JP2008288769A - 高周波回路、半導体装置、および高周波電力増幅装置 - Google Patents

高周波回路、半導体装置、および高周波電力増幅装置 Download PDF

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Abstract

【課題】最終増幅部の出力側に形成されたスイッチの損失を低減し、マルチバンド、マルチモードに対応する多機能で小型・高性能の高周波回路を提供する。
【解決手段】最終増幅部は、入力信号を電力増幅し、増幅信号を出力する。第1整合回路は、増幅信号を第1入力インピーダンスで入力するとともにインピーダンス変換し、第1インピーダンス変換信号を第1出力インピーダンスで出力する。制御部は、経路の選択情報を表す制御信号を生成する。スイッチ部は、制御信号に基づいて、少なくとも2つの経路のうちいずれか1つを選択し、選択された経路において第1インピーダンス変換信号をオンインピーダンスで通過させ、通過信号を出力する。第2整合回路は、通過信号を第2入力インピーダンスで入力するとともにインピーダンス変換し、第2インピーダンス変換信号を第2出力インピーダンスでアンテナに出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動体通信機器等に用いられる高周波回路および高周波回路を用いた高周波電力増幅装置の技術に関し、さらに詳しくは高周波回路、半導体装置、および高周波電力増幅装置に関する。
携帯電話等に使用される高周波電力増幅器は、トランジスタ等の増幅素子、増幅素子に高周波信号を効率よく入力する入力整合回路、および増幅素子から高周波信号を効率よく出力する出力整合回路により構成される。これらの整合回路は、容量およびインダクタ、またはマイクロストリップライン等の高周波整合素子により形成され、一般的には、チップ実装部品として基板上に実装される。高周波増幅素子が形成された半導体チップもこの基板上に実装され、これらを含めて、高周波パワーアンプモジュールが構成される。
最近、携帯電話の多機能化が進み、送信する信号のマルチバンド化や異なる変調信号を扱うマルチモード化が進んできた。良く知られているように、高周波電力増幅器の効率を最適化するためには、周波数や出力等の各条件において入力および出力のインピーダンス整合をそれぞれ合わせ込むことが必要である。上述のようにマルチバンドおよびマルチモードに対応するためには、個別にインピーダンスを最適化した整合回路を有する複数の高周波電力増幅器が必要である。
一方、これらに対応する構成として、スイッチ素子を用い複数の出力端子を有する高周波増幅器の従来例がある。
特開平10−65466号公報 特開2005−86738号公報
図18は、特開平10−65466号公報で開示された従来例を示している。最終段の増幅素子246の出力に1入力2出力(SPDT:Single−Pole/Double−Throw)のスイッチ265が形成される。各出力整合回路264、266は、増幅器240が増幅する2つの周波数の信号に対して、整合が取れるように予め設計される。1入力2出力スイッチ265は、増幅素子246の出力をそれぞれの出力整合回路264、266に切替えることができる。
また、図19は、特開2005−86738号公報で開示されたもう一つの従来例を示している。最終段の増幅素子31および前段増幅器からの出力に、2入力2出力(DPDT:Double−Pole/Double−Throw)のスイッチ14が形成される。各出力整合回路56、56’は、増幅器50が増幅する2つの周波数の信号に対して、整合が取れるように予め設計される。2入力2出力スイッチ14は、2入力をそれぞれの出力整合回路56、56’に切替えることができる。
このような従来例の構成の場合、最終段増幅素子の直後にスイッチ素子を接続する必要があるため、スイッチ素子による増幅素子出力の損失が大きくなるという課題があった。
本発明は、増幅素子の出力側に形成されたスイッチ素子による損失を低減し、インピーダンスおよび出力経路の切替えを容易に行い、マルチバンドおよびマルチモードに対応する多機能で小型・高性能の高周波回路、半導体装置、および高周波電力増幅装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の高周波回路は、入力信号を電力増幅し、増幅信号を出力する最終増幅部と、増幅信号を第1入力インピーダンスで入力するとともにインピーダンス変換し、第1インピーダンス変換信号を第1出力インピーダンスで出力する第1整合回路と、第1インピーダンス変換信号の通過をオン/オフし、オン状態の場合オンインピーダンスで通過させ、通過信号をアンテナに出力するスイッチ部と、を有することを特徴としている。
本発明の高周波回路は、さらに、経路の選択情報を表す制御信号を生成する制御部を有し、前記スイッチ部は、制御信号に基づいて、少なくとも2つの経路のうちいずれか1つを選択し、選択された経路において第1インピーダンス変換信号の通過をオンすることを特徴としている。
本発明の高周波回路は、さらに、通過信号を第2入力インピーダンスで入力するとともにインピーダンス変換し、第2インピーダンス変換信号を第2出力インピーダンスでアンテナに出力する第2整合回路を有することを特徴としている。
本発明の半導体装置は、上述した高周波回路において、前記第1整合回路の少なくとも一部と、前記第1スイッチ部と、を第1半導体チップで構成したことを特徴としている。
さらに、本発明の高周波電力増幅装置は、上述した高周波回路において、前記第1整合回路と前記第2整合回路の少なくとも一部と、上述した半導体装置と、を1つの基板に形成したことを特徴としている。
本発明の高周波回路、半導体装置、および高周波電力増幅装置によれば、整合回路の出力インピーダンスを、整合回路の後段に設けられるスイッチ部のオンインピーダンスよりも十分に高くすることにより、スイッチ部による損失を低減することが可能となる。さらに、損失が低減されたスイッチ部を用いることにより、スイッチ部の後段に設けられる整合回路の入出力インピーダンスを、周波数または電力に基づいて、それぞれ個別に最適化することが可能となる。これにより、マルチバンドまたはマルチモード携帯電話において使用周波数帯または送信電力が変化しても、個別に最適な整合回路を介することが可能となる。その結果、整合回路が小型化されるとともに、送信電力効率および波形精度が向上する。それゆえ、携帯電話のカバーエリアが拡大し、消費電力が減少する。このように、小型で高性能・多機能の高周波回路、半導体装置、および高周波電力増幅装置を実現することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に関するいくつかの例について、図面を参照しながら説明する。なお、図面において、実質的に同一の構成、動作、および効果を表す要素については、同一の符号を付す。また、以下において記述される数字は、すべて本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。ハイおよびローで表される論理レベルについても、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベルが異なる組合せで、同等な結果を得ることも可能である。さらに、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。また、以下の実施の形態は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを用いて構成されるが、ハードウェアを用いる構成は、ソフトウェアを用いても構成可能であり、ソフトウェアを用いる構成は、ハードウェアを用いても構成可能である。
(原理説明)
最初に、本発明の原理を説明する。図1は、原理説明用の高周波回路のブロック図である。原理説明用の高周波回路は、入力端子150、最終増幅部100、整合回路102、スイッチ部101、整合回路103、出力端子151、および制御部170を含む。最終増幅部100は、例えばアンテナ(不図示)に出力する最終段の増幅素子を含む増幅回路である。最終増幅部100は、入力端子150に入力する入力信号S150を電力増幅し、増幅信号S100を出力インピーダンス160で出力する。出力インピーダンス160は、通常、50オームよりも低い。特に最終増幅部100が高出力の場合、例えば携帯電話のように1Wから数Wの場合、出力インピーダンス160は大略3ないし8オームとなる。
整合回路102は、出力インピーダンス160の共役複素数に大略等しい入力インピーダンス161で増幅信号S100を入力する。すなわち、整合回路102は、出力インピーダンス160に対してインピーダンス整合をとることにより、最終増幅部100から最大の電力を取り出す。入力インピーダンス161は、出力インピーダンス160と同様に、代表的には3ないし8オームである。整合回路102は、増幅信号S100をインピーダンス変換し、インピーダンス変換信号S102を出力インピーダンス162で出力する。制御部170は、スイッチ部101の経路の選択情報を表す制御信号S170を生成する。整合回路102は、制御信号S170に基づいて、出力インピーダンス162を制御する。スイッチ部101は、制御信号S170に基づいて、インピーダンス変換信号S102の通過をオン/オフし、オン状態の場合オンインピーダンス163で通過させ、通過信号S101を出力する。
