JP5597699B2 - ポリマーおよび表面改質六方晶窒化ホウ素粒子の複合体 - Google Patents

ポリマーおよび表面改質六方晶窒化ホウ素粒子の複合体 Download PDF

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Description

関連事案
本出願は、本出願と同日に出願された共同所有の出願[代理人整理番号第CL4388号、CL4659号およびCL4660号]と関連するものである。
本発明は、ポリマーとポリマー中に分散した表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含むポリマー複合体に関する。ポリマー複合体は、それ自体フレキシブルプリント回路板用の基板として有用であるフィルムを形成するために有用である。複合体の製造方法も同様に提供されている。適切なポリマーにはポリイミドおよびエポキシが含まれる。
特許文献1(Meneghettiら)は、改善された熱伝導率をもつ試料を製造するためにポリマー中で最高75重量%まで利用されるジルコン酸塩で処理された六方晶窒化ホウ素を開示する。
特許文献2(Sainsburyら)は、NHプラズマに対する曝露によるアミン(NH2)修飾BNナノチューブを開示する。ポリマー内への取込みが言及されている。
特許文献3(Ishida)は、エポキシ樹脂内に取込まれた1.4フェニレンジイソシアネートで表面処理された窒化ホウ素を開示する。
非特許文献1は、水溶液中のビニルモノマーの存在下における鉄粉末を用いたアリールジアゾニウム塩のレドックス活性化が、(Au、Zn、Ti、ステンレス鋼)、ガラス、カーボン(ナノチューブ)またはPTFEなどのさまざまな表面上に強くグラフトされた非常に均質な薄いポリマーフイルムを導くことを開示する。
米国特許出願公開第2007/0041918号明細書 国際公開第2008/140583号パンフレット 米国特許第6,160,042号明細書
Merellecら、Chem.Mater.2007,19,6323−6330
エポキシ類およびポリイミド類は、プリント回路板内で構成要素として一般的に使用されている。電子回路内の素子の密度が増大するにつれて、熱管理がより大きな問題となる。50体積%以上の六方晶窒化ホウ素(hBN)粒子をポリマー中に取込むと、電気的絶縁を損なうことなく熱伝導率の増強が得られる。一般に、適切な分散および成形性を達成するためには、BN粒子の表面処理が必要となる。
しかしながら、表面処理を行なっても、所与のポリマー内の改善された熱伝導率に必要とされるhBN粒子の高い充填率は、粘度の大幅な増加とそれに付随する加工性の劣化の原因となる。このことは、フレキシブルプリント回路板用の基板フィルムの生産において特に問題になる。
本発明は、ポリマーとポリマー中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含む複合体であって、表面改質六方晶窒化ホウ素粒子が、1つの表面と表面に結合された置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、置換フェニルラジカルが、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換または未置換アリールから選択されたラジカルであり;Rがアルキルまたはアルコキシであり、Rが水素、アルキルまたは置換または未置換アリールである、複合体を提供している。
本発明はさらに、溶媒を含むポリマー溶液と複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを組合わせるステップと、溶媒を抽出するステップとを含む方法であって、表面改質六方晶窒化ホウ素粒子が、1つの表面と表面に結合された置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、置換フェニルラジカルは、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換または未置換アリールから選択されたラジカルであり;Rはアルキルまたはアルコキシであり、Rは水素、アルキルまたは置換または未置換アリールである方法を提供している。
六方晶窒化ホウ素粒子の構造の概略図である。 受取ったままのhBNのプレートレット縁部の透過型電子顕微鏡写真(TEM)である(比較例A)。 実施例1にしたがって製造されたSMhBNのプレートレット縁部のTEMである。 実施例1のSMhBN中の基底面のTEMをプレートレット縁部から見た図である。 実施例1のSMhBN内のプレートレット縁部のTEMを基底面から見た図である。
本発明では、hBN粒子の表面上に新しい化学種を生成しこれらの粒子をエポキシ類やポリイミド類などの熱硬化性ポリマーとの相容性が極めて高いものにし、フレキシブルプリント回路板のための堅牢なフレキシブル基板を提供する、hBN用の新規の処理が提供されている。
本明細書中に一つの値範囲が提供されている場合には常に、別段の具体的記載のないかぎり、その範囲は、その端点を包含するように意図されている。
一実施形態において、ポリマーは、熱硬化性ポリマーであるか、またはそれに対応する未硬化の(または未架橋の)熱硬化型ポリマー前駆物質である。前駆物質ポリマーを高温に付すと、それは架橋反応(または硬化反応)またはイミド化を受け、これにより流動性ポリマーおよび/または成形性ポリマーは非流動性、非成形性のポリマーに転換される。適切な熱硬化性ポリマーには、ポリイミドおよび硬化エポキシ樹脂が含まれるが、これらに限定されるわけではない。適切な熱硬化型前駆物質ポリマーとしては、ポリアミド酸およびエポキシドポリマーが含まれる。硬化プロセスには、架橋剤の添加が関与してもしていなくてもよい。一部のポリマーの転換には架橋剤の添加が必要となる。
「流動性」という用語は、せん断力が加わった場合に変位させられる粘性質量を意味する。「成形性」という用語は、造形品に成形可能でありかつ冷却、硬化またはイミド化のいずれかによりその形状に硬化されうるのに充分な時間その形状を保つ粘性質量を意味する。一般に、全ての成形性質量は流動性であるが、全ての流動性質量が成形性であるわけではない。成形性質量は一般に、非成形性であるものの流動性である質量に比べ、高い粘性を有する。
ポリイミド類は、一般に溶融する前に分解する未架橋の熱可塑性ポリマーである。ポリイミドは、500℃という高い温度で流動を示さない。しかしながら、本明細書中で使用されているように、「熱硬化性ポリマー」という用語は、ポリイミド類を包含し、「熱硬化型ポリマー」という用語はポリアミド酸を包含する。
本発明は、500μm未満の厚みを有するフィルムを提供する。フィルムは一般に、例えば、剥離表面上への溶融流延または溶液流延によって製造される。一実施形態において、フィルムは、10〜100μmの範囲内の厚みを有する。さらなる実施形態では、フィルムは15〜80μmの範囲内の厚みを有する。過度に薄いフィルムは、プリント回路板のための基板として使用するには不充分な堅牢度を示すかもしれない。過度に厚いフィルムは、フレキシブルプリント回路板用の基板として有用であるには不充分な可撓性を示すかもしれない。
本明細書中に記載されている粘度は、Brookfield粘度計、DV−II+型、スピンドル#28を用いてASTM D2196−05にしたがって室温で決定される。
一態様において、本発明は、1つの表面と表面に結合された置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含む組成物(本発明中ではSMhBNと呼ぶ)であって、置換フェニルラジカルが、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含めたアリールから選択されたラジカルであり;Rが水素、アルキルまたはアルコキシであり、Rが水素、アルキルまたは置換アリールを含めたアリールである組成物を提供する。
一実施形態において、Rは水素である。別の実施形態において、XはNH−またはHO−である。別の実施形態において、XはNH−である。別の実施形態において、XはHO−である。置換フェニルラジカルはhBNの表面に結合されている。
