JP6488253B2 - 保全計画支援システム、及び保全計画支援方法 - Google Patents
保全計画支援システム、及び保全計画支援方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6488253B2 JP6488253B2 JP2016065189A JP2016065189A JP6488253B2 JP 6488253 B2 JP6488253 B2 JP 6488253B2 JP 2016065189 A JP2016065189 A JP 2016065189A JP 2016065189 A JP2016065189 A JP 2016065189A JP 6488253 B2 JP6488253 B2 JP 6488253B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- maintenance
- cost
- equipment
- energy consumption
- energy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Description
保全計画は、この保全作業の予定を計画し、当該計画の期間内で発生する保全費用を算出したものである。保全計画にしたがって保全作業が行われることで、中期、又は長期に亘って、建物の構造躯体、及び建築設備が使用不可能な状態になることが未然に防止され、かつ、これら構造躯体、及び建築設備の当初の用途、性能、及び機能が回復し維持される。
例えば、建築設備の工事内容や物価上昇率を加味して修繕費用を算出する技術(例えば特許文献1参照)、中長期保全運用計画に基づいて建物の運用管理コストを年度毎に予測し実測値とともに表示する技術(例えば特許文献2参照)がある。また例えば、建物長期修繕計画において建物の目標維持レベルに応じた所用修繕費用を予測する技術(例えば特許文献3参照)がある。また例えば、適切なメンテナンス計画の策定を支援するために、設備を入れ替えた場合と、入れ替えない場合との各々について、減価償却費及び電力使用費に基づいて計画運転費用を求める技術もある(特許文献4参照)。また例えば、対象期間内における各時点の所定機器のランニングコストを確率分布として予測し、このランニングコストの予測に基づいてリニューアル費を求める技術がある(例えば特許文献5参照)。また長期修繕を含む建物の各種の情報をデータベース化して管理する技術(例えば特許文献6参照)もある。
しかしながら、特許文献2には、光熱費の具体的な算出手法については記載されていない。一般に、エネルギー消費設備が定格で消費する平均的なエネルギー消費量(以下、「平均エネルギー消費量」という)がメーカーによって公表されており、この平均エネルギー消費量を用いることで光熱費の予測が可能である。しかしながら、平均エネルギー消費量には、エネルギー消費設備の個体差、建物における稼働状況、及び保守状況が反映されておらず、光熱費が正確に予測されていない。また、特許文献4は、光熱費を予測するものではない。特許文献5は、稼働時間ごとのランニングコストの実績値に基づいて将来のランニングコストを確率分布として求めるものであり、特許文献2と同様に、エネルギー消費設備の個体差、建物における稼働状況、及び保守状況が反映されたものではない。
特許文献6には、修繕計画を含む各種の情報をデータベース化する技術が開示されている。しかしながら、この特許文献6には、これらを連携させる点については開示がなく、修繕計画を支援するものでもない。
図1は、本実施形態に係る建物管理システム1の構成を模式的に示す図である。
建物管理システム1は、建物2の管理を実施する複数のシステムが相互に連携して建物2の各種の管理を可能にする。この管理の中には、後述する保全計画に係る管理も含まれる。建物管理システム1が管理する建物2は、例えば商業ビルや工場などの商業利用に供される建築物や、集合住宅などの複数住戸から成る建築物であり、かつ、複数の建築設備3を備えた建築物である。
エネルギー消費設備4が消費するエネルギーには、例えば燃料(ガス、石油)や電気が挙げられる。
建物情報は、建物2の形状情報と、当該形状情報に関連付けられた各種の属性情報とを含む情報であり、この建物情報にはBIMモデルが用いられている。BIMモデルは、BIM(BIM:Building Information Modeling(ビルディングインフォメーションモデリング))を用いて構築されたモデルである。具体的には、BIMモデルは、コンピュータ上に作成した建物2の3次元の形状情報に加え、室などの名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げなどの建築に係る属性情報を含んだ建物情報モデルである。このBIMモデルは、コンピュータで実行される、いわゆるBIMソフトウェアと称されるコンピュータプログラムを用いて作成される。
かかる設計図書は、同一施工請負者が建物2の改修時に、既設部材を参照し改修計画を立案する際などにも参照される。
機器仕様書とは、建築設備3を構成する機器の能力、品質、性能、施工方法、メーカーなどを文章や数値で示した書類である。
BAS8は、ビルディングオートメーションシステム(Building Automation System)と称されるビル設備集中監視制御システムである。図2に示すように、BAS8は、中央監視装置16と、計測部17と、設備制御部18と、BASデータベース19と、入出力装置20と、を備え、建物2が備えるエネルギー消費設備4の制御、及び監視を行う。
計測部17は、各種のセンサ類や計測メータ機器を備え、建物2の室内環境や、エネルギー消費設備4の稼働状況、運転状況、エネルギー消費量を計測し、中央監視装置16に例えばLANを通じて出力する。室内環境は、建物2の空間内を測定して得られる物理量のうち、エネルギー消費設備4の運転頻度や出力などの運転状態を可変する要素である。エネルギー消費量は、建物2に設置された電力計やガスメータ等の計器類に設けられたセンサや読取装置などから自動的に取得される。
設備制御部18は、エネルギー消費設備4の運転をリモート制御する。
入出力装置20は、例えば表示装置や印刷装置などの出力装置、及びキーボードや各種操作スイッチといった各種指令を中央監視装置16に与えるための入力装置であり、建物2を保守する保守員の監視作業に供される。
