JP4744615B2 - マイクロ波、ミリ波帯増幅回路及びそれを用いたミリ波無線機 - Google Patents

マイクロ波、ミリ波帯増幅回路及びそれを用いたミリ波無線機 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ波帯やミリ波帯に属する高周波信号を増幅する機能を有する、マイクロ波、ミリ波帯増幅回路及びそれを用いたミリ波無線機に関するものである。
3GHzから30GHz程度の周波数であるマイクロ波、および30GHzを超える周波数であるミリ波などの周波数は、それ以下の周波数と異なり、利用帯域が逼迫しておらず、ひとつの用途に使用できる帯域を非常に広く取ることができるという特徴がある。このため、高速、広帯域通信システムなどへの応用が期待され、様々な半導体プロセスを利用して、送受信用回路の開発が盛んに行われている。
伝送信号を増幅する機能を有する増幅回路を上記のような広帯域通信システムに適用するには、帯域内のすべての周波数範囲に渡って平坦な利得を持つことが要求される。増幅回路の利得の広帯域化を実現する方法として、図14に示す負帰還型や、図15に示す抵抗整合型が広く知られている(例えば、非特許文献1参照)。
図14の負帰還型増幅回路は、トランジスタ11、12を増幅素子とする2段構成の例を示す。11、12のドレイン端子とゲート端子へのバイアス電源Vd, Vgを供給するための回路73、74が接続され、トランジスタ11、12が動作する。本回路はトランジスタのゲート電極とドレイン電極間に抵抗61を挿入したり、ソース電極に抵抗62を介して接地したりすることによって、入力から出力へ伝達される被増幅信号の一部を入力側に戻す作用を持たせ、増幅回路全体の利得の平坦化を図るものである。なお、容量75はバイアス電源からの直流電流を阻止するために挿入されており、増幅回路の動作そのものには影響を与えない容量値を持つ。
図15の抵抗整合型増幅回路は、トランジスタ11、12のゲート電極、あるいはドレイン電極とグランドとの間に抵抗素子71、72を接続し、入力から出力へ伝達される被増幅信号の一部をグランドへ流す作用を持たせてトランジスタを安定化させ、増幅回路全体の利得の平坦化を図るものである。なお、容量75はバイアス電源からの直流電流がグランドへ流れることを阻止するために挿入されており、増幅回路の動作そのものには影響を与えない容量値を持つ。
また、特許文献1には、複数のトランジスタが多段に縦続接続された増幅回路において、各段間の整合回路の中心周波数を意図的にずらして設計し、最終段の整合回路の中心周波数を、所望の帯域の中心になるように設計し、増幅回路全体の利得の広帯域化を図るものが開示されている。
特許文献2にも、複数種類の周波数帯域の信号の電力増幅を行うために、電力増幅アンプAMPを複数段の構成として広帯域化を図ったものが開示されている。
さらに、特許文献3には、素子サイズが単調に増加するように構成した多段縦接続の増幅器と、異なる周波数の信号を切り替えるスイッチとを組み合わせることで、周波数帯の異なる方式を共用できるようにした増幅器の例が開示されている。
特開2003−92520号公報 特開2008−85929号公報 特開2008−104221号公報
伊藤康之、高木直 著「MMIC技術の基礎と応用」リアライズ理工センター 1992年
図14、図15に示した上記の従来例は、いずれも増幅回路の一部に抵抗素子を追加して利得の平坦性を得るものであるが、抵抗素子による損失が大きく、トランジスタ自体が有する増幅率のうち、増幅回路全体の増幅率に反映される割合が小さくなるという問題がある。よって、トランジスタがその増幅作用を保つことができる最大の周波数である最高発振周波数fmaxに近い周波数を動作周波数とするマイクロ波帯、ミリ波帯の増幅回路においては、上記の従来例を適用すると利得を確保することが困難になる。
上記の従来例のように抵抗素子を利用することなく、無損失素子のみを用いて利得の平坦性を得る技術として、特許文献1にて開示されている例が挙げられる。
ただ、特許文献1にて想定している整合回路の周波数特性は、使用帯域の中心近傍で所望の特性が得られるようにしたバンドパス型であり、その整合回路には低周波数側と高周波数側の両領域での伝送信号を遮断するための回路素子を含む必要がある。そのため必要な回路素子の数が増え、マイクロ波帯、ミリ波帯の高い周波数領域においては、それらの回路素子が含むわずかな損失分をも増幅回路の利得に影響を与える場合が考えられる。
また、特許文献2には、その図1(B)に示された多段電力増幅アンプに関して、「アクティブ素子が同じであったとしても、ゲイン特性における最大ゲインAmax の周波数範囲は、信号レベルが小さいときには広くできるが信号レベルが大きいときには狭くなる傾向にあり、この点を踏まえると、信号レベルが小さな前段の電力増幅アンプAMP の増幅率の方を、信号レベルが大きな後段の電力増幅アンプAMP の増幅率の方よりも大きく設定するのが、全体としての広帯域化の上では都合がよいと考えられる」旨の記載がある。すなわち、電力増幅アンプの初段では周波数を大きくし、終段では周波数を小さくする思想が開示されていると考えられる。特許文献2では、このような多段電力増幅アンプは、整合回路の設計が難しくなるとして、経路切替え用のスイッチ回路を採用することが提案されている。
ただ、このような切り替えスイッチの採用は、特許文献3に開示された方式も含め、装置の高速化や小型化が困難になるという課題を生ずる。