六方晶窒化ホウ素粒子は、反応のための高い表面積を提供する多数の積層されかつ見当合せされたプレートレットからなる図1に示された構造により代表されるものとして公知である。白と黒の交互の円は、六方格子の形で配置された窒素およびホウ素原子を表わす。本明細書中で利用されるhBN粒子についての詳細な粒度制限はない。市販されている典型的なhBN粒子は、約0.7マイクロメートル、約10〜12μmおよび約14〜15μmの粒度範囲内に入る。粒度が小さくなればなるほど、粒子は分散しにくくなる。一方、粒度が大きくなればなるほど、複合フィルムは、望ましくない表面粗度を示すかもしれない。
一実施形態において、SMhBNは、SMhBNをベースとして0.1〜4.0重量%の範囲内の置換フェニルラジカル濃度を有する。
別の態様では、本発明は、SMhBNの生産方法において、金属鉄および希HClの存在下においてアルコール/水溶液中の置換フェニルジアゾニウムクロリドと六方晶窒化ホウ素粒子とを反応させるステップと、そこから反応生成物を回収するステップとを含み、アルコール/水溶液が少なくとも50体積%の水濃度を有しかつ置換フェニルジアゾニウムクロリドが、
Figure 0005597699
という構造式により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含むアリールから選択されており;Rがアルキルまたはアルコキシであり、Rが水素、アルキルまたは置換アリールを含むアリールである方法を提供する。
一実施形態において、水/アルコール溶液は、少なくとも80体積%が水である。
適切な置換フェニルジアゾニウムクロリド類は、公知の方法を用いて製造されてよい。例えば4−アミノ−ベンゼンジアゾニウムクロリドの製造は、英国特許第1536320号明細書の中に記載されている。4−ヒドロキシ−ベンゼンジアゾニウムクロリドの製造は、Grieve et al.Helvetica Chimica Acta;English;68;1985;1427〜1443中に、そして4−カルボキシ−ベンゼンジアゾニウムクロリドの製造は、Weedon;American Chemical Journal;33;1905;417中に記載されている。
一実施形態において、反応混合物中のhBNに対する置換ベンゼンジアゾニウムクロリドのモル比は、0.005:1〜0.1:1の範囲内にある。一実施形態において、鉄は、置換フェニルジアゾニウムクロリドの量に比べてモル過剰で添加される。さらなる実施形態において、鉄は粉末として添加される。さらにもう1つの実施形態において、鉄粉末は、少なくとも一次元で1〜2mm未満である(10メッシュ)。
hBNの表面上にある修飾剤の量は、hBNの表面積とフェニルラジカルの反応性によって左右される。電子供与基(例えばアミンまたはアルキル)を含むフェニルラジカルは反応度が高く、一方、電子求引基(例えばCOOHまたはOH)を含むフェニルラジカルは反応度が低い。所与のフェニルラジカルの取り込み量に対するhBN表面積の効果は、表1に示されている。
Figure 0005597699
反応速度は、ラジカルの反応度および半減期、ならびに基板が反応を受ける可能性により支配されることが分かった。出発材料が同じ比率である場合、ヒドロキシフェニルラジカルの反応度が低くなると、より高い反応度のアミノフェニルラジカルに比べてhBNの置換フェニルラジカルの表面修飾量は小さくなる。
方法の一実施形態において、鉄は過剰に存在する。鉄は、ラジカルへのジアゾニウム塩の還元が起こる表面を提供すると考えられている。還元反応は、鉄が過剰に存在する場合、さらに高いレベルまで進むかもしれない。過剰の鉄は、ジアゾニウム塩の全量が還元されることを保証し、残留ジアゾニウム塩を有することに付随する爆発の危険を回避させる。
希酸は、ジアゾニウム塩の反応速度を低減させて爆発の危険を削減する。本明細書中で開示されている方法については、希HCl(一実施形態では0.1〜1.0M、さらなる実施形態では0.3〜0.7M)で充分であることが発見された。ジアゾニウムクロリドが相対的安定性を有することから、爆発の可能性を回避するにはHClの使用が望ましい。
一実施形態において、反応は室温で行なわれる。
バッチプロセスの一実施形態においては、水/アルコール混合物中のhBNの分散と置換ベンゼンジアゾニウムクロリド水溶液が混合される。その後鉄粒子を混合物に加え、数分間撹拌し、続いてHClを加え、その後さらに約30分間撹拌する。反応混合物中のHClの濃度は0.1Mを超えない。
一実施形態においては、鉄粒子を磁石で除去し、SMhBNを濾過と乾燥により単離させる。
反応混合物を取扱い混合するのに適した粘度は、水とアルコールを組合わせることによって得られる。適切なアルコールとしては、メタノール、エタノールおよびプロパノールを含めたC−Cアルキルアルコールが含まれるが、これらに限定されない。50体積%を超えるアルコールの濃度は、粘度に及ぼす追加の効果はほとんどない一方で安全性上の問題を提起する。本明細書中で使用されるジアゾニウムクロリド組成物は特に溶解状態にない場合に本質的に不安定である。不安定化事象が万一発生した場合、アルコールなどの可燃性液体の存在は、火災に対し望ましくない燃料を追加するものと考えられる。
一実施形態においては、水とアルコールの50/50の体積混合物が、表面修飾反応用の溶媒として利用される。さらなる実施形態においては、80体積%の水と20体積%のメタノールの混合物が用いられる。
別の実施形態において、ポリマーと、ポリマー中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含み、表面改質六方晶窒化ホウ素粒子が、1つの表面と表面に結合された置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含むポリマー組成物を製造するためにSMhBNはポリマーと組合され、ここで置換フェニルラジカルは、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含むアリールから選択されたラジカルであり;Rはアルキルまたはアルコキシであり、Rは水素、アルキルまたは置換アリールを含むアリールである。
一実施形態において、Rは水素である。別の実施形態において、XはNH−またはHO−である。別の実施形態において、XはNH−である。別の実施形態において、XはHO−である。
一実施形態において、ポリマーはポリアミド酸を含む。さらなる実施形態では、ポリアミド酸は溶解状態にある。別の実施形態において、ポリマーはポリイミドである。別の実施形態において、ポリマーは、液体状態または溶解状態のいずれかにあるエポキシ含有ポリマーである。別の実施形態では、ポリマーは硬化エポキシ樹脂である。
ポリイミド化学は、当該技術分野において周知である。例えば、Encyclopedia of Polymer Science and Technology中のBryantによる項目、DOI 10.1002/0471440264.pst272.pub2を参照のこと。縮合ポリイミドは通常、対応するポリアミド酸のイミド化によって製造される。適切なポリアミド酸組成物としては、適切な溶媒中の等モル量のジアミン類とテトラカルボン酸二無水物類(または二無水物の酸エステルまたは酸ハロゲン化物エステル誘導体)の反応によって製造されたポリマーが含まれるが、これらに限定されない。一実施形態において、無水物部分はピロメリト酸二無水物(PMDA)、4,4−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロプロパン二無水物(FDA)、および2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物類からなる群から選択される。
適切なジアミン類としては1,4−フェニレンジアミン(PPD)、1,3−フェニレンジアミン(MPD)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−ODA)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル(3,4’−ODA)、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(APB−134)、1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(APB−133)、2,2’−ビス−(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(6Fジアミン)、およびビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル(BAPE)が含まれる。
