JP5592350B2 - 作物保護剤としてのチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステル - Google Patents

作物保護剤としてのチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステル Download PDF

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Description

本発明、チアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステル又はそれらの農薬的に活性な塩、それらの使用、並びに、植物の表面上及び/若しくは内部又は植物の種子の表面上及び/若しくは内部に存在する有害な植物病原性菌類を防除するための方法及び組成物、そのような組成物を調製する方法、並びに、処理された種子、並びに、農業において、園芸において、森林において、動物の衛生において、材料物質(materials)の保護において、並びに、家庭内及び衛生の分野において、有害な植物病原性菌類を防除するためにそれらの使用に関する。本発明は、さらに、チアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルを調製する方法にも関する。
特定のピペリジニル置換チアゾール−4−カルボキサミドを殺菌性作物保護剤として使用することができることは既に知られている(WO 07/014290、WO 08/091594を参照されたい)。しかしながら、特に比較的低施用量においては、それら化合物の殺菌活性は必ずしも満足のいくものとは限らない。さらにまた、多くの場合、これらアミド類の活性スペクトルは不充分である、さらに、一部のカルボン酸エステルは中間体として記載されており、生物学的活性については記載されていない。
WO 04/058751には、血圧を調節するための医薬として使用可能なピペリジニル置換チアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルが記載されている。
WO 05/003128には、同様に医薬用途〔ミクロソームトリグリセリド輸送タンパク質(microsomal triglyceride transfer protein)に対する阻害薬(MTP阻害薬)として〕に適しているさらなるピペリジニル置換チアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルが記載されている。しかしながら、菌類病原体に対する効果については記載されていない。
国際公開第07/014290号 国際公開第08/091594号 国際公開第04/058751号 国際公開第05/003128号
近年の作物保護剤に求められる生態学的及び経済学的な要求、例えば、活性スペクトル、毒性、選択性、施用量、残留物の形成及び望ましい製造方法などに関する要求は、継続的に増大しており、また、例えば耐性に関する問題も存在し得るので、少なくとも一部の領域において従来技術よりも有利な新規作物保護剤を開発することが絶えず求められている。
驚くべきことに、本発明のチアゾール−4−カルボン酸エステル類及びチオエステル類が上記目的の少なくとも幾つかの面を達成するということ、及び、従って、本発明のチアゾール−4−カルボン酸エステル類及びチオエステル類が、作物保護剤として、特に、殺菌剤として、適しているということが分かった。
本発明は、式(I)
Figure 0005592350
〔式中、記号は以下の意味を有する:
及びRは、互いに独立して、H、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、場合により置換されていてもよいフェニル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、(C−C−アルキル)カルボニル、ホルミル、CR=NOR、CONR1011、(C−C−アルコキシ)カルボニル、COOH、ハロゲン、ヒドロキシル又はシアノであり;
は、H、置換されているか若しくは置換されていないフェニル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、(C−C−アルキル)カルボニル、ホルミル、CR=NOR、CONR1011、(C−C−アルコキシ)カルボニル、COOH、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ又はNR1011であり;
又は、
とR、又は、RとRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、5員〜7員の置換されていないか若しくは置換されている部分的飽和若しくは不飽和の環(ここで、該環は、N、O及びSからなる群から選択される最大で3個までのさらなるヘテロ原子を含んでいてもよく、その際、2個の酸素原子は互いに隣接しない)を形成し;
ここで、可能な置換基は、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、オキソ、ヒドロキシル及びハロゲンからなる群から選択され;
及びRは、互いに独立して、H、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル又はC−C−ハロアルキルであり;
又は、
とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、3員〜7員の置換されていないか若しくは置換されている飽和環(ここで、該環は、N、O及びSからなる群から選択される最大で3個までのヘテロ原子を含んでいてもよく、その際、2個の酸素原子は互いに隣接しない)を形成し;
ここで、可能な置換基は、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、オキソ、ヒドロキシル及びハロゲンからなる群から選択され;
、Y、Yは、互いに独立して、硫黄又は酸素であり;
Xは、直接結合であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されているCからCまでの炭素鎖(ここで、該炭素原子は、互いに独立して、置換基として、H、C−C−アルキル又はオキソを有している)であり;
Wは、置換されていないか若しくは置換されているCからCまでの炭素鎖(ここで、該炭素原子は、互いに独立して、置換基として、H、C−C−アルキル又はオキソを有している)であり;
は、H、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、(C−C−アルキル)カルボニル、ホルミル、CR=NOR、CONR1011、(C−C−アルコキシ)カルボニル、COOH、NR1011、ニトロ、ハロゲン又はシアノであり;
Gは、(C(R12であり、その際、mは、0〜6であり;
は、置換されていないか又は置換されているC−C10−アルキル、C−C16−アルケニル、C−C16−アルキニル、C−C15−シクロアルキル、C−C15−シクロアルケニル、C−C15−ヘテロシクリル、アリール、ヘタリール又はSi(C−C−アルキル)であり;
ここで、可能な置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
ハロゲン、シアノ、ニトロ、ニトロソ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、アリールアルキル、アリールハロアルキル、ヒドロキシル、オキソ、C−C−アルコキシ、O(C−C−アルキル)OC−C−アルキル、O−C−C−シクロアルキル、O−フェニル、C−C−ハロアルコキシ、SH、C−C−チオアルキル、C−C−チオハロアルキル、S−フェニル、SO−C−C−アルキル、SO−C−C−ハロアルキル、SO−C−C−アルキル、SO−C−C−ハロアルキル、COH、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、ホルミル、CR=NOR、CONR1011、(C−C−アルコキシ)カルボニル、COOH、NR1011、シクロプロピルアミノ、CHCOCH、(CHO−C−C−アルキル、CHOH、CHSMe、(CHSMe、C−C−シクロアルキル、1−メトキシシクロプロピル、1−クロロシクロプロピル、シクロヘキシルメチル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、Si(C−C−アルキル)、フェニル又はベンジル;又は、2つの隣接する置換基がメチル又はハロゲンで場合により置換されていてもよいジオキソラン環又はジオキサン環を形成し;
、R、R10、R11は、互いに独立して、H、C−C−アルキル又はC−C−シクロアルキルであり;
又は、
10とR11は、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員の置換されていないか又は置換されている飽和環(ここで、該環は、N、O及びSからなる群から選択される最大で2個までのさらなるヘテロ原子を含んでいてもよく、その際、2個の酸素原子は互いに隣接しない)を形成し;
ここで、可能な置換基は、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロゲン及びオキソからなる群から選択され;
12は、同一であるか又は異なっていて、互いに独立して、H、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル又はC−C−ハロアルキルであり;
又は、
2つ又は4つのR12は、何れの場合にも2個の隣接する炭素原子上において、直接結合である〕
で表される化合物に関し、さらに、その農薬的に活性な塩にも関する。
本発明による式(I)で表されるチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステル並びにそれらの農薬的に活性な塩は、有害な植物病原性菌類を防除するのに非常に適している。上記で記載した本発明の化合物は、強力な殺菌活性を有しており、作物保護において、家庭内及び衛生の分野において、並びに、材料物質の保護において、使用することができる。
式(I)で表される化合物は、純粋な形態でも存在し得るし、並びに、種々の可能な異性体形態の混合物として、特に、立体異性体(例えば、E及びZ、トレオ及びエリトロ、エンド又はエキソ)の混合物として、及び、さらに、光学異性体(例えば、R及びS異性体又はアトロプ異性体)の混合物として、及び、適切な場合には、さらに、互変異性体の混合物としても存在し得る。特許請求されているのは、E異性体とZ異性体の両方、並びに、さらに、トレオとエリトロの両方、さらに、光学異性体、これら異性体の任意の混合物、及び、さらに、可能な互変異性体である。
好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である:
及びRは、互いに独立して、H、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又はフェニルであり;
は、H、フェニル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又はNR1011であり;
又は、
とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、フェニル環を形成し;
及びRは、互いに独立して、H、C−C−アルキル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はC−C−ハロアルキルであり;
又は、
とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、シクロプロピル環を形成し;
及びY2は、酸素であり;
は、硫黄又は酸素であり;
Xは、直接結合、CH又はCHCHであり;
Wは、CH、CHCH又はCHCHCHであり;
は、H、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、NH、NHMe、NMe、塩素、フッ素又はシアノであり;
Gは、(C(R12であり、その際、mは、0〜4であり;
は、置換されていないか又は置換されているC−C10−アルキル、C−C16−アルケニル、C−C16−アルキニル、C−C15−シクロアルキル、C−C15−シクロアルケニル、C−C15−ヘテロシクリル、アリール、ヘタリール又はSi(C−C−アルキル)であり;
ここで、可能な置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、CF、CFH、CFH、C、CCl、ヒドロキシル、OMe、OEt、OPr、OisoPr、OBu、OsecBu、OisoBu、OtertBu、O(CHOCH、O(CHOCH、O−シクロヘキシル、O−シクロペンチル、O−シクロプロピル、O−フェニル、OCF、OCFH、OCHCF、OCFCF、SH、SMe、SEt、SCF、SCFH、S−フェニル、SOMe、SOCF、SOMe、SOEt、COH、COCH、COEt、COPr、COisoPr、COtertBu、COMe、COCF、NH、NHMe、NMe、NHEt、NEt、NHPr、NHisoPr、NHnBu、NHtertBu、NHisoBu、NHsecBu、シクロプロピルアミノ、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、アジリジニル、アゼチジニル、ホルミル、CHCOCH、CHOMe、(CHOMe、(CHOMe、CHOH、CHSMe,(CHSMe、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、1−メトキシシクロプロピル、1−クロロシクロプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、プロパ−2−エン−1−イル、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル、ブタ−3−エン−1−イル、トリメチルシリル)メチル、フェニル、ベンジル、−CH=CH、−CHCH=CH、−CH(CH)CH=CH、−CHC≡CH、−C≡CH;又は、2つの隣接する置換基がメチル又はハロゲンで場合により置換されていてもよいジオキソラン環又はジオキサン環を形成し;
10、R11は、互いに独立して、H、メチル、エチル、イソプロピル又はシクロプロピルであり;
又は、
10とR11は、それらが結合している窒素原子一緒に、アジリジニル環、アゼチジニル環、ピロリジニル環、ピペリジニル環又はモルホリニル環を形成し
12は、同一であるか又は異なっていて、互いに独立して、H、メチル、エチル、塩素、フッ素、トリフルオロメチル、メトキシ又はシクロプロピルであり;
又は、
2つ又は4つのR12は、何れの場合にも2個の隣接する炭素原子上において、直接結合である。
特に好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である:
は、C−C−アルキル又はC−C−ハロアルキルであり;
は、H、C−C−ハロアルキル又はハロゲンであり;
又は、
とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、フェニルを形成し;
は、H、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル又はフェニルであり;
は、H、C−C−アルキル又はC−C−ハロアルキルであり;
は、H、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル又はシクロプロピルであり;
又は、
とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、シクロプロピル環を形成し;
は、酸素であり;
酸素であり;
硫黄又は酸素であり;
Xは、CH又はCHCHであり;
Wは、CH、CHCH又はCHCHCHであり;
は、H又はメチルであり;
Gは、(C(R12であり、その際、mは、0〜4であり;
は、置換されていないか又は置換されているC−C10−アルキル、C−C16−アルケニル、C−C16−アルキニル、C−C15−シクロアルキル、C−C15−シクロアルケニル、C−C15−ヘテロシクリル、アリール、ヘタリール又はSi(C−C−アルキル)であり;
ここで、可能な置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、CF、ヒドロキシル、OMe、O−フェニル、OCF、OCFH、OCHCF、OCFCF、SMe、S−フェニル、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、フェニル、ベンジル、−CH=CH、−CHCH=CH又は−C≡CH;
12は、同一であるか又は異なっていて、互いに独立して、H、メチル又はエチルである。
極めて特に好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である:
は、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり;
は、H又は塩素であり;
又は、
とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、フェニル環を形成し;
は、H、メチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル又はフェニルであり;
は、H又はメチルであり;
は、H、メチル又はシクロプロピルであり;
又は、
とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、シクロプロピル環を形成し;
は、酸素であり;
は、酸素であり;
は、硫黄又は酸素であり;
Xは、CH又はCHCHであり;
Wは、CH、CHCH又はCHCHCHであり;
は、H又はメチルであり;
Gは、直接結合、CH、CHCH、CH(CH)、CH(CHCH)又はCH(CF)であり;
は、メチル、tert−ブチル、ヘプタン−3−イル、オクチル、(1Z)−プロパ−1−エン−1−イル、(E)−2−フェニルエテニル、ヘキサ−1−エン−3−イル、ジフェニルメチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7、8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカヒドロナフタレン−1−イル、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、シクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロペンチル、1−エチニルシクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、2,6−ジメチルシクロヘキシル、4−tert−ブチルシクロヘキシル、5−メチル−2−(プロパン−2−イル)シクロヘキシル、3−メチル−5−(プロパン−2−イル)シクロヘキシル、1−シアノシクロヘキシル、1−エチニルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロプロピル(フェニル)メチル、(1S,2R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル、フェニル、4−フルオロフェニル、2−ブロモフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ニトロフェニル、2−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、2−(トリフルオロメトキシ)フェニル、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル、4−tert−ブチルフェニル、ビフェニル−2−イル、ビフェニル−3−イル、ビフェニル−4−イル、3−フェノキシフェニル、4−フェノキシフェニル、2−[1−メトキシ−2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]フェニル、2−[(メチルアミノ)(オキソ)アセチル]フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェニルエチニル、2−チエニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−5−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−4−イル、トリフルオロメチル、モルホリン−4−イル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、ジメチルアミノ又はトリメチルシリルである。
最も好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である:
は、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり;
は、H又は塩素であり;
は、H、メチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル又はフェニルであり;
は、H又はメチルであり;
は、H又はメチルであり;
は、酸素であり;
は、酸素であり;
は、硫黄又は酸素であり;
Xは、CH又はCHCHであり;
Wは、CH又はCHCHであり;
は、Hであり;
Gは、直接結合、CH、CHCH、CH(CH)又はCH(CHCH)であり;
は、ヘプタン−3−イル、オクチル、(1Z)−プロパ−1−エン−1−イル、(E)−2−フェニルエテニル、ヘキサ−1−エン−3−イル、ジフェニルメチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカヒドロナフタレン−1−イル、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、シクロプロピル、シクロヘプチル、1−エチニルシクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、2,6−ジメチルシクロヘキシル、4−tert−ブチルシクロヘキシル、5−メチル−2−(プロパン−2−イル)シクロヘキシル、3−メチル−5−(プロパン−2−イル)シクロヘキシル、1−シアノシクロヘキシル、1−エチニルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロプロピル(フェニル)メチル、(1S,2R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル、フェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ニトロフェニル、2−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、2−(トリフルオロメトキシ)フェニル、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル、4−tert−ブチルフェニル、ビフェニル−2−イル、ビフェニル−3−イル、ビフェニル−4−イル、3−フェノキシフェニル、4−フェノキシフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェニルエチニル、2−チエニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−5−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−4−イル、トリフルオロメチル、ジメチルアミノ又はトリメチルシリルである。
