JP5592644B2 - 複合シリカ粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、複合シリカ粒子、及びその製造方法に関する。
医薬、農薬、化粧品、洗浄剤、柔軟剤等の用途において、多孔性無機粒子を薬剤や香料などの機能性化合物の徐放担体として利用することが知られている。
近年、多孔性無機粒子として、数nmの均一な細孔径を持つメソポーラスシリカ粒子が注目されている(非特許文献1)。特に、粒子の外殻部にメソ細孔構造を持ち、外殻部の内部(以下、「中空部」ともいう。)に空洞を持つメソポーラスシリカ粒子(以下、「中空メソポーラスシリカ粒子」ともいう。)は、該中空部に機能性化合物を多量に担持でき、また、粒子の構造を制御することによりその中空部の機能性化合物の粒子外への放出速度を制御できる。それゆえ、中空メソポーラスシリカ粒子は、高性能な徐放担体として期待されている。例えば、特許文献1には、中空メソポーラスシリカ粒子を徐放担体に用い、その中空部に香料を担持させるにより香料徐放性の優れた複合シリカ粒子が得られることが開示されている。さらに、特許文献2には、有機シランで表面処理しメソ細孔の細孔径を縮小させた中空メソポーラスシリカ粒子を用いて複合シリカ粒子を製造することにより、水への香料流出を抑制できることが開示されている。
一方、特許文献3には、スクアレンなどの疎水性有機化合物を中空部形成剤として用いて製造され、該疎水性有機化合物を包含する複合メソポーラスシリカ粒子が開示されている。疎水性有機化合物として機能性有機化合物を用い、焼成や乾燥工程を経由させなければ、比較的分散性の優れた機能性有機化合物包含複合メソポーラスシリカ分散液を得ることができる。
特開2009−155400号公報 特開2009−203116号公報 特開2008−150229号公報
C.T.Kresge, et.al., Nature, 359, 710 (1992)
しかし、特許文献1及び2に開示される従来技術では、焼成により中空部形成剤(ポリマー粒子又は疎水性有機化合物)ならびにメソ細孔形成剤(界面活性剤)を除去して中空メソポーラスシリカ粒子を合成していることから、中空メソポーラスシリカ粒子が凝集してしまう。それゆえ、粉砕などにより中空メソポーラスシリカ粒子の凝集を解かなければ、媒体中への分散性を保持することが難しいという問題がある。また、特許文献1及び2に開示される従来技術では、機能性化合物の液体中に中空メソポーラスシリカ粒子を含浸させる方法により中空メソポーラスシリカ粒子内に機能性化合物を担持させることから、大過剰の機能性化合物が必要となり、ロスも大きいという問題点がある。一方、特許文献3に開示される従来技術では、複合メソポーラスシリカ粒子においては、中空部内の機能性化合物が水へ流出してしまうため、安定した機能発現がしにくいという問題があった。
本発明は、機能性有機化合物を粒子内に安定保持でき、かつ分散安定性に優れた複合シリカ粒子、及びその製造方法を提供する。
本発明は、平均細孔径が1〜10nmであるメソ細孔構造を有する外殻部を備えるシリカ粒子と、前記外殻部の内部に含まれる1種類又は複数種類の機能性有機化合物とを含む複合シリカ粒子であって、前記シリカ粒子は、外殻部の表面に有機基を有し、かつ、メソ細孔内に界面活性剤を含む複合シリカ粒子に関する。
本発明は、その他の態様において、本発明の複合シリカ粒子を製造する方法であって、1種類又は複数種類の機能性有機化合物を含む油滴の生成後に、該油滴、加水分解によってシラノール化合物を生成するシリカ源、及び、界面活性剤の存在下で、メソ細孔構造を有する外殻部を形成させること、並びに、形成された前記外殻部を有機シランを用いて処理することを含む複合シリカ粒子製造方法に関する。
本発明は、機能性有機化合物を粒子内に安定保持でき、かつ分散安定性に優れた複合シリカ粒子を提供することができるという効果を奏しうる。
シリカ源及び界面活性剤の存在下で機能性有機化合物含有油滴表面にメソ細孔構造の外殻部を形成させて得られる複合メソポーラスシリカ粒子は、特許文献3等に記載のとおり、中空部に機能性有機化合物を含有し、メソ細孔内に界面活性剤を含有する。本発明は、この複合メソポーラスシリカ粒子を、機能性有機化合物及び界面活性剤を除去することなく、アミノ基を有するアルコキシシラン等の有機シランを用いて処理すると、機能性有機化合物を粒子内に安定保持でき、かつ分散安定性に優れた複合メソポーラスシリカ粒子が得られるという知見に基く。
すなわち、本発明はその一態様において、平均細孔径が1〜10nmであるメソ細孔構造を有する外殻部を備えるシリカ粒子と、前記外殻部の内部に含まれる1種類又は複数種類の機能性有機化合物とを含む複合シリカ粒子であって(以下、「本発明の複合シリカ粒子」ともいう。)、前記シリカ粒子は、外殻部の表面に有機基を有し、かつ、メソ細孔内に界面活性剤を含む複合シリカ粒子に関する。本発明の複合シリカ粒子によれば、機能性有機化合物の安定保持性の向上と粒子の分散安定性の向上という効果を奏しうる。
本発明の複合シリカ粒子が機能性有機化合物の安定保持性の向上と粒子の分散安定性の向上という2つの効果を奏しうるメカニズムは、詳細には明らかではないが、有機シランを用いた外殻部処理により、メソ細孔及び表面において有機シランと界面活性剤とが共存することとなり、メソ細孔の縮小と粒子表面の疎水化とが生じ、その結果、機能性有機化合物を粒子内に安定保持でき、かつ粒子の分散安定性に優れると推測される。但し、本発明はこのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本明細書において、「機能性有機化合物の安定保持性」は、複合シリカ粒子の中空部に保持される機能性有機化合物の粒子外への放出されにくさを示すものであって、一実施形態として、後述する実施例に記載のとおり、所定の条件で水性媒体に複合シリカ粒子を分散させた後の中空部の機能性有機化合物の残存率を使用できる。機能性有機化合物の徐放性の向上の点からは、安定保持性が優れることが好ましい。
本明細書において、「粒子の分散安定性」は、一実施形態として、後述する実施例に記載の評価方法にしたがって評価できる。複合シリカ粒子の取り扱い性向上の点からは、分散安定性が優れることが好ましい。
本明細書において、「複合シリカ粒子」とは、複合メソポーラスシリカ粒子のことをいい、シリカを含む成分から構成されメソ細孔構造を有する外殻部(すなわち、メソ細孔構造を有する外殻部を備えるシリカ粒子)、及び、前記外殻部の内部(中空部)に1種類又は複数種類の機能性有機物を含む複合シリカ粒子をいう。本明細書において、「シリカを含む成分から構成される外殻部」とは、外殻部の骨格を形成する主成分がシリカであることをいい、外殻部の成分の好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上が二酸化ケイ素であることをいう。