形成されたポリアミド酸は、ホモポリマーまたは、重合のために2つ以上のジアミンおよび/または二無水物類が使用される場合にはランダムコポリマーのいずれかであってよい。過剰の第1のジアミンまたは第1の二無水物を用いて最初に重合を行い次にそれぞれ異なる二無水物またはジアミンを添加することにより、セグメント化されたコポリマーを形成させることができる。
ポリアミド酸はさまざまな溶媒中でのその溶解性のため、対応するポリイミドに比べはるかに加工性が高い。当該技術分野においては、ポリアミド酸組成物に対する任意の混合および形成作業を実施し、続いてイミド化を行なうことが一般的な実践方法である。ポリイミド類は、溶媒および高温に対する高い不活性を有するものとして周知である。
エポキシ化学は、当該技術分野において周知である。例えば、Encyclopedia of Polymer Science and Technology中のPhamおよびMarkによる項目、DOI 10.1002/0471440264.pst119を参照のこと。「エポキシ樹脂」とは、硬化エポキシを意味するために用いられる当該技術分野の用語である。未硬化エポキシは、ポリマー鎖に沿って環状エポキシド基を有する。硬化エポキシは、圧倒的多数の環状エポキシド基が硬化剤(架橋剤としても公知)との反応を受けてポリマー鎖の間の架橋を形成し、その結果ポリマー鎖の剛性で実質的に不活性の3−D網状構造を形成するエポキシである。適切な未硬化エポキシ組成物は、1つ以上の多機能または二機能エポキシ樹脂類、エポキシ硬化剤、強化剤および硬化促進剤を含む。
適切な多機能エポキシ樹脂類には、フェノール−ノボラックエポキシ、クレゾール−ノボラックエポキシ、ジアミノジフェニルメタンのテトラグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(ヒドロキシルフェニル)メタン、p−アミノフェノールのトリグリシジルエーテル、ナフタレンエポキシ樹脂類、シアヌル酸のトリグリシジル誘導体、ビフェノールエポキシ誘導体が含まれるが、これらに限定されない。適切な二機能エポキシ樹脂類には、ビスフェノールA、ビスフェノールFおよびビスフェノールSのグリシジルエーテル類、および脂肪族エポキシ類などの反応性希釈剤が含まれるが、これらに限定されない。
エポキシ類のための適切な硬化剤としては、アミン類、アミド類、無水物類、ポリアミド類、ポリアミンアダクツ類、有機酸類、フェノール類およびフェノール樹脂類が含まれるが、これらに限定されない。フェノール硬化剤は、組成物の粘度および吸湿に対する効果が穏やかであること、優れた電気的特性および高温機械的特性を有することから、特に好適である。適切なフェノール硬化剤としてはビスフェノールA、キシロック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール、テルペン修飾フェノール樹脂、フェノール樹脂およびポリビニルフェノールが含まれる。
一実施形態においては、エポキシ組成物は同様に、5000〜100000の範囲内の平均分子量を有しエポキシ樹脂溶液中に可溶であるポリマー強化剤も含む。適切なポリマー強化剤には、フェノキシ類、アクリル類、ポリアミド類、ポリシアネート類、ポリエステル類およびポリフェニレンエーテル類が含まれるが、これらに限定されない。
さらなる実施形態において、エポキシ組成物は硬化促進剤も含んでいる。適切な硬化促進剤としては、アミン、グアニジン、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフルオロホウ酸トリフェニルホスホニウムまたはそれらのエポキシアダクツが含まれるが、これらに限定されない。
未硬化エポキシ類は、室温でのその固有の流動性またはさまざまな溶媒中でのその溶解性のため、対応する硬化エポキシに比べはるかに加工性が高い。当該技術分野においては、未硬化エポキシ組成物に対する任意の混合および形成作業を実施し、続いて硬化を行なうことが一般的な実践方法である。硬化エポキシポリマーは、溶媒および高温に対する高い不活性を有するものとして周知である。
一実施形態において、ポリマー組成物は、30〜70重量%のSMhBNを含む。さらなる実施形態においては、ポリマー組成物は、40〜65重量%のSMhBNを含む。一実施形態においては、SMhBNの平均等価球径は0.5μm〜50μmの範囲内にある。さらなる実施形態では、SMhBNの平均等価球径は0.5〜25μmの範囲内にある。
凝集したSMhBNを崩壊させる必要はない。通常、SMhBNは容易に凝集しない。供給メーカーから凝集hBNとしてPT620が販売されている。一部の実施形態においては、熱伝導率が改善されていることを理由として凝集SMhBNが好まれる。SMhBNの凝集は、軟質または硬質であり得る。PT620を表面修飾することにより硬質凝集が形成される。0.5〜50マイクロメートルの範囲内の粒度を有する凝集が適切である。一実施形態において、ポリマー中に分散したSMhBNは、いわゆる多峰性粒度分布の特徴である複数の粒度分布ピークによって特徴づけされ得る。
等方的に平衡化された機械的特性および熱特性を有する表面の平滑なフィルムを作製するためには、フィルム厚の約1/10以下の粒度を有する粒子が望ましい。粒度を増大させると、異方性および表面の粗さがもたらされる。
別の態様では、本発明は、溶媒を含むポリマー溶液と複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを組合せるステップと、溶媒を抽出するステップとを含む方法であって、表面改質六方晶窒化ホウ素粒子が、1つの表面と表面に結合された置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を有し、置換フェニルラジカルは、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含むアリールから選択されたラジカルであり;Rはアルキルまたはアルコキシであり、Rは水素、アルキルまたは置換アリールを含むアリールである方法を提供する。
一実施形態において、Rは水素である。別の実施形態において、XはNH−またはHO−である。別の実施形態において、XはNH−である。別の実施形態において、XはHO−である。
一実施形態において、この方法は、第1および第2の有機液体が混和性であり両方共ポリマーのための溶媒であることを条件として、第1の有機液体中のSMhBNの分散と第2の有機液体中のポリマーの溶液とを組合せるステップをさらに含む。
ポリマーがポリアミド酸である場合、適切な有機液体としては、N,N’−ジメチルアセタミド、N,N’−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、およびヘキサメチルホスホラミドが含まれるが、これらに限定されない。
ポリマーがエポキシ樹脂である場合、適切な有機液体としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトール、ブチルカルビトール、トルエンおよびキシレンが含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、SMhBNは、20〜70重量%の範囲内の固体含有量で第1の有機液体中に分散している。さらなる実施形態において、固体含有量は、30〜40重量%の範囲内にある。分散は、任意の機械的撹拌器を用いて混合するだけで容易に達成される。
一実施形態において、第1および第2の有機液体は両方共ジメチルアセトアミド(DMAc)であり、SMhBNの濃度は30〜40%である。この実施形態において、分散粘度は室温で100cp未満である。100cp未満の粘度は、分散したSMhBNをポリマー溶液中で均質に混合するには不充分であることが多いということが発見された。さらなる実施形態では、SMhBNの重量に基づいて約5〜20重量%のポリマーを添加することによって、DMAc中に、SMhBNが30〜40%のマスターバッチが製造される。ポリマーの存在は粘度を100cp超まで増大させ、ポリマーとSMhBNの良好な相互分散を可能にし、その結果、96/4〜80/20の範囲内の相対的濃度のSMhBN/ポリマーを含むマスターバッチが得られる。このように生産されたマスターバッチは次にさらなるポリマー溶液と混合されて、ポリマー中のSMhBNの所望の最終濃度、すなわち、例えば全固形分に基づき30〜70重量%の範囲内のSMhBN、一実施形態では全固形分の40〜65重量%の範囲内のSMhBNを生産することができる。一実施形態において、ポリマーはポリアミド酸である。一変形実施形態において、ポリマーは未硬化エポキシ樹脂である。
