1−n及びTr2−nを含み、スイッチトランジスタTr1−n及びTr2−nは、各々のゲート端子に入力される制御回路70bからの共通の制御信号によって、オン又はオフする。
制御回路70bは、周波数検出回路60で検出された周波数に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50bへ出力する。例えば、周波数検出回路60で周波数f1が検出された場合、制御回路70bは、トランジスタ回路51−1にオン信号を出力し、トランジスタ回路51−2〜51−nにオフ信号を出力する。
インピーダンス変換回路80−nは、第n経路上のスイッチトランジスタTr1−n及びTr2−nの間に設けられる。具体的には、インピーダンス変換回路80−nの一方端は、第n経路上のスイッチトランジスタTr1−n及びTr2−nの間の接続点に接続され、インピーダンス変換回路80−nの他方端は接地される。インピーダンス変換回路80−nは、周波数fnにおいて、負荷インピーダンスZnを、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。
以上のような第4の実施形態によれば、経路(伝送線路)の数が増加するので、負荷インピーダンスの最適化が可能な増幅信号の周波数の種類数を増やすことができる。このため、第4の実施形態に係る高周波回路は、高周波信号の種類数が多いマルチバンド対応の携帯電話等に対し、特に有益である。
なお、上述では、インピーダンス変換回路80−nが、第n経路上のスイッチトランジスタTr1−n及びTr2−nの間に設けられる構成としたが、これに制限されない。例えば、インピーダンス変換回路80−nは、伝送線路40−nと接続されてもよい。
(第5の実施形態)
図9は、本発明の第5の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図6に示した第3の実施形態に係る高周波回路に対し、スイッチトランジスタTr20がさらに設けられ、制御回路70aが制御回路70cに置き換えられる点で異なる。以下、第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第3の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
なお、以下の説明では、伝送線路40−2が選択された場合の負荷インピーダンスZ2が、インピーダンス変換回路80−2によるインピーダンス変換を施さなくとも、オフ経路(第1経路)におけるインピーダンス変換回路80−1によるインピーダンス変換により、既に周波数f2において増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換されるものとする。
スイッチトランジスタTr20は、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間の接続点と、インピーダンス変換回路80−2との間に設けられる。
制御回路70cは、周波数検出回路60で検出された周波数に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50aへ出力する。具体的には、周波数検出回路60で周波数f1が検出された場合、制御回路70bは、トランジスタ回路51−1とスイッチトランジスタTr20の両方にオン信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオフ信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1と、スイッチトランジスタTr20はオンし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオフする。この場合、負荷インピーダンZ1は、オン経路(第1経路)上のインピーダンス変換回路80−1と、オフ経路(第2経路)上のインピーダンス変換回路80−2により、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換される。
周波数検出回路60で周波数f2が検出された場合、制御回路70bは、トランジスタ回路51−1とスイッチトランジスタTr20の両方にオフ信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオン信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1と、スイッチトランジスタTr20はオフし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオンする。この場合、負荷インピーダンZ2は、オフ経路(第1経路)上のインピーダンス変換回路80−1のみによって、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換される。
以上のような第5の実施形態に係る構成によっても、負荷インピーダンスを増幅信号の周波数毎に最適化することができる。
なお、上述では、インピーダンス変換回路80−1が第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1の間に設けられ、インピーダンス変換回路80−2が第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間に設けられる構成としたが、これに制限されない。例えば、インピーダンス変換回路80−1が伝送線路40−1と接続され、インピーダンス変換回路80−2が伝送線路40−2と接続されてもよい。
(第6の実施形態)
