JP5600085B2 - 評価支援システム、方法およびプログラム - Google Patents
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Description
System)等である。しかし、これらのシステムを用いて、建物の運用の最適化を図るには、経験と勘を有した設備管理者が必要であり、建物固有の特性を熟知した設備管理者が、経験と勘に基づいて、トライアンドエラーを繰り返しながら運用条件の微調整を行い、最適化を行っているのが現状である。
及び仮定評価指標を算出することを可能としている。
図2は、本実施形態に係る建物総合評価システムの構成の概略を示した図である。建物総合評価システムは、サーバ10と、ネットワーク30と、各種センサ40を備える。サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、HDD(Hard Disk Drive)13、NIC(Network Interface Card)14、表示装置15、入力装置17等を有し、これらはバス16を介して接続されている。
次に、本実施形態で用いる評価項目と評価指標を説明する。表1は、本実施形態で用いる評価項目と評価指標、及びその関係を示した図である。本実施形態では、評価項目として、施設(設備)面の評価項目となる施設管理(Facility Management)FM、エネルギー消費面の評価項目となるエネルギー管理(Energy Management)EM及び建築(構造)面の評価項目となる建築物管理(Construction Management)CMの3つの評価項目を用いる。夫々の評価項目は、入力と出力の関係で対となる評価指標を有し、これらのバランスによって、最適な状態となっているか否かが判断される。本実施形態において、評価指標は、基本運用データに対する運用データの割合を0.0から1.0までの範囲(但し、基本運用データの精度不足や、機器の過負荷運転等により、1.0以上の値をとることもありうる)で表したものであり、入力と出力の関係で対となる評価指標が同一又は近い値となっていれば、バランスのよい状態となっていると判断できる。なお、本実施形態において評価指標は、0.0から1.0までの範囲で表されるが、基本運用データに対する運用データの割合を表す方法は、これに限定されない。例えば、百分率による表示を採用してもよい。
次に、表2及び表3を用いて、本実施形態において用いられる運用データの一例を説明する。表2は、エネルギー入力率、エネルギー出力率を算出するために用いられるデータを示した図である。エネルギー入力率を算出するための運用データとしては、電力計積算値、ガスメータ積算値、水道メータ積算値、油メータ積算値、及び電気、ガス、水道、油の契約量が挙げられる。電力計積算値、ガスメータ積算値、水道メータ積算値、油メータ積算値を計測するための各種センサ40は、電力計パルス、ガスメータパルス、水道メータパルス、油メータパルスを測定できる位置に備えられる。また、これらのデータが各種センサ40による計測では得られない場合は、請求書データから手入力してもよい。電気
、ガス、水道、油の契約量は、供給会社との契約量から手入力される。
図3は、本実施形態における評価指標の算出処理の概要を示したフローチャートである。図3に示された処理は、建物総合評価システムにおいて、RAM12等に展開されたプログラムをCPU11が解釈及び実行することで行われる。CPU11は、所定のタイミング、又はユーザより入力された指示に基づいて図3に示された処理を実行する。また、以下の各処理の処理単位及び処理順序は、本実施形態に示されている処理単位、処理順序に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。ここで、算出する評価指標の一例として、エネルギー供給率の算出処理を示しているが、その他の評価指標、即ちエネルギー入力率、エネルギー出力率、エネルギー消費過剰率、建物稼働率及び部分負荷率の算出処理も、用いる運用データが異なるのみで、算出方法は同様である。
エネルギー供給率 = Σ(製造エネルギー)/Σ(エネルギー製造能力)
算出されたエネルギー供給率はRAM12に記録され、必要であればHDD13に蓄積される。その後、本チャートに示された処理は終了する。
エネルギー消費過剰率 = Σ(消費実態負荷)/Σ(消費想定負荷)
エネルギー入力率 = Σ(エネルギー消費量)/Σ(エネルギー契約量)
エネルギー出力率 = Σ(機器の入力負荷)/Σ(機器の定格容量)
建物稼働率 = Σ(生産能力)/Σ(生産目標)
部分負荷率 = Σ(機器の出力負荷)/Σ(機器の定格能力)
なお、部分負荷率の算出にあたっては、機器の出力負荷に代えて、機器の製造エネルギー量を使用することとしてもよい。
CPU11は、所定の時間内に建物で消費する電気、ガス、油等のエネルギーの総量をメガジュール換算し、所定の時間及び建物の有効床面積で割ることでエネルギー消費原単位を算出する。