特別に好ましいのは、さらにまた、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である:
は、C−C−アルキル又はC−C−ハロアルキルであり;
は、Hであり;及び、
は、C−C−アルキル又はC−C−ハロアルキルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する。
特別に好ましいのは、さらにまた、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である:
は、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり;
は、Hであり;及び、
は、メチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル又はフェニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する。
特別に好ましいのは、さらにまた、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である:
Xは、CHCHであり;及び、
Wは、CHであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する。
特別に好ましいのは、さらにまた、
が酸素であり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がHであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
GがCH、CHCH、CH(CH)又は
CH(CHCH)であり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C10−アルキルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C−アルキルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
極めて特に好ましいのは、さらにまた、
がヘプタン−3−イル又はオクチルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C16−アルケニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C−アルケニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
が(1Z)−プロパ−1−エン−1−イル又はヘキサ−1−エン−3−イルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C16−アルキニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C−アルキニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C15−シクロアルキルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C−シクロアルキルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C15−シクロアルケニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C−シクロアルケニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C15−ヘテロシクリルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がC−C−ヘテロシクリルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がアリールであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がフェニルであるか又は飽和若しくは部分的に不飽和若しくは完全に不飽和の置換されていないか若しくは置換されているナフチル若しくはインデニルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
が、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカヒドロナフタレン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル又は2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がヘタリールであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
が、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、ピロール−1−イル、ピロール−2−イル、ピロール−3−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピラジン−2−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、インドール−1−イル、インドール−2−イル、インドール−3−イル、インドール−4−イル、インドール−5−イル、インドール−6−イル、インドール−7−イル、ベンゾイミダゾール−1−イル、ベンゾイミダゾール−2−イル、ベンゾイミダゾール−4−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル、インダゾール−1−イル、インダゾール−3−イル、インダゾール−4−イル、インダゾール−5−イル、インダゾール−6−イル、インダゾール−7−イル、インダゾール−2−イル、1−ベンゾフラン−2−イル、1−ベンゾフラン−3−イル、1−ベンゾフラン−4−イル、1−ベンゾフラン−5−イル、1−ベンゾフラン−6−イル、1−ベンゾフラン−7−イル、1−ベンゾチオフェン−2−イル、1−ベンゾチオフェン−3−イル、1−ベンゾチオフェン−4−イル、1−ベンゾチオフェン−5−イル、1−ベンゾチオフェン−6−イル、1−ベンゾチオフェン−7−イル、1,3−ベンゾチアゾール−2−イル、1,3−ベンゾチアゾール−4−イル、1,3−ベンゾチアゾール−5−イル、1,3−ベンゾチアゾール−6−イル、1,3−ベンゾチアゾール−7−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−4−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−7−イル、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4−イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イル又はイソキノリン−8−イルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
が、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−5−イル又は1,3−ベンゾオキサゾール−4−イルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がSi(C−C−アルキル)であり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がSi(C−C−アルキル)であり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
特別に好ましいのは、さらにまた、
がトリメチルシリルであり;
ここで、残りの置換基は上記で記載した意味のうちの1つ以上を有する;
式(I)で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
上記で定義した置換基の種類に応じて、式(I)で表される化合物は、酸性特性又は塩基性特性を有していて、塩を形成することが可能であり、適切な場合には、分子内塩を形成することも可能であり、又は、無機酸若しくは有機酸との付加体、若しくは、塩基との付加体、若しくは、金属イオンとの付加体を形成することが可能である。式(I)で表される化合物がアミノ基、アルキルアミノ基又は塩基性特性を誘導する別の基を有している場合、そのような化合物は、酸と反応させて塩を生成させることが可能であり、又は、そのような化合物は、その合成において直接的に塩として得られる。式(I)で表される化合物がヒドロキシル基、カルボキシル基又は酸性特性を誘導する別の基を有している場合、そのような化合物は、塩基と反応させて塩を生成させることが可能である。適切な塩基は、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、特に、ナトリウウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、さらに、アンモニア、(C−C)−アルキル基を有する第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミン、(C−C)アルカノールのモノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン及びトリアルカノールアミンであり、さらに、コリン及びクロロコリンも適している。
このようにして得ることができる塩も、殺菌特性を有している。
無機酸の例は、ハロゲン化水素酸(例えば、フッ化水素、塩化水素、臭化水素及びヨウ化水素)、硫酸、リン酸及び硝酸、並びに、酸性塩、例えば、NaHSO及びKHSOなどである。適切な有機酸は、例えば、ギ酸、炭酸及びアルカン酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸及びプロピオン酸)、並びに、さらに、グリコール酸、チオシアン酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、シュウ酸、アルキルスルホン酸(1〜20個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルを有しているスルホン酸)、アリールスルホン酸又はアリールジスルホン酸(1又は2のスルホン酸基を有している、フェニル及びナフチルなどの芳香族ラジカル)、アルキルホスホン酸(1〜20個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルを有しているホスホン酸)、アリールホスホン酸又はアリールジホスホン酸(1又は2のホスホン酸ラジカルを有している、フェニル及びナフチルなどの芳香族ラジカル)であり、ここで、前記アルキルラジカル及びアリールラジカルはさらなる置換基を有し得る(例えば、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸など)。
適切な金属イオンは、特に、第2主族の元素(特に、カルシウム及びマグネシウム)のイオン、第3及び第4主族の元素(特に、アルミニウム、錫及び鉛)のイオン、並びに、さらに、第1〜第8遷移族の元素(特に、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛など)のイオンである。特に好ましいのは、第4周期の元素の金属イオンである。ここで、該金属は、推定され得るさまざまな原子価で存在することができる。
場合により置換されていてもよい基は、1置換又は多置換されることが可能であり、多置換の場合、当該置換基は、同一であることも又は異なっていることも可能である。
上記式中に記載されている記号の定義において、概して以下の置換基を表す集合語を使用した:
ハロゲン: フッ素、塩素、臭素及びヨウ素;
アリール: 置換されていないか又は場合により置換されていてもよい5員〜15員の部分的に不飽和又は完全に不飽和の単環式、二環式又は三環式の環系〔ここで、該環系は、基C(=O)及び(C=S)から選択される最大で3の環員を有しており、該環系の環のうちの少なくとも1は、完全に不飽和である〕、例えば(限定するものではないが)、ベンゼン、ナフタレン、テトラヒドロナフタレン、アントラセン、インダン、フェナントレン、アズレン;
アルキル: 1〜10個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素ラジカル、例えば(限定するものではないが)、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、オクチル、1,1−ジメチルヘキシル、2−エチルヘキシル、1−エチルヘキシル、ノニル、1,2,2−トリメチルヘキシル、デシル;
ハロアルキル: 1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基(上記で記載したとおり)において、これらの基内の水素原子の一部又は全部が上記で記載したハロゲン原子で置き換えられ得るもの、例えば(限定するものではないが)、C−C−ハロアルキル、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1−クロロエチル、1ブロモエチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−クロロ−2−フルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジクロロ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、及び、1,1,1−トリフルオロプロパ−2−イル;
アルケニル: 2〜16個の炭素原子を有し且ついずれかの位置に少なくとも1の二重結合を有している直鎖又は分枝鎖の不飽和炭化水素ラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルケニル、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−1−プロペニル、及び、1−エチル−2−メチル−2−プロペニル;
アルキニル: 2〜16個の炭素原子を有し且ついずれかの位置に少なくとも1の三重結合を有している直鎖又は分枝鎖の炭化水素基、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルキニル、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、3−メチル−1−ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1−エチル−2−プロピニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−メチル−2−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、3−メチル−1−ペンチニル、3−メチル−4−ペンチニル、4−メチル−1−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル、1,2−ジメチル−3−ブチニル、2,2−ジメチル−3−ブチニル、3,3−ジメチル−1−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−エチル−3−ブチニル、及び、1−エチル−1−メチル−2−プロピニル;
アルコキシ: 1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和アルコキシラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1−メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキシ、1,1−ジメチルエトキシ;
ハロアルコキシ: 1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルコキシ基(上記で記載したとおり)において、これらの基内の水素原子の一部又は全部が上記で記載したハロゲン原子で置き換えられ得るもの、例えば(限定するものではないが)、C−C−ハロアルコキシ、例えば、クロロメトキシ、ブロモメトキシ、ジクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、1−クロロエトキシ、1−ブロモエトキシ、1−フルオロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−クロロ−2−フルオロエトキシ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエトキシ、2,2−ジクロロ−2−フルオロエトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、及び、1,1,1−トリフルオロプロパ−2−オキシ;
チオアルキル: 1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和アルキルチオラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルキルチオ、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、1−メチルエチルチオ、ブチルチオ、1−メチルプロピルチオ、2−メチルプロピルチオ、1,1−ジメチルエチルチオ、ペンチルチオ、1−メチルブチルチオ、2−メチルブチルチオ、3−メチルブチルチオ、2,2−ジメチルプロピルチオ、1−エチルプロピルチオ、ヘキシルチオ、1,1−ジメチルプロピルチオ、1,2−ジメチルプロピルチオ、1−メチルペンチルチオ、2−メチルペンチルチオ、3−メチルペンチルチオ、4−メチルペンチルチオ、1,1−ジメチルブチルチオ、1,2−ジメチルブチルチオ、1,3−ジメチルブチルチオ、2,2−ジメチルブチルチオ、2,3−ジメチルブチルチオ、3,3−ジメチルブチルチオ、1−エチルブチルチオ、2−エチルブチルチオ、1,1,2−トリメチルプロピルチオ、1,2,2−トリメチルプロピルチオ、1−エチル−1−メチルプロピルチオ、及び、1−エチル−2−メチルプロピルチオ;
チオハロアルキル: 1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキルチオ基(上記で記載したとおり)において、これらの基内の水素原子の一部又は全部が上記で記載したハロゲン原子で置き換えられ得るもの、例えば(限定するものではないが)、C−C−ハロアルキルチオ、例えば、クロロメチルチオ、ブロモメチルチオ、ジクロロメチルチオ、トリクロロメチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、クロロフルオロメチルチオ、ジクロロフルオロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、1−クロロエチルチオ、1−ブロモエチルチオ、1−フルオロエチルチオ、2−フルオロエチルチオ、2,2−ジフルオロエチルチオ、2,2,2−トリフルオロエチルチオ、2−クロロ−2−フルオロエチルチオ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチルチオ、2,2−ジクロロ−2−フルオロエチルチオ、2,2,2−トリクロロエチルチオ、ペンタフルオロエチルチオ、及び、1,1,1−トリフルオロプロパ−2−イルチオ;
シクロアルキル: 3〜12個の炭素環員を有する単環式、二環式又は三環式の飽和炭化水素基、例えば(限定するものではないが)、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[1.0.1]ブタン、デカリニル、ノルボリニル;
シクロアルケニル: 5〜15個の炭素環員を有し且つ少なくとも1の二重結合を有している単環式、二環式又は三環式の炭化水素基、例えば(限定するものではないが)、シクロペンテン−1−イル、シクロヘキセン−1−イル、シクロヘプタ−1,3−ジエン−1−イル、ノルボルネン−1−イル;
(アルコキシ)カルボニル: カルボニル基(−CO−)を介して当該骨格に結合している、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基(上記で記載したとおり);
