JP5596639B2 - 液垂れ防止バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造装置における枚葉洗浄工程に使用する液垂れ防止バルブに関する。
半導体製造装置の洗浄プロセスには、バッチ洗浄と枚葉洗浄とがあるが、半導体ウェハの大型化やチップの微細化及び配線の多層化等に適し、廃液処理に対する環境負荷の少ない枚葉洗浄が、近年増加している。枚葉洗浄は、薬液をノズルから塗布して半導体ウェハを一枚一枚洗浄する方法であるので、洗浄毎にノズル先端から垂れ落ちる液垂れ現象を防止する必要がある。そこで、例えば、特許文献1、2に、液垂れ防止に関する技術が開示されている。
特許文献1の技術は、図14、図15に示すように、出力ノズル500に連通する液体排出通路200を戻しばね600によって閉じる排出弁300と、出力ノズル500に連通する内室400とを備え、排出弁300を閉じた後に液体を出力ノズル500から吸い戻すため、戻しばね600によって排出弁の一部301を液体排出通路200内に突入させて内室400の容積を増大させる技術である。
また、特許文献2の技術は、流体が流れる流路上に設けられ、ダイアフラム弁体を作動させて弁座に当接又は離間させることにより流体の供給を制御する薬液弁において、ダイアフラム弁体と同期して作動するサックバック用ダイアフラム弁体を設けた技術である。
また、ノズルからの液垂れは、薬液の表面張力によっても影響される。例えば、表面張力の大きい薬液は、粘度が高く、バルブを閉じた後でも液切れしにくい傾向にあり、結果として、液垂れも生じやすい。反対に、表面張力の小さい薬液では、バルブを閉じた瞬間に液切れはするが、大気圧に押されて気泡を噛み込む場合がある。そして、ノズル先端部の薬液に気泡が混入すると、薬液が均一に塗布されず、洗浄ムラが発生する。また、気泡より下方の液体は、ノズル内に吸引されずに液垂れも、生じやすい。
この気泡問題と、液垂れ問題を解決するために、例えば、特許文献3の技術が開示されている。特許文献3の技術は、外周面に多数の微細孔を有し、所定の長さと微小な内径とを有する多数の中空繊維を、互いの間に隙間を設けて束にして、ハウジング内に収納した吐出ノズルの技術である。
特開昭58−28072号公報 特開2003−278927号公報 特開2000−124126号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された技術には、次のような問題があった。特許文献1の技術では、戻しばね600によって排出弁300を閉じた後に、液圧に抗して弁体の一部301を液体排出通路200内に突入させて内室容積を増大させ、液体をノズル500から吸い戻すことができる。しかし、液圧に比較して、戻しばね600の付勢力が大きすぎると、次に排出弁300を開放位置に移動させることができなくなることがある。その結果、戻しばね600によって弁閉方向に作用するばね付勢力を小さくせざるを得ないので、排出弁300の弁閉スピードが遅くなり、弁閉時にノズル500内の液体に伝わる衝撃(水撃)が小さくなる傾向にあった。そして、弁閉時の水撃が小さいと、ノズル先端での慣性力を利用した液切れが適正に行われないという問題があった。結局、弁閉時におけるノズル先端での液切れが適正に行われなければ、その後に吸引を行っても、液垂れを確実に防止することができないのである。
また、特許文献1の技術では、弁体の一部301を液体排出通路200内に突入させて内室容積を増大させる構造であるので、弁体の一部301は液体排出通路200の内壁に摺接する構成をとる必要がある。そのため、弁体の構造が複雑となり、加工精度も高める必要があるので、装置のコスト高に繋がり易いという問題もあった。
さらに、特許文献1の技術では、液体が戻しばね600の螺旋形状の間を通過するので、乱流が生じやすい。そのため、乱流を層流に戻すために、戻しばね600が当接する内室端からノズル先端までのノズル内流路を所定の長さ以上確保する必要があった。その結果、バルブ装置の軸線方向のサイズが大きくなり、バルブの小型軽量化を図ることが困難であった。
また、特許文献2の技術では、ダイアフラム弁体と同期して作動するサックバック用ダイアフラム弁体を設けたので、弁体を閉じると同時に薬液を吸引できる。したがって、特許文献1の技術よりも、弁閉時におけるノズル先端での液切れが適正に行われやすい。しかし、薬液を供給する回路とは別に、サックバック回路を設けているので、バルブ全体のサイズが大きくなると同時に、重量が重くなり、バルブの小型軽量化の要請に応えることは困難であるという問題があった。
さらに、特許文献3の技術では、中空繊維の充填率を30〜60%程度にする必要があり(段落〔0016〕参照)、液体を所定流量流すためには、ハウジング径を大きくせざるを得なかった。そのため、バルブの小型軽量化の要請に応えることが困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、バルブ閉時の液切れが制御しやすく、小型軽量で層流形成が容易な液垂れ防止バルブを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の液垂れ防止バルブは、次のような構成を有している。