ポリマー分散は、高せん断混合により生産される。適切な高せん断ミキサーとしては、ホモジナイザー(Silverson Mechanics Inc、East Long Meadow、MAより入手可)、ブレンダー、超音波撹拌器、または粉砕媒体付きのロールミルが含まれるが、これらに限定されない。高せん断混合用の有機液体、SMhBNおよびポリマーを含む分散の粘度の適切な範囲は、100〜2000cpの範囲内、好ましくは200〜1500cpの粘度範囲内にあり得る。
一実施形態においては、第2の有機液体は、液体ポリマー、例えば相対的に低い分子量および粘度を有する液体エポキシ樹脂であり得る。この方法において使用するのに適した液体エポキシ樹脂は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、エポキシ修飾液体ゴム、多価アルコールから誘導されたエポキシ樹脂例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなどから作られる。アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートおよびアリルフェニルグリシジルエーテルなどの反応性希釈剤も同様に、SMhBNの分散を改善するために使用可能である。高せん断混合物に適した粘度は200〜1500cpの範囲内にあることが発見された。分散が上述の粘度範囲内になるまでこれを希釈するために、溶媒を使用することができる。
別の実施形態において、第2の有機液体はN,N’−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチルホルムアミドまたはN−メチルピロリドンから選択され、ポリマーはその中に10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%の範囲内の濃度で溶解される。第2の有機液体が液体ポリマーである場合、第1の有機液体との混和性を達成するために、液体ポリマーは、それらが組合されている場合第1の有機液体中に溶解させられる。一実施形態において、第1の有機液体と第2の有機液体は同じである。一実施形態において、第1および第2の有機液体はジメチルアセトアミド(DMAc)である。
一実施形態において、フィルムの機械的特性を改善するために、二無水物がポリアミド酸SMhBN/ポリアミド酸分散中の二無水物部分に対応しており、イミド化ポリマーの分子量を増大させることが所望されるかもしれない。適切な方法は、10〜25ミリグラムの数量で対応する二無水物(ポリアミド酸の一部)を添加し、分散中に無水物が完全に溶解するまで10分間分散を撹拌し、分散の粘度を測定することである。少量の無水物の添加、分散の混合および分散の粘度の測定は、60,000〜150,000cpの範囲内の粘度および好ましくは75,000〜100,000cpの範囲内の粘度が達成されるまで続行されるものとする。これらの粘度は一般に、フィルムの溶液流延とそれに続く堅牢で強いポリイミドフィルムに至るまでのイミド化のために適したポリアミド酸溶液に付随するものである。
SMhBN/エポキシ分散の場合には、40〜80重量%の範囲内、好ましくは50〜70重量%の範囲内の全固形分含有量を有することが好ましい。同様に、100〜2000cpの範囲内、好ましくは200〜1500cpの範囲内の分散の粘度を有することが好ましい。
複合体を、フィルムまたはシート、棒材またはその他の素材形状へと整形し、それに続いて硬化、イミド化または流動性または成形性複合体から非流動性、非成形性複合体への遷移をもたらすためのその他の方法に付すことができる。未硬化複合体の具体的特徴および構成要素に応じて、適切に成形性ある複合体を得るために有機液体の少なくとも一部分を抽出することが望ましいこともある。抽出は、真空オーブンまたは空気循環オーブン内での加熱、または加熱されたドラム上での流延による蒸発を含む(ただしこれらに限定されない)任意の便利な方法によって実施されてよい。
一実施形態において、第2の有機液体は液体ポリマーであり、第1の有機液体のみが抽出に付される。一実施形態においては、第2の有機液体は、ポリマー溶液のための溶媒であり、同様に抽出に付される。
別の態様において、本発明は、ポリマーとポリマー中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含む厚み500μmの未満のフィルムであって、表面改質窒化ホウ素粒子は、1つの表面と表面に結合された置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、置換フェニルラジカルは、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含むアリールから選択されたラジカルであり;ここでRはアルキルまたはアルコキシであり、Rは水素、アルキルまたは置換アリールを含むアリールであるフィルムを提供する。
一実施形態において、Rは水素である。別の実施形態において、XはNH−またはHO−である。別の実施形態において、XはNH−である。別の実施形態において、XはHO−である。
一実施形態において、ポリマーはポリアミド酸を含む。さらなる実施形態では、ポリアミド酸は溶解状態にある。別の実施形態において、ポリマーはポリイミドである。別の実施形態において、ポリマーは、液体状態または溶解状態のいずれかにあるエポキシ含有ポリマーである。別の実施形態では、ポリマーは硬化エポキシ樹脂である。
一実施形態において、ポリマー組成物は、30〜70重量%のSMhBNを含む。さらなる実施形態においては、ポリマー組成物は、40〜65重量%のSMhBNを含む。一実施形態においては、ポリマー中のSMhBNの平均等価球径は0.5μm〜50μmの範囲内にある。さらなる実施形態において、ポリマー中のSMhBNの平均等価球径は0.5〜25μmの範囲内にある。一実施形態において、ポリマー中に分散したSMhBNは、いわゆる多峰性粒度分布の特徴である複数の粒度分布ピークによって特徴づけされ得る。
一実施形態において、フィルムはさらに有機液体を含む。一実施形態において、フィルムは成形性である。一変形実施形態において、フィルムは非成形性である。一般に成形性フィルムは、非成形性フィルムへの前駆物質である。一実施形態において、成形性フィルムはまず最初に成形され、次に単一の連続プロセスにおいて非成形性フィルムへと転換される。一変形実施形態において、成形性フィルムは例えば巻取材として製造される。巻取材は、2次加工業者へと移送され、2次加工業者は、成形性フィルムを複雑な形状へと成形し次に複雑な形状を保持しながら非成形性状態へと硬化またはイミド化させる。
さらなる態様において、本発明は、溶媒中のポリマーの溶液中の複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子の分散を表面上に流延させるステップと、こうして流延された分散を粘性液体フィルムへと成形するステップと、溶媒を抽出して厚み500μm未満のフィルムを形成するステップとを含む方法であって、表面改質六方晶窒化ホウ素粒子が、1つの表面と表面に結合された置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、置換フェニルラジカルは、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含むアリールから選択されたラジカルであり;Rはアルキルまたはアルコキシであり、Rは水素、アルキルまたは置換アリールを含むアリールである方法を提供する。
一実施形態において、Rは水素である。別の実施形態において、XはNH−またはHO−である。別の実施形態において、XはNH−である。別の実施形態において、XはHO−である。
「流延」という用語は、ポリマー組成物を表面に適用しフィルムを形成させるプロセスを意味する。適切な流延プロセスには、調整可能なマイクロメーターフィルムアプリケータ(ドクターブレード)、巻き線型測定棒(マイヤーロッド)、または大量生産において一般的に使用されるスロットダイが含まれるが、これらに限定されない。
フィルム流延に適した組成物(「流延組成物」)は、有機液体、その中に溶解したポリマー、そしてその中に分散した複数のSMhBN粒子を含む。一実施形態において、流延組成物は、第1の有機液体、第1の有機液体中に混和できる第2の有機液体、少なくとも第1または第2の有機液体中に溶解したポリマーの混合物およびその中に分散した複数のSMhBN粒子を含むポリマー複合体を含む。一実施形態において、ポリマーはポリアミド酸である。一変形実施形態において、ポリマーは未硬化エポキシドポリマーである。