本明細書において、「メソ細孔構造」とは、例えば、シリカ源とカチオン性界面活性剤とを混合して水熱合成による自己組織化をさせた場合に形成される構造いい、一般的に、均一で規則的な細孔(細孔径1〜10nm)を持つ構造をいう。
[平均細孔径]
本発明の複合シリカ粒子の外殻部のメソ細孔構造の平均細孔径は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、1〜10nmであって、好ましくは1〜8nm、より好ましくは1〜5nmである。メソ細孔の平均細孔径は、窒素吸着測定を行い、窒素吸着等温線からBJH法により求めることができ、具体的には実施例に記載の方法で測定できる。また、本発明の複合シリカ粒子は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点からメソ細孔径が揃っていることが好ましく、メソ細孔の好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは80%以上が平均細孔径±30%以内に入る。なお、メソ細孔構造を有する外殻部の構造は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することができ、その細孔径、細孔規則性、外殻部から内部への細孔の繋がり具合を確認することができる。
[BET比表面積]
本発明の複合シリカ粒子のBET比表面積は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは100m2/g以上、より好ましくは300m2/g以上、さらに好ましくは400m2/g以上、さらにより好ましくは500m2/g以上、又、複合シリカ粒子の強度の点から、好ましくは1500m2/g以下、より好ましくは1300m2/g以下である。BET比表面積は、具体的には、実施例に記載の方法で測定できる。
[平均粒径]
本発明の複合シリカ粒子の平均粒子径は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm、さらに好ましくは0.05〜3μmである。
複合シリカ粒子の平均粒子径及びその分布の程度、外殻部の平均厚み並びに中空部の平均径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定された値を使用できる。具体的には、透過型電子顕微鏡観察下で、20〜30個の粒子が含まれる視野中の全粒子の直径及び外殻厚みを写真上で実測する。この操作を、視野を5回変えて行う。得られたデータから平均粒子径及びその分布の程度、並びに平均外殻厚みを求める。透過型電子顕微鏡の倍率の目安は1万〜10万倍であるが、シリカ粒子の大きさによって適宜調節される。しかしながら、画面中の粒子のうち、メソ細孔を有する複合シリカ粒子の割合が、30%以下の場合は、観察のための視野を広げて、すなわち倍率を下げて、少なくとも10個の粒子からデータを得るものとする。
本発明の複合シリカ粒子は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは粒子全体の80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有する。
複合シリカ粒子の平均粒子径、平均細孔径、及び外殻部の平均厚みは、界面活性剤や溶媒の選択、混合時の撹拌力、原料の濃度、溶液の温度等によって調整することができる。
[外殻部の平均厚み]
本発明の複合シリカ粒子の外殻部の平均厚みは、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは30〜700nm、より好ましくは40〜500nm、さらに好ましくは50〜400nmである。そして、外殻部の平均厚みと平均粒子径の比(外殻部厚み/平均粒子径)は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは0.01〜0.6、より好ましくは0.05〜0.5、さらに好ましくは0.1〜0.4である。外殻部の平均厚みは、前述のようにTEMの観察により測定できる。
[中空部の平均径]
本発明の複合シリカ粒子の中空部の平均径は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは10〜3000nm、より好ましくは50〜1000nm、さらに好ましくは100〜500nmである。そして中空部平均径と外殻部厚みとの比(中空部平均径/外殻部厚み)は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは0.1〜100、より好ましくは1〜10である。中空部の平均径は、前述のようにTEMの観察により測定できる。
[ヘキサゴナル配列]
本発明の複合シリカ粒子の外殻部のメソ細孔は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、ヘキサゴナル配列を有することが好ましい。ヘキサゴナル配列の有無は、後述の実施例に記載のように、粉末X線回折により判断できる。
[中空部に保持される疎水性組成物]
本発明の複合シリカ粒子の中空部には、後述する製造方法で中空部形成剤として使用された疎水性組成物が保持される。該疎水性組成物は、機能性有機化合物を含む。また、該疎水性組成物は機能性有機化合物以外の疎水性有機物を含みうる。該疎水性組成物は、機能性有機化合物そのもの、機能性有機化合物の混合物、又は、1種類若しくは複数種類の機能性有機化合物を溶解及び/又は分散して含む疎水性有機物若しくは疎水性有機物の混合物の形態をとりうる。
[機能性有機化合物]
本発明の複合シリカ粒子に内包される機能性有機化合物、すなわち、中空部に含まれる機能性有機化合物としては、香料、農薬用基材、防虫基材、防カビ基材、医薬用基材、皮膚手入れ用基材、柔軟剤等が挙げられる。機能性有機化合物を中空部形成剤として使用できること、すなわち、中空部に保持される疎水性組成物が機能性有機化合物であることは、複合シリカ粒子の製造容易性、コスト等の観点から好ましい。したがって、機能性有機化合物は、疎水性の機能性有機化合物であることが好ましい。あるいは、複合シリカ粒子の製造容易性、コスト等の観点から、中空部に保持される疎水性組成物は、疎水性有機物に1種類又は複数種類の機能性有機化合物が溶解した溶液であることが好ましい。