図10は、本発明の第6の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図6に示した第3の実施形態に係る高周波回路に対し、インピーダンス変換回路80−1を省き、インピーダンス変換回路80−2をインピーダンス変換回路80−2aに置き換え、制御回路70aを制御回路70dに置き換えた点で異なる。以下、第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第3の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
インピーダンス変換回路80−2aは、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間に設けられる。具体的には、インピーダンス変換回路80−2aの一方端は、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間の接続点に接続され、インピーダンス変換回路80−2aの他方端は接地される。インピーダンス変換回路80−2aは、受動回路800及びスイッチトランジスタTr800を含み、スイッチトランジスタTr800のゲート端子には制御回路70dからの制御信号が入力される。
制御回路70dは、周波数検出回路60で検出された周波数に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50aへ出力する。具体的には、周波数検出回路60で周波数f1が検出された場合、制御回路70dは、トランジスタ回路51−1とスイッチトランジスタTr800の両方にオン信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオフ信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1と、スイッチトランジスタTr800はオンし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオフする。この場合、負荷インピーダンZ1は、オフ経路(第2経路)上のスイッチトランジスタTr1−2のオフ容量により、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換される。
周波数検出回路60で周波数f2が検出された場合、制御回路70dは、トランジスタ回路51−1とスイッチトランジスタTr800の両方にオフ信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオン信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1と、スイッチトランジスタTr800はオフし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオンする。この場合、負荷インピーダンZ2は、オン経路(第2経路)上の受動回路800により、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換される。
以上のような第6の実施形態に係る構成によっても、負荷インピーダンスを増幅信号の周波数毎に最適化することができる。
さらに、第6の実施形態によれば、第3の実施形態に比べて、インピーダンス変換回路の数を低減できるため、面積効率の良い、高周波回路を提供することが可能となる。
なお、上述では、インピーダンス変換回路80−2aが第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2の間に設けられる構成としたが、これに制限されない。例えば、インピーダンス変換回路80−2aが伝送線路40−2と接続されてもよい。
(第7の実施形態)
図11は、本発明の第7の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図9に示した第5の実施形態に係る高周波回路に対し、選択回路50aが選択回路50cに置き換えられ、インピーダンス変換回路80−1及び80−2が直列キャパシタで構成される点で異なる。以下、第5の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第5の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
選択回路50cは、第1経路上に設けられたトランジスタ回路51a−1と、第2経路上に設けられたトランジスタ回路51a−2とを含む。トランジスタ回路51a−1は、スイッチトランジスタTr1−1〜Tr3−1を含み、スイッチトランジスタTr1−1〜Tr3−1は、各々のゲート端子に入力される制御回路70cからの共通の制御信号によって、オン又はオフする。同様に、トランジスタ回路51a−2は、スイッチトランジスタTr1−2〜Tr3−2を含み、スイッチトランジスタTr1−2〜Tr3−2は、各々のゲート端子に入力される制御回路70cからの共通の制御信号によって、オン又はオフする。
インピーダンス変換回路80−1及び80−2は、互いに値が異なる直列キャパシタンスで構成される。なお、直列キャパシタンスの値としては、具体的には1pF程度が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、インピーダンス変換回路80−1及び80−2の他の回路構成として、インダクタンス、抵抗、FETなどが挙げられるが、負荷インピーダンスZ1及びZ2を変換させることができる回路構成であれば、どのような回路構成であってもよい。
以上のような第7の実施形態に係る構成によっても、負荷インピーダンスを増幅信号の周波数毎に最適化することができる。
なお、上述では、トランジスタ回路51a−1が3段構成のスイッチトランジスタ(Tr1−1〜Tr3−1)を含み、トランジスタ回路51a−2が3段構成のスイッチトランジスタ(Tr1−2〜Tr3−2)を含んでいたが、これに制限されず、それぞれ4段以上のスイッチトランジスタを含んでいてもよい。
(第8の実施形態)
