JP2005149384A - エネルギ評価方法 - Google Patents

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JP2005149384A JP2003389414A JP2003389414A JP2005149384A JP 2005149384 A JP2005149384 A JP 2005149384A JP 2003389414 A JP2003389414 A JP 2003389414A JP 2003389414 A JP2003389414 A JP 2003389414A JP 2005149384 A JP2005149384 A JP 2005149384A
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Masabumi Terawaki
正文 寺脇
Kenichi Furukawa
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Abstract

【課題】実績運転データを抽出して評価用のパソコンに取込まずとも、省エネルギの評価をオンタイムで行い得るようにすると共に、視認のみで直観的理解可能な省エネルギ評価を行い得るようにする。
【解決手段】エネルギに関するベースラインのデータと、気象条件等の補正係数及び各機器の稼動率から補正された補正値とから補正ベースラインを演算する補正ベースライン演算部56と、補正ベースライン演算部56からのデータ及び実績運転演算部44からの一般動力、空調動力、冷房エネルギ、暖房エネルギの運転実績から年間一次エネルギ消費量、月別一次エネルギ消費実測・予測、省エネ性及び経済並びに環境性を求めてその結果を表示部45に表示させるようにした年間一次エネルギ消費量比較円グラフ演算部57、及び、月別一次エネルギ消費量実測・予測棒グラフ演算部58、並びに3E評価レーダーチャート演算部59を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は熱源、空調、熱媒搬送、照明等建物に係わる各種設備と、これを監視、制御する設備を備えた建物のエネルギ消費量を集中的に管理し、解析して視認のみで直観的に理解を行い得るようにしたエネルギ評価方法に関するものである。
ESCO事業やPFI事業では、所轄官庁に省エネルギ実績報告書を提出することが義務付けられている。一方、ESCO事業やPFI事業で省エネルギ機器(ECM)を設置するに際しては、季節や月日、時刻により変動する標準の気象データに基いて省エネルギ機器を設置する前の消費エネルギの量を算出し、又、熱源機器の標準の運転時間、運転方法を想定して省エネルギ機器を設置する前の消費エネルギの量を算出し、これらの消費エネルギを基として、省エネルギ機器を設置した場合にどの程度の省エネルギが可能となるかというベースラインを算出してユーザに提示したうえ事業契約を締結する。
しかるに、省エネルギ機器の設置後にベースラインの想定時には予期しなかった異常気象や、例えば室温の設定値を勝手に変更する等、ユーザの恣意的な運転等によりエネルギ消費量が増加し、当初の省エネルギの目標を達成できない場合には、事業収益が悪化するという事態を招来する虞がある。
又、省エネルギ機器の設置後には、どの程度エネルギを消費しているかを知ることが必要であり、このため、従来はエネルギ監視システムが用いられている。このエネルギ監視システムでは、予め想定したベースラインと比較してどの程度の省エネルギを達成しているかの評価は、エネルギ監視システムで得たデータを抽出してエネルギ監視システムとは別に設けたパソコンにデータを送給し、該パソコンにより前記データを用い行っていた。
而して、従来の省エネルギ監視システムの適用される電力やエネルギを消費する中央監視設備の例は図7に示され、この中央監視設備に使用するエネルギ監視システムは図8に示されている。
図7中、1はパソコン、2は図8に示すエネルギ監視システムが内蔵されたデータ記憶装置、3はビル、工場、病院等の施設に設けられた計測システムである。計測システム3は分(配)電盤電力検出手段4、熱源設備エネルギ検出手段5、空調設備エネルギ検出手段6、ポンプ、ブロア等の搬送設備電力検出手段7、照明設備電力検出手段8、パソコン等の機器のケーブルが接続されるコンセントのコンセント電力検出手段9、外気条件検出手段10、日射条件検出手段11、空調条件検出手段12を備えている。
而して、分(配)電盤電力検出手段4からは電力W1を、熱源設備エネルギ検出手段5からはエネルギE1を、空調設備エネルギ検出手段6からはエネルギE2を、搬送設備電力検出手段7からは電力W2を、照明設備電力検出手段8からは電力W3を、コンセント電力検出手段9からは電力W4を、外気条件検出手段10からは外気温度T1や外気湿度H1を、日射条件検出手段11からは日射量Iを、空調条件検出手段12からは温度T2や湿度H2を、夫々パソコン1からデータ記憶装置2に与え得るようになっている。
13は冷房設備、暖房設備等の空調設備で、空調設備13が暖房設備の場合は温水循環ライン14を備えている。温水循環ライン14には、温水循環方向へ向かって、例えば一次ポンプ15、熱源設備16、二次ポンプ17、コイル18を備えていると共に、温水循環ライン14における熱源設備16の入側及び出口側には、熱源入口温度計19及び熱源出口温度計20、熱源水流量計21が、又、温水循環ライン14におけるコイル18の入口側及び出口側には、温水コイル入口温度計22及び温水コイル出口温度計23、温水流量計24が夫々設けられている。
コイル18は空調機25に設置されており、空調機25には、コイル18により加熱された空気を吸引して送出するブロワ26、混合気温度計27、混合気湿度計28、還気温度計29が設置されている。