中空部に保持される疎水性組成物は、水中で乳化滴を形成できることが好ましい。また機能性有機化合物の利用効率の向上の点から、中空部に保持される疎水性組成物は、液体状態にある温度域が0〜100℃であることが好ましく、20〜90℃であることがより好ましい。また、本発明の複合シリカ粒子の中空部の疎水性組成物は、機能性有機化合物の利用効率の向上の点からは、水に対する溶解性が低く、水と分相を形成する化合物が好ましい。
疎水性組成物に含まれる機能性有機化合物及び疎水性有機物は、水と相溶性のある有機溶媒に可溶であり、かつ、後述する界面活性剤(例えば、第四級アンモニウム塩)により乳化可能な化合物であることがより好ましい。機能性有機化合物及び疎水性有機物は、LogPowが1以上であることがさらに好ましく、2〜10であることがさらにより好ましい。ここで、LogPとは、化学物質の1−オクタノール/水分配係数であり、logKow法により計算で求められた値をいう。具体的には、化合物の化学構造を、その構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数を積算して求められる(Meylan, W.M. and P.H. Howard. 1995. Atom/fragment contribution method for estimating octanol−water partition coefficients. J. Pharm. Sci. 84: 83−92参照)。
疎水性組成物に含まれる機能性有機化合物及び疎水性有機物の具体例としては、炭化水素化合物、エステル化合物、炭素数6〜22の脂肪酸、及びシリコーンオイル等の油剤が挙げられる。
炭化水素化合物としては、炭素数5〜18のアルカン、炭素数5〜18のシクロアルカン、液状パラフィン又は液状石油ゼリー、スクワラン、スクアレン、ペルヒドロスクワレン、トリメチルベンゼン、キシレン、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。この中では炭素数5〜18のアルカンや炭素数5〜18のシクロアルカンが好ましい。
エステル化合物としては、炭素数6〜22の脂肪酸のグリセリンエステル等の油脂類が挙げられる。例えば、ミンク油、タートル油、大豆油、スイートアーモンド油、ビューティリーフオイル、パーム油、グレープシード油、ゴマ種油、トウモロコシ油、パーレアムオイル、アララ油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、アプリコット油、ひまし油、アボガド油、ホホバ油、オリーブ油、又は、穀物胚芽油等を挙げることができる。
またエステル化合物として、炭素数4〜22の脂肪酸と炭素数1〜22の一価又はグリセリン以外の多価アルコールとの縮合物を挙げることができる。例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルデシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシルが具体的に挙げられる。その他のエステル化合物として、多価カルボン酸化合物とアルコールとのエステルが挙げられる。具体的にはアジピン酸ジイソプロピル、乳酸2−オクチルドデシルエステル、琥珀酸2−ジエチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
炭素数6〜22の脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸又はイソステアリン酸等が挙げられる。
シリコーンオイルとしては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、脂肪酸、脂肪族アルコール、又はポリオキシアルキレンで変性されたポリシロキサン、フルオロシリコーン、パーフルオロシリコーンオイル等が挙げられる。
ポリジメチルシロキサン(PDMS)はフェニル化されていてもよく、例えばフェニルトリメチコン、又は任意的に脂肪族基及び/又は芳香族基で置換されていてもよい。また、それらは、疎水性有機物の利用効率の向上の点から、炭化水素をベースとするオイル又はシリコーンオイルであって、シリコーン鎖のペンダント状であるか又は末端に存在するアルキル基又はアルコキシ基を任意的に含み2〜7の珪素原子を含む直鎖又は環状シリコーンが好ましく、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン等が好ましい。
上記の油剤の中では、界面活性剤(第四級アンモニウム塩など)によって乳化され易く、機能性有機化合物及び疎水性有機物の利用効率の向上の点から、炭素数5〜18のアルカン及び炭素数5〜18のシクロアルカンが好ましく、炭素数5〜10のアルカン及び炭素数5〜10のシクロアルカンがより好ましい。
機能性有機化合物として、より具体的には、香料が挙げられる。香料としては、天然香料や合成香料を挙げることができる。天然香料としては、スペアミントオイル、ペパーミントオイル、シトロネラオイル、ユーカリオイル、カスカリラオイル、バーチオイル、シナモンオイル、クローブオイル、ニンニクオイル、ハッカオイル、マジョラムオイル、ナツメグオイル、パルマローザオイル、シソオイル、ローズオイル、セイボリオイル、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル等が挙げられる。合成香料としては、酢酸アミル、α−アミルシンナミックアルデヒド、サリチル酸イソアミル、アニスアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、ボルネオール、l−カルボン、メントール、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、クマリン、オイゲノール、サリチル酸メチル、バニリン、テルピネオール、リモネン等が挙げられる。