スケジュール運転機能は、予め定められたスケジュールにしたがってエネルギー消費設備4を運転する機能である。運転状態制御機能は、エネルギー消費設備4の運転状態を室内環境に適した運転状態にする機能である。異常監視機能は、エネルギー消費設備4の故障や異常の発生を監視する機能である。エネルギー消費監視機能は、エネルギー消費設備4のエネルギー消費量を監視する機能である。
エネルギー管理システム10は、BAS8が計測した各種の計測データを取得し、これらの計測データ、及び、ユーザによって適宜に入力されたデータに基づいて、建物2におけるエネルギー使用の合理性を評価する。エネルギー管理システム10は、図3に示すように、データ相互変換部21と、エネルギー管理装置22と、を備えている。
データ相互変換部21は、BAS8との間でデータを送受するインターフェースである。またデータ相互変換部21は、BAS8によって計測された計測データのデータ形式、及びエネルギー管理システム10の側からBAS8に出力されるデータのデータ形式を相互に変換する。
合理性評価部23は、建物2におけるエネルギー使用状況の合理性を、建物2の形状や規模、用途、さらにはエネルギー消費設備4の負荷の変動状況に照らし合わせて評価する。特に、合理性評価部23は、エネルギーフローにおける供給、変換、及び需要の各々についてエネルギー使用状況の合理性を評価し、これらの評価結果に基づき、エネルギー使用状況の合理性を統合的に評価する。
さらに詳述すると、このエネルギー管理システム10では、複数のエネルギー消費設備4を備えた建物2のエネルギー管理において、エネルギー使用状況の合理性を適切に評価するために必要な複数の項目(以下、「管理項目」という)が規定されている。管理項目のそれぞれには、当該管理項目の評価結果が「合理的」となる数値である管理基準値が設定されている。
合理性評価部23は、データ相互変換部21を通じて取得される計測データに基づいて、管理項目ごとに管理基準値が満足されているか、及び、管理基準値との乖離度を判定し、これら全ての管理項目の判定結果に基づいて合理性を評価する。
機器効率は、エネルギー消費設備4におけるエネルギー消費の効率性を示す指標値であり、エネルギー消費設備4の出力と、エネルギー消費設備4への入力の比によって求められる。
エネルギー消費設備4が、単一の機器だけで構成されるのではなく、複数の設備、及び複数の機器を備える場合、エネルギー消費設備4の機器効率は、それぞれの設備、及び機器ごとに求めた機器効率の平均値となる。この平均値の算出において、設備や機器ごとに重み付けを異ならせた荷重平均を用いてもよい。
また入力、及び出力に用いられる物理量は、算出対象のエネルギー消費設備4、設備、或いは機器ごとに適宜に設定される。例えば、冷凍機を例にすると、出力には製造熱量が用いられ、入力には消費熱量が用いられ、機器効率は、出力/入力によって求められる。例えば冷凍機の機器効率は、いわゆる成績係数(COP:Coefficient Of Performance)である。
EMSデータベース25は、機器効率と、保全作業の実施日時と、この機器効率が算出された日付とを、算出対象のエネルギー消費設備4、或いは、このエネルギー消費設備4が含む設備、機器、又は装置に紐付けて格納する。この結果、エネルギー消費設備4、このエネルギー消費設備4が含む設備、機器、及び装置ごとに、それぞれの機器効率の時系列な推移を示すデータが蓄積される。またEMSデータベース25には、機器効率の他にも、エネルギー管理に必要な各種のデータ(例えばエネルギー消費量など)が適宜に記憶される。
ここで、保全とは、多数の建築設備3を備えた建物2を良好な状態で維持することを指し、良好な状態の維持を目的とした行為の全てを含んでいる。この行為には、例えば改修や、更新、修繕、補修、点検などが挙げられる。なお、以下の説明において、これらの行為を区別する必要がない場合、これらの行為を「保全作業」と称する。
同図に示すように、保全計画には、保全スケジュール、及び保全費用が含まれる。
保全スケジュールは、保全計画期間における保全作業の予定を示すものである。保全計画期間は、保全計画支援システム12による保全計画の実施期間としてユーザが設定した期間である。この実施期間には、例えば建物管理システム1(或いは、少なくとも保全計画支援システム12)に建物2に係るデータが登録され、各種の管理が可能になった時点以降のユーザ指定のタイミングから建物2の立替時期、或いは建物寿命までの期間が用いられる。保全スケジュールは、保全計画期間と、保全作業対象の建築設備3と、それぞれの建築設備3に対して予定されている保全作業の内容と、保全作業の実施時期とを含む。
この保全費用には、図4に示すように、保全作業費用と、見込みのエネルギー消費費用とが含まれている。
保全作業費用は、保全計画期間における建築設備3、及びエネルギー消費設備4のそれぞれの保全作業に要する見込みの費用である。
見込みのエネルギー消費費用は、エネルギー消費設備4ごとに、保全計画期間において見込まれるエネルギー需要量(見込みのエネルギー需要量)と、機器効率と、エネルギー単価と、に基づいて見積もられた費用である。
この機器効率には、メーカーの技術資料等によって示されている値や、エネルギー管理システム10などによって既に評価されている値が用いられる。エネルギー単価には、保全計画期間における予測値が用いられる。エネルギー単価の予測には既存の適宜の手法が用いられる。
この保全計画には、図4に示すように、見込みのエネルギー消費費用の算出の根拠となった見込みのエネルギー需要量、及びエネルギー単価の情報も含まれている。見込みのエネルギー需要量、及びエネルギー単価の導出や設定には、長期或いは中期修繕計画の策定時に一般的に用いられる任意の手法が用いられる。
改修とは、経年劣化、又は、社会的或いは技術的な変化に起因し、相対的価値が低下した建築設備3、及びエネルギー消費設備4の性能や機能を、設置当時の水準以上に改善するための行為を指す。改修に係る行為には、既存の建築設備3、及びエネルギー消費設備4を、高性能、或いは高機能な設備に入れ替える作業(いわゆるリプレイス)が挙げられる。
更新とは、建築設備3、及びエネルギー消費設備4の性能や機能を、設置当時の水準まで回復(原状回復)するための行為を指す。更新に係る行為には、既存の建築設備3、及びエネルギー消費設備4の全部、或いは、一部の部品や一部の機器を、同等の性能、及び機能を有するものに取り替える作業が挙げられる。
修繕とは、建築設備3、及びエネルギー消費設備4の性能や機能を、原状回復には至らずとも支障なく使用できる状態にするための行為を指す。なお、更新を修繕と区別せずに、これらをまとめて修繕と呼ばれることもある。