空調機25に設置されたブロワ26から吐出された温空気は、中途部に給気温度計30及びVAV(Variable Air Volume)31を備えたダクト32を通って暖房を行う室33へ送給されるようになっており、室33から還気された空気はダクト34から空調機25へ戻り得るようになっている。室33内には、室内温度計35、室内湿度計36が設置されている。
戸外には外気温度検出計37及び外気湿度検出計38が設置されていると共に日射計39が設置されている。
而して、熱源入口温度計19及び熱源出口温度計20で検出した温度並びに熱源水流量計21で検出した温水流量は、熱源設備エネルギ検出手段5に与え得るようになっている。又、温水コイル入口温度計22で検出した温水温度及び温水コイル出口温度計23で検出した温水温度並びに温水流量計24で検出した温水流量は、空調設備エネルギ検出手段6に与え得るようになっている。
更に、一次ポンプ15運転時の動力及び二次ポンプ17運転時の動力は搬送設備電力検出手段7へ与え得るようになっており、外気温度検出計37で検出した外気温度及び外気湿度検出計38で検出した外気湿度は外気条件検出手段10へ与え得るようになっている。又、日射計39で検出した日射量は日射条件検出手段11へ与え得るようになっており、混合気温度計27で検出した温度、混合気湿度計28で検出した湿度、還気温度計29で検出した温度、給気温度計30で検出した温度、室内温度計35で検出した温度、室内湿度計36で検出した湿度は、夫々空調条件検出手段12へ与え得るようになっている。
又、図示してないが、熱源設備16、ブロワ26、一次ポンプ15、二次ポンプ17といったポンプ、照明設備、コンセントの運転時間は、夫々の稼動状態情報を後述のエネルギ監視システム40における通信インターフェース41、データ収集部42を介してエネルギ監視システム40のデータ記録部43に与え、実績運転演算部44で運転時間として集計し得るようになっている。
データ記憶装置2に設定されたエネルギ監視システム40は、図8に示すように、図7における計測システム3の分(配)電盤電力検出手段4、熱源設備エネルギ検出手段5、空調設備エネルギ検出手段6、搬送設備電力検出手段7、照明設備電力検出手段8、コンセント電力検出手段9、外気条件検出手段10、日射条件検出手段11、空調条件検出手段12から伝送された各データを仲介する通信インターフェース41、通信インターフェース41からのデータを収集するデータ収集部42、データ収集部42からのデータを記録するデータ記録部43、データ記録部43からのデータを基として実績運転データを演算する実績運転演算部44、実績運転演算部44で演算した実績運転データを表示する表示部45を備えている。
上記設備の稼動時においては、熱源入口温度計19及び熱源出口温度計20で検出した温度並びに熱源水流量計21で検出した温水流量は、熱源設備エネルギ検出手段5に与えられ、温水コイル入口温度計22で検出した温水温度及び温水コイル出口温度計23で検出した温水温度並びに温水流量計24で検出した温水流量は、空調設備エネルギ検出手段6に与えられる。
又、一次ポンプ15運転時の動力及び二次ポンプ17運転時の動力は搬送設備電力検出手段7へ与えられ、外気温度検出計37で検出した外気温度及び外気湿度検出計38で検出した外気湿度は外気条件検出手段10へ与えられ、日射計39で検出した日射量は日射条件検出手段11へ与えられ、混合気温度計27で検出した温度、混合気湿度計28で検出した湿度、還気温度計29で検出した温度、給気温度計30で検出した温度、室内温度計35で検出した温度、室内湿度計36で検出した湿度は空調条件検出手段12へ与えられる。
而して、分(配)電盤電力検出手段4からは分(配)電盤の電力W1が、熱源設備エネルギ検出手段5からは上述の与えられた検出データから求められたエネルギE1が、空調設備エネルギ検出手段6からは上述の与えられた検出データから求められたエネルギE2が、搬送設備電力検出手段7からは上述の与えられた検出データから求められた電力W2が、照明設備電力検出手段8からは上述の与えられた検出データから求められた電力W3が、コンセント電力検出手段9からはパソコン等の電力W4が、外気条件検出手段10からは上述の与えられた検出データから求められた外気温度T1、外気湿度H1が、日射条件検出手段11からは日射量Iが、空調条件検出手段12からは上述の与えられた検出データから求められた温度T2、湿度H2が、夫々パソコン1を介してデータ記憶装置2のエネルギ監視システム40に与えられる。各電力W1、W2、W3、W4及びエネルギE1、E2、外気温度T1、温度T2、外気湿度H1、湿度H2、日射量Iは一定時間間隔(例えば10分間隔)でデータ記憶装置2のエネルギ監視システム40に与えられる。
熱源設備、空調設備、搬送設備、照明設備、コンセントのエネルギ、電力と外気条件、日射条件、空調条件の温度と湿度、日射量は、パソコン1を介してデータ記憶装置2に設定されているエネルギ監視システム40の通信インターフェース41、データ収集部42を介してデータ記録部43に与えられ、データ記録部43からは、必要なデータが実績運転演算部44に取出され、所定の演算が行われる。運転時間は例えば計測システム3の各検出手段から一定時間間隔で与えられた信号を実績運転演算部44に内蔵された運転時間検出器によりカウントすることにより求められる。熱源設備、空調設備、搬送設備、照明設備、コンセントが運転されていることは、一定時間間隔で運転中を表わす状態データが送られていることによって分る。
而して、得られた運転時間数の実績運転データは、個々の機器の運転時間数及び各機器のトータルの運転時間数として適宜、表示部45に表示される。
例えば、X月Y日〜X月Z日の間において外気条件に対応した熱源設備、空調設備、搬送設備、照明設備、コンセントの消費エネルギの実績運転データのトータルΣEは、実績運転演算部44において個々のデータを基に求められる。すなわち、分(配)電盤電力検出手段4からの電力W1、搬送設備電力検出手段7からの電力W2、照明設備電力検出手段8からの電力W3、コンセント電力検出手段9からの電力W4といった各電力に運転時間数並びに係数が掛けられると共に、熱源設備エネルギ検出手段5からのエネルギE1、空調設備エネルギ検出手段6からのエネルギE2が加算されて求められる。