さらなる実施形態において、第1および第2の有機液体は同じである。さらなる実施形態において、第1および第2の有機液体はDMAcである。一変形実施形態において、流延組成物は、液体ポリマーとその中に混和可能な第1の有機液体の混合物、およびその中に分散した複数のSMhBN粒子を含むポリマー複合体を含む。さらなる実施形態において、第1の有機液体はDMAcである。さらにもう1つの実施形態において、液体ポリマーは液体エポキシドポリマーである。
一実施形態において、流延組成物が流延される表面は、溶媒の抽出および硬化またはイミド化の後に流延フィルムとの接着接触を提供し、その結果硬化したまたはイミド化されたフィルムを含む層を少なくとも1層有する多層積層物を結果としてもたらすように選択される。一実施形態において、流延組成物はポリアミド酸を含み、適切な表面はポリイミドである。さらなる実施形態において、流延組成物はエポキシ樹脂を含み、適切な表面は硬化エポキシである。別の実施形態では、表面は金属箔の表面である。さらなる実施形態において、金属箔は銅箔である。
金属箔上にフィルムを流延する場合、接着力を達成するように金属表面を粗化することができる。一実施形態において、流延は電着銅のつや消し側で行なわれる。一変形実施形態において、流延は、電着銅箔の光沢表面上で行なわれ、箔は剥離層として作用する。流延がつや消し表面上で行なわれる場合でも、ポリマーが完全に硬化またはイミド化されない場合であれば、2つの層を通常の方法で分離することがなお可能であるかもしれない。しかしながら、ポリマーが完全に硬化またはイミド化される場合、層は密に結合される。
剥離層として使用するのに適したその他の材料としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリカーボネートが含まれるが、これらに限定されない。
このように流延されたフィルムの質は、コーティング組成物中の分散の均一性、閉じ込められた気泡の不在、分散の粘度、均一な厚みを生成するための流延組成物の計量精度などによって左右される。流延組成物の均一性は、一部には溶媒と樹脂による粒子の濡れの達成、そして一部には粒度および粒子凝集に左右される。中程度の粘度の樹脂溶液中の高せん断混合物を用いて粒子を分散させることが好ましい。粒子は、低粘度ポリマー溶液中での分散の貯蔵中に沈殿する傾向をもつ。適切なエポキシコーティング組成物は、100〜2000cpの範囲内の粘度を有する。適切なポリアミド酸コーティング組成物は、75000〜100000cpの範囲内の粘度を有する。気泡は、真空下での撹拌により除去することができる。
さらなる態様において、本発明は、1つの表面を有する、厚み500μm未満のポリマー複合体フィルムの表面上に導電性金属層を被着させるステップと、それに続いて圧力または圧力と熱の組合せを適用してそれらの間の結合をもたらすステップとを含む方法であって、ポリマー複合フィルムが、ポリマーと、1つの表面ならびに表面に結合された置換フェニルラジカルを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含む、ポリマー中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含み、置換フェニルラジカルが、
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含むアリールから選択されたラジカルであり;Rがアルキルまたはアルコキシであり、Rが水素、アルキルまたは置換アリールを含むアリールである方法を提供する。
一実施形態において、Rは水素である。別の実施形態において、XはNH−またはHO−である。別の実施形態において、XはNH−である。別の実施形態において、XはHO−である。
一実施形態において、金属は銅である。さらなる実施形態において、銅は銅箔の形をしている。一実施形態において、導電性金属層は、導電性経路の形をしている。
一実施形態において、この方法は、ポリマー複合フィルムと導電性金属層の間に接着剤層を配置するステップをさらに含んでいる。
他の適切な導電性金属層としては、ステンレス鋼、銅合金、アルミニウム、金、銀、タングステン、ニッケルおよびその合金が含まれるが、これらに限定されない。
接着剤層中で使用するための適切な材料としては、エポキシ類、アクリル類、フェノール、熱可塑性ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミド−イミド類、ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、ポリエーテル−ケトン類、ポリエーテル−スルホン類および液晶ポリマー類が含まれるが、これらに限定されない。
さらなる態様において、本発明は、1つの表面を有する、厚み500μm未満のポリマー複合フィルムの表面と接着接触する導電性金属の層を含む多層品であって、ポリマー複合フィルムが、ポリマーと、1つの表面ならびに表面に結合された置換フェニルラジカルを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含む、ポリマー中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含み、置換フェニルラジカルが
Figure 0005597699
という構造により表わされ、式中XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン類、アルキルおよび置換アリールを含むアリールから選択されたラジカルであり;Rがアルキルまたはアルコキシであり、Rが水素、アルキルまたは置換アリールを含むアリールである多層品を提供する。
一実施形態において、Rは水素である。別の実施形態において、XはNH−またはHO−である。別の実施形態において、XはNH−である。別の実施形態において、XはHO−である。
一実施形態において、金属は銅である。さらなる実施形態において、銅は銅箔の形をしている。一実施形態において、導電性金属層は、導電性経路の形をしている。一実施形態において、この多層品は、ポリマー複合フィルムと導電性金属層の間に接着剤層をさらに含む。
金属層は、銅、金、銀、タングステンまたはアルミニウムを含む任意の金属で形成され得る。一実施形態において、金属層は銅箔である。銅箔は、電着または圧延銅箔を含めて当該技術分野で公知のあらゆる要領で作製することができる。
一実施形態において、接着剤層は、熱可塑性ポリマーを含む。適切な熱可塑性ポリマーには、脂肪族ジアミン類と芳香族二無水物類を反応させることで作られるポリイミド類が含まれるが、これらに限定されない。誘電性接着剤層として有用な他の材料としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミド−イミド類、ポリエーテルイミド類、ポリエーテル−ケトン類、ポリエーテル−スルホン類および液晶ポリマー類が含まれる。一変形実施形態において、接着剤層には、熱硬化性ポリマーが含まれる。適切な熱硬化性ポリマーには、エポキシ類、フェノール樹脂類、メラミン樹脂類、アクリル樹脂類、シアネート樹脂類およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。一般に、接着剤層は3〜35μmの範囲内の厚みを有し、20℃で25〜90ppm/℃の面内熱膨張係数(CTE)を有する。
一実施形態において、接着剤層は、150〜350℃のガラス転移温度を有するポリイミドを含む。一般的に、接合温度は、ガラス転移温度よりも20〜50度高い。さらなる実施形態において、接着性ポリイミドは、50〜90mol%の脂肪族ジアミンと1〜50mol%の芳香族ジアミンを含むジアミン成分を伴う芳香族二無水物を縮合することにより合成される。さらなる実施形態において、脂肪族ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン(HMD)であり、芳香族ジアミンは1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼンであり、芳香族二無水物は、150〜200℃の範囲内のガラス遷移温度を有する、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ポリマーとの組合せである。
