JP5599579B2 - アルミナ短繊維集合体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミナ短繊維集合体及びその製造方法に関する。
アルミナ短繊維集合体は、オキシ塩化アルミニウム等のアルミナ源と、シリカゾル等のシリカ源と、ポリビニルアルコール等の紡糸助剤とを含む粘調な水溶液を調整し、例えば回転円盤法、ブローイング法等の紡糸法で液糸化して前駆体繊維となし、それを集めて焼成することで製造されている。アルミナ短繊維集合体の化学組成は、通常、アルミナ/シリカの質量比が72/28〜95/5である。アルミナが99質量%以上(100%を含む)であるものは耐熱性に優れている反面、強度が小さいのであまり用途が拡大していない。これを改善するため、紡糸助剤にポリエチレングリコールとポリエチレンオキシドを併用することが提案されているが、繊維の引張り強度は十分に高まらない(特許文献1)。アルミナが99質量%以上の長繊維については、紡糸助剤としてポリエチレングリコールを単独で用いることが知られている(特許文献2)。
特開平9−316733号公報 特開平1−201521号公報
本発明の目的は、平均繊維径が3〜8μmにして引張り強度の強いアルミナ短繊維集合体とその製造方法を提供することにある。
本発明は、Al含有率が99質量%以上(100%を含む)、平均繊維径が3〜8μm、平均引張り強度が300〜500MPaであるアルミナ短繊維集合体である。
本発明は、以下の工程を経ることを特徴とする上記本発明のアルミナ短繊維集合体の製造方法である。
(1)塩基性塩化アルミニウムをAl換算で25〜30質量%、ポリビニルアルコールを1.5〜3.5質量%、ポリエチレンオキシドを0.5〜1.5質量%を含み、20℃における粘度が1500〜6000mPa・sの水溶液を調製する工程
(2)上記水溶液を紡糸原液として、回転する中空円盤の側壁に設けられた複数個の細孔から吐出させて液糸化し前駆体繊維とする工程
(3)上記前駆体繊維を集めて焼成した後冷却する工程
本発明の製造方法にあっては、(イ)ポリビニルアルコールの重合度が1000〜5000であり、ポリエチレンオキシドの分子量が5〜500万であり、ポリビニルアルコール:ポリエチレンオキシドの質量比が1:0.05〜0.5であること、(ロ)紡糸原液が、紡糸原液の1gをアルミニウム製の台の上に直径5mmの円柱状に載置し、雰囲気温度が60℃である部屋で保持したときに、保持開始後30秒から90秒までの1分間における質量減少が、10〜50mgである紡糸原液であること、及び(ハ)焼成が、雰囲気温度が、室温〜1000℃までは5〜20℃/分、1000℃をこえてからは10〜30℃/分の速度で1100〜1500℃まで昇温し、その温度で10〜60分間保持して行われるものであること、から選ばれた少なくとも一つの実施態様を有していることが好ましい。
本発明によれば、平均繊維径が3〜8μmにして平均引張り強度が300〜500MPaのアルミナ短繊維集合体と、その製造方法が提供される。
実施例1の1で製造されたアルミナ短繊維集合体の倍率5千倍のSEM写真である。 比較例1の1で製造されたアルミナ短繊維集合体の倍率5千倍のSEM写真である。
アルミナ短繊維集合体の平均引張り強度の測定方法は以下のとおりである。すなわち、大気中、110℃で1時間乾燥されたアルミナ短繊維集合体の100gを、JIS R 3311に準じ、内径80mmの底付シリンダに充填し、20.6MPaの圧力で圧縮し、1秒間保持する。圧力を開放してシリンダ内の繊維を、スパチュラを用いてほぐした後、再び同じ圧力と時間で圧縮する。圧力の開放されたアルミナ短繊維集合体から、繊維1本を取り出し、微小圧縮試験機(島津製作所製「MCTW−500」)を用いて0.4N/秒の速度で圧縮負荷を与え、繊維が破壊された時の力(P)を測定し、式、引張り強度=2P/πdL(但し、d:繊維の直径、L:繊維の長さ)、により引張り強度を求める。