本発明が解決しようとする課題は、トランジスタがその増幅作用を保つことができる最大の周波数である最高発振周波数fmaxに近くトランジスタとしては性能の低い領域近傍の周波数を動作周波数としながら、広帯域に渡り平坦な利得を得ることが出来ると共に、装置の高速化を図りサイズの増大を抑えることの出来る、マイクロ波、ミリ波帯増幅回路、及びそれを用いたミリ波無線機を提供することにある。
本発明の代表的な構成を示すと次の通りである。本発明のマイクロ波・ミリ波帯増幅回路は、複数のトランジスタと、前記複数のトランジスタを縦続接続する複数の整合回路とを備えた増幅回路であって、前記複数のトランジスタの最高発振周波数は、各々異なり、前記複数のトランジスタのサイズは、入力側から出力側に向かって順次大きくなり、前記トランジスタを接続する整合回路は、各々ハイパス特性を有しており、各低域遮断周波数が入力側から出力側に向かって順次低くなるように構成されており、該増幅回路の利得がバンドパス型周波数特性を有しており、該バンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性は前記トランジスタ自体の周波数特性に基づき実現され、低周波側の利得制限特性は前記整合回路のカットオフ周波数に基づき実現されていることを特徴とする。
本発明は、切替えスイッチなどを採用しない簡便な回路構成として、高速化に対応した小型のマイクロ波、ミリ波帯増幅回路、及びそれを用いたミリ波無線機を提供することができる。
トランジスタの利得の周波数特性を説明する図である。 本発明の基本構成、および利得の周波数特性の概形を示す図である。 本発明の基本構成、および利得の周波数特性の概形を示す図である。 本発明の第1の実施例になる増幅器の回路図である。 本発明の第1の実施例になる増幅器の、トランジスタの利得の周波数特性を示す図である。 本発明の第1の実施例になる増幅器の、段間整合回路の周波数特性を示す図である。 本発明の第1の実施例になる増幅器の、段間整合回路とトランジスタを合成した周波数特性を示す図である。 本発明の第1の実施例になる増幅器の、利得の周波数特性を示す図である。 本発明の第2の実施例になる増幅器の回路図である。示す図である。 異なるゲート幅Wgを持つGaAs電界効果トランジスタ(HEMT)の、利得の周波数特性を示す図である。 異なるエミッタ面積を持つSiGeバイポーラトランジスタの、利得の周波数特性を示す図である。 本発明の増幅回路を含む、ミリ波無線機の構成例を示す図である。 図12のミリ波無線機をRFモジュール化した例を示す図である。 第1の従来例になる増幅器の回路図である。 第2の従来例になる増幅器の回路図である。
本発明は、トランジスタのサイズが入力段から出力段に向かって段階的に大きくなる構成を持つ複数段の縦続接続構成の増幅回路において、各トランジスタ同士を接続し、被増幅信号を入力から出力に向かって伝達する機能を有する段間整合回路がハイパスフィルタとしての周波数特性を持ち、かつ、それらのカットオフ周波数(低域遮断周波数)が、入力から出力に向かって段階的に低くなるように設定されていることを1つの特徴とする。
以下、図面を参照して本発明の基本的な概念態について詳細に説明する。
図1は、複数のトランジスタを縦続接続して構成される増幅回路に用いられる、サイズの異なる1段目、2段目・・・n段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamax、および最大安定利得Gmsの周波数特性の模式図である。図1において、31は1段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、32は2段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、3nはn段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、31aは1段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性、32aは2段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性、3naはn段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性を、各々示している。
トランジスタのサイズが大きくなると、容量性、誘導性の寄生成分が大きくなるため、一般にGamaxが0dBとなる最高発振周波数fmaxが小さくなり、トランジスタの性能が劣化する。図1では、1段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性31と最大安定利得Gmsの周波数特性31aの性能が最も高く、2段目のトランジスタの周波数特性32と32a、およびn段目のトランジスタの周波数特性3nと3naなる特性のトランジスタのサイズは、順次大きくなり、それに伴って性能が劣化する。
一方、無線送受信システムの送信用電力増幅器では、出力電力を大きくするために、入力から出力に向かって、用いられるトランジスタのサイズは順次大きくなるように構成されるのが一般的である。ここで、最大有能電力利得Gamax、および最大安定利得Gmsの周波数特性は、トランジスタの4つの散乱パラメータ(Sパラメータ)成分S11、S12、S21、S22を用いて、以下のように式(1)〜(3)で表される。これらのSパラメータ成分は周波数の関数となっている。