別の実施形態において、接着剤は、60〜98モル%の
Figure 0005597699
という構造式Iの反復イミド単位と、2〜40モル%の
Figure 0005597699
という構造式IIの他の反復イミド単位とを含むヒートシール可能なコポリイミドであり、式中Rはピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物およびm−フェニレンビス(トリメリット酸)二無水物;からなる群から選択された四価の有機カルボン酸二無水物のラジカルであり、R’は、p−フェニレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ベンゼン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)フェニルエーテルおよびポリシロキサンジアミンからなる群から選択された二価の芳香族または脂肪族ジアミンのラジカルであるが、ただし、ここで構造式(I)の反復イミド単位が構造式(II)の反復イミド単位と異なることを条件とする。
導電性金属層の厚みは、一般に2〜500μmの範囲内にあり得、一実施形態において、導電性金属層の厚みは3〜35μmの範囲内にある。一実施形態において、導電性金属層は、20℃で15〜17ppm/℃の範囲内のCTEを有する銅箔である。
導電層は、積層物の接着力を改善するため機械的または化学的に前処理され得る。当該技術分野において一般に実践される前処理としては、銅、亜鉛、クロム、スズ、ニッケル、コバルト、他の金属およびこれらの金属の合金の薄層の、接合表面に沿った浸漬被着;電着が含まれるが、これらに限定されない。表面の粗化以外に、化学的前処理は同様に、金属酸化物基の形成をももたらし、金属層と誘電性多層の間の接着力の改善を可能にするかもしれない。一実施形態において、前処理は、金属の両面に適用され、金属の両面について接着力の増強を可能にする。
一実施形態においては、上述の流延組成物で金属、好ましくは銅の箔をコーティングすることによって、樹脂コーティングされた箔が製造される。一実施形態において、流延組成物は、連続的プロセス内でのコーティングと圧縮ロールの組合せを用いて、移動する銅箔上へと計量される。他の適切なコーティングプロセスは、ブレードまたはナイフコーティング、スロットまたは押出しコーティング、グラビアコーティング、スライドコーティングそしてカーテンコーティングである。一実施形態において、コーティングされた箔は、典型的にはオーブン内で乾燥されて未硬化コーティングの粘度を増大させ、それを部分的に硬化またはイミド化させていわゆるBステージ組成物を形成する。一実施形態において、プロセスは連続コーティングプロセスであり、Bステージ組成物でコーティングされた箔を、さらなる使用のためロール上に巻きつけることができる。一部の実施形態において、第1のコーティング層は完全に硬化され、その後、コーティングされた箔にさらに1つ以上の追加の層がコーティングされる。
一実施形態において、導電性金属層は、乾式メッキまたは湿式メッキにより、フィルムの表面上に形成される。当該技術分野において公知の乾式メッキ法には、スパッタリングまたはイオンメッキが含まれる。湿式メッキでは、硬化した層の表面はまず最初に、過マンガン酸塩、亜クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸または硝酸などの酸化剤で粗化されて、導電性層を固着させるための起伏ある表面(「アンカー」)を形成する。その後、化学メッキと電気メッキを組合わせた方法により、導体を形成することができる。
しかしながら、形成された多層積層物を、プリント回路板の生産における出発材料として役立てることができる。プリント回路板は、金属表面に対するフォトレジスト材料の適用により製造される。ポジ型フォトレジストの場合、回路のパターンは、フォトレジストの表面上に光画像形成され、従ってポジ型フォトレジストが光重合される。光画像形成には、コヒーレントおよび/または非コヒーレント光源が関与し得る。1つの光画像形成方法は、フェーズマスクを通したものである。光重合パターンは、形成されるべき回路を複製する。光画像形成の後、樹脂コーティングされた箔は、未重合の感光性ポリマーを溶解させる溶媒に付される。このように処理された樹脂コーティング済み箔は次に、曝露された金属の化学的処理に付される。曝露された金属が化学的に除去された後、樹脂コーティング済み箔は、光重合された材料の層を除去するためイオンビームエッチングなどのエッチングに付され、その結果下にある導電性経路のパターンを露出させ、いつでも電子部品を収容できる状態となったプリント回路板を作る。このように形成されたプリント回路板は、上述のような多層プリント回路板のコア層として機能することができ、あるいは、単層プリント回路板としてとどまることもできる。コーティング組成物から製造されたコーティングの厚みおよびその硬化またはイミド化されたポリマーの性質に応じて、プリント回路板は剛性または可撓性であり得る。
さらなる実施形態においては、硬化またはイミド化された層をドリル、レーザーなどでせん孔して、ビアホールまたはスルーホールを形成することができる。
測定:
硬化されたフィルムのガラス転移温度(T)と面内熱膨張係数(CTE)を、IPC試験方法第2.4.24.5にしたがってThermal Mechanical Analyzerを用いて決定した。CTEは、フィルムの平面内で単一方向で決定した。フィルムのガラス転移、弾性率および損失弾性率を、IPC試験方法第2.4.24.4にしたがって、Dynamic Mechanical Analyzerを用いて決定した。
フィルムの平面に対して垂直な熱伝導率を以下の関係式を用いて計算した:
伝導率=拡散係数×C×嵩密度
フィルムの比熱(C)を、標準的方法を用いるサファイア標準に対し示差走査熱量計(DSC)を使用して測定した。厚みtと嵩密度ρ(w/{πr・t})の値は、室温測定に基づいている。
熱拡散係数は、NETZSCH−Geraetebau GmbH、Selb、Germanyから入手可能なNetzsch LFA 447Nano Flash(登録商標)Xenon Flash Apparatusを用いて25℃で測定した。直径1インチ(25.4mm)の各打抜き試験片の両面に金の層をスパッタコーティングし、その後グラファイト層を噴霧した。こうして製造した試験片を、測定中に試験片の温度を一定に維持するため循環浴により冷却したホルダー内に取付けた。フラッシュランプ利得は、78〜5000の範囲内で1260に設定した。10および66msのパルス幅を用いた。検出器は、液体窒素で冷却したIR検出器であった。各データポイントは、4つの試験片の平均を表わす。
実施例1および比較例A:
100mlの脱イオン水と57mlの0.5M塩酸中に室温で8.0gのパラフェニレンジアミンを溶解させた。50mlの脱イオン水中に溶解させた亜硝酸ナトリウム5.1gを溶液に添加して、対応するジアゾニウムクロリドを作った。ジアゾニウム塩溶液を、200mlのメタノールおよび800mlの水中に分散させた25gのhBN(NX1 grade、Momentive Performance Materials、Strongsville、USA)を含む分散に添加した。鉄粉末(325メッシュ)6.0gグラムを分散に添加し、室温で撹拌した。5分後に、この分散に250mlの0.5M塩酸を添加し、さらに30分(min)間撹拌した。分散を濾過し、水、アンモニア溶液(1リットルの水中にアンモニア溶液25cc)そして次にメタノールで洗浄した。生成物を、真空オーブン内において一晩100℃で乾燥させ、乾燥SMhBNを生成した。
熱重量分析(TGA−10℃/分の加熱速度、空気雰囲気)は、このように製造した試験片が、250℃〜600℃の間の重量損失に基づくSMhBNの重量に基づいて2.55重量%(wt−%)のアミノフェ二ル基を含むことを示した。SMhBNの飛行時間型二次イオン質量分光(ToF−SIMS)分析は、m/z92および106で陽イオンピークを示した。92のm/zの陽イオンピークは、hBNの表面上の−C−NH基の存在を確認した。106でのm/zイオンピークは構造−N−C6H4−NH2に対応し、アミノフェニル基が共有結合を通してhBN内のN原子に付着されたことを確認している。