第8の実施形態では、マルチモード化に適した高周波回路を例に挙げて説明する。図12は、本発明の第8の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図1に示した第1の実施形態に係る高周波回路に対し、周波数検出回路60が電力検出回路61に置き換えられ、制御回路70aが制御回路70eに置き換えられ、伝送線路が増幅信号の平均電力に応じて選択される点で異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第1の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図12の例では、高周波信号の平均電力は2種類あるとし、平均電力P1の高周波信号をS1とし、平均電力P2の高周波信号をS2としている。なお、平均電力P1と平均電力P2は典型的には異なっており、例えばP1<P2とする。また図12の例では、選択回路50aは、高周波信号の平均電力に応じて伝送線路を選択するものとし、高周波信号S1が通過する伝送線路を40−1とし、高周波信号S2が通過する伝送線路を40−2としている。
電力検出回路61は、増幅回路10が出力する増幅信号の平均電力を検出する。ここでは一例として、電力検出回路61は、高周波信号S1が出力された場合に平均電力P1を検出し、高周波信号S2が出力された場合に平均電力P2を検出する。
制御回路70eは、電力検出回路61で検出された平均電力に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50aへ出力する。具体的には、電力検出回路61で平均電力P1が検出された場合、制御回路70eは、トランジスタ回路51−1にオン信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオフ信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1はオンし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオフする。この場合、増幅回路10で増幅された高周波信号S1は、負荷回路30を介して第1経路(スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1、伝送線路40−1)を通過し、出力端子21−1から出力される。同様に、電力検出回路61で平均電力P2が検出された場合、制御回路70eは、トランジスタ回路51−1にオフ信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオン信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1はオフし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオンする。この場合、増幅回路10で増幅された高周波信号S2は、負荷回路30を介して第2経路(スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2、伝送線路40−2)を通過し、出力端子21−2から出力される。
インピーダンス変換回路80−1は、平均電力P1において、負荷インピーダンスZ1を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。同様に、インピーダンス変換回路80−2は、平均電力P2において、負荷インピーダンスZ2を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。
以上のように、第8の実施形態によれば、インピーダンス変換回路80−1及び80−2によって、増幅信号の平均電力毎に、負荷インピーダンスを最適化する。したがって、複数種類の通信モードに対応するマルチモード携帯電話等に第8の実施形態に係る高周波回路を用いた場合でも、異なる通信モードにおける増幅信号の平均電力に応じて最適なインピーダンス整合を行うことができ、増幅回路10を平均電力毎に個別に最適化することができる。このように、第8の実施形態によれば、マルチモード化に適した高周波回路を提供することができる。
なお、第8の実施形態に係る高周波回路は、第1の実施形態に係る高周波回路のマルチバンド化をマルチモード化に変更した構成であったが、これに制限されず、第2〜第7の実施形態に係る高周波回路のマルチバンド化をマルチモード化に変更した構成であってもよい。
(第9の実施形態)
図13は、本発明の第9の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図1に示した第1の実施形態に係る高周波回路に対し、周波数検出回路60が電力検出回路61aに置き換えられ、制御回路70aが制御回路70fに置き換えられ、伝送線路が増幅信号のピーク電力に応じて選択される点で異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第1の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図13の例では、高周波信号のピーク電力は2種類あるとし、ピーク電力PAの高周波信号をS1とし、ピーク電力PBの高周波信号をS2としている。なお、ピーク電力PAとピーク電力PBは典型的には異なっており、例えばPA<PBとする。また図13の例では、高周波信号のピーク電力に応じて伝送線路を選択するものとし、高周波信号S1を通過させるための伝送線路を40−1とし、高周波信号S2を通過させるための伝送線路を40−2としている。
電力検出回路61aは、増幅回路10が出力する増幅信号のピーク電力を検出する。ここでは一例として、電力検出回路61aは、高周波信号S1が出力された場合にピーク電力PAを検出し、高周波信号S2が出力された場合にピーク電力PBを検出する。