Figure 0004744615
Figure 0004744615
Figure 0004744615
ここで、式(2)のKは安定係数であり、式(1)の最大有能電力利得Gamaxが定義されるK>1となる周波数範囲において、トランジスタは絶対安定条件下にあり、任意のインピーダンス値を持つ受動素子を接続しても、安定した増幅作用を持つことができる。それに対してK<1となる周波数範囲においては最大有能電力利得Gamaxが実数値を持たず、トランジスタの利得は便宜的に式(3)で表される最大安定利得Gmsにより定義される。この周波数範囲では、トランジスタは条件付安定条件下にあり、トランジスタに接続される受動素子のインピーダンス値によっては不安定となり、寄生発振を起こして安定した増幅作用が阻害される。よって、K<1となる周波数で増幅器を設計する場合には、トランジスタの近傍に抵抗等の回路素子を接続して利得を減少させて安定化し、K>1となるようにするのが一般的である。なお、図中にはK=1となる周波数を、本発明では便宜的に安定動作周波数fkと定義し、1段目からn段目までのトランジスタの安定動作周波数fkをfk1, fk2・・・fknとして明示している。
本発明の増幅回路は、その動作周波数がトランジスタの最高発振周波数fmaxに近い高周波範囲を想定しており、具体的には、図1において、n段目のトランジスタが持つ、最も低い最高発振周波数fmaxnと、1段目のトランジスタが持つ、最も高い最高安定動作周波数fk1とではさまれる範囲Bに含まれる場合に好適である。ただし、後の実施例で述べるように、バンドパス型周波数特性は、実用上は、範囲Bよりも若干狭い、最終段の前記トランジスタの最高発振周波数fmaxnと出力側の整合回路の最小のカットオフ周波数の範囲で、実質的に平坦な利得特性を有するように構成される。
次に、図2、図3を用いて、サイズが異なる任意のn個のトランジスタを縦続接続して構成されるマイクロ波、ミリ波帯増幅回路と、その利得の周波数特性を説明する。
図2は増幅回路の構成を示す模式図であり、トランジスタ11から1nのn個のトランジスタが縦続接続されている。各トランジスタの直前にはインピーダンス整合を行い、伝送損失を抑制しつつ被増幅信号を伝達する機能を有する整合回路21、22・・・2nが接続されている。高い出力電力が要求される電力増幅器においては、出力部の整合回路3は出力電力が最も大きくなるインピーダンスに整合するように設計されるのが一般的である。
ここでトランジスタ11、12・・・1nのサイズをW1, W2・・・Wnとすると、これらは入力から出力に向かって順次大きくなるように設定されており、W1<W2<・・・<Wnなる関係が成立する。それぞれのトランジスタ単独のGamaxの周波数特性は、図3の中の31、32・・・3nに相当する。
各トランジスタの直前に接続される整合回路21、22・・・2nは、ハイパスフィルタ型の回路構成を持っており、それぞれのカットオフ周波数f1, f2, ・・・fnは、入力から出力に向かって順次低くなるように設計される(f1>f2>・・・>fn)。各トランジスタのGamaxの周波数特性は、これらの整合回路が接続されることによって、低い周波数範囲がカットされ、41、42・・・4nに示す破線のような周波数特性を持つことになる。
よって、1段目のトランジスタ11と整合回路21の組み合わせにより、そのGamaxの周波数特性は、曲線41と曲線31が滑らかに接続された形状を持つことになり、以下、2段目のトランジスタ12と整合回路22の組み合わせでは曲線42と曲線32が接続された形状、n段目については曲線4nと曲線3nが接続された形状となる。1段目からn段目までのすべてが縦続接続される増幅回路全体の利得の周波数特性は、上記のすべてのGamaxの周波数特性の和となり、合成周波数特性5で示すような形状にすることができる。
段間整合回路は、伝送損失を有する抵抗素子を用いず、かつ抵抗素子以外の無損失素子の数も少なくて済む構成となっている。
このように、各段のトランジスタの特性及びサイズの選定と相互の接続順序及び、整合回路21、22・・・2nの回路素子の調整により、合成周波数特性5で示すように利得特性が下限周波数fblと上限周波数fbu間でほぼフラットな、すなわち、形状平坦な利得を一定の周波数範囲内で保持するバンドパス特性を持たせることが可能になる。ここで、平坦部の下限の周波数fblは下限のカットオフ周波数fnよりも大きく、平坦部の上限の周波数fbuはトランジスタの最も低い最高発振周波数fmax-3nよりも小さい。
なお、出力整合回路3は本発明においては出力電力を最大にするインピーダンスへの整合を優先させることを想定しており、広帯域特性の発現には寄与していない。ただし、増幅回路に要求される出力電力に余裕があり、必ずしも出力電力を最大とするインピーダンスに整合する必要がない場合においては、出力整合回路3もハイパス型として、そのカットオフ周波数をfnよりもさらに低く設定し、増幅回路の広帯域特性の発現に寄与させる設計を行うことを妨げない。
本発明の増幅回路においては、バンドパス特性を持つ利得の周波数特性のうち、低周波数側の利得のカットは、複数の整合回路のカットオフ周波数f1, f2, ・・・fnの組み合わせにより実現している。