(1)入力流路と、出力流路と、前記入力流路と前記出力流路が連通する弁室とを有し、前記弁室内のうち前記出力流路が連通する弁孔の周辺部に弁座が形成されている流路ブロックと、エア流路が形成されたエアブロックと、前記流路ブロックと前記エアブロックの間に固定された前記弁座に当接離間するダイアフラム弁体とを有する液垂れ防止バルブにおいて、前記入力流路が連通する入力ポートが前記流路ブロックの上面に形成されていること、前記流路ブロックのうち前記上面と対向する下面に前記出力流路が連通する出力ポートが形成されていること、前記流路ブロックの側面に前記弁室が形成されていること、前記側面に前記エアブロックが当接すること、前記ダイアフラム弁体は、前記ダイアフラム弁体の背面室に対して加圧することで前記弁座と当接し、前記背面室を負圧にすることで前記弁座と離間すること、前記弁座周辺にダイアフラム逃げ溝が形成されていること、前記ダイアフラム逃げ溝は、前記弁孔を中心にドーナツ形状に形成されていること、前記入力流路が前記弁室に連通している弁室連通口は、前記ダイアフラム逃げ溝に形成されていること、を特徴とする。
)()に記載する液垂れ防止バルブにおいて、前記ダイアフラム逃げ溝は、前記ダイアフラム弁体が前記弁座に当接したときに前記ダイアフラム弁体の膜部が前記ダイアフラム逃げ溝の底に当接しない深さを有すること、が好ましい。
)()又は()に記載する液垂れ防止バルブにおいて、前記ダイアフラム逃げ溝は、前記弁座周辺に形成されたドーナツ形状の中心側凸部、及びドーナツ形状の外周側凸部の間に形成されていること、前記中心側凸部は前記弁座面よりも低いこと、が好ましい。
)(乃至)に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、前記ダイアフラム逃げ溝が形成されていることにより、前記ダイアフラム弁体が前記弁座に対して全周にわたって均一の応力により当接すること、が好ましい。
)(1)乃至()に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、前記入力流路、前記出力流路、及び前記弁室が、耐薬品性を有する素材で形成されていること、又は耐薬品性を有する素材が被覆されていること、が好ましい。
)(1)乃至()に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、前記出力流路は、前記出力流路の出力ポートにおいて流体が層流になるだけの長さを有すること、が好ましい。
)(1)乃至()に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、前記出力ポートは出力ノズルに形成されていること、が好ましい。
)(1)乃至()に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、マニホールドベースに設置すること、が好ましい。
)(1)乃至()に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、前記流路ブロック内に複数の入力流路と、複数の出力流路と、複数の弁室と、複数の弁孔と、複数の弁座とを有すること、前記エアブロック内に複数のエア流路を有すること、前記ダイアフラム弁体は前記複数の弁座と対応する複数個有すること、が好ましい。
次に、本発明に係る液垂れ防止バルブの作用及び効果について説明する。
(1)入力流路が連通する入力ポートが流路ブロックの上面に形成されていること、流路ブロックのうち上面と対向する下面に出力流路が連通する出力ポートが形成されていること、流路ブロックの側面に弁室が形成されていること、側面に前記エアブロックが当接すること、ダイアフラム弁体は、ダイアフラム弁体の背面室に対して加圧することで弁座と当接し、背面室を負圧にすることで弁座と離間する。それにより、小型軽量の液垂れ防止バルブを提供することができる。負圧によりダイアフラム弁体を弁座と離間させることにより、弁開する際に必要とされる部品点数を少なくすることができる。そのため、液垂れ防止バルブの構成を流路ブロック、エアブロック、ダイアフラム弁体の3つにより構成させることができ、部品点数を少なく小型軽量化を図ることができる。
また、部品点数が少なく構造を単純化することができるため、液垂れを確実に防止することができる。具体的には、ダイアフラム弁体が弁座に当接することにより液垂れを防止することができる単純構造であるため、ダイアフラム弁体と弁座のシール力を確保することで液垂れを確実に防止することができる。さらに、出力流路が直線状に形成されていることにより、流体が層流になりやすい。
また、弁座周辺にダイアフラム逃げ溝が形成されていること、そのダイアフラム逃げ溝は、弁孔を中心にドーナツ形状に形成されていること、入力流路が弁室に連通している弁室連通口は、ダイアフラム逃げ溝に形成されている。それにより、ダイアフラム弁体を弁座に対して全周にわたって均一の応力により当接させることができる。そのため、シール力を弁座の全周において均一に維持できるため、液垂れを確実に防止することができる。