又、上述の各検出データは例えば10分に1回エネルギ監視システム40に伝送されるが、実績運転演算部44では例えば検出された温度や湿度は毎正時毎に10分毎のデータを6回加算して6で除し、1時間当たりの温度や湿度に換算し、これから実際の毎正時のデータを求めて表示部45に表示させられる。
図7、図8に示す設備以外の先行文献情報としては、特許文献1、2、3、4がある。特許文献1の建物省エネルギ評価監視装置は、消費エネルギ量を含むプロセス値を検出する計測監視手段と、定期的にデータを収集し、記憶するデータ収集記憶手段と、収集、記憶された過去の蓄積データを解析して評価基準のエネルギ消費予測モデルを有する基準エネルギ消費量予測手段と、エネルギ消費実測値と基準エネルギ消費量とを比較して省エネルギ率を算出する省エネルギ評価手段と、評価結果から制御不良の発見と原因追求を行うシステム診断手段を備えている。
又、特許文献1においては、基準エネルギ消費量予測手段は、基準エネルギ消費量予測の算出に「建物の床面積×高さ」と、「平均外気温−平均室温」と、「統計処理による係数」を式の要素とするモデル式を有しており、エネルギ消費実測値と基準エネルギ消費量と、省エネルギ率を日ごと、週ごと、月ごとに蓄積して画面に表示するようになっており、エネルギ消費実測値と基準エネルギ消費量とが所定の割合以上にずれている場合、データ収集された前プロセス値からずれた項目を検索表示するようになっており、エネルギ消費実測値と基準エネルギ消費量とがずれている場合、データ収集された前プロセス値からずれた項目から設備故障箇所を推定し得るようになっている。
特許文献2の施設環境・エネルギの管理支援システムは、管理支援システム本体と、情報保存データベースと、図形処理CADシステムと、ビル・工場・客先との情報通信手段とを備えており、設備の運用情報をブロック別や設備別にデータベースに収集、記憶し、運用情報からエネルギ分析を行う情報分析部を備えている。
又、特許文献2においては、データベースに保存されている運用情報を基に数理計算を行い、省エネルギが可能な項目の分析を行う数理計算分析部を備え、又、数理計算分析部の分析結果と運用情報を基に設備の運転状況の分析とシミュレーションによりエネルギ節減情報をリアルタイムに得る節減分析部を備え、更に、数理計算分析部及び節減分析部の分析結果若しくは管理支援システム本体で作成した報告書を提供する診断報告部を備えている。
特許文献3の施設運転支援システムは、施設の各種管理点を収集する管理データ収集手段と、データを管理センタに送信するデータ送信手段と、データに基づき運転支援データを算出する運転支援データ算出手段と、支援データを要求に応えて公開する運転支援データ公開手段を備えている。
又、特許文献3においては、運転支援データ算出手段は、線形計画法を利用して評価関数で算出し得るようになっており、運転支援データは負荷予測結果及び最適計算結果であり、更に、運転支援データ公開手段で公開される内容が要求者の認証レベルで制限されるようになっており、運転支援データ公開手段で公開される内容が更新ボタンにより最新データを表示し、しかも一日単位でアップロードする手段を備えている。
特許文献4のエネルギ診断方法及びシステムは、現場側のエネルギ消費状況を診断するもので、現場側ビル監視装置では、各計測機器で得られた計測結果を取込み、診断要求と共に通信回線上に送出して診断側に依頼し、診断処理結果を取込んで依頼された診断処理を行い、診断処理結果を送出するようにしている。
又、特許文献4においては、省エネ診断サービスサーバ装置は、診断要求元に対し診断サービスメニューを提供するようにしており、診断メニューとして消費状況のエネルギ消費状況のエネルギ消費解析、管理状況診断の省エネルギ診断、管理指示を行う省エネルギ支援、質疑応答形式の省エネカウンセリングの何れかを備えている。
特開2003−216715号公報 特開2003−22312号公報 特開平11−259123号公報 特開2002−312457号公報
図8に示すシステムでは実績運転データの現在値は、表示部45の画面を見ることでは把握することができるが、予め定められたベースラインから求められる設備としての標準運転データと実績運転データにどの程度の差異があるかの解析、ベースラインの算定、省エネルギの解析、評価は、前記実績運転データを取出して別の評価用のパソコンに入力し、該評価用のパソコンを使用して演算する必要がある。
然るに、上述のシステムでは、監視する実績運転データは膨大な量で、その抽出に時間と労力が必要であった。又、システムから評価用のパソコンへの実績運転データの移動には、移動媒体を経由して行っており、標準運転データと実績運転データにどの程度の差異があるかの解析、ベースラインの算定、省エネルギの解析、評価を行う場合には、その都度、システムからの実績運転データの抽出、評価用のパソコンへの入力、加工を行っているため、作業が煩雑であった。更に、実績運転データは過去のデータしか見ることができないうえ、現在の運転データはシステムの表示部45を見るしかなく、この現在の運転データはエネルギやエネルギ消費機器を使用している場合の環境の評価には不十分であり、評価用のパソコンにオンラインで実績運転データを取得することができず、リアルタイムでの評価を行うことができなかった。
特許文献1では、建物種類ごとのモデルの数値を使用し、「建物の床面積×高さ」と、「平均外気温−平均室温」と、「統計処理による係数」を式の要素とするモデル式の処理で概算処理を行っており、得られた値の精度が低い。又、評価結果から制御不良の発見と原因追求を行うシステム診断手段における表示として、プロセス値そのものに推定設備故障箇所を加えており、表示から制御不良の発見と原因追求を行うのは困難である。