補修とは、建築設備3、及びエネルギー消費設備4に生じた損傷箇所を修理する行為を指す。
点検とは、建築設備3、及びエネルギー消費設備4の損傷箇所の有無を調べ、また、動作や機能に異常が無いかを検査する行為を指す。また、補修には含まれないような、定期的な小部品の取り替え作業なども点検に含まれる。
これら補修、及び点検を含めて保守とも称される。
保全計画支援システム12は、図5に示すように、システム間データ連携部32と、ユーザ入力部34と、表示部35と、データベース36と、保全計画部38とを備えている。
保全計画支援システム12は、少なくともパーソナルコンピュータ(記憶装置、演算装置)、入力装置、出力装置(表示装置を含む)、及び通信装置を備えたコンピュータシステムに、上記の各部の機能を実現させるコンピュータプログラムを実行させることで実現されている。
ユーザ入力部34は、ユーザによるデータ入力を受け付ける。
システム間データ連携部32によって取得されたデータ、及びユーザ入力部34から入力されたデータは適宜にデータベース36に格納される。
表示部35は、各種の情報を表示してユーザに提示する、いわゆる表示装置である。
当初保全計画A0は、策定当初の保全計画のデータである。このデータには、策定当初の保全スケジュールである当初保全スケジュールA01と、策定当初の保全費用である当初保全費用A02とが含まれている。
機器効率初期データA1は、保全計画策定当初におけるエネルギー消費設備4の上述した機器効率を示すデータである。
これら当初保全計画A0、及び機器効率初期データA1の取得は、上記システム間データ連携部32、及びユーザ入力部34の少なくともいずれかによって行われる。
なお、保全計画の最初の策定の手法には、例えば長期修繕計画や中期修繕計画を策定するときの一般的な手法が用いられる。
データベース36に格納されるデータのうち、時系列的に推移する要素のデータについては、グラフ化、或いは数式化によって推移を特定可能にする適宜のデータ形式でデータベース36に蓄積される。このようなデータには、例えば、エネルギー消費設備4の機器効率が挙げられる。
ライフサイクルデータ管理機能は、ユーザが建物2のライフサイクルコスト(Life Cycle Cost)を算出する場合に有用な機能である。
ライフサイクルコストとは、建物2の設計から施工、運用、廃棄に至るまでに要するコストを言う。設計、及び施工に要するコストは、いわゆるイニシャルコストに該当し、運用、及び廃棄に要するコストはランニングコストに該当する。これら設計、施工、運用、及び廃棄の各々の工程において、通常、多種多様な図書や資料といったドキュメント(印刷物)及び電子データが作成される。これらドキュメント及び電子データは、一般に、作成者や建物2の所有者によって管理されており、これらを纏めて管理することは行われていなかった。したがって、ユーザが建物2のライフサイクルコストを算出する場合、これらのドキュメント及び電子データを方々から収集する必要があり、大変な労力を要していた。
これに対し、保全計画支援システム12では、これらのドキュメント、及び電子データがデータベース36に格納されているので、建物2のライフサイクルコストの算出が容易になる。
機器リストデータは、建築設備3が備える設備や機器、装置を列挙したデータである。
機器技術データは、建築設備3が備える設備や機器、装置に関する技術的データである。技術的データに含まれる情報には、上述した設備概要、設備諸元、操作方法、故障対応手順書、系統図、メーカー発行の取扱説明書、部品情報(名称や規格、数量、交換時期、交換方法など)、設定値、規格値、点検・整備方法などが挙げられる。
機器管理台帳データは、建築設備3の各々が備える設備や機器、装置に対して実施された修繕履歴、及び廃棄履歴を示すデータである。修繕履歴には、修繕日付、修繕内容、及び修繕に要した費用(修繕コスト)が含まれている。また廃棄履歴には、廃棄日付、廃棄物、廃棄に要した費用(廃棄コスト)が含まれている。
エネルギー費用データは、エネルギー消費量データに基づくエネルギー消費費用の算出に必要な情報を含むデータである。例えばエネルギー費用データには、エネルギー種別、及び期間ごとのエネルギー単価が含まれている。
また、この建物管理システム1では、保全計画支援システム12のデータベース36に格納されている各種のデータが、BIMシステム6、BAS8、及びエネルギー管理システム10のそれぞれから参照可能に構成されている。具体的には、保全計画支援システム12のシステム間データ連携部32は、他のシステムからの要求を受付け、要求された情報をデータベース36から読み出し、要求元のシステムに返信する機能を備える。
これにより、建物管理システム1では、BIMシステム6、BAS8、及びエネルギー管理システム10のそれぞれが、保全計画支援システム12で一元的に管理されている各種のデータを参照できるので、それぞれがより高度、かつ緻密な管理が実現可能になる。
エネルギー消費費用予測機能は、上述の当初保全計画A0の保全計画期間の残存期間において見込まれるエネルギー消費費用を予測する機能である。保全費用修正機能は、見込みのエネルギー消費費用に基づいて当初保全費用A02を修正する機能である。費用対効果出力機能は、エネルギー消費設備4に対して行われた保全作業の費用対効果を出力する機能である。保全計画シミュレーション機能は、残存期間における保全計画をシミュレーションする機能である。これらの機能によってユーザによる当初保全計画A0の見直しなどの作業が支援される。
エネルギー消費費用算出部40は、上記エネルギー消費費用予測機能を実現するものであり、機器効率予測部50と、コスト予測部51とを備える。
機器効率予測部50は、保全計画期間の残存期間における見込みの機器効率(以下、「機器効率予測値」と言う)を求める。すなわち、機器効率は、エネルギー消費設備4の経年劣化により低下し、また、そのエネルギー消費設備4が設置された環境(以下、「設置環境」と言う)の変化によっても低下することがある。
コスト予測部51は、機器効率予測値に基づいて、保全計画期間の残存期間における見込みのエネルギー消費費用の予測値(以下、「エネルギー消費費用予測値」と言う)を求める。
図7は、機器効率の時系列的な推移を概念的に示す図である。なお、同図に示された機器効率の推移は実際のものと必ずしも一致はしていない。