整合回路103は、出力インピーダンス162とオンインピーダンス163との複素数上の和の共役複素数に大略等しい入力インピーダンス164で、通過信号S101を入力する。すなわち、整合回路103は、出力インピーダンス162およびオンインピーダンス163に対してインピーダンス整合をとることにより、整合回路102から最大の電力を取り出す。さらに、整合回路103は、通過信号S101をインピーダンス変換し、インピーダンス変換信号S103を、負荷インピーダンス166に大略等しい出力インピーダンス165で出力端子151に出力する。負荷インピーダンス166は、出力端子151に接続される負荷のインピーダンスである。例えば、負荷インピーダンス166が50オームの純抵抗の場合、例えば50オームの伝送線路(不図示)を介して、50オームのアンテナが接続される。すなわち、整合回路103は、負荷インピーダンス166に対してインピーダンス整合をとることにより、負荷に最大の電力を供給するとともに、負荷からの反射波による波形歪みを抑圧する。スイッチ部101および各整合回路102、103は、負荷整合回路105を構成する。各インピーダンスは、実部を表す抵抗成分と、虚部を表すリアクタンス成分で複素表示される。
最終増幅部100の出力側にスイッチ部101を設ける場合、スイッチ部101による信号の損失を避ける必要がある。整合回路102の出力インピーダンス162の絶対値を、オンインピーダンス163の絶対値よりも十分に高く設定すれば、出力インピーダンス162とオンインピーダンス163との複素数上の和は、大略出力インピーダンス162に等しくなる。すなわち、オンインピーダンス163は、その位相状態にかかわらず無視できる大きさとなり、スイッチ部101による信号の損失は、無視できる程度に低減される。例えば、オンインピーダンス163は代表的には1オーム程度であり、出力インピーダンス162は、好ましくは10オーム以上に、さらに好ましくは数10オーム程度に設定される。このように、整合回路102は、代表的には3ないし8オームの入力インピーダンス161を、入力インピーダンス161よりも高い出力インピーダンス162にインピーダンス変換し、スイッチ部101による信号損失を低減する。上述したように整合回路103の入力インピーダンス164は、出力インピーダンス162とオンインピーダンス163との複素数上の和の共役複素数に大略等しいから、入力インピーダンス164の絶対値は、出力インピーダンス162の絶対値と同程度に高くなる。
次に、出力インピーダンス162を負荷インピーダンス166と比較する。上述したように、入力インピーダンス164は、出力インピーダンス162の共役複素数に大略等しいから、両方のリアクタンス成分は互いに相殺される。それゆえ、実質的には、出力インピーダンス162の抵抗成分が、大略抵抗成分で構成される負荷インピーダンス166と比較される。出力インピーダンス162の絶対値がオンインピーダンス163の絶対値よりも十分に高いのであれば、出力インピーダンス162の抵抗成分は、負荷インピーダンス166より高くても低くてもよい。出力インピーダンス162の抵抗成分が負荷インピーダンス166に大略等しい場合、整合回路103は省略することが可能である。出力インピーダンス162の抵抗成分が負荷インピーダンス166と異なる場合、整合回路103は、入力インピーダンス164を負荷インピーダンス166に大略等しい出力インピーダンス165にインピーダンス変換する。なお、出力インピーダンス162の抵抗成分が負荷インピーダンス166と異なる場合であっても、負荷インピーダンス166に対するインピーダンス整合が必要でなければ、整合回路103は省略することができる。
このように、負荷整合回路105は、入力側において、最終増幅部100の出力インピーダンス160に整合することにより、最終増幅部100から最大の電力を取り出すことができる。同時に負荷整合回路105は、出力側において、50オームの負荷インピーダンス166に整合することにより、負荷に最大の電力を供給するとともに、負荷からの反射波による波形歪みを抑圧する。さらに、負荷整合回路105は、その内部において、整合回路102の出力インピーダンス162の絶対値をスイッチ部101のオンインピーダンス163の絶対値よりも十分に高く設定することにより、オンインピーダンス163を相対的に無視できる大きさにする。すなわち、整合回路102は、最終増幅部100の出力インピーダンス160に整合するように入力インピーダンス161を相対的に低く設定するとともに、出力インピーダンス162を、オンインピーダンス163が無視できる程度に、入力インピーダンス161よりも高く設定する。これにより、最終増幅部100の出力側にスイッチ部101を設ける場合、スイッチ部101による損失が低減されるとともに、波形歪みを抑圧しつつ負荷に最大電力を供給することが可能となる。
(第1の実施形態)
図2は、第1の実施形態における高周波回路のブロック図である。第1の実施形態の高周波回路は、入力端子150、最終増幅部100、整合回路102A、スイッチ部101A、各整合回路103a、103b、各出力端子151a、151b、および制御部170Aを含む。最終増幅部100は、例えばアンテナ(不図示)に出力する最終段の増幅素子を含む増幅回路である。最終増幅部100は、入力端子150に入力する入力信号S150を電力増幅し、増幅信号S100を出力インピーダンス160で出力する。出力インピーダンス160は、通常、50オームよりも低い。特に最終増幅部100が高出力の場合、例えば携帯電話のように1Wから数Wの場合、出力インピーダンス160は大略3ないし8オームとなる。
整合回路102Aは、出力インピーダンス160の共役複素数に大略等しい入力インピーダンス161で増幅信号S100を入力する。すなわち、整合回路102Aは、出力インピーダンス160に対してインピーダンス整合をとることにより、最終増幅部100から最大の電力を取り出す。入力インピーダンス161は、出力インピーダンス160と同様に、代表的には3ないし8オームである。整合回路102Aは、増幅信号S100をインピーダンス変換し、インピーダンス変換信号S102を出力インピーダンス162で出力する。スイッチ部101Aは、1入力2出力(SPDT:Single−Pole/Double−Throw)のスイッチを構成する。制御部170Aは、スイッチ部101Aの経路の選択情報を表す制御信号S170Aを生成する。整合回路102Aは、制御信号S170Aに基づいて、出力インピーダンス162を制御する。スイッチ部101Aは、制御信号S170Aに基づいて、経路171aまたは経路171bのうちいずれか1つを選択し、選択された経路により、インピーダンス変換信号S102をオンインピーダンス163で通過させる。これにより、スイッチ部101Aは、通過信号S101aまたは通過信号S101bのうち、選択された経路に対応する信号を出力する。
整合回路103a、103bは、出力インピーダンス162とオンインピーダンス163との複素数上の和の共役複素数に大略等しい入力インピーダンス164a、164bで、通過信号S101a、S101bをそれぞれ入力する。すなわち、各整合回路103a、103bは、出力インピーダンス162に対してインピーダンス整合をとることにより、整合回路102Aから最大の電力を取り出す。さらに、整合回路103a、103bは、通過信号S101a、S101bをインピーダンス変換し、インピーダンス変換信号S103a、S103bを、負荷インピーダンス166に大略等しい出力インピーダンス165a、165bで出力端子151a、151bにそれぞれ出力する。負荷インピーダンス166は、各出力端子151a、151bに接続される負荷のインピーダンスである。例えば、負荷インピーダンス166が50オームの純抵抗の場合、例えば50オームの伝送線路(不図示)を介して、50オームのアンテナが接続される。各整合回路103a、103bは、負荷インピーダンス166に対してインピーダンス整合をとることにより、負荷に最大の電力を供給するとともに、負荷からの反射波による波形歪みを抑圧する。スイッチ部101Aおよび各整合回路102A、103a、103bは、負荷整合回路105Aを構成する。各インピーダンスは、実部を表す抵抗成分と、虚部を表すリアクタンス成分で複素表示される。
図3は、第1の実施形態におけるスイッチ部101Aの一例を示す回路図である。スイッチ部101Aは、1入力2出力スイッチ106Cに加えて、出力端子側に対接地用の各スイッチ106a、106bを有する。スイッチ部101Aは、各スイッチ106a、106bのうち、選択されていない経路に対応するスイッチをオンする。これにより、選択されていない経路が接地され、経路171a、171b間のアイソレーションが確保されるため、互いの干渉が低減される。携帯電話のように、高周波回路が高密度実装される機器にとっては、このように並列処理される回路間のアイソレーション確保が要求される。ただし、各スイッチ106a、106bは無くても良い。
最終増幅部100の出力側にスイッチ部101Aを設ける場合、スイッチ部101Aによる信号の損失を避ける必要がある。整合回路102Aの出力インピーダンス162の絶対値を、オンインピーダンス163の絶対値よりも十分に高く設定すれば、出力インピーダンス162とオンインピーダンス163との複素数上の和は、大略出力インピーダンス162に等しくなる。すなわち、オンインピーダンス163は、その位相状態にかかわらず無視できる大きさとなり、スイッチ部101Aによる信号の損失は、無視できる程度に低減される。例えば、オンインピーダンス163は代表的には1オーム程度であり、出力インピーダンス162は、好ましくは10オーム以上に、さらに好ましくは数10オーム程度に設定される。このように、整合回路102Aは、代表的には3ないし8オームの入力インピーダンス161を、入力インピーダンス161よりも高い出力インピーダンス162にインピーダンス変換し、スイッチ部101Aによる信号損失を低減する。上述したように整合回路103a、103bのそれぞれの入力インピーダンス164a、164bは、出力インピーダンス162とオンインピーダンス163との複素数上の和の共役複素数に大略等しいから、各入力インピーダンス164a、164bの絶対値は、出力インピーダンス162の絶対値と同程度に高くなる。