特許文献2では、図形処理CADシステムを用いているが、これを使用した出力形式の具体的な記載はない。すなわち、運用情報は各設備の設置時期と現在までの運転時間、ビル内温度、湿度や排ガス濃度等の各種データとしているが、運用情報の分析はビル管理法に示される要素ごとに、寿命、故障予測交換時期の確認、湿度、温度の異常確認、光熱費や待機電力の過不足の確認等を行い、日単位以上の大きな単位で各設備ごとにデータを保存している。従って、運用情報の具体的な演算処理については記載がない。
又、運用情報を基に数理計算を行い、省エネルギが可能な項目の分析をする数理計算分析部は、ESCO等を利用して省エネ対策用数理計算を行い、省エネルギが可能な項目を分析結果としてリアルタイムで求めるようにしている。しかし、数理計算は外気温度、湿度等をパラメータとして設備の省エネ運転を求める、としているが、具体性がない。
特許文献3では、負荷予測結果及び最適化計算結果を求めるようにしているが、前者は例えば電力需要量、後者は例えば機器の最適化組合せである。又、データをデータベースから取出し、そのデータをグラフへ当てはめるようにしているが、これは、支援データを要求に応えて公開する場合のみに適用されており、時間単位等を短く定期的に支援データを自動加工し、オンタイムで表示するようにはしていない。
特許文献4では、現場のビル監視装置から送出するデータには診断要求が付加されてはいるが、オンタイムで診断を行い、各ビルの管理者が分かりやすい表示を行うようにすることは行ってはおらず、現場側の画面上で操作項目を選択し、それに基いて演算を行い表示データを送出するようにしているにすぎない。
本発明は、上述の実情に鑑み、上記各従来技術の問題点を解決することにある。すなわち、本発明は、実績運転データを抽出して評価用のパソコンに取込まずとも、省エネルギの評価をオンタイムで行い得るようにすることにより、迅速に不測の事態に対応することができるようにし、以って事業収益の悪化のリスクを回避できるようにし、しかも省エネルギの評価に労力、コスト、時間を要さず、省エネルギ機器の性能を十分に発揮させることのできるようにし、更には、過去のデータのみならず、将来の予測をも行い得るようにして、視認のみで直感的に理解可能な省エネルギ評価を行い得るようにすることを目的としてなしたものである。
請求項1のエネルギ評価方法は、エネルギに関するベースラインとなるデータと、気象条件を始めとした各補正係数、及び空調電力、一般電力、冷房エネルギ、暖房エネルギに関する各機器の稼動率を基に補正された補正値とから補正ベースラインを演算する工程と、前記補正ベースライン及び運転実績一般動力、運転実績空調動力、運転実績冷房エネルギ、運転実績暖房エネルギといった運転実績を基に、年間一次エネルギ消費量比較円グラフ、及び月別一次エネルギ消費量・予測の棒グラフ、並びに省エネ性、経済性、環境性を評価するレーダーチャートのうち少なくとも何れか一つを求め表示する工程を経るものである。
請求項2のエネルギ評価方法は、室温に対する温度偏差を基に、「快適」、「涼しい」、「暖かい」、「寒い」、「暑い」に区分けする工程と、区分けされた「快適」、「涼しい」、「暖かい」、「寒い」、「暑い」の出現頻度により快適性を評価する工程を経るものである。又、請求項3のエネルギ評価方法は、運転実績一般動力、運転実績空調動力、運転実績冷房エネルギ、運転実績暖房エネルギといった運転実績を求める工程と、求められた運転実績を基にエリア別のエネルギ使用量を求めて色分け表示する工程とを経るものである。更に、請求項4のエネルギ評価方法においては、エネルギは、空調電力、一般電力、冷房エネルギ、暖房エネルギである。
本発明の請求項1〜4記載のエネルギ評価方法によれば、実績運転データを抽出して評価用のパソコンに取込まずとも、省エネルギの評価をオンタイムで行うことができ、従って迅速に不測の事態に対応することができ、以って事業収益の悪化のリスクを回避でき、しかも省エネルギの評価に労力、コスト、時間を要さず、省エネルギ機器の性能を十分に発揮させることができ、更には、過去のデータのみならず、将来の予測をも行うことができて、最適な省エネルギ評価を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1〜図6は本発明の実施の形態の一例を示す。本実施の形態例においては、電力やエネルギを消費する設備は図7に示す従来例と同じであり、パソコン1のデータ記憶装置2には、従来のエネルギ監視システムに種々の機能を付加して室内環境・エネルギ・制御性能を管理するためのシステム50が装備されている。図中、図8と同一の符号を付した部分は同一のものを表わしている。
図1中、51はキーボード等の補正係数入力手段52により入力された補正係数を記録する補正係数記録部、53は補正値演算部、54はデータ記録部43からのデータを基に各機器の稼動率を演算する稼動率演算部である。而して、補正値演算部53では補正係数記録部51からの補正係数と稼動率演算部54からの稼動率から各機器の補正値を演算し得るようになっている。
55はベースライン記録部であり、ベースライン記録部55には、空調電力、一般電力、冷房エネルギ、暖房エネルギの設定値がベースラインのデータとして設定されるようになっている。
56はベースライン記録部55からのベースラインに関するデータ及び補正値演算部53からの補正値に基き各機器のベースラインを再演算する補正ベースライン演算部である。
57は補正ベースライン演算部56からの補正ベースラインのデータ及び実績運転演算部44からの実績運転データを基に年間一次エネルギ消費量比較円グラフを求めて表示部45に表示させるようにした年間一次エネルギ消費量比較円グラフ演算部、58は補正ベースライン演算部56からの補正ベースラインのデータ及び実績運転演算部44からの実績運転データを基に月別一次エネルギ消費量実測・予測棒グラフを求めて表示部45に表示させるようにした月別一次エネルギ消費実測・予測棒グラフ演算部、59は補正ベースライン演算部56からの再ベースラインのデータ及び実績運転演算部44からの実績運転データを基に省エネ性、経済性、環境性の3E評価を行って表示部45に表示させるようにした3E評価レーダーチャート演算部である。