一般に、エネルギー消費設備4の機器効率は稼働時間の経過に伴って低下する。機器効率の標準的な推移は、例えばエネルギー消費設備4のメーカーが提供する技術資料等から特定される。図7において、グラフB1が機器効率の標準的な推移を示すものとする。
一方、機器効率の推移は、エネルギー消費設備4の個体差のみならず、建物2における使用状況(設置環境、使用頻度など)の影響を大きく受けるので、メーカーの技術資料等から特定される通りには推移せず、例えばグラフB2に示すように、グラフB1とは異なる推移となる。
したがって、機器効率の推移は、少なくとも保全作業(より正確には、保全作業の内容)ごとに特定される必要がある。
機器効率の推移曲線fは、算出対象期間の機器効率の各データ(データソースは、上記機器効率データ)に基づいて、機器効率の時系列的な推移を数式化して求められる。
この数式化には、データ解析に基づく適宜の手法(例えば線形近似や非線形近似)が用いられる。また、この機器効率の推移の数式化において、時間軸には、エネルギー消費設備4の設置後の経過時間ではなく、エネルギー消費設備4の稼働時間が用いられる。
このようにして求められた機器効率の推移曲線fのそれぞれは、時間経過に伴うエネルギー消費設備4の劣化を示しているとも言える。
同図において、時点C1、C2、・・・は、保全作業が行われた実施時期を示す。そして、上述のとおり、時点C1、C2、・・・の各々の間の期間において、機器効率は、直前に行われた保全作業の内容に応じた推移曲線fにしたがって推移する。
また、エネルギー消費設備4に対する保全作業によってエネルギー消費設備4の性能の回復が図られるので、同図に示すように、時点C1、C2、・・・のそれぞれで保全作業の内容に応じて機器効率が回復する。機器効率の回復量gは、保全作業の直前と直後との機器効率の差によって求められる。また、保全作業の直前と直後の機器効率は、上記機器効率データに基づいて特定される。機器効率予測部50は、機器効率の回復量gについても保全作業ごとに求めており、これを保全作業の内容と対応付けてデータベース36に格納している。
しかしながら、機器効率に影響を与えない事が明らかである保全作業(例えば、設備や機器、部品に対し何らの変更を生じさせない作業)については、機器効率の推移曲線f、及び回復量gの算出を除外してもよい。
また、予定されている保全作業が、エネルギー消費設備4のリプレイスである場合、機器効率の推移曲線f、及び回復量gには、リプレイス予定の設備や機器、装置の機器効率の初期値が、その保全作業に対応する回復量gに用いられる。またメーカーの技術資料等から特定された機器効率の推移が、その保全作業に対応する推移曲線fに用いられる。
また、機器効率の推移曲線f、及び回復量gは、データベース36に、他のシステムやユーザ等から何時でも参照可能に格納されている。これら機器効率の推移曲線f、及び回復量gは、保全作業の作業内容の有効性を示す指標にもなるので、他の建物2についての当初保全計画A0の策定の際、ユーザ等によって参考にされる。
コスト予測部51は、保全計画期間の残存期間における見込みのエネルギー需要量と、上述の機器効率予測値とに基づいて、保全計画期間の残存期間における見込みのエネルギー消費量を求める。そして、コスト予測部51は、この見込みのエネルギー消費量と見込みのエネルギー単価とに基づいてエネルギー消費費用予測値を求める。
すなわち、保全費用変更部41は、エネルギー消費費用予測値がエネルギー消費費用算出部40から入力された場合、当初保全費用A02において見積もられているエネルギー消費費用(図4)を、このエネルギー消費費用予測値に変更し、変更後の当初保全費用A02を表示部35に出力する。
なお、データベース36に格納されている当初保全計画A0が、変更後の当初保全費用A02に基づいて変更更新されてもよい。
エネルギー消費費用予測値は、機器効率予測値によって建物2における残存期間のエネルギー消費費用が正確に予測されたものであるので、残存期間における保全費用の精度も高められる。
これに加え、エネルギー消費費用予測値の算出においては、保全計画期間の残存期間における見込みのエネルギー需要量も、建物2における過去のエネルギー需要量の推移に基づいて、その予測値が変更されている。したがって、その建物2において見込まれるエネルギー需要量もより正確になるので、エネルギー消費費用予測値がより正確になり、これに伴い、残存期間における保全費用の確度も更に高められる。
保全作業費用実績値は、エネルギー消費設備4に対して既に行われた1、又は複数の保全作業によって実際に発生した保全作業費用の金額である。保全作業費用実績値は、上述した機器管理台帳データに含まれる修繕コストや、ユーザ入力部34の入力などから取得される。
同図において、グラフE1は保全作業の実施前における見込みのエネルギー消費費用、すなわち当初保全費用A02で見積もられているエネルギー消費費用を概念的に示したものである。この見込みのエネルギー消費費用は、当初保全計画A0の保全スケジュールに沿って実施される保全作業などの要因により値が変動する。
グラフE2は、時点Dでの保全作業の実施後にエネルギー消費費用算出部40によって算出されたエネルギー消費費用予測値を概念的に示したものである。図示例は、機器効率の回復量gが、当初保全費用A02の見積もり時よりも時点Dの保全作業によって大きく回復し、推移曲線fには変化が無いケースを想定したものである。
なお、ユーザが保全作業の費用対効果を評価できる出力態様であれば、保全作業費用実績値と、エネルギー消費費用削減量との出力態様には任意の態様を採用できる。例えば図9に示すような、保全計画期間におけるエネルギー消費費用削減量の変化を表示してもよい。また、保全作業費用実績のうち、機器効率の変化に関与しない作業費用を区別できる場合には、当該作業費用を除いて出力することで、費用対効果を、より正確に評価できる。
また、費用対効果出力部42は、複数の保全作業が行われている場合には、保全作業ごとに費用対効果指標値や、保全作業費用実績値、及びエネルギー消費費用削減量を出力してもよい。
ユーザ入力変更部64は、ユーザ入力部34からのユーザ入力に基づいて当初保全スケジュールA01を変更する。この変更内容の例には、保全作業の実施予定時期の変更、保全作業の取り消し、保全作業の追加、保全作業の作業内容の変更が挙げられる。
詳述すると、エネルギー消費設備4に対する保全作業は、エネルギー消費設備4の機器効率が、建物2においてエネルギー消費設備4に要求される機器効率の最低要求値H(図10)以上に維持されればよい。