制御回路70fは、電力検出回路61aで検出されたピーク電力に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50aへ出力する。具体的には、電力検出回路61aでピーク電力PAが検出された場合、制御回路70fは、トランジスタ回路51−1にオン信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオフ信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1はオンし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオフする。この場合、増幅回路10で増幅された高周波信号S1は、負荷回路30を介して第1経路(スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1、伝送線路40−1)を通過し、出力端子21−1から出力される。同様に、電力検出回路61aでピーク電力PBが検出された場合、制御回路70fは、トランジスタ回路51−1にオフ信号を出力し、トランジスタ回路51−2にオン信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1はオフし、第2経路上のスイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2はオンする。この場合、増幅回路10で増幅された高周波信号S2は、負荷回路30を介して第2経路(スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2、伝送線路40−2)を通過し、出力端子21−2から出力される。
インピーダンス変換回路80−1は、ピーク電力PAにおいて、負荷インピーダンスZ1を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。同様に、インピーダンス変換回路80−2は、ピーク電力PBにおいて、負荷インピーダンスZ2を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。以下、各インピーダンス変換回路におけるインピーダンス変換について具体例を挙げて説明する。
図14A及び図14Bは、増幅回路10より出力される増幅信号の電力の時間経過を示す波形図である。増幅回路10の増幅信号が、例えば符号分割多重接続(CDMA:Code Division Multiple Access)または直交波周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)のような変調方式で変調された変調信号を表す場合、増幅信号の振幅は、時間とともに変動する。図14Aでは、増幅信号のピーク電力PAは平均電力P1よりも2dB程度高く、図14Bでは、増幅信号のピーク電力PBは平均電力P1よりも4d程度高い。
このような振幅変動型の変調信号にとって、増幅信号の歪み率を低減することができれば、帯域外への妨害信号も低減する。このためには、増幅回路10において入力信号をピーク電力まで線形に増幅する必要がある。しかしながら、例えば図14Bのように、増幅回路10をピーク電力PBまで線形増幅できるように構成し、図14Aのように、ピーク電力PBまでしか使用しなければ、増幅回路10の電力効率は低下する。
図15A及び図15Bは、同一の増幅回路10を用いて、それぞれ図14Aおよび図14Bに示す増幅信号を生成する場合の電力効率を表す特性図である。図15Aにおいて、太い実線で表される動作曲線LBは、平均電力P1と、増幅回路10における線形動作範囲RLNの最大限界電力に対応するピーク電力PBとで特徴付けられる。平均電力P1における平均電力効率は、E1であり、ピーク電力PBにおけるピーク電力効率は、EBである。図15Bにおいて、太い点線で表される動作曲線LAは、平均電力P1と、ピーク電力PBよりも低いピーク電力PAとで特徴付けられる。平均電力P1における平均電力効率は、E1であり、ピーク電力PAにおけるピーク電力効率は、EBよりも低いEAである。増幅回路10が動作曲線LBの状態の場合、高ピーク電力モードと呼び、動作曲線LAの状態の場合、低ピーク電力モードと呼ぶ。
このように、動作曲線LAでは、ピーク電力効率EAがEBよりも低いため、増幅信号のピーク電力PAが低いにもかかわらず、平均電力効率E1は動作曲線LBの場合と同等である。そこで、図15Cにおいて太い実線で表される動作曲線LCのように、線形動作範囲RLNを、ピーク電力PB以下からピーク電力PA以下に低下させ、ピーク電力PAにおけるピーク電力効率をEBにすれば、平均電力P1におけるピーク電力効率はE1よりも高いE2となり、増幅回路10において電力の高効率化が達成できる。
このように、上記具体例の場合、インピーダンス変換回路80−1が、線形動作範囲RLNをピーク電力PB以下からピーク電力PA以下に低下させて、ピーク電力PAにおけるピーク電力効率をEBにすることが可能な負荷インピーダンスに負荷インピーダンスZ1を変換すれば、増幅回路10において電力の高効率化が達成できる。
以上のように、第9の実施形態によれば、インピーダンス変換回路80−1及び80−2によって、増幅信号のピーク電力毎に、負荷インピーダンスを最適化する。したがって、複数種類の変調方式に対応するマルチモード携帯電話等に第9の実施形態に係る高周波回路を用いた場合でも、異なる変調方式における増幅信号のピーク電力に応じて最適なインピーダンス整合を行うことができ、増幅回路10を変調方式毎に個別に最適化することができる。このように、第9の実施形態によれば、マルチモード化に適した高周波回路を提供することができる。
なお、第9の実施形態に係る高周波回路は、第1の実施形態に係る高周波回路をマルチモード化させていたが、これに制限されず、第2〜第7の実施形態に係る高周波回路をマルチモード化させてもよい。
(第10の実施形態)
