JP5594950B2 - 産業機械の保守支援装置及び産業機械 - Google Patents

産業機械の保守支援装置及び産業機械 Download PDF

Info

Publication number
JP5594950B2
JP5594950B2 JP2008282559A JP2008282559A JP5594950B2 JP 5594950 B2 JP5594950 B2 JP 5594950B2 JP 2008282559 A JP2008282559 A JP 2008282559A JP 2008282559 A JP2008282559 A JP 2008282559A JP 5594950 B2 JP5594950 B2 JP 5594950B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
industrial machine
control device
injection molding
abnormality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008282559A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010105369A5 (ja
JP2010105369A (ja
Inventor
博子 高橋
克彦 鈴木
俊彦 苅谷
知宏 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
U MHI Platech Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Plastic Techonologies Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Plastic Techonologies Co Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2008282559A priority Critical patent/JP5594950B2/ja
Publication of JP2010105369A publication Critical patent/JP2010105369A/ja
Publication of JP2010105369A5 publication Critical patent/JP2010105369A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5594950B2 publication Critical patent/JP5594950B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、産業機械の点検や保守を支援する技術に関する。
射出成型機や印刷機等の産業機械は、安定して稼働させるため、定期的に保守・点検が行われる。また、産業機械に異常が発生した場合には、不具合を解消するため、異常の復旧作業が行われる。例えば、特許文献1には、射出成形機の表示装置上に、異常の復旧作業に必要な手順を表示させる技術が開示されている。また、特許文献2には、射出成型機に不具合が発生した場合、不具合に関するパラメータを自動的に表示させる技術が開示されている。
特開平7−290544号公報 特開平5−127716号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、異常の復旧作業に必要な手順を表示させる表示装置が、射出成形機の特定位置から動かせない。このため、表示装置から離れた場所での対応が必要となった場合に手順をメモするなどの作業が必要となり、異常からの復旧作業の効率が低下する。また、特許文献2に開示された技術では、表示されたパラメータに対する判断は作業者に委ねられるので、判断の結果、採用すべき復旧作業も作業者自身が調べることになり、異常状態からの復旧作業が軽減される訳ではない。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、産業機械に異常が発生した場合における復旧作業に要する負荷を低減すること、産業機械を安定して稼動させるために定期的に行われる保守・点検作業に要する負荷を低減することのうち少なくとも一つを達成することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る産業機械の保守支援装置は、産業機械の少なくとも異常あるいは運転条件あるいは実行値プロファイルデータあるいは稼働状況のいずれかの産業機械の運転情報を発信する第1の通信手段を有し、前記産業機械の本体側に配置される制御装置と、前記制御装置が有する前記第1の通信手段と通信する機能を有する第2の通信手段と、前記産業機械の運転情報を複数格納する端末側記憶手段と、前記運転情報を表示する端末側表示手段と、を有し、かつ、前記制御装置とは別個に用意されて、前記制御装置とは離れた位置で使用可能である端末装置と、を備えることを特徴とする。
本発明は、端末側記憶手段に、産業機械の少なくとも異常あるいは運転条件あるいは実行値プロファイルデータあるいは稼働状況のいずれかの産業機械の運転情報を格納して、端末側表示手段に、産業機械の運転情報を表示させる。これによって、作業者は、産業機械の運転情報を容易に理解できるので、産業機械を安定して稼動させるために定期的に行われる保守・点検作業に要する負荷を低減できる。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記制御装置が、前記異常を検出するための異常検出手段を更に有し、前記端末装置が、前記異常の復旧手順を複数格納する端末側記憶手段と、前記復旧手順を表示する端末側表示手段と、前記第2の通信手段を介して取得した前記産業機械の異常についての情報に対応する復旧手順を前記端末側記憶手段から取得し、前記端末側表示手段に表示させる異常復旧制御手段と、を有することが望ましい。これによって、産業機械を異常から復旧させる際に、作業者は、復旧作業の手順や異常が発生した場所を容易に理解できるので、復旧作業に要する負荷を低減できる。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記異常復旧制御手段は、前記第2の通信手段を介して、前記制御装置から前記産業機械の異常が検出されたときにおける前記産業機械の状態についての情報を取得して、前記端末側表示手段に表示させることが望ましい。これによって、制御装置の場所に戻らず、作業場所で、産業機械が正常に動作しているか否かを確認できるので、復旧作業に要する負荷を低減できる。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記制御装置は、前記産業機械の前記運転条件を格納する制御装置側記憶手段を備え、前記端末装置は、前記産業機械の運転中に、前記運転条件を、前記制御装置側記憶手段から読み出して、前記端末側表示手段に表示させる情報確認手段を有する端末装置であり、前記運転条件とは、当該産業機械の現時点における運転条件とは異なる運転条件であることが望ましい。これによって、産業機械の運転中に、次のジョブの条件を確認できるので、作業効率が向上する。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記端末装置は、前記異なる運転条件を編集できる運転条件編集手段を有することが望ましい。これによって、現時点における産業機械の運転条件を書き換えることなく、他の運転条件を編集できるので、作業効率が向上する。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記端末装置は、前記産業機械の運転条件を入力する入力手段を有し、前記第2の通信手段は、入力された前記産業機械の運転条件を、前記第1の通信手段へ送信することが望ましい。これによって、制御装置と離れた場所で作業していても、産業機械の制御装置まで戻ることなく、その場で産業機械の運転条件を変更できるので、作業効率が向上する。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記端末装置は、前記第2の通信手段を介して複数の産業機械の運転条件を取得するとともに、取得されたそれぞれの運転条件同士を前記複数の産業機械の間で比較して、前記それぞれの運転条件に含まれる前記産業機械の制御パラメータのうち、異なる制御パラメータを抽出する比較手段を有することが望ましい。これによって、複数の産業機械間で制御パラメータを比較して、産業機械間の違いを把握する場合には、比較対象となるすべての制御パラメータ等を一点一点、作業者が比較する必要はない。このため、異なる制御パラメータ等の見逃しといった人為的なミスを回避できるとともに、短時間で制御パラメータを比較し、異なる制御パラメータを抽出することができるので、産業機械間の違いを把握する作業の効率が向上する。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記端末装置は、前記第2の通信手段を介して複数の産業機械の運転条件を取得するとともに、取得されたそれぞれの運転条件同士を前記複数の産業機械の間で比較して、前記それぞれの運転条件に含まれる前記産業機械の前記実行値プロファイルデータを、同一の表示ディスプレイに比較可能なように表示することが望ましい。