JP5598068B2 - 光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池 - Google Patents

光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池に関する。
近年、二酸化炭素の増加が原因とされる地球温暖化等の環境問題が深刻となり、環境負荷が小さく、かつ製造コストを削減できる太陽電池として、非シリコン系太陽電池が注目され研究開発が進められている。
非シリコン系太陽電池の中でも特に、スイスのグレツェルらが開発した色素増感太陽電池は、有機材料を用いた太陽電池の中では光電変換効率が高く、シリコン系太陽電池と比較して製造コストが安い等の利点もあり、新しいタイプの太陽電池として注目を集めている。
しかしながら、色素増感太陽電池は、電気化学電池のため電解質として有機電解液やイオン性液体等が使用されており、有機電解液を用いる場合には、長期使用時に揮発したり枯渇したりすることにより発電効率が低下してしまうという問題があり、また、イオン性液体を用いる場合には、長期使用時の揮発や枯渇は防止できるものの液漏れすることによる構造劣化等の耐久性の問題があった。
そこで、電解液の揮発、液漏れを防ぎ、太陽電池の長期安定性、耐久性確保を目的として、電解質を液状からゲル状、固体状にする研究が行われている。
例えば、特許文献1には、「イオン性液体と導電性粒子とを主たる成分として含むゲル状の電解質組成物」が記載されており([請求項1][請求項2])、特許文献2には、「イオン性液体とカップスタック型カーボンナノチューブとを主たる成分として含むことを特徴とする電解質組成物。」が記載されている([請求項1])。
また、特許文献3には、「色素増感された半導体粒子からなる多孔性の光電極層、電荷輸送層および対向電極層をこの順序で有する色素増感型光電変換素子であって、電荷輸送層が、p型導電性ポリマーを1乃至50質量%、炭素材料を5乃至50質量%、およびイオン液体を20乃至85質量%含む固体状の混合物からなることを特徴とする色素増感型光電変換素子。」が記載されている([請求項1])。
しかしながら、特許文献1および2に記載の電解質組成物を用いた場合は、高いエネルギー変換効率を達成する観点から酸化還元対(レドックス対)等として、特に、ヨウ素を使用した場合、ヨウ素の腐食性により光電変換素子を構成する金属配線(集電電極)、シール材等を腐食したり、ヨウ素の揮発性により電解質の安定性に影響を与えたりする問題があった。
国際公開第2005/006482号 特開2005−93075号公報 特開2007−227087号公報
また、本発明者は、特許文献3に記載の色素増感型光電変換素子について検討した結果、エネルギー変換効率が十分でないことを明らかとした。
これは、p型導電性ポリマー(例えば、ポリアニリン、ポリピロール等)、炭素材料(例えば、アセチレンブラック等)およびイオン性液体の混合物を電荷輸送層として使用した場合は、炭素材料(特に、アセチレンブラック)自体がイオン性液体を保持する能力(保持能)が低いうえにp型導電性ポリマーとの混合することによりその保持能が更に低下しているためと考えられる。
そこで、本発明は、ヨウ素を実質的に含まなくても高いエネルギー変換効率を達成することができる光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、イオン性液体、比表面積が1000〜3500m2/gの炭素材料、繊維状炭素材料、および、縮合多環芳香族基とオニウム塩の基(以下、「オニウム塩基」という。)とを有する化合物を含有する光電変換素子用電解質が、ヨウ素を実質的に含まなくても高いエネルギー変換効率を達成することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(a)〜()を提供する。
(a)イオン性液体(A)、比表面積が1000〜3500m2/gの炭素材料(B)、繊維状炭素材料(C)、および、縮合多環芳香族基とオニウム塩基とを有する化合物(D)を含有し、
上記イオン性液体(A)が、下記式(1)または(2)で表されるカチオンを有し、
上記炭素材料(B)の1次平均粒子径が、0.5〜120μmであり、
上記化合物(D)が、下記式(3)または(4)で表される化合物である、光電変換素子用電解質。
(式(1)中、R 1 は、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基を有していてもよい。R 2 およびR 3 は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が二重結合を含む場合、R 3 は存在しない。式(2)中、Qは、窒素原子、酸素原子、リン原子または硫黄原子を表し、R 4 、R 5 、R 6 およびR 7 は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、Qが酸素原子または硫黄原子の場合、R 7 は存在しない。)
(式(3)中、Arは、縮合多環芳香族基を表し、Xは、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、Yは、アニオンを表す。R 1 は、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基を有していてもよい。R 2 は、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が二重結合を含む場合、R 2 は存在しない。式(4)中、Arは、縮合多環芳香族基を表し、Xは、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、Yは、アニオンを表す。Qは、窒素原子、酸素原子、リン原子または硫黄原子を表し、R 4 、R 5 およびR 6 は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、Qが酸素原子または硫黄原子の場合、R 6 は存在しない。)
)上記イオン性液体(A)が、ヨウ素イオンをアニオンとして有する上記()に記載の光電変換素子用電解質。
)上記炭素材料(B)および上記繊維状炭素材料(C)の合計の含有量が、上記イオン性液体(A)100質量部に対して10〜50質量部である上記(a)または(b)に記載の光電変換素子用電解質。
)上記炭素材料(B)と上記繊維状炭素材料(C)との含有量の比率[炭素材料(B)/炭素材料(C)]が、99.9/0.1〜60/40である上記(a)〜()のいずれかに記載の光電変換素子用電解質。