図16は、本発明の第10の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図12に示した第8の実施形態に係る高周波回路に対し、バイアス回路91及び電源回路92がさらに設けられ、制御回路70eが制御回路70gに置き換えられる点で異なる。以下、第8の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第8の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
制御回路70gは、電力検出回路61で検出された平均電力に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50aへ出力する。ここまでは、第8の実施形態に係る制御回路70eの動作と同様である。制御回路70gは、さらに、電力検出回路61で検出された平均電力を表す制御信号を生成し、バイアス回路91及び電源回路92へ出力する。
バイアス回路91は、制御回路70gからの制御信号が表す平均電力に応じたバイアス出力S91を、増幅回路10に供給する。バイアス出力S91は、増幅回路10における入力端子のバイアス電流、または入力端子と共通端子間のバイアス電圧のいずれかを表す出力である。また、バイアス出力S91は、例えば、制御回路70gからの制御信号が表す平均電力に比例した出力である。
電源回路92は、制御回路70gからの制御信号が表す平均電力に応じた電源電圧S92を、増幅回路10に供給する。電源電圧S92は、例えば、制御回路70gからの制御信号が表す平均電力に比例した電圧である。
以上のように、第10の実施形態によれば、負荷インピーダンスを増幅信号の平均電力毎に最適化すると同時に、増幅回路10に供給するバイアス出力S91および電源電圧S92も平均電力に応じて最適化する。これにより、増幅回路10の電力効率はさらに向上し、増幅回路10の歪み特性がさらに低減される。
なお、上述では、制御回路70gが電力検出回路61で検出された平均電力を表す制御信号を生成するとしたが、これに制限されない。電力検出回路61を電力検出回路61aに置き換え、制御回路70gが電力検出回路61aで検出されたピーク電力を表す制御信号を生成してもよい。この場合、増幅回路10に供給するバイアス出力S91および電源電圧S92は、ピーク電力に応じたものとなる。
(第11の実施形態)
第1の実施形態では、マルチバンド化に適した高周波回路の構成について説明し、第8の実施形態では、マルチモード化に適した高周波回路の構成について説明したが、これらの構成を組み合わせて、マルチバンド化かつマルチモード化に適した高周波回路を構成するようにしてもよい。本実施形態では、マルチバンド化かつマルチモード化に適した高周波回路を例に挙げて説明する。
図17は、本発明の第11の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波回路は、図1に示した第1の実施形態に係る高周波回路に対し、電力検出回路61、伝送線路40−3及び40−4、出力端子21−3及び21−4、インピーダンス変換回路80−3及び80−4がさらに設けられ、選択回路50aが選択回路50dに置き換えられ、制御回路70aが制御回路70hに置き換えられ、伝送線路が増幅信号の周波数と平均電力の組み合わせに応じて選択される点で異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、当該構成の動作、および当該構成の効果は、第1の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図17の例では、高周波信号の周波数が2種類(周波数f1、f2)、平均電力が2種類(平均電力P1、P2)あるとし、周波数f1、平均電力P1の高周波信号をS1とし、周波数f1、平均電力P2の高周波信号をS2とし、周波数f2、平均電力P1の高周波信号をS3とし、周波数f2、平均電力P2の高周波信号をS4としている。なお、周波数f1と周波数f2、平均電力P1と平均電力P2はそれぞれ、典型的には異なっており、例えば、f1<f2、P1<P2とする。また図17の例では、選択回路50dは、高周波信号の平均電力と周波数の組み合わせに応じて伝送線路を選択するものとし、高周波信号S1が通過する伝送線路を40−1とし、高周波信号S2が通過する伝送線路を40−2とし、高周波信号S3が通過する伝送線路を40−3とし、高周波信号S4が通過する伝送線路を40−4としている。また図17の例では、伝送線路40−3が選択された場合に増幅回路10から増幅回路10の出力側をみた負荷インピーダンスをZ3とし、伝送線路40−4が選択された場合に増幅回路10から増幅回路10の出力側をみた負荷インピーダンスをZ4としている。
周波数検出回路60は、増幅回路10が出力する増幅信号の周波数を検出する。ここでは一例として、周波数検出回路60は、高周波信号S1、S2が入力された場合に周波数f1を検出し、高周波信号S3、S4が入力された場合に周波数f2を検出する。
電力検出回路61は、増幅回路10が出力する増幅信号の平均電力を検出する。ここでは一例として、電力検出回路61は、高周波信号S1、S3が出力された場合に平均電力P1を検出し、高周波信号S2、S4が出力された場合に平均電力P2を検出する。