次に、出力インピーダンス162を負荷インピーダンス166と比較する。上述したように、各入力インピーダンス164a、164bは、出力インピーダンス162の共役複素数に大略等しいから、両方のリアクタンス成分は互いに相殺される。それゆえ、実質的には、出力インピーダンス162の抵抗成分が、大略抵抗成分で構成される負荷インピーダンス166と比較される。出力インピーダンス162の絶対値がオンインピーダンス163の絶対値よりも十分に高いのであれば、出力インピーダンス162の抵抗成分は、負荷インピーダンス166より高くても低くてもよい。出力インピーダンス162の抵抗成分が負荷インピーダンス166に大略等しい場合、各整合回路103a、103bは省略することが可能である。出力インピーダンス162の抵抗成分が負荷インピーダンス166と異なる場合、整合回路103a、103bは、入力インピーダンス164a、164bを負荷インピーダンス166に大略等しい出力インピーダンス165a、165bにそれぞれインピーダンス変換する。なお、出力インピーダンス162の抵抗成分が負荷インピーダンス166と異なる場合であっても、負荷インピーダンス166に対するインピーダンス整合が必要でなければ、各整合回路103a、103bは省略することができる。
図4A、図4B、図4C、および図4Dは、図2の第1の実施形態において、各部の入出力インピーダンスをスミスチャートで説明する説明図である。スミスチャートの中心は、50オームの特性インピーダンスZCであり、左端はショート(0オーム)側である。制御部170Aは、増幅信号S100の各周波数F1、F2(この順番に周波数が高くなる)の情報を表す制御信号S170Aを生成する。スイッチ部101Aは、制御信号S170Aに基づき、周波数F1、F2に対して経路171a、171bをそれぞれ選択する。図4Aは、出力インピーダンス160の状態を示す。図4Bは、出力インピーダンス162の状態を示す。図4Cは、周波数F1、F2にそれぞれ対応する入力インピーダンス164a、164bの状態を示す。図4Dは、周波数F1、F2にそれぞれ対応する出力インピーダンス165a、165bの状態を示す。各インピーダンスZAF1、ZBF1、ZCF1、ZDF1は周波数F1に対応し、各インピーダンスZAF2、ZBF2、ZCF2、ZDF2は周波数F2に対応する。最終増幅部100、整合回路102A、スイッチ部101A、および各整合回路103a、103bはそれぞれ周波数特性を有するため、インピーダンスZAF1、ZBF1、ZCF1とインピーダンスZAF2、ZBF2、ZCF2は、それぞれ互いに離れた位置に存在する。
各インピーダンスZAF1、ZAF2は、特性インピーダンスZCに対して低く、ショート側に近い位置に存在する。各インピーダンスZAF1、ZAF2は、それぞれいくらかのリアクタンス成分を含む。インピーダンスZAF1、ZAF2は、整合回路102Aにより、高めのインピーダンスZBF1、ZBF2にそれぞれ変換され、特性インピーダンスZCに近い位置に移動する。インピーダンスZBF1、ZBF2も、それぞれいくらかのリアクタンス成分を含む。オンインピーダンス163の影響を無視すると、インピーダンスZCF1、ZCF2は、インピーダンスZBF1、ZBF2に対して、それぞれ複素共役の関係にある。インピーダンスZCF1、ZCF2は、整合回路103a、103bにより、大略50オームのインピーダンスZDF1、ZDF2にそれぞれ変換され、リアクタンス成分はゼロとなって、特性インピーダンスZCの位置に移動する。
図4Bに示すように、インピーダンスZBF1、ZBF2の各抵抗成分は互いに異なってもよく、インピーダンスZBF1、ZBF2の各リアクタンス成分は互いに異なってもよい。ここで、オンインピーダンス163の影響を無視すると、インピーダンスZBF1のリアクタンス成分はインピーダンスZCF1のリアクタンス成分により相殺され、インピーダンスZBF2のリアクタンス成分はインピーダンスZCF2のリアクタンス成分により相殺される。それゆえ、インピーダンスZBF1、ZBF2の各抵抗成分が互いに大略等しく、かつオンインピーダンス163の大きさが無視できる程度に十分に高くなるようにすれば、スイッチ部101Aによる挿入損失を低減できる。換言すれば、スイッチ部101Aによる挿入損失を低減するためには、出力インピーダンス162の抵抗成分が、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高く、かつ各周波数F1、F2に関して大略一定になるようにすればよい。具体的には、負荷インピーダンス166が50オームの場合、出力インピーダンス162の抵抗成分は、例えば30ないし50オームに設定される。
別の具体例では、制御部170Aは、増幅信号S100の各電力P1、P2(この順番に電力が高くなる)の情報を表す制御信号S170Aを生成する。スイッチ部101Aは、制御信号S170Aに基づき、電力P1、P2に対して経路171a、171bをそれぞれ選択する。さらに別の具体例では、制御部170Aは、増幅信号S100の各周波数F1、F2および各電力P1、P2による2種類の組合せ情報を表す制御信号S170Aを生成する。スイッチ部101Aは、制御信号S170Aに基づき、各周波数F1、F2および各電力P1、P2による2種類の組合せに対して、経路171a、171bをそれぞれ選択する。
このように第1の実施形態によれば、負荷整合回路105Aは、入力側において、最終増幅部100の出力インピーダンス160に整合することにより、最終増幅部100から最大の電力を取り出すことができる。同時に負荷整合回路105Aは、出力側において、50オームの負荷インピーダンス166に整合することにより、負荷に最大の電力を供給するとともに、負荷からの反射波による波形歪みを抑圧する。さらに、負荷整合回路105Aは、その内部において、整合回路102Aの出力インピーダンス162の絶対値をスイッチ部101Aのオンインピーダンス163の絶対値よりも十分に高く設定することにより、オンインピーダンス163を相対的に無視できる大きさにする。すなわち、整合回路102Aは、最終増幅部100の出力インピーダンス160に整合するように入力インピーダンス161を相対的に低く設定するとともに、出力インピーダンス162を、オンインピーダンス163が無視できる程度に、入力インピーダンス161よりも高く設定する。これにより、最終増幅部100の出力側にスイッチ部101Aを設ける場合、スイッチ部101Aによる損失が低減されるとともに、波形歪みを抑圧しつつ負荷に最大電力を供給することが可能となる。
さらに、損失が低減されたスイッチ部101Aを用いることにより、整合回路103a、103bの入力インピーダンス164a、164bおよび出力インピーダンス165a、165bを、周波数F1、F2または電力P1、P2に基づいて、それぞれ個別に最適化することが可能となる。これにより、異なる無線周波数帯に対応するマルチバンド携帯電話において使用周波数帯が変化しても、また複数種類の通信方式に対応するマルチモード携帯電話において送信電力が変化しても、さらに、使用周波数帯および送信電力が組合せで変化しても、個別に最適な整合回路を介することが可能となる。その結果、整合回路の構成が簡単になり小型化されるとともに、個別の整合精度が向上するため、送信電力効率および波形精度が向上する。それゆえ、携帯電話のカバーエリアが拡大し、消費電力が減少する。このように、第1の実施形態によれば、小型で高性能・多機能の高周波回路を実現することが可能となる。
なお、第1の実施形態では、制御信号S170Aに基づいて、スイッチ部101Aと整合回路102Aの両方が制御されるとしたが、スイッチ部101Aだけが制御されるとしてもよい。
また、最終増幅部100は、多段構成であってもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第1の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図5は、第2の実施形態における高周波回路のブロック図である。第2の実施形態では、第1の実施形態におけるスイッチ部101Aが、スイッチ部101Bに置き換えられる。スイッチ部101Bは、1入力n出力(nは3以上の整数、SPnT:Single−Pole/n−Throw)のスイッチを構成する。制御部170Bは、スイッチ部101Bの経路の選択情報を表す制御信号S170Bを生成する。整合回路102Bは、制御信号S170Bに基づいて、出力インピーダンス162を制御する。スイッチ部101Bは、経路171a、経路171b、・・・、および経路171nのいずれか1つを選択し、選択された経路により、インピーダンス変換信号S102をオンインピーダンス163で通過させる。これにより、スイッチ部101Bは、通過信号S101a、通過信号S101b、・・・、通過信号S101nのうち、選択された経路に対応する信号を出力する。
整合回路103a、103b、・・・、103nは、出力インピーダンス162とオンインピーダンス163との複素数上の和の共役複素数に大略等しい入力インピーダンス164a、164b、・・・、164nで、通過信号S101a、S101b、・・・、S101nをそれぞれ入力する。すなわち、各整合回路103a、103b、・・・、103nは、出力インピーダンス162に対してインピーダンス整合をとることにより、整合回路102Bから最大の電力を取り出す。さらに、整合回路103a、103b、・・・、103nは、通過信号S101a、S101b、・・・、S101nをインピーダンス変換し、インピーダンス変換信号S103a、S103b、・・・、S103nを、負荷インピーダンス166に大略等しい出力インピーダンス165a、165b、・・・、165nで出力端子151a、151b、・・・、151nにそれぞれ出力する。負荷インピーダンス166は、各出力端子151a、151b、・・・、151nに接続される負荷のインピーダンスである。各整合回路103a、103b、・・・、103nは、負荷インピーダンス166に対してインピーダンス整合をとることにより、負荷に最大の電力を供給するとともに、負荷からの反射波による波形歪みを抑圧する。スイッチ部101B、整合回路102B、および各整合回路103a、103b、・・・、103nは、負荷整合回路105Bを構成する。