)上記繊維状炭素材料(C)が、上記化合物(D)により表面処理された炭素材料である上記(a)〜()のいずれかに記載の光電変換素子用電解質。
)透明導電膜および金属酸化物半導体多孔質膜を有する光電極と、
上記光電極に対向して配置される対向電極と、
上記光電極と上記対向電極との間に配された電解質層とを有し、
上記電解質層が、上記(a)〜()のいずれかに記載の光電変換素子用電解質である光電変換素子。
(g)上記(f)に記載の光電変換素子を備え、上記光電変換素子を構成する光電極に光増感色素を担持させてなる色素増感太陽電池。
以下に説明するように、本発明によれば、ヨウ素を実質的に含まなくても高いエネルギー変換効率を達成することができる光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池を提供することができるため有用である。
また、本発明の光電変換素子用電解質は、ポリアニリン等のp型導電性ポリマーを用いなくても高いエネルギー変換効率を達成することができるため、非常に有用である。
図1は、本発明の光電変換素子の基本構成の一例を示す模式断面図である。 図2は、実施例等で用いた本発明の太陽電池の基本構成を示す図面である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の光電変換素子用電解質(以下、単に「本発明の電解質」ともいう。)は、イオン性液体(A)、比表面積が1000〜3500m2/gの炭素材料(B)、繊維状炭素材料(C)、および、縮合多環芳香族基とオニウム塩基とを有する化合物(D)を含有する光電変換素子用の電解質である。
次に、本発明の電解質の各成分について詳述する。
<イオン性液体(A)>
本発明の電解質に用いるイオン性液体(A)は特に限定されず、従来からの電解質として使用されている任意のイオン性液体を使用することができる。
例えば、大野弘幸編「イオン性液体−開発の最前線と未来−」CMC出版(2003)、「イオン性液体の機能創製と応用」エヌ・ティー・エス(2004)等に記載されている第4級アンモニウム塩類、イミダゾリウム塩類、ピリジニウム塩類、ピロリジニウム塩類、ピペリジニウム塩類等を使用することができる。
上記イオン性液体(A)は、下記式(1)または(2)で表されるカチオンおよびその対イオンであるアニオンを有するものである。
式(1)中、R1は、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基を有していてもよい。R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が二重結合を含む場合、R3は存在しない。
式(2)中、Qは、窒素原子、酸素原子、リン原子または硫黄原子を表し、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、Qが酸素原子または硫黄原子の場合、R7は存在しない。
ここで、上記式(1)中のR1の炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、上記式(1)中の窒素原子(アンモニウムイオン)とともに環構造を採るものであるのが好ましい。
次いで、上記式(1)中のR1が有していてもよい、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、炭素数1〜12のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基等)、炭素数2〜12のアルキルアルコキシ基(例えば、メチレンメトキシ基(−CH2OCH3)、エチレンメトキシ基(−CH2CH2OCH3)、n−プロピレン−イソ−プロポキシ基(−CH2CH2CH2OCH(CH32)、メチレン−t−ブトキシ基(−CH2−O−C(CH33等)であるのが好ましい。また、上記式(1)中のR1は、この置換基を2以上有していてもよい。
また、上記式(1)中のR2およびR3の炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜12のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、炭素数1〜12のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基等)、炭素数2〜12のアルキルアルコキシ基(例えば、メチレンメトキシ基(−CH2OCH3)、エチレンメトキシ基(−CH2CH2OCH3)、n−プロピレン−イソ−プロポキシ基(−CH2CH2CH2OCH(CH32)、メチレン−t−ブトキシ基(−CH2−O−C(CH33等)等が挙げられる。
また、上記式(2)中、R4、R5、R6およびR7の炭素数1〜8のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、炭素数1〜8のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基等)、炭素数2〜8のアルキルアルコキシ基(例えば、メチレンメトキシ基(−CH2OCH3)、エチレンメトキシ基(−CH2CH2OCH3)、n−プロピレン−イソ−プロポキシ基(−CH2CH2CH2OCH(CH32)、メチレン−t−ブトキシ基(−CH2−O−C(CH33等)等が挙げられる。
上記式(1)で表されるカチオンとしては、例えば、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン等が挙げられる。
具体的には、下記式(5)〜(8)のいずれかで表されるカチオンが好適に例示される。
このうち、下記式(5)および(7)で表されるカチオンであるのが、本発明の電解質を用いた光電変換素子(以下、「本発明の光電変換素子」ともいう。)の光電変換効率がより良好となる傾向がある理由から好ましい。
式(5)〜(8)中、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜20の窒素原子を含んでいてもよい炭化水素基を表す。
より具体的には、以下に示すカチオンが挙げられる。
上記式(2)で表されるカチオンとしては、例えば、アンモニウムイオン、スルホニウムイオン、ホスホニウムイオン、オキソニウムイオン等の有機カチオンが挙げられる。
具体的には、以下に示すカチオンが好適に例示される。