具体的には、ダイアフラム逃げ溝が存在しない場合にあっては、ダイアフラム弁体に対して背面室から加圧されると、ダイアフラム弁体は空間である弁室連通口に押される形になる。そのため、ダイアフラム弁体のうち弁室連通口に当たる一部のみが凹んだ形となる。ダイアフラム弁体の一部の形状が変化すると弁座と当接するダイアフラム弁体の当接部がずれこむ。その結果、ダイアフラム逃げ溝が存在しない場合では、ダイアフラム弁体が弁座とずれるため、全周にわたって均一の応力により当接させることができない。そのため、シール力が弁座の全周において不均一になり、シール力の弱いところができる。シール力の弱いところから流体の漏れが発生する可能性があるので、確実に液垂れを防止することができない。
それに対して、ダイアフラム逃げ溝がドーナツ形状に形成され全周にわたり形成されているため、ダイアフラム弁体の形状の変化もダイアフラム逃げ溝の形状と同様に全周にわたり均一となる。形状の変化が全周にわたり均一であることにより、ダイアフラム弁体と弁座との当接面がずれることを防止することができる。そのため、ダイアフラム弁体を弁座に対して全周にわたって均一の応力により当接させることができ、液垂れを確実に防止することができる。また、弁開時においてダイアフラム逃げ溝に流体が存在し、流体がダイアフラム弁体を弁開方向へと押し上げる力となる。そのため、ダイアフラム逃げ溝が形成されていることにより小さな負圧の力により弁開することができる。
)の構成では、()に記載する作用効果のほか、ダイアフラム逃げ溝は、ダイアフラム弁体が弁座に当接したときにダイアフラム弁体の膜部がダイアフラム逃げ溝の底に当接しない深さを有することにより、ダイアフラム弁体と弁座とのシール力を保つことができる。
具体的には、ダイアフラム逃げ溝の深さは浅いことが好ましい。その理由は、ダイアフラム逃げ溝が浅いことにより、ダイアフラム逃げ溝の容積が小さくなる。それにより、ダイアフラム逃げ溝に存在する流体が少なくなり、ダイアフラム弁体がダイアフラム逃げ溝を押圧した場合に発生する流体の移動量が少なくなる。流体がダイアフラム逃げ溝から弁座方向に移動するとダイアフラム弁体を押し上げる方向に力が発生する。ダイアフラム弁体が押し上げられると、シール力が弱くなるため問題となる。また、その分シール力を増すために加圧をしなければならず使用するエネルギーが大きくなるため問題となる。そこで、ダイアフラム逃げ溝の容積を小さくし、流体の移動量を少なくすることでダイアフラム弁体の流体が漏れる量が減り、ダイアフラム弁体と弁座のシール力を保つことができる。
)の構成では、()又は()に記載する作用効果のほか、ダイアフラム逃げ溝は、弁座周辺に形成されたドーナツ形状の中心側凸部、及びドーナツ形状の外周側凸部の間に形成されていること、中心側凸部は前記弁座面よりも低いことにより、ダイアフラム弁体が弁座を押圧する応力を高めることができる。その理由は、ダイアフラム弁体の弁体部が弁座に当接し、次に弁体部を膜部が弁体部を引っ張る形となる。膜部が弁体部を引っ張ることにより弁体部に係る応力を高めることができるためである。それにより、応力を高めシール力を大きくすることができる。
)の構成では、()乃至()に記載する作用効果のほか、ダイアフラム逃げ溝が形成されていることにより、ダイアフラム弁体が弁座に対して全周にわたって均一の応力により当接する。それにより、乱流を層流にすることができる。具体的には、部品点数が少なく構造を単純化することができるため、出力流路を最大限弁孔に近づけることができる。出力流路を弁孔に近づけることができることにより、液垂れ防止バルブを小型化することができ、さらに流体を層流にすることができる。
)の構成では、(1)乃至()に記載する作用効果のほか、入力流路、出力流路、及び弁室が、耐薬品性を有する素材で形成されていること、又は耐薬品性を有する素材が被覆されていることにより、耐薬品性を高くすることができる。そのため、流体を汚染することなく流出させることができる。
)の構成では、(1)乃至()に記載する作用効果のほか、出力流路は、出力流路の出力ポートにおいて流体が層流になるだけの長さを有することにより、乱流を層流にすることができる。具体的には、部品点数が少なく構造を単純化することができるため、出力流路を最大限弁孔に近づけることができる。出力流路を弁孔に近づけることができることで、液垂れ防止バルブを小型化することができ、さらに流体を層流にすることができる。
)の構成では、(1)乃至()に記載する作用効果のほか、出力ポートは出力ノズルに形成されていることにより、出力ノズルの長さで出力流路の長さを調整できるため液垂れ防止バルブ全体の軽量化を図ることができる。
)の構成では、(1)乃至()に記載する作用効果のほか、マニホールドベースに設置することにより、スペース化を図ることができる。また、後付けでマニホールドベースに組み入れることができるため、交換が容易である。
)の構成では、(1)乃至()に記載する作用効果のほか、流路ブロック内に複数の入力流路と、複数の出力流路と、複数の弁室と、複数の弁孔と、複数の弁座とを有すること、エアブロック内に複数のエア流路を有すること、ダイアフラム弁体は複数の弁座と対応する複数個有することにより、マニホールド化することができる。マニホールド化することにより、液垂れ防止バルブの作用効果をそのままに省スペース化を図ることができる。