これによって、複数の産業機械間で実行値プロファイルにおいて、産業機械間の違いを把握する場合には、比較対象となる前記産業機械の各々の速度プロファイル、又はトルクプロファイル等の実行値プロファイルデータの画像を紙面として各々印刷し、机上で作業者が比較する必要はない。このため、印刷時における画像の縦軸横軸の縮尺といった、印刷装置によるデータ加工、処理を考慮することなく、容易に波形データの比較ができるので、産業機械間の違いを把握する作業の効率が向上する。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記第2の通信手段は、通信回線と通信可能であることが望ましい。これによって、例えば、産業機械の管理会社が、産業機械の運転条件や産業機械の稼働状況等を把握して、産業機械の保守・点検に活用したり、不具合の改善に活用したりすることができる。また既存のネットワークに接続すれば、前記ネットワーク上の端末装置からでも産業機械の運転条件や稼働状況等を把握して、産業機械の保守・点検等の管理ができる。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記制御装置は、画像を表示する制御装置側表示手段を備え、前記端末装置は、前記制御装置側表示手段に表示される画像を複写する画面複写手段を有することが望ましい。これによって、制御装置側表示手段に表示される画面と同じ画面を複写できるので、端末装置は、制御装置側表示手段の表示と同一の画面をそのまま持ち運ぶことができる。その結果、他の作業者や管理者等と相談する場合も、見やすく、かつイメージし易い環境とすることができるので、作業効率がより向上する。
本発明の好ましい態様としては、前記産業機械の保守支援装置において、前記端末装置は、前記端末側記憶手段に格納されている情報を、キーワードに基づいて検索する検索手段を有することが望ましい。これによって、例えば、設定したい制御パラメータをキーワードとして入力すると、設定したい制御パラメータが記述される画面を、端末側表示手段へ速やかに表示させることができるので、作業性が向上する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る産業機械は、前記産業機械の保守支援装置を備えることを特徴とする。本発明は、上述した産業機械の保守支援装置を備えるので、産業機械を異常から復旧させる際に、作業者は、復旧作業の手順や異常が発生した場所を容易に理解できるので、復旧作業に要する負荷を低減できる。
本発明は、産業機械に異常が発生した場合における復旧作業に要する負荷を低減すること、産業機械を安定して稼動させるために定期的に行われる保守・点検作業に要する負荷を低減することのうち少なくとも一つを達成できる。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下において説明する内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に説明する構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、産業機械として射出成型機を例として説明するが、本発明を適用できる産業機械の種類は問わない。
図1は、本実施形態に係る産業機械の保守支援装置を備える射出成型機を示す説明図である。図2は、端末装置の取り付け構造を示す説明図である。まず、射出成型機の概略を説明する。射出成型機1は、型締め装置2と、タイバー3と、金型4と、ヒータ5と、ノズル6と、加熱シリンダ7と、ホッパ8と、射出装置9とを備えている。そして、射出成型機1は、制御装置10で動作が制御される。
型締め装置2は、射出成形機1の金型4を開閉させる機構を有する装置であり、金型4に充填された成型材料(例えば樹脂)に十分な圧力が作用するように、金型4に高圧をかけられるようになっている。型締め装置2は、成型材料が金型4内に射出されるときに金型4が開かないように強い型締め力で金型4を締め、射出された成型材料が冷却して固化すると、金型4を開く。これによって、金型4から成型品が取り出される。タイバー3は、射出成形機1において型板を支え、金型4の開閉動作の案内となり、型締め力を受ける支柱である。タイバー3は、通常4本を1組として用いられる。ここで、型板は、金型4を取り付けて、金型4と射出成型機1とを連結する機能を有する部材である。
金型4は、可動金型4Mと、固定金型4Fとで構成される。可動金型4Mと、固定金型4Fとは、一方が雌型で、他方が雄型である。本実施形態では、可動金型4Mが雄型で、固定金型4Fが雌型である。射出成型時には、可動金型4Mと固定金型4Fとが合わさって、両者の間に形成される空間に溶融した成型材料が注入される。
ヒータ5は、加熱シリンダ7の外周に取り付けられて、加熱シリンダ7の内部に成型材料を加熱する。ヒータ5は、例えば、電気ヒータが用いられる。ノズル6は、加熱シリンダ7の先端部にある成形材料の射出口であり、固定金型4Fに設けられたスプルブシュと密着して、溶融した成型材料を可動金型4Mと固定金型4Fとの間に形成される空間に流し込む。
加熱シリンダ7は、成形材料を溶融可塑化させ、かつ輸送するための加熱筒である。加熱シリンダ7の内部にはスクリューがあり、成形材料は外部のヒータ5からの伝熱と、スクリューの回転によるせん断力とによって加熱され、効率よく可塑化されるようになっている。ホッパ8は、射出成形機1に付属した成形材料投入口である。射出装置9は、成形材料を可塑化させ、金型4内に射出する機能を有する。射出装置9は、型締め装置2とともに射出成形機1の主要部分を構成する。射出装置9にはブランジャ式、スクリュープリプラ式、インラインスクリュー式等がある。制御装置10は、射出成形機1の各種運転条件(例えば、射出速度や圧力等)に基づき、射出成型機1の動作を制御するための装置であり、コンピュータで構成される。
制御装置10は、制御装置側表示手段として制御装置ディスプレイ11と、制御装置側入力手段として制御装置入力装置12とを備える。また、本実施形態においては、射出成型機1に、端末装置30が備えられる。端末装置30は、主として射出成型機1を保守・点検する際に用いられる。端末装置30は、制御装置10と通信できる通信機能を備えており、射出成型機1及び制御装置10と別個独立に構成されて、制御装置10とは離れた場所で使用できるように構成される。端末装置30の通信機能は、無線通信、有線通信を問わないが、射出成型機1を保守・点検する際には、作業者が端末装置30を保守・点検の現場まで持っていくので、無線通信が好ましい。また、端末装置30の通信機能は、少なくとも制御装置10から発信される情報を受信できる、制御装置10から端末装置30への一方向通信機能を有していればよい。なお、制御装置10と端末装置30との間で相互に通信できる双方向通信機能が好ましい。
本実施形態において、端末装置30は、図2に示すように、射出成型機1の本体1Bに設けた窪み状の端末装置格納部1Sに格納される。そして、射出成型機1を保守・点検する場合、端末装置30は端末装置格納部1Sから取り外されて、作業場所まで持っていかれる。このように、本実施形態において、端末装置30は、射出成型機1の本体1Bに対して着脱可能に構成される。なお、端末装置30は、制御装置10とは離れた位置で使用できるように構成すればよく、制御装置10に対して着脱可能に構成してもよい。
本実施形態において、射出成型機1は、産業機械の保守支援装置(以下、保守支援装置という)50を備える。保守支援装置50は、制御装置10と端末装置30とで構成される。制御装置10は、射出成型機1の動作を制御する機能の他、射出成型機1の異常を検出し、これを報知する機能や、端末装置30の要求に応じて必要な射出成型機1の制御パラメータ(射出速度、射出圧力、型締め力等)、及び実行値プロファイルデータ(射出速度波形、射出圧力波形、型締め力波形等)を端末装置30へ送信する機能を有する。端末装置30は、射出成型機1の異常に対応する復旧手順や、射出成型機1の保守・点検手順等を表示する端末側表示手段を備えており、例えば、制御装置10が検出した射出成型機1の異常を復旧させるための復旧手順が前記端末側表示手段に表示される。次に、保守支援装置50の構成をより詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係る保守支援装置の構成を示す説明図である。保守支援装置50を構成する制御装置10は、制御装置ディスプレイ11と、制御装置入力装置12と、入出力部(I/O)13と、処理部(以下、制御装置処理部という)14と、記憶部(以下、制御装置記憶部という)15と、PLC(Programmable Logic Controller:プログラマブルロジックコントローラ)16とを含む。制御装置ディスプレイ11と制御装置入力装置12と制御装置処理部14とは入出力部(以下、制御装置入出力部という)13に接続されている。これによって、制御装置入力装置12から制御装置処理部14へ射出成型機1の制御パラメータや命令を入力し、また、制御装置処理部14は、射出成型機1の状態や制御パラメータや実行値プロファイルデータ等を制御装置ディスプレイ11へ表示させる。