このうち、脂肪族4級アンモニウムイオンであるのが、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる傾向がある理由から好ましい。
一方、上記イオン性液体(A)が有するアニオンとしては、具体的には、I-、Br-、AlCl4 -、Al2Cl7 -、NO3 -、BF4 -、PF6 -、CH3COO-、CF3COO-、CF3SO3 -、(CN)4-、SCN-、(CF3SO22-、(CN)2-、(CF3SO23-、(CN)3-、AsF6 -、SbF6 -、F(HF)n -、CF3CF2CF2CF2SO3 -、(CF3CF2SO22-、CF3CF2CF2COO-等が好適に例示される。
このうち、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる傾向がある理由から、臭素イオン(Br-)、ヨウ素イオン(I-)であるのが好ましく、ヨウ素イオン(I-)であるのがより好ましい。
イオン性液体(A)としては、例えば、上記で例示されるカチオンおよびアニオンの組み合わせからなるもの等が挙げられる。
中でも、カチオンとしてイミダゾリウムイオンを有し、アニオンとしてヨウ素イオンを有するイオン性液体であるのが好ましい。
本発明においては、イオン性液体(A)の合成方法は特に限定されず、従来公知の方法により、上記で例示されるカチオンおよびアニオンの組み合わせからなる各種のイオン性液体を合成することができる。
このようなイオン性液体(A)としては、1−メチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−((2−メトキシエトキシ)エチル)−3−((2−メトキシエトキシ)エチル)イミダゾリウムアイオダイド等の合成品のほか、市販品を使用することができ、具体的には、例えば、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド(東京化成社製)、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムアイオダイド(東京化成社製)、1−メチル−1−メチル−ピロリジニウムアイオダイド(アルドリッチ社製)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラシアノボレート(Merck社製)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート(Merck社)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(Solvent Innovation社製)等を使用することができる。
本発明においては、上記イオン性液体(A)の含有量は、本発明の電解質の総質量に対して50〜95質量%であるのが好ましく、65〜95質量%であるのがより好ましい。含有量がこの範囲であると、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる。
<炭素材料(B)>
本発明の電解質に用いる炭素材料(B)は、比表面積が1000〜3500m2/gの炭素材料である。
ここで、比表面積とは、JIS K1477に規定された方法に従い、窒素吸着によるBET法を用いて測定した測定値をいう。
本発明においては、上記炭素材料(B)の比表面積は、1100〜3200m2/gであるのが好ましく、1200〜2800m2/gであるのがより好ましい。比表面積がこの範囲であると、金属酸化物半導体多孔質膜へのイオン性液体(A)の充填と電解質中のイオン性液体(A)の適度な保持が容易となるため、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる。
また、本発明においては、上記炭素材料(B)の1次平均粒子径が0.5〜120μmであり、0.8〜80μmであるのがより好ましい。1次平均粒子径がこの範囲であると、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる。
ここで、1次平均粒子径とは、通常の炭素材料(例えば、活性炭やファーネスカーボンブラック等)の1次平均粒子径を測定する方法で測定された値であり、本発明においては、炭素材料を中性洗剤含有水溶液で分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、SALD2000J(登録商標、島津製作所製)等)を用いて測定された50%体積累積径(D50)を意味する。
更に、本発明においては、上記炭素材料(B)の比抵抗が1×10-4〜5×102Ω・cmであるのが好ましく、1×10-2〜1×102Ω・cmであるのがより好ましく、5×10-2〜50Ω・cmであるのがより好ましい。比抵抗がこの範囲であると、表面グラファイト化が進行していないことから上述したイオン性液体(A)との濡れ性が良く、イオン性液体(A)の保持能が高い炭素材料となる。
ここで、比抵抗とは、低抵抗率計を用いた2端子測定法により測定した比抵抗(体積固有抵抗値)の値をいう。
このような炭素材料(B)としては、具体的には、例えば、活性炭(比表面積:1000〜2800m2/g、1次平均粒子径:0.5〜120μm、比抵抗:1.0×10-1Ω・cm)、ホウ素含有多孔質炭素材料(比表面積:1000〜2000m2/g、1次平均粒子径:0.5〜100μm、比抵抗:1×10-1Ω・cm)、窒素含有多孔質炭素材料(比表面積:1000〜2000m2/g、1次平均粒子径:0.5〜100μm、比抵抗:1×10-1Ω・cm)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、入手が容易である理由から活性炭であるのが好ましい。
活性炭は、特に限定されず、公知の炭素電極等で用いられる活性炭粒子を使用することができ、その具体例としては、ヤシ殻、木粉、石油ピッチ、フェノール樹脂等を水蒸気、各種薬品、アルカリ等を用いて賦活した活性炭粒子が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、このような炭素材料(B)を用いることにより、本発明の光電変換素子の光電変換効率が良好となる。
これは、炭素材料(B)が上述したイオン性液体(A)を十分保持した電解質を形成し、その電解質から後述する金属酸化物半導体多孔質膜中にイオン性液体(A)を十分に充填することができるためであると考えられる。