ヘテロシクリル: 酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含んでいる3員〜15員の飽和又は部分的に不飽和のヘテロ環: 炭素環員に加えて、1〜3個の窒素原子及び/又は1個の酸素若しくは硫黄原子又は1個若しくは2個の酸素及び/若しくは硫黄原子を含んでいる、単環式、二環式又は三環式のヘテロ環〔該環が複数の酸素原子を含んでいる場合、それらは直接的に隣接していない〕、例えば(限定するものではないが)、オキシラニル、アジリジニル、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、3−イソオキサゾリジニル、4−イソオキサゾリジニル、5−イソオキサゾリジニル、3−イソチアゾリジニル、4−イソチアゾリジニル、5−イソチアゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、5−ピラゾリジニル、2−オキサゾリジニル、4−オキサゾリジニル、5−オキサゾリジニル、2−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、5−チアゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾリジン−5−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−3−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−5−イル、1,2,4−トリアゾリジン−3−イル、1,3,4−オキサジアゾリジン−2−イル、1,3,4−チアジアゾリジン−2−イル、1,3,4−トリアゾリジン−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−3−イル,2,4−ジヒドロフラ−2−イル、2,4−ジヒドロフラ−3−イル、2,3−ジヒドロチエン−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−3−イル、2,4−ジヒドロチエン−2−イル、2,4−ジヒドロチエン−3−イル、2−ピロリン−2−イル、2−ピロリン−3−イル、3−ピロリン−2−イル、3−ピロリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−3−イル、3−イソオキサゾリン−3−イル、4−イソオキサゾリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−4−イル、3−イソオキサゾリン−4−イル、4−イソオキサゾリン−4−イル、2−イソオキサゾリン−5−イル、3−イソオキサゾリン−5−イル、4−イソオキサゾリン−5−イル、2−イソチアゾリン−3−イル、3−イソチアゾリン−3−イル、4−イソチアゾリン−3−イル、2−イソチアゾリン−4−イル、3−イソチアゾリン−4−イル、4−イソチアゾリン−4−イル、2−イソチアゾリン−5−イル、3−イソチアゾリン−5−イル、4−イソチアゾリン−5−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−1−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−2−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−3−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−4−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−5−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−1−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−3−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−4−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−5−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−3−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−4−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−5−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−3−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、1,3−ジオキサン−5−イル、2−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−ヘキサヒドロピリダジニル、4−ヘキサヒドロピリダジニル、2−ヘキサヒドロピリミジニル、4−ヘキサヒドロピリミジニル、5−ヘキサヒドロピリミジニル、2−ピペラジニル、1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン−2−イル、及び、1,2,4−ヘキサヒドロトリアジン−3−イル;
ヘタリール: 酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含んでいる置換されていないか又は場合により置換されていてもよい5員〜15員の部分的に不飽和又は完全に不飽和の単環式、二環式又は三環式環系〔ここで、該環系の環のうちの少なくとも1は、完全に不飽和であり、該環が複数の酸素原子を含んでいる場合、それらは直接的に隣接していない〕;
例えば(限定するものではないが)、
1〜4個の窒素原子を含んでいるか又は1〜3個の窒素原子と1個の硫黄若しくは酸素原子を含んでいる5員ヘテロアリール: 環員として、炭素原子に加えて、1〜4個の窒素原子を含み得るか又は1〜3個の窒素原子と1個の硫黄若しくは酸素原子を含み得る、5員ヘテロアリール基、例えば、
2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、及び、1,3,4−トリアゾール−2−イル;
1〜3個の窒素原子を含んでいるか又は1個の窒素原子と1個の酸素若しくは硫黄原子を含んでいるベンゾ縮合5員ヘテロアリール: 環員として、炭素原子に加えて、1〜4個の窒素原子を含み得るか又は1〜3個の窒素原子と1個の硫黄若しくは酸素原子を含むことができ、2つの隣接する炭素環員又は1つの窒素環員と1つの隣接する炭素環員がブタ−1,3−ジエン−1,4−ジイル基〔ここで、1個又は2個の炭素原子は、窒素原子で置き換えられていてもよい〕で架橋されていてもよい、5員ヘテロアリール基;例えば、ベンゾインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾフリル;
1〜4個の窒素原子を含み且つ窒素を介して結合している5員ヘテロアリール、又は、1〜3個の窒素原子を含み且つ窒素を介して結合しているベンゾ縮合5員ヘテロアリール: 環員として、炭素原子に加えて、1〜4個の窒素原子を含み得るか又は1〜3個の窒素原子を含むことができ、2つの隣接する炭素環員又は1つの窒素環員と1つの隣接する炭素環員がブタ−1,3−ジエン−1,4−ジイル基〔ここで、1個又は2個の炭素原子は、窒素原子で置き換えられていてもよい〕で架橋されてもよい、5員ヘテロアリール基〔ここで、これらの環は、窒素環員のうちの1つを介して当該骨格に結合している〕、例えば、1−ピロリル、1−ピラゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,3,4−トリアゾール−1−イル;
1〜3個又は1〜4個の窒素原子を含んでいる6員ヘテロアリール: 環員として、炭素原子に加えて、それぞれ、1〜3個又は1〜4個の窒素原子を含み得る、6員ヘテロアリール基、例えば、2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、1,3,5−トリアジン−2−イル、及び、1,2,4−トリアジン−3−イル。
自然法則に反し、従って、当業者が自身の専門知識に基づいて除外するであろう組合せは含まれない。例えば、隣接する3個以上の酸素原子を有する環構造は除外される。
本発明は、さらに、本発明による式(I)で表されるチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルを調製する方法も提供し、ここで、該方法は、下記に記載されている段階(a)〜段階(e)のうちの少なくとも1を含む:
(a) 下記反応スキーム(スキーム1)に従い、場合により、何れの場合にも、溶媒の存在下、及び、適切な場合には、酸の存在下、又は、適切な場合には、塩基の存在下、又は、適切な場合には、水素源の存在下で、式(VII)又は式(IX)で表される化合物を式(VI)又は式(X)で表される化合物に変換する段階:
Figure 0005592350
ここで、
L=−O−C−C−アルキル〔式(VII)及び式(VI)の化合物に関して〕;
L=−Y−G−R〔式(IX)及び式(X)の化合物に関して〕;
PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル、ベンジル又はベンジルオキシカルボニル;
W、X及びRは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである;
(b) 下記反応スキーム(スキーム2)に従い、何れの場合にも、適切な場合には、カップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(VI)又は式(X)で表される化合物を式(V)で表される化合物と反応させて式(IV)又は式(I)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005592350
ここで、
Z=Cl又はOH;
L=−O−C−C−アルキル〔式(VI)及び式(IV)の化合物に関して〕;
L=−Y−G−R〔式(X)及び式(I)の化合物に関して〕;
W、X、Y、G、R、R、R、R、R、R及びRは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである;
(c) 下記反応スキーム(スキーム3)に従い、何れの場合にも、塩基の存在下、及び、適切な場合には、溶媒の存在下で、加水分解によって、式(IV)又は式(VII)で表される化合物を式(III)又は式(VIII)で表される化合物に変換する段階:
Figure 0005592350
ここで、
Figure 0005592350
〔式(IV)及び式(III)の化合物に関して〕;
Q=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル、ベンジル又はベンジルオキシカルボニル(これは、PGに対応する)〔式(VII)及び式(VIII)の化合物に関して〕;
W、X、R、R、R、R、R及びRは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである;
(d) 下記反応スキーム(スキーム4)に従い、何れの場合にも、適切な場合には、カップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)又は式(VIII)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)又は式(IX)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005592350
ここで、
Figure 0005592350
〔式(III)及び式(I)の化合物に関して〕;
Q=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル、ベンジル又はベンジルオキシカルボニル(これは、PGに対応する)〔式(VIII)及び式(IX)の化合物に関して〕;
Z=OH又は塩素;
W、X、Y、G、R、R、R、R、R、R及びRは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである;
(e) 下記反応スキーム(スキーム5)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には、溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換する段階:
Figure 0005592350
ここで、
=硫黄又は酸素;
=硫黄又は酸素;
W、X、Y、G、R、R、R、R、R、R及びRは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである。
当該合成経路の総括を下記スキームに記載する。
式(VII)で表される化合物から保護基を除去し、それによって、式(VI)で表される化合物又は対応する塩が得られる(スキーム1)。式(VI)で表される化合物又は対応する塩を式(V)で表される基体とカップリングさせ、それによって、式(IV)で表される化合物が得られる(スキーム2)。式(IV)で表される化合物を加水分解に付すことにより、式(III)で表されるカルボン酸が得られ(スキーム3)、次いで、一般式(II)で表されるアルコール又はチオールの存在下においてカップリング反応に付すことにより、式(I)で表される化合物が得られる(スキーム4)。あるいは、式(VII)で表される化合物を加水分解に付すことにより、一般式(VIII)で表されるカルボン酸が得られ(スキーム3)、次いで、一般式(II)で表されるアルコール又はチオールの存在下においてカップリング反応に付すことにより、式(IX)で表される化合物が得られる(スキーム4)。式(IX)で表される化合物のPGで示されている保護基を除去し、その結果、式(X)で表される化合物又は対応する塩が形成される(スキーム1)。式(X)で表される化合物又は対応する塩を式(V)で表される基体とカップリングさせ、それによって、式(I)で表される化合物が得られる(スキーム2)。式(I)で表される化合物に硫化剤を添加して、式(I)で表される化合物(Y=硫黄又は酸素、Y=硫黄又は酸素)を形成させる(スキーム5)。
Figure 0005592350
中間体(VI)を対応する化合物(VII)から調製する一方法がスキーム1に示されている。
保護基を除去するための適切な方法〔ここで、該方法は、文献(「”Protective Groups in Organic Synthesis”;Third Edition;Theodora W.Greene, Peter G.M.Wuts;494−653」及びその中で引用されている文献)に記載されている〕を用いて、式(VII)で表される化合物を式(VI)で表される化合物に変換する。
tert−ブトキシカルボニル保護基及びベンジルオキシカルボニル保護基は、酸性媒体中で(例えば、塩酸又はトリフルオロ酢酸を使用して)除去することができる。アセチル保護基は、塩基性条件下で(例えば、炭酸カリウム又は炭酸セシウムを使用して)除去することができる。ベンジル型保護基は、触媒(例えば、活性炭担持パラジウム)の存在下で、水素を用いて加水素分解的に除去することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下で不活性である慣習的な全ての溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、カルボン酸エステル(例えば、酢酸エチル)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水及び酢酸などであり、又は、当該反応は、これらの溶媒のうちの2以上の混合物の中で実施することも可能である。
t−ブトキシカルボニル基及びベンジルオキシカルボニル基を脱保護するこの反応のために使用可能な酸は、例えば、トリフルオロ酢酸、塩酸又は文献(例えば、”Protective Groups in Organic Synthesis”;Third Edition;Theodora W.Greene, Peter G.M.Wuts;pp. 494−653)に記載されている別の酸である。
上記反応は、通常、0℃〜150℃の温度で実施し、好ましくは、室温で実施するが、当該反応混合物の還流温度で実施することも可能である。反応時間は、その反応の規模及び反応温度に応じて、さまざまであるが、一般的には、30分間〜72時間である。
その反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、化合物(VI)を当該反応混合物から取り出す。必用に応じて、その化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、それらは、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。さらに、一般式(VI)で表される化合物は、塩として、例えば、塩酸塩又はトリフルオロ酢酸塩として、単離することができる。
同じ方法を用いて、式(IX)で表される化合物を式(X)で表される化合物に変換することができる。
−C−アルキルエステル(VII)は、既知であり、そして、文献に記載されている手順に準じて、市販されている前駆物質から、例えば、式(XI)のニトリル、式(XII)のカルボン酸、式(XIII)の塩化カルボニル、式(XIV)のアミド又は式(XV)のチオアミドから、調製することができる(図1)。好ましい方法は、ハンチのチアゾール合成である。エタノール又はN,N−ジメチルホルムアミドの中で、例えばトリエチルアミンの存在下に、室温で、(XIV)と市販されているハルピルビン酸エチル又はハルピルビン酸メチル(ethyl or methyl halpyruvate)から出発する(例えば、WO 07/014290及びその中で引用されている参考文献を参照されたい)。
Figure 0005592350
ここで、
Q=H、又は、酸に対して不安定なアミン保護基、例えば、t−ブトキシカルボニル(tBoc)若しくはベンジルオキシカルボニル(Cbz)、又は、ベンジル保護基、例えば、ベンジル(Bn);
W及びXは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである。
式(IV)で表される化合物を対応する化合物(VI)から調製する一方法がスキーム2に示されている。
式(IV)で表される化合物は、適切な場合には酸捕捉剤/塩基の存在下において、式(VI)で表される化合物と式(V)(式中、Z=Cl)で表される基体とのカップリング反応によって合成される。
酸ハロゲン化物(V)(Z=Cl)又は対応するカルボン酸(V)(Z=OH)は、市販されているか、又は、文献(例えば、WO 07/014290及びその中で引用されている参考文献を参照されたい)に記載されている調製方法で調製することができる。好ましい方法は、スキーム7に示されている。ピラゾール(XVIII)は、エタノール又はN,N−ジメチルホルムアミドの中で、適切な場合には、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下に、還流温度で、ジケトン(XXI)と市販されているヒドラジン(XX)又は対応するHCl塩から調製することができる。化合物(XVI)は、アセトニトリル又はN,N−ジメチルホルムアミドの中で、塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下に、室温で、化合物(XVIII)を市販されているα−ハロエステル(XVII)でアルキル化することによって調製することができる。あるいは、化合物(XVI)は、エタノール又はN,N−ジメチルホルムアミドの中で、適切な場合には、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下に、還流温度で、ジケトン(XXI)と市販されているヒドラジン(XIX)又は対応するHCl塩から直接調製することができる。カルボン酸(V)(Z=OH)は、THF/水の混合物の中で、室温で、水酸化リチウムを使用して、エステル(XVI)を加水分解することにより、調製することができる。さらに、一般式(V)(式中、Z=Cl)で表される基体は、文献(例えば、「Tetrahedron 2005,61,10827−10852」及びその中で引用されている文献)から知られている調製方法を用いて塩素化することにより、対応する酸(Z=OH)から調製することができる。
Figure 0005592350
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下で不活性である慣習的な全ての溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)及びニトリル類(例えば、アセトニトリル)などであり、又は、当該反応は、これらの溶媒のうちの2以上の混合物の中で実施することも可能である。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン及びジクロロメタンである。
一般式(V)で表される出発物質に基づいて、少なくとも1当量の酸捕捉剤/塩基(例えば、ヒューニッヒ塩基、トリエチルアミン又は市販されている高分子酸捕捉剤)を使用する。出発物質が塩である場合、少なくとも2当量の酸捕捉剤が必要である。
上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で実施し、好ましくは、20℃〜30℃で実施するが、当該反応混合物の還流温度で実施することも可能である。反応時間は、その反応の規模及び反応温度に応じて、さまざまであるが、一般的には、数分間〜48時間である。
その反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、化合物(IV)を当該反応混合物から取り出す。必用に応じて、その化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、それらは、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
あるいは、式(IV)で表される化合物は、文献(例えば、「Tetrahedron 2005,61,10827−10852」及びその中で引用されている参考文献)に記載されている手順と同様にして、カップリング剤の存在下で、式(V)(式中、Z=OH)で表される基体を用いて、式(VI)で表される対応する化合物から合成することも可能である。
適切なカップリング剤は、例えば、ペプチドカップリング剤(例えば、4−ジメチルアミノピリジンと混合されたN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと混合されたN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートなど)である。
適切な場合には、当該反応において、トリエチルアミン又はヒューニッヒ塩基などの塩基を使用することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下で不活性である慣習的な全ての溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)及びアミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)などであり、又は、当該反応は、これらの溶媒のうちの2以上の混合物の中で実施することも可能である。好ましい溶媒は、ジクロロメタンである。
上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で実施し、好ましくは、0℃〜30℃で実施するが、当該反応混合物の還流温度で実施することも可能である。反応時間は、その反応の規模及び反応温度に応じて、さまざまであるが、一般的には、数分間〜48時間である。