また、制御装置入出力部13には、PLC16が接続される。PLC16は、制御装置入力装置12からの指令に基づき、射出成型機1の動作を制御する。ここで、PLC16は、小型のコンピュータの一種であり、中枢にはコンピュータと同じようにマイクロプロセッサが用いられるが、PLC16の動作は通常のコンピュータとは異なり、ステートマシン(有限オートマトン)を動作モデルとしている。ソフトウェアで動作する点では、PLC16もコンピュータも同様であるが、PLC16は、原理的にバグが発生しにくく、どのような入力に対しても何らかのアウトプットが得られるようになっている。
制御装置処理部14は、異常検出制御部14aと、制御装置側通信制御部14bと、表示制御部14cとを有する。異常検出制御部14aは、異常検出手段であり、制御装置入出力部13を介してPLC16や射出成型機1の各種センサ類から、射出成型機1の状態や制御パラメータや実行値プロファイルデータ等を取得する。そして、異常検出制御部14aは、取得した情報に基づき、射出成型機1の異常を検出する。制御装置側通信制御部14bは、第1の通信手段であり、少なくとも異常検出制御部14aが検出した射出成型機1の異常についての情報を発信する。他に、制御装置側通信制御部14bは、射出成型機1の制御パラメータや実行値プロファイルデータ等の運転条件を発信してもよい。表示制御部14cは、射出成型機1の状態や制御パラメータや実行値プロファイルデータ等を制御装置ディスプレイ11へ表示させる。
制御装置入出力部13には、第1の通信装置(制御装置側通信装置)17が接続されている。制御装置側通信装置17は、送受信機能を有しており、端末装置30に接続される第2の通信装置(端末側通信装置)37との間で信号を送受信する。この場合、制御装置側通信装置17は、制御装置側通信制御部14bが取得した射出成型機1の異常についての情報を送信する。
制御装置側記憶手段である記憶部(以下、制御装置側記憶部という)15には、射出成型機1の運転条件、例えば、型締め装置2の運転条件や射出装置9の運転条件が格納される。制御装置側記憶部15に格納される射出成型機1の運転条件は、現時点の運転条件のみならず、過去の運転条件や、将来予定されている運転条件が含まれる。次に、端末装置30について説明する。
保守支援装置50を構成する端末装置30は、端末側表示手段である端末装置ディスプレイ31と、入力手段である端末入力装置32と、入出力部(I/O)33と、処理部(以下、端末側処理部という)34と、記憶部(以下、端末側記憶部という)35とを含む。端末装置ディスプレイ31と端末入力装置32と端末側処理部34とは入出力部(以下、端末側入出力部という)33に接続されている。これによって、端末入力装置32から端末側処理部34へ命令を入力し、また、端末側処理部34は、制御装置10から取得した射出成型機1の異常に関する情報や射出成型機1の制御パラメータや実行値プロファイルデータ等を端末装置ディスプレイ31へ表示させる。
また、端末側入出力部33には、端末側通信装置37が接続されている。端末側通信装置37は、制御装置側通信装置17と同様に送受信機能を有しており、制御装置10に接続される制御装置側通信装置17との間で信号を送受信する。この場合、端末側通信装置37は、例えば、射出成型機1の異常からの復旧作業において、射出成型機1の状態や制御パラメータや実行値プロファイルデータが必要になった場合には、これらの送信要求を制御装置10の制御装置側通信装置17へ送信する。また、端末側通信装置37は、射出成型機1の異常からの復旧が終了したことを制御装置10の制御装置側通信装置17へ送信する。
制御装置処理部14は、端末側通信制御部34aと、異常復旧制御部34bと、情報確認制御部34cと、運転条件編集制御部34dと、比較制御部34eと、画面複写制御部34fと、検索制御部34gと、条件判定部34hと、実行値プロファイルデータ比較制御部34iとを有する。端末側通信制御部34aは、第2の通信手段であり、制御装置10が有する制御装置側通信制御部14bと通信する機能を有する。端末側通信制御部34aは、制御装置側通信制御部14bから、異常検出制御部14aが検出した射出成型機1の異常についての情報を取得する。また、端末側通信制御部34aは、例えば、射出成型機1の状態や制御パラメータや実行値プロファイルデータの送信要求を制御装置側通信制御部14bへ送信する。
端末側通信制御部34aは、端末側通信装置37を介して、例えばインターネットや社内LAN(Local Area Network)のような通信回線60と通信して、通信回線60との間で情報をやり取りする。この場合、端末側通信制御部34aは、通信回線60に接続される中継基地61を介して、通信回線60と通信する。通信回線60には、例えば、コンピュータ62やデータサーバー63が接続されており、端末側通信制御部34aは、通信回線60を介して、これらと情報をやり取りする。
異常復旧制御部34bは、異常復旧制御手段であり、端末側通信制御部34aを介して取得した射出成型機1の異常についての情報に対応する復旧手順を、後述する端末側記憶手段である記憶部(以下、端末側記憶部という)35から取得し、端末装置ディスプレイ31に表示させる。情報確認制御部34cは、射出成型機1の運転中に、射出成型機1の現時点における運転条件とは異なる運転条件を、制御装置側記憶部15から読み出して、端末装置ディスプレイ31に表示させる。また、運転条件編集制御部34dは、運転条件編集手段であり、制御装置側記憶部15に格納されている射出成型機1の運転条件を、例えば、端末入力装置32からの入力に応じて編集する機能を有する。例えば、運転条件編集制御部34dは、現時点における射出成型機1の運転条件とは異なる運転条件を制御装置側記憶部15から取得し、端末入力装置32からの入力に応じて書き換える。
比較制御部34eは、比較手段であり、端末側通信制御部34aを介して複数の射出成型機1の運転条件を取得するとともに、取得されたそれぞれの運転条件同士を、複数の射出成型機1の間で比較する。そして、比較制御部34eは、それぞれの運転条件に含まれる射出成型機1の制御パラメータのうち、異なる制御パラメータを抽出する。
実行値プロファイルデータ表示制御部34iは、実行値プロファイルデータ表示手段である。実行値プロファイルデータ表示制御部34iは、端末側通信制御部34aを介して複数の射出成型機1の運転条件を取得するとともに、取得されたそれぞれの運転実行値プロファイルデータ同士を画像として、端末装置ディスプレイ31に各実行値プロファイルデータの縦軸横軸のスケールを同一とし、上下又は左右に並べるか。あるいは、取得されたそれぞれの運転実行値プロファイルデータ同士を同一グラフ上に重ね書きにする等の方法により、それぞれの運転実行値プロファイルデータ同士を比較可能なように表示する。
画面複写制御部34fは、画面複写手段であり、制御装置ディスプレイ11に表示される画像を複写する機能を有する。例えば、画面複写制御部34fは、制御装置側通信制御部14b及び端末側通信制御部34aを介して、制御装置10の表示制御部14cが生成した、制御装置ディスプレイ11に表示される画像を取得する。そして、画面複写制御部34fは、取得した画像のイメージデータを端末側記憶部35に格納し、必要に応じて前記画像を印刷機に出力させたり、端末装置ディスプレイ31に表示させたりする。
検索制御部34gは、検索手段であり、端末側記憶部35に格納されている情報を、端末入力装置32から入力されるキーワードに基づいて検索する。例えば、検索制御部34gは、端末入力装置32から入力されたキーワードを含む画面の情報を、端末側記憶部35に格納されている画面の情報から検索し、該当する画面や関連する画面を端末装置ディスプレイ31に表示させる。このとき、検索制御部34gは、端末装置ディスプレイ31に表示させた画面中に存在するキーワードを強調して表示させる。条件判定部34hは、例えば、射出成型機1の異常を復旧させる作業において、復旧手順を表示させるか否かや、復旧手順の分岐の判定等を実行する。ここで、1台の端末装置30が、複数の射出成型機1にそれぞれ備えられる制御装置10と通信できるように構成してもよい。このようにすれば、それぞれの射出成型機1に対して端末装置30を用意する必要はないので、端末機のコストが低減できる。
制御装置10の処理部(制御装置処理部)14及び端末装置30の処理部(端末側処理部)34は、CPU(Central Processing Unit)で構成されており、制御装置側記憶部15や端末側記憶部35上に存在するプログラム(コンピュータプログラム)と呼ぶ命令列を順に読み込み、解釈し、その結果に従ってデータを移動したり加工したりする。なお、制御装置処理部14及び端末側処理部34は、専用のハードウェアによって実現されるものであってもよい。また、制御装置処理部14及び端末側処理部34の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより本実施形態に係る、拠点選択方法の処理手順を実行してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、あるいはコンピュータシステムに内蔵されるハードディスクのような記録装置のことをいう。さらに、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、インターネットや電話回線等の通信回線を介してコンピュータプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にコンピュータプログラムを保持するもの、その場合のサーバーやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間コンピュータプログラムを保持しているものを含むものとする。また、上記コンピュータプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