そこで、自動変更部65は、残存期間におけるエネルギー消費設備4の機器効率予測値を最低要求値H以上で推移させることができる保全スケジュールのうち、保全作業に要するトータルの費用が小さくなる保全スケジュールを、保全作業の実施予定時期の変更、保全作業の取り消し、及び保全作業の追加などを行って求める。
このように求められた保全スケジュールにより、ユーザは、保全作業に要する費用が抑えられる保全スケジュールを簡単に知ることができる。
なお、保全スケジュールの見直しは任意の時期で良いが、好適には機器効率やエネルギー単価あるいは経営環境が変動したときに行うのが効果的である。
同図において、グラフK1は、当初保全スケジュールA01にしたがって保全作業が行われたると仮定した場合のエネルギー消費設備4の機器効率予測値である。また、同図において、機器効率の最低要求値Hは、機器効率初期データA1や当初保全計画A0などのライフサイクル工程において生成される各種ドキュメントのデータ(図6)、或いは、ユーザ入力部34から取得される。
そして同図に示すように、グラフK1において、実施時期J2で予定されている保全作業を取り消しても、グラフK2に示すように機器効率予測値が最低要求値Hを下回らないケースがある。
そこで、自動変更部65は、適宜のプログラムアルゴリズムを用いて、かかる保全スケジュールを特定し、これらの保全スケジュールの各々のうち、保全作業に要する費用の合計値が小さいものを求める。個々の保全作業に要する費用は、上述した当初保全費用A02が含む情報に基づいて特定される。
すなわち、保全費用再算出部61は、エネルギー消費費用算出部40に、変更後の当初保全スケジュールA01に合せた残存期間における機器効率予測値を求めさせ、この機器効率予測値に基づいてエネルギー消費費用予測値を求めさせる。
次いで、保全費用再算出部61は、上記ユーザ入力変更部64または自動変更部65によって変更された後の当初保全スケジュールA01についての保全作業費用を見積もる。そして、保全費用再算出部61は、これらエネルギー消費費用予測値、及び保全作業費用の合算により保全費用を見積もる。
また各単年の保全費用の増減等に係る算出条件がユーザ入力部34から入力されている場合、単年保全費用算出部62は、この算出条件に適合した単年ごとの保全費用を算出する。この算出条件の具体例としては、均等割、及び指定年の予算指定が挙げられる。
均等割は、各単年の単年保全費用を一律にするものであり、残存期間における保全費用を当該残存期間の年数で割った値である。予算指定では、残存期間におけるユーザが指定した年の単年の保全費用の予算が当該ユーザによって指定される。この予算指定では、ユーザが指定した年の予算が当該単年の保全費用に割り当てられ、残余の保全費用が、他の単年の保全費用に例えば均等に割り当てられる。
なお、算出条件としては、これらの他にも、年を追う毎に各単年の保全費用を、ユーザ指定の割合で増加、或いは減少させる増減条件等を用いてもよい。
これにより、ユーザは、予算計画に合わせた保全スケジュールを簡単に求めることができる。
保全計画支援システム12には、先ず、管理対象の建物2についての初期データが設定される(ステップS1)。
この初期データは、少なくとも上述の当初保全計画A0(当初保全スケジュールA01、当初保全費用A02)と、エネルギー消費設備4ごとの保全計画期間に亘る見込みのエネルギー需要量、及び見込みのエネルギー単価とを含む。上述のとおり、この保全計画支援システム12では、見込みのエネルギー需要量、及びエネルギー単価は、当初保全計画A0に予め含まれている。また、上述の機器効率初期データA1も初期データとして設定される。これらのデータは、システム間データ連携部32やユーザ入力部34から入力され、データベース36に格納される。
これらのドキュメントや電子データの例には、図5に示したように、BAS8、及びエネルギー管理システム10における保守・点検管理、及びエネルギー管理のドキュメントや電子データが挙げられる。また、ドキュメントや電子データに基づき、図6を参照して説明した保守・点検データ、機器管理台帳データ、エネルギー消費量データ、エネルギー費用データ、及び機器効率データが生成される。
そして、これらのデータに、修繕履歴や機器廃棄履歴、エネルギー消費量の履歴、エネルギー消費費用の履歴、エネルギー単価の履歴、機器効率の履歴の情報がデータベース36に蓄積される。
このステップS2の建物2の運用工程に係るデータ蓄積は、建物2のライフサイクルが運用工程に属する間、継続される。
例えば、当初保全費用A02の見直しを図る場合、ユーザは、保全計画支援システム12に、建物2におけるエネルギー消費設備4の実際の機器効率を反映した保全費用を求めさせる。
次いで、保全費用変更部41が、エネルギー消費費用予測値に基づいて当初保全費用A02を変更し、費用対効果出力部42がエネルギー消費費用予測値に基づいて費用対効果指標値を求める。そして保全計画部38は、変更後の当初保全費用A02や費用対効果指標値を表示部35に出力してユーザに提示する。
これにより、当初保全費用A02よりも正確な保全費用が見積もられ、ユーザは、この保全費用を参考にして、当初保全スケジュールA01の変更を検討できる。
またユーザは、費用対効果指標値に基づいて、保全作業の費用対効果を評価できる。
係る保全費用算出は、機器効率の回復や復元が見込まれる保全作業が行われる都度に行うこともできる。
図12に示すように、表示部35には、保全費用が単年(図示例では、単年度)ごとに棒グラフで表示され、また年を重ねるごとの保全費用の累計額が折れ線グラフで示される。各単年の保全費用の棒グラフは、エネルギー消費費用に、エネルギー消費設備4ごとの保全作業費用を積み上げた、いわゆる積み上げ棒グラフによって表示され、ユーザが保全費用の内訳を容易に把握できるようになっている。
この表示により、ユーザは、保全作業費用、及びエネルギー消費費用と、各単年の機器効率予測値や当該機器効率予測値の推移とを比較考慮して、保全作業の予定の見直しを図ることができる。
すなわち、ユーザは、当初保全スケジュールA01で予定されている保全作業の実施時期や内容、或いは単年ごとの保全費用などの変更をユーザ入力部34から入力する。
保全計画部38の保全計画シミュレーション部44は、係る変更に基づいて、変更後の当初保全スケジュールA01の保全費用を求め、表示部35に表示する。これにより、当初保全スケジュールA01に対するユーザの変更に応じた保全費用、及び機器効率予測値が、例えば図12、及び図13の表示例のように表示される。