その反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、化合物(IV)を当該反応混合物から取り出す。必用に応じて、その化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、それらは、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
同様にして、式(X)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換することができる。
中間体(III)を対応する化合物(IV)から調製する一方法がスキーム3に示されている。
式(III)で表されるカルボン酸は、式(IV)で表される対応するC−C−アルキルエステルを加水分解することにより調製することができる。例えば、WO 2007/014290に記載されている方法を用いることができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下で不活性である慣習的な全ての溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)及びハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)などであり、又は、当該反応は、これらの溶媒のうちの2以上の混合物の中で実施することも可能である。
適切なアルカリ金属水酸化物は、当該エステルの溶解を促進するための、通常は補助溶媒(好ましくは、THF及び/又はメタノール)を加えた水の存在下における、例えば、LiOH、NaOH又はKOHである。出発物質と上記アルカリ金属水酸化物は、等モル量で使用する。しかしながら、該アルカリ金属水酸化物は、必用に応じて、過剰量で使用することも可能である。形成されたカルボン酸塩は、僅かに過剰量の鉱酸(例えば、塩酸又は硫酸)で処理することにより、遊離酸に変換される。
上記反応は、通常、0℃〜60℃の温度で実施するが、当該反応混合物の還流温度で実施することも可能である。反応時間は、その反応の規模及び反応温度に応じて、さまざまであるが、一般的には、数分間〜48時間である。
その反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、化合物(III)を当該反応混合物から取り出す。必用に応じて、その化合物を再結晶、蒸留又はクロマトグラフィーで精製する。
同様にして、式(VII)で表される化合物を式(VIII)で表される化合物に変換することができる。
式(I)で表される化合物を対応する化合物(III)から調製する一方法がスキーム4に示されている。
式(I)で表される化合物は、適切な場合には酸捕捉剤/塩基の存在下において、文献(例えば、「Tetrahedron 2005,61,10827−10852」及びその中で引用されている文献)から知られている方法を用いる塩素化によって、式(III)で表される化合物と式(II)で表される基体とのカップリング反応によって合成される。
一般式(II)で表される基体は、市販されているか、又は、文献(例えば、「”The Chemistry of Functional groups”;”The Chemistry of the Thiol Group”;John Wiley & Sons,1974,163−269」及びそれらの中で引用されている参考文献を参照されたい)に記載されている調製方法によって調製することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下で不活性である慣習的な全ての溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)及びニトリル類(例えば、アセトニトリル)などであり、又は、当該反応は、これらの溶媒のうちの2以上の混合物の中で実施することも可能である。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン及びジクロロメタンである。
一般式(II)で表される出発物質に基づいて、少なくとも1当量の酸捕捉剤/塩基(例えば、ヒューニッヒ塩基、トリエチルアミン又は市販されている高分子酸捕捉剤)を使用する。出発物質が塩である場合、少なくとも2当量の酸捕捉剤が必要である。
上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で実施し、好ましくは、20℃〜30℃で実施するが、当該反応混合物の還流温度で実施することも可能である。反応時間は、その反応の規模及び反応温度に応じて、さまざまであるが、一般的には、数分間〜48時間である。
その反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、化合物(I)を当該反応混合物から取り出す。必用に応じて、その化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、それらは、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
あるいは、式(I)で表される化合物は、文献(例えば、「Tetrahedron 2005,61,10827−10852」及びその中で引用されている参考文献)に記載されている手順と同様にして、カップリング剤の存在下で、式(II)で表される基体を用いて、式(III)(式中、Z=OH)で表される対応する化合物から合成することも可能である。
適切なカップリング剤は、例えば、ペプチドカップリング剤(例えば、4−ジメチルアミノピリジンと混合されたN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと混合されたN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートなど)である。
適切な場合には、当該反応において、トリエチルアミン又はヒューニッヒ塩基などの塩基を使用することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下で不活性である慣習的な全ての溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)及びアミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)などであり、又は、当該反応は、これらの溶媒のうちの2以上の混合物の中で実施することも可能である。好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンである
上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で実施し、好ましくは、0℃〜30℃で実施するが、当該反応混合物の還流温度で実施することも可能である。反応時間は、その反応の規模及び反応温度に応じて、さまざまであるが、一般的には、数分間〜48時間である。
その反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、化合物(I)を当該反応混合物から取り出す。必用に応じて、その化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、それらは、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
同じ方法を用いて、一般式(VIII)で表される化合物を一般式(IX)で表される化合物に変換することができる。
式(I)(式中、Y及びY=S)で表される化合物を対応する化合物(I)(ここで、Y及びY=O)から調製する一方法がスキーム5に示されている。
式(I)で表される化合物に硫化剤(例えば、ローソン試薬、又は、例えば、五硫化リン)を添加して、式(I)(式中、Y及びY=硫黄)で表される化合物を形成させる。ここで、例えば、「Tetrahedron Lett 2002,43(3),371−373」に記載されている方法を使用することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下で不活性である慣習的な全ての溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、カルボン酸エステル(例えば、酢酸エチル)及びアミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)などであり、並びに、当該反応は、これらの溶媒のうちの2以上の混合物の中で実施することも可能である。好ましい溶媒は、クロロホルム、トルエン及び1,2−ジメトキシエタンである。
適切な硫化剤は、例えば、ローソン試薬(「Tetrahedron 1986,42,6555−6564」、「Tetrahedron Lett. 1993,46,7459−7462」を参照されたい)及び五硫化リンである。出発物質と上記硫化剤は、等モル量で使用する。しかしながら、該硫化剤は、必用に応じて、過剰量で使用することも可能である。
上記反応は、通常、0℃〜150℃の温度で実施し、好ましくは、0℃〜100℃で実施するが、当該反応混合物の還流温度で実施することも可能である。反応時間は、その反応の規模及び反応温度に応じて、さまざまであるが、一般的には、数分間〜48時間である。
その反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、化合物(I)を当該反応混合物から取り出す。必用に応じて、その化合物を再結晶、蒸留又はクロマトグラフィーで精製する。
式(XVIII−1)
Figure 0005592350
で表される化合物及びその塩は新規である。
式(XVI−1)、式(XVI−2)、式(XVI−3)、式(XVI−4)及び式(XVI−5)
Figure 0005592350
で表される化合物及びその塩は新規である。
式(V−1)、式(V−2)、式(V−3)、式(V−4)及び式(V−5)
Figure 0005592350
で表される化合物及びその塩は新規である。
式(IV−1)、式(IV−2)及び式(IV−3)
Figure 0005592350
で表される化合物及びその塩は新規である。
式(III−1)、式(III−2)及び(III−3)
Figure 0005592350
〔式中、Z=OH又は塩素〕
で表される化合物及びその塩は新規である。
式(IX)
Figure 0005592350
〔式中、記号は以下の意味を有する:
PGは、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル、ベンジル又はベンジルオキシカルボニルであり;
W、X、Y、G、R及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物及びその塩は新規である。
Figure 0005592350
式(X)
Figure 0005592350
〔式中、記号は以下の意味を有する:
W、X、Y、G、R及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味、又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物及びその塩は新規である。
Figure 0005592350
本発明は、さらに、望ましくない微生物を防除するための、本発明によるチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステル又はそれらの混合物の非医薬的使用も提供する。
本発明は、さらに、本発明による少なくとも1種類のチアゾール−4−カルボン酸エステル又はチオエステルを含んでいる、望ましくない微生物を防除するための組成物にも関する。
さらに、本発明は、望ましくない微生物を防除する方法にも関し、ここで、該方法は、本発明によるチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルを当該微生物及び/又はそれらの生息環境に施用することを特徴とする。
本発明は、さらに、本発明による少なくとも1種類のチアゾール−4−カルボン酸エステル又はチオエステルで処理された種子にも関する。
本発明の最後の対象は、本発明による少なくとも1種類のチアゾール−4−カルボン酸エステル又はチオエステルで処理された種子を使用することによる、望ましくない微生物から種子を保護する方法にも関する。
本発明の物質は、強力な殺微生物活性(microbicidal activity)を有しており、作物保護と材料物質(materials)の保護において、望ましくない微生物(例えば、菌類及び細菌類)を防除するために使用することができる。
本発明による式(I)で表されるチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルは、極めて良好な殺菌特性を有しており、作物保護において、例えば、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Oomycetes)、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)及び不完全菌類(Deuteromycetes)などを防除するために、使用することができる。
殺細菌剤(bactericide)は、作物保護において、例えば、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae)及びストレプトミセス科(Streptomycetaceae)などを防除するために、使用することができる。
本発明による殺菌剤組成物は、植物病原性菌類を治療的又は保護的に防除するために使用することができる。従って、本発明は、本発明による活性化合物又は組成物を使用して植物病原性菌類を防除するための治療的方法又は保護的方法にも関し、ここで、該活性化合物又は組成物は、種子、植物若しくは植物の部分、果実又は植物がそこで生育している土壌に施用される。
作物保護において植物病原性菌類を防除するための本発明による組成物は、有効で且つ植物に対して毒性を示さない量の本発明による活性化合物を含んでいる。「有効で且つ植物に対して毒性を示さない量(effective, but non−phytotoxic amount)」は、植物の菌類病を満足のいくように防除するか又は完全に根絶するのに充分でありながら、同時に、植物毒性のどのような重大な症状も引き起こすことのない、本発明組成物の量を意味する。一般に、そのような施用量は、比較的広い範囲内で変動し得る。それは、複数の要因に依存し、例えば、防除対象の菌類、植物、気候条件及び本発明の組成物の成分などに依存する。
本発明に従って、全ての植物及び植物の部分を処理することができる。ここで、植物というのは、望ましい及び望ましくない野生植物又は作物植物(自然発生した作物植物を包含する)のような全ての植物及び植物群を意味するものと理解される。作物植物は、慣習的な育種法及び最適化法により、又は、生物工学的方法及び遺伝子工学的方法により、又は、それら方法を組み合わせたものにより得ることが可能な植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、品種の所有権により保護することができるか又は保護することができない植物品種も包含される。植物の部分は、植物の地上及び地下の全ての部分及び全ての器官、例えば、枝条、葉、花及び根などを意味するものと理解され、挙げることができる例は、葉、針状葉、茎、幹、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び根茎などである。植物の部分には、さらに、収穫された植物、並びに、栄養繁殖器官及び生殖繁殖器官(vegetative and generative propagation material)、例えば、実生、塊茎、根茎、挿木(cutting)及び種子なども包含される。
本発明に従って処理可能な植物として、以下の植物を挙げることができる: ワタ、アマ、ブドウの木、果実、野菜、例えば、バラ科各種(Rosaceae sp.)(例えば、仁果、例えば、リンゴ及びナシ、さらに、核果、例えば、アンズ、サクラの木、アーモンド及びモモ、並びに、小果樹、例えば、イチゴ)、リベシオイダエ科各種(Ribesioidae sp.)、クルミ科各種(Juglandaceae sp.)、カバノキ科各種(Betulaceae sp.)、ウルシ科各種(Anacardiaceae sp.)、ブナ科各種(Fagaceae sp.)、クワ科各種(Moraceae sp.)、モクセイ科各種(Oleaceae sp.)、マタタビ科各種(Actinidaceae sp.)、クスノキ科各種(Lauraceae sp.)、バショウ科各種(Musaceae sp.)(例えば、バナナの木及びバナナ園)、アカネ科各種(Rubiaceae sp.)(例えば、コーヒー)、ツバキ科各種(Theaceae sp.)、アオギリ科各種(Sterculiceae sp.)、ミカン科各種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジ及びグレープフルーツ)、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト)、ユリ科各種(Liliaceae sp.)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、レタス)、セリ科各種(Umbelliferae sp.)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)、ウリ科各種(Cucurbitaceae sp.)(例えば、キュウリ)、ネギ科各種(Alliaceae sp.)(例えば、リーキ、タマネギ)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、エンドウ); 主要作物植物、例えば、イネ科各種(Gramineae sp.)(例えば、トウモロコシ、芝、禾穀類、例えば、コムギ、ライムギ、イネ、オオムギ、エンバク、アワ及びライコムギ)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、ヒマワリ)、アブラナ科各種(Brassicaceae sp.)(例えば、白キャベツ赤キャベツブロッコリーカリフラワー芽キャベツタイサイコールラビラディッシュ、さらに、ナタネカラシナセイヨウワサビ、及び、コショウソウ)、マメ科各種(Fabacae sp.)(例えば、ピーナッツ)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、ダイズ)、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、ジャガイモ)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、テンサイ、飼料ビート、フダンソウ、ビートの根(beetroot)); 庭及び森林における作物植物及び観賞植物; さらに、何れの場合にもこれら植物の遺伝子組み換えが行われた品種。好ましいのは、本発明による禾穀類植物の処理である。
本発明に従って治療することが可能な菌類病の何種類かの病原体について、非限定的に例として挙げることができる:
・ 例えば以下のような、うどんこ病病原体に起因する病害: ブルメリア属各種(Blumeria species)、例えば、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis); ポドスファエラ属各種(Podosphaera species)、例えば、ポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha); スファエロテカ属各種(Sphaerotheca species)、例えば、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea); ウンシヌラ属各種(Uncinula species)、例えば、ウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator);
・ 例えば以下のような、さび病病原体に起因する病害: ギムノスポランギウム属各種(Gymnosporangium species)、例えば、ギムノスポランギウム・サビナエ(Gymnosporangium sabinae); ヘミレイア属各種(Hemileia species)、例えば、ヘミレイア・バスタトリクス(Hemileia vastatrix); ファコプソラ属各種(Phakopsora species)、例えば、ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)及びファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae); プッシニア属各種(Puccinia species)、例えば、プッシニア・レコンジタ(Puccinia recondita)又はプッシニア・トリシチナ(Puccinia triticina); ウロミセス属各種(Uromyces species)、例えば、ウロミセス・アペンジクラツス(Uromyces appendiculatus);
・ 例えば以下のような、卵菌類(Oomycetes)の群の病原体に起因する病害: ブレミア属各種(Bremia species)、例えば、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae); ペロノスポラ属各種(Peronospora species)、例えば、ペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)又はペロノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae); フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、例えば、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans); プラスモパラ属各種(Plasmopara species)、例えば、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola); プセウドペロノスポラ属各種(Pseudoperonospora species)、例えば、プセウドペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)又はプセウドペロノスポラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensis); ピシウム属各種(Pythium species)、例えば、ピシウム・ウルチムム(Pythium ultimum);