60は実績運転演算部44からの実績運転データを基にエリア別エネルギ使用の状態を色分けグラフとして求め、表示部45に表示させるようにしたエリア別エネルギ使用別色分けグラフ演算部、61はデータ記録部43からのデータを基に室内環境評価について評価を行い、表示部45に表示させるようにした室内環境評価演算部である。
次に、上記図示例の作動を説明する。
システムの稼動に際しては、ベースライン記録部55には予め、一年間における各月日時における各機器の運転時間、運転時の消費エネルギの標準運転データが想定されたベースラインとして入力されている。
又、各機器の運転時の補正係数は補正係数入力手段52により補正係数記録部51に入力されており、照明設備、コンセントの一般電力、空調動力、冷水還温度、冷水往温度、冷水流量、又は、冷風還気温度、冷風給気温度、冷風供給風量といった測定値、温水往温度、温水還温度、温水流量、又は、温風給気温度、温風還気温度、温風供給風量といった計測値、その他のデータは、パソコン1を介してデータ記憶装置2に設定されているシステムの通信インターフェース41、データ収集部42を介してデータ記録部43に与えられ、データ記録部43からは、必要なデータが稼動率演算部54及び実績運転演算部44並びに室内環境評価演算部61へ与えられている。
補正係数入力手段52により補正係数記録部51へ入力される各種の補正係数は[数1]の通りである。[数1]において、基準階エネルギ比率とは建物全体エネルギのうち基準階のエネルギが占める割合であり、基準階以外エネルギ比率とは建物全体エネルギのうち基準階以外のエネルギが占める割合であり、基準階フロア特性係数とは予め想定された基準階のフロアエネルギ消費量に対する実稼動後の基準階のフロアのエネルギ消費量の比率であり、基準階以外フロア特性係数とは予め想定された基準階以外のフロアエネルギ消費量に対する実稼動後の基準階以外のフロアのエネルギ消費量の比率であり、気象補正係数とは例えば、東京を1とした場合の地域別の係数をいい(係数が冷房の場合は、北海道は低く、九州は高く、暖房の場合は、北海道は高く、九州は低い。)、その他の補正係数としては例えば昼休みの間引き消灯や空調停止等、想定以外の運用に対する係数があり、添え字の「電力」は電力に関する係数であることを意味し、「冷房」は冷房に関する係数であることを意味し、「暖房」は暖房に関する係数であることを意味する。
[数1]
基準階エネルギ比率電力(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階エネルギ比率冷房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階エネルギ比率暖房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階以外エネルギ比率電力=1−基準階エネルギ比率電力
基準階以外エネルギ比率冷房=1−基準階エネルギ比率冷房
基準階以外エネルギ比率暖房=1−基準階エネルギ比率暖房
基準階フロア特性係数電力(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階フロア特性係数冷房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階フロア特性係数暖房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階以外フロア特性係数電力(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階以外フロア特性係数冷房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
基準階以外フロア特性係数暖房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
気象補正係数電力(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
気象補正係数冷房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
気象補正係数暖房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
その他の補正係数電力(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
その他の補正係数暖房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
その他の補正係数冷房(予め与えられるが、手入力により変更可能である。)
稼動率演算部54では、データ記録部43からのデータに基いて基準となる階の空調機器の稼動率、すなわち基準階空調機器稼動率、及び基準階以外の階の空調機器の稼動率、すなわち基準階以外空調機器稼動率が[数2]により演算され、演算された基準階空調機器稼動率、及び基準階以外空調機器稼動率は補正値演算部53に与えられる。
[数2]
基準階空調機器稼動率=基準階空調機器運転台数/基準階空調機器総数
基準階以外空調機器稼動率=基準階以外空調機器運転台数/基準階以外空調機器総数
補正係数記録部51で求めた[数1]に示す各種の補正係数、及び又、稼動率演算部54で求めた[数2]に示す稼動率は、夫々補正値演算部53に与えられ、補正値演算部53では各機器の補正値が[数3]により演算され、演算された補正値は補正ベースライン演算部56に与えられる。
[数3]
補正値空調電力=(基準階稼動率×基準階エネルギ比率空調電力×基準階フロア特性係数空調電力+基準階以外稼動率×基準階以外エネルギ比率空調電力×基準階以外フロア特性係数空調電力)×気象補正係数空調電力×その他の補正係数空調電力