制御装置側記憶部15及び端末側記憶部35は、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリやROM(Read Only Memory)のような不揮発性のメモリ、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体、あるいはこれらを組み合わせて構成される。
一般に、射出成型機1を制御する制御装置10の近傍は、型締め装置2及び射出装置9の作業領域である。このため、制御装置10と端末装置とを通信させるためにパーソナルコンピュータ等の別置きの端末を用いた場合は、制御装置10の近傍に端末を設置することになる。しかし、この構成では、型締め装置2からの成形品取り出し時や、射出装置9の成形材料変更時等に、端末が邪魔になるおそれがある。しかし、本実施形態では、端末装置30に制御装置10との通信機能を組み込むことにより、通信用の別置きの端末を用意する必要はない。また、端末装置30は、射出成型機1の本体や制御装置10に対して着脱可能に構成される。これによって、型締め装置2からの成形品取り出し時や、射出装置9の成形材料変更時等であっても、端末装置30はほとんど邪魔にならない。その結果、作業効率が向上する。次に、保守支援装置50を用いて、射出成型機1の保守・点検等を実行する例を説明する。
図4は、本実施形態に係る保守支援装置を用いて射出成型機を保守・点検する手順の一例を示すフローチャートである。まず、射出成型機1に異常が発生したか否かが判定される。制御装置10の異常検出制御部14aは、例えば、PLC16が取得する射出成型機1からの信号や射出成型機1の各種センサ類の信号を取得し、取得された信号に基づき、射出成型機1の状態(型締め装置2や射出装置9の動作状態や型締め力等)を把握する。そして、異常検出制御部14aは、取得した射出成型機1の状態が、射出成型機1の現時点における運転条件や規定値等に対して異常と判定される値であった場合、射出成型機1に異常が発生したと判定する。
この場合、異常検出制御部14aは、PLC16や射出成型機1の各種センサ類の信号から、異常の発生箇所や種類を特定する。例えば、PLC16から得られる射出成型機1からの信号は、射出成型機1のどの部分から得られるものであるかが予め明らかになっており、また、射出成型機1のセンサ類は、射出成型機1のどの部分に取り付けられているかが予め明らかである。また、PLC16が取得する射出成型機1からの信号や、射出成型機1の各種センサ類から得られる信号は、型締め装置2や射出装置9の動作量等を示すので、これらの信号から、異常検出制御部14aは射出成型機1の状態を知ることができる。
制御装置10の異常検出制御部14aが、射出成型機1に異常が発生したことを検出した場合、異常検出制御部14aは、射出成型機1の異常についての情報、この場合には、射出成型機1に異常が発生したことを示す異常識別情報を生成する。例えば、異常検出制御部14aは、異常が発生したことを示すフラグ(異常識別情報であり異常発生フラグという)F1を0から1にする。すなわち、異常発生フラグF1が0であるときは異常が発生しておらず、異常発生フラグF1が1であるときに異常が発生している。制御装置10の制御装置側通信制御部14bは、異常識別フラグF1が1であることを検出したら、射出成型機1の異常についての情報、より具体的には、異常が発生したこと(異常発生情報)を発信する。異常発生情報は、制御装置側通信装置17から発信され、端末側通信装置37が受信する。
端末側通信装置37が受信した異常発生情報は、端末装置30の端末側通信制御部34aが取得する。端末側通信制御部34aが異常発生情報を取得したら、端末側通信制御部34aは、異常発生受信情報を生成する。例えば、端末側通信制御部34aは、異常発生情報を受信したことを示すフラグ(異常発生受信情報であり異常受信フラグという)F2を0から1にする。すなわち、異常受信フラグF2が0であるときは異常発生情報が受信されておらず、異常受信フラグF2が1であるときに異常発生情報が受信される。
端末装置30の条件判定部34hは、定期的に異常受信フラグF2を監視している。ステップS101において、端末装置30の条件判定部34hは、異常受信フラグF2が1であることを検出すると、条件判定部34hは、射出成型機1に異常が発生したと判定する(ステップS101:Yes)。なお、条件判定部34hが射出成型機1に異常は発生していないと判定した場合(ステップS101:No)、条件判定部34hは、射出成型機1に異常が発生したか否か、より具体的には、異常受信フラグF2の監視を継続する。
射出成型機1に異常が発生した場合、ステップS102へ進む。ステップS102において、端末装置30の端末側通信制御部34aは、制御装置10の制御装置側通信制御部14bと通信する。そして、ステップS103へ進み、端末装置30の異常復旧制御部34bは、制御装置側通信制御部14b及び端末側通信制御部34aを介して制御装置10から取得した、射出成型機1の異常についての情報に基づき、異常の種類等を確認する。
上述したように、制御装置10の異常検出制御部14aは、PLC16が取得する射出成型機1からの信号や射出成型機1の各種センサ類の信号に基づき、射出成型機1に発生した異常の箇所や種類を特定する。そして、異常検出制御部14aは、特定した異常の箇所や種類を異常情報として制御装置側記憶部15へ格納する。本実施形態では、それぞれの異常の箇所や種類に対応したアラームコードが異常情報として制御装置側記憶部15へ格納される。このように、アラームコードにより、射出成型機1に発生した異常を特定できる。端末装置30の異常復旧制御部34bは、制御装置側通信制御部14b及び端末側通信制御部34aを介して、アラームコードを取得する。次に、ステップS104へ進み、端末装置30の異常復旧制御部34bは、ステップS103で取得したアラームコードに対応する復旧手順を端末装置ディスプレイ31に表示させる。
図5は、アラームコードと復旧手順とを対応付けて記述したデータテーブルの一例を示す概念図である。図5のデータテーブル80は、端末側記憶部35に格納されており、アラームコードで特定される射出成型機1に発生した異常を復旧させるための復旧手順が、それぞれのアラームコードに対応して記述されている。それぞれの復旧手順には、対応するアラームコードにより特定される射出成型機1の異常を復旧させるために必要な作業(復旧作業)と、その順序と、対応するアラームコードにより特定される射出成型機1の異常が発生した場所とが記述される。それぞれの復旧手順は、復旧作業の順序を静止画の切り替えや動画等でガイドするもので、音声によるガイドを加えてもよい。本実施形態において、それぞれの復旧手順は、復旧作業の静止画や動画や音声等の情報及びその表示順序が格納されたデータファイルである。
例えば、アラームコードが01である場合、端末装置30の異常復旧制御部34bは、復旧手順Bを端末側記憶部35から読み出して、復旧手順Bに格納されている異常が発生した場所と、復旧作業とを端末装置ディスプレイ31に表示させる。これによって、作業者は、射出成型機1の異常が発生した場所及び復旧手順が分かるので、復旧に必要な工具や部品等を準備した上で端末装置30を射出成型機1から取り外して、端末装置30及び工具を持って異常が発生した場所へ移動する。そして、作業者は、異常の発生した場所で、端末装置30の端末装置ディスプレイ31に表示された復旧作業の手順を参照しながら、射出成型機1を復旧させるための作業を実行する。
このように、本実施形態では、端末装置30の端末側記憶部35に、射出成型機1の異常に対応した復旧手順を格納して、端末装置30の端末装置ディスプレイ31に、少なくとも射出成型機1に発生した異常に対応した復旧作業の手順(必要に応じて異常が発生した場所)を表示させる。これによって、作業者は、復旧作業の手順や異常が発生した場所を容易に理解できるので、復旧作業に要する負荷を低減できる。また、端末装置30の端末装置ディスプレイ31に、少なくとも射出成型機1に発生した異常に対応した復旧作業の手順を表示させるので、復旧作業へ入る前に、必要な準備や作業に要する時間を予測できる。このため、復旧作業の途中に必要な工具や部品を手配することによる復旧作業の中断が低減される。また、復旧作業に要する時間を予測することにより、射出成型機1の運転を再開できる時間を予測して、生産計画の変更等に役立てることができる。
従来、復旧手順は、紙や電子データに記述されており、射出成型機1とは別個に用意される。熟練した作業者であれば、紙等に記述された復旧手順を探す手間は少ないが、熟練していない作業者は、復旧手順の見方から確認する必要があり、復旧作業に手間を要していた。しかし、本実施形態では、アラームコードに対応した復旧手順が端末装置30の端末装置ディスプレイ31に表示されるので、熟練していない作業者であっても、復旧作業の手順を容易に理解できる。その結果、復旧作業に要する負荷を低減できる。