本発明に係る液垂れ防止バルブの実施形態を構成する正面図である。 図1に示す液垂れ防止バルブ(弁開状態)のIIII断面図である。 図1に示す液垂れ防止バルブ(弁閉状態)のIIII断面図である。 本発明に係る液垂れ防止バルブの実施形態を構成する下面図である。 本発明に係る液垂れ防止バルブの実施形態を構成する上面図である。 図3に示す液垂れ防止バルブ(弁閉状態)の一点鎖線Pの部分拡大図である。 本発明に係る流路ブロックの断面斜視図である。 本発明に係る液垂れ防止バルブ(弁閉時)の弁室をエアブロック方向から見た場合の弁座及び弁座周辺部に係る応力の応力分布図である。 ダイアフラム逃げ溝を形成しない液垂れ防止バルブ(弁閉時)の弁室をエアブロック方向から見た場合の弁座及び弁座周辺部に係る応力の応力分布図である。 本発明に係る液垂れ防止バルブ(弁閉時)のダイアフラム弁体に係る応力の応力分布図である。 ダイアフラム逃げ溝を形成しない液垂れ防止バルブ(弁閉時)のダイアフラム弁体に係る応力の応力分布図である。 本発明に係る液垂れ防止バルブの動作圧力と流体圧力との関係を示した図である。 図2に示す液垂れ防止バルブにおける流線図である。 従来の液垂れ防止バルブ(弁開時)の断面図である。 従来の液垂れ防止バルブ(弁閉時)の断面図である。
次に、本発明に係る液垂れ防止バルブの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1に、液垂れ防止バルブの正面図を示し、図2に、図1に示す液垂れ防止バルブ(弁開状態)のIIII断面図を示し、図3に、図1に示す液垂れ防止バルブ(弁閉状態)のIIII断面図を示し、図4に、液垂れ防止バルブの下面図を示し、図5に、液垂れ防止バルブの上面図を示し、図6に、図3に示す液垂れ防止バルブ(弁閉状態)の一点鎖線Pの部分拡大図を示し、図7に、流路ブロックの断面斜視図を示す。
<液垂れ防止バルブの全体構成>
図2に示すように、液垂れ防止バルブ1は、エアブロック2、ダイアフラム弁体3及び流路ブロック4を有する。ダイアフラム弁体3は、エアブロック2及び流路ブロック4の間に狭持されている。液垂れ防止バルブ1は、略直方体形状であり、図1に示すように、対面から入力配管11及び出力ノズル12が形成されている。液垂れ防止バルブ1が弁開状態にあるときは、入力配管11から流体が流入し、出力ノズル12から流体が流出する。
液垂れ防止バルブ1は、エアブロック2、ダイアフラム弁体3、及び流路ブロック4の3つにより構成されている。そのため、部品点数が少なく液垂れ防止バルブ1の小型軽量化を図ることができる。また、部品点数が少なく構造を単純化することができるため、液垂れを適正に行うことができ、液垂れを確実に防止することができる。
[エアブロックの構成]
エアブロック2は、略直方体形状であり、図2に示すように、対向する上面2B、下面2Cと対向する当接側面2A、非当接面2Dを有する。図2及び図5に示すように、上面2Bには、エアポート21が形成されている。エアポート21は、図示しない負圧にするための装置であるエジェクタ等、及び図示しない加圧するための装置であるコンプレッサ等と連通している。
図2に示すように、流路ブロック4と当接する当接面2Aには、弁室50の一部が形成されている。ダイアフラム弁体3により弁室50は区切られ、弁座44と当接する反対の背面に当たる弁室50に係る空間を背面室23とする。エア流路22はエアブロック2内で直角に屈曲し、エアポート21及び背面室23を連通している。
[ダイアフラム弁体の構成]
図6に示すように、ダイアフラム弁体3は、弁座44と当接する弁体部31と、ダイアフラム弁体3を固定する固定部33と、弁体部31と固定部33を連通する膜部32を有する。弁体部31は円板形状をしており、膜部32が弁体部31の周辺を囲むように形成されている。さらに、膜部32の周辺を囲むように固定部33が形成されている。
図2に示すように、ダイアフラム弁体3は、エアブロック2の当接側面2Aと流路ブロック4の当接側面4Aとに狭持されることにより、弁室50内に固定されている。ダイアフラム弁体3は、外周部に位置する固定部33が固定された状態で、膜部32は湾曲し変形する。そのため、中心部に位置する弁体部31は、弁座44方向又は背面室23方向に移動することができ、弁体部31を弁座44に当接又は離間させることができる。膜部32は薄膜状で構成されているため湾曲し変形することができる。
[流路ブロックの構成]
流路ブロック4は略直方体形状であり、図5に示す上面4Bには垂直方向に入力配管11が形成されており、図4に示す下面4Cには垂直方向に出力ノズル12が形成されている。図2に示すように、入力配管11の端部には入力ポート51が形成されており、入力ポート51から表面室53にかけて入力流路41が形成されている。入力流路41と表面室53と連通する連通口には、弁室連通口45が形成されている。ダイアフラム弁体3により弁室50は区切られ、弁座44と当接する表面に当たる空間を表面室53とする。弁室50は、表面室53及び背面室23を有する。
出力ノズル12の端部には出力ポート52が形成されており、出力ポート52から表面室53にかけて出力流路42が形成されている。出力流路42は、出力ポート52に対して直線状に形成されている。そのため、表面室53に流入し一端乱流になった流体が層流になりやすい。出力流路42の長さは、出力ポート52において流体が層流になるだけの長さを有するように任意に設計する。それにより、流体の層流形成が容易になる。また、出力ポート52は出力ノズル12に形成されていることにより、出力流路42をノズルの長さで調整することができるため全体の軽量化を図ることができる。