機能性有機化合物及び疎水性有機物は、単独で又は2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、機能性有機化合物及び疎水性有機物は、前記疎水性条件を満たさない化合物が混合された状態、又は、該化合物が疎水性有機物に溶解している状態であってもよい。例えば、複合シリカ粒子を芳香剤担体として使用する場合は、親水性の香料成分を疎水性有機物に溶かして希釈したものであってもよい。本発明の複合シリカ粒子の中空部に含まれる機能性有機化合物は、性能発現やコスト等の観点から中空部に密に充填されていることが好ましい。複合シリカ粒子の中空部径や外殻厚等の構造に依存するが、本発明の複合シリカ粒子の中空部に含まれる機能性有機化合物量は、シリカ(SiO2)質量に対し、1〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、20〜50質量%が更に好ましい。なお、複合シリカ粒子の中空部に含まれる機能性有機化合物量は、実施例に記載の方法等で測定できる。
[外殻部の表面の有機基]
本発明の外殻部表面の有機基は、後述する製造方法において有機シランによる処理の結果、外殻部に結合される基であって、性能発現、製造容易性、コストの観点から、アルキル基、アミノ基、アンモニウム基、エポキシ基、フェニル基、メルカプト基、ビニル基、及びメタクリル基からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、アルキル基、アミノ基、エポキシ基、及びフェニル基からなる群から選ばれる1種以上を含有するものがより好ましく、さらに、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、カチオン性有機基が好ましく、窒素原子(N)を含むものがより好ましく、アミノ基を含有するものが更に好ましい。機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、複合シリカ粒子中の有機基の量は、シリカ(SiO2)に対して0.1〜30mol%が好ましく、1〜10mol%がより好ましい。複合シリカ粒子中の有機基の量は、実施例に記載の方法等で測定できる。
[メソ細孔内の界面活性剤]
メソ細孔内の界面活性剤は、後述する製造方法においてメソ細孔形成剤として使用される界面活性剤であって、例えば、後述する第四アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン性界面活性剤、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドのブロックコポリマー等のポリマー界面活性剤等が挙げられ、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、後述する第四アンモニウム塩が好ましい。機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、複合シリカ粒子中の界面活性剤の量は、シリカ(SiO2)に対して0.5〜10mol%が好ましく、1〜5mol%がより好ましい。複合シリカ粒子中の界面活性剤の量は、実施例に記載の方法等で測定できる。
[製造方法]
本発明の複合シリカ粒子は、中空部形成剤(機能性有機化合物を含む疎水性組成物)の油滴生成後に、メソ細孔形成剤(界面活性剤)と加水分解によってシラノール化合物を生成するシリカ源とにより、該油滴の周囲にメソ細孔構造を有する外殻部を形成させること、並びに、形成された前記外殻部を有機シランを用いて処理することを含む製造方法により製造され得る。したがって、本発明は、その態様として、本発明の複合シリカ粒子を製造する方法(以下、「本発明の複合シリカ粒子製造方法」ともいう。)であって、1種類又は複数種類の機能性有機化合物を含む油滴の生成後に、該油滴、加水分解によってシラノール化合物を生成するシリカ源、及び、界面活性剤の存在下で、メソ細孔構造を有する外殻部を形成させること、並びに、形成された前記外殻部を有機シランを用いて処理することを含む複合シリカ粒子製造方法に関する。
[中空部形成剤の乳化方法]
中空部形成剤の油滴を調製する方法としては、水に中空部形成剤及びメソ細孔形成剤を添加し撹拌して乳化させる方法や、或いは、中空部形成剤の疎水性溶液及びメソ細孔径剤に水を添加していき転相乳化により中空部形成剤の油滴を得ても良い。転相乳化による乳化であれば、よりいっそう機能性有機化合物の使用効率を向上できるため好ましい。中空部形成剤の油滴の形成と同時又はその後にシリカ源を添加して撹拌することにより、該油滴の周囲にメソ細孔構造を有する外殻部を形成できる。本発明の複合シリカ粒子製造方法において、メソ細孔構造の外殻部が形成された後、メソ細孔内の全ての界面活性剤を排除する工程を含まないことが好ましい。すなわち、該油滴の周囲にメソ細孔構造の外殻部を備えるシリカ粒子を形成後、全ての界面活性剤を排除することなく、外殻部の有機シラン処理を行うことが好ましい。
[界面活性剤]
本発明の複合シリカ粒子製造方法で使用される界面活性剤は、メソ細孔形成を可能とするものであれば特に制限されず、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、カチオン性界面活性剤が好ましく、下記一般式(1)及び(2)からなる群から選択される少なくとも1種類の第四級アンモニウム塩がより好ましい。なお、本発明の製造方法に使用される界面活性剤は、本発明の複合シリカ粒子のメソ細孔内に残存する界面活性剤である。
[第四級アンモニウム塩]
本発明の複合シリカ粒子製造方法において、下記一般式(1)及び(2)からなる群から選択される少なくとも1種類の第四級アンモニウム塩は、メソ細孔の形成と疎水性有機物の乳化のための界面活性剤として使用できる。
[R1(CH33N]+- (1)
[R12(CH32N]+- (2)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、X-は1価陰イオンを示す。)
上記一般式(1)及び(2)におけるR1及びR2は、それぞれ独立に機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは炭素数4〜22、より好ましくは炭素数6〜18、さらに好ましくは炭素数8〜16の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。炭素数4〜22のアルキル基としては、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種エイコシル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(2)におけるX-は、高い結晶性を得るという観点から、好ましくはハロゲンイオン、水酸化物イオン、硝酸化物イオン、硫酸化物イオン等の1価陰イオンから選ばれる1種以上である。X-としては、より好ましくはハロゲンイオンであり、さらに好ましくは塩素イオン又は臭素イオンである。