・ 例えば以下のものに起因する、斑点病(leaf blotch disease)及び萎凋病(leaf wilt disease): アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani); セルコスポラ属各種(Cercospora species)、例えば、セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola); クラジオスポルム属各種(Cladiosporum species)、例えば、クラジオスポルム・ククメリヌム(Cladiosporium cucumerinum); コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)、例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:Drechslera, 同義語:Helminthosporium); コレトトリクム属各種(Colletotrichum species)、例えば、コレトトリクム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemuthanium); シクロコニウム属各種(Cycloconium species)、例えば、シクロコニウム・オレアギヌム(Cycloconium oleaginum); ジアポルテ属各種(Diaporthe species)、例えば、ジアポルテ・シトリ(Diaporthe citri); エルシノエ属各種(Elsinoe species)、例えば、エルシノエ・ファウセッチイ(Elsinoe fawcettii); グロエオスポリウム属各種(Gloeosporium species)、例えば、グロエオスポリウム・ラエチコロル(Gloeosporium laeticolor); グロメレラ属各種(Glomerella species)、例えば、グロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata); グイグナルジア属各種(Guignardia species)、例えば、グイグナルジア・ビドウェリ(Guignardia bidwelli); レプトスファエリア属各種(Leptosphaeria species)、例えば、レプトスファエリア・マクランス(Leptosphaeria maculans); マグナポルテ属各種(Magnaporthe species)、例えば、マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea); ミクロドキウム属各種(Microdochium species)、例えば、ミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale); ミコスファエレラ属各種(Mycosphaerella species)、例えば、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)及びミコスファエレラ・フィジエンシス(M. fijiensis); ファエオスファエリア属各種(Phaeosphaeria species)、例えば、ファエオスファエリア・ノドルム(Phaeosphaeria nodorum); ピレノホラ属各種(Pyrenophora species)、例えば、ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres); ラムラリア属各種(Ramularia species)、例えば、ラムラリア・コロ−シグニ(Ramularia collo−cygni); リンコスポリウム属各種(Rhynchosporium species)、例えば、リンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis); セプトリア属各種(Septoria species)、例えば、セプトリア・アピイ(Septoria apii); チフラ属各種(Typhula species)、例えば、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata); ベンツリア属各種(Venturia species)、例えば、ベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎の病害: コルチシウム属各種(Corticium species)、例えば、コルチシウム・グラミネアルム(Corticium graminearum); フザリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum); ガエウマンノミセス属各種(Gaeumannomyces species)、例えば、ガエウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis); リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); タペシア属各種(Tapesia species)、例えば、タペシア・アクホルミス(Tapesia acuformis); チエラビオプシス属各種(Thielaviopsis species)、例えば、チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola);
・ 例えば以下のものに起因する、穂の病害(ear and panicle disease)(トウモロコシの穂軸を包含する): アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア属種(Alternaria spp.); アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus); クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)、例えば、クラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides); クラビセプス属各種(Claviceps species)、例えば、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea); フザリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フザリウム・クルモルム(Fusarium culmorum); ジベレラ属各種(Gibberella species)、例えば、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae); モノグラフェラ属各種(Monographella species)、例えば、モノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis); セプトリア属各種(Septoria species)、例えば、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum);
・ 例えば以下のものなどの、黒穂病菌類(smut fungi)に起因する病害: スファセロテカ属各種(Sphacelotheca species)、例えば、スファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana); チレチア属各種(Tilletia species)、例えば、チレチア・カリエス(Tilletia caries)、チレチア・コントロベルサ(T. controversa); ウロシスチス属各種(Urocystis species)、例えば、ウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta); ウスチラゴ属各種(Ustilago species)、例えば、ウスチラゴ・ヌダ(Ustilago nuda)、ウスチラゴ・ヌダ・トリシチ(U. nuda tritici);
・ 例えば以下のものに起因する、果実の腐敗(fruit rot): アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus); ボトリチス属各種(Botrytis species)、例えば、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea); ペニシリウム属各種(Penicillium species)、例えば、ペニシリウム・エクスパンスム(Penicillium expansum)及びペニシリウム・プルプロゲヌム(P. purpurogenum); スクレロチニア属各種(Sclerotinia species)、例えば、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum); ベルチシリウム属各種(Verticilium species)、例えば、ベルチシリウム・アルボアトルム(Verticilium alboatrum);
・ 例えば以下のものに起因する、種子及び土壌によって媒介される腐敗病及び萎凋病(seed− and soil−borne rot and wilt disease)並びに実生の病害: フザリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フザリウム・クルモルム(Fusarium culmorum); フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、例えば、フィトフトラ・カクトルム(Phytophthora cactorum); ピシウム属各種(Pythium species)、例えば、ピシウム・ウルチムム(Pythium ultimum); リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); スクレロチウム属各種(Sclerotium species)、例えば、スクレロチウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii);
・ 例えば以下のものに起因する、癌性病害(cancerous disease)、こぶ(gall)及び天狗巣病(witches’ broom): ネクトリア属各種(Nectria species)、例えば、ネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena);
・ 例えば以下のものに起因する、萎凋病(wilt disease): モニリニア属各種(Monilinia species)、例えば、モニリニア・ラキサ(Monilinia laxa);
・ 例えば以下のものに起因する、葉、花及び果実の奇形: タフリナ属各種(Taphrina species)、例えば、タフリナ・デホルマンス(Taphrina deformans);
・ 例えば以下のものに起因する、木本植物の衰退性病害(degenerative disease): エスカ属各種(Esca species)、例えば、ファエモニエラ・クラミドスポラ(Phaemoniella clamydospora)及びファエオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)及びフォミチポリア・メジテラネア(Fomitiporia mediterranea;
・ 例えば以下のものに起因する、花及び種子の病害: ボトリチス属各種(Botrytis species)、例えば、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);
・ 例えば以下のものに起因する、植物塊茎の病害: リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); ヘルミントスポリウム属各種(Helminthosporium species)、例えば、ヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani);
・ 例えば以下のものなどの、細菌性病原体に起因する病害: キサントモナス属各種(Xanthomonas species)、例えば、キサントモナス・カムペストリス pv.オリザエ(Xanthomonas campestris pv. oryzae); シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、例えば、シュードモナス・シリンガエ pv.ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv. lachrymans); エルビニア属各種(Erwinia species)、例えば、エルビニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)。
好ましいのは、ダイズの以下の病害の防除である:
・ 例えば以下のものに起因する、葉、茎、鞘及び種子の菌類病:
アルテルナリア斑点病(alternaria leaf spot)(Alternaria spec. atrans tenuissima)、炭疽病(Colletotrichum gloeosporoides dematium var. truncatum)、褐紋病(brown spot)(Septoria glycines)、紫斑病(cercospora leaf spot and blight)(Cercospora kikuchii)、コアネホラ葉枯病(choanephora leaf blight)(Choanephora infundibulifera trispora(Syn.))、ダクツリオホラ斑点病(dactuliophora leaf spot)(Dactuliophora glycines)、べと病(Peronospora manshurica)、ドレクスレラ胴枯病(drechslera blight)(Drechslera glycini)、斑点病(frogeye leaf spot)(Cercospora sojina)、そばかす病(leptosphaerulina leaf spot)(Leptosphaerulina trifolii)、灰星病(phyllostica leaf spot)(Phyllosticta sojaecola)、黒点病(pod and stem blight)(Phomopsis sojae)、うどんこ病(Microsphaera diffusa)、ピレノカエタ斑点病(pyrenochaeta leaf spot)(Pyrenochaeta glycines)、葉腐病(rhizoctonia aerial, foliage, and web blight)(Rhizoctonia solani)、さび病(Phakopsora pachyrhizi, Phakopsora meibomiae)、黒とう病(Sphaceloma glycines)、ステムフィリウム葉枯病(stemphylium leaf blight)(Stemphylium botryosum)、褐色輪紋病(Corynespora cassiicola);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎基部の菌類病:
黒根腐病(Calonectria crotalariae)、炭腐病(Macrophomina phaseolina)、赤かび病(fusarium blight or wilt, root rot, and pod and collar rot)(Fusarium oxysporum、Fusarium orthoceras、Fusarium semitectum、Fusarium equiseti)、ミコレプトジスクス根腐病(mycoleptodiscus root rot)(Mycoleptodiscus terrestris)、根腐病(neocosmospora)(Neocosmopspora vasinfecta)、黒点病(Diaporthe phaseolorum)、茎腐爛病(stem canker)(Diaporthe phaseolorum var. caulivora)、茎疫病(phytophthora rot)(Phytophthora megasperma)、落葉病(brown stem rot)(Phialophora gregata)、根茎腐敗病(pythium rot)(Pythium aphanidermatum、Pythium irregulare、Pythium debaryanum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum)、リゾクトニア根腐病(rhizoctonia root rot, stem decay, and damping−off)(Rhizoctonia solani)、菌核病(sclerotinia stem decay)(Sclerotinia sclerotiorum)、スクレロチニアサウザンブライト病(sclerotinia southern blight)(Sclerotinia rolfsii)、チエラビオプシス根腐病(thielaviopsis root rot)(Thielaviopsis basicola)。
本発明の活性化合物は、さらに、植物における極めて優れた強化効果も有している。従って、本発明の活性化合物は、望ましくない微生物による攻撃に対して植物の防御を動員させるために使用することができる。
本発明に関連して、植物を強化する(抵抗性を誘導する)物質は、処理された植物が、その後で望ましくない微生物を接種されたときに、その微生物に対して高度な抵抗性を発現するように、植物の防御システムを刺激することができる物質を意味するものと理解される。
この場合、望ましくない微生物は、植物病原性の菌類及び細菌類を意味するものと理解される。従って、処理後ある一定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護するために、本発明の物質を用いることができる。それらの保護がもたらされる期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜10日間、好ましくは、1〜7日間である。
植物病害を防除するために必要とされる濃度の該活性化合物に対して、植物は充分な耐性を有しているという事実により、植物の地上部の処理、繁殖器官(propagation stock)及び種子の処理、並びに、土壌の処理が可能である。
本発明の活性化合物は、ブドウ栽培、果実栽培及び野菜栽培における病害を防除するために、例えば、ボトリチス属各種(Botrytis species)、ベンツリア属各種(Venturia species)、スファエロテカ属各種(Sphaerotheca species)、ポドスファエラ属各種(Podosphaera species)、フィトフトラ属各種(Phytophthora species)及びプラスモパラ属各種(Plasmopara species)に対して使用して、特に良好な結果を得ることができる。
本発明の活性化合物は、さらにまた、作物の収量を増大させるのにも適している。さらに、本発明の活性化合物は、毒性が低く、植物も充分な耐性を示す。
適切な場合には、本発明の化合物は、特定の濃度又は特定の施用量において、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤若しくは植物の特性を改善する作用薬としても使用し得るか、又は、殺微生物剤(microbicide)として、例えば、殺菌剤(fungicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺細菌剤若しくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する作用薬も包含する)としても使用し得るか、又は、MLO(マイコプラズマ様生物)及びRLO(リケッチア様生物)に対する作用薬としても使用し得る。適切な場合には、それらは、別の活性化合物を合成するための中間体又は前駆物質としても使用することができる。
適切な場合には、本発明の活性化合物は、特定の濃度及び特定の施用量において、植物の生長に影響を及ぼす除草剤としても使用可能であり、及び、害虫(animal pest)を防除するために使用することもできる。適切な場合には、それらは、さらなる活性化合物を合成するための中間体及び前駆物質としても使用することができる。
本発明による活性化合物は、植物が良好な耐性を示すこと及び温血動物に対する毒性が望ましい程度であること及び環境によって充分に許容されることと相まって、植物及び植物の器官を保護するのに適しており、収穫高を増大させるのに適しており、収穫物の質を向上させるのに適しており、並びに、農業において、園芸において、畜産業において、森林で、庭園やレジャー施設で、貯蔵生産物や材料物質の保護において、及び、衛生学の分野において遭遇する害虫、特に、昆虫類、クモ形類動物、蠕虫類、線虫類及び軟体動物を防除するのに適している。それらは、好ましくは、植物保護剤として使用することができる。
上記活性化合物又は組成物を用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法を用いて、例えば、浸漬、散布、噴霧、灌漑、気化、散粉、煙霧、ばらまき、泡状化、塗布、拡散(spreading−on)、灌水(灌注(drenching))、点滴潅漑などによって、直接的に行うか、又は、該活性化合物又は組成物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、乾燥種子処理用粉末として、種子処理用溶液として、スラリー処理用水溶性粉末として行うか、又は、被覆すること、1層以上のコーティングを施すことなどによって行う。さらに、該活性化合物を微量散布法(ultra−low volume method)によって施用することも可能であり、又は、該活性化合物調製物若しくは活性化合物自体を土壌中に注入することも可能である。
本発明の活性化合物は、さらに、枯葉剤、乾燥剤、茎枯剤(haulm killer)としても使用可能であり、また、特に、除草剤としても使用可能である。雑草は、最も広い意味においては、望まれていない場所で生育している全ての植物を意味するものと理解される。本発明による物質が、総合的除草剤(total herbicide)として作用するか又は選択性除草剤として作用するかは、本質的に、使用する量に依存する。
さらに、材料物質の保護においては、望ましくない微生物(例えば、菌類)による攻撃及び破壊から工業材料を保護するために、本発明の活性化合物又は組成物を用いることができる。