図7に示すように、出力流路42が弁室50と連通する連通口には円形状の弁孔43が形成されている。弁孔43の周辺部には凸形状であり弁体部31と当接する弁座44が形成されている。図7に示すように、弁孔43及び弁座44を中心にその周辺部にはドーナツ形状であるダイアフラム逃げ溝46が形成されている。ダイアフラム逃げ溝46は、弁座44周辺に形成されたドーナツ形状の中心側凸部47及びドーナツ形状の外周側凸部48の間に形成されている。中心側凸部47の方が外周側凸部48よりも径が小さく、弁座44に近い中心側に形成されている。中心側凸部47と弁座44の間には中心溝部49が形成されている。ダイアフラム逃げ溝46上には、入力流路41と弁室50の連結部である弁室連通口45が形成されている。弁室連通口45の開口部は、中心側凸部47から外周側凸部48まで間に収まる形状である。そのため、弁室連通口45は、ダイアフラム逃げ溝46の一部に含まれた構成となっている。
ダイアフラム逃げ溝46は、図6に示すように、ダイアフラム弁体3の弁体部31が弁座4に当接したときに、膜部32がダイアフラム逃げ溝46の底面46Aに当接することのない深さF1を有する。そのため、ダイアフラム弁体3が弁座44に当接した場合に、必ず膜部32とダイアフラム逃げ溝46の間には隙間が形成されることになる。ここで底面46Aの深さF1とは、膜部32のうち最も底面46Aと近い部分から底面46Aまでの長さのことである。
他方、底面46Aの深さF1は、深すぎないことが好ましい。本実施形態においては、底面46Aの深さF1を中心溝部49の底面49Aの深さF2よりも浅くしている。その理由は、ダイアフラム逃げ溝46により形成される空間の容積M1(容積M1を点描で示す。)を、中心溝部49により形成される空間の容積M2(容積M2を点描で示す。)よりも小さくするためである。ダイアフラム逃げ溝46の空間の容積M1を中心溝部49の空間の容積M2より小さくするため、中心溝部49の底面49Aの深さF2より底面46Aの深さF1を浅くする。ここで、底面49Aの深さF2とは、中心溝部49のうち弁座44の弁座面の水平線T1からの距離が最も距離が長い部分までの長さのことである。
ダイアフラム逃げ溝46に形成される空間の容積M1が中心溝部49に形成される空間の容積M2よりも小さいことにより、ダイアフラム逃げ溝46に存在する流体が少なくなる。それにより、ダイアフラム弁体3がダイアフラム逃げ溝46を押圧した場合に発生するダイアフラム逃げ溝46からの流体の移動量が少なくなる。仮に、流体の移動量が多い場合には、流体が弁座44方向に移動し、流体がダイアフラム弁体3を押し上げる方向の力となる。ダイアフラム弁体3が押し上げられると、ダイアフラム弁体3の弁座44に対するシール力が弱くなる。また、その分シール力を増すために加圧をしなければならず使用するエネルギーが大きくなる。そのため、ダイアフラム逃げ溝46に存在する流体を少なくし、流体の移動量を少なくすることでダイアフラム弁体3へ流体が漏れる量が減り、ダイアフラム弁体3と弁座44の間のシール力を保つことができる。
また、ダイアフラム逃げ溝46に形成される空間の容積M1が中心溝部49に形成される空間の容積M2よりも小さい場合には、流体は容積の大きい中心溝部49に形成される空間の容積M2に移動することができる。そのため、移動した流体を流し込むことができることにより、流体はダイアフラム弁体3を押し上げる方向の力にならずに済む。そのため、ダイアフラム弁体3と弁座44の間のシール力を保つことができる。
但し、図6に示すダイアフラム逃げ溝46の空間の容積M1は、底面46Aの深さF1以外では、同径方向に位置する中心側凸部47と外周側凸部48までの距離により決定する。また、同じく中心溝部49の空間の容積M2は、底面49Aまでの深さF2以外では、同径方向に位置する弁座44と中心側凸部47までの距離により決定する。そのため、底面46Aの深さF1は、ダイアフラム逃げ溝46の空間の容積M1が中心溝部49の空間の容積M2よりも小さくするために設定される深さであることから、中心溝部49の空間の容積M2との関係で適宜変更する。反対に、底面49Aの深さF2を調整することにより、ダイアフラム逃げ溝46の空間の容積M1と中心溝部49の空間の容積M2との関係を調整することもできる。さらに、容積M1及び容積M2との関係で調整するのは、中心側凸部47と外周側凸部48までの距離及び弁座44と中心側凸部47までの距離とすることもできる。
図6に示すように、中心側凸部47の水平線T2(水平線T2とは、円形状の中心側凸部47の頂上部を直径線で結んだ線をいう。)の高さ(底面4Dを基準とした場合の高さ。以下同様。)は、弁座44の弁座面の水平線T1(水平線T1とは、円形状の弁座44の頂上部を直径線で結んだ線をいう。)の高さ(底面4Dを基準とした場合の高さ。以下同様。)よりも低いことが好ましい。具体的には、水平線T1と水平線T2の高さは、高さSだけ異なる。高さSだけ異なることで、ダイアフラム弁体3が弁座44を押圧する応力を高めることができる。その理由は、ダイアフラム弁体3の弁体部31が弁座44に当接し、次に弁体部31を膜部32が引っ張る形となる。膜部32が弁体部31を引っ張ることにより弁体部31に係る応力を高めることができるからである。