同様にして、任意の100本の繊維について測定し、その平均値を算出してそのアルミナ短繊維集合体の平均引っ張り強度とした。
本発明のアルミナ短繊維集合体の平均引っ張り強度は300〜500MPaである。好ましい平均引っ張り強度は350〜450MPaである。500MPa以上の平均引っ張り強度の実現は、Al23含有率が99質量%以上のアルミナ短繊維集合体では難しい。平均引っ張り強度は、繊維の結晶化率によって増減させることができ、繊維の結晶化率はアルミナ短繊維集合体の焼成温度によって増減させることができる。
本発明のアルミナ短繊維集合体の平均繊維径は3〜8μmである。好ましい平均繊維径は4〜6μmである。平均繊維径が3μm未満では繊維が飛散しやすくなり、8μmを超えると、繊維の柔軟性が損なわれる恐れがある。平均繊維径は紡糸原液の粘度によって増減させることができる。
平均繊維径は、走査型電子顕微鏡(例えば日本電子株式会社製JCM−5100)を用い、試料を加速電圧20kv、倍率2000倍で撮影し、任意に選ばれた繊維1000本の繊維径を、市販器具(例えばミツトヨ社製デジタルノギス)で測定しその平均値を求める。なお、平均繊維径は国際的な標準サンプル(日立サイエンスシステムズ社製「日立標準メゾスケールHMS-2000」)で補正する。その補正方法は、まず、寸法校正用のパターンピッチを試料の繊維径の測定条件と同一の加速電圧、倍率で撮影し、撮影したパターンピッチ間隔の距離を測定する。10個のパターンピッチについて測定を行いその平均値を求める。この平均値と標準サンプルに明記された平均値を用い、式、校正係数=(標準サンプルの平均値)/(10個のパターンピッチの平均値)、を用いて校正係数を算出する。この校正係数を実際に計測されたアルミナ短繊維集合体の平均繊維径にかけることにより補正された平均繊維径の値となる。
α-アルミナの含有率は、用途によって違えることが望ましい。たとえば、1500℃未満で使用される耐火物、陶芸窯の断熱材等ではα-アルミナの含有率が50質量%以上80質量%未満であることが好ましく、特に70〜79質量%であることが好ましい。一方、1500〜1700℃の高温領域で使用される鉄鉱炉、カンタル炉等の断熱材では、α-アルミナ含有率が90〜99質量%であることが好ましく、特に95〜99質量%であることが好ましい。α-アルミナの含有率は前駆体繊維の焼成温度によって増減させることができる。
α-アルミナの含有率は、アルミナ短繊維集合体(試料)と、酸化マグネシウムと、アセトンとを遊星型ボールミル(例えばFRITSCH社製)で7:3:10の質量比で湿式混合し、乾燥させた後、X線回折装置(例えばRIGAKU社「multiflexs」)で粉末X線強度を測定する。その結果を、定量ソフト(Sietronics社製「SIROQUONT」)に入力すれば自動的に定量される。
つぎに、本発明のアルミナ質繊維集合体の製造方法について説明する。
本発明の製造方法の第一の特徴は、曳糸性の良い紡糸原液を調製することである。その理由は、本発明の製造方法においては、紡糸原液は回転する中空円盤の側壁に設けられた複数個の細孔から吐出させ高速気流によって引き伸ばされ液糸化されるので、曳糸性の良くない紡糸原液であると、途中で切れてしまう繊維が多くなること、また別の繊維に接触してショットや融着繊維を形成し繊維強度の低下を招く恐れがあることなどによる。
曳糸性の良い紡糸原液は、塩基性塩化アルミニウムをAl換算で25〜30質量%、ポリビニルアルコールを1.5〜3.5質量%、ポリエチレンオキシドを0.5〜1.5質量%を含み、20℃における粘度が1500〜6000mPa・sの水溶液を調製することによって製造される。