補正値一般電力=(基準階稼動率×基準階エネルギ比率一般電力×基準階フロア特性係数一般電力+基準階以外稼動率×基準階以外エネルギ比率一般電力×基準階以外フロア特性係数一般電力)×気象補正係数一般電力×その他の補正係数一般電力

補正値冷房=(基準階稼動率×基準階エネルギ比率冷房×基準階フロア特性係数冷房+基準階以外稼動率×基準階以外エネルギ比率冷房×基準階以外フロア特性係数冷房)×気象補正係数冷房×その他の補正係数冷房

補正値暖房=(基準階稼動率×基準階エネルギ比率暖房×基準階フロア特性係数暖房+基準階以外稼動率×基準階以外エネルギ比率暖房×基準階以外フロア特性係数暖房)×気象補正係数暖房×その他の補正係数暖房
補正値演算部53で[数3]に基き演算された各種の補正値は、補正ベースライン演算部56に与えられ、補正ベースライン演算部56では、各種の補正値とベースライン記録部55からの空調電力、一般電力、冷房エネルギ、暖房エネルギといったベースラインのデータとから[数4]により補正ベースラインが演算される。
[数4]
補正ベースライン空調電力=補正値空調電力×ベースライン空調電力

補正ベースライン一般電力=補正値一般電力×ベースライン一般電力

補正ベースライン冷房エネルギ=補正値冷房エネルギ×ベースライン冷房エネルギ

補正ベースライン暖房エネルギ=補正値暖房エネルギ×ベースライン暖房エネルギ
補正ベースラインを求めるのは以下の理由による。すなわち、ベースラインは予め決められた条件で計算したものなので、実際のエネルギ消費を反映しているものとはいい難い。このため、ベースラインと実績を比較することは何を比較しているのか分からなくなる。そこで、ベースラインを実際のエネルギ消費状況を考慮して補正するのである。このように補正を行うことにより、後述の図2に示すグラフが意義を持つのである。
補正ベースライン演算部56で[数4]により演算された各種の補正ベースラインは年間一次エネルギ消費量比較円グラフ演算部57、月別一次エネルギ消費実測・予測棒グラフ演算部58、3E評価レーダーチャート演算部59に与え得るようになっている。
データ記録部43からは、照明設備、コンセントの一般電力、空調動力、冷水還温度、冷水往温度、冷水流量、又は、冷風還気温度、冷風給気温度、冷風供給風量といった測定値、温水往温度、温水還温度、温水流量、又は、温風給気温度、温風還気温度、温風供給風量といった計測値、その他のデータが実績運転演算部44並びに室内環境評価演算部61へ与えられている。
而して、実績運演算部44では、照明・コンセントの一般電力の計測値及び空調動力の計測値が各時間ごとに加算されて照明・コンセントの一般電力の実績値及び空調動力の実績値が求められると共に、[数5]に示すごとく、空調冷房エネルギ、空調暖房エネルギが演算されて各実績値が求められる。
[数5]
空調冷房エネルギ=(冷水還温度−冷水往温度)×冷水流量×水の比熱×水の密度
又は
=(冷風還気温度−冷風給気温度)×冷風供給風量×空気の比熱×空気の密度
空調暖房エネルギ=(温水往温度−温水還温度)×温水流量×水の比熱×水の密度
又は
=(温風給気温度−温風還気温度)×温風供給風量×空気の比熱×空気の密度
又、[数5]に関係する機器の総和を取って、運転実績総一般動力、運転実績総空調動力、運転実績総冷房エネルギ、運転実績総暖房エネルギが求められ、更に、建物全体エネルギ運転データ実績値データが[数6]により求められる。
[数6]
建物全体エネルギ運転データ実績値データ=(運転実績一般動力+運転実績空調動力+運転実績冷房エネルギ+運転実績暖房エネルギ)
建物全体エネルギ運転データ総実績値データ=(運転実績総一般動力+運転実績総空調動力+運転実績総冷房エネルギ+運転実績総暖房エネルギ)
[数5]、[数6]により演算された一般動力実績値、空調動力実績値、空調冷房のエネルギ実績値、空調暖房のエネルギ実績値、建物全体エネルギ運転データ実績値、運転実績総一般動力、運転実績総空調動力、運転実績総冷房エネルギ、運転実績総暖房エネルギ、建物全体エネルギ運転データ総実績値データ等は年間一次エネルギ消費量比較円グラフ演算部57、月別一次エネルギ消費実測・予測棒グラフ演算部58、3E評価レーダーチャート演算部59、エリア別エネルギ使用別色分けグラフ演算部60へ与えられる。
年間一次エネルギ消費量比較円グラフ演算部57では、補正ベースライン演算部56からの各補正ベースラインと実績運転演算部44からの各実績データから年間一次エネル
ギー消費量比較円グラフが[数7]、[数8]、[数9]により求められ、表示部45に図2の左側に示す「年間一次エネルギ消費量」が円グラフとして表示される。内側の円グラフは修正ベースラインを示し、[数7]、[数8]により求められ、外側の円グラフは運転実績を示し、[数8]、[数9]により求められる。
[数7]
補正ベースライン冷熱量割合(%)
=(補正ベースライン冷房エネルギ/補正ベースライン建物全体エネルギ)×100

補正ベースライン温熱量割合(%)
=(補正ベースライン暖房エネルギ/補正ベースライン建物全体エネルギ)×100

補正ベースライン電力割合(%)
=[(補正ベースライン空調電力+補正ベースライン一般電力)/補正ベースライン建物全体エネルギ]×100
[数8]
補正ベースライン建物全体エネルギ
=補正ベースライン冷房エネルギ+補正ベースライン暖房エネルギ+補正ベースライン空調電力+補正ベースライン一般電力
[数9]
運転実績冷熱量割合(%)
=(運転実績総冷房エネルギ/補正ベースライン建物全体エネルギ)×100

運転実績温熱量割合(%)
=(運転実績総暖房エネルギ割合/補正ベースライン建物全体エネルギ)×100

運転実績電力割合(%)
=[(運転実績総空調電力+運転実績総一般電力)/補正ベースライン建物全体エネルギ]×100

運転実績省ネルギー割合(%)
=[(補正ベースライン建物全体エネルギ−運転実積建物全体エネルギ)/補正ベースライン建物全体エネルギ]×100
月別一次エネルギ消費実測・予測棒グラフ演算部58では、補正ベースライン演算部56からの各補正ベースラインと実績運転演算部44からの各実績データから[数10]により月別一次エネルギ消費実測・予測棒グラフが求められ、表示部45に図2の右上に示す月別一次消費実績・予測の棒グラフとして表示される。なお、[数10]において、Jは実績データのある次の月で、実績データのない月を意味し、運転実績の予測値としてはJ=(X+1)月〜12月とする(X=0〜11)。
[数10]
運転実績データの予測値J=予測係数×補正前のベースラインのデータJ

省エネルギの予測値J=補正前のベースラインのデータJ−実績運転データの予測値J
3E評価レーダーチャート演算部59では、補正ベースライン演算部56からの各補正ベースラインと実績運転演算部44からの各実績データから[数11]〜[数13]により3E評価が求められ、図2の右下に示すレーダーチャートグラフとして表示される。このレーダーチャートグラフにおいては、年間ベースライン値を1として年間実績予測値をレーダーチャート表示している。[数11]において、Iは実績データのない月の前の実績データのある最後の月を意味する。
Figure 2005149384
[数12]
経済性=年間実績建物全体光熱費/年間ベースライン建物全体光熱費

年間実績建物光熱費
=(冷熱単価×年間冷熱エネルギ予測値)+(温熱単価×年間温熱エネルギ予測値)+電力単価×(年間一般電力使用量予測値+年間空調電力使用量予測値)+(ガス単価×年間ガス使用量予測値)

年間ベースライン建物全体光熱費
=(冷熱単価×年間ベースライン冷熱エネルギ量)+(温熱単価×年間ベースライン温熱エネルギ量)+電力単価×(年間ベースライン一般電力使用量+年間ベースライン空調電力使用量)+ガス単価×年間ベースラインガス使用量
[数13]
環境性=年間実績建物全体CO排出量/年間ベースラインCO排出量