流路ブロック4は、耐薬品性を有する素材で形成されている。または、流路ブロック4のうち流体と接触する入力流路41、出力流路42、及び弁室50等については、耐薬品性を有する素材を被覆される。それにより、液垂れ防止バルブ1を流れる流体が例えば腐食性を有する流体であっても汚染することなく流出させることができる。
<液垂れ防止バルブの作用効果>
液垂れ防止バルブ1の開弁状態について説明する。図2に示す液垂れ防止バルブ1は、ダイアフラム弁体3の弁体部31が弁座44から離間した開弁状態にある。図2に示す状態においては、入力ポート51から流入した流体は、入力流路41、表面室53、弁孔43、出力流路42を介し出力ポート52から流出する。
図2に示すように液垂れ防止バルブ1を開弁状態とするには、図示しないエジェクター等によりエアポート21から負圧する。それにより、背面室23内のエアが吸引されエアはエア流路22を通りエアポート21から排気される。背面室23内のエアが吸引されることにより、ダイアフラム弁体3も吸引され、弁体部31は弁座44から離間する。本実施形態においては、負圧によりダイアフラム弁体3を弁座44と離間させることができる。そのため、弁開する際に必要とされる部品点数を少なくすることができる。液垂れ防止バルブの構成をエアブロック2、ダイアフラム弁体3、及び流路ブロック4の3つにより構成させることができるため、部品点数を少なく小型軽量化を図ることができる。
液垂れ防止バルブ1の閉弁状態について説明する。図2に示す液垂れ防止バルブ1に対して、図示しないコンプレッサ等によりエアポート21から加圧する。それにより、背面室23内にエアが充填される。背面室23内にエアが充填されることにより、ダイアフラム弁体3は押圧され弁体部31が弁座44に当接される。それにより、弁孔43は封止さるため、図3に示す状態においては、入力ポート51から流入した流体は、出力流路42へと流入せず、出力ポート52から流出しない。
[弁閉弁開時の応力の変化]
続いて、本実施形態における液垂れ防止バルブ1を使用した場合のダイアフラム弁体3に係る応力の変化について説明する。
図8に、液垂れ防止バルブ1(弁閉時)の弁室50をエアブロック2方向から見た場合の弁座44及び弁座周辺部に係る応力の応力分布図を示す。図9に、ダイアフラム逃げ溝を形成しない液垂れ防止バルブ1J(弁閉時)の弁室50Jをエアブロック2J方向から見た場合の弁座44J及び弁座周辺部に係る応力の応力分布図を示す。図10に、液垂れ防止バルブ1(弁閉時)のダイアフラム弁体3に係る応力の応力分布図を示す。図11に、ダイアフラム逃げ溝を形成しない液垂れ防止バルブ1J(弁閉時)のダイアフラム弁体3Jに係る応力の応力分布図を示す。なお、図9及び図11の液垂れ防止バルブ1Jについての部品番号は、本実施形態の部品番号に対して番号にJを付した番号とする。図8乃至図11中、応力が高い部分を点描で示す。
図9に示すように、従来技術に係る液垂れ防止バルブ1Jを使用し弁閉した場合、弁座44Jのうち弁室連通口45Jに近い部分である連通口近傍部44JXの応力が高い。反対に、弁室連通口45Jから遠い部分である連通口遠方部44JYの応力は低い。
また、図11に示すように、従来技術に係る液垂れ防止バルブ1Jを使用し弁閉した場合、ダイアフラム弁体3Jの弁体部31Jのうち弁室連通口45Jの上部に位置する膜部連通口近傍部32JXの応力が高い。反対に、膜部連通口近傍部32JXと対角線上にある膜部連通口遠方部32JYの応力は低い。さらに、弁室連通口45Jに近い部分である弁体部連通口近傍部31JXの応力が高い。反対に、弁室連通口45Jから遠い部分である弁体部連通口遠方部31JYの応力は低い。
その理由は、液垂れ防止バルブ1Jを弁閉する際に背面室23Jに対してエアが充填した場合、ダイアフラム弁体3Jは、空間となっている弁室連通口45Jに押圧され応力が発生するためである。具体的には、ダイアフラム弁体3Jが弁座44J方向にエアにより押圧される。エアは本来であればダイアフラム弁体3Jの背面から均等に力が掛かる。しかし、ダイアフラム逃げ溝46が形成されていない場合には、唯一の空間である弁室連通口45J部分に対して押され応力が掛かる結果となる。そのため、ダイアフラム弁体3Jにおいては膜部32Jの一部のみが凹んだ形状となる。ダイアフラム弁体3Jの膜部32Jの一部の形状が変化すると弁座44Jと当接する弁体部31Jがずれることになる。その結果、ダイアフラム逃げ溝が存在しない場合では、ダイアフラム弁体3が弁座44とずれ、全周にわたって均一の応力により当接させることができない。そのため、シール力が弁座44の全周において不均一になり、シール力の弱いところができる。シール力の弱いところから流体の漏れが発生するため、確実に液垂れを防止することができない。
それに対して、図8に示す本実施形態に係る液垂れ防止バルブ1を使用し弁閉した場合、弁座44は全周にわたり均等に応力が高い。また、図10に示すように、ダイアフラム弁体3の弁体部31及び膜部32も同様に均等に応力が高い状態となっている。弁座44及び弁体部31に均等に応力が掛かることにより、シール力を高めることができ、液垂れを確実に防止することができる。