これに対して、本発明の増幅回路の高周波側の利得のカットは、トランジスタのGamaxが周波数の増加に伴い減少する、トランジスタ自体が持つ最高発振周波数の特性fmaxnを利用することで実現している。より具体的には、バンドパス特性の上限の周波数fbuを僅かに超えた周波数範囲で、初段のトランジスタの周波数特性は利得がまだ0よりも大きいものの、最終段のトランジスタの周波数特性は利得が負、すなわち減衰作用を行うようになる。このような各段のトランジスタの最高発振周波数特性の相違に基づく増幅作用と減衰作用の組み合わせにより、切り替えスイッチなどを採用することなく、上限の周波数fbuを僅かに超えた周波数範囲で合成周波数特性5の利得が急速に低下する特性、換言するとバンドパス特性を有する多段トランジスタの増幅回路が実現される。
このように、本発明は、バンドパス特性の上限の周波数fbuを実現するのに、トランジスタ自体が持つ最高発振周波数の特性fmaxnを利用する。すなわち、本発明は、トランジスタの最高発振周波数fmaxに近く、その性能に余裕のない高い周波数領域を積極的にバンドパス特性の上限の周波数fbuの形成に利用することで、切替えスイッチなどを採用しない簡便な回路構成としながら、装置の高速化を図りサイズの増大を抑えることが出来る。
以下、より具体的な実施例について、説明する。
図4は、本発明の第1の実施例になる増幅回路の回路図である。電界効果トランジスタ11、12、13が縦続接続された3段構成となっており、各トランジスタにはドレインバイアスとゲートバイアスを加えるためのバイアス回路73、74が接続されている。本実施例においては、各トランスジスタのゲート幅Wgは、トランスジスタ11が80μm、トランスジスタ12が160μm、トランスジスタ13が320μmであり、入力から出力に向かってWgが大きくなる(1対2対4の比率で増大する)トランジスタを用いている。さらに、増幅回路の入力端子には入力整合回路21が構成され、出力端子には出力整合回路3が構成されている。また、各トランジスタ同士は、段間整合回路22、23にて接続されている。
入力整合回路21、および段間整合回路22、23は、直列キャパシタ21b、22b、23bと、グランド接続されたマイクロストリップ線路により構成されたショートスタブ21a、22a、23aからなるハイパス型の周波数特性を持ち、直列キャパシタの容量値と、ショートスタブの長さの組み合わせにより、そのカットオフ周波数を調整することができる。また、出力整合回路3は出力電力が最大となる条件を満たすことを優先させた設計となっているため、マイクロストリップ線路とオープンスタブを組み合わせた構成となっており、増幅回路の広帯域特性の発現には寄与しない。なお、容量75はバイアス電源からの直流電流を阻止するために挿入されており、増幅回路の動作そのものには影響を与えない容量値を持つ。
図5は、本発明の第1の実施例の増幅器の、トランジスタの利得の周波数特性を示す図である。441は増幅回路の1段目のトランジスタ11の周波数特性を示し、442は2段目のトランジスタ12の周波数特性を示し、443は3段目のトランジスタ13の周波数特性を示している。
図6には、各整合回路の通過量の周波数特性を示している。入力整合回路21の特性は411、段間整合回路22の特性は421、同じく段間整合回路23の特性は431に示すカーブで表される。特性411、421、431の順に、それらのカットオフ周波数が低くなるように構成されている。すなわち、各トランジスタのカットオフ周波数は、入力段から出力段に向かって順次低くなっている。
一方、図7は、本発明の第1の実施例の増幅器の、段間整合回路の周波数特性と対応するトランジスタの周波数特性を各々合成した周波数特性を示す図である。451は、増幅回路の入力整合回路21の周波数特性411(図6)と、1段目のトランジスタの周波数特性441(図5)を合成した周波数特性である。同様に、452は、増幅回路の1段目と2段目の段間整合回路の周波数特性421(図6)と、2段目のトランジスタの周波数特性442(図5)を合成した周波数特性である。さらに、453は、増幅回路の2段目と3段目の段間整合回路の周波数特性431(図6)と、3段目のトランジスタの周波数特性443(図5)を合成した周波数特性である。
図8は、本実施例による増幅回路全体の利得の周波数特性を示している。図6及び図7に示す周波数特性を持つ整合回路を組み合わせることにより、広い帯域に渡り平坦な利得を持たせることが可能になる。すなわち、合成周波数特性50で示すように、形状平坦な利得を一定の周波数範囲fbl−fbu内で保持するバンドパス特性を持たせることが可能になる。具体例を示すと、規格化周波数0.9から1.2の間で、利得が9.0dBから10.0dBの範囲内に入っており、1dB利得変動帯域が、比帯域表示で30%を示す広帯域特性が得られている。
本実施例のバンドパス特性の上限の周波数fbuは、図8に示した例では、規格化周波数が1.2を僅かに超えた1.3付近で合成周波数特性50の利得が急速に低下している。これを実現するために、図5に示した各段のトランジスタの周波数特性の中の、3段目のトランジスタ13の周波数特性443が規格化周波数1.3付近で利得が0になっており、同様に図7に示した合成周波数特性453が規格化周波数1.2付近で利得が0、合成周波数特性452が規格化周波数1.3付近で利得が0になっている。このように、各段のトランジスタの最高発振周波数特性の相違に基づく増幅作用と減衰作用の組み合わせにより、上限の規格化周波数fbuを僅かに超えた周波数範囲で合成周波数特性50の利得が急速に低下する特性、換言するとバンドパス特性が実現される。本実施例によれば、例えば、1dB利得変動帯域が、比帯域表示で20%を超えるバンドパス型周波数特性を、簡単な構成で実現できる。