本発明に関連して、工業材料とは、工業において使用するために調製された非生体材料を意味するものと理解される。例えば、本発明の活性化合物で微生物による変性又は破壊から保護することが意図されている工業材料は、接着剤、サイズ、紙及び板紙、織物、皮革、木材、塗料及びプラスチック製品、冷却用潤滑油、並びに、微生物によって汚染又は破壊され得る別の材料などであり得る。微生物の増殖により損なわれ得る製造プラントの部品、例えば、冷却水循環路なども、保護すべき材料の範囲内のものとして挙げることができる。本発明の範囲内に挙げることができる工業材料は、好ましくは、接着剤、サイズ、紙及び板紙、皮革、木材、塗料、冷却用潤滑油及び熱媒液であり、特に好ましくは、木材である。本発明による活性化合物又は組成物は、腐朽、腐敗、変色、脱色又は黴発生などの、不利な効果を防止することができる。
望ましくない菌類を防除するための本発明による方法は、貯蔵品を保護するために使用することもできる。ここで、貯蔵品は、長期間の保護が望まれる、植物若しくは動物起源の天然物質又は自然起源のそれら天然物質の加工製品を意味するものと理解される。植物起源の貯蔵品、例えば、植物若しくは植物の分部、例えば、茎、葉、塊茎、種子、果実、穀粒などは、新たに収穫されたものを保護することができるか、又は、(予備)乾燥、加湿、粉砕、摩砕、加圧成形又は焙焼によって加工された後で保護することができる。貯蔵品には、さらに、未加工の材木(例えば、建築用材木、電柱及び柵)又は完成品の形態にある材木(例えば、家具)の両方とも包含される。動物起源の貯蔵品は、例えば、皮革、革製品、毛皮及び獣毛などである。本発明による活性化合物は、腐朽、腐敗、変色、脱色又は黴発生などの、不利な効果を防止することができる。
工業材料を劣化又は変性させることができる微生物として挙げることができるものは、例えば、細菌類、菌類、酵母類、藻類及び粘菌類(slime organisms)などである。本発明の活性化合物は、好ましくは、菌類、特に、カビ類、材木を変色させる菌類及び材木を破壊する菌類(担子菌類(Basidiomycetes))、並びに、粘菌類(slime organisms)及び藻類に対して作用する。以下の属の微生物を例として挙げることができる: アルテルナリア(Alternaria)、例えば、アルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis); アスペルギルス(Aspergillus)、例えば、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger); カエトミウム(Chaetomium)、例えば、カエトミウム・グロボスム(Chaetomium globosum); コニオホラ(Coniophora)、例えば、コニオホラ・プエタナ(Coniophora puetana); レンチヌス(Lentinus)、例えば、レンチヌス・チグリヌス(Lentinus tigrinus); ペニシリウム(Penicillium)、例えば、ペニシリウム・グラウクム(Penicillium glaucum); ポリポルス(Polyporus)、例えば、ポリポルス・ベルシコロル(Polyporus versicolor); アウレオバシジウム(Aureobasidium)、例えば、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans); スクレロホマ(Sclerophoma)、例えば、スクレロホマ・ピチオフィラ(Sclerophoma pityophila); トリコデルマ(Trichoderma)、例えば、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride); エシェリキア(Escherichia)、例えば、エシェリキア・コリ(Escherichia coli); シュードモナス(Pseudomonas)、例えば、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa); スタフィロコッカス(Staphylococcus)、例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)。
本発明は、さらに、本発明によるチアゾール−4−カルボン酸エステル又はチオエステルのうちの少なくとも1種類を含んでいる、望ましくない微生物を防除するための組成物にも関する。これらは、好ましくは、農業上適切な補助剤、溶媒、担体、界面活性剤又は増量剤を含んでいる殺菌剤組成物である。
本発明によれば、担体は、特に植物又は植物の部分又は種子への施用に関して、適用性を良好にするために、当該活性化合物と混合又は結合させる天然又は合成の有機物質又は無機物質である。このような担体は、固体又は液体であり得るが、一般に、不活性であり、そして、農業において使用するのに適しているべきである。
固体担体としては、以下のものが適している: 例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、高分散シリカ、アルミナ及びシリケート; 粒剤に適している固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒であり; 適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、さらに、タンパク質加水分解物などであり; 適切な分散剤は、非イオン性及び/又はイオン性の物質、例えば、アルコール−POE及び/又は−POP−エーテル類、酸及び/又はPOP−POEエステル類、アルキルアリール及び/又はPOP−POEエーテル類、脂肪及び/又はPOP−POE付加体、POE−及び/又はPOP−ポリオール誘導体、POE−及び/又はPOP−ソルビタン若しくは糖付加体、アルキル若しくはアリールのスルフェート類、アルキル若しくはアリールのスルホネート類及びアルキル若しくはアリールのホスフェート類又はそれらの対応するPOエーテル付加体の類から選ばれたものである。さらに、適切なオリゴマー又はポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EO及び/又はPOの単独又は例えば(ポリ)アルコール類若しくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものから誘導されたもの。さらに、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、未変性セルロース及び変性セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加体なども使用することができる。
上記活性化合物は、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然化合物、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料、及び、さらに、ポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような、慣習的な製剤に変換することができる。
本発明の活性化合物は、それだけでも施用することができるし、その製剤の形態又はそれから調製される使用形態、例えば、即時使用可能な(ready−to−use)溶液剤、エマルション剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、水和剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、粉剤(dusts)、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然産物、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料、及び、さらに、ポリマー物質中にマイクロカプセル化したものなどの形態でも施用することができる。施用は、慣習的な方法で、例えば、灌水、散布、噴霧、ばらまき、散粉、泡状散布(foaming)、塗布(spreading)などにより行う。さらに、本発明の活性化合物は、微量散布法(ultra−low volume method)により施用することも可能であり、又は、該活性化合物の調製物若しくは活性化合物自体を土壌に注入することも可能である。植物の種子を処理することも可能である。
上記製剤は、自体公知の方法で、例えば、該活性化合物を少なくとも1種類の慣習的な増量剤、溶媒若しくは稀釈剤、乳化剤、分散剤、及び/又は、結合剤若しくは固定剤、湿潤剤、撥水剤と混合させ、適切な場合には、さらに、乾燥剤及び紫外線安定剤と混合させ、適切な場合には、さらに、染料及び顔料、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、粘着剤、ジベレリン類、並びに、さらなる加工助剤と混合させることにより、調製することができる。
本発明による組成物には、植物又は種子に対して適切な装置を用いて施用可能で且つ既に使用できる状態にある組成物のみではなく、使用前に水で希釈することが必要な商業的な濃厚物も包含される。
本発明による活性化合物は、それだけで、又は、その(商業用)製剤中に、及び、そのような製剤から調製した使用形態中に、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節物質、除草剤、肥料、薬害軽減剤及び/又は情報化学物質などの別の(既知)活性化合物との混合物として、存在し得る。
補助剤として使用するのに適しているものは、当該組成物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液、種子粉衣)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質である。典型的な適する補助剤は、増量剤、溶媒及び担体である。
適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、適切な場合には、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。
液化ガス増量剤又は担体は、標準温度及び大気圧下では気体である液体、例えば、エーロゾル噴射剤、例えば、ハロゲン化炭化水素類、さらに、ブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などを意味するものと理解される。
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、並びに、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、又は、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。可能な別の添加剤は、鉱油及び植物油である。
使用する増量剤が水である場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。本質的に、適する液体溶媒は、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
本発明の組成物には、例えば界面活性剤などの、付加的なさらなる成分も含有させることができる。適切な界面活性剤は、イオン特性又は非イオン特性を有する乳化剤及び/若しくは泡形成剤、分散剤又は湿潤剤であるか、又は、そのような界面活性剤の混合物である。これらの例は、以下のものである:ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸若しくはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシドと脂肪アルコールの重縮合物若しくはエチレンオキシドと脂肪酸の重縮合物若しくはエチレンオキシドと脂肪アミンの重縮合物、置換されているフェノール(特に、アルキルフェノール又はアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(特に、アルキルタウレート)、ポリエトキシル化アルコールのリン酸エステル若しくはポリエトキシル化フェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪酸エステル、並びに、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン及びリン酸アニオンを含んでいる該化合物の誘導体、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、タンパク質加水分解物、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなど。該活性化合物のうちの1種類及び/又は該不活性担体のうちの1種類が水不溶性である場合において、施用が水で行われる場合は、界面活性剤を存在させることが必要である。界面活性剤の割合は、本発明組成物の5重量%〜40重量%である。
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
可能な別の添加剤は、芳香物質、場合により改質されていてもよい鉱油又は植物油、蝋、並びに、栄養素(微量栄養素を包含する)、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などである。
安定剤(例えば、低温安定剤)、防腐剤、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤も存在させることができる。
適切な場合には、付加的な別の成分、例えば、保護コロイド、結合剤、粘着剤、増粘剤、揺変性物質、浸透剤、安定化剤、金属イオン封鎖剤、錯体形成物質なども存在させることができる。一般的に、該活性化合物は、製剤目的で慣習的に使用される固体又は液体の任意の添加剤と組み合わせることが可能である。
該製剤は、一般に、0.05〜99重量%、0.01〜98%重量%、好ましくは、0.1〜95重量%、特に好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物を含有し、極めて特に好ましくは、10〜70重量%の活性化合物を含有する。
上記製剤は、望ましくない微生物を防除するために、本発明の方法で使用することが可能であり、その際、本発明によるチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルは、当該微生物及び/又はそれらの生息環境に施用する。
本発明による活性化合物は、それだけで、又は、その製剤中に含ませて使用することが可能であり、さらにまた、例えば活性スペクトルを拡大するために若しくは抵抗性の発達を防止するために、既知の殺菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤若しくは殺虫剤と混合した状態で使用することができる。
適切な混合相手剤は、例えば、既知の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺細菌剤である(「Pesticide Manual, 13th ed.」も参照されたい)。
除草剤のような別の既知活性化合物と混合することも可能であり、又は、肥料及び成長調節剤、薬害軽減剤及び/若しくは情報化学物質と混合することも可能である。
該化合物は、その使用形態に適した慣習的な方法で使用する。
本発明は、さらに、種子を処理する方法も包含する。
本発明のさらなる態様は、特に、本発明のチアゾール−4−カルボン酸エステル又はチオエステルのうちの少なくとも1種類で処理された種子に関する。本発明による種子は、害虫及び/又は有害な植物病原性菌類から種子を保護する方法において使用される。これらの方法においては、本発明による少なくとも1種類の活性化合物で処理された種子を使用する。
本発明による活性化合物又は組成物は、種子を処理するのにも適している。有害生物に起因する作物植物に対する被害の大部分は、貯蔵中又は播種後において植物が発芽している最中及び発芽の直後に、種子が感染することによって起こる。この相は特に危険である。それは、生長している植物の根及び苗条は特に感受性が高く、少量の損傷であってもその植物が死に至る場合があるからである。従って、適切な組成物を用いて種子及び発芽中の植物を保護することに、大きな関心が持たれている。
植物の種子を処理することによる害虫及び/又は有害な植物病原性菌類の防除は、長い間知られており、継続的に改良が加えられている。しかしながら、種子を処理することには、必ずしも満足のいくように解決することができるわけではない一連の問題が伴っている。従って、播種後又は植物の発芽後に植物保護剤を追加で施用することを不要とするか又は大幅に低減するような、種子及び発芽中の植物を保護する方法を開発することは望ましい。さらに、使用する活性化合物によって植物自体に損傷を与えることなく、植物病原性菌類による攻撃から種子及び発芽中の植物が最適に保護されるように、使用する活性物質の量を最適化することも望ましい。特に、種子を処理する方法では、最少量の作物保護剤を使用して種子及び発芽中の植物を最適に保護するために、トランスジェニック植物の内因性の殺菌特性も考慮に入れるべきである。
従って、本発明は、害虫及び/又は有害な植物病原性菌類による攻撃から種子及び発芽中の植物を保護する方法にも関し、ここで、該方法は、該種子を本発明の組成物で処理することによる。本発明は、さらに、種子及び発芽中の植物を植物病原性菌類から保護するために種子を処理するための本発明組成物の使用にも関する。さらに、本発明は、植物病原性菌類から保護するために本発明組成物で処理された種子にも関する。
出芽後の植物に損傷を与える害虫及び/又は有害な植物病原性菌類の防除は、主として、土壌及び植物の地上部を植物保護剤で処理することにより行われる。環境並びにヒト及び動物の健康に対する植物保護剤の起こり得る影響に関して懸念があるので、施用する活性化合物の量を低減する努力がなされている。
本発明の有利な点の1つは、本発明の組成物が有している際立った浸透移行特性によって、この組成物で種子を処理することにより、害虫及び/又は有害な植物病原性菌類からその種子自体が保護されるのみではなく、出芽後に現れる植物も保護されるということである。かくして、播種時又は播種後間もなくの作物の直接的な処理を省くことができる。
さらに、本発明の活性化合物又は組成物が、特に、トランスジェニック種子(そのような種子から生長した植物は、害虫に対抗するタンパク質を発現することができる)に対しても使用可能であるということも、有利な点として見なされる。そのような種子を本発明の活性化合物又は組成物で処理することで、例えば殺虫活性タンパク質の発現により、特定の害虫は防除され得る。驚くべきことに、ここでさらなる相乗効果が観察される場合があり、害虫による攻撃からの保護の有効性が付加的に増大する。
本発明の組成物は、農業において、温室で、森林で又は園芸において使用される全ての植物品種の種子を保護するのに適している。特に、これは、穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、アワ及びエンバク)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、ジャガイモ、ヒマワリ、インゲンマメ、コーヒー、ビート(例えば、テンサイ及び飼料ビート)、ラッカセイ、野菜(例えば、トマト、キュウリ、タマネギ及びレタス)、芝生(lawn)及び観賞植物の種子である。穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ及びエンバク)、トウモロコシ及びイネの種子を処理することは、特に重要である。
以下においてもさらに記述されているように、本発明の活性化合物又は組成物によるトランスジェニック種子の処理は、特に重要である。これは、殺虫特性を有するポリペプチド又はタンパク質の発現を可能とする少なくとも1種類の異種遺伝子を含んでいる植物の種子に関する。トランスジェニック種子内の異種遺伝子は、例えば、バシルス(Bacillus)、リゾビウム(Rhizobium)、シュードモナス(Pseudomonas)、セラチア(Serratia)、トリコデルマ(Trichoderma)、クラビバクテル(Clavibacter)、グロムス(Glomus)又はグリオクラジウム(Gliocladium)の各種の微生物に由来し得る。好ましくは、この異種遺伝子は、その遺伝子産物がアワノメイガ(European corn borer)及び/又はウェスタンコーンルートワーム(western corn rootworm)に対して活性を有するバシルス属種(Bacillus sp.)に由来する。特に好ましくは、該異種遺伝子は、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する。
本発明に関連して、本発明の組成物は、種子に対して、単独で施用するか、又は、適切な製剤中に含ませて施用する。好ましくは、種子は、処理中の損傷を回避するのに充分なほど安定な状態で処理する。一般に、種子は、収穫と播種の間の任意の時点で処理することができる。通常使用される種子は、植物から分離されていて、果実の穂軸、殻、柄、皮、毛又は果肉が取り除かれている。かくして、例えば、収穫され、不純物が取り除かれ、含水量が15重量%未満となるまで乾燥された種子を使用することができる。あるいは、乾燥後に例えば水で処理され、その後再度乾燥された種子を使用することもできる。
種子を処理する場合、種子に施用する本発明組成物の量及び/又はさらなる添加剤の量を、種子の発芽が悪影響を受けないように又は生じた植物が損傷を受けないように選択することについて、一般に注意しなくてはならない。このことは、とりわけ、特定の施用量で薬害作用を示し得る活性化合物の場合には、留意しなくてはならない。
本発明の組成物は、直接的に施用することが、即ち、別の成分を一切含ませることなく、また、希釈することなく、施用することが可能である。一般に、該組成物は、適切な製剤の形態で種子に施用するのが好ましい。種子を処理するための適切な製剤及び方法は、当業者には知られており、例えば、以下の文献に記載されている:US 4,272,417A、US 4,245,432A、US 4,808,430A、US 5,876,739A、US 2003/0176428A1、WO 2002/080675A1、WO 2002/028186A2。
本発明に従って使用可能な活性化合物は、慣習的な種子粉衣製剤、例えば、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤、粉末剤、泡剤、スラリー剤又は種子用の別のコーティング組成物、及び、さらに、ULV製剤に変換することができる。