制御回路70hは、周波数検出回路60で検出された周波数と電力検出回路61で検出された平均電力に基づいて、伝送線路の選択情報を表す制御信号を生成し、選択回路50dへ出力する。具体的には、周波数検出回路60で周波数f1が検出され、電力検出回路61で平均電力P1が検出された場合、制御回路70hは、トランジスタ回路51−1にオン信号を出力し、トランジスタ回路51−2〜51−4にオフ信号を出力する。これにより、第1経路上のスイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1はオンし、第2〜第4経路上のスイッチトランジスタはオフする。この場合、増幅回路10で増幅された高周波信号S1は、負荷回路30を介して第1経路(スイッチトランジスタTr1−1及びTr2−1、伝送線路40−1)を通過し、出力端子21−1から出力される。以下、同様に、周波数検出回路60で周波数f1が検出され、電力検出回路61で平均電力P2が検出された場合、制御回路70hにより、増幅回路10で増幅された高周波信号S2は、負荷回路30を介して第2経路(スイッチトランジスタTr1−2及びTr2−2、伝送線路40−2)を通過し、出力端子21−2から出力される。また、周波数検出回路60で周波数f2が検出され、電力検出回路61で平均電力P1が検出された場合、制御回路70hにより、増幅回路10で増幅された高周波信号S3は、負荷回路30を介して第3経路(スイッチトランジスタTr1−3及びTr2−3、伝送線路40−3)を通過し、出力端子21−3から出力される。また、周波数検出回路60で周波数f2が検出され、電力検出回路61で平均電力P2が検出された場合、制御回路70hにより、増幅回路10で増幅された高周波信号S4は、負荷回路30を介して第4経路(スイッチトランジスタTr1−4及びTr2−4、伝送線路40−4)を通過し、出力端子21−4から出力される。
インピーダンス変換回路80−1は、周波数f1及び平均電力P1において、負荷インピーダンスZ1を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。同様に、インピーダンス変換回路80−2は、周波数f1及び平均電力P2において、負荷インピーダンスZ2を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。インピーダンス変換回路80−3は、周波数f2及び平均電力P1において、負荷インピーダンスZ3を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。インピーダンス変換回路80−4は、周波数f2及び平均電力P2において、負荷インピーダンスZ4を、増幅回路10より最大の効率かつ最大の出力を取り出すことのできるインピーダンスに変換する。
以上のように、第11の実施形態によれば、インピーダンス変換回路80−1〜80−4によって、増幅信号の周波数と平均電力の組み合わせ毎に、負荷インピーダンスを最適化する。したがって、異なる無線周波数帯に対応し、かつ複数種類の通信モードに対応するマルチバンド、マルチモード携帯電話等に第11の実施形態に係る高周波回路を用いた場合でも、変化する使用周波数帯に応じて、かつ異なる通信モードにおける増幅信号の平均電力に応じて最適なインピーダンス整合を行うことができ、増幅回路10を周波数と平均電力の組み合わせ毎に個別に最適化することができる。このように、第11の実施形態によれば、マルチバンド及びマルチモード化に適した高周波回路を提供することができる。
なお、第11の実施形態に係る高周波回路は、第1の実施形態に係る高周波回路のマルチバンド化にマルチモード化を加える構成であったが、これに制限されず、第2〜第7の実施形態に係る高周波回路のマルチバンド化にマルチモード化を加える構成であってもよい。
また、第11の実施形態に係る高周波回路では、選択回路50dが増幅信号の周波数と平均電力の組み合わせに応じて伝送線路を選択するとしたが、これに制限されない。電力検出回路61を電力検出回路61aに置き換えて増幅信号のピーク電力を検出し、選択回路50dが増幅信号の周波数とピーク電力の組み合わせに応じて伝送線路を選択する構成であってもよい。
(第12の実施形態)
第12の実施形態では、第1〜第11の実施形態に係る高周波回路が半導体装置として構成される場合において、半導体チップで構成される回路の範囲を説明する。なお、以下では、第4の実施形態に係る高周波回路を例に挙げて説明する。
図8に示した第4の実施形態において、選択回路50b及びインピーダンス変換回路80−1〜80−nのうちの少なくとも一部が、1つの半導体チップで構成される。選択回路50b内の各スイッチトランジスタ(Tr1−1など)は、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)で形成される。特に、各スイッチトランジスタが高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)で形成される場合、チップ面積当たりのオン抵抗がFETよりも小さいため、信号通過時の信号損失が少なく、かつチップ面積の縮小化が可能となる。さらに、第4の実施形態の半導体チップ上に、インピーダンス変換回路80−1〜80−nに使用する容量素子やインダクタ素子を形成すれば、より集積化された小面積の半導体チップ内に、多機能かつ高性能の高周波回路を形成することができ、高周波回路の小型化および高機能化に効果が大きい。さらに、高周波回路の簡素化のために、制御回路70bを半導体チップ内に取り込むことが望ましい。
以上のように、第12の実施形態によれば、選択回路50b及びインピーダンス変換回路80−1〜80−nのうちの少なくとも一部を1つの半導体チップで構成することにより、高周波回路及び、当該高周波回路からなる高周波電力増幅装置の小型化および低コスト化が可能となる。
なお、第12の実施形態による半導体チップ、増幅回路10、負荷回路30が樹脂またはセラミックで形成された基板に実装されてもよい。
また、上述した全ての実施形態において、各選択回路内のスイッチトランジスタはFETで構成されるが、HEMT、PINダイオード(Positive−Intrinsic−Negative Diode)、またはメムス(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)など他のスイッチで構成されてもよい。さらに、各選択回路、及び各トランジスタ回路に含まれるスイッチトランジスタは、1個で構成してもよいし、複数個により構成してもよい。