次に、シミュレーションによる最適運用条件算出処理を説明する。図5は、最適運用条件算出処理の全体の流れを示したフローチャートである。最適運用条件算出処理は、建物総合評価システムにおいて、RAM12等に展開されたプログラムをCPU11が解釈及び実行することで行われる。CPU11は、所定のタイミング、又はユーザより入力された指示に基づいて図5に示された処理を実行する。また、以下の各処理の処理単位及び処理順序は、本実施形態に示されている処理単位、処理順序に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
部発熱負荷である照明の点灯/消灯、断熱性能、等がある。これらの運用条件を変更してエネルギー消費過剰率を変化させる方法として、空調している部屋のCO2濃度に基づい
て取り入れ外気量を適正化(削減)する方法、機器運転モードが混在している場合(例えば、暖房時期にペリメータ(窓側)暖房、インテリア(室内)側冷房などの混合が発生している場合がある。これは、温度設定値によって生じることがある)に、機器の設定を変更して運転モードの混在によるロスを低減させる方法、機器の設定温度を変更して過冷、過熱を抑制する方法、使用されていない電灯を消灯することで内部負荷を減らす方法、高効率または調光器付き照明器具へ変更する事で内部負荷を減らす方法、建築的な改造を行って断熱性能を向上させ、外皮負荷を低減させる方法、等がある。CPU11は、上記した方法に基づいてエネルギー消費過剰率を変更可能な運転条件を判定し、設定値の限界を考慮しつつ、第二の運用条件を算出する。なお、建築的な改造を行って断熱性能を向上させ、外皮負荷を低減させる方法や、高効率または調光器付き照明器具へ変更する事で内部負荷を減らす方法については、運用条件の変更に建築的な改造を伴い、変更にかかるコストが大きいため、第二の運用条件として算出される対象としての優先度を低くすることが好ましい。
機器の出力負荷を増減させる方法、機器に対して適切なタイミングでメンテナンスを施し、劣化した性能を回復させて機器の出力上限値を向上させる方法、等がある。CPU11は、上記した方法に基づいて部分負荷率を変更可能な運転条件を判定し、設定値の限界を考慮しつつ、第二の運用条件を算出する。
仮定運用データ = 運用データ×(第二の模擬運用データ/第一の模擬運用データ)
その後、処理はS206へ進む。
12 RAM
13 HDD
14 NIC
15 表示装置
16 バス
17 入力装置
30 ネットワーク
40 各種センサ
50 バランスチャート
51 中心点
52 指標点
53 重心円
FM 施設管理
EM エネルギー管理
CM 建築物管理
Claims (4)
- 建物の運用状態の評価において目標となる評価指標である目標評価指標と建物の運用におけるエネルギー消費量とを記憶する記憶装置に接続されるコンピュータを備える評価支援システムであって、前記コンピュータが、
中心点と、前記中心点からの距離が前記評価指標の値を示す指標点であって該評価指標と入力と出力の関係で対となる他の評価指標の値を示す指標点を前記中心点を挟んで互いに反対側に有する指標点と、複数の前記指標点の重心を示す重心記号と、を有するバランスチャートを生成するバランスチャート生成手段と、
前記バランスチャートを出力する出力手段と、
を備え、
前記バランスチャート生成手段は、前記エネルギー消費量に応じて前記重心記号の大きさを変化させる、評価支援システム。 - 前記バランスチャート生成手段は、前記中心点を一端とする複数の軸を更に有し、複数の前記指標点それぞれが異なる前記軸上に配置された、前記バランスチャートを生成し、
前記重心は、前記指標点の二次元座標の平均座標を求めることで算出される、
請求項1に記載の評価支援システム。 - 建物の運用状態の評価において目標となる評価指標である目標評価指標と建物の運用におけるエネルギー消費量とを記憶する記憶装置に接続されるコンピュータが、
中心点と、前記中心点からの距離が前記評価指標の値を示す指標点であって該評価指標と入力と出力の関係で対となる他の評価指標の値を示す指標点を前記中心点を挟んで互いに反対側に有する指標点と、複数の前記指標点の重心を示す重心記号と、を有するバランスチャートを生成するバランスチャート生成ステップと、
前記バランスチャートを出力する出力ステップと、
を実行し、
前記バランスチャート生成ステップは、前記エネルギー消費量に応じて前記重心記号の大きさを変化させる、評価支援方法。 - 建物の運用状態の評価において目標となる評価指標である目標評価指標と建物の運用に
おけるエネルギー消費量とを記憶する記憶装置に接続されるコンピュータを、
中心点と、前記中心点からの距離が前記評価指標の値を示す指標点であって該評価指標と入力と出力の関係で対となる他の評価指標の値を示す指標点を前記中心点を挟んで互いに反対側に有する指標点と、複数の前記指標点の重心を示す重心記号と、を有するバランスチャートを生成するバランスチャート生成手段と、
前記バランスチャートを出力する出力手段と、
として機能させ、
前記バランスチャート生成手段は、前記エネルギー消費量に応じて前記重心記号の大きさを変化させる、評価支援用プログラム。
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