1つの具体例では、制御部170Bは、増幅信号S100の各周波数F1、F2、・・・、Fn(この順番に周波数が高くなる)の情報を表す制御信号S170Bを生成する。スイッチ部101Bは、制御信号S170Bに基づき、周波数F1、F2、・・・、Fnに対して経路171a、171b、・・・、171nをそれぞれ選択する。整合回路102Bは、スイッチ部101Bによる挿入損失を低減するため、出力インピーダンス162の抵抗成分を、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高く、かつ各周波数F1、F2、・・・、Fnに関して大略一定にする。
別の具体例では、制御部170Bは、増幅信号S100の各電力P1、P2、・・・、Pnの情報を表す制御信号S170Bを生成する。スイッチ部101Bは、制御信号S170Bに基づき、電力P1、P2、・・・、Pnに対して経路171a、171b、・・・、171nをそれぞれ選択する。さらに別の具体例では、制御部170Bは、増幅信号S100の各周波数F1、F2、・・・、Fi(iは1以上n以下の整数)および各電力P1、P2、・・・、Pj(jは1以上n以下の整数)によるn種類の組合せ情報を表す制御信号S170Bを生成する。スイッチ部101Bは、制御信号S170Bに基づき、各周波数F1、F2、・・・、Fiおよび各電力P1、P2、・・・、Pjによるn種類の組合せに対して、経路171a、171b、・・・、171nをそれぞれ選択する。
このように第2の実施形態によれば、第1の実施形態に比べて、SPnTスイッチ部101Bの出力数および各整合回路103a、103b、・・・、103nの個数が増加する。それゆえ、第2の実施形態は、任意の数のマルチバンドおよびマルチモードに対応可能となる。
なお、第2の実施形態では、最終増幅部100および整合回路102Bはそれぞれ1個としたが、それぞれN個(Nは2以上の整数)設け、スイッチ部101Bは、N個の整合回路102Bから出力されるN系統のインピーダンス変換信号S102のそれぞれについて、各経路171a、171b、・・・、171nのうちいずれか1つを選択するとしてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第1の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図6は、第3の実施形態における整合回路102Aの一例を示す回路図である。第3の実施形態における高周波回路は、第1の実施形態の図2と同等である。図7A、図7B、および図7Cは、図2および図6において、各部の入出力インピーダンスをスミスチャートで説明する説明図である。第1の実施形態で説明したように、整合回路102Aは、制御信号S170Aに基づいて、出力インピーダンス162を制御する。さらに、スイッチ部101Aによる挿入損失を低減するため、整合回路102Aは、出力インピーダンス162の抵抗成分を、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高く、かつ各周波数F1、F2に関して大略一定にする。
具体的には、整合回路102Aは、増幅信号S100を入力し、シャントコンデンサと受動素子120により整合回路内部信号S100Zを生成する。受動素子120は、マイクロストリップラインまたはインダクタで構成される。整合回路102A内の内部回路102A1は、入力端子121および出力端子122を含む。容量C1、スイッチ107、および容量C2がこの順番で直列接続された回路と、容量C3とが並列に接続され、両並列接続端が、入力端子121と出力端子122にそれぞれ接続される。内部回路102A1は、入力端子121に整合回路内部信号S100Zを入力し、出力端子122にインピーダンス変換信号S102を出力する。スイッチ107は、スイッチ107の制御端子123に入力する制御信号S170に基づいて、オン/オフされる。スイッチ部101Aが周波数F1において経路171aを選択する場合、整合回路102Aはスイッチ107をオンする。スイッチ部101Aが周波数F2において経路171bを選択する場合、整合回路102Aはスイッチ107をオフする。これにより、スイッチ107は、出力インピーダンス162を変更する。
図7Aおよび図7Bは、出力インピーダンス162の状態を示す。図7Cは、周波数F1、F2にそれぞれ対応する入力インピーダンス164a、164bの状態を示す。各インピーダンスZAF1、ZBF1、ZCF1は周波数F1に対応し、各インピーダンスZAF2、ZBF2、ZCF2は周波数F2に対応する。スイッチ107がオンされる場合、図7Aのように、周波数F1におけるインピーダンスZAF1は十分に高い。しかし、内部回路102A1における入出力端子間の直列容量が比較的大きいため、周波数F2におけるインピーダンスZAF2は低くなっている。そこで、周波数F2においてスイッチ107をオフすれば、内部回路102A1の直列容量は比較的小さくなり、図7Bのように、周波数F2におけるインピーダンスZBF2は十分に高くなる。図7Cにおいて、インピーダンスZCF1、ZCF2は、インピーダンスZAF1、ZBF2と複素共役の関係にある。
次に、図6に示す内部回路102A1の変形例を説明する。図10Aは、図6の内部回路102A1において、入力端子121に接続される容量C1を取り除き、スイッチ107を入力端子121に直接接続する構成になっている。図10Bは、容量C1、スイッチ107、および容量C2がこの順番で直列接続された回路において、回路の両端のうち容量C1側の一端が、入力端子121と出力端子122の間に挿入され、容量C2側の他端が接地される構成になっている。入力端子121と出力端子122の間には、さらに他の回路が挿入されてもよい。図10Cは、図10Bの内部回路102A1において、入力端子121に接続される容量C1を取り除き、スイッチ107の一端を直接挿入する構成になっている。図10Aないし図10Cにそれぞれ示す内部回路102A1の動作は、上述の説明から明らかである。
図11は、マイクロストリップラインを用いる内部回路102A1の変形例である。スイッチ107aおよびマイクロストリップライン109aが直列接続された回路と、スイッチ107bおよびマイクロストリップライン109bが直列接続された回路とが並列に接続され、両並列接続端が、入力端子121と出力端子122にそれぞれ接続される。各マイクロストリップライン109a、109bは、ライン長が互いに異なっており、制御端子123に入力する制御信号S170に基づいて、出力インピーダンス162が調整される。マイクロストリップラインを用いる内部回路102A1の実装構成として、例えば、各スイッチ107a、107bは、半導体チップに形成され、各マイクロストリップライン109a、109bは、この半導体チップを組み込んだモジュール基板に形成され、これらは互いにワイヤで接続されるように形成される。内部回路102A1は、図11に示す回路において、マイクロストリップライン109a、109bを、インダクタンスが互いに異なる2個のインダクタでそれぞれ置き換えた回路であってもよい。
内部回路102A1は、図6および図10Aないし図10Cにそれぞれ示す回路において、各容量C1、C2、C3の少なくとも一部を、インダクタまたはマイクロストリップラインの少なくとも一方で置き換えた回路であってもよい。さらに、内部回路102A1は、図6、図10Aないし図10C、および図11にそれぞれ示す回路と、これらの回路において各容量C1、C2、C3の少なくとも一部を、インダクタまたはマイクロストリップラインの少なくとも一方で置き換えた回路とを含む複数種類の回路のうち、任意の回路の組合せで構成された複合回路であってもよい。ここで、複合回路を構成する各回路間で、各容量C1、C2、C3、インダクタ、およびマイクロストリップラインの大きさは、互いに異なってもよい。
このように第3の実施形態によれば、整合回路102Aを図6、図10Aないし図10C、および図11のように構成し、スイッチ107をオン/オフする。これにより、出力インピーダンス162の抵抗成分は、各周波数F1、F2に関して、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高くなり、かつ大略一定となる。それゆえ、スイッチ部101Aの挿入損失は、十分に低減される。各周波数F1、F2は、数10MHz以上離れている場合、効果的であり、特に100MHz程度離れている場合、さらに効果的である。スイッチ部101Aにおける各経路171a、171bの選択と、整合回路102Aにおけるスイッチ107のオン/オフとを連動することにより、制御部170の構成は簡素化することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第2および第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第2および第3の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図8は、第4の実施形態における整合回路102Bの一例を示す回路図である。第4の実施形態における高周波回路は、第2の実施形態の図5と同等である。図9Aおよび図9Bは、図5および図8において、各部の入出力インピーダンスをスミスチャートで説明する説明図である。第2の実施形態で説明したように、整合回路102は、制御信号S170Bに基づいて、出力インピーダンス162を制御する。さらに、スイッチ部101Bによる挿入損失を低減するため、整合回路102Bは、出力インピーダンス162の抵抗成分を、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高く、かつ各周波数F1、F2、・・・、Fnに関して大略一定にする。