紡糸原液中の塩基性塩化アルミニウムの含有率がAl換算で25質量%未満では紡糸に必要な粘度が得られず、ショットが発生する原因となる。また、30質量%をこえると粘度が高くなりすぎて紡糸に適した原液とならない。好ましい含有率はAl換算で27〜28質量%である。ポリビニルアルコールの含有率が1.5質量%未満では曳糸性の良い紡糸原液を調製することが困難となる恐れがあり、3.5質量%をこえるとアルミナ質繊維集合体の繊維には、図2に示されるように、亀裂や空孔などの欠陥が多くなり、その結果、平均引張り強度が300MPaを下まわる恐れがある。好ましいポリビニルアルコールの含有率は2〜3質量%である。同様に、ポリエチレンオキシドの含有率が0.5質量%未満では曳糸性の良い紡糸原液を調製することが困難となり、1.5質量%こえるとアルミナ質繊維集合体の平均引張り強度が300MPaを下まわる恐れがある。好ましいポリエチレンオキシドの含有率は0.7〜1.0質量%である。なかでも、ポリビニルアルコールは重合度が1000〜5000であるもの、ポリエチレンオキシドは分子量が5〜500万であるものが好ましく、両者の比率を、ポリビニルアルコール:ポリエチレンオキシドの質量比として1:0.05〜0.5にすることが特に好ましい。
紡糸原液の20℃における粘度が1500mPa・sの未満ではショットが増加する恐れがあり、6000mPa・sをこえると繊維径が太くなりすぎる恐れがある。好ましい20℃における粘度は2500〜4000mPa・sである。粘度の調整は減圧濃縮で脱水する水分量によって調製できる。なかでも、20℃における粘度が1500〜6000mPa・sであり、しかも紡糸原液の1gをアルミニウムの製の台上に直径5mmの円柱状に載置し、雰囲気温度が60℃である部屋で保持したときに、保持開始後30秒から90秒までの1分間における質量減少が、10〜50mgである紡糸原液であることが好ましい。この質量減少が10mg未満の紡糸原液であると、前駆体繊維の表層部が急速に乾燥してしまうため、前駆体繊維の中心部と表層部では含水率が異なってしまい、その結果、アルミナ質繊維集合体の繊維には亀裂や空孔が多くなる恐れがある。一方、質量減少が50mgをこえる紡糸原液であると、前駆体繊維の乾燥が不十分となり、紡糸に適さなくなる恐れがある。好ましい紡糸原液の質量減少は15〜30mgである。上記質量減少を有する紡糸原液は、ポリビニルアルコールとポリエチレンオキシドの使用量によって調製することができる。
なお、本明細書において、アルミナ質繊維集合体の繊維中の亀裂や空孔は、アルミナ繊維集合体を操作型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM−5100」)で、加速電圧20kV、倍率5000倍で、100本の繊維を観察したときに、亀裂、空孔を確認できなかったときを、「欠陥無し」としている。
本発明の製造方法の第二の特徴は、紡糸原液を回転する中空円盤の側壁に設けられた複数個の細孔から吐出させて液糸化し前駆体繊維を製造することである。上記細孔から吐出された液糸は高速気流で延伸されながら乾燥され前駆体繊維となって集綿室に積層される。
中空円盤の直径は200〜500mmであることが好ましい。200mmより小さいと生産性が低下し、500mmより大きいと、紡糸原液が吐出されるまでに時間がかかり、細孔の目詰まりの原因となる。特に300〜400mmであることが好ましい。細孔の間隔は1.5〜5.0mmであることが好ましい。1.5mmより小さいと細孔から吐出した液糸同士が接触し、ショットの原因となる恐れがあり、5.0mmより大きいと円盤一枚当たりの孔数が少なくなり、生産性が低下する。より好ましい細孔の間隔は2〜4mmである。細孔の直径は0.1〜0.5mmであることが好ましい。0.1mmより小さいと粘調な原液を吐出できず、0.5mmより大きいと繊維径が太くなりすぎる恐れがある。好ましい細孔の直径は0.1〜0.3mmである。