また、表面積の大きい炭素材料(B)は、上述したイオン性液体(A)を出し入れできるこのようなスポンジのような機能を有するため、各界面、すなわち電解質と後述する金属酸化物半導体多孔質膜間との界面、炭素粒子間の界面、電解質と対向電極との界面に形成されるイオン性液体(A)が局在した層(イオン性液体層)の形成を抑えることができると考えられる。
なお、電解質中にイオン性液体が存在しないと光電変換素子用の電解質として機能しないが、例えば、特許文献3に記載の色素増感型光電変換素子においては、イオン性液体は、上述した界面間に電荷輸送能が低いイオン性液体層を形成し、光電変換効率を低下させる抵抗成分となる可能性があることが分かった。
また、本発明においては、上記炭素材料(B)の含有量は、金属酸化物半導体多孔質膜へのイオン性液体(A)の充填と上述したスポンジの機能や電荷移動等を高める観点から、上記炭素材料(B)および後述する繊維状炭素材料(C)の合計の含有量が、上記イオン性液体(A)100質量部に対して10〜50質量部となるのが好ましく、15〜50質量部であるのがより好ましく、25〜45質量部であるのが更に好ましい。
また、同様の観点から、上記炭素材料(B)と後述する繊維状炭素材料(C)との含有量の比率[炭素材料(B)/繊維状炭素材料(C)]が、99.9/0.1〜60/40となるのが好ましく、99/1〜65/35となるのがより好ましく、98/2〜70/30となるのが更に好ましい。
<繊維状炭素材料(C)>
本発明の電解質に用いる繊維状炭素材料(C)は特に限定されず、炭素網層が数個〜数百個積み重ねた構造を有する公知の繊維状の炭素粒子を使用することができる。
上記繊維状炭素材料(C)としては、具体的には、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバ(CNF)、これらの混合物等が挙げられ、上記カーボンナノチューブとしては、グラフェンシートが1層の単層カーボンナノチューブであってもよく、グラフェンシートが2層以上の多層カーボンナノチューブであってもよい。
これらのうち、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる理由から、単層カーボンナノチューブであるのが好ましい。
本発明においては、上記繊維状炭素材料(C)の直径および長さは特に限定されないが、単層カーボンナノチューブとしては、直径が約0.5nm〜10nm、長さが約10nm〜1μmのものが好ましく、多層カーボンナノチューブとしては、直径が約1nm〜100nm、長さが約50nm〜50μmのものが好ましい。また、カーボンファイバーとしては、直径が約50nm〜1μm、長さが約1μm〜100μmのものが好ましい。
また、本発明においては、上記繊維状炭素材料(C)の含有量は、上述した炭素材料(B)の含有量との関係で説明した通りである。
<化合物(D)>
本発明の電解質に用いる化合物(D)は、縮合多環芳香族基とオニウム塩基とを有する化合物である。
ここで、縮合多環芳香族基とは、2個以上の芳香環および/または複素環が縮合して形成される芳香族性の官能基をいう。
また、オニウム塩基とは、オニウム塩の基をいい、オニウム塩としては、例えば、上述したイオン性液体(A)が有するカチオンおよびアニオンとして例示したものから適宜組み合わせたもの等が挙げられる。
そのため、上記化合物(D)としては、下記式(3)または(4)で表される化合物を用いる
式(3)中、Arは、縮合多環芳香族基を表し、Xは、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、Yは、アニオンを表す。R1は、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基を有していてもよい。R2は、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が二重結合を含む場合、R2は存在しない。式(4)中、Arは、縮合多環芳香族基を表し、Xは、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、Yは、アニオンを表す。Qは、窒素原子、酸素原子、リン原子または硫黄原子を表し、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、Qが酸素原子または硫黄原子の場合、R6は存在しない。
ここで、上記式(3)および上記式(4)中のArの縮合多環芳香族基としては、具体的には、例えば、ナフタレン、アズレン、アントラセン、ナフタセン、クリセン、ペンタセン、ピレン、ベンゾピレン、トリフェニレン、ヘキサセン、コロネン、ヘプタセン、オバレンなどの縮合多環芳香族炭化水素から水素原子を1個除いた基;ベンゾフラン、キノリン、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、フェナジンなどの縮合芳香族複素環系化合物から水素原子を1個除いた基;が挙げられる。
これらのうち、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる理由から、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、ペリレン、ペンタセンが好ましい。
また、上記式(3)および上記式(4)中のXの炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、具体的には、メチレン基、エチレン基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基(メチルエチレン基)、プロパン−1,3−ジイル基(プロピレン基)、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基(1−メチルプロピレン基)、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基(2−メチルプロピレン基)、1,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル基(1,2−ジメチルプロピレン基)、1,3−ジメチルプロパン−1,3−ジイル基(1,3−ジメチルプロピレン基)、ブタン−1,4−ジイル基(ブチレン基)、1−メチルブタン−1,4−ジイル基(1−メチルブチレン基)、2−メチルブタン−1,4−ジイル基(2−メチルブチレン基)、3−メチルブタン−1,4−ジイル基(3−メチルブチレン基)、4−メチルブタン−1,4−ジイル基(4−メチルブチレン基)、2,4−ジメチルブタン−1,4−ジイル基(2,