このように、本実施例のマイクロ波・ミリ波帯増幅回路は、増幅回路の利得がバンドパス型周波数特性を有しており、このバンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性はトランジスタ自体の周波数特性に基づき実現され、低周波側の利得制限特性は整合回路のカットオフ周波数に基づき実現されているので、広帯域に渡り平坦な利得を得ることが出来ると共に、装置の高速化を図りサイズの増大を抑えることの出来る、マイクロ波、ミリ波帯増幅回路を提供することができる。
特に、トランジスタの最高発振周波数fmaxに近く、その性能に余裕のない高い周波数領域を積極的にバンドパス特性の上限の周波数fbuの領域形成に利用することで、切替えスイッチなどを採用しない簡便な回路構成としながら、装置の高速化を図りかつサイズの増大を抑えることが出来る。
マイクロ波帯、あるいはミリ波帯での増幅回路では、ハイパス特性を発現させる整合回路内の回路素子を、マイクロストリップ線路などの伝送線路で実現させるのが一般的である。しかしこれらにインダクタを用いることも可能である。図9に示した実施例は、実施例1の入力整合回路21、段間整合回路22および23内に、インダクタ21a、22a、23aを含んでおり、これらのインダクタと、直列キャパシタ21b、22b、23bの組み合わせによりハイパス特性を発現させる。上記の各回路素子の調整により、平坦な利得を一定の周波数範囲内で保持するバンドパス特性を増幅回路に持たせることが可能になる。
本実施例でも、増幅回路の利得がバンドパス型周波数特性を有しており、このバンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性はトランジスタ自体の周波数特性に基づき実現され、低周波側の利得制限特性は整合回路のカットオフ周波数に基づき実現されているので、広帯域に渡り平坦な利得を得ることが出来ると共に、装置の高速化を図りサイズの増大を抑えることの出来る、マイクロ波、ミリ波帯増幅回路を提供することができる。
本発明は、電力増幅器を構成する複数のトランジスタとして、種々のタイプやサイズのものに適用可能である。本実施例では、電力増幅器を構成する複数のトランジスタとして、GaAs電界効果トランジスタを採用し、そのゲート幅を入力から出力に向かって増大させている。
図10は、異なるゲート幅Wgを持つGaAs電界効果トランジスタの、利得の周波数特性を示す図である。310は1段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、320は2段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、330は3段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、310aは1段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性、320aは2段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性、330aは3段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性を、各々示している。
本実施例においては、各トランスジスタのゲート幅Wgは、1段目が100μm、2段目が200μm、3段目が300μmであり、入力から出力に向かってWgが、1対2対3の比率で増大するトランジスタを用いている。その他の構成は、実施例1乃至3と同じである。
本実施例でも、増幅回路の利得をバンドパス型周波数特性とし、このバンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性はトランジスタ自体の周波数特性に基づき実現し、低周波側の利得制限特性は整合回路のカットオフ周波数に基づき実現する。
これにより、広帯域に渡り平坦な利得を得ることが出来ると共に、装置の高速化を図りサイズの増大を抑えることの出来る、マイクロ波、ミリ波帯増幅回路を提供することができる。
本実施例では、電力増幅器を構成する複数のトランジスタとして、SiGeバイポーラトランジスタを採用し、そのエミッタ面積を入力から出力に向かって増大させている。図11は、異なるエミッタ面積を持つSiGeバイポーラトランジスタの、利得の周波数特性を示す図である。312は1段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、322は2段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性、332は3段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性を、各々示している。本実施例においては、各トランスジスタのエミッタ面積は、1段目が10.5μm2、2段目が2.56μm2、3段目が4.06μm2である。その他の構成は、実施例1や2と同じである。