本発明の製造方法の第三の特徴は、上記前駆体繊維を集めて、すなわち集綿室に積層された前駆体繊維を、焼成することである。焼成には連続炉、バッチ炉を用いることができるが、好ましくはローラーハウス炉、ウォーキングビーム炉の連続炉である。
焼成は、室温〜1000℃(温度は雰囲気温度。この段落において同じ。)までは5〜20℃/分、1000℃をこえてからは10〜30℃/分の速度で1100〜1500℃まで昇温し、この温度で10〜60分間保持して行われることが好ましい。室温〜1000℃の領域では、前駆体繊維中の水分、塩素分、紡糸助剤等が分解される。この領域における昇温速度が20℃/分よりも速いと、前駆体繊維中の紡糸助剤が急激に分解して亀裂や空孔が多く発生する原因となり、逆に5℃/分よりも遅いと、必要以上に炉長を長くする必要がある。また、1000℃をこえる領域の昇温速度が30℃/分よりも速いと、急激な加熱により、繊維の焼きムラが発生する恐れがあり、逆に10℃/分よりも遅いと、必要以上に炉長を長くする必要がある。焼成温度の最高は1100〜1500℃であることが好ましく、この範囲内で温度を選ぶことで、α-アルミナ含有率を制御することができる。なお、最高温度での保持時間は10〜60分であることが好ましい。最高温度での保持時間が10分未満であると、焼きムラが発生するおそれがあり、60分をこえると、α-アルミナの結晶が粒成長し平均引っ張り強度を低下させる恐れがある。特に好ましい焼成は、室温〜1000℃(温度は雰囲気温度。この段落において同じ。)までは10〜15℃/分、1000℃をこえてからは15〜25℃/分の速度で1100〜1500℃まで昇温し、この温度で30〜40分間保持して行うことである。
実施例1の1
アルミナ固形分濃度が20.0質量%のオキシ塩化アルミニウム水溶液5000gと、部分ケン化ポリビニルアルコール(重合度1700)の水溶液(濃度10質量%)800g(アルミナ成分の固形分の合計に対して8質量%相当量)と、ポリエチレンオキシド(分子量30万)の水溶液(濃度2質量%)1500g(アルミナ成分の固形分の合計に対して3質量%相当量)を混合してから減圧濃縮を行い、粘度3500mPa・sの紡糸原液を調製した。濃縮後の紡糸原液は、Al23換算の含有率が27質量%、ポリビニルアルコールが2.2質量%、ポリエチレンオキシドが0.82質量%であった。
この紡糸原液を、回転する直径350mmの中空円盤の側壁に設けられた直径0.2mm(細孔間隔:3.5mm)から吐出させて液糸化し、300℃の熱風に浮遊させて乾燥させながら、下部から吸引する方式の集綿室に搬送し前駆体繊維を集積した。これをローラーハウス炉を用い大気雰囲気下で焼成した。焼成は、雰囲気温度が1000℃までを10℃/分で昇温し、1000℃をこえ1300℃までを15℃/分の速度で昇温し、1300℃で30分間保持して行った。得られたアルミナ短繊維集合体の引っ張り強度と平均繊維径を上記方法に従って測定したところ、それぞれ431MPa、5.0μmであった。
実施例1の2〜12 比較例1の1〜8
塩基性塩化アルミニウム、ポリビニルアルコール、及びポリエチレンオキシドの配合量と減圧濃縮量を変えて異なる紡糸原液を種々調製した。これらを用いたこと以外は、実施例1の1と同様にしてアルミナ短繊維集合体を製造した。実施例1の2〜12の結果を表1に、比較例1の1〜8の結果を表2に示す。
表1と表2の対比から、紡糸原液の組成、粘度を適正化することによって本発明のアルミナ短繊維集合体を製造できたことがわかる。
実施例2の1〜4
紡糸助剤(ポリビニルアルコール(PVA)の重合度とポリエチレンオキシド(PEO)の分子量)を種々変えたこと以外は、実施例1の1と同様にしてアルミナ短繊維集合体を製造した。それらの結果を表3に示す。
実施例3の1〜4