本実施形態においては、ダイアフラム逃げ溝46がドーナツ形状に形成され全周にわたり形成されているため、ダイアフラム弁体3の形状の変化もダイアフラム逃げ溝46の形状と同様に全周にわたり均一に変形する。形状の変化が全周にわたり均一であることにより、ダイアフラム弁体3と弁座44との当接面がずれることを防止することができる。そのため、ダイアフラム弁体3を弁座44に対して全周にわたって均一の応力により当接させることができ、液垂れを確実に防止することができる。
図13に、液垂れ防止バルブ1の動作圧力と流体圧力との関係のグラフを示す。本実施形態においては、ダイアフラム逃げ溝46が形成されていることにより、弁座44及び弁体部31に均等に応力を掛けることができ、シール力を高めることができる。その結果として、動作圧力を小さくしても確実にシールし、液垂れを防止することができる。また、ダイアフラム逃げ溝46が形成されていることにより、弁開時にダイアフラム逃げ溝46に存在する流体がダイアフラム弁体3を弁開方向へと押し上げる力となる。そのため、ダイアフラム逃げ溝46が形成されていることにより、小さな負圧の力により弁開することができる。
具体的には、図13に示すように、流体圧力が、50kPaであるQ1においては動作圧力を約60kPaとすることができる。流体圧力が100kPaであるQ2においては動作圧力を約110kPaとすることができる。流体圧力が150kPaであるQ3においては動作圧力を約150kPaとすることができる。流体圧力が200kPaであるQ4においては動作圧力を約200kPaとすることができる。流体圧力が250kPaであるQ5においては動作圧力を約230kPaとすることができる。流体圧力が300kPaであるQ6においては動作圧力を約280kPaとすることができる。ダイアフラム逃げ溝を形成しない液垂れ防止バルブを使用した場合には、本実施形態の液垂れ防止バルブ1を使用するよりも動作圧力が必要となった。当該結果から、ダイアフラム逃げ溝が形成されていない液垂れ防止バルブと比較して、ダイアフラム逃げ溝46が形成された液垂れ防止バルブ1においては、小さな動作圧力により動作させることができることが分かる。
[流路内の流体の動き]
続いて、本実施形態における液垂れ防止バルブ1を使用した場合の出力流路42を流れ出力ポート52から流出する流体の流れについて説明する。図12に、図2に示す液垂れ防止バルブ1における流線図を示す。
図12の流線図に示すように、入力流路41を流れる流線は、弁室50内に入るまでは直線状であるため真っすぐに流れている。続いて、流体は、弁室50内に入ると弁室50内で壁面にぶつかり乱流が生じ、流線が複雑な形状となる。しかし、弁室50から出力流路42に流入した流線は、出力ポート52から流出するまでに乱流であるが真っすぐ伸びた層流となる。その理由は、出力流路42が直線的に出力ポート52まで伸びているため流体が層流となるためである。また、出力流路42の長さは、出力ポート52において流体が層流になるだけの長さを有するように任意に設計されている。そのため、流体の層流形成が容易になるため、図12に示す流線が直線状に示されている。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態においてダイアフラム弁体3の膜部32は均等に薄板状として示したが、中心側凸部47に当接する部分を一部厚くすることができる。中心側凸部47と当接する部分を厚くすることにより耐久性を向上させることができる。
例えば、本実施形態においては流路ブロック4を直方体形状として示したが、略円筒形状としエアブロック2と当接する面のみ平面とすることができる。すなわち、流路ブロック4の形状は、直方体形状に限定されずエアブロック2と当接する面が平面とするものであれば、略円筒形状等のように、どのような形状とすることもできる。
例えば、本実施形態においては、流体は入力流路から流入し流出流路から排出される旨記載されたが、図2及び図3に示す液垂れ防止バルブ1を逆にして使用することにより、流体の流れを反対にすることができる。その際には、入力流路と出力流路が反対となり入力配管11が出力ノズルとなり、出力ノズル12が入力配管となる。
例えば、本実施形態における液垂れ防止バルブ1をマニホールドベースに組み込むことができる。それにより、液垂れ防止バルブ1を組み入れることができるため省スペース化を図ることができる。また、後付けでマニホールドベースに組み入れることができるため、交換が容易である。例えば、液垂れ防止バルブ1をマニホールドベースに繋ぐ場合には、液垂れ防止バルブ1を直列的に繋ぐこともできる。また、円周状に繋げることもできる。
例えば、本実施形態における液垂れ防止バルブ1を集合させたマニホールドベースとすることができる。液垂れ防止バルブ1を集合させたマニホールドベースは、本実施形態における液垂れ防止バルブ1と同様の作用効果を有する。また、マニホールドベースは、液垂れ防止バルブ1を含めた他の流体制御弁等を含めたものとすることもできる。