本実施例でも、増幅回路の利得をバンドパス型周波数特性とし、このバンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性はトランジスタ自体の周波数特性に基づき実現し、低周波側の利得制限特性は整合回路のカットオフ周波数に基づき実現する。
これにより、広帯域に渡り平坦な利得を得ることが出来ると共に、装置の高速化を図りサイズの増大を抑えることの出来る、マイクロ波、ミリ波帯増幅回路を提供することができる。
本発明によるマイクロ波、ミリ波帯増幅回路は、図12に示すミリ波無線機(無線送受信システム)の送信用増幅素子に利用することができる。なお、図13は、図12のミリ波無線機を含む、RFモジュールの例を示す図である。
図12において、ミリ波無線機は発振器51と送信系回路部及び受信系回路部を有しており、送信系回路部は、送信用ミキサ52a、送信用増幅器54、送信アンテナ53aを備えている。また、受信系回路部は受信アンテナ53b、受信用増幅器55、受信用ミキサ52bを備えている。本実施例の送信用増幅器54には、実施例1〜4で述べた増幅器が採用されている。すなわち、送信用増幅器54は、入力から出力に向かって、サイズが段階的に大きくなる多段トランジスタを縦続接続させたn段増幅回路からなる。この送信用増幅器54内の複数の整合回路が、ハイパス特性を持つように設計されており、そのカットオフ周波数(低域遮断周波数)f1, f2・・・fnが、入力から出力に向かって、段階的に低くなるように構成されている。また、増幅回路の利得はバンドパス型周波数特性を有しており、このバンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性は複数のトランジスタ自体の周波数特性に基づき実現され、低周波側の利得制限特性は整合回路のカットオフ周波数に基づき実現されている。
本システム(ミリ波無線機)の具体的な例としては、日本において59GHzから66GHzを使用帯域とする、免許不要の高速無線通信規格IEEE802.15.3cが想定される。まず、発振器51より発生した高周波信号は、送信用ミキサ52aと受信用ミキサ52bのローカル信号として利用される。IF入力信号とミキシング処理された高周波信号は送信用増幅器54を経由して送信アンテナ53aより送出される。一方、他のミリ波無線機から送出された信号は受信アンテナ53bにより受信され、受信用低雑音増幅器55を経由して受信用ミキサ52bに入力される。そしてローカル信号とミキシング処理され、IF出力信号が得られる。
図13は、図12のミリ波無線機をRFモジュール化した状態を示したものであり、図13の(A)は基板の表側、(B)は裏側を示している。一枚の誘電体基板57の表側には、半導体製造プロセスにより送信用増幅器54や受信用低雑音増幅器55及びこれらを接続する回路パターンなどが形成されている。誘電体基板57の裏面側には、半導体製造プロセスにより送信アンテナ53aや受信アンテナ53bのアンテナパターン等が形成されている。送信用増幅器54と送信用アンテナ53aは誘電体基板57を貫通するビアホールに設けられた接続手段56aで接続され、受信用増幅器55と受信用アンテナ53bはビアホールに設けられた接続手段56で接続されている。誘電体基板57上の送信用増幅器54を構成する複数のトランジスタは、全て同じタイプ、例えば電界効果型トランジスタのみ、あるいはバイポーラトランジスタのみ、で構成されている。
本実施例のミリ波無線機は、送信用増幅器54が広帯域に渡り平坦な利得を得ることが出来ると共に、切替えスイッチなどを採用していないので、高速化に対応した小型のマイクロ波、ミリ波帯増機能を備えたミリ波無線機を提供することができる。特に、トランジスタの性能が低くなる周波数帯においても十分な利得を持ち、かつ広い帯域に渡り平坦な利得を持たせることが可能になるため、通信機器やレーダー機器に用いられる全帯域で十分な性能を有する増幅器を備えたミリ波無線機を提供することができる。例えば、無線のHDMI端末に採用することで、低遅延・高画質の無線画像転送、換言するとケーブルレス、圧縮無しにTV用画像やゲームの画像を送信することも可能になる。
なお、送信用増幅器54を構成する複数のトランジスタを、異なるタイプの組み合わせ、例えば、1、2段目のトランジスタと最終段のトランジスタとを異なるタイプのものとしても良い。
11…1段目のトランジスタ
12…2段目のトランジスタ
13…3段目のトランジスタ
1n…n段目のトランジスタ
21…入力整合回路
21a…入力整合回路のショートスタブ
21b…入力整合回路の直列キャパシタ
22…1段目と2段目の段間整合回路
22a…1段目と2段目の段間整合回路のショートスタブ
22b…1段目と2段目の段間整合回路の直列キャパシタ
23…2段目と3段目の段間整合回路
23a…2段目と3段目の段間整合回路のショートスタブ
23b…2段目と3段目の段間整合回路の直列キャパシタ
2n…(n-1)段目とn段目の段間整合回路
3…出力整合回路
31…1段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性
32…2段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性
3n…n段目のトランジスタの最大有能電力利得Gamaxの周波数特性
31a…1段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性
32a…2段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性