また、従来のように、制御装置10の制御装置ディスプレイ11に復旧手順が表示される場合、復旧手順をメモ等して作業場所へ移動する必要があり、作業効率が低下するという問題があった。本実施形態では、アラームコードに対応した復旧手順が表示された端末装置30を、作業する場所まで移動できる。これによって、復旧手順をメモ等しなくても端末装置30の端末装置ディスプレイ31を参照するだけでよいので、作業効率が向上する。特に、制御装置10と作業する場所とが離れている場合には、作業毎に制御装置10の制御装置ディスプレイ11を確認しに戻る必要がないので、作業効率は大幅に向上する。大型の射出成型機1は、移動距離も長くなりやすいので、端末装置30を作業場所まで移動できる効果は大きい。さらに、復旧作業を動画で表示させる場合には、復旧作業を実行する場所で、現物と動画による復旧作業のガイドとを照らし合わせることにより、正確かつ迅速な復旧作業が実現できる。
作業者が、端末装置30の端末装置ディスプレイ31に表示された復旧作業の手順に従って射出成型機1を復旧させるための作業を実行している途中に、射出成型機1の状態についての情報が必要になる場合がある。例えば、復旧作業中に射出成型機1が正常に動作するどうかを確認する確認作業が必要になった場合、射出成型機1を動作させて、射出成型機1の状態についての情報を取得して、射出成型機1の動作を確認する。射出成型機1の動作確認は、例えば、復旧手順の中に記述される。ここで、射出成型機1の状態についての情報とは、例えば、型締め装置2の型締め力や、可動金型4Mを指示する型板の位置等や射出速度や射出圧力等といった、射出成型機1の状態についての情報である。射出成型機1の状態についての情報は、例えば、射出成型機1に設けられた各種センサによって検出される。
射出成型機1の状態についての情報が必要になった場合(ステップS105:Yes)、例えば、復旧手順中の作業手順に射出成型機1の動作確認を実行する旨が記述されている場合には、その旨が端末装置ディスプレイ31に表示される。作業者は、端末装置ディスプレイ31に表示された復旧作業の指示に従って、射出成型機1を動作させる。その後、ステップS106に進み、端末装置30の端末側通信制御部34aは、制御装置10の制御装置側通信制御部14bと通信する。
そして、ステップS107に進み、端末装置30の異常復旧制御部34bは、制御装置側通信制御部14b及び端末側通信制御部34aを介して、PLC16や射出成型機1の各種センサ類から、射出成型機1の状態についての必要な情報を取得する。なお、異常復旧制御部34bが取得した射出成型機1の状態についての情報は、異常復旧制御部34bが、端末装置ディスプレイ31に表示させてもよい。これによって、作業者は、射出成型機1の状態についての情報を確認して、射出成型機1が正常に動作しているか否かを確認できる。
次に、ステップS108に進み、端末装置30の異常復旧制御部34bは、射出成型機1が異常状態から復旧したか否かを判定する。これは、射出成型機1の確認動作に対応して得られた射出成型機1の状態が、正常な場合の状態である場合に、射出成型機1が異常状態から復旧したと判断される。例えば、型締め装置2に異常が発生した場合において型締め装置2を確認動作させ、その結果得られた型締め力を端末装置30の異常復旧制御部34bが取得し、確認動作において設定した型締め力と比較する。そして、比較の結果、復旧作業後の型締め装置2が確認動作で設定された型締め力を発生している場合、端末装置30の異常復旧制御部34bは、型締め装置2は正常であって、射出成型機1は異常状態から復旧したと判断する。このように、端末装置30の異常復旧制御部34bが射出成型機1の状態についての情報を取得することにより、制御装置10の場所に戻らず、作業場所で、射出成型機1が正常に動作しているか否かを確認できるので、復旧作業に要する負荷を低減できる。
ステップS108でNoと判定された場合、すなわち、射出成型機1が異常状態から復旧していないと判定された場合、ステップS109に進み、異常復旧制御部34bは、取得した射出成型機1の状態に対応する復旧手順を端末装置30の端末装置ディスプレイ31に表示させる。
図6は、射出成型機の状態と、復旧手順とを対応付けて記述したデータテーブルの一例を示す概念図である。本実施形態において、射出成型機1の状態は、成型機状態コードで表される。図6のデータテーブル81は、端末側記憶部35に格納されており、成型機状態コードで特定される射出成型機1の状態、すなわち異常な状態を復旧させるための復旧手順が、それぞれの成型機状態コードに対応して記述されている。それぞれの復旧手順には、対応する成型機状態コードにより特定される射出成型機1の異常な状態を復旧させるために必要な作業(復旧作業)と、その順序と、対応する成型機状態コードにより特定される射出成型機1の異常箇所とが記述される。
例えば、成型機状態コードが02である場合、端末装置30の異常復旧制御部34bは、復旧手順JCを端末側記憶部35から読み出して、復旧手順JCに格納されている異常箇所と、復旧作業とを端末装置ディスプレイ31に表示させる。これによって、作業者は、射出成型機1の異常箇所及び復旧手順が分かるので、端末装置ディスプレイ31に表示された作業手順を参照しながら復旧作業を実行する。その後、ステップS105に戻り、ステップS105以降の手順が実行される。
ステップS108でYesと判定された場合、すなわち、射出成型機1が異常状態から復旧したと判定された場合、ステップS110に進み、射出成型機1の異常を報知するアラームが解除される。アラームの報知及び停止は制御装置10で制御される。アラームの解除は、例えば、作業者が端末装置30の端末入力装置32を操作して、アラームの解除命令を端末装置30へ入力する。これによって、端末装置30は、制御装置10によるアラームを解除する。
アラームが解除されたらステップS111へ進み、端末装置30の端末側通信制御部34aは、制御装置10の制御装置側通信制御部14bと通信する。そして、端末装置30の端末側通信制御部34aは、制御装置側通信制御部14bを介してアラームの解除命令を制御装置10の異常検出制御部14aに送信する。これによって、異常検出制御部14aはアラームを解除する。アラームが解除されたら、制御装置10の異常検出制御部14aは、制御装置側通信制御部14b及び端末側通信制御部34aを介して、アラームを解除した旨を端末装置30の異常復旧制御部34bへ送信する。ステップS112において、アラームを解除した旨の情報を取得した異常復旧制御部34bは、その旨を端末装置30の端末装置ディスプレイ31に表示して、射出成型機1の異常復旧作業は終了する。これによって、作業者は、射出成型機1が異常状態から復旧したことを確認できる。
ステップS105でNoと判定された場合、すなわち、射出成型機1の異常復旧作業において、射出成型機1の状態についての情報が必要でない場合、ステップS113に進み、現在の復旧手順が継続される。次にステップS114へ進み、端末装置30の異常復旧制御部34bは、射出成型機1が異常状態から復旧したか否かを判定する。
ステップS114でNoと判定された場合、すなわち、射出成型機1が異常状態から復旧していないと判定された場合、ステップS105に戻り、ステップS105以降の手順が実行される。ステップS114でYesと判定された場合、すなわち、射出成型機1が異常状態から復旧したと判定された場合、ステップS110に進み、ステップS110以降の手順が実行される。次に、保守支援装置50の他の機能を説明する。
[情報確認機能]
端末装置30は、情報確認制御部34cを備える。情報確認制御部34cは、端末入力装置32から入力される命令により、射出成型機1の運転中に、制御装置10の制御装置記憶部15から、射出成型機1の現時点における運転条件とは異なる運転条件(成型条件)を読み出す。そして、情報確認制御部34cは、読み出した運転条件を端末装置ディスプレイ31に表示させる。
端末装置30は、射出成形機1の制御装置10の単なる従表示装置ではなく、情報確認制御部34cにより制御装置10とは独立して情報を端末装置ディスプレイ31に表示させることができる。このため、射出成形機1の稼働状態に関係なく、射出成型機1の運転条件を読み出して、端末装置ディスプレイ31に表示させることができる。このため、例えば、射出成型機1があるジョブを実行している時(成型実行中)に、次のジョブの成形条件を読み出して端末装置ディスプレイ31に表示させても、射出成形機1の制御装置10の処理速度は影響を受けない。このため、射出成形機1は、安定した成形ができ、また、射出成型機1があるジョブを実行しているときに、当該ジョブの終了を待たずに、次に実行するジョブの条件を確認できるので、作業効率が向上する。
[編集機能]
端末装置30の運転条件編集制御部34dは、情報確認制御部34cが、射出成型機1の現時点における運転条件とは異なる運転条件(成型条件)を読み出した場合、端末入力装置32からの入力に基づいて、前記とは異なる運転条件を編集する。情報確認制御部34cは、制御装置10(より具体的にはPLC16)から射出成型機1に対する運転条件(制御データ)を読み出し、端末側記憶部35に格納する。そして、端末装置30の運転条件編集制御部34dは、端末入力装置32からの入力に基づいて、端末側記憶部35に格納された運転条件を読み出して、編集する。