一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩としては、ブチルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
一般式(2)で表されるジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、ジブチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロミド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
これらの第四級アンモニウム塩の中では、規則的なメソ細孔を形成させる点、及び、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド又はクロリドがより好ましい。
[加水分解によってシラノール化合物を生成するシリカ源]
本発明の複合シリカ粒子製造方法で使用する「加水分解によってシラノール化合物を生成するシリカ源」とは、シリカ源はアルコキシシラン等の加水分解によりシラノール化合物を生成する物質であり、具体的には、下記一般式(3)〜(7)で示される化合物、又はこれらの組合せを挙げることができる。
SiY4 (3)
3SiY3 (4)
3 2SiY2 (5)
3 3SiY (6)
3Si−R4−SiY3 (7)
(式中、R3はそれぞれ独立して、ケイ素原子に直接炭素原子が結合している有機基を示し、R4は炭素原子を1〜4個有する炭化水素基又はフェニレン基を示し、Yは加水分解によりヒドロキシ基になる1価の加水分解性基を示す。)
シリカ源は、疎水性有機物の利用効率の向上の点から、一般式(3)〜(7)において、R3は、それぞれ独立して、水素原子の一部がフッ素原子に置換していてもよい炭素数1〜22の炭化水素基であることが好ましく、疎水性有機物の利用効率の向上の点から、好ましくは炭素数1〜22、より好ましくは炭素数4〜18、さらに好ましくは炭素数8〜16のアルキル基、フェニル基、又はベンジル基である。R4は、疎水性有機物の利用効率の向上の点から、炭素数1〜4のアルカンジイル基(メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等)又はフェニレン基が好ましい。Yは、疎水性有機物の利用効率の向上の点から、好ましくは炭素数1〜22、より好ましくは炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、又はフッ素を除くハロゲン基が好ましい。
より具体的には、シリカ源としては、疎水性有機物の利用効率の向上の点から、次の化合物が好ましい。
・一般式(3)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であるシラン化合物。
・一般式(4)〜(6)において、R3がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるトリアルコキシシラン又はジアルコキシシラン。
・一般式(7)において、Yがメトキシ基であって、R4がメチレン基、エチレン基又はフェニレン基である化合物。
これらの中でも、シリカ源としては、疎水性有機物の利用効率の向上の点から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
[外殻部の処理に用いる有機シラン]
本発明の複合シリカ粒子製造方法において、形成された外殻部の処理に使用する有機シランは、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、アルコキシシラン、ジシラザン、クロルシラン等の有機基を有する加水分解性有機シランが好ましく、アルコキシシランがより好ましい。また、加水分解可能な官能基がアルコキシ基の場合、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4、さらに好ましくは炭素数1〜3のアルコキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基が好ましい。有機シランは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
アルコキシシランの具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシシラン、ジメトキシメチル−3−(3−フェノキシプロピルチオプロピル)シラン、トリメチル−3−トリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルオクタデシル−3−トリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロリド等が挙げられる。これらの中では、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン等の炭素数1〜3のアルコキシ基を有するトリアルコキシシランが好ましい。
ジシラザンとしては、下記一般式(8)で表される化合物が好ましい。
5 3SiNHSiR6 3 (8)
(式中、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリル基、アリール基、又はアルコキシ基を示し、複数のR5及びR6は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)これらの中では、炭素数1〜3のアルキル基を有するヘキサアルキルジシラザンが好ましく、特にヘキサメチルジシラザン〔(CH33SiNHSi(CH33〕が好ましい。
クロルシランとしては、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン等が挙げられる。これらの中では、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のモノ又はジクロロシランが好ましい。
有機シラン処理の方法は、特に限定されるものではなく、気相法、液相法等の常法に従い行うことができる。複合シリカ粒子の製造容易性、コスト等の観点から、有機シラン処理は、外殻部を形成させた溶液に前述の有機シランを添加することにより行うことが好ましい。例えば、有機シランを外殻部のシリカ粒子の100質量部に対し1〜500質量部添加し、20℃〜150℃で1〜120時間撹拌して処理することにより行うことができる。