3na…n段目のトランジスタの最大安定利得Gmsの周波数特性
41…入力整合回路21の通過特性と、1段目のトランジスタのGamaxを合成した周波数特性
42…1段目と2段目の段間整合回路22の通過特性と、2段目のトランジスタのGamaxを合成した周波数特性
4n…(n-1)段目とn段目の段間整合回路2nの通過特性と、n段目のトランジスタのGamaxを合成した周波数特性
411…実施例1の増幅回路の、入力整合回路の周波数特性
421…実施例1の増幅回路の、1段目と2段目の段間整合回路の周波数特性
431…実施例1の増幅回路の、2段目と3段目の段間整合回路の周波数特性
441…実施例1の増幅回路の、1段目のトランジスタの周波数特性
442…実施例1の増幅回路の、2段目のトランジスタの周波数特性
443…実施例1の増幅回路の、3段目のトランジスタの周波数特性
451…実施例1の増幅回路の、入力整合回路の周波数特性411と、1段目のトランジスタの周波数特性441を合成した周波数特性
452…実施例1の増幅回路の、1段目と2段目の段間整合回路の周波数特性421と、2段目のトランジスタの周波数特性442を合成した周波数特性
453…実施例1の増幅回路の、2段目と3段目の段間整合回路の周波数特性431と、3段目のトランジスタの周波数特性443を合成した周波数特性
5…増幅器の利得の合成周波数特性
50…増幅器の利得の合成周波数特性
51…発振器
52a…送信用ミキサ
52b…受信用ミキサ
53a…送信アンテナ
53b…受信アンテナ
54…送信用増幅器
55…受信用増幅器
56a…送信用増幅器と送信用アンテナの接続手段
56b…受信用増幅器と受信用アンテナの接続手段
57…誘電体基板
61…1段目のフィードバック抵抗素子
62…2段目のフィードバック抵抗素子
71…1段目の抵抗整合素子
72…2段目の抵抗整合素子
73…ドレインバイアス回路
74…ゲートバイアス回路
75…容量素子。

Claims (20)

  1. 複数のトランジスタと、前記複数のトランジスタを縦続接続する複数の整合回路とを備えた増幅回路であって、
    前記複数のトランジスタの最高発振周波数は、各々異なり、
    前記複数のトランジスタのサイズは、入力側から出力側に向かって順次大きくなり、
    前記トランジスタを接続する整合回路は、各々ハイパス特性を有しており、各低域遮断周波数が入力側から出力側に向かって順次低くなるように構成されており、
    該増幅回路の利得がバンドパス型周波数特性を有しており、
    該バンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性は前記トランジスタ自体の周波数特性に基づき実現され、低周波側の利得制限特性は前記整合回路のカットオフ周波数に基づき実現されている
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  2. 請求項1において、
    前記バンドパス型周波数特性は、最終段の前記トランジスタの最高発振周波数と、一段目の前記トランジスタの最高安定動作周波数の範囲内で、実質的に平坦な利得特性を有する
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  3. 請求項1において、
    前記バンドパス型周波数特性は、最終段の前記トランジスタの最高発振周波数と前記出力側の整合回路の最小のカットオフ周波数の範囲内で、実質的に平坦な利得特性を有する
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  4. 請求項3において、
    前記バンドパス型周波数特性の前記利得特性の上限側の特性は、前記複数のトランジスタの周波数特性と前記複数の整合回路の周波数特性を合成した、周波数特性によって与えられる
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  5. 請求項3において、
    前記バンドパス型周波数特性の前記利得特性の上限側の特性は、前記複数のトランジスタの前記最高発振周波数特性の相違に基づく増幅作用と減衰作用の組み合わせにより与えられる
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  6. 請求項5において、
    前記増幅回路は、少なくとも3段の前記トランジスタと、入力整合回路と、前記各トランジスタの段間を接続する複数の段間整合回路とを備えており、
    前記バンドパス型周波数特性の前記平坦な利得特性の上限側の特性は、前記入力整合回路の周波数特性と1段目の前記トランジスタの周波数特性を合成した周波数特性、1段目と2段目の前記段間整合回路の周波数特性と2段目の前記トランジスタの周波数特性を合成した周波数特性、および、2段目以降の前記段間整合回路の各周波数特性と3段目以降前記トランジスタの各周波数特性を各々合成した周波数特性、の全体が合成された周波数特性によって与えられる
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  7. 請求項1において、
    前記ハイパス特性を有する整合回路は、直列に接続された容量素子と、グランドに接続された伝送線路により構成されている
    ことを特徴とするマイクロ波、ミリ波帯増幅回路。