年間実績建物全体CO排出量
=冷熱CO排出量原単位×年間冷熱エネルギ予測値
+温熱CO排出量原単位×年間温熱エネルギ予測値
+電力CO排出量原単位×(年間一般電力使用量予測値+年間空調電力使用量予測値)
+ガスCO排出量原単位×年間ガス使用量

年間ベースライン建物全体CO排出量
=冷熱CO排出量原単位×年間ベースライン冷熱エネルギ
+温熱CO排出量原単位×年間ベースライン温熱エネルギ
+電力CO排出量原単位×(年間ベースライン一般電力使用量+年間ベースライン空調電力使用量)
+ガスCO排出量原単位×年間ベースラインガス使用量
エリア別エネルギ使用別色分けグラフ演算部60では、実績運転演算部44からの各実績データから[数14]によりエリア別エネルギ使用量が求められ、図6に示すグラフとし表示部45に表示される。このグラフは表示部45では色分けグラフになっており、フロアを東、西、南、北、中央と所定のエリアに分割し、各エリアでの電力、冷房、暖房のエネルギ消費量のエネルギ和をその値によって色分け表示する。又、各エリアでの電力、冷房、暖房のエネルギ消費量を棒グラフで表示する。
図6に示すグラフにおいて、0〜100MJの数値が付してあるエネルギ消費量指標の一例は、例えば数値の小さい方を寒色系とし、大きい数値に向かって暖色系の色配列になるよう色分けされている。すなわち、エネルギ範囲が0以上、10未満の範囲は、濃青、10以上、20未満の範囲は青、20以上、30未満の範囲は水色、30以上、40未満の範囲は青緑、40以上、50未満の範囲は緑、50以上、60未満の範囲は黄緑、60以上、70未満の範囲は黄、70以上、80未満の範囲は橙、80以上、90未満の範囲は紫、90以上、100以下は赤で表示される。なお、表示部45の画面のRGB値を変更して連続的に寒色系から暖色系に色分けすることもできる。なお、[数14]中の空調冷房エネルギ、空調暖房エネルギは[数5]で得られた結果を使用し、照明・コンセントの一般電力、空調動力は計測値を使用する。
[数14]
エネルギ和=電力+冷房+暖房
電力=照明・コンセントの一般電力の東エリアの総和+空調動力の東エリアの総和
冷房=空調冷房エネルギの東エリアの総和
暖房=空調暖房エネルギの東エリアの総和

エネルギ和西=電力西+冷房西+暖房西
電力西=照明・コンセントの一般電力の西エリアの総和+空調動力の西エリアの総和
冷房西=空調冷房エネルギの西エリアの総和
暖房西=空調暖房エネルギの西エリアの総和

エネルギ和=電力+冷房+暖房
電力=照明・コンセントの一般電力の南エリアの総和+空調動力の南エリアの総和
冷房=空調冷房エネルギの南エリアの総和
暖房=空調暖房エネルギの南エリアの総和

エネルギ和=電力+冷房+暖房
電力=照明・コンセントの一般電力の北エリアの総和+空調動力の北エリアの総和
冷房=空調冷房エネルギの北エリアの総和
暖房=空調暖房エネルギの北エリアの総和

エネルギ和中央=電力中央+冷房中央+暖房中央
電力中央=照明・コンセントの一般電力の中央エリアの総和+空調動力の中央エリアの総和
冷房中央=空調冷房エネルギの中央エリアの総和
暖房中央=空調暖房エネルギの中央エリアの総和
室内環境評価演算部61では、データ記録部43からの各種データから室内環境が評価され、表示部45に表示される。すなわち、各VAVごとに、[数15]により室温設定値からの温度差によって、快適性を快適(±1℃以内)、涼しい(−2〜1℃)、暖かい(1〜2℃)、寒い(−2℃よりも低い)、暑い(2℃よりも高い)と5段階評価すると共に、上位5段階評価の一日に現れる頻度を計算し、夫々の占める頻度割合を空調運転時間を100%とし、積重ね棒グラフを各VAVごとに行う。又ある指定日と比較も行う。結果は図3の右側に示す横棒グラフになる。なお、図4には、図3に示す横棒グラフの一部を拡大して表示してある。
室内環境評価演算部61では、現在時刻のゾーンごとの室内環境評価を行う。すなわち[数16]によりインテリアのゾーンごとに、又[数17]によりペリメータのゾーンごとにリアルタイムで現時刻の室内環境評価を行い、夫々表示部45に表示する。又、昨日の室内環境評価と比較して、昨日に比べて室内環境が良いのか悪いのか判断する。結果は図3の左側に示す円グラフとなる。なお、図5には、図3に示す円グラフの昨日日間室内温度制御状況のインテリアVAVの場合を拡大して表示してある。
[数15]
「快適」頻度(時間)=(室温計測値−室温設定値)の値が±1℃以内である時間数
「涼しい」頻度(時間)=(室温計測値−室温設定値)の値が−2〜−1℃である時間数
「暖かい」頻度(時間)=(室温計測値−室温設定値)の値が+2〜+1℃である時間数
「寒い」頻度(時間)=(室温計測値−室温設定値)の値が−2℃よりも低い時間数
「暑い」頻度(時間)=(室温計測値−室温設定値)の値が+2℃よりも高い時間数

「快適」割合(%)=(「快適」頻度/空調運転時間)×100
「涼しい」割合(%)=(「涼しい」頻度/空調運転時間)×100
「暖かい」割合(%)=(「暖かい」頻度/空調運転時間)×100
「寒い」割合(%)=(「寒い」頻度/空調運転時間)×100
「暑い」割合(%)=(「暑い」頻度/空調運転時間)×100

空調運転時間=「快適」頻度+「涼しい」頻度+「暖かい」頻度+「寒い」頻度+「暑い」頻度
[数16]
インテリア「快適」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が±1℃以内であるインテリアゾーン内のVAVの台数
インテリア「涼しい」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が−2〜−1℃であるインテリアゾーン内のVAVの台数
インテリア「暖かい」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が+2〜+1℃であるインテリアゾーン内のVAVの台数
インテリア「寒い」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が−2℃よりも低いインテリアゾーン内のVAVの台数
インテリア「暑い」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が+2℃よりも高いインテリアゾーン内のVAVの台数