また、上述した全ての実施形態において、増幅回路10の増幅素子は、バイポーラトランジスタで構成されるが、異種接合バイポーラトランジスタ、シリコンゲルマニウムトランジスタ、FET、および絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)など他のトランジスタで構成してもよい。さらに、増幅回路10に含まれるこれらのトランジスタは、1個で構成してもよいし、複数個により構成してもよい。さらに、増幅回路10は多段構成であってもよい。これらのトランジスタを用いて増幅回路10を構成する場合、代表的には、エミッタ接地またはソース接地が使用される。この場合、入力端子はベース端子またはゲート端子であり、出力端子はコレクタ端子またはドレイン端子であり、共通端子はエミッタ端子またはソース端子である。
以上、実施の形態におけるこれまでの説明は、すべて本発明を具体化した一例であって、本発明はこれらの例に限定されず、本発明の技術を用いて当業者が容易に構成可能な種々の例に展開可能である。
本発明に係る高周波回路、当該高周波回路からなる高周波電力増幅装置及び半導体装置は、マルチバンド化又はマルチモード化に適しており、移動端末装置等に適用される。
本発明の第1の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 伝送線路40−1が選択された場合における図1に示した高周波回路の等価回路図 動作原理のインピーダンス変換を模式的に示した図 経路毎に負荷回路30−1及び30−2を設けた構成を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 本発明の第3の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 第1の実施形態、第3の実施形態、従来例における増幅回路10のコレクタ効率を比較した図 本発明の第4の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 本発明の第5の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 本発明の第6の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 本発明の第7の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 本発明の第8の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 本発明の第9の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 増幅回路10より出力される増幅信号の電力の時間経過を示す波形図 増幅回路10より出力される増幅信号の電力の時間経過を示す波形図 図14Bに示す増幅信号を生成する場合の電力効率を表す特性図 図14Aに示す増幅信号を生成する場合の電力効率を表す特性図 線形動作範囲RLNをピーク電力PB以下からピーク電力PA以下に低下させた場合の電力効率を表す特性図 本発明の第10の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 本発明の第11の実施形態に係る高周波回路の構成例を示すブロック図 特許文献1に開示された選択回路の構成を示した図
符号の説明
10 増幅回路
20 入力端子
21−1〜21−n 出力端子
30、30−1、30−2 負荷回路
40−1〜40−n 伝送線路
50a〜50d 選択回路
51−1〜51−n、51a−1、51a−2 トランジスタ回路
60 周波数検出回路
61、61a 電力検出回路
70a〜70h 制御回路
80−1〜80−n、80−2a インピーダンス変換回路
800 受動回路
91 バイアス回路
92 電源回路
Tr1−1〜Tr1−n、Tr2−1〜Tr2−n、Tr10−1、Tr10−2、Tr20、Tr800 スイッチトランジスタ

Claims (17)

  1. 高周波信号を増幅する高周波回路であって、
    前記高周波信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、
    前記増幅回路の出力と接続された負荷回路と、
    複数の伝送線路と、
    前記増幅信号の所定パラメータに応じて、前記複数の伝送線路の中から前記負荷回路の出力と接続する伝送線路を選択する選択回路と、
    前記選択回路で選択された伝送線路毎に、前記増幅回路から前記増幅回路の出力側をみたときの負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する変換回路と、を備える、高周波回路。
  2. 前記変換回路は、前記伝送線路毎に設けられ、かつ対応する伝送線路と接続され、対応する伝送線路を通過する前記増幅信号の所定パラメータに応じて前記負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する複数のインピーダンス変換回路を含むことを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  3. 前記選択回路は、前記増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数のスイッチトランジスタを各々が含み、前記複数の伝送線路の各々と前記負荷回路の出力との間に設けられた複数のトランジスタ回路を有し、