これらの製剤は、既知方法で、活性化合物又は活性化合物組合せを、慣習的な添加剤、例えば、慣習的な増量剤、及び、さらに、溶媒又は希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、粘着剤、ジベレリン類などと混合させ、及び、さらに、水と混合させることによって、調製する。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる着色剤は、そのような目的に関して慣習的な全ての着色剤である。これに関連して、水中であまり溶解性しない顔料のみではなく、水中で溶解する染料も使用し得る。挙げることができる例は、「Rhodamin B」、「C.I.Pigment Red 112」、及び、「C.I.Solvent Red 1」の名称で知られている着色剤である。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な湿潤剤は、農薬活性化合物の製剤に関して慣習的に使用される、湿潤を促進する全ての物質である。好ましくは、アルキルナフタレンスルホネート類、例えば、ジイソプロピルナフタレンスルホネート又はジイソブチルナフタレンスルホネートなどを使用する。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な分散剤及び/又は乳化剤は、農薬活性化合物の製剤に関して慣習的に使用される非イオン性、アニオン性及びカチオン性の全ての分散剤である。好ましくは、非イオン性若しくはアニオン性の分散剤又は非イオン性若しくはアニオン性の分散剤の混合物を使用する。挙げることができる適切な非イオン性分散剤は、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー類、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類及びトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル類、並びに、それらのリン酸化誘導体又は硫酸化誘導体である。適切なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホネート類、ポリアクリル酸塩類及びアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる消泡剤は、農薬活性化合物の製剤に関して慣習的に使用される全ての泡抑制物質である。好ましくは、シリコーン消泡剤及びステアリン酸マグネシウムを使用することができる。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる防腐剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマールを例として挙げることができる。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる第2の増粘剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、変性クレー及び微粉砕シリカが好ましい。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる粘着剤は、種子粉衣製品中で使用可能な全ての慣習的な結合剤である。ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びチロースを好ましいものとして挙げることができる。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在させることができるジベレリンは、好ましくは、ジベレリンA1、ジベレリンA3(=ジベレリン酸)、ジベレリンA4及びジベレリンA7である。特に好ましくは、ジベレリン酸を使用する。ジベレリン類は知られている(cf. R.Wegler “Chemie der Pflanzenschutz− und Schadlingsbekampfungsmittel” [Chemistry of plant protection agents and pesticides], vol.2, Springer Verlag, 1970, p.401−412)。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤は、広い範囲の種子を処理するために、直接的に使用することができるか、又は、予め水で希釈したあとで使用することができる。かくして、濃厚製剤(concentrate)又は水で希釈することによって濃厚製剤から得ることができる調製物は、穀類、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク及びライコムギなどの種子を粉衣するのに使用可能であり、並びに、さらに、トウモロコシ、イネ、ナタネ、エンドウマメ、インゲンマメ、ワタ、ヒマワリ及びビートの種子を粉衣するのに使用可能であり、又は、極めて広範な多種多様の種類の野菜の種子を粉衣するのに使用可能である。本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤又はそれらの希薄調製物は、トランスジェニック植物の種子を粉衣するのにも使用可能である。これに関連して、発現により形成された物質と協力して、付加的な相乗効果が生じることもあり得る。
種子粉衣工程に慣習的に使用可能な全ての混合機は、本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤又は水を添加することによってその種子粉衣製剤から調製される調製物を用いて種子を処理するのに適している。具体的にいえば、種子を混合機の中に入れる種子粉衣工程中に、所望される特定量の種子粉衣製剤を、そのまま単独で添加するか又は予め水で希釈したあとで添加し、及び、該製剤が当該種子の表面に均質に分配されるまで全てのものを混合させるような手順に従う。適切な場合には、続いて、乾燥工程を行う。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤の施用量は、比較的広い範囲内で変えることができる。それは、当該製剤中の活性化合物のそれぞれの含有量及び種子に依存する。該活性化合物組合せの施用量は、一般に、種子1kg当たり0.001〜50gであり、好ましくは、種子1kg当たり0.01〜15gである。
さらに、本発明による式(I)で表される化合物は、極めて優れた抗真菌活性も有する。それらは、極めて広い抗真菌活性スペクトルを有しており、特に、皮膚糸状菌及び酵母菌、カビ及び二相性真菌類に対して〔例えば、カンジダ属各種(Candida species)、例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)に対して〕、並びに、エピデルモフィトン・フロコスム(Epidermophyton floccosum)、アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger)及びアスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、トリコフィトン属各種(Trichophyton species)、例えば、トリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes)、ミクロスポロン属各種(Microsporon species)、例えば、ミクロスポロン・カニス(Microsporon canis)及びミクロスポロン・アウドウイニイ(Microsporon audouinii)などに対して、極めて広い抗真菌活性スペクトルを有している。これら菌類のリストは、決してその真菌スペクトルの範囲を限定するものではなく、単に例示のためのものである。
従って、本発明による式(I)で表される活性化合物は、医療用途及び非医療用途の両方において使用することができる。
本発明の活性化合物は、そのままでも使用することができるし、その製剤の形態又はそれから調製される使用形態、例えば、即時使用可能な溶液剤、懸濁液剤、水和剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、粉剤及び顆粒剤などの形態でも使用することができる。施用は、慣習的な方法で、例えば、灌水、散布、噴霧、ばらまき、散粉、泡状散布(foaming)、塗布(spreading)などにより行う。さらに、本発明の活性化合物は、微量散布法(ultra−low volume method)により施用することも可能であり、又は、該活性化合物の調製物若しくは活性化合物自体を土壌中に注入することも可能である。植物の種子を処理することも可能である。
本発明の活性化合物を殺菌剤として使用する場合、その施用量は、施用の種類に応じて、比較的広い範囲内で変えることができる。本発明による活性化合物の施用量は、以下のとおりである:
・ 植物の部分、例えば、葉を処理する場合: 0.1〜10000g/ha、好ましくは、10〜1000g/ha、特に好ましくは、50〜300g/ha(当該施用を灌水又は滴下により行う場合、特に、ロックウール又はパーライトなどの不活性底土を用いる場合は、上記施用量は低減させることも可能である);
・ 種子を処理する場合: 種子100kg当たり2〜200g、好ましくは、種子100kg当たり3〜150g、特に好ましくは、種子100kg当たり2.5〜25g、極めて特に好ましくは、種子100kg当たり2.5〜12.5g;
・ 土壌を処理する場合: 0.1〜10000g/ha、好ましくは、1〜5000g/ha。
上記施用量は、例としてのみ挙げられており、本発明の意味において限定するものではない。
可能なさらなる混合相手剤に関しては、上記殺虫剤及び殺菌剤を参照されたい。
本発明による化合物は、さらに、海水又は淡海水と接触するもの(例えば、船体、障壁(screen)、網、建造物、係船設備及び信号システム)を付着物に対して保護するために使用することもできる。
さらに、本発明の化合物は、単独で、又は、別の活性化合物と組み合わせて、汚れ止め組成物として用いることもできる。
本発明による処理方法は、遺伝子組換え生物(GMO)、例えば、植物又は種子などの処理において使用することができる。遺伝子組換え植物(又は、トランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノムに安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」は、本質的に、供給されたか又は当該植物の外部で構築された遺伝子であって、核のゲノム、葉緑体のゲノム又はミトコンドリアのゲノム(hypochondrial genome)の中に導入されたときに、興味深いタンパク質若しくはポリペプチドを発現することにより、又は、その植物内に存在している別の1つ若しくは複数の遺伝子をダウンレギュレート若しくはサイレンシングすることにより、当該形質転換された植物に新しい又は改善された作物学的特性又は別の特性を付与する遺伝子を意味する〔例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術又はRNAi技術(RNA干渉)などを使用する〕。ゲノム内に位置している異種遺伝子は、導入遺伝子とも称される。植物ゲノム内におけるその特異的な位置によって定義される導入遺伝子は、形質転換又は遺伝子導入イベントと称される。
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分(diet))に応じて、本発明の処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)も生じ得る。かくして、例えば、予期された効果を超える下記効果が可能である:本発明により使用し得る活性化合物及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、渇水又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、促進された成熟、収穫量の増加、果実の大きさの増大、植物の高さの増大、葉の緑色の向上、より早い開花、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、果実内の糖度の上昇、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上。
特定の施用量において、本発明による活性化合物組合せは、植物において強化効果(strengthening effect)も示し得る。従って、本発明の活性化合物組合せは、望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類による攻撃に対して植物の防御システムを動員させるのに適している。これは、適切な場合には、本発明による組合せの例えば菌類に対する強化された活性の理由のうちの1つであり得る。本発明に関連して、植物を強化する(抵抗性を誘導する)物質は、処理された植物が、その後で望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類を接種されたときに、それらの望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類に対して実質的な程度の抵抗性を示すように、植物の防御システムを刺激することができる物質又は物質の組合せも意味するものと理解される。この場合、望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類は、植物病原性の菌類、細菌類及びウイルス類を意味するものと理解される。従って、処理後特定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護するために、本発明の物質を用いることができる。保護がもたらされる期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜10日間、好ましくは、1〜7日間である。
本発明に従って処理するのが好ましい植物及び植物品種には、特に有利で有益な形質を植物に付与する遺伝物質を有している全ての植物(育種によって得られたものであろうと、及び/又は、生物工学的方法によって得られたものであろうと)が包含される。
本発明に従って処理するのが同様に好ましい植物及び植物品種は、1以上の生物的ストレスに対して抵抗性を示す。即ち、そのような植物は、害虫及び有害微生物に対して、例えば、線虫類、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類、ウイルス類及び/又はウイロイド類などに対して、良好な防御を示す。
本発明に従って同様に処理し得る植物及び植物品種は、1以上の非生物的ストレス因子に対して抵抗性を示す植物である。非生物的なストレス状態としては、例えば、渇水、低温に晒されること、熱に晒されること、浸透ストレス、湛水、土壌中の増大した塩分、より多くの鉱物に晒されること、オゾンに晒されること、強い光に晒されること、利用可能な窒素養分が限られていること、利用可能なリン養分が限られていること、日陰回避などを挙げることができる。
本発明に従って同様に処理し得る植物及び植物品種は、増大した収量特性を特徴とする植物である。そのような植物における増大した収量は、例えば、改善された植物の生理機能、生長及び発育、例えば、水の利用効率、水の保持効率、改善された窒素の利用性、強化された炭素同化作用、改善された光合成、上昇した発芽効率及び促進された成熟などの結果であり得る。収量は、さらに、改善された植物の構成(architecture)によっても影響され得る(ストレス条件下及び非ストレス条件下)。そのような改善された植物の構成としては、早咲き、ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の活力、植物の寸法、節間の数及び距離、根の成長、種子の寸法、果実の寸法、莢の寸法、莢又は穂の数、1つの莢又は穂当たりの種子の数、種子の体積、強化された種子充填、低減された種子分散、低減された莢の裂開及び耐倒伏性などがある。収量についてのさらなる形質としては、種子の組成、例えば、炭水化物含有量、タンパク質含有量、油含有量及び油の組成、栄養価、抗栄養化合物の低減、改善された加工性並びに向上した貯蔵安定性などがある。
本発明に従って処理し得る植物は、雑種強勢(これは、結果として、一般に、増加した収量、向上した活力、向上した健康状態並びに生物的及び非生物的ストレス因子に対する向上した抵抗性をもたらす)の特性を既に呈しているハイブリッド植物である。そのような植物は、典型的には、雄性不稔交配母体近交系(inbred male−sterile parent line)(雌性親)を別の雄性稔性交配母体近交系(inbred male−fertile parent line)(雄性親)と交雑させることによって作られる。ハイブリッド種子は、典型的には、雄性不稔植物から収穫され、そして、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、場合により(例えば、トウモロコシにおいて)、雄穂を除去することによって〔即ち、雄性繁殖器官又は雄花を機械的に除去することによって〕、作ることができる。しかしながら、より典型的には、雄性不稔性は、植物ゲノム内の遺伝的決定基の結果である。その場合、及び、特に種子がハイブリッド植物から収穫される所望の生産物である場合、典型的には、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいる該ハイブリッド植物において雄性稔性を確実に完全に回復させることは有用である。これは、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいるハイブリッド植物において雄性稔性を回復させることが可能な適切な稔性回復遺伝子を雄性親が有していることを確実なものとすることによって達成することができる。雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、細胞質内に存在し得る。細胞質雄性不稔(CMS)の例は、例えば、アブラナ属各種(Brassica species)に関して記述された。しかしながら、雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、核ゲノム内にも存在し得る。雄性不稔性植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によっても得ることができる。雄性不稔性植物を得る特に有用な方法は、WO 89/10396に記載されており、ここでは、例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼを雄ずい内のタペータム細胞において選択的に発現させる。次いで、タペータム細胞内においてバルスターなどのリボヌクレアーゼインヒビターを発現させることによって、稔性を回復させることができる。
本発明に従って処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、除草剤耐性植物、即ち、1種類以上の所与の除草剤に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、当該除草剤耐性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
除草剤耐性植物は、例えば、グリホセート耐性植物、即ち、除草剤グリホセート又はその塩に対して耐性にされた植物である。例えば、グリホセート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換させることによって得ることができる。そのようなEPSPS遺伝子の例は、以下のものである:細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異CT7)、細菌アグロバクテリウム属各種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子、ペチュニアのEPSPSをコードする遺伝子、トマトのEPSPSをコードする遺伝子又はオヒシバ属(Eleusine)のEPSPSをコードする遺伝子。それは、突然変異EPSPSであることも可能である。グリホセート耐性植物は、さらにまた、グリホセートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、グリホセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、上記遺伝子の自然発生突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることもできる。
別の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤(例えば、ビアラホス、ホスフィノトリシン又はグルホシネート)に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、当該除草剤を解毒する酵素を発現させるか、又は、阻害に対して抵抗性を示す突然変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることによって、得ることができる。そのような有効な一解毒酵素は、例えば、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素である(例えば、ストレプトマイセス属各種(Streptomyces species)に由来するbarタンパク質又はpatタンパク質)。外因性のホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、既に記述されている。
さらなる除草剤耐性植物は、さらにまた、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物である。ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ類は、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)がホモゲンチセートに変換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害薬に対して耐性を示す植物は、自然発生抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、又は、突然変異HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、形質転換させることができる。HPPD阻害薬に対する耐性は、さらにまた、HPPD阻害薬による天然HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートを形成させることが可能な特定の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによっても得ることができる。HPPD阻害薬に対する植物の耐性は、さらにまた、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェナートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによって改善することもできる。