例えば、液垂れ防止バルブをマニホールド化することもできる。具体的には、流路ブロック内に複数の入力流路と、複数の出力流路と、複数の弁室と、複数の弁孔と、複数の弁座とを有し、エアブロック内に複数のエア流路とを有し、ダイアフラム弁体は複数の弁座と対応する複数とを有することによりマニホールド化することができる。マニホールド化することにより、本実施形態の液垂れ防止バルブの作用効果をそのままに省スペース化を図ることができる。
1 液垂れ防止バルブ
2 エアブロック
22 エア流路
23 背面室
3 ダイアフラム弁体
4 流路ブロック
4A 側面
4B 上面
4C 下面
41 入力流路
42 出力流路
43 弁孔
44 弁座
50 弁室
51 入力ポート
52 出力ポート

Claims (9)

  1. 入力流路と、出力流路と、前記入力流路と前記出力流路が連通する弁室とを有し、前記弁室内のうち前記出力流路が連通する弁孔の周辺部に弁座が形成されている流路ブロックと、エア流路が形成されたエアブロックと、前記流路ブロックと前記エアブロックの間に固定された前記弁座に当接離間するダイアフラム弁体とを有する液垂れ防止バルブにおいて、
    前記入力流路が連通する入力ポートが前記流路ブロックの上面に形成されていること、
    前記流路ブロックのうち前記上面と対向する下面に前記出力流路が連通する出力ポートが形成されていること、
    前記流路ブロックの側面に前記弁室が形成されていること、前記側面に前記エアブロックが当接すること、
    前記ダイアフラム弁体は、前記ダイアフラム弁体の背面室に対して加圧することで前記弁座と当接し、前記背面室を負圧にすることで前記弁座と離間すること、
    前記弁座周辺にダイアフラム逃げ溝が形成されていること、
    前記ダイアフラム逃げ溝は、前記弁孔を中心にドーナツ形状に形成されていること、
    前記入力流路が前記弁室に連通している弁室連通口は、前記ダイアフラム逃げ溝に形成されていること、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  2. 請求項に記載する液垂れ防止バルブにおいて、
    前記ダイアフラム逃げ溝は、前記ダイアフラム弁体が前記弁座に当接したときに前記ダイアフラム弁体の膜部が前記ダイアフラム逃げ溝の底に当接しない深さを有すること、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  3. 請求項又は請求項に記載する液垂れ防止バルブにおいて、
    前記ダイアフラム逃げ溝は、前記弁座周辺に形成されたドーナツ形状の中心側凸部、及びドーナツ形状の外周側凸部の間に形成されていること、
    前記中心側凸部は前記弁座面よりも低いこと、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  4. 請求項乃至請求項に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、
    前記ダイアフラム逃げ溝が形成されていることにより、前記ダイアフラム弁体が前記弁座に対して全周にわたって均一の応力により当接すること、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  5. 請求項1乃至請求項に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、
    前記入力流路、前記出力流路、及び前記弁室が、耐薬品性を有する素材で形成されていること、又は耐薬品性を有する素材が被覆されていること、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  6. 請求項1乃至請求項に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、
    前記出力流路は、前記出力ポートにおいて流体が層流になるだけの長さを有すること、を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  7. 請求項1乃至請求項に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、
    前記出力ポートは出力ノズルに形成されていること、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  8. 請求項1乃至請求項に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、
    マニホールドベースに設置すること、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
  9. 請求項1乃至請求項に記載するいずれか一つの液垂れ防止バルブにおいて、
    前記流路ブロック内に複数の入力流路と、複数の出力流路と、複数の弁室と、複数の弁孔と、複数の弁座とを有すること、
    前記エアブロック内に複数のエア流路を有すること、
    前記ダイアフラム弁体は前記複数の弁座と対応する複数個有すること、
    を特徴とする液垂れ防止バルブ。
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