3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシランを用いて液相処理する場合、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、アルコキシシランの添加量は、シリカ(SiO2)に対して、0.1〜30mol%が好ましく、1〜10mol%がより好ましい。処理温度は、0〜150℃が好ましく、20〜50℃がより好ましく、処理時間は、1〜120時間が好ましく、2〜60時間がより好ましい。
有機シランの処理工程の後に、未反応化合物や副生化合物を除去するために、未反応化合物や副生化合物の沸点以上の温度で熱処理したり、未反応化合物や副生化合物が可溶な溶媒で洗浄することもできる。
[実施形態]
本発明の複合シリカ粒子の製造方法の一実施形態について説明する。本実施形態の複合シリカ粒子の製造方法は、下記工程(I)から(III)を含む。
工程(I):疎水性有機物を含む溶液(A液)、第四級アンモニウム塩を含む溶液(B液)、及び、加水分解によりシラノール化合物を生成するシリカ源(C液)を調製する工程、
工程(II):工程(I)で調製したA液〜C液をこの順に水に添加し、撹拌混合して乳化する工程;
工程(III):工程(II)で得られた水溶液に有機シラン(d液)を添加する工程。
A液における疎水性有機物の含有量は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、さらに好ましくは5〜80ミリモル/Lである。B液における第四級アンモニウム塩の含有量は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、さらに好ましくは5〜80ミリモル/Lである。C液におけるシリカ源の含有量は、機能性有機化合物の安定保持性及び粒子分散安定性の向上の点から、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、さらに好ましくは5〜80ミリモル/Lである。なお、疎水性有機物、第四級アンモニウム塩、及びシリカ源の具体例については、前述のとおりである。
以下、実施例により本発明を説明する。後述する実施例及び比較例において、シリカ粒子の各種測定及び評価は、以下の方法により行った。
(1)中空メソポーラスシリカ粒子の粉末X線回折(XRD)パターンの測定
粉末X線回折装置(理学電機工業株式会社製、商品名:RINT2500VPC)を用いて、X線源:Cu-kα、管電圧:40mA、管電流:40kV、サンプリング幅:0.02°、発散スリット:1/2°、発散スリット縦:1.2mm、散乱スリット:1/2°、及び受光スリット:0.15mmの条件で粉末X線回折測定を行った。走査範囲を回折角(2θ)1〜20°、走査速度を4.0°/分とした連続スキャン法を用いた。なお、測定は、粉砕した試料をアルミニウム板に詰めて行った。
(2)中空メソポーラスシリカ粒子の粒子形状の観察
電解放射型高分解能走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所社製、商品名:FE−SEM S−4000)を用いて粒子形状の観察を行った。
(3)中空メソポーラスシリカ粒子の平均一次粒子径、平均中空部径、及び平均外殻部厚みの測定
透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子株式会社製、商品名:JEM−2100)を用いて加速電圧160kVで粒子の観察を行った。20〜30個の粒子が含まれる5視野中の全粒子の直径、中空部径、及び外殻部厚みを写真上で実測し、平均一次粒子径、平均中空部径、及び平均外殻部厚みを求めた。なお、観察は、高分解能用カーボン支持膜付きCuメッシュ(応研商事株式会社製、200−Aメッシュ)に付着させ、余分な試料をブローで除去したものを用いて行った。
(4)中空メソポーラスシリカ粒子のBET比表面積、及び平均細孔径の測定
比表面積・細孔分布測定装置(株式会社島津製作所製、商品名:ASAP2020)を用いて、液体窒素を用いた多点法でBET比表面積を測定し、パラメータCが正になる範囲で値を導出した。BET比表面積の導出にはBJH法を採用し、そのピークトップを平均細孔径とした。試料には250℃で5時間の前処理を施した。
(5)中空メソポーラスシリカ粒子の平均凝集粒子径の測定
レーザー散乱粒度分布計(株式会社堀場製作所社製、商品名:LA−920)を用いて、相対屈折率1.06、超音波強度7、超音波照射時間1分、循環速度4、分散媒をエタノールとした条件で25℃にて測定し、体積基準換算のメジアン径を平均凝集粒子径とした。
(6)複合シリカ粒子組成の分析
理学電機工業株式会社製、差動型示差熱天秤(TG−DTA)Thermo plus TG8120を用いて、エアーフロー(300mL/min)下、25℃から40℃まで10℃/分の速度で昇温後、40℃で5時間保持、更に700℃まで10℃/分の速度で昇温した。700℃で残存した質量をシリカ(SiO2)、150〜300℃までの減量を有機基(3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル基)由来、300〜400℃までの減量を界面活性剤(ドデシルトリメチルアンモニウム)由来とした。この結果に基き、シリカに対する有機基または界面活性剤のモル比率(mol%)を求めた。また、40℃における複合シリカ粒子の質量減量を時間(分)で微分し、単位シリカ質量(g)当たり、単位時間(分)における香料の質量減量(mg)として揮発速度(mg香料/分/シリカg)を求めた。測定時間10〜300分の範囲内に、揮発速度が1〜3mg香料/分/シリカgで時間に依存せずほぼ一定となる領域が見られるので、この領域に相当する香料量を複合シリカ粒子の中空部の香料担持量(シリカ質量に対する質量%)とした。
(7)複合シリカ粒子の中空部香料の水への流出評価
pH調整水(pH=2又は7)10gに複合シリカ粒子0.05gを入れ、25℃で10分磁気撹拌した。攪拌終了後すぐにメンブレンフィルター(ADVANTEC社製、材質:セルロールアセテート、孔径:0.2μm)でろ過した。ろ過後すぐに上記(6)の条件で熱質量分析測定を行い、水分散処理後の複合シリカ粒子の中空部に担持された香料を定量した。水分散処理前に対する水分散処理後の中空部香料担持量の比率を残存率とした。
(8)複合シリカ粒子の分散性評価
複合シリカ粒子分散液(SiO2=0.16質量%)を25℃で1日静置後、シリカ分散状態を目視で判断した。なお、比較例1、2については、含浸法により香料を担持した中空メソポーラスシリカをSiO2=0.16質量%となるように水に分散させ、25℃で1日静置後、シリカ分散状態を目視で判断した。
〔評価基準〕
○:上澄み透明層無し
×:上澄み透明層有り
<実施例1>
(1)1Lポリプロピレン製容器に、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド3.5g、メタノール200g、リモネン(商品名:リモネンフロムオレンジ、長谷川香料株式会社製)1.5gを入れ25℃で攪拌溶解した。このメタノール溶液に、25℃攪拌下、1M水酸化ナトリウム水溶液4.5gと水600gの混合溶液を10秒で添加、更に10秒後、テトラメトキシシラン3.4gを一気に添加した。25℃で更に400分攪拌後、3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン(信越化学株式会社製)0.53gを添加、25℃で更に18時間攪拌することにより、複合シリカ粒子分散液を得た。得られた複合シリカ粒子分散液は分散安定性に優れ、25℃で1日静置しても上澄み透明層は見られなかった。
(2)複合シリカ粒子分散液をメンブランフィルター(ADVANTEC社製、材質:セルロールアセテート、孔径:0.2μm)でろ過した後、更に1Lの水で洗浄することにより、複合シリカ粒子固形物を得た。TG−DTAにより複合シリカ粒子固形物のシリカ質量に対する中空部香料量は30質量%、シリカに対する活性剤量は2mol%、シリカに対する有機基量は2mol%であった。複合シリカ粒子固形物のpH7およびpH2における中空部香料残存率は、それぞれ60%および30%であった。
(3)1M塩酸水溶液12gをエタノール720gに溶解することにより塩酸エタノール溶液を調製した。この塩酸エタノール溶液100gに複合シリカ粒子固形物4gを25℃で1日攪拌後、メンブランフィルター(ADVANTEC社製、材質:セルロールアセテート、孔径:0.2μm)でろ過、エタノール100gで洗浄した。得られた複合シリカ粒子固形物を再度、塩酸エタノール溶液100gに分散、攪拌した。この攪拌、ろ過、洗浄工程を3回繰り返した後、60℃で減圧乾燥することにより、香料と界面活性剤を除去した中空メソポーラスシリカ粒子を得た。この中空メソポーラスシリカ粒子について、粉末X線回折(XRD)のパターンにおける、d=3.5nmの非常に強いXRDピーク、d=2.0nmの弱いXRDピークにより、この中空メソポーラスシリカ粒子のメソ細孔がヘキサゴナル配列を有することを確認した。また、SEM観察により、この中空メソポーラスシリカ粒子の粒子形状が球状であることを確認した。さらに、TEM観察より、この中空メソポーラスシリカ粒子が中空構造を有し、平均一次粒子径が530nm、平均中空部径が410nm、平均外殻部厚みが60nmであり、外殻部がヘキサゴナル配列を示す均一なメソ細孔を有し、そのメソ細孔が粒子中心から外殻部の外側に向かって放射状に貫通していることを確認した。全ての一次粒子が平均一次粒子径±30%以内の一次粒子径を有していた。また、この中空メソポーラスシリカ粒子は、BET比表面積が1130m2/g、平均細孔径が1.7nmであった。TG−DTAにより中空メソポーラスシリカ粒子のシリカに対する有機基量は2mol%であった。結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1(1)において、3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシランを添加しなかった以外は、同様に複合シリカ粒子分散液、固形物及び中空メソポーラスシリカを製造した。
得られた複合シリカ粒子分散液は分散安定性に優れ、25℃で1日静置しても上澄み透明層は見られなかった。TG−DTAにより複合シリカ粒子固形物のシリカ質量に対する中空部香料量は30質量%、シリカに対する活性剤量は6mol%であった。複合シリカ粒子固形物のpH7およびpH2における中空部香料残存率は、それぞれ50%および10%であった。中空メソポーラスシリカ粒子について、粉末X線回折(XRD)のパターンにおける、d=3.5nmの非常に強いXRDピーク、d=2.0nmの弱いXRDピークにより、この中空メソポーラスシリカ粒子のメソ細孔がヘキサゴナル配列を有することを確認した。また、SEM観察により、この中空メソポーラスシリカ粒子の粒子形状が球状であることを確認した。さらに、TEM観察より、この中空メソポーラスシリカ粒子が中空構造を有し、平均一次粒子径が530nm、平均中空部径が410nm、平均外殻部厚みが60nmであり、外殻部がヘキサゴナル配列を示す均一なメソ細孔を有し、そのメソ細孔が粒子中心から外殻部の外側に向かって放射状に貫通していることを確認した。全ての一次粒子が平均一次粒子径±30%以内の一次粒子径を有していた。また、この中空メソポーラスシリカ粒子は、BET比表面積が1180m2/g、平均細孔径が2.1nmであった。結果を表1に示す。
<比較例2>
25℃、攪拌下、トルエン50gに3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン(信越化学株式会社製)0.1gを溶解後、比較例1で得られた中空メソポーラスシリカ粒子1gを分散させ、120℃で24時間処理した。処理液をメンブランフィルター(ADVANTEC社製、材質:ポリテトラフルオロエチレン、孔径:0.2μm)でろ過、エタノールで洗浄後、100℃で24時間乾燥させることにより、有機シラン処理した中空メソポーラスシリカ粒子を得た。この有機シラン処理した中空メソポーラスシリカ粒子について、粉末X線回折(XRD)のパターンにおける、d=3.5nmの非常に強いXRDピーク、d=2.0nmの弱いXRDピークにより、この中空メソポーラスシリカ粒子のメソ細孔がヘキサゴナル配列を有することを確認した。また、SEM観察により、この中空メソポーラスシリカ粒子の粒子形状が球状であることを確認した。さらに、TEM観察より、この中空メソポーラスシリカ粒子が中空構造を有し、平均一次粒子径が530nm、平均中空部径が410nm、平均外殻部厚みが60nmであり、外殻部がヘキサゴナル配列を示す均一なメソ細孔を有し、そのメソ細孔が粒子中心から外殻部の外側に向かって放射状に貫通していることを確認した。全ての一次粒子が平均一次粒子径±30%以内の一次粒子径を有していた。また、この中空メソポーラスシリカ粒子は、BET比表面積が970m2/g、平均細孔径が2.0nmであった。TG−DTAにより中空メソポーラスシリカ粒子のシリカに対する有機基量は2mol%であった。
この有機シラン処理した中空メソポーラスシリカ粒子0.5gを20mlのサンプル瓶へ入れ、その上にリモネン(商品名:リモネンフロムオレンジ、長谷川香料株式会社製)6.0gを注いだ。その容器をガラス製デシケータ中に移し、ロータリーポンプを用い3分間減圧した後、窒素ガスを充填し内圧を常圧に戻した。この操作を3度繰り返した後、サンプルを一晩静置した。翌日、メンブレンフィルター(ADVANTEC社製、材質:ポリテトラフルオロエチレン、孔径:0.2μm)によりろ別し、複合シリカ粒子固形物を得た。TG−DTAにより複合シリカ粒子固形物のシリカ質量に対する中空部香料量は30質量%、シリカに対する有機基量は2mol%であった。複合シリカ粒子固形物のpH7およびpH2における中空部香料残存率は、いずれも10%であった。複合シリカ粒子固形物をSiO2=0.16質量%となるように水に分散させ、25℃で1日静置すると、複合シリカ粒子固形物の沈殿と上澄み透明層が見られた。結果を表1に示す。
<比較例3>
(1)2L−セパラフルフラスコに、イオン交換水600部、メタクリル酸メチル99.5部、塩化メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム0.5部を入れ、内温70℃まで昇温させた。次いで、これに、水溶性重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(和光純薬株式会社製、商品名:V−50)0.5部をイオン交換水5部に溶かした溶液を添加し、3時間加熱撹拌を行った。その後、さらに75℃で3時間加熱撹拌を行って冷却した後、得られた混合液から凝集物を200メッシュろ過(目開き約75μm)し、カチオン性ポリマー粒子の懸濁液(固形分(有効分)含有量14質量%、平均一次粒子径360nm)を得た。
(2)10Lフラスコに、水6kg、メタノール2kg、1M水酸化ナトリウム水溶液45g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド35g、及び上記で得られたカチオン性ポリマー粒子の懸濁液33gを入れて撹拌し、その水溶液に、テトラメトキシシラン34gをゆっくりと加え、5時間撹拌した後、12時間熟成させた。次いで、得られた白色沈殿物を、メンブランフィルター(ADVANTEC社製、材質:セルロールアセテート、孔径:0.2μm)でろ過した後、10Lの水で洗浄し、100℃の温度条件で5時間乾燥した。得られた乾燥粉末を、焼成炉(株式会社モトヤマ製、商品名:スーパーバーン)を用いて、エアーフロー(3L/min)しながら1℃/分の速度で600℃まで昇温し、600℃で2時間焼成することにより有機成分を除去した。得られた粉末を、ロータースピードミル(FRITSCH社製、商品名:pulverisettel4)を用いて、乾式解砕(20000rpm)、乾式分級(孔径0.2mmスクリーンをパス)することにより、中空メソポーラスシリカ粒子を得た。
この中空メソポーラスシリカ粒子について、粉末X線回折(XRD)のパターンにおける、d=3.0nmの非常に強いXRDピーク、d=1.7nm及びd=1.5nmの弱いXRDピークにより、この中空メソポーラスシリカ粒子のメソ細孔がヘキサゴナル配列を有することを確認した。また、SEM観察により、この中空メソポーラスシリカ粒子の粒子形状が球状であることを確認した。さらに、TEM観察より、この中空メソポーラスシリカ粒子が中空構造を有し、平均一次粒子径が680nm、平均中空部径が360nm、平均外殻部厚みが160nmであり、外殻部がヘキサゴナル配列を示す均一なメソ細孔を有し、そのメソ細孔が粒子中心から外殻部の外側に向かって放射状に貫通していることを確認した。全ての一次粒子が平均一次粒子径±30%以内の一次粒子径を有していた。また、この中空メソポーラスシリカ粒子は、BET比表面積が1330m2/g、平均細孔径が1.6nm、平均凝集粒子径が0.7μmであった。
この中空メソポーラスシリカ粒子について、比較例2と同様に含浸法によりリモネンを担持して複合シリカ粒子固形物を得た。TG−DTAにより複合シリカ粒子固形物のシリカ質量に対する中空部香料量は16質量%であった。複合シリカ粒子固形物のpH7およびpH2における中空部香料残存率は、いずれも0%であった。複合シリカ粒子固形物をSiO2=0.16質量%となるように水に分散させ、25℃で1日静置すると、複合シリカ粒子固形物の沈殿と上澄み透明層が見られた。結果を下記表1に示す。
Figure 0005592644
上記表1から、実施例1の複合シリカ粒子は、比較例1〜3に比べて、香料を粒子内に安定保持でき、かつ分散安定性に優れていることが分かる。
以上説明したとおり、本発明は、例えば、医薬、農薬、化粧品、洗浄剤、柔軟剤等の用途に使用する機能性化合物(薬剤や香料)の徐放担体を扱う分野において有用である。

Claims (6)

  1. 平均細孔径が1〜10nmであるメソ細孔構造を有する外殻部を備えるシリカ粒子と、前記外殻部の内部に含まれる1種類又は複数種類の機能性有機化合物とを含む複合シリカ粒子であって、
    前記シリカ粒子は、外殻部の表面に有機基を有し、かつ、メソ細孔内に界面活性剤を含み、
    前記機能性有機化合物は、香料、農薬用基材、防虫基材、防カビ基材、医薬用基材、皮膚手入れ用基材、及び柔軟剤からなる群から選ばれる少なくとも1つである、複合シリカ粒子。
  2. 界面活性剤が、カチオン性界面活性剤である、請求項1記載の複合シリカ粒子。
  3. 機能性有機化合物が香料である、請求項1又は2に記載の複合シリカ粒子。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の複合シリカ粒子の製造方法であって、
    1種類又は複数種類の機能性有機化合物を含む油滴の生成後に、該油滴、加水分解によってシラノール化合物を生成するシリカ源、及び、界面活性剤の存在下で、メソ細孔構造を有する外殻部を形成させること、並びに、形成された前記外殻部を有機シランを用いて処理することを含む、複合シリカ粒子製造方法。
  5. 1種類又は複数種類の機能性有機化合物の疎水性溶液に水性溶媒を添加することにより1種類又は複数種類の機能性有機化合物を含む油滴を生成することを含む、請求項4記載の複合シリカ粒子製造方法。
  6. 有機シランが、アミノ基を有するアルコキシシランである、請求項4又は5に記載の複合シリカ粒子製造方法。
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