これによって、現時点における射出成型機1の運転条件を書き換えることなく、他の運転条件を編集できるので、作業効率が向上する。この場合、制御装置10と端末装置30とは互いに独立なので、射出成形機1の制御を不安定にするおそれはほとんどない。一般に、次の成形の段取りとして、金型4の予備加熱や取り出しロボットのチャックハンドの準備等、成形前の段取りには時間を要することから、現在実行中の成形運転中に、当該成形運転の終了を待たず、次に成形する成形条件を確認できることは段取り時間の短縮に有効である。これは、近年の傾向である多品種少量生産においては、生産効率の改善に効果的である。また、端末装置30の端末側記憶部35に格納される射出成型機1の運転条件等を修正して、端末側通信制御部34a及び制御装置側通信制御部14bを介して端末装置30から制御装置10にアップロードすることにより、作業性がさらに向上する。
また、高生産で安定した成形品の成形条件を探すために、型締め装置2の運転条件や射出装置9の運転条件を種々変更しながら作業をする必要がある。この場合、表示装置が制御装置ディスプレイ11のみであると、運転条件を変更する毎に画面を切り換えなければならず、作業性が悪い。1つの画面を2つに分割して異なった画面を表示させることも考えられるが、表示画像が小さくなってしまい視認性が悪い。
保守支援装置50を構成する端末装置30の編集機能により、端末装置30の端末装置ディスプレイ31は、制御装置10の制御装置ディスプレイ11とは独立して画面を表示させ、射出成型機1の運転条件を編集できる。このように、保守支援装置50では、あたかも制御装置10の制御装置ディスプレイ11の画面が拡大したのと同様の効果が得られる。これによって、保守支援装置50は、制御装置10の制御装置ディスプレイ11が表示している制御画面以外の画面を、端末装置30の端末装置ディスプレイ31へ同時に表示できるので、一つの表示装置で画面を切り換える手間が省けて作業効率が向上する。
[運転条件入力機能]
上述したように、端末装置30は、端末入力装置32を備え、これによって、射出成型機1の運転条件(成形条件)が端末装置30へ入力される。そして、端末側通信制御部34aは、端末入力装置32によって入力された射出成型機1の運転条件を、制御装置10の制御装置側通信制御部14bへ送信する。制御装置側通信制御部14bは、受信した運転条件を、制御装置側記憶部15に格納し、PLC16は、この運転条件を制御装置側記憶部15から読み出して、射出成型機1の動作を制御する。
このように、端末装置30は、射出成形機1から取り外した状態でも、射出成型機1の運転条件を制御装置10へ入力する制御装置10の端末として機能する。これによって、例えば、制御装置10と離れた場所にある成形品取り出し部でも、成形品の状態を確認しながら、射出成形機1の制御装置10まで戻ることなく、その場で成形条件を変更できるので、作業効率が向上する。これは、制御装置10と製品取り出し部との距離が大きくなる傾向の強い大型の射出成型機で有効である。また、自動車内外装部品や搬送用樹脂パレット等の大物成形品の場合、大型取り出しロボットで成形品を取り出し後、すぐに射出成型機1から離れた一次時保管場所に成形品を置くことが多い。保守支援装置50の運転条件入力機能によれば、一時保管場所に端末装置30を持ち込んで、試作サンプルの状態を確認しながら成形条件を修正できるので、いちいち成形機本体の制御装置10まで戻って成形条件を変更する必要はなく、作業効率が向上する。
[制御パラメータ比較機能]
一般に、射出成型機は、同一の金型を使用した場合でも、同じ仕様の機種であるにも関わらず、一方の射出成形機では成形不良が発生するのに他方の射出成形機では成形不良が発生しないという現象が起こることがある。この場合、まず両方の射出成形機の成形条件で、異なる制御パラメータがあるか否かを確認するが、この確認のためには、両方の射出成形機の成形条件を印刷して、すべての制御パラメータを見比べなければならない。しかし、これには長時間を要するので作業効率が悪い。
また、同じ射出成形機であるにも関わらず、昨日は成形不良が発生しなかったのに、今日は成形不良が頻発するという現象が発生することがある。この原因の一つとして、作業者が勝手に成形条件を変更してしまい、成形を不安定にしてしまうことがある。この場合も、成形条件の変更箇所を確認するために、すべての制御パラメータを見比べなければならない。これには長時間を要し、見逃しなどの人為的ミスが発生しやすく作業効率が悪い。
本実施形態において、端末装置30は、制御パラメータ比較機能を有する。この機能は、端末装置30の比較制御部34eによって実現される。端末装置30の比較制御部34eは、端末側通信制御部34aを介して複数の射出成型機の運転条件(成型条件)を取得する。そして、取得されたそれぞれの運転条件同士を複数の射出成型機の間で比較して、それぞれの運転条件に含まれる射出成型機の制御パラメータ(成型パラメータ)のうち、異なる制御パラメータを抽出する。
この場合、端末装置30の比較制御部34eは、複数の射出成形機の運転条件を、端末装置30の端末側記憶部35に格納し、それぞれの射出成型機の制御パラメータをすべて比較する。そして、端末装置30の比較制御部34eは、異なる値を持つ制御パラメータを抽出し、その名前とその値とを端末装置ディスプレイ31に表示させる。
この制御パラメータ比較機能によれば、例えば、比較対象となるすべての制御パラメータ等を一点一点、作業者が比較する必要はない。このため、異なる制御パラメータ等の見逃しといった人為的なミスを回避できるとともに、短時間で制御パラメータ等を比較し、異なる制御パラメータ等を抽出することができるので、複数の射出成型機間での違いを把握する作業の効率が向上する。
[実行値プロファイルデータ比較表示機能]
上述したように、射出成型機は、同一の金型を使用した場合でも、同じ仕様の機種であるにも関わらず、一方の射出成形機では成形不良が発生するのに他方の射出成形機では成形不良が発生しないという現象が起こることがある場合に、両方の射出成形機の成形条件で、異なる制御パラメータがあるか否かを確認する。この他の一般的な確認方法として、両方の射出成形機の射出速度波形や射出圧力波形等の実行値プロファイルデータに差があるか否かを確認する方法がある。この確認のためには、両方の射出成形機の射出速度波形や射出圧力波形などを画像として紙面に印刷して、印刷された両方の実行値波形画像の縦軸横軸のスケールに差がないかを考慮しながら、波形データを見比べなければならない。しかし、これには長時間を要するので作業効率が悪い。
本実施形態において、端末装置30は、実行値プロファイルデータ比較表示機能を有する。この機能は、端末装置30の実行値プロファイルデータ比較制御部34iによって実現される。端末装置30の実行値プロファイルデータ比較制御部34iは、端末側通信制御部34aを介して複数の射出成型機の運転条件(実行値プロファイルデータ)を取得し、各々の実行値プロファイルデータが比較可能なように表示する。
この場合、端末装置30の実行値プロファイルデータ比較制御部34iは、複数の射出成形機の運転条件を、端末装置30の端末側記憶部35に格納し、運転実行値プロファイルデータであるそれぞれの射出速度波形や射出圧力波形など同士を画像として、端末装置ディスプレイ31に各実行値プロファイルデータの縦軸横軸のスケールを同一とし、上下又は左右に並べるか、あるいは同一グラフ上に重ね書きにする等の方法により、各実行値プロファイルデータ比較できるように表示する。
この実行値波形データ比較表示機能によれば、比較対象となる射出成型機1の各々の射出速度波形、又は射出圧力波形などの実行値波形データを画像として各々印刷し、机上で作業者が比較する必要はない。このため、印刷時における画像の縦軸横軸の縮尺等の印刷装置によるデータ加工・処理を考慮することなく、容易に実行値波形データの比較ができるので、複数の射出成型機間における成型状態の違いを把握する作業の効率が向上する。
特に電動サーボモータ駆動の産業機械においては、複数の産業機械間での速度制御時の実行値トルクプロファイルの差や、トルク制御時の実行値トルクプロファイルの差を容易に確認できる。制御指令値に対する動作追従性の高い電動サーボ駆動の産業機械において、同一の産業機械で同一の動作制御を行った場合に、前記実行値トルクプロファイルや前記実行値速度プロファイルに差があることが把握できれば、成形品の加工品質の差が産業機械本体動作の差に起因するものでなく、材料、原料、金型などに起因するものである可能性が高いことを見出すことができるので、不具合の改善に有効である。
[回線接続機能]
上述したように、端末装置30の端末側通信制御部34aは、図1に示す通信回線60(例えば、インターネットや、工場内無線LAN等の既存の無線ネットワーク)と通信可能である。端末装置30は、端末側通信制御部34a及び制御装置10の制御装置側通信制御部14bを介して、制御装置10が取得した射出成型機1の運転条件(成型条件)や射出成型機1の稼働状況等を取得する。そして、端末装置30の端末側通信制御部34aは、取得した射出成型機1の運転条件や射出成型機1の稼働状況等を、通信回線60を通じて遠隔地に送信する。これによって、例えば、射出成型機1の管理会社が、射出成型機1の運転条件や射出成型機1の稼働状況等を把握して、射出成型機1の保守・点検に活用したり、不具合の改善に活用したりすることができる。
また、通信回線60との通信機能を制御装置10に設けるのではなく、端末装置30に設けるため、制御装置10の機能を改造する範囲が少なくて済み、低コストでインターネットとの通信環境を得ることができる。これによって、射出成型機1が設置される工場の設備増設工事も不要で、低コストかつ短期間で、インターネットとの通信環境を整備できる。