図2aは、受取ったままのhBNのプレートレット縁部の透過型電子顕微鏡写真(TEM)である(比較例A)。図2bは、実施例1にしたがって製造されたSMhBNのプレートレット縁部のTEMである。2つの試料の事実上同一の外観は、hBNのプレートレット間のアミノフェニルラジカルのインターカレーションをほとんどまたは全く示していなかった。図1aおよび1bは、それぞれ3.55Åおよび3.46Åの「d」(0002)の間隔を示す。
図3aは、実施例1のSMhBN中の基底面のTEMの、プレートレット縁部から見た図である。図3bは、実施例1のSMhBN中のプレートレット縁部のTEMの、基底面から見た図である。図3aおよび3bは縁部上には無いが基底面上にはある非晶質コーティングを示し、それゆえ、基底面上でのみ表面修飾が起こったことを示す。
実施例2〜5
実施例1の手順にしたがったものの、パラフェニレンジアミン(PPD)の量は変えられた。亜硝酸ナトリウム、塩酸および鉄の量は、モルベースでパラフェニレンジアミンと比例して変更した。TGAから測定した重量損失データ(250〜600℃)をhBN表面上のアミノフェニルグラフトの量として取上げた。結果は表2に示されている。
Figure 0005597699
実施例6〜8
異なるグレードのhBNを表面修飾するために実施例1の手順を使用した。室温で50mlの脱イオン水と28.5mlの0.5M塩酸中に4.0gのPPDを溶解させた。50mlの脱イオン水中に溶解させた亜硝酸ナトリウム2.55gをこの溶液に添加して対応するジアゾニウムクロリドを作った。このジアゾニウム塩溶液を、100mlのメタノールおよび400mlの水中の25gの1グレードの六方晶窒化ホウ素(NX1、PT120 & PT620、Momentive Performance Materials、Strongsville、USA)を各々含む分散に添加した。鉄粉末(325メッシュ)3.0gグラムを各分散に添加し、室温で撹拌した。5分後に、各々の分散に125mlの0.5M塩酸を添加し、さらに30分間撹拌した。各分散を濾過し、水、1リットルの水とアンモニア溶液25ccからなるアンモニア溶液、その後メタノールで洗浄し真空オーブン内において100℃で乾燥させた。表面官能基の量を熱重量分析により決定した。結果は表3に示されている。
Figure 0005597699
実施例9
実施例1に報告されているこの同じ手順を、hBN表面上でヒドロキシファニルグラフトを行なうためにも使用した。PPDを同量のパラアミノフェノールで置換した。反応後、TGAにより、このように製造したSMhBNがその全重量に基づいて約0.51重量%のヒドロキシフェニル基を含んでいることが示された。SMhBNのToF−SIMS分析は、m/z93および107で陽イオンピークを示した。93での陽イオンピークは、hBNの表面上の−C−OH基を確認した。107でのピークは、−N−C6H4−OHに対応し、ヒドロキシフェニル基が共有結合を通してhBN内のN原子に付着されていることを確認している。
実施例10および比較例B
窒素雰囲気下において室温でジメチルアセトアミド(DMAc)溶媒中の0.8モルの4.4’−オキシ−3,4,3’,4’−ジフタル無水物(ODPA)と0.2モルのピロメリト酸二無水物(PMDA)を1.0モルの1,3−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(134APB)と反応させることにより、ポリアミド酸溶液を形成した。このように製造したポリアミド酸溶液の粘度は、1.40s−1せん断速度で8500cpであった。固形分含有量は19.5重量%であった。
比較例B
40.0gの上述のポリアミド酸溶液を、受取ったままのhBN7.8gと混合し、分散を30分間室温で撹拌した。Brookfield Model DV−II+Viscometerを用いて、分散の粘度を測定した。結果は表4に示されている。この組成は、50重量%の樹脂と50重量%のhBNとを含む硬化フィルムの組成に対応していた。
実施例10
同量のポリアミド酸、実施例1のSMhBNを用いて比較例Bの分散と類似した分散を作り、粘度を測定した。データを表4にまとめる。
Figure 0005597699
実施例11:
実施例1の通りに製造した30gのSMhBNを機械的撹拌器を用いて60gのDMAcと組合せ、分散を形成した。SMhBN分散に実施例10のポリアミド酸溶液51.3gを添加し、75%の速度で4分間Silverson Homogenizerを用いて十分に混合して、SMhBN/ポリアミド酸濃縮物またはマスターバッチを形成した。
このようにして作ったSMhBN/ポリアミド酸マスターバッチ56.51gを、機械的撹拌器を用いて約20分間追加の29.84gのポリアミド酸溶液と混合して、硬化フィルム内の55重量%のSMhBN濃度に対応するSMhBN/ポリアミド酸分散/溶液を作った。SMhBN/ポリアミド酸分散/溶液に25mgのODPAアリコートを添加した。各添加の後、固体が完全に溶解するまで約10分間、分散/溶液を混合した。合計6つのODPAアリコートを添加した後、分散/溶液の粘度は0.70s−1のせん断速度で77400cpまで上昇した。このように製造した分散/溶液を30分間真空下でデシケータ内に保って、閉じ込められた気泡を除去した。結果として得た分散/溶液を、0.010インチ(in)の開口部を備えたドクターブレードを用いてポリエステルフィルムの表面上に流延させ、長さ12インチ、幅8インチのフィルムを作製した。このように形成した2層フィルムを、空気循環オーブン内で30分間80℃で焼成した。2層を分離し、SMhBN/ポリアミド酸フィルムを金属フレーム内の所定の場所に挟持し、空気循環オーブン内において15分間100℃で焼成した。このように生産されたBステージフィルムを次に、300℃まで5℃/分で加熱し300℃で5分間保持することによって炉内で硬化させ、次に急速に375℃まで加熱し5分間375℃に保持した。5分間のソークの終了時点で、炉をオフに切換え、こうして処理した試験片を、なおも炉の中で、室温まで冷却させた。
比較例C:
機械的撹拌器を用いて、DMAc60gと受取ったままのhBN(NX1グレード)30gを混合することによって、hBN濃縮物を作った。その後、この分散に対して、実施例10で記述したポリアミド酸溶液51.3gを添加し、75%の速度で4分間、高せん断Silverson Homogenizerを用いて十分に混合した。このように作られたhBN濃縮物56.51gを、機械的撹拌器を用いて約20分間、29.84gのポリアミド酸溶液と混合して、硬化フィルム中に55重量%のhBNを含むポリアミド酸の分散/溶液を作った。25ミリグラムのアリコート中のODPAをこのように製造した分散/溶液に添加し、固形物が分散中に完全に溶解するまで、各アリコートについて約10分間混合した。合計2つのこのようなODPAアリコートを分散/溶液に添加して、分散/溶液の粘度を0.70s−1せん断速度で79200cpまで上昇させた。結果として得た分散/溶液を脱ガスし、フィルムへと流延し、実施例11の分散/溶液について記述した要領で後処理した。
実施例10のポリアミド酸溶液を用いて、対照のポリイミドフィルムを作った。全ての固体が溶解するまで約10分間、機械的撹拌器を用いて100mgのODPAと100gのポリアミド酸溶液を混合した。こうして製造したポリマー溶液の粘度は、0.70s−1で72200cpであった。実施例11中で報告されたものと同じ手順を用いて、フィルムを作製し硬化させた。
実施例11、比較例Cで生産したフィルムおよび未充填ポリイミドフィルムの熱特性および機械的特性を、熱機械分析および動的機械分析の両方を用いて決定した。
Figure 0005597699
実施例12〜14および比較例D
実施例1で記述されている通りに、ただし表6に記されているような異なる相対的割合で、実施例1のSMhBNをポリアミド酸溶液と組合せ、ポリイミドフィルムに転換した。表6は、このように製造されたフィルムのCTEを示す。
Figure 0005597699
実施例15〜22および比較例D
実施例6〜8で製造したSMhBN試料を、一定範囲の割合全体にわたり、実施例11中の手順にしたがってポリアミド酸と組合わせ、表7中に列挙したSMhBN/ポリイミド複合フィルムを生成した。フィルムの平面に対して垂直な熱伝導率を決定し、その結果も表7に記した。
Figure 0005597699
実施例23
24.8gのODPAを4.25gのPMDAと組合わせて、混合物を形成した。このように形成した混合物を、2時間にわたり、350mlのDMAc中の29.2gの1,3−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(134APB)溶液にゆっくりと添加して、15%のポリアミド酸溶液を形成した。10000cpの粘度に達した後、実施例1のSMhBN11gを加え、充分撹拌して、細かい分散を得た。次に、連続撹拌しながら少量のPMDAをゆっくり添加することにより、ポリマーの粘度を75000センチポイズまで上昇させた。