  8. 請求項1において、
    前記ハイパス特性を有する整合回路は、直列に接続された容量素子と、グランドに接続されたインダクタにより構成されている
    ことを特徴とするマイクロ波、ミリ波帯増幅回路。
  9. 請求項1において、
    前記増幅回路の入力端子と出力端子は、任意の特性インピーダンス値に整合させている
    ことを特徴とするマイクロ波、ミリ波帯増幅回路。
  10. 請求項1において、
    前記増幅回路は、入力整合回路と、3段の前記トランジスタと、前記各トランジスタの段間を接続する2つの段間整合回路と、出力整合回路を備えている
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  11. 請求項10において、
    前記出力整合回路はハイパス型であり、そのカットオフ周波数が前記整合回路のカットオフ周波数よりもさらに小さい
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  12. 請求項2において、
    前記バンドパス型周波数特性は、1dB利得変動帯域が、比帯域表示で20%を超えている
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  13. 請求項3において、
    前記バンドパス型周波数特性は、1dB利得変動帯域が、比帯域表示で20%を超えている
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  14. 同じ種類のプロセスで製造された複数のトランジスタと、前記複数のトランジスタを縦続接続する複数の整合回路とを備えた増幅回路であって、
    前記複数のトランジスタの最高発振周波数は、各々異なり、
    前記複数のトランジスタのサイズは、入力側から出力側に向かって順次大きくなり、
    前記トランジスタを接続する整合回路は、各々ハイパス特性を有しており、各低域遮断周波数が入力側から出力側に向かって順次低くなるように構成されており、
    該増幅回路の利得がバンドパス型周波数特性を有しており、
    該バンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性は前記トランジスタ自体の周波数特性に基づき実現され、低周波側の利得制限特性は前記整合回路のカットオフ周波数に基づき実現されている
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  15. 請求項14において、
    前記増幅回路を構成する複数のトランジスタが、電界効果トランジスタであることを特徴とするマイクロ波、ミリ波帯増幅回路。
  16. 請求項15において、
    前記増幅回路は、3段の電界効果トランジスタと、入力整合回路と、前記各トランジスタの段間を接続する2つの段間整合回路とを備えており、
    前記3段のトランジスタのサイズは、入力側から出力側に向かって、大凡、1:2:3の比で順次大きくなっている
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  17. 請求項14において、
    前記増幅回路を構成する複数のトランジスタが、バイポーラトランジスタである
    ことを特徴とするマイクロ波・ミリ波帯増幅回路。
  18. 発振器と送信系回路部及び受信系回路部を備え、
    前記送信系回路部、送信用ミキサの出力を増幅して送信アンテナに送る送信用増幅器を有しており、
    前記送信用増幅器は、
    複数のトランジスタと、前記複数のトランジスタを縦続接続する複数の整合回路とを備えた増幅回路であって、
    前記複数のトランジスタの最高発振周波数は、各々異なり、
    前記複数のトランジスタのサイズは、入力側から出力側に向かって順次大きくなり、
    前記トランジスタを接続する整合回路は、各々ハイパス特性を有しており、各低域遮断周波数が入力側から出力側に向かって順次低くなるように構成されており、
    該増幅回路の利得がバンドパス型周波数特性を有しており、
    該バンドパス型周波数特性の高周波側の利得制限特性は前記トランジスタ自体の周波数特性に基づき実現され、低周波側の利得制限特性は前記整合回路のカットオフ周波数に基づき実現されている
    ことを特徴とするミリ波無線機。
  19. 請求項18において、
    前記バンドパス型周波数特性は、最終段の前記トランジスタの最高発振周波数と前記出力側の整合回路の最小のカットオフ周波数の範囲内で、実質的に平坦な利得特性を有しており、
    前記バンドパス型周波数特性の前記利得特性の上限側の特性は、前記複数のトランジスタの周波数特性と前記複数の整合回路の周波数特性を合成した、周波数特性によって与えられる
    ことを特徴とするミリ波無線機。
  20. 請求項18において、
    一枚の誘電体基板の表面に送信用増幅器、受信用低雑音増幅器及びこれらを接続する回路パターンが形成され、該誘電体基板の裏面側に、前記送信用増幅器に接続された送信アンテナ及び前記受信用低雑音増幅器に接続された受信アンテナのアンテナパターンが形成されている
    ことを特徴とするミリ波無線機。
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