具体的には、整合回路102Bは、増幅信号S100を入力し、シャントコンデンサと受動素子120により整合回路内部信号S100Zを生成する。受動素子120は、マイクロストリップラインまたはインダクタで構成される。整合回路102B内の内部回路102B1は、入力端子121および出力端子122を含む。容量C1、スイッチ107a、および容量C2がこの順番で直列接続された回路と、このうちスイッチ107aがスイッチ107b、・・・、スイッチ107m(ここでm=n−1)に順次置き換えられたm−1個の回路と、容量C3との合計n個の回路が並列に接続され、両並列接続端が、入力端子121と出力端子122にそれぞれ接続される。ここで、各容量C1、C2を含むm個の回路間で、各容量C1、C2の大きさは互いに異なってもよい。内部回路102B1は、入力端子121に整合回路内部信号S100Zを入力し、出力端子122にインピーダンス変換信号S102を出力する。スイッチ107aないし107mは、スイッチ107の制御端子123に入力するm系統の制御信号S170に基づいて、それぞれオン/オフされる。
スイッチ部101Bが周波数F1において経路171aを選択する場合、整合回路102Bは各スイッチ107a、107b、・・・、107m(m=n−1)をすべてオンする。スイッチ部101Bが周波数F2において経路171bを選択する場合、整合回路102Bはスイッチ107aだけをオフする。同様に続き、スイッチ部101Bが周波数Fnにおいて経路171nを選択する場合、整合回路102Bは各スイッチ107aから107mをすべてオフする。このように構成することにより、内部回路102B1における入出力端子間の直列容量は、各周波数F1、F2、・・・、Fnの順に応じて小さくなる。それゆえ、出力インピーダンスS102は、周波数に依存せず十分に高くなる。
図9Aは、周波数F2においてスイッチ107aだけをオフした状態を示す。インピーダンスZAF2は十分に高いが、周波数F2以外ではインピーダンスは低くなる。このように、同一の受動回路で、周波数に関係なくインピーダンスを高く保持するのは困難である。しかし、各スイッチ107a、107b、・・・、107mを用いることにより、出力インピーダンスS102は、周波数F1、F2、・・・、Fnに対してそれぞれインピーダンスZBF1、ZBF2、・・・、ZBFnのようになり、大略一定となる(図9Bに図示)。
次に、図8に示す内部回路102B1の変形例を説明する。図10Dは、図8の内部回路102B1において、入力端子121に接続される容量C1をすべて取り除き、各スイッチ107a、107b、・・・、107mを入力端子121に直接接続する構成になっている。図10Eは、容量C1、スイッチ107a、および容量C2がこの順番で直列接続された回路と、このうちスイッチ107aがスイッチ107b、・・・、スイッチ107nに順次置き換えられたn−1個の回路との合計n個の回路が並列に接続され、両並列接続端のうち容量C1側の一端が、入力端子121と出力端子122の間に挿入され、容量C2側の他端が接地される構成になっている。入力端子121と出力端子122の間には、さらに他の回路が挿入されてもよい。
図10Fは、図10Eの内部回路102B1において、入力端子121に接続される容量C1をすべて取り除き、各スイッチ107a、107b、・・・、107nの一端を直接挿入する構成になっている。図10Gは、図8の内部回路102B1において、容量C3を取り除き、容量C1、スイッチ、および容量C2を含む直列回路の個数をn個とする構成になっている。図10Hは、図10Gの内部回路102B1において、入力端子121に接続される容量C1をすべて取り除き、各スイッチ107a、107b、・・・、107nを入力端子121に直接接続する構成になっている。ここで、図10Dないし図10Hにおいて、各容量C1、C2の少なくとも1つを含むmまたはn個の回路間で、各容量C1、C2の大きさは互いに異なってもよい。図10Dないし図10Hにそれぞれ示す内部回路102B1の動作は、上述の説明から明らかである。
内部回路102B1は、図8および図10Dないし図10Hにそれぞれ示す回路において、各容量C1、C2、C3の少なくとも一部を、インダクタまたはマイクロストリップラインの少なくとも一方で置き換えた回路であってもよい。さらに、内部回路102B1は、図8、図10Dないし図10H、および図11にそれぞれ示す回路と、これらの回路において各容量C1、C2、C3の少なくとも一部を、インダクタまたはマイクロストリップラインの少なくとも一方で置き換えた回路とを含む複数種類の回路のうち、任意の回路の組合せで構成された複合回路であってもよい。ここで、複合回路を構成する各回路間で、各容量C1、C2、C3、インダクタ、およびマイクロストリップラインの大きさは、互いに異なってもよい。
このように第4の実施形態によれば、整合回路102Bを図8のように構成し、各スイッチ107a、107b、・・・、107mをオン/オフする。これにより、出力インピーダンス162の抵抗成分は、各周波数F1、F2、・・・、Fnに関して、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高くなり、かつ大略一定となる。それゆえ、スイッチ部101Aの挿入損失は、十分に低減される。
なお、図8に示す内部回路102B1の構成において、各スイッチ107a、107b、・・・、107mに接続されるm種類の容量は、少なくとも一部が互いに異なってもよい。さらに、m個の各スイッチ107a、107b、・・・、107mを、k個(kは3以上でm未満の数)の各スイッチ107a、107b、・・・、107kに置き換えてもよい。この場合、k個の各スイッチ107a、107b、・・・、107kのオン/オフの組み合わせにより、内部回路102B1は、その直列容量がn種類の値を示すように構成される。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、第1ないし第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第1ないし第4の実施形態と同等であるので、説明を省略する。図12Aは、第5の実施形態における高周波回路のブロック図である。図12Bは、第5の実施形態における整合回路103bの一例を示す回路図である。図12Cは、第5の実施形態における高周波回路の動作をスミスチャートで説明する説明図である。
図12Bにおいて、整合回路103bは、通過信号S101bを入力し、受動素子120により整合回路内部信号S101bZを生成する。受動素子120は、マイクロストリップラインまたはインダクタで構成される。整合回路103b内の内部回路103b1は、入力端子124および出力端子125を含む。容量C1、スイッチ110、および容量C2がこの順番で直列接続された回路と、容量C3とが並列に接続され、両並列接続端が、入力端子124と出力端子125にそれぞれ接続される。内部回路103b1は、入力端子124に整合回路内部信号S101bZを入力し、出力端子125にインピーダンス変換信号S103bを出力する。スイッチ110は、スイッチ110の制御端子126に入力する制御信号S170Aに基づいて、オン/オフされる。
図12Aにおいて、制御部170Aは、増幅信号S100の周波数の情報および電力の情報を表す制御信号S170Aを生成する。スイッチ部101Aは、制御信号S170Aに基づき、増幅信号S100の各周波数F1、F2に対して経路171a、171bをそれぞれ選択する。周波数F1では整合回路103aが動作し、周波数F2では整合回路103bが動作する。例えば、周波数F1では整合回路103aは、制御信号S170Aに基づき、増幅信号S100の電力がP1の場合の状態に設定される。周波数F2では整合回路103bは、増幅信号S100の電力がP2の場合、スイッチ110をオフし、増幅信号S100の電力がP2よりも小さいP3の場合、スイッチ110をオンする。これにより、電力がP3の場合、電力がP2の場合よりも、整合回路103bの入力インピーダンス164bが高くなる。
以上のように構成された第5の実施形態において、整合回路102Aの入力インピーダンス161をスミスチャートで図示すると、図12Cおよび図12Dのようになる。図12Cにおいて、インピーダンスZAP2は、電力がP2の場合の入力インピーダンス161を表す。図12Dにおいて、インピーダンスZAP3は、電力がP3の場合の入力インピーダンス161を表す。整合回路103bの入力インピーダンス164bが高くなるため、インピーダンスZAP3はインピーダンスZAP2よりも高くなる。
このように第5の実施形態によれば、整合回路103bを図12Bのように構成し、増幅信号S100の電力に応じてスイッチ110を切替え、整合回路103bの入力インピーダンス164bを変更する。これにより、入力インピーダンス161を電力に応じて最適に調整し、最終増幅部100の電力効率を高くすることができる。しかも、スイッチ部101Aを用い、周波数に応じて各整合回路103a、103b間を切替え、入力インピーダンス161を周波数に応じて最適に調整することもできる。このように第5の実施形態の構成は、周波数と電力の両方に応じて、電力効率を最大化することを可能にする。
なお、上述の説明では、整合回路103bは、増幅信号S100の電力に応じて、入力インピーダンス164bを調整するとしたが、増幅信号S100の電力は、平均電力でもピーク電力でもよい。図12Bは、整合回路103bの構成を示すとしたが、整合回路103aの構成であってもよく、また、整合回路103aおよび整合回路103bの両方の構成であってもよい。同様に図5の第2の実施形態において、各整合回路103a、103b、・・・、103nのうち、少なくとも1つが、図12Bの構成を含むとしてもよい。さらに、図12Bは、増幅信号S100の電力に応じて、電力効率を最大化する構成であったが、増幅信号S100の電力に応じて歪み特性を最小化する構成であってもよい。電力効率を最大化する構成と、歪み特性を最小化する構成とを、用途により切替えるようにしてもよい。この場合、各容量C1、C2、C3の値のうち少なくとも1つが、両構成で切替えられる。