また、端末装置30の端末側通信制御部34aの通信仕様を社内無線LANなどに合わせれば、既存のネットワーク上の一端末として接続可能である。これにより前記ネットワークに接続しているコンピュータ62で、端末装置30の取得した射出成型機1の運転条件や射出成型機1の稼働状況等を取得可能となる。さらに、端末装置30が端末側通信制御部34aを介して接続した該ネットワークに接続しているデータサーバー63のデータを取得することもできる。よって、端末装置30、又は通信回線60に接続しているコンピュータ62やデータサーバー63を用いて、各々のデータを取得、操作したい場合に機器を持ち替える必要もなく作業性が向上する。
[画面複写機能]
端末装置30の画面複写制御部34fは、端末入力装置32からの指令により、制御装置ディスプレイ11に表示される画像を複写(端末側記憶部35に格納)する。これによって、制御装置10が制御装置ディスプレイ11に表示させた射出成型機1の運転条件(成形条件)や、運転条件を入力する画面や、制御パラメータや実行値プロファイルデータを表示させた画面を複写できる。一般に、プリンタによる印刷は、ある程度の時間を要する。これに加えて、射出成型機1を制御するための制御装置10が備えるCPUやメモリ等は、通常のパーソナルコンピュータと比較して性能が低いため、制御装置10のCPUを用いて制御装置ディスプレイ11に表示されている画像をプリンタに出力させる場合、印刷に長時間を要する。
しかし、端末装置30の画面複写制御部34fによる画像の複写は、プリンタによる印刷時間に比べ、極めて短時間で複写が完了するので、作業効率が向上する。また、画面複写制御部34fは、制御装置10と同じ画面を複写できるので、制御装置10の表示と同一の画面をそのまま持ち運ぶことができ、他の作業者や管理者等と相談する場合も、見やすく、かつイメージし易い環境とすることができる。その結果、作業効率がより向上する。さらに、複写した画像情報を、例えばJPEG等の画像とすれば、複写した画像情報を端末装置30から汎用のパーソナルコンピュータに保存し、加工することが容易になる。その結果、射出成型機1の運転条件等の管理が容易になる。
[検索機能]
端末装置30は、検索制御部34gにより、端末側記憶部35に格納されている情報を、端末入力装置32から入力されるキーワードに基づいて検索する。例えば、設定したい制御パラメータをキーワードとして入力すると、設定したい制御パラメータが記述される画面を、端末装置ディスプレイ31へ迅速に表示させることができるので、作業性が向上する。特に、検索制御部34gの検索機能により、作業者の熟練度が低い場合等でも、該当する画面を簡易かつ迅速に端末装置ディスプレイ31へ表示させることができる。ここで、キーワードは、端末入力装置32やタッチパネル、あるいは音声によって検索制御部34gへ入力することができる。
以上のように、本発明に係る産業機械の保守支援装置及び産業機械は、産業機械に異常が発生した場合における復旧作業に要する負荷を低減することや、産業機械を安定して稼動させるために定期的に行われる保守・点検作業に要する負荷を低減することに有用である。
本実施形態に係る産業機械の保守支援装置を備える射出成型機を示す説明図である。 端末装置の取り付け構造を示す説明図である。 本実施形態に係る保守支援装置の構成を示す説明図である。 本実施形態に係る保守支援装置を用いて射出成型機を保守・点検する手順の一例を示すフローチャートである。 アラームコードと復旧手順とを対応付けて記述したデータテーブルの一例を示す概念図である。 射出成型機の状態と、復旧手順とを対応付けて記述したデータテーブルの一例を示す概念図である。
符号の説明
1 射出成型機
1B 本体
1S 端末装置格納部
2 型締め装置
4 金型
9 射出装置
10 制御装置
11 制御装置ディスプレイ
12 制御装置入力装置
13 入出力部(制御装置入出力部)
14 処理部(制御装置処理部)
14a 異常検出制御部
14b 制御装置側通信制御部
14c 表示制御部
15 記憶部(制御装置記憶部)
17 制御装置側通信装置
30 端末装置
31 端末装置ディスプレイ
32 端末入力装置
33 入出力部(端末側入出力部)
34 処理部(端末側処理部)
34a 端末側通信制御部
34b 異常復旧制御部
34c 情報確認制御部
34d 運転条件編集制御部
34e 比較制御部
34f 画面複写制御部
34g 検索制御部
34h 条件判定部
34i 実行値プロファイルデータ表示制御部
35 記憶部(端末側記憶部)
37 端末側通信装置
50 保守支援装置
60 通信回線
61 中継基地
62 コンピュータ
63 データサーバー
80、81 データテーブル

Claims (12)

  1. 産業機械の少なくとも異常あるいは運転条件あるいは実行値プロファイルデータあるいは稼働状況のいずれかの産業機械の運転情報を発信する第1の通信手段を有し、前記産業機械の本体側に配置される制御装置と、
    前記制御装置が有する前記第1の通信手段と通信する機能を有する第2の通信手段と、前記産業機械の運転情報を複数格納する端末側記憶手段と、前記運転情報を表示する端末側表示手段と、を有し、かつ、前記制御装置とは別個に用意されて、前記制御装置とは離れた位置で使用可能である端末装置と、
    を備える産業機械の保守支援装置であって、
    前記端末装置は、
    前記第2の通信手段を介して複数の産業機械の運転条件を取得するとともに、取得されたそれぞれの運転条件同士を前記複数の産業機械の間で比較して、前記それぞれの運転条件に含まれる前記産業機械の制御パラメータのうち、異なる値を持つ制御パラメータを抽出する比較手段を有すること
    を特徴とする産業機械の保守支援装置。
  2. 前記端末装置は、
    前記第2の通信手段を介して複数の産業機械の運転条件を取得するとともに、取得されたそれぞれの運転条件同士を前記複数の産業機械の間で比較して、前記それぞれの運転条件に含まれる前記産業機械の前記実行値プロファイルデータを、同一の表示ディスプレイに比較可能なように表示することを特徴とする請求項1に記載の産業機械の保守支援装置。
  3. 前記制御装置は、画像を表示する制御装置側表示手段を備え、
    前記端末装置は、
    前記第2の通信手段を介して取得した前記制御装置側表示手段に表示される画像を前記端末側記憶手段から取得し、前記端末側表示手段に複写させる画面複写手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の産業機械の保守支援装置。
  4. 産業機械の少なくとも異常あるいは運転条件あるいは実行値プロファイルデータあるいは稼働状況のいずれかの産業機械の運転情報を発信する第1の通信手段を有し、前記産業機械の本体側に配置される制御装置と、
    前記制御装置が有する前記第1の通信手段と通信する機能を有する第2の通信手段と、前記産業機械の運転情報を複数格納する端末側記憶手段と、前記運転情報を表示する端末側表示手段と、を有し、かつ、前記制御装置とは別個に用意されて、前記制御装置とは離れた位置で使用可能である端末装置と、
    を備える産業機械の保守支援装置であって、
    前記制御装置は、画像を表示する制御装置側表示手段を備え、
    前記端末装置は、
    前記第2の通信手段を介して取得した前記制御装置側表示手段に表示される画像を前記端末側記憶手段から取得し、前記端末側表示手段に複写させる画面複写手段を有すること
    を特徴とする産業機械の保守支援装置。
  5. 前記制御装置が、前記異常を検出するための異常検出手段を更に有し、
    前記端末装置が、前記異常の復旧手順を複数格納する端末側記憶手段と、前記復旧手順を表示する端末側表示手段と、前記第2の通信手段を介して取得した前記産業機械の異常についての情報に対応する復旧手順を前記端末側記憶手段から取得し、前記端末側表示手段に表示させる異常復旧制御手段と、を有すること
    を特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の産業機械の保守支援装置。
  6. 前記異常復旧制御手段は、前記第2の通信手段を介して、前記制御装置から前記産業機械の異常が検出されたときにおける前記産業機械の状態についての情報を取得して、前記端末側表示手段に表示させることを特徴とする請求項に記載の産業機械の保守支援装置。
  7. 前記制御装置は、前記産業機械の前記運転条件を格納する制御装置側記憶手段を備え、
    前記端末装置は、
    前記産業機械の運転中に、前記運転条件を、前記制御装置側記憶手段から読み出して、前記端末側表示手段に表示させる情報確認手段を有する端末装置であり、
    前記運転条件とは、当該産業機械の現時点における運転条件とは異なる運転条件であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の産業機械の保守支援装置。
  8. 前記端末装置は、
    前記異なる運転条件を編集できる運転条件編集手段を有することを特徴とする請求項に記載の産業機械の保守支援装置。
  9. 前記端末装置は、
    前記産業機械の運転条件を入力する入力手段を有し、
    前記第2の通信手段は、入力された前記産業機械の運転条件を、前記第1の通信手段へ送信することを特徴とする請求項に記載の産業機械の保守支援装置。