すなわち、本実施形態の保全計画支援システム12では、建物2におけるエネルギー消費設備4のエネルギー消費に係る計測データに基づいて算出された機器効率を用いて、その後のエネルギー消費費用が求められている。
したがって、保全計画期間の残存期間におけるエネルギー消費費用の予測値が正確になり、保全費用の精度が高められる。
したがって、保全計画期間の残存期間における機器効率が、より正確に予測される。
したがって、ユーザは、係る表示により、保全作業の費用対効果を容易に把握できる。
したがって、ユーザは、保全スケジュールの変更後の保全費用を容易にシミュレーションでき、保全作業(修繕、更新、補修、点検など)の最適なタイミングを、保全費用や機器効率に基づいて評価できる。このとき、保全費用のエネルギー消費費用は、上述したように正確な値であるので、シミュレーションによる保全費用も正確なものになる。
したがって、ユーザは、エネルギー消費設備4の機器効率を少なくとも最低要求値H以上に維持できる当初保全スケジュールA01を容易に知ることができる。
したがって、ユーザは、係る表示により、保全作業の費用対効果を容易に把握できる。
したがって、保全計画支援システム12は、機器効率の算出に要する各種の計測データの取得のためにエネルギー消費設備4を計測する必要がなく、構成が簡単になり、また、機器効率をリアルタイムにエネルギー管理システム10から取得できる。また、エネルギー管理システム10と保全計画支援システム12とを備えるシステムは、保全計画の支援を包括したライフサイクルエネルギーマネージメントシステム、すなわち、従前のエネルギー管理システムを拡張したシステムとも言える。
なお、ライフサイクルの各工程において発生する二酸化炭素(CO2)発生量を示すデータをデータベース36に格納し、ユーザがライフサイクルの費用を検討する再に、二酸化炭素発生量を統合して検討できるようにしてもよい。
また、これらの計測データに基づいて、エネルギー管理システム10が機器効率を算出する構成としたが、保全計画支援システム12が計測データに基づいて機器効率を算出してもよい。この場合、機器効率の算出は、図11のステップS2において、計測データが蓄積されるごとに適宜のタイミングで行われる。
しかしながら、機器効率の現在値(最新の算出値)に基づいて、保全計画期間の残存期間におけるエネルギー消費費用を求めてもよい。
詳述すると、上述のとおり、エネルギー消費費用は、エネルギー需要量とエネルギー単価、及び機器効率とによって求められる。仮に、残存期間におけるエネルギー需要量とエネルギー単価とが当初の保全計画の策定時と同じとすれば、見込みのエネルギー消費費用は、保全計画の策定時の機器効率初期値と現在値との比率に応じて増減する。この比率は、エネルギー消費設備4の当初の機器効率を基準とした劣化率にも相当する。このように、保全計画支援システム12は、機器効率初の最新の算出値と、機器効率初期値との比率を求めることで、エネルギー消費費用を簡単に求めることもできる。
2 建物
3 建築設備
4 エネルギー消費設備
6 BIMシステム
8 BAS
10 エネルギー管理システム
12 保全計画支援システム
22 エネルギー管理装置
24 機器効率算出部(機器効率取得部)
25 EMSデータベース
32 システム間データ連携部(保全計画取得部、機器効率取得部、保全作業費用取得部)
34 ユーザ入力部(算出条件入力部)
36 データベース
38 保全計画部
40 エネルギー消費費用算出部
41 保全費用変更部(保全費用出力部)
42 費用対効果出力部
44 保全計画シミュレーション部
50 機器効率予測部
51 コスト予測部
60 保全スケジュール変更部
61 保全費用再算出部
62 年保全費用算出部
64 ユーザ入力変更部
65 自動変更部
A0 当初保全計画
A01 当初保全スケジュール
A02 当初保全費用
A1 機器効率初期データ
f 機器効率の推移曲線
g 機器効率の回復量
Claims (8)
- エネルギー消費設備が設けられた建物の複数年に亘る計画期間の保全スケジュール、及び保全費用を含む保全計画を取得する保全計画取得部と、
前記建物における前記エネルギー消費設備のエネルギー消費に係る計測データに基づいて算出された前記エネルギー消費設備の機器効率を取得し、或いは前記エネルギー消費に係る計測データに基づいて前記エネルギー消費設備の機器効率を算出する機器効率取得部と、
前記機器効率取得部によって取得、或いは算出された機器効率に基づいて、前記エネルギー消費設備のエネルギー消費によるエネルギー消費費用を求めるエネルギー消費費用算出部と、
前記エネルギー消費費用算出部によって求められたエネルギー消費費用に基づく前記保全費用を出力する保全費用出力部と、
を備えることを特徴とする保全計画支援システム。 - 前記計画期間の残存期間における見込みの機器効率を、前記機器効率の推移に基づいて求める機器効率予測部を備え、
前記エネルギー消費費用算出部は、
前記機器効率予測部によって求められた見込みの機器効率に基づいて、前記エネルギー消費費用を求める
ことを特徴とする請求項1に記載の保全計画支援システム。 - 前記エネルギー消費設備に対して行われた保全作業に要した保全作業費用実績値を取得する保全作業費用取得部と、
前記保全作業によって削減が見込まれるエネルギー消費費用の削減量を、前記エネルギー消費費用算出部によって求められたエネルギー消費費用に基づいて算出し、前記保全作業費用実績値、及び前記削減量を出力する費用対効果出力部と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の保全計画支援システム。 - 前記保全スケジュールを変更する保全スケジュール変更部と、
前記保全スケジュール変更部によって変更された保全スケジュールに要する保全費用を算出する保全費用算出部と、
を備える特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の保全計画支援システム。 - 前記保全スケジュール変更部は、
前記エネルギー消費設備に対する保全作業の実施によって生じた前記機器効率の変化に基づいて、前記保全スケジュールにおいて前記エネルギー消費設備に予定されている当該保全作業の予定時期、又は予定回数を変更する
ことを特徴とする請求項4に記載の保全計画支援システム。 - 前記計画期間の単年ごとの保全費用の算出条件の入力を受け付ける算出条件入力部を備え、
前記算出条件には、指定の単年の予算、又は単年ごとの前記保全費用の増減条件が含まれており、