    前記変換回路は、前記トランジスタ回路毎に設けられ、かつ対応する前記トランジスタ回路の前記スイッチトランジスタ間に接続され、対応する前記トランジスタ回路を通過する前記増幅信号の所定パラメータに応じて前記負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する複数のインピーダンス変換回路を含むことを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  4. 前記変換回路は、前記伝送線路毎に設けられ、対応する伝送線路を通過する前記増幅信号の所定パラメータに応じて前記負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する複数のインピーダンス変換回路を含み、
    前記インピーダンス変換回路毎に設けられ、対応する伝送線路が前記選択回路で選択された場合、対応する前記インピーダンス変換回路と前記負荷回路の出力とをスイッチング動作によって接続する複数のスイッチトランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  5. 前記複数の伝送線路は、第1及び第2伝送線路からなり、
    前記選択回路は、
    前記第1伝送線路と前記負荷回路の出力との間に設けられ、前記増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第1スイッチトランジスタを含む第1トランジスタ回路と、
    前記第2伝送線路と前記負荷回路の出力との間に設けられ、前記増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第2スイッチトランジスタを含む第2トランジスタ回路とを含み、
    前記変換回路は、
    前記第1スイッチトランジスタ間に接続され、前記第1伝送線路を通過する前記増幅信号の所定パラメータに応じて前記負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する第1インピーダンス変換回路と、
    前記第2トランジスタ回路に対応して設けられ、前記第2伝送線路を通過する前記増幅信号の所定パラメータに応じて前記負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する第2インピーダンス変換回路とを含み、
    前記第2スイッチトランジスタ間と前記第2インピーダンス変換回路との間に設けられ、前記第1伝送線路が前記選択回路で選択された場合、前記第2スイッチトランジスタ間と前記第2インピーダンス変換回路とをスイッチング動作によって接続する第3スイッチトランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  6. 前記複数の伝送線路は、第1及び第2伝送線路からなり、
    前記選択回路は、
    前記第1伝送線路と前記負荷回路の出力との間に設けられ、前記増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第1スイッチトランジスタを含む第1トランジスタ回路と、
    前記第2伝送線路と前記負荷回路の出力との間に設けられ、前記増幅信号の所定のパラメータに応じてスイッチング動作を行う複数の第2スイッチトランジスタを含む第2トランジスタ回路とを含み、
    前記変換回路は、
    前記第2スイッチトランジスタ間と接続され、前記第2伝送線路を通過する前記増幅信号の所定パラメータに応じて前記負荷インピーダンスを所定の負荷インピーダンスに変換する受動回路と、
    前記第2スイッチトランジスタ間と接続され、前記第1伝送線路が前記選択回路で選択された場合、スイッチング動作によって前記受動回路をバイパスさせる第3スイッチトランジスタとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  7. 前記変換回路がキャパシタンスで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  8. 前記変換回路がインダクタンスで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  9. 前記所定のパラメータは、前記増幅信号の周波数であることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  10. 前記所定のパラメータは、前記増幅信号の平均電力であることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  11. 前記増幅信号の平均電力に応じたバイアス電流またはバイアス電圧を表すバイアス出力を前記増幅回路に供給するバイアス回路をさらに備えることを特徴とする、請求項10に記載の高周波回路。
  12. 前記増幅信号の平均電力に応じた電源電圧を前記増幅回路に供給する電源回路をさらに備えることを特徴とする、請求項10に記載の高周波回路。
  13. 前記所定のパラメータは、前記増幅信号のピーク電力であることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  14. 前記増幅信号のピーク電力に応じたバイアス電流またはバイアス電圧を表すバイアス出力を前記増幅回路に供給するバイアス回路をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の高周波回路。
  15. 前記増幅信号のピーク電力に応じた電源電圧を前記増幅回路に供給する電源回路をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の高周波回路。
  16. 請求項1に記載の高周波回路における前記変換回路および前記選択回路の少なくとも一部を半導体チップで構成したことを特徴とする、半導体装置。
  17. 請求項16に記載の半導体装置と、請求項1に記載の高周波回路における前記増幅回路および前記負荷回路の少なくとも一部とを1つの基板上に形成したことを特徴とする、高周波電力増幅装置。
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