なお、図12Bに示す内部回路103b1の変形例としては、第4の実施形態で説明したように、図8または図10Dないし図10Hにそれぞれ示す内部回路102B1と同等な回路であってもよいし、これらの回路において、各容量C1、C2、C3の少なくとも一部を、インダクタまたはマイクロストリップラインの少なくとも一方で置き換えた回路であってもよい。さらに内部回路103b1は、図8、図10Dないし図10H、および図11にそれぞれ示す回路と、これらの回路において各容量C1、C2、C3の少なくとも一部を、インダクタまたはマイクロストリップラインの少なくとも一方で置き換えた回路とを含む複数種類の回路のうち、任意の回路の組合せで構成された複合回路であってもよい。ここで、複合回路を構成する各回路間で、各容量C1、C2、C3、インダクタ、およびマイクロストリップラインの大きさは、互いに異なってもよい。この場合、図11に示すマイクロストリップラインを用いた回路は、第3の実施形態で説明した実装構成を備えてもよい。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、第5の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第5の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図13Aおよび図13Bは、増幅信号S100の電力の時間経過を示す波形図である。増幅信号S100が、例えば符号分割多重接続(CDMA:Code Division Multiple Access)または直交波周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)のような変調方式で変調された変調信号を表す場合、増幅信号S100の振幅は、時間とともに変動する。図13Aでは、増幅信号S100のピーク電力PAは平均電力P1よりも大略4dB高く、図13Bでは、増幅信号S100のピーク電力PBは平均電力P1よりも大略2dB高い。
このような振幅変動型の変調信号にとって、増幅信号S100の歪み率を低減することができれば、アンテナに出力するインピーダンス変換信号S103の信号対雑音比が向上し、帯域外への妨害信号も低減する。このためには、最終増幅部100において入力信号S150をピーク電力まで線形に増幅する必要がある。しかしながら、例えば図13Aのように、最終増幅部100をピーク電力PAまで線形増幅できるように構成し、図13Bのように、ピーク電力PBまでしか使用しなければ、最終増幅部100の電力効率は低下する。
図14Aおよび図14Bは、同一の最終増幅部100を用いて、それぞれ図13Aおよび図13Bに示す増幅信号S100を生成する場合の電力効率を表す特性図である。図14Aにおいて、太い実線で表される動作曲線LAは、平均電力P1と、最終増幅部100における線形動作範囲RLNの最大限界電力に対応するピーク電力PAとで特徴付けられる。平均電力P1における平均電力効率は、E1であり、ピーク電力PAにおけるピーク電力効率は、EAである。図14Bにおいて、太い点線で表される動作曲線LBは、平均電力P1と、ピーク電力PAよりも低いピーク電力PBとで特徴付けられる。平均電力P1における平均電力効率は、E1であり、ピーク電力PBにおけるピーク電力効率は、EAよりも低いEBである。最終増幅部100が動作曲線LAの状態の場合、高ピーク電力モードと呼び、動作曲線LBの状態の場合、低ピーク電力モードと呼ぶ。
このように、動作曲線LBでは、ピーク電力効率EBがEAよりも低いため、増幅信号S100のピーク電力PBが低いにもかかわらず、平均電力効率E1は動作曲線LAの場合と同等である。そこで、図14Cにおいて太い実線で表される動作曲線LCのように、線形動作範囲RLNを、ピーク電力PA以下からピーク電力PB以下に低下させ、ピーク電力PBにおけるピーク電力効率をEAにすれば、平均電力P1におけるピーク電力効率はE1よりも高いE2となり、最終増幅部100において電力の高効率化が達成できる。
最終増幅部100の線形動作範囲RLNは、入力インピーダンス161により変えることができる。第5の実施形態では、スイッチ110を用いて整合回路103bの入力インピーダンス164bを切替え、入力インピーダンス161を平均電力に応じて最適に調整する構成を説明した。同様にして、スイッチ110を用いて整合回路103bの入力インピーダンス164bを切替え、入力インピーダンス161を各ピーク電力PA、PBに応じて最適に調整し、最終増幅部100の電力効率を高くすることができる。具体的には、例えば図12Bに示す構成において、ピーク電力がPAであるような高ピーク電力モードの場合、スイッチ110はオフされ、入力インピーダンス161は小さくなる。ピーク電力がPBであるような低ピーク電力モードの場合、スイッチ110はオンされ、入力インピーダンス161は大きくなる。
このように第6の実施形態によれば、第5の実施形態と同様な構成において、ピーク電力の異なるモードに応じてスイッチ110を切替え、整合回路103bの入力インピーダンス164bを変更する。これにより、入力インピーダンス161をピーク電力の異なるモードに応じて最適に調整し、最終増幅部100の電力効率を最大化することが可能となる。データ通信等の用途の場合、変調方式は同じでも、送信レートを上げるためにピーク電力が異なる場合があるが、このような場合、第6の実施形態は有効な構成である。
なお、ピーク電力の異なるモードに対して切替えるスイッチは、第3または第4の実施形態で説明した整合回路102のスイッチ107または各スイッチ107a、107b、・・・、107mであってもよい。同様に、第1または第2の実施形態で説明しスイッチ部101Aまたはスイッチ部101Bであってもよい。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、第5および第6の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第5および第6の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
図15は、第7の実施形態における高周波回路のブロック図である。第7の実施形態の高周波回路は、図12Aの第5の実施形態に対して、さらにバイアス回路111および電源回路112を含む。バイアス回路111は、制御信号S170Aに基づいて、最終増幅部100における入力端子のバイアス電流、または入力端子と共通端子間のバイアス電圧のいずれかを表すバイアス出力S111を供給する。電源回路112は、制御信号S170Aに基づいて、最終増幅部100の電源電圧S112を供給する。最終増幅部100が多段構成の場合、バイアス回路111および電源回路112は、各段増幅回路の少なくとも1つに対して、バイアス出力S111および電源電圧S112を供給する。
このように第7の実施形態によれば、第5および第6の実施形態と同様に、増幅信号S100の平均電力またはピーク電力に応じて、入力インピーダンス161を最適に調整する。さらに、入力インピーダンス161の最適調整と連動して、最終増幅部100のバイアス出力S111および電源電圧S112を調整する。それゆえ、入力インピーダンス161を最適化するとともに、バイアス出力S111および電源電圧S112を最適化することにより、電力効率はさらに向上し、歪み特性はさらに低減される。
なお、最終増幅部100は、少なくとも2種類のエミッタ面積を含むバイポーラトランジスタで形成され、制御信号に基づいて、エミッタ面積が切替えられるように構成してもよい。また、最終増幅部100は、少なくとも2種類のゲート幅を含む電界効果トランジスタで形成され、制御信号に基づいて、ゲート幅が切替えられるように構成してもよい。これらの場合も、入力インピーダンス161を最適化するとともに、エミッタ面積またはゲート幅を最適化することにより、電力効率はさらに向上し、歪み特性はさらに低減される。
(第8の実施形態)
第8の実施形態では、第1ないし第7の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第1ないし第7の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
第8の実施形態では、第1ないし第7の実施形態の高周波回路において、半導体チップで構成される回路の範囲を説明する。図5の第2の実施形態において、負荷整合回路105Bを構成するスイッチ部101Bおよび各整合回路102B、103a、103b、・・・、103nのうち少なくとも一部が、第8の実施形態による1つの半導体チップで構成される。さらに、最終増幅部100が、第8の実施形態の半導体チップに含まれてもよい。各整合回路102B、103a、103b、・・・、103n内に、図8に示すスイッチ102B1または図12Bに示すスイッチ110が含まれる場合、これらのスイッチのうち少なくとも一部が、第8の実施形態の半導体チップに含まれる。
これらのスイッチは、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)で形成される。特に、これらのスイッチが高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)で形成される場合、チップ面積当たりのオン抵抗がFETよりも小さいため、通過時の信号損失が少なくかつチップ面積の縮小化が可能となる。さらに、第8の実施形態の半導体チップ上に、各整合回路102B、103a、103b、・・・、103nに使用する容量素子やインダクタ素子を形成すれば、より集積化された小面積の半導体チップ内に、多機能かつ高性能のスイッチ回路を形成することができ、高周波回路の小型化および高機能化に効果が大きい。
さらに、制御部170B、バイアス回路111、および電源回路112を第8の実施形態の半導体チップ内に取り込めば、高周波回路の全体構成が簡素化される。