前記保全費用算出部は、
前記計画期間の残存期間における保全費用を、前記算出条件に合わせて各単年に割り当てる
ことを特徴とする請求項4または5に記載の保全計画支援システム。 - 前記機器効率取得部は、
前記エネルギー消費設備のエネルギー消費を管理するエネルギー管理システムによって算出された機器効率を取得する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の保全計画支援システム。 - エネルギー消費設備が設けられた建物の複数年に亘る計画期間の保全スケジュール、及び保全費用を含む保全計画を取得する第1ステップと、
前記建物における前記エネルギー消費設備のエネルギー消費に係る計測データに基づいて算出された前記エネルギー消費設備の機器効率を取得し、或いは前記エネルギー消費に係る計測データに基づいて前記エネルギー消費設備の機器効率を算出する第2ステップと、
前記第2ステップにおいて取得、或いは算出された機器効率に基づいて、前記エネルギー消費設備のエネルギー消費によるエネルギー消費費用を求める第3ステップと、
前記第3ステップにおいて求められたエネルギー消費費用に基づく前記保全費用を出力する第4ステップと、
を備えることを特徴とする保全計画支援方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016065189A JP6488253B2 (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 保全計画支援システム、及び保全計画支援方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016065189A JP6488253B2 (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 保全計画支援システム、及び保全計画支援方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017182245A JP2017182245A (ja) | 2017-10-05 |
JP6488253B2 true JP6488253B2 (ja) | 2019-03-20 |
Family
ID=60006056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016065189A Active JP6488253B2 (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 保全計画支援システム、及び保全計画支援方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6488253B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107967523A (zh) * | 2017-12-08 | 2018-04-27 | 北京中智润邦科技有限公司 | 智能年月表的管理系统 |
JP2020042540A (ja) * | 2018-09-11 | 2020-03-19 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | 計画作成装置及びプログラム |
JP7280685B2 (ja) * | 2018-11-07 | 2023-05-24 | 清水総合開発株式会社 | 設備・部材ライフサイクル管理システム及び方法 |
JP7419221B2 (ja) | 2020-12-03 | 2024-01-22 | 株式会社日立産機システム | 設備管理装置および設備管理方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4634242B2 (ja) * | 2005-07-08 | 2011-02-16 | 株式会社山武 | 省エネルギー量推定装置、方法、およびプログラム |
JP2007207030A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | 施設長期保全計画管理システム |
JP5180776B2 (ja) * | 2008-10-29 | 2013-04-10 | 積水化学工業株式会社 | 住宅の計測管理システム |
JP5479714B2 (ja) * | 2008-10-31 | 2014-04-23 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | 設備機器更新用の省エネルギ対策提案システム |
JP5861100B2 (ja) * | 2009-10-29 | 2016-02-16 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 省エネルギー化提案システム、省エネルギー化提案方法 |
US8818758B1 (en) * | 2010-03-01 | 2014-08-26 | Wegowise, Inc. | Methods and apparatus to track, visualize and understand energy and utilities usage |
JP6071471B2 (ja) * | 2012-11-26 | 2017-02-01 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | アップグレード計画支援装置 |
KR20140121527A (ko) * | 2013-04-05 | 2014-10-16 | 한국전자통신연구원 | 건물 에너지 관제 장치 및 방법 |
-
2016
- 2016-03-29 JP JP2016065189A patent/JP6488253B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017182245A (ja) | 2017-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20240176319A1 (en) | Building hvac system with multi-objective optimization control | |