溶液混合物を次に真空下で脱ガスし、ガラス板上にフィルムとして流延させて、約12×12インチというサイズのフィルムを作製した。このようにコーティングした板を、100℃に設定したホットプレート上で15分間乾燥させた。フィルムをホットプレートから除去し、室温まで冷却させた。フィルムをピンフレーム上に取付けた。こうして取付けたフィルムを乾燥させ、一時間にわたり120から300℃まで温度を上昇させるようにプログラムされたオーブン内で硬化させた。その後、フレームに取付けたフィルムをオーブンから取出し、400℃まで予熱した第2のオーブン内に直ちに入れた。フレームに取付けたフィルムを第2のオーブン内で5分間加熱し、次に取出し、ベンチ上で冷却させた。
冷却したフィルムをフレームから取外し、縁部をトリミングして8×10inの試験片を得た。このようにトリミングしたフィルムを次に2枚の12×12インチ(厚み18μm)の銅箔の間に置いた。このように形成したパッケージをその後、コークプレート(caulk plate)/アルミホイル、Teflon(登録商標)PFAシート/銅箔/SMhBN−ポリイミド複合フィルム/銅箔/Teflon(登録商標)PFAシート/アルミホイル/コークプレートで構成されたより大きいサンドイッチの中に挿入した。このように形成した多層サンドイッチを、真空オーブン内の150℃の温度に設定された油圧プレスのプラテンの間に設置した。次にプレスを350℃まで加熱し、プラテンに350psiの圧力を加えた。プレスを150℃まで冷却し、パッケージをプレスから取り出し、積層物を取外した。
実施例24および比較例EおよびF
25mlのメチルエチルケトン中に、9.0gのポリ(o−クレシルグリシジルエーテル)−コ−ホルムアルデヒド、(分子量1080、Aldrich、USA)、0.9gのPKHHフェノキシ樹脂(Phenoxy Specialties、Rock Hill、SC、USA)、0.9gのビスフェノールA、ジシクロペンタジエン−フェノール付加物である3.6gのDurite(登録商標)D_SD−1819(Borden Chemical Inc.、Louisville、KY)および0.86gの2−エチル−4−メチルイミダゾールを溶解させることにより、エポキシ樹脂組成物を製造した。このように形成したエポキシ溶液を、30分間室温で磁気撹拌器を用いて撹拌した。
実施例9のヒドロキシフェニルグラフトしたSMhBN14.4gを以上で製造したエポキシ溶液に添加し、結果として得た混合物を室温で撹拌し、その後続いて4分間超音波プローブ(1ワットのヘッドと1/4インチのソニックホーンを備えたDukane Sonic Welder)を用いて撹拌した。このように生成した分散を真空下で脱ガスした。このように音波処理した分散を、0.010インチの開口部を伴うドクターブレードセットを用いてポリエステルフィルム上に流延させた。50℃の空気循環オーブン内で30分間、流延フィルムを乾燥させ、ベースポリエステルフィルムからフィルムを剥ぎ取った。乾燥したフィルムを多孔質繊維ガラス/Teflonシート上に置き、空気循環オーブン内で30分間130℃、10分間150℃そして1時間170℃で加熱することにより硬化させた。
比較例E:
受取ったままの状態でNX1hBNを使用したという点を除いて実施例24のフィルムと同一のフィルムを製造した。
比較例F
そして同じ要領で、ただしhBNを一切使用しないで、追加のフィルムを製造した。
表8は、3枚のフィルムのCTE結果を示す。
Figure 0005597699
以上、本発明を要約すると下記のとおりである。
1.ポリマーと、その中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含む複合体であって、該表面改質六方晶窒化ホウ素(SMhBN)粒子が、表面と該表面に結合した置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、該置換フェニルラジカルが、構造:
Figure 0005597699
[式中、XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン、アルキルおよび置換または未置換アリールから選択されるラジカルであり;ここで、Rがアルキルまたはアルコキシであり、Rが水素、アルキルまた
は置換もしくは未置換アリールである]により表わされる、上記複合体。
2.Rが水素であり、XがNH−である、上記1に記載の複合体。
3.Rが水素であり、XがHO−である、上記1に記載の複合体。
4.ポリマーがポリアミド酸である、上記1に記載の複合体。
5.ポリマーがポリイミドである、上記1に記載の複合体。
6.ポリマーが硬化エポキシ樹脂組成物である、上記1に記載の複合体。
7.ポリマーが未硬化エポキシ樹脂組成物である、上記1に記載の複合体。
8.SMhBN粒子が、0.5〜50μmの範囲内の粒径を有する、上記1に記載の複合体。
9.SMhBNの濃度が30〜70質量%である、上記8に記載の複合体。
10.複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子を、溶媒を含むポリマー溶液と組合せるステップと、溶媒を抽出するステップとを含む方法であって、表面改質六方晶窒化ホウ素粒子が、表面と該表面に結合した置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、置換フェニルラジカルは、構造:
Figure 0005597699
[式中、XはNH−、HO−、ROC(O)−、RC(O)O−、HSO−、NHCO−、ハロゲン、アルキルまたは置換アリールを含めたアリールから選択されたラジカルであり;ここでRはアルキルまたはアルコキシであり、Rは水素、アルキルまたは置換もしくは未置換アリールである]
で表わされる、上記方法。
11.Rが水素であり、XがNH−である、上記10に記載の方法。
12.Rが水素であり、XがHO−である、上記10に記載の方法。
13.ポリマーがポリアミド酸である、上記10に記載の方法。
14.ポリマーが未硬化エポキシ樹脂組成物である、上記10に記載の方法。
15.SMhBN粒子が、0.5〜50μmの範囲内の粒径を有する、上記10に記載の方法。

Claims (2)

  1. ポリイミドまたは硬化エポキシ樹脂であるポリマーと、その中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含む複合体であって、該表面改質六方晶窒化ホウ素(SMhBN)粒子が、表面と該表面に結合した置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、該置換フェニルラジカルが、構造:
    Figure 0005597699
    [式中、XはNH2−、HO−、R2OC(O)−、R2C(O)O−、HSO3−、NH2CO−、ハロゲン、アルキルおよび置換または未置換アリールから選択されるラジカルで
    あり;ここで、R1がアルキルまたはアルコキシであり、R2が水素、アルキルまたは置換もしくは未置換アリールである]により表わされる、上記複合体。
  2. 複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子を、溶媒を含むポリマー溶液と組合せるステップと、溶媒を抽出するステップとを含む、ポリイミドまたは硬化エポキシ樹脂であるポリマーと、その中に分散した複数の表面改質六方晶窒化ホウ素粒子とを含む複合体を製造する方法であって、表面改質六方晶窒化ホウ素粒子が、表面と該表面に結合した置換フェニルラジカルとを有する六方晶窒化ホウ素粒子を含み、置換フェニルラジカルは、構造:
    Figure 0005597699
    [式中、XはNH2−、HO−、R2OC(O)−、R2C(O)O−、HSO3−、NH2CO−、ハロゲン、アルキルまたは置換アリールを含めたアリールから選択されたラジカルであり;ここでR1はアルキルまたはアルコキシであり、R2は水素、アルキルまたは置換もしくは未置換アリールである]
    で表わされる、上記方法。
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