  10. 前記第2の通信手段は、通信回線を通じて、通信回線上の端末又は第1の通信手段と、前記運転情報の通信が可能である事を特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の産業機械の保守支援装置。
  11. 前記端末装置は、
    前記端末側記憶手段に格納されている前記運転情報を、キーワードに基づいて検索する検索手段を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の産業機械の保守支援装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の産業機械の保守支援装置を備えることを特徴とする産業機械。
JP2008282559A 2008-10-31 2008-10-31 産業機械の保守支援装置及び産業機械 Expired - Fee Related JP5594950B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008282559A JP5594950B2 (ja) 2008-10-31 2008-10-31 産業機械の保守支援装置及び産業機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008282559A JP5594950B2 (ja) 2008-10-31 2008-10-31 産業機械の保守支援装置及び産業機械

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010105369A JP2010105369A (ja) 2010-05-13
JP2010105369A5 JP2010105369A5 (ja) 2011-12-15
JP5594950B2 true JP5594950B2 (ja) 2014-09-24

Family

ID=42295262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008282559A Expired - Fee Related JP5594950B2 (ja) 2008-10-31 2008-10-31 産業機械の保守支援装置及び産業機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5594950B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012025129A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Japan Steel Works Ltd:The 射出成形機の画面の記録・再生方法
US8425216B2 (en) 2011-03-11 2013-04-23 Mold-Masters (2007) Limited Cycle counting system for injection molding assembly
JP2015182087A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 住友重機械工業株式会社 射出成形機、および射出成形機の操作画面
JP6659452B2 (ja) * 2016-05-12 2020-03-04 ファナック株式会社 射出成形機
JP6841559B2 (ja) * 2017-04-26 2021-03-10 株式会社スター精機 樹脂成形品取出し装置
JP7307610B2 (ja) * 2019-07-01 2023-07-12 芝浦機械株式会社 成形機及び表示装置
WO2021177238A1 (ja) * 2020-03-06 2021-09-10 ファナック株式会社 制御装置
JP7479904B2 (ja) * 2020-03-31 2024-05-09 住友重機械工業株式会社 射出成形機システム、射出成形機、情報処理装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0725116B2 (ja) * 1986-10-30 1995-03-22 フアナツク株式会社 遠隔起動・停止ができる射出成形機
JP3292552B2 (ja) * 1993-07-29 2002-06-17 東洋機械金属株式会社 遠隔制御装置を備えた成形機制御システム
JPH07237256A (ja) * 1994-02-28 1995-09-12 Omron Corp 不良改善用の調整項目抽出方法およびその方法を用いた条件調整用の知識データ生成方法並びに不良改善用の調整項目抽出装置およびその装置を用いた条件調整用の知識データ生成システム
JPH07290544A (ja) * 1994-04-25 1995-11-07 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 射出成形機における異常発生時の表示処理方法
JPH10113966A (ja) * 1996-10-09 1998-05-06 Sumitomo Heavy Ind Ltd 射出成形機ユニット
JP2997435B2 (ja) * 1997-04-28 2000-01-11 ファナック株式会社 射出成形機の稼働時間分析装置
JP4589074B2 (ja) * 2004-10-12 2010-12-01 東洋機械金属株式会社 射出成形機の遠隔監視システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010105369A (ja) 2010-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594950B2 (ja) 産業機械の保守支援装置及び産業機械
US9778646B2 (en) Robot controller for controlling robot which supplies and discharges workpiece
US9802286B2 (en) Robot control system provided in machining system including robot and machine tool
JP4598865B2 (ja) 工作機械と組み合わせて使用するロボットの制御装置
US9329593B2 (en) Robot system, method for controlling robot, and method for producing to-be-processed material
JP2009175793A (ja) 工作機械の異常復旧支援システム及び支援方法
WO2008010264A1 (fr) Contrôleur numérique
JP7247459B2 (ja) 生産管理システム
JP2003122427A (ja) 設備モニタ装置
US10678231B2 (en) Production controller equipped with function of identifying cause upon operation stop of production facility including manufacturing facilities
JP6339650B2 (ja) 加工プログラム管理装置
WO2014167923A1 (ja) 工作機械及び工作機械の制御方法
JP7504331B1 (ja) 産業用コントロールシステム
TWI704435B (zh) 在啟動工具機之後進行模擬確認的加工方法與加工系統
WO2021161831A1 (ja) 表示制御システム
KR20150067829A (ko) 복수 기계설비의 일괄적 모니터링 시스템
JP2006026818A (ja) 工作機械
JPH10328980A (ja) 工程管理装置及び方法
JP3320891B2 (ja) 生産設備制御装置
JP2004021512A (ja) Nc工作機械及び加工プログラム伝送システム
JPS62157762A (ja) 設備診断装置
JP2002326234A (ja) 成型品取出監視システム
JP2023114586A (ja) 成形品製造システム
CN118438313A (zh) 磨倒机快速切换加工尺寸系统
CN115836307A (zh) 设备恢复作业辅助装置以及设备恢复作业辅助信息生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111031

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111031

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130624

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140610

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140715

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5594950

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees