JP5592870B2 - タイヤバルブユニット - Google Patents

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    • B60C23/02Signalling devices actuated by tyre pressure
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Description

本発明は、タイヤバルブと、タイヤ内の状態を検出する検出部をケース内の収容空間に内蔵したセンサユニットとが一体化され、センサユニットのケースに、収容空間にタイヤ内の空気を導入する通気孔が形成されたタイヤバルブユニットに関する。
従来から、車両用タイヤにおける空気圧等のタイヤ内の状態を車室内で監視するタイヤ状態監視装置が知られているとともに、このタイヤ状態監視装置に用いられるタイヤバルブユニットが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。図4に示すように、タイヤバルブユニット80は、タイヤバルブ81と、センサユニット90とが一体化されるとともに、車両用ホイール85のリム85aに装着されている。
タイヤバルブ81は、筒状をなすバルブステム82を備えるとともに、このバルブステム82の先端にはバルブ本体(図示せず)が内蔵されている。センサユニット90のケース91には、空気圧センサ等のタイヤ内の状態を検出する検出部が内蔵されるとともに、ケース91には通気孔91aが形成されている。
タイヤバルブユニット80は、センサユニット90が、車両用ホイール85の外周面とタイヤ86の内側との間に形成される内部空間87に位置するようにリム85aに装着されている。そして、内部空間87の空気が通気孔91aからケース91内に導入され、空気圧センサ等によりタイヤ内圧力等が検出されるようになっている。
ところで、タイヤバルブユニット80が装着されたタイヤ86がパンクした際、パンク修理剤を用いてタイヤ86の修理が行われる場合がある。パンク修理剤は、バルブステム82からタイヤ86内に供給される。センサユニット90においては、パンク修理剤がセンサユニット90の通気孔91aを塞がないようにするため、ケース91における通気孔91aの周辺に撥水処理が施されている。
特開2011−5986号公報
ところが、特許文献1のタイヤバルブユニット80においては、撥水処理が施してあってもパンク修理剤が通気孔91aを塞ぐ恐れがあり、その場合には、センサユニット90を交換しなくてはならず、パンク修理剤への対応については改善の余地が残されている。
本発明は、パンク修理剤の使用後であってもセンサユニットを交換することなく使用可能にすることができるタイヤバルブユニットを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両用ホイールに装着されるとともに内部に空気の導入路が形成されたタイヤバルブと、該タイヤバルブに一体化され、前記車両用ホイールに装着されたタイヤ内に配置されるとともに、前記タイヤ内の状態を検出する検出部をケース内の収容空間に内蔵したセンサユニットと、を備え、前記導入路に連通し、前記タイヤバルブに供給された空気を前記タイヤ内に導入する連通通路が前記タイヤバルブ又は前記ケースに形成され、前記ケースに、前記収容空間に前記タイヤ内の空気を導入する通気孔が形成されたタイヤバルブユニットであって、前記ケースにおける前記通気孔の周囲に複数の脚部が立設されるとともに、隣り合う前記脚部の間に前記通気孔に連通する開口部が形成され、前記通気孔に対向し、かつ前記通気孔から離れた位置で通気孔全体を覆う蓋部が前記脚部の先端に設けられていることを要旨とする。
これによれば、タイヤバルブから導入路にパンク修理剤が供給されると、パンク修理剤は連通通路を経てタイヤ内に供給される。そして、パンク修理剤は、タイヤの回転に伴う遠心力によってタイヤ内面に付着し、パンク箇所が修理される。タイヤの内面に付着したパンク修理剤がセンサユニットに向けて滴下するときがある。このとき、センサユニットの通気孔は蓋部によって全体が覆われているため、滴下したパンク修理剤が通気孔に浸入することが防止される。したがって、通気孔がパンク修理剤によって詰まることが防止され、パンク修理剤の使用後であっても、通気孔から収容空間へタイヤ内の空気が導入されると共に、検出部によってタイヤ内の状態が検出される。
また、通気孔は、脚部の先端に設けられた蓋部によって覆われ、蓋部は脚部の高さ分だけ通気孔から離れている。このため、蓋部によって通気孔が完全に塞がれるわけではなく、通気孔は隣り合う脚部同士の間に形成された開口部と連通している。したがって、通気孔は蓋部によって覆われつつも、通気孔にタイヤ内の空気を導入することができる。
また、前記蓋部の周縁が前記複数の脚部よりも外方に突出していてもよい。
これによれば、蓋部上にパンク修理剤が滴下し、蓋部に沿ってパンク修理剤が流下しても、パンク修理剤を脚部より外側に滴下させることができる。脚部は通気孔の周囲に立設されているため、脚部の外側は通気孔より外側となる。したがって、蓋部からパンク修理剤が滴下しても、通気孔に浸入することを防止することができる。
また、前記ケースには、前記隣り合う前記脚部同士の間に架設される遮蔽壁が立設されていてもよい。
これによれば、ケースから遮蔽壁が立設されることにより、通気孔よりも高い位置に遮蔽壁が立設されることになる。よって、パンク修理剤が通気孔に向けてケースを流動しても、遮蔽壁によってパンク修理剤が通気孔に浸入することを防止することができる。
また、前記脚部及び前記蓋部は樹脂材料からなり、前記蓋部は前記複数の脚部の先端側を熱溶着して形成されていてもよい。
これによれば、蓋部を簡単に形成することができる。
本発明によれば、パンク修理剤の使用後であってもセンサユニットを交換することなく使用可能にすることができる。
実施形態のタイヤバルブユニットのリムへの装着状態を示す斜視図。 実施形態のタイヤバルブユニットのリムへの装着状態を示す側面図。 (a)は通気孔、脚部、開口部、及び蓋部を示す側断面図、(b)は図2の2b−2b線断面図、(c)は通気孔、脚部、開口部、及び蓋部を示す斜視図。 背景技術を示す斜視図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1及び図2に示すように、タイヤバルブユニット10は、車両用ホイールHのリム11に装着されるタイヤバルブ20と、このタイヤバルブ20に一体化されるとともに、車両用ホイールHに装着されたタイヤ12内に配置されるセンサユニット30とから構成されている。
図2に示すように、タイヤバルブ20は、金属材料により筒状に形成されるとともに、タイヤバルブ20及びセンサユニット30内には導入路21aが形成されている。タイヤバルブ20のセンサユニット30側(基端側)の外周面には絶縁材料により円環状に形成されたシール部材24が装着されている。タイヤバルブ20の先端側にはバルブ機構(図示せず)が内蔵されるとともに、タイヤバルブ20の先端にはキャップ26が装着されている。そして、タイヤバルブ20は、シール部材24が、リム11における装着孔11aの内周面に密接するとともに、シール部材24の外周面がリム11の内面に密接した状態で装着孔11aに嵌合されることでリム11に装着されている。
次に、センサユニット30について説明する。センサユニット30のケース31は、樹脂材料により形成されるとともに、ケース31内には収容空間32が区画され、この収容空間32内には検出部40が収容されている。そして、検出部40は、種々の電子部品やバッテリ、アンテナ等から構成され、リム11に装着されるタイヤ12内の状態(内部空気圧等)を検出する機能や、検出したタイヤ12の状態を車室内に設けられる受信装置(図示略)に送信する送信機能等を備えている。
ケース31には、タイヤバルブ20の導入路21aに連通する連通通路33が形成されている。連通通路33の両端は、ケース31の外面に開口している。そして、タイヤバルブ20の導入路21aに導入された空気は、導入路21a及び連通通路33を介してタイヤ12内に導入されるようになっている。なお、連通通路33は、収容空間32には連通していない。
ケース31には、円孔状をなす通気孔34が、ケース31を厚み方向に貫通するように形成されるとともに、この通気孔34は収容空間32とタイヤ12内とを連通させる。図3(b)及び(c)に示すように、ケース31の外面において、通気孔34の周囲には、4本の脚部35が立設されている。各脚部35は円柱状に形成されるとともに、通気孔34の周囲に沿って等間隔おきに立設されている。また、図3(a)に示すように、脚部35の先端側には蓋部36が一体形成されている。蓋部36は略半球状をなし、通気孔34に対向配置されるとともに、脚部35の高さ分だけ通気孔34から離間した位置に配置されている。また、蓋部36の周縁は、4本の脚部35の外面よりも外方まで延びており、蓋部36は通気孔34だけでなく4本の脚部35も覆うように傘状に形成されている。そして、蓋部36によって、4本の脚部35の先端が覆われるとともに通気孔34全体が覆われている。
図3(a)〜(c)に示すように、ケース31の外面において、通気孔34の周縁には遮蔽壁38が立設されている。遮蔽壁38は、隣り合う脚部35同士の間に架設されるとともに、通気孔34の周縁に沿って弧状に湾曲形成されている。よって、通気孔34の周囲には、蓋部36より低い位置に遮蔽壁38が立設され、4本の脚部35と遮蔽壁38とによって、通気孔34が全周に亘って取り囲まれている。そして、各遮蔽壁38と、蓋部36と、隣り合う脚部35とで囲まれる領域に開口部37が形成されるとともに、各開口部37はそれぞれ通気孔34に連通している。そして、タイヤ12内の空気は、各開口部37を経て通気孔34から収容空間32内に導入されるようになっている。
なお、蓋部36は、4本の脚部35の先端側を熱溶着することによって形成されている。図3(a)の2点鎖線に示すように、蓋部36が形成される前、4本の脚部35はそれぞれ蓋部36よりも高い位置まで延びる円柱状に形成されている。そして、4本の脚部35の先端に、加熱した成形用の治具を押し当て、4本の脚部35を溶融させるとともに、それらを半球状に成形し、硬化させることで蓋部36が形成されている。
上記構成のタイヤバルブユニット10においては、タイヤ12への空気の供給の際は、キャップ26がタイヤバルブ20から取り外され、そのタイヤバルブ20の先端に空気供給源(図示せず)が接続される。そして、空気供給源から供給された空気は、バルブ機構を介して導入路21aを流れ、連通通路33を経てタイヤ12内に導入される。
タイヤ12の状態を検出する際は、タイヤ12内の空気は、通気孔34の周囲に位置する開口部37を経て通気孔34から収容空間32内に導入される。そして、収容空間32内の検出部40によりタイヤ12の状態(内部空気圧等)が検出されるとともに、検出されたタイヤ12の状態が、送信機能によって車両に設けられる受信装置(図示略)に送信される。
次に、タイヤバルブユニット10の作用について説明する。
タイヤ12がパンクし、パンク修理剤を使用する場合、キャップ26をタイヤバルブ20から取り外し、タイヤバルブ20の先端から導入路21aにパンク修理剤が供給される。パンク修理剤は、タイヤバルブ20のバルブ機構を介して導入路21aから連通通路33を経てタイヤ12内に供給される。そして、車両の走行に伴うタイヤ12の回転によって、パンク修理剤が遠心力によってタイヤ12の内面に向けて飛ばされるとともに、パンク箇所に付着し、タイヤ12のパンクが修理される。
パンク修理剤がタイヤ12の内面に付着した状態では、例えば、車両停止時に、パンク修理剤が滴下してくるときがある。パンク修理剤が滴下する位置(下方)にセンサユニット30が位置していると、パンク修理剤がセンサユニット30に滴下してくる。このとき、通気孔34は蓋部36によって覆われ、通気孔34より上方に蓋部36が位置しているため、滴下してくるパンク修理剤が通気孔34に浸入することが防止される。したがって、パンク修理剤の使用後であっても、通気孔34がパンク修理剤で詰まることが防止される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)タイヤバルブユニット10のセンサユニット30において、通気孔34の周囲に複数の脚部35が立設されるとともに、脚部35の先端に蓋部36が形成されている。蓋部36は、通気孔34に対向する位置で脚部35の高さ分だけ離れた位置に配置され、通気孔34の全体を覆っている。このため、タイヤ12内に供給されたパンク修理剤がセンサユニット30に向けて滴下しても、蓋部36によってパンク修理剤が通気孔34に浸入することが防止される。その結果として、通気孔34がパンク修理剤で詰まることが防止され、パンク修理剤の使用後であってもセンサユニット30を交換することなくタイヤバルブユニット10を使用可能にすることができる。また、蓋部36によって通気孔34が完全に塞がれるわけではなく、通気孔34は隣り合う脚部35同士の間に形成された開口部37と連通している。したがって、通気孔34は蓋部によって覆われつつも、通気孔34にタイヤ12内の空気を導入することができる。
(2)蓋部36は、周縁が4本の脚部35の外面より外方へ延びるように形成されており、通気孔34全体を覆うだけでなく、4本の脚部35も覆っている。このため、蓋部36の周縁に対向する位置は、ケース31の外面であり、通気孔34から離れた位置になる。よって、滴下したパンク修理剤が蓋部36を伝ってケース31の外面に滴下しても、滴下したパンク修理剤が通気孔34に浸入することを防止できる。
(3)蓋部36は、通気孔34の周囲に等間隔おきに形成され、通気孔34の周囲には開口部37が等間隔おきに形成されている。したがって、通気孔34には、その周囲の開口部37から均等に空気を導入することができ、検出部40によるタイヤ12内の状態検出が安定して行われる。
(4)ケース31の外面において、通気孔34の周囲には遮蔽壁38が隣り合う脚部35同士の間に架設されている。このため、通気孔34の周囲には、ケース31の外面より高い位置に遮蔽壁38が立設されている。よって、通気孔34に向けてパンク修理剤がケース31の外面を流動してきても、遮蔽壁38によってパンク修理剤が通気孔34に浸入することを防止することができる。
(5)蓋部36は、複数の脚部35の先端を熱溶着して一体化することで形成されている。よって、熱溶着を行う治具の形状を適宜設定することで、蓋部36の形状を適宜設定することができる。したがって、蓋部36の形状をパンク修理剤が通気孔34に浸入しにくい形状にすることで、通気孔34へのパンク修理剤の浸入を好適に防止することができる。また、通気孔34の全体を覆う蓋部36を簡単に形成することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、隣り合う脚部35同士の間に遮蔽壁38を架設したが、遮蔽壁38は無くてもよい。
○ 実施形態では、複数の脚部35の先端を熱溶着して蓋部36を形成したが、脚部35と蓋部36を一体成形してもよい。例えば、ケース31に有蓋円筒状の筒体を一体成形し、その筒体の周壁に開口部37を形成してもよい。この場合、周壁において、開口部37を挟む部位により脚部が形成されるとともに、筒体の蓋によって蓋部が形成される。
○ 実施形態では、蓋部36をその周縁が脚部35の外面より外方へ延びるように傘状に形成したが、蓋部36は通気孔34全体を覆っていれば、蓋部36の形状は適宜変更してもよい。
○ 実施形態では、蓋部36を略半球状に形成したが、図2の2点鎖線に示すように、蓋部36に凹部36aを形成してもよい。このように構成すると、滴下してきたパンク修理剤を凹部36aに溜めることができる。
○ 実施形態では、脚部35を4本立設したが、脚部35は2本又は3本でもよく、開口部37を形成できるのであれば、脚部35は5本以上でもよい。
○ 実施形態では、センサユニット30のケース31に連通通路33を形成したが、連通通路33は、タイヤバルブ20においてタイヤ12内に位置する部位に形成してもよい。
○ 実施形態では、脚部35の先端を熱溶着して蓋部36を形成したが、脚部35の先端に、蓋部36とは別体の蓋部36を接着剤やビス等を用いて接合してもよい。
○ 実施形態では、脚部35及び蓋部36を樹脂材料で形成したが、脚部35をケース31と一体の樹脂で形成し、蓋部36を金属やセラミック等で形成し、脚部35と蓋部36を接着剤やビス等を用いて接合してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ)前記脚部は、前記通気孔の周囲に等間隔おきに立設されている請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のタイヤバルブユニット。
H…車両用ホイール、10…タイヤバルブユニット、12…タイヤ、20…タイヤバルブ、21a…導入路、30…センサユニット、31…ケース、32…収容空間、33…連通通路、34…通気孔、35…脚部、36…蓋部、37…開口部、38…遮蔽壁、40…検出部。

Claims (4)

  1. 車両用ホイールに装着されるとともに内部に空気の導入路が形成されたタイヤバルブと、
    該タイヤバルブに一体化され、前記車両用ホイールに装着されたタイヤ内に配置されるとともに、前記タイヤ内の状態を検出する検出部をケース内の収容空間に内蔵したセンサユニットと、を備え、
    前記導入路に連通し、前記タイヤバルブに供給された空気を前記タイヤ内に導入する連通通路が前記タイヤバルブ又は前記ケースに形成され、
    前記ケースに、前記収容空間に前記タイヤ内の空気を導入する通気孔が形成されたタイヤバルブユニットであって、
    前記ケースにおける前記通気孔の周囲に複数の脚部が立設されるとともに、隣り合う前記脚部の間に前記通気孔に連通する開口部が形成され、
    前記通気孔に対向し、かつ前記通気孔から離れた位置で通気孔全体を覆う蓋部が前記脚部の先端に設けられているタイヤバルブユニット。
  2. 前記蓋部の周縁が前記複数の脚部よりも外方に突出している請求項1に記載のタイヤバルブユニット。
  3. 前記ケースには、前記隣り合う前記脚部同士の間に架設される遮蔽壁が立設されている請求項1又は請求項2に記載のタイヤバルブユニット。
  4. 前記脚部及び前記蓋部は樹脂材料からなり、前記蓋部は前記複数の脚部の先端側を熱溶着して形成されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のタイヤバルブユニット。
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