4−ジメチルブチレン基)、1,3−ジメチルブタン−1,4−ジイル基(1,3−ジメチルブチレン基)、ペンタン−1,5−ジイル基(ペンチレン基)、ヘキサン−1,6−ジイル基(ヘキシレン基)、ヘプタン−1,7−ジイル基(ヘプチレン基)、オクタン−1,8−ジイル基(オクチレン基)などのアルキレン基;ビニレン基;1,4−シクロへキシレン基などの2価の脂環式炭化水素基;1,4−フェニレン基、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,3−フェニレンビス(メチレン)基などのアリーレン基;−O−;−S−;−CO−;−NR′−(R′は水素原子、アルキル基またはアリール基を表す);これらの基を組み合わせた2価の連結基(例えば、メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、オキシメチレン基、チオメチレン基、カルボニルメチレン基、カルボニルオキシメチレン基、メチレンカルボニルオキシ基、スルホニルメチレン基など);等が好適に例示される。
これらのうち、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる理由から、上記で例示したアルキレン基が好ましい。
一方、上記式(3)および上記式(4)中のYのアニオンとしては、具体的には、例えば、上述したイオン性液体(A)が有するアニオンと同様のものが挙げられる。
また、上記式(3)中、R1およびR2としては、具体的には、例えば、上述した式(1)中のR1およびR2と同様のものが挙げられる。
また、上記式(4)中、R4〜R6としては、具体的には、例えば、上述した式(2)中のR4〜R6と同様のものが挙げられる。
上記化合物(D)としては、具体的には、例えば、上記で例示した縮合多環芳香族基およびオニウム塩基の組み合わせからなるもの等が挙げられる。
中でも、縮合多環芳香族基としてピレン−1−イル基(ピレンから水素原子を1個除いた基)を有し、オニウム塩基としてイミダゾリウムイオンおよびヨウ素イオンを含むを有する化合物が好ましい。
本発明においては、上記化合物(D)の合成方法は特に限定されず、例えば、側鎖にハロゲン基を有する縮合多環芳香族化合物とヘテロ原子を有する有機化合物とを反応させることにより合成することができる。また、水酸基またはアミノ基(アンモニウム基)を有する縮合多環芳香族化合物とカルボキシル基およびヘテロ原子を有する化合物との縮合反応後、形成された縮合化合物とハロゲン化アルキルとを反応させることによっても合成できる。
本発明においては、このような化合物(D)を用いることにより、本発明の光電変換素子の光電変換効率が良好となる。
これは、化合物(D)中の縮合多環芳香族基のパイ電子と上述した繊維状炭素材料(C)のパイ電子との相互作用により、化合物(D)が繊維状炭素材料(C)の表面に付着ないし表面付近に偏在した構造を採り、その結果、上述したイオン性液体(A)中における繊維状炭素材料(C)の分散性が高まったためと考えられる。
また、本発明においては、上記化合物(D)の含有量は、上記繊維状炭素材料(C)の分散性能を高める観点から、上記繊維状炭素材料(C)100質量部に対して0.5〜5質量部となるのが好ましく、0.7〜3質量部であるのがより好ましく、1〜2質量部であるのが更に好ましい。
更に、本発明においては、上記化合物(D)は、上記繊維状炭素材料(C)の分散性能をより高め、光電変換効率をより向上させる観点から、上記繊維状炭素材料(C)と予め混合して上記繊維状炭素材料(C)を表面処理させる態様で含有するものであってもよい。
本発明の電解質は、本発明の光電変換素子の光電変換効率をより向上させる観点から、酸化還元対(レドックス対)を添加することができる。
酸化還元対としては、色素増感太陽電池において一般的に使用されているまたは使用することができる任意のものを本発明の目的を損なわない範囲で用いることができる。
例えば、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウム塩等の金属錯体;ジスルフィド化合物とメルカプト化合物との硫黄化合物;ヒドロキノン;キノン;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の電解質は、本発明の光電変換素子の短絡電流を向上させる観点から、無機塩および/または有機塩を添加することができる。
無機塩、有機塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属塩等を挙げることができ、具体的には、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、トリフルオロ酢酸リチウム、トリフルオロ酢酸ナトリウム、チオシアン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化りん酸リチウム、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機塩、有機塩の添加量は、特に限定されず、本発明の目的を損なわない限り、従来通りとすることができる。
また、本発明の電解質は、本発明の光電変換素子の開放電圧を向上させる観点から、ピリジン類、ペンズイミダゾール類を添加することができる。
具体的には、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン等のアルキルピリジン類;メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、プロピルイミダゾール等のアルキルイミダゾール類;メチルベンズイミダゾール、エチルベンズイミダゾール、プロピルベンズイミダゾール等のアルキルベンズイミダゾール類;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ピリジン類、ペンズイミダゾール類の添加量は、特に限定されず、本発明の目的を損なわない限り、従来通りとすることができる。
本発明の電解質は、有機溶媒を添加してもよく、その具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル類;エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル類;エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル、シアノエチルエーテル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン極性溶媒類;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機溶媒の含有量は、特に限定されず、本発明の目的を損なわない限り、従来通りとすることができる。