US11615431B2 (en) | Real time energy consumption management of appliances, devices, and equipment used in high-touch and on-demand services and operations | |
Raftery et al. | Calibrating whole building energy models: Detailed case study using hourly measured data | |
Wang et al. | Optimal maintenance planning for building energy efficiency retrofitting from optimization and control system perspectives | |
Marzouk et al. | Monitoring thermal comfort in subways using building information modeling | |
JP6488253B2 (ja) | 保全計画支援システム、及び保全計画支援方法 | |
Raftery et al. | Calibrating whole building energy models: An evidence-based methodology | |
JP4634242B2 (ja) | 省エネルギー量推定装置、方法、およびプログラム | |
US20180356780A1 (en) | Methods and systems for controlling generating units and power plants for improved performance | |
Ye et al. | Optimal maintenance planning for sustainable energy efficiency lighting retrofit projects by a control system approach | |
JP5914210B2 (ja) | エネルギー管理システム | |
JP4386748B2 (ja) | 空調負荷予測方法、空調負荷予測装置、空調負荷予測プログラムおよび記録媒体 | |
JP5070307B2 (ja) | 原単位算出システム及びこれを実行させるためのプログラム並びこのプログラムを記録した記録媒体 | |
JP4564415B2 (ja) | 機器の運用評価情報提供装置 | |
JP2013142494A (ja) | 空調機器制御システムおよび空調機器の制御方法 | |
KR20160093119A (ko) | 전력 설비 자산 관리 시스템 및 방법 | |
Stegnar et al. | Information needs for progressive BIM methodology supporting the holistic energy renovation of office buildings | |
National Research Council et al. | Predicting outcomes of investments in maintenance and repair of federal facilities | |
Weeks et al. | Minimizing facility corrective maintenance: Benchmarking preventative-to-corrective maintenance ratios using maintenance data and building age in dormitories | |
JP5600085B2 (ja) | 評価支援システム、方法およびプログラム | |
Ghafoori et al. | Innovative optimization model for planning upgrade and maintenance interventions for buildings | |
JP2005063383A (ja) | 建物のエネルギー管理システム及びコンピュータプログラム | |
Salehy et al. | Diagnosis of development opportunities for refrigeration socio-technical system using the radical innovation design methodology | |
Arora et al. | Predictive maintenance: assessment of potentials for residential heating systems | |
Alshakhshir et al. | Data driven energy centered maintenance |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171214 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20171214 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20171219 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20180327 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180816 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20180918 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181009 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190205 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190225 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6488253 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |