JP5594175B2 - コネクタ装置 - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、機器のケース側の設計変更を伴うことなく、雌コネクタによる雄端子への衝突事故が生じることを防止するところにある。
(1)前記雌ハウジングには、前記雄ハウジングの前記嵌合凹部に嵌合される部分の後方側に段差状に拡径された拡径部が設けられ、この雌ハウジングの段差面には前記突壁の突出端側を嵌めて逃がす逃がし凹部が形成されている。
雌ハウジングに、ケースの嵌合用開口内に嵌ったり、同嵌合用開口を覆うような拡径部が設けられている場合にも、突壁が雌ハウジングにおける拡径部の段差面に設けられた逃がし凹部に嵌って逃がされつつ、両コネクタの正規嵌合が担保される。
雌コネクタの雌ハウジングが多少傾いたり心ずれして嵌合された場合にも、テーパ面で心出しされつつ突壁から嵌合凹部に向けてスムーズに嵌合される。
シールド機能を備えたコネクタ装置に有効に適用することができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図15に基づいて説明する。
本実施形態は、バッテリと車載機器とを結ぶ電気系統に介設されるコネクタ装置を例示しており、図1及び図13に示すように、ケース10内に装備される機器側コネクタ20と、ワイヤハーネスの端末に接続されて上記機器側コネクタ20と嵌合されるハーネス側コネクタ30とから構成されている。
機器側コネクタ20には、図示はしないが動力用の電気回路が構成されており、上記した一対の嵌合検知用の雄タブ27同士が電気的に接続された状態にあると、電気回路が導通状態とされる一方、雄タブ27同士が非接続状態である場合には電気回路が遮断されるようになっている。
なお、雌ハウジング31の前面における両キャビティ32の間の位置には、相手の雄ハウジング21の嵌合凹部22の奥面に立てられた仕切壁25が挿入されるガイド溝35が形成されている。
各雌端子は、対応するキャビティ32内に樹脂ランス34を撓み変位させつつ後方から挿入され、前壁に当たる正規位置まで挿入されると、樹脂ランス34が復元変位して係止することで、キャビティ32内に抜け止めされて収容されるようになっている。
そして、後記するように、両コネクタ20,30が正規に嵌合されると、機器側コネクタ20の嵌合検知用の雄タブ27同士がショート端子を介して接続され、離脱されると、ショート端子が外れて両雄タブ27同士の接続が解除されるようになっている。
なお、シールドシェル50の上縁55は、角に丸みを付けつつ内方に直角曲げされている。
各ガイドリブ40は、雌ハウジング31の上縁から中央高さ位置よりも少し上方位置まで延びて形成され、その下端部にはテーパ部41を介して突出高さが大きい高位部42が形成されている。
また、各張出部44の下側の水平部が、それぞれシールドシェル50の下縁のフランジ51の付け根部を当てるストッパ46となっている。
シールドシェル50は、雌ハウジング31の上方からガイドリブ40に沿うようにして、かつ弾性係止片48を弾性撓みさせつつ嵌装され、嵌装動作の終盤になると、シールドシェル50の下縁がガイドリブ40の高位部42と張出部44の垂直部45に緊密に外嵌しつつ押し込まれる。シールドシェル50の下縁が張出部44のストッパ46に当たったところで押し込みが停止され、そのとき弾性係止片48が復動変位しつつ係止突起49がシールドシェル50の上縁に係止することで、図8ないし図13に示すように、シールドシェル50が雌ハウジング31の後端部の外周において、がたつきなくかつ抜け止めされて装着された状態となる。
このように雌ハウジング31に装着されたシールドシェル50は、ケース10の嵌合用開口11の表面側の口縁に当てられて固定されるが、そのため嵌合用開口11は、少なくとも、全6個の張出部44のストッパ46を内側に嵌めることができる大きさに形成されている。
図1ないし図3に示すように、機器側コネクタ20の雄ハウジング21に形成された嵌合凹部22の口縁の全周から、四つ角に丸みの付けられた平面長方形をなす筒形の突壁60が突出形成されている。
突壁60の突出端の内周面には、先細りとなったガイド用のテーパ面61が形成されている。
ハーネス側コネクタ30では、雌ハウジング31の上端側にシールドシェル50が上記した要領で緊密に嵌装され、弾性係止片48で抜け止めされて装着される。それとともに、雌ハウジング31のキャビティ32に雌端子が挿入される。雌端子が接続された被覆電線には編組線からなるシールド筒体が嵌装されて、シールドシェル50と接続される。
これにより、両コネクタ20,30の対応した端子金具同士が正規に接続され、また、被覆電線から両端子金具の嵌合部分に亘ってシールドされた状態となる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ハーネス側コネクタがシールドコネクタであって、雌ハウジングに嵌着したシールドシェルの保持用に張出部を設けて同張出部をケースに形成した嵌合用開口に収める構造としたため、同嵌合用開口が、相手の機器側コネクタの雄ハウジングにおける嵌合凹部の開口よりも相当に大きく形成されていたのであるが、雌ハウジングに上記のような張出部が設けられていなければ、嵌合用開口は、嵌合凹部よりも若干大きい程度に形成すれば足りる。
そのような構造の場合は、嵌合凹部の口縁から、嵌合用開口の口縁と干渉しない程度の薄肉の突壁を突出形成すればよい。
(3)上記実施形態では、機器用コネクタの雄ハウジングの形状として、J/Bの外面に単に嵌合凹部を穿設したものを例示したが、J/Bの外面にフード部を形成して同フード部の内側に嵌合凹部を設けた構造であってもよく、そのようなものにも本発明は同様に適用することができる。
(4)本発明は上記実施形態に例示した機器用のシールドコネクタ装置に限らず、例えばパネルの裏側で待ち受けたコネクタに対し、同パネルに形成した嵌合用開口を通して相手のコネクタを嵌合するようにしたコネクタ装置についても、本発明は適用可能である。
11…嵌合用開口
20…機器側コネクタ(雄コネクタ)
21…雄ハウジング
22…嵌合凹部
24…バスバー(雄端子)
30…ハーネス側コネクタ(雌コネクタ)
31…雌ハウジング
44…張出部(拡径部)
50…シールドシェル
51…フランジ
60…突壁
61…テーパ面
65…逃がし凹部
Claims (4)
- 雌端子が収容された雌ハウジングを有する雌コネクタと、
前記雌ハウジングが嵌合される嵌合凹部を設け雄端子が前記嵌合凹部内に突出した形態で収容された雄ハウジングを有する雄コネクタと、
前記雄コネクタを収容する機器のケースと、が備えられるとともに、
前記ケースにおける前記雄ハウジングの前記嵌合凹部と対向した面には、前記嵌合凹部の開口よりも拡径された嵌合用開口が前記嵌合凹部と同心に形成され、
前記雌コネクタの前記雌ハウジングが前記ケースの前記嵌合用開口を通して、前記雄コネクタにおける前記雄ハウジングの前記嵌合凹部に嵌合されるようにしたコネクタ装置において、
前記雄ハウジングの前記嵌合凹部の口縁には、前記嵌合用開口内に挿通可能な筒形の突壁が突出形成されていることを特徴とするコネクタ装置。 - 前記雌ハウジングには、前記雄ハウジングの前記嵌合凹部に嵌合される部分の後方側に段差状に拡径された拡径部が設けられ、この雌ハウジングの段差面には前記突壁の突出端側を嵌めて逃がす逃がし凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
- 前記突壁の突出端の内周面には、ガイド用のテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ装置。
- 前記機器のケースが金属製である一方、前記雌コネクタの前記雌ハウジングにおける前記拡径部にはシールドシェルが嵌着され、このシールドシェルの前端縁から張り出し形成されたフランジが、前記ケースにおける前記嵌合用凹部の口縁に固定されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載のコネクタ装置。
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