さらに、第8の実施形態による半導体チップと、各整合回路102B、103a、103b、・・・、103nのうち上述した半導体チップ以外の部分とが、樹脂またはセラミックで形成された基板に実装される。各整合回路102B、103a、103b、・・・、103nにおいて、マイクロストリップラインは基板に形成され、インダクタまたは容量はチップ部品として基板に実装される。この場合、最終増幅部100は、半導体チップに含まれてもよいし、含まれなくてもよい。最終増幅部100は、半導体チップに含まれない場合、チップ部品として基板に実装される。
このように第8の実施形態によれば、スイッチ部101Bおよび各整合回路102B、103a、103b、・・・、103nを半導体チップで構成することにより、高周波回路および高周波電力増幅装置の小型化および低コスト化が可能となる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態では、第1ないし第8の実施形態と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、第1ないし第8の実施形態と同等であるので、説明を省略する。
第9の実施形態では、図2による第1の実施形態の具体例を、図16を用いて説明する。図17A、図17Bは、整合回路103a、103bの入力インピーダンス164a、164をそれぞれ示すスミスチャートである。
図16において、最終増幅部100は、エミッタ接地の1個のトランジスタで構成される。整合回路102Aにおいて、電源電圧を供給される電源端子152に1000pFの容量の一端が接続され、他端は接地される。電源端子152には6mm長のマイクロストリップラインが接続され、他端は最終増幅部100のコレクタ端子と0.25mm長のマイクロストリップラインに接続される。このマイクロストリップラインの他端は、4pFの容量と5mmのマイクロストリップラインに接続される。4pFの容量の他端は接地され、5mmのマイクロストリップラインの他端は30pFの容量に接続される。30pFの容量の他端は、他端が接地される0.2pFの容量と、スイッチ部101Aの入力端子に接続される。スイッチ部101Aの2個の出力端子は、整合回路103a、103bの10pFの容量にそれぞれ接続される。整合回路103aにおいて、10pFの容量の他端は、他端が接地される0.95pFの容量と、4.5mmのマイクロストリップラインに接続され、マイクロストリップラインの他端は出力端子151aに接続される。整合回路103bにおいて、10pFの容量の他端は、他端が接地される0.15pFの容量と、2mmのマイクロストリップラインに接続され、マイクロストリップラインの他端は出力端子151bに接続される。
このように構成される第9の実施形態において、スイッチ部101Aは、増幅信号S100の周波数が1.7GHzの場合、整合回路103aを選択し、2.0GHzの場合、整合回路103bを選択する。入力インピーダンス164aは、スミスチャート上で周波数の変化とともに図17Aのような軌跡を描き、1.7GHzにおいて点164aF1に位置する。このときの入力インピーダンス164aは、(60.3−j23.8)オームである。同様に、入力インピーダンス164bは、スミスチャート上で周波数の変化とともに図17Bのような軌跡を描き、2.0GHzにおいて点164bF2に位置する。このときの入力インピーダンス164bは、(54.8+j5.9)オームである。
点164aF1で表される入力インピーダンス164aは、1.7GHzにおける出力インピーダンス162と複素共役の関係になっている。同様に、点164bF2で表される入力インピーダンス164bは、2.0GHzにおける出力インピーダンス162と複素共役の関係になっている。すなわち、出力インピーダンス162の抵抗成分は、1.7ないし2.0GHzの周波数において大略55ないし60オームであり、スイッチ部101Aのオンインピーダンス163よりも十分に大きい。
このように第9の実施形態によれば、スイッチ部101Aのオンインピーダンス163よりも十分に大きい出力インピーダンス162を有する整合回路102Aを、具体的に構成することができる。これにより、スイッチ部101Aによる損失を低減することが可能となる。
(実施形態のまとめ)
以上に説明したように、第1の観点によれば、負荷整合回路105Aは、入力側において、最終増幅部100の出力インピーダンス160に整合することにより、最終増幅部100から最大の電力を取り出すことができる。同時に負荷整合回路105Aは、出力側において、50オームの負荷インピーダンス166に整合することにより、負荷に最大の電力を供給するとともに、負荷からの反射波による波形歪みを抑圧する。さらに、負荷整合回路105Aは、その内部において、整合回路102Aの出力インピーダンス162の絶対値をスイッチ部101Aのオンインピーダンス163の絶対値よりも十分に高く設定することにより、オンインピーダンス163を相対的に無視できる大きさにする。すなわち、整合回路102Aは、最終増幅部100の出力インピーダンス160に整合するように入力インピーダンス161を相対的に低く設定するとともに、出力インピーダンス162を、オンインピーダンス163が無視できる程度に、入力インピーダンス161よりも高く設定する。これにより、最終増幅部100の出力側にスイッチ部101Aを設ける場合、スイッチ部101Aによる損失が低減されるとともに、波形歪みを抑圧しつつ負荷に最大電力を供給することが可能となる。
さらに、損失が低減されたスイッチ部101Aを用いることにより、整合回路103a、103bの入力インピーダンス164a、164bおよび出力インピーダンス165a、165bを、周波数F1、F2または電力P1、P2に基づいて、それぞれ個別に最適化することが可能となる。これにより、異なる無線周波数帯に対応するマルチバンド携帯電話において使用周波数帯が変化しても、また複数種類の通信方式に対応するマルチモード携帯電話において送信電力が変化しても、さらに、使用周波数帯および送信電力が組合せで変化しても、個別に最適な整合回路を介することが可能となる。その結果、整合回路の構成が簡単になり小型化されるとともに、個別の整合精度が向上するため、送信電力効率および波形精度が向上する。それゆえ、携帯電話のカバーエリアが拡大し、消費電力が減少する。このように、第1の観点によれば、小型で高性能・多機能の高周波回路を実現することが可能となる。
第2の観点によれば、SPnTスイッチ部101Bおよび各整合回路103a、103b、・・・、103nを用いることにより、任意の数のマルチバンドおよびマルチモードに対応可能となる。
第3の観点によれば、整合回路102Aを図6、図10Aないし図10C、および図11のように構成し、スイッチ107をオン/オフする。これにより、出力インピーダンス162の抵抗成分は、各周波数F1、F2に関して、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高くなり、かつ大略一定となる。それゆえ、スイッチ部101Aの挿入損失は、十分に低減される。
第4の観点によれば、整合回路102Bを図8のように構成し、各スイッチ107a、107b、・・・、107mをオン/オフする。これにより、出力インピーダンス162の抵抗成分は、各周波数F1、F2、・・・、Fnに関して、オンインピーダンス163の大きさよりも十分に高くなり、かつ大略一定となる。それゆえ、スイッチ部101Aの挿入損失は、十分に低減される。
第5の観点によれば、整合回路103bを図12Bのように構成し、増幅信号S100の電力に応じてスイッチ110を切替え、整合回路103bの入力インピーダンス164bを変更する。これにより、入力インピーダンス161を電力に応じて最適に調整し、最終増幅部100の電力効率を高くすることができる。しかも、スイッチ部101Aを用い、周波数に応じて各整合回路103a、103b間を切替え、入力インピーダンス161を周波数に応じて最適に調整することもできる。このように第5の観点の構成は、周波数と電力の両方に応じて、電力効率を最大化することを可能にする。
第6の観点によれば、第5の観点と同様な構成において、ピーク電力の異なるモードに応じてスイッチ110を切替え、整合回路103bの入力インピーダンス164bを変更する。これにより、入力インピーダンス161をピーク電力の異なるモードに応じて最適に調整し、最終増幅部100の電力効率を最大化することが可能となる。
第7の観点によれば、第5および第6の観点と同様な入力インピーダンス161の最適調整と連動して、最終増幅部100のバイアス出力S111および電源電圧S112を調整する。それゆえ、入力インピーダンス161を最適化するとともに、バイアス出力S111および電源電圧S112を最適化することにより、電力効率はさらに向上し、歪み特性はさらに低減される。
第8の観点によれば、スイッチ部101Bおよび各整合回路102B、103a、103b、・・・、103nを半導体チップで構成することにより、高周波回路の小型化および低コスト化が可能となる。
なお、上述した実施の形態において、各スイッチ部101、101A、101Bおよび各スイッチ106a、106b、106c、107は、FETで構成されるが、HEMT、PINダイオード(Positive−Intrinsic−Negative Diode)、またはメムス(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)など他のスイッチで構成してもよい。さらに、各スイッチ部および各スイッチに含まれるこれらのトランジスタは、1個で構成してもよいし、複数個により構成してもよい。
なお、上述した実施の形態において、最終増幅部100は、バイポーラトランジスタで構成されるが、異種接合バイポーラトランジスタ、シリコンゲルマニウムトランジスタ、FET、および絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)など他のトランジスタで構成してもよい。さらに、最終増幅部100に含まれるこれらのトランジスタは、1個で構成してもよいし、複数個により構成してもよい。さらに、最終増幅部100は多段構成であってもよい。これらのトランジスタを用いて最終増幅部100を構成する場合、代表的には、エミッタ接地またはソース接地が使用される。この場合、入力端子はベース端子またはゲート端子であり、出力端子はコレクタ端子またはドレイン端子であり、共通端子はエミッタ端子またはソース端子である。
以上、実施の形態におけるこれまでの説明は、すべて本発明を具体化した一例であって、本発明はこれらの例に限定されず、本発明の技術を用いて当業者が容易に構成可能な種々の例に展開可能である。
本発明は、高周波回路、半導体装置、および高周波電力増幅装置に利用できる。
本発明の原理説明用の高周波回路のブロック図である。 本発明の第1の実施形態における高周波回路のブロック図である。 本発明の第1の実施形態におけるスイッチ部の一例を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態における高周波回路のブロック図である。 本発明の第3の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第4の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第4の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3および第4の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第5の実施形態における整合回路の別の例を示す回路図である。 本発明の第5の実施形態における高周波回路のブロック図である。 本発明の第5の実施形態における整合回路の一例を示す回路図である。 本発明の第5の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第5の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第6の実施形態における高周波回路の動作波形を示す波形図である。 本発明の第6の実施形態における高周波回路の動作波形を示す波形図である。 本発明の第6の実施形態における高周波回路の動作特性を示す特性図である。 本発明の第6の実施形態における高周波回路の動作特性を示す特性図である。 本発明の第6の実施形態における高周波回路の動作特性を示す特性図である。 本発明の第7の実施形態における高周波回路のブロック図である。 本発明の第9の実施形態における高周波回路の回路図である。 本発明の第9の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 本発明の第9の実施形態における高周波回路の動作を説明する説明図である。 従来例の高周波電力増幅器のブロック図である。 従来例の高周波電力増幅器のブロック図である。
符号の説明
100 最終増幅部
101、101A、101B スイッチ部
102、103、103a、103b、・・・、103n 整合回路
105、105A、105B 負荷整合回路
106、107、107a、107b、・・・、107m、110 スイッチ
108a、108b、・・108n 出力端子
109a、109b マイクロストリップライン
111 バイアス回路
112 電源回路
120 受動素子
121、124、150 入力端子
122、125、151、151a、151b 出力端子
123、126 制御端子
152 電源端子
160、162、165、165a、165b、・・・、165n 出力インピーダンス
161、164、164a、164b、・・・、164n 入力インピーダンス
163 オンインピーダンス
166 負荷インピーダンス
170、170A、170B 制御部
171、171a、171b、・・・、171n 経路

Claims (27)

  1. 入力信号を電力増幅し、増幅信号を出力する最終増幅部と、
    増幅信号を第1入力インピーダンスで入力するとともにインピーダンス変換し、第1インピーダンス変換信号を第1出力インピーダンスで出力する第1整合回路と、
    第1インピーダンス変換信号の通過をオン/オフし、オン状態の場合オンインピーダンスで通過させ、通過信号をアンテナに出力するスイッチ部と、を有することを特徴とする、高周波回路。
  2. 前記第1整合回路は、第1出力インピーダンスを、第1入力インピーダンスよりも高くすることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  3. 前記第1整合回路は、第1出力インピーダンスを、大略10オーム以上にすることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  4. さらに、経路の選択情報を表す制御信号を生成する制御部を有し、
    前記スイッチ部は、制御信号に基づいて、少なくとも2つの経路のうちいずれか1つを選択し、選択された経路において第1インピーダンス変換信号の通過をオンすることを特徴とする、請求項1に記載の高周波回路。
  5. 前記制御部は、増幅信号の周波数に基づいて、制御信号を生成することを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  6. 前記制御部は、増幅信号の電力に基づいて、制御信号を生成することを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  7. 前記制御部は、増幅信号のピーク電力に基づいて、制御信号を生成することを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  8. 前記第1整合回路は、第1出力インピーダンスを変更するスイッチを含むことを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  9. 前記スイッチは、制御信号に基づいて、第1出力インピーダンスを変更することを特徴とする、請求項8に記載の高周波回路。
  10. 前記第1整合回路は、前記スイッチに接続される容量を含むことを特徴とする、請求項8に記載の高周波回路。
  11. 前記第1整合回路は、前記スイッチに接続されるインダクタまたはマイクロストリップラインのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項8に記載の高周波回路。
  12. さらに、通過信号を第2入力インピーダンスで入力するとともにインピーダンス変換し、第2インピーダンス変換信号を第2出力インピーダンスでアンテナに出力する第2整合回路を有することを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  13. 前記第2整合回路は、第2入力インピーダンスを変更するスイッチを含むことを特徴とする、請求項12に記載の高周波回路。
  14. 前記スイッチは、制御信号に基づいて、第2入力インピーダンスを変更することを特徴とする、請求項13に記載の高周波回路。
  15. 前記第2整合回路は、前記スイッチに接続される容量を含むことを特徴とする、請求項13に記載の高周波回路。
  16. 前記第2整合回路は、前記スイッチに接続されるインダクタまたはマイクロストリップラインのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項13に記載の高周波回路。
  17. さらに、制御信号に基づいて、バイアス電流またはバイアス電圧を表すバイアス出力を、前記最終増幅部に供給するバイアス回路を有することを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  18. さらに、制御信号に基づいて、電源電圧を前記最終増幅部に供給する電源回路を有することを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  19. 前記最終増幅部は、制御信号に基づいて、少なくとも2種類のエミッタ面積を切換えるバイポーラトランジスタ、または少なくとも2種類のゲート幅を切換える電界効果トランジスタで形成されることを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  20. 前記スイッチ部は、N個(Nは2以上の整数)の前記第1整合回路から出力されるN系統の第1インピーダンス変換信号のそれぞれについて、経路を選択することを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  21. 前記第1整合回路は、第1出力インピーダンスのリアクタンス成分を、制御信号が一方の経路の選択情報を表す場合、制御信号が他方の経路の選択情報を表す場合とは逆極性にすることを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  22. 前記スイッチ部は、経路の接地をオン/オフするスイッチを含むことを特徴とする、請求項4に記載の高周波回路。
  23. 請求項12に記載の高周波回路において、前記第1整合回路の少なくとも一部と、前記第1スイッチ部と、を第1半導体チップで構成したことを特徴とする、半導体装置。
  24. さらに、前記第2整合回路の少なくとも一部を第2半導体チップで構成し、前記最終増幅部を第3半導体チップで構成したことを特徴とする、請求項23に記載の半導体装置。
  25. 前記第2半導体チップは、前記第1半導体チップと同一であることを特徴とする、請求項24に記載の半導体装置。
  26. 前記第3半導体チップは、前記第1半導体チップと同一であることを特徴とする、請求項24に記載の半導体装置。
  27. 請求項12に記載の高周波回路において、前記第1整合回路と前記第2整合回路の少なくとも一部と、
    請求項23に記載の半導体装置と、を1つの基板に形成したことを特徴とする、高周波電力増幅装置。
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