本発明の電解質の製造方法は特に限定されず、例えば、上述したイオン性液体(A)、炭素材料(B)、繊維状炭素材料(C)および化合物(D)を混合し、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、すりつぶし機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサー、ロール、ニーダー等を用いて室温下または加熱下(例えば40〜150℃)で十分に混合し、均一に分散(混練)させることにより製造することができる。
ここで、上記混合には、必要に応じて有機溶剤(例えば、トルエン等)を併用し、混合後に有機溶剤を真空留去する方法を用いてもよい。
また、上述したように、上記繊維状炭素材料(C)を上記化合物(D)により表面処理する場合は、上記混合に際して、上記繊維状炭素材料(C)と上記化合物(D)とを予め混合した後に、上記イオン性液体(A)および上記炭素材料(B)と混合させるのが好ましい。
また、上記混合に際して、上記イオン性液体(A)を上記炭素材料(B)中に十分含浸させることを目的として、上記炭素材料(B)は、予めボールミル、ジェットミル等の既知の粉砕機で微粉砕させたものを用いてもよい。同様の目的として、上述したイオン性液体(A)および炭素材料(B)の混合物に対して室温下または加熱下(例えば、40〜150℃)で減圧処理を施してもよい。
次に、本発明の光電変換素子および色素増感太陽電池について、図1を用いて詳述する。図1は、本発明の光電変換素子の基本構成の一例を示す模式断面図である。
本発明の光電変換素子は、透明導電膜および金属酸化物半導体多孔質膜を有する光電極と、上記光電極に対向して配置される対向電極と、上記光電極および上記対向電極の間に配された電解質層とを有する光電変換素子である。
<光電極>
上記光電極は、例えば、図1に示すように、透明基板1と透明導電膜2と酸化物半導体多孔質膜3により構成されている。
ここで、透明基板1は、光透過性が良好なものが好ましく、その具体例としては、ガラス基板の他、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、環状オレフィンポリマー、ポリエーテルサルフォン、ポリスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、トリアセチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂基板(フィルム)が挙げられる。
また、透明導電膜2としては、具体的には、例えば、アンチモンやフッ素がドープされた酸化スズ、アルミニウムやガリウムがドープされた酸化亜鉛、スズがドープされた酸化インジウム等の導電性金属酸化物が挙げられる。
また、透明導電膜2の厚さは、0.01〜1.0μm程度であるのが好ましい。
更に、透明導電膜2を設けるための方法は特に限定されず、例えば、塗布法、スパッタリング法、真空蒸着法、スプレーパイロリシス法、化学気相成長法(CVD)、ゾルゲル法等が挙げられる。
次いで、酸化物半導体多孔質膜3は、酸化物半導体微粒子の分散液を透明導電膜2上に塗布することによって得られる。
上記酸化物半導体微粒子としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ストロンチウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記分散液は、上記酸化物半導体微粒子と分散媒とをサンドミル、ビーズミル、ボールミル、3本ロールミル、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ヘンシェルミキサー、ジェットミル等の分散機で混合することにより得られる。
また、上記分散液は、分散機で混合して得た後、使用(塗布)直前に、超音波ホモジナイザー等を用いて超音波処理を施すのが好ましい。使用直前に超音波処理を施すことにより、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる。これは、使用直前に超音波処理を施した分散液を用いて形成した酸化物半導体多孔質膜に対して、上述したイオン性液体(A)が充填されやすいためと考えられる。
更に、上記分散液には、分散液中の上記酸化物半導体微粒子の再凝集を防ぐために、アセチルアセトン、塩酸、硝酸、界面活性剤、キレート剤等を添加してもよく、分散液の増粘のために、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール等の高分子やセルロース系の増粘剤等を添加してもよい。
上記分散液としては、酸化チタンペーストSP100、SP200(いずれも昭和電工社製)、酸化チタン微粒子Ti−Nanoxide T(ソーラロニクス社製)、Ti−Nanoxide D(ソーラロニクス社製)、Ti−Nanoxide T/SP(ソーラロニクス社製)、Ti−Nanoxide D/SP(ソーラロニクス社製)、チタニア塗布ペーストPECC01(ペクセル・テクノロジーズ社製)、チタニア粒子ペーストPST−18NR(日揮触媒化成)、チタニア粒子ペーストPST400C(日揮触媒化成)等の市販品を用いることも可能である。
上記分散液を透明導電膜上に塗布する方法としては、例えば、公知の湿式成膜法を用いることができる。
湿式成膜法としては、具体的には、例えば、スクリーンプリント法、インクジェットプリント法、ロールコート法、ドクターブレード法、スピンコート法、スプレー塗布法等が挙げられる。
また、上記分散液を透明導電膜上に塗布後、微粒子間の電子的なコンタクトの向上、透明導電膜との密着性の向上、膜強度の向上を目的として、加熱処理、化学処理、プラズマ、オゾン処理等を行うのが好ましい。
加熱処理の温度としては、40℃〜700℃であるのが好ましく、40℃〜650℃であるのが好ましい。また、加熱処理の時間としては、特に制限はないが、通常は10秒〜24時間程度である。
化学処理としては、具体的には、例えば、四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキ処理、カルボン酸誘導体を用いた化学吸着処理、三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理等が挙げられる。
<対向電極>
上記対向電極とは、図1に示すように、光電極4に対向して配置される電極5であり、例えば、金属基板、表面に導電膜を有するガラス基板や樹脂基板等を用いることができる。
金属基板としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、チタン等の金属を用いることができる。樹脂基板としては、光電極4を構成する透明基板1で例示した基板(フィルム)に加えて、不透明あるいは透明性に劣る一般的な樹脂基板も用いることができる。
また、表面に設ける導電膜としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、チタン等の金属;炭素;酸化スズ;アンチモンやフッ素がドープされた酸化スズ;酸化亜鉛;アルミニウムやガリウムがドープされた酸化亜鉛;スズがドープされた酸化インジウム;等の導電性金属酸化物;等が挙げられる。導電膜の厚さや形成方法は、光電極4を構成する透明導電膜2と同様のものを挙げることができる。
本発明においては、対向電極5として、基板上に導電性高分子膜を形成させた電極や導電性高分子フィルム電極を用いてもよい。
導電性高分子としては、具体的には、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等が挙げられる。
基板上に導電性高分子膜を形成させる方法は、通常湿式成膜法として知られているディッピング法やスピンコーティング法等を用いて、高分子分散液から基板上に導電高分子膜を形成することができる。
導電性高分子分散液としては、特開2006−169291号公報で開示したポリアニリン分散液や市販品であるポリチオフェン誘導体水分散液(バイトロンP、バイエル社製)、三菱レイヨン社製(アクアセーブ、ポリアニリン誘導体水溶液)等を用いることができる。
また、基板が上記導電基板である場合、上記手法に加えて電解重合法によっても基板上に導電性高分子膜を形成させることができる。導電性高分子フィルム電極は、電解重合法によって電極上に形成された導電性高分子フィルムを電極から剥離した自立性フィルムまたは導電性高分子分散液から通常湿式成膜法として知られているキャスティング法やスピンコーティング法等を用いて形成された自立性フィルム等を用いることもできる。ここで言う導電性高分子分散液は、導電性高分子微粒子が溶媒中に分散している状態と導電性高分子が溶媒中に溶解している状態とが混在しているものを、便宜上導電性高分子分散液としている。
<電解質>
上記電解質層は、図1に示すように、光電極4および対向電極5の間に設けられる電解質層6であり、本発明の光電変換素子においては、上述した本発明の電解質を用いる。
本発明の光電変換素子は、上述した本発明の電解質を用いているため、ヨウ素を実質的に含まなくても高いエネルギー変換効率を達成することができる。
本発明の色素増感太陽電池は、上述した本発明の光電変換素子を構成する光電極に光増感色素を担持させた光電変換素子の一種である。
ここで、光増感色素としては、可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持つ色素であれば特に限定されなく、金属錯体又は有機色素等を用いることができる。
具体的には、ビピリジン構造やターピリジン構造などの配位子が配位したルテニウム錯体色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素等を用いることができる。担持させる方法に特に制限はないが、上記色素を、例えば、水、アルコール類に溶解させ、色素溶液に酸化物半導体多孔質膜3を浸漬または色素溶液を酸化物半導体多孔質膜3に塗布することにより担持される。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<化合物D1の調製>
トルエン20mLに、1−(ブロモアセチル)ピレン5gと1−メチルイミダゾール1.2gとを添加して溶解させた後、80℃で15時間撹拌することにより、反応させた。
反応終了後、得られた淡黄色粉末をろ過し、真空下乾燥することにより化合物D1(1−メチル−3−ピレニルカルボニルエチルイミダゾリウムブロマイド)5.8gを調製した。
<繊維状炭素材料C1の表面処理>
アセトン溶媒中に、繊維状炭素材料C1(カーボンナノチューブ、直径:1nm、長さ:5〜10μm、米国カーボン・ナノテクノロジーズ・インク(CNI)社製)と、上記で調製した化合物D1とを、質量比(C1:D1)が9:1となる割合で添加し、超音波処理(出力:100W、発振周波数:37kHz、時間:30分)を施すことにより、上記化合物D1で表面処理された繊維状炭素材料C1(以下、「繊維状炭素材料CD1」という。)を調製した。
<電解質の調製>
(実施例1〜4)
混合容器中で、下記第1表に示すイオン性液体A1、炭素材料B1および繊維状炭素材料CD1を下記第1表に示す組成比で、ビーズミル(ロッキングRM02、セイワ技研社製)を用いて60分間撹拌混合した。
具体的には、実施例1では、30mL混合容器に、5gのイオン性液体A1と、1mgの炭素材料B1と、250mgの繊維状炭素材料CD1と、トルエン15mLと、ジルコニアビーズ(直径3mm)10gとを投入し、ビーズミル(ロッキングRM02、セイワ技研社製)を用いて60分間撹拌混合した。
次いで、混合後の分散液からトルエンを真空留去することにより電解質を得た。
なお、実施例2〜4に関しては、炭素材料B1および繊維状炭素材料CD1の混合組成比が異なる以外は、実施例1と同じ方法で行った。
(実施例5および6)
実施例5および6では、繊維状炭素材料CD1に代えて、繊維状炭素材料C1および化合物D1を別々に下記第1表に示す組成比で用いた以外は実施例1と同様の方法により、電解質を調製した。
(比較例1および2)
比較例1および2では、化合物D1を用いなかった以外は、それぞれ実施例5および6と同様の方法により、電解質を調製した。
(比較例3)
比較例3では、繊維状炭素材料CD1を用いなかった以外は、実施例1と同様の方法により、電解質を調製した。
<色素増感太陽電池の作製>
透明導電性ガラス(FTOガラス、表面抵抗15Ω/□、日本板硝子社製)上に、酸化チタンペーストTi-Nanoxide D(Solaronix社製)を塗布し、室温下で乾燥させた後、450℃の温度で30分間焼結することにより、透明導電性ガラス上に酸化チタン多孔質膜が形成された光電極を作製した。
作製した光電極を、ルテニウム錯体色素(シス−(ジチオシアナート)−N,N′−ビス(2,2′−ビピリジル−4,4′−ジカルボキシリックアシッド)ルテニウム(II)錯体)(Ruthenium 535-bisTBA、Solaronix社製)のエタノール溶液(濃度3×10-4mol/L)に4時間浸漬させた。
その後、アセトニトリルで洗浄し、暗所において窒素気流下で乾燥することにより光電極の酸化チタン電極に増感色素を担持させたものを光電極として用いた。
光増感色素を担持させた光電極上に調製した上記電解質を塗りつけ、これと、透明導電性ガラス基板(導電面にスズがドープされた酸化インジウム、シート抵抗:8Ω/□、日本板硝子社製)表面にスパッタリング法で厚さ約100nmの白金薄膜を形成させた白金対向電極とを張り合わせた後、クリップで固定することにより、色素増感太陽電池を得た。
得られた色素増感太陽電池の光電変換効率を以下に示す方法により測定し、評価した。その結果を第1表に示す。
<光電変換効率>
図2に示すように、光源としてソーラーシミュレーターを用い、AM1.5の擬似太陽光を100mW/cm2の光強度で光電極側から照射し、電流電圧測定装置(ケースレーインスツルメンツ社製デジタルソースメーター2400)を用いて変換効率を求めた。
第1表中の各成分は下記のとおりである。
・イオン性液体A1:1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、東京化成社製
・炭素材料B1:活性炭(NK261、比表面積:2300m2/g、1次平均粒子径:5μm、比抵抗:1.5×10-1Ω・cm、クラレケミカル社製)
・繊維状炭素材料CD1:上記で調製したもの
・繊維状炭素材料C1:(カーボンナノチューブ、直径:1nm、長さ:5〜10μm、米国カーボン・ナノテクノロジーズ・インク(CNI)社製)
・化合物D1:上記で調製したもの
上記第1表に示す結果から明らかなように、化合物(D)を含有せずに調製した比較例1および2の電解質は、光電変換効率が3%台に留まることが分かった。
これに対し、化合物(D)とともに繊維状炭素材料(D)を含有させて調製した実施例1〜6の電解質は、ヨウ素を実質的に含まなくても、光電変換効率は5.5%以上と十分に高くなることが分かった。これは、化合物(D)および繊維状炭素材料(C)をいずれも含有せずに調製した比較例3の電解質の光電変換効率が4.6%であることを考慮すると、比較例1および2で調製した電解質においては繊維状炭素材料(D)の分散性が劣り、イオン性液体(A)の流動性が阻害されていると考えられるため、化合物(D)の添加による意外な結果であることが分かる。
1:透明基板
2:透明導電膜
3:酸化物半導体多孔質膜
4:光電極
5:対向電極
6:電解質層
11:透明基板
12:透明導電膜(ITO、FTO)
13:金属酸化物
14:電解質
15:白金薄膜
16:透明導電膜(ITO、FTO)
17:基板
18:対向電極

Claims (7)

  1. イオン性液体(A)、比表面積が1000〜3500m2/gの炭素材料(B)、繊維状炭素材料(C)、および、縮合多環芳香族基とオニウム塩基とを有する化合物(D)を含有し、
    前記イオン性液体(A)が、下記式(1)または(2)で表されるカチオンを有し、
    前記炭素材料(B)の1次平均粒子径が、0.5〜120μmであり、
    前記化合物(D)が、下記式(3)または(4)で表される化合物である、光電変換素子用電解質。
    (式(1)中、R 1 は、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基を有していてもよい。R 2 およびR 3 は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が二重結合を含む場合、R 3 は存在しない。式(2)中、Qは、窒素原子、酸素原子、リン原子または硫黄原子を表し、R 4 、R 5 、R 6 およびR 7 は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、Qが酸素原子または硫黄原子の場合、R 7 は存在しない。)
    (式(3)中、Arは、縮合多環芳香族基を表し、Xは、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、Yは、アニオンを表す。R 1 は、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基を有していてもよい。R 2 は、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が二重結合を含む場合、R 2 は存在しない。式(4)中、Arは、縮合多環芳香族基を表し、Xは、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、Yは、アニオンを表す。Qは、窒素原子、酸素原子、リン原子または硫黄原子を表し、R 4 、R 5 およびR 6 は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、Qが酸素原子または硫黄原子の場合、R 6 は存在しない。)
  2. 前記イオン性液体(A)が、ヨウ素イオンをアニオンとして有する請求項に記載の光電変換素子用電解質。
  3. 前記炭素材料(B)および前記繊維状炭素材料(C)の合計の含有量が、前記イオン性液体(A)100質量部に対して10〜50質量部である請求項1または2に記載の光電変換素子用電解質。
  4. 前記炭素材料(B)と前記繊維状炭素材料(C)との含有量の比率[炭素材料(B)/炭素材料(C)]が、99.9/0.1〜60/40である請求項1〜のいずれかに記載の光電変換素子用電解質。
  5. 前記繊維状炭素材料(C)が、前記化合物(D)により表面処理された炭素材料である請求項1〜のいずれかに記載の光電変換素子用電解質。
  6. 透明導電膜および金属酸化物半導体多孔質膜を有する光電極と、
    前記光電極に対向して配置される対向電極と、
    前記光電極と前記対向電極との間に配された電解質層とを有し、
    前記電解質層が、請求項1〜のいずれかに記載の光電変換素子用電解質である光電変換素子。
  7. 請求項6に記載の光電変換素子を備え、前記光電変換素子を構成する光電極に光増感色素を担持させてなる色素増感太陽電池。
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