インテリア「快適」VAV割合(%)=(インテリア「快適」台数/インテリアVAV総数)×100
インテリア「涼しい」VAV割合(%)=(インテリア「涼しい」台数/インテリアVAV総数)×100
インテリア「暖かい」VAV割合(%)=(インテリア「暖かい」台数/インテリアVAV総数)×100
インテリア「寒い」VAV割合(%)=(インテリア「寒い」台数/インテリアVAV総数)×100
インテリア「暑い」VAV割合(%)=(インテリア「暑い」台数/インテリアVAV総数)×100

インテリアVAV総数=インテリア「快適」台数+インテリア「涼しい」台数+インテリア「暖かい」台数+インテリア「寒い」台数+インテリア「暑い」台数
[数17]
ペリメータ「快適」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が±1℃以内であるペリメータゾーン内のVAVの台数
ペリメータ「涼しい」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が−2〜−1℃であるペリメータゾーン内のVAVの台数
ペリメータ「暖かい」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が+2〜+1℃であるペリメータゾーン内のVAVの台数
ペリメータ「寒い」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が−2℃よりも低いペリメータゾーン内のVAVの台数
ペリメータ「暑い」台数=(室温計測値−室温設定値)の値が+2℃よりも高いペリメータゾーン内のVAVの台数

ペリメータ「快適」VAV割合(%)=(ペリメータ「快適」台数/ペリメータVAV総数)×100
ペリメータ「涼しい」VAV割合(%)=(ペリメータ「涼しい」台数/ペリメータVAV総数)×100
ペリメータ「暖かい」VAV割合(%)=(ペリメータ「暖かい」台数/ペリメータVAV総数)×100
ペリメータ「寒い」VAV割合(%)=(ペリメータ「寒い」台数/ペリメータVAV総数)×100
ペリメータ「暑い」VAV割合(%)=(ペリメータ「暑い」台数/ペリメータVAV総数)×100

ペリメータVAV総数=ペリメータ「快適」台数+ペリメータ「涼しい」台数+ペリメータ「暖かい」台数+ペリメータ「寒い」台数+インテリア「暑い」台数
[数15]に基きVAV室内環境評価を行うことにより、各VAVの受持つ空調エリアの快適性が温度の値ではなく、評価として一目で分かる。又、別の日と比較して、比較した日の快適性が良好なのか否かを判断することができる。更に、快適性の悪いところは、運転管理者がその原因を調べ、設定値を調整する等の是正を行うことができる。
[数16]、[数17]によりインテリアゾーンとペリメータゾーンごとにリアルタイムで現時刻の室内環境評価をすることにより、現在の各ゾーンの快適性を一目で判断することができ、又、昨日と比較することで、快適性が著しく異なる場合に、直ちにその原因を究明する作業に取掛かることができる。
本図示例によれば、実績運転データを抽出して評価用のパソコンに取込まずとも、省エネルギの評価をオンタイムで行うことができ、従って迅速に不測の事態に対応することができ、以って事業収益の悪化のリスクを回避でき、しかも省エネルギの評価に労力、コスト、時間を要さず、省エネルギ機器の性能を十分に発揮させることができ、更には、過去のデータのみならず、将来の予測をも行うことができて、最適な省エネルギ評価を行うことができる。
なお、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明のエネルギ評価方法のシステムを示すブロック図である。 図1のブロック図の表示部に表示される全体一次エネルギ評価・予測のグラフである。 図1のブロック図の表示部に表示されるエネルギ評価のグラフである。 図3に示す横棒グラフの一部を拡大して示すものである。 図3に示す円グラフの昨日日間室内温度制御状況のインテリアVAVの場合を拡大して示すものである。 図1のブロック図の表示部に表示されるエリア別エネルギ使用量のグラフである。 図1のシステム或は図8のシステムが適用される設備の概要図である。 従来のシステムのブロック図である。
符号の説明
44 実績運転演算部
51 補正係数記録部
53 補正値演算部
54 稼動率演算部
56 補正ベースライン演算部
57 年間一次エネルギ消費量比較円グラフ演算部
58 月別一次エネルギ消費量実測・予測棒グラフ演算部
59 3E評価レーダーチャート演算部
60 エリア別エネルギ使用別色分けグラフ演算部
61 室内環境評価演算部

Claims (4)

  1. エネルギに関するベースラインとなるデータと、気象条件を始めとした各補正係数、及び空調電力、一般電力、冷房エネルギ、暖房エネルギに関する各機器の稼動率を基に補正された補正値とから補正ベースラインを演算する工程と、前記補正ベースライン及び運転実績一般動力、運転実績空調動力、運転実績冷房エネルギ、運転実績暖房エネルギといった運転実績を基に、年間一次エネルギ消費量比較円グラフ、及び月別一次エネルギ消費量・予測の棒グラフ、並びに省エネ性、経済性、環境性を評価するレーダーチャートのうち少なくとも何れか一つを求め表示する工程を経ることを特徴とするエネルギ評価方法。
  2. 室温に対する温度偏差を基に、「快適」、「涼しい」、「暖かい」、「寒い」、「暑い」に区分けする工程と、区分けされた「快適」、「涼しい」、「暖かい」、「寒い」、「暑い」の出現頻度により快適性を評価する工程を経ることを特徴とするエネルギ評価方法。
  3. 運転実績一般動力、運転実績空調動力、運転実績冷房エネルギ、運転実績暖房エネルギといった運転実績を求める工程と、求められた運転実績を基にエリア別のエネルギ使用量を求めて色分け表示する工程とを経ることを特徴とするエネルギ評価方法。
  4. エネルギは、空調電力、一般電力、冷房エネルギ、暖房エネルギである請求項1、2又は3記載のエネルギ評価方法。
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