ポリビニルアルコール(PVA)とポリエチレンオキシド(PEO)の質量比を変えたこと以外は、実施例1の1と同様にしてアルミナ短繊維集合体を製造した。それらの結果を表4に示す。
表3、表4から、ポリビニルアルコール(PVA)とポリエチレンオキシド(PEO)の種類及び量を適切化することによって、アルミナ短繊維集合体の引っ張り強度を更に強めることができた。
実施例4の1〜4
雰囲気温度が60℃である部屋で保持したときに、保持開始後30秒から90秒までの1分間における質量減少が異なる種々の紡糸原液を、ポリビニルアルコール(PVA)とポリエチレンオキシド(PEO)の使用量を変えることによって調製した。これらを用いたこと以外は、実施例1の1と同様にしてアルミナ短繊維を製造した。それらの結果を表5に示す。
表5から、紡糸原液の質量減少の特性を適正化することによって、欠陥のない、引っ張り強度を更に強めたアルミナ短繊維集合体を製造できた。
実施例5の1〜11
円盤の形状を変えたこと以外は、実施例1の1と同様にしてアルミナ短繊維集合体を製造した。それらの結果を表6に示す。表6から、円盤の径、細孔の間隔、細孔の直径を変えることによって、アルミナ短繊維集合体の引っ張り強度と平均繊維径を調整することが可能となることがわかる。
実施例6の1〜12
焼成条件を変えたこと以外は、実施例1の1と同様にしてアルミナ短繊維集合体を製造した。それらの結果を表7に示す。表7から、焼成条件を変えることによっても、アルミナ短繊維集合体の引っ張り強度の調整が可能となることがわかる。
本発明のアルミナ質繊維集合体は、従来と同様に、例えばブロックライニング法、スタックライニング法等による炉壁を構築する際の炉材等として用いられる。本発明のアルミナ質繊維集合体は、従来の繊維に比べ融着繊維が少なく、引っ張り強度が強いため、例えば断熱材に用いる場合、かさ密度が小さく断熱効率の高い製品を製造することができる。

Claims (5)

  1. Al含有率が99質量%以上(100%を含む)、平均繊維径が3〜8μm、平均引張り強度が300〜500MPaであり、繊維中に亀裂や空孔による欠陥がないアルミナ短繊維集合体。
  2. 以下の工程を経ることを特徴とする請求項1記載のアルミナ短繊維集合体の製造方法。
    (1)塩基性塩化アルミニウムをAl換算で25〜30質量%、ポリビニルアルコールを1.5〜3.5質量%、ポリエチレンオキシドを0.5〜1.5質量%を含み、20℃における粘度が1500〜6000mPa・sの水溶液を調製する工程
    (2)上記水溶液を紡糸原液として、回転する中空円盤の側壁に設けられた複数個の細孔から吐出させて液糸化し前駆体繊維とする工程
    (3)上記前駆体繊維を集めて焼成した後冷却する工程
  3. ポリビニルアルコールの重合度が1000〜5000であり、ポリエチレンオキシドの分子量が5〜500万であり、ポリビニルアルコール:ポリエチレンオキシドの質量比が1:0.05〜0.5であることを特徴とする請求項2記載のアルミナ短繊維集合体の製造方法。
  4. 紡糸原液が、紡糸原液の1gをアルミニウム製の台の上に直径5mmの円柱状に載置し、雰囲気温度が60℃である部屋で保持したときに、保持開始後30秒から90秒までの1分間における質量減少が、10〜50mgである紡糸原液であることを特徴とする請求項2又は3記載のアルミナ短繊維集合体の製造方法。
  5. 焼成が、雰囲気温度が、室温〜1000℃までは5〜20℃/分、1000℃をこえてからは10〜30℃/分の速度で1100〜1500℃まで昇温し、その温度で10〜60分間保持して行われるものであることを特徴とする請求項2、3又は4記載のアルミナ短繊維集合体の製造方法。
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