さらなる除草剤抵抗性植物は、アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害薬に対して耐性にされた植物である。既知ALS阻害薬としては、例えば、スルホニル尿素系除草剤、イミダゾリノン系除草剤、トリアゾロピリミジン系除草剤、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエート系除草剤、及び/又は、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系除草剤などがある。ALS酵素(「アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)」としても知られている)における種々の突然変異体は、種々の除草剤及び除草剤の群に対する耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物の作製については、国際公開WO 1996/033270に記述されている。さらなるスルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物についても、例えば、WO 2007/024782に記述されている。
イミダゾリノン及び/又はスルホニル尿素に対して耐性を示す別の植物は、誘導された突然変異誘発、当該除草剤の存在下での細胞培養における選抜又は突然変異育種によって得ることができる。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物、即ち、特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
本発明に関連して、用語「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」には、以下のものをコードするコード配列を含んでいる少なくとも1の導入遺伝子を含んでいる任意の植物が包含される:
(1) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、オンライン「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/」上で挙げられている殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、Cryタンパク質類(Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry2Ab、Cry3Aa、又は、Cry3Bb)のタンパク質又はその殺虫活性を示す一部分;又は、
(2) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する第2の別の結晶タンパク質又はその一部分の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する結晶タンパク質又はその一部分、例えば、Cry34結晶タンパク質とCry35結晶タンパク質で構成されているバイナリートキシン;又は、
(3) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する2種類の異なった殺虫性結晶タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド、例えば、トウモロコシイベントMON98034で産生されるCry1A.105タンパク質(WO 2007/027777);又は、
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に導入された変化に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、トウモロコシイベントMON863若しくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質又はトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質;又は、
(5) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する殺虫性分泌タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.html」において挙げられている栄養生長期殺虫性タンパク質(vegetative insecticidal protein)(VIP)、例えば、VIP3Aaタンパク質類のタンパク質;又は、
(6) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する第2の分泌タンパク質の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する分泌タンパク質、例えば、VIP1Aタンパク質とVIP2Aタンパク質で構成されているバイナリートキシン;又は、
(7) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する異なった分泌タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド;又は、
(8) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に導入された変化(それでも、まだ、殺虫性タンパク質をコードしている)に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、ワタイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質。
もちろん、「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」は、本明細書中で使用されている場合、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子の組合せを含んでいる任意の植物も包含する。一実施形態では、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、又は、同一の標的昆虫種に対して殺虫活性を示すが作用機序は異なっている(例えば、当該昆虫内の異なった受容体結合部位に結合する)異なったタンパク質を用いることによって当該植物に対する昆虫の抵抗性の発達を遅延させるために、昆虫抵抗性植物は、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする2つ以上の導入遺伝子を含んでいる。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、非生物的ストレス因子に対して耐性を示す。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物としては、以下のものなどがある:
a 植物細胞内又は植物内におけるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能な導入遺伝子を含んでいる植物;
b 植物又は植物細胞のPARGコード化遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能なストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物;
c ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンテターゼ又はニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを包含するニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能性酵素(plant−functional enzyme)をコードするストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、収穫された生産物の改変された量、品質及び/若しくは貯蔵安定性、並びに/又は、収穫された生産物の特定の成分の改変された特性を示す。例えば:
1) 野生型の植物細胞又は植物において合成された澱粉と比較して、その物理化学的特性〔特に、アミロース含有量若しくはアミロース/アミロペクチン比、枝分かれ度、平均鎖長、側鎖分布、粘性挙動、ゲル化抵抗性(gel resistance)、澱粉粒径及び/又は澱粉粒子形態〕に関して改変されていて、特定の用途により適した変性澱粉を合成するトランスジェニック植物;
2) 非澱粉炭水化物ポリマーを合成するか又は遺伝子組換えがなされていない野生型植物と比較して改変された特性を有する非澱粉炭水化物ポリマーを合成するトランスジェニック植物。その例は、ポリフルクトース(特に、イヌリン型及びレバン型のポリフルクトース)を産生する植物、α−1,4−グルカン類を産生する植物、α−1,6−分枝 α−1,4−グルカン類を産生する植物、及び、アルテルナンを産生する植物である;
3) ヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得ることができるもの)は、改変された繊維特性を有する植物(例えば、ワタ植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変された繊維特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある:
a) セルロースシンターゼ遺伝子の改変された形態を含んでいる植物(例えば、ワタ植物);
b) rsw2相同核酸又はrsw3相同核酸の改変された形態を含んでいる植物(例えば、ワタ植物);
c) スクロースリン酸シンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物);
d) スクロースシンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物);
e) 繊維細胞に基づいた原形質連絡のゲーティングのタイミングが(例えば、繊維選択的β−1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションを介して)改変されている植物(例えば、ワタ植物);
f) 反応性が(例えば、nodCを包含するN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子の発現及びキチンシンターゼ遺伝子の発現を介して)改変されている繊維を有する植物(例えば、ワタ植物)。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得ることができるもの)は、改変されたオイルプロフィール特性を有する植物(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変されたオイル特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある:
a) オレイン酸含有量が高いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物);
b) リノレン酸含有量が低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物);
c) 飽和脂肪酸のレベルが低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物)。
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、1種類以上の毒素をコードする1種類以上の遺伝子を含んでいる植物である。そのようなトランスジェニック植物は、下記商品名で入手可能である:YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BT−Xtra(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、Nucotn 33B(登録商標)(ワタ)、NatureGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Protecta(登録商標)及びNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、下記商品名で入手可能なトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種である:Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)及びSCS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、形質転換イベント又は形質転換イベントの組合せを含んでいる植物であり、それらは、例えば、国又は地域のさまざまな規制機関に関するデータベースに記載されている〔例えば、「http://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspx」及び「http://www.agbios.com/dbase.php」を参照されたい〕。
上記で挙げられている植物は、本発明による一般式(I)で表される化合物及び/又は活性化合物混合物を用いて、特に有利な方法で、本発明に従って処理することができる。該活性化合物又は混合物に関して上記で述べた好ましい範囲は、これら植物の処理にも当てはまる。特に重要なのは、本明細書中において具体的に記載されている化合物又は混合物を用いた植物の処理である。
本発明の活性化合物又は組成物は、かくして、処理後ある一定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護するために用いることもできる。そのような保護がもたらされる期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜28日間、好ましくは、1〜14日間、特に好ましくは、1〜10日間、極めて特に好ましくは、1〜7日間であり、又は、種子処理後、最大で200日間である。
本発明による式(I)で表される活性化合物の調製及び使用に関して、下記実施例によって例証する。しかしながら、本発明は、それらの実施例に限定されない。
一般注意事項: 特に別途示されていない限り、クロマトグラフィーによる全ての精製段階及び分離段階は、シリカゲル上で0:100の酢酸エチル/シクロヘキサンから100:0の酢酸エチル/シクロヘキサンまでの溶媒勾配を使用して実施する。
一般注意事項: 特に別途示されていない限り、クロマトグラフィーによる全ての精製段階及び分離段階は、シリカゲル上で0:100の酢酸エチル/ヘキサンから100:0の酢酸エチル/ヘキサンまでの溶媒勾配を使用して実施する。
式(XVIII)で表される出発物質の調製
3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール(XVIII−1)
室温で、エタノール(100mL)中の1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−6,6−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン(10.1g)の溶液に、ヒドラジン水和物(2.06g)を添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌する。減圧下に溶媒を除去した後、3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール(7.9g,79%)が得られる。
logP(pH2.7):3.23;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.30(s,9H),6.40(s,1H)13.3(s,1H);
MS(ESI):243([M+H])。
5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(XVIII−2)
実施例(XVIII−1)と同様にして、1,1,1−トリフルオロ−5,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジオン(14.1g)をヒドラジン水和物(3.61g)と反応させる。これにより、5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(10.7g,77%)が得られる。
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.30(s,9H),6.39(s,1H),13.1(s,1H);
MS(ESI):192([M]・+)。
3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(XVIII−3)
実施例(XVIII−1)と同様にして、1,1,1−トリフルオロ−5−メチルヘキサン−2,4−ジオン(24.9g)をヒドラジン水和物(6.84g)と反応させる。これにより、3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(19g,78%)が得られる。
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.23(d,6H),3.02(7重線,1H),6.39(s,1H),13.1(s,1H);
MS(ESI):178([M]・+)。
式(XVI)で表される出発物質の調製
[3−tert−ブチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−1)及び[5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−2)
アセトニトリル(150mL)中の5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(XVIII−2,10.7g)の溶液に炭酸カリウム(15.4g)を添加する。次いで、室温で、ブロモ酢酸エチル(13.9g)を滴下して加える。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、濾過し、減圧下に濃縮する。その残渣をその残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、[3−tert−ブチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(7.84g,50%)及び[5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(4.53g,29%)が得られる。
[3−tert−ブチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−1):
logP(pH2.7):3.89;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.18(t,3H),1.26(s,9H),4.15(q,2H),5.06(s,2H),6.79(s,1H);
MS(ESI):279([M+H]);
[5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−2):
logP(pH2.7):3.48;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.20(t,3H),1.31(s,9H),4.17(q,2H),5.18(s,2H),6.47(s,1H);
MS(ESI):279([M+H])。
[3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−3)及び[5−tert−ブチル−3−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−4)
実施例(XVI−1)及び実施例(XVI−2)と同様にして、3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール(XVIII−1,7.90g)をブロモ酢酸エチル(8.17g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、[3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(2.50g,23%)及び[5−tert−ブチル−3−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(4.80g,45%)が得られる。
[3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−3):
logP(pH2.7):4.45;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.18(t,3H),1.26(s,9H),4.15(q,2H),5.07(s,2H),6.75(s,1H);
MS(ESI):329([M+H])。
[5−tert−ブチル−3−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−4)
logP(pH2.7):4.05;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.18(t,3H),1.32(s,9H),4.16(q,2H),5.20(s,2H),6.47(s,1H);
MS(ESI):329([M+H])。
[3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−5)
実施例(XVI−1)及び実施例(XVI−2)と同様にして、3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(XVIII−3,19.3g)をブロモ酢酸エチル(27.1g)と反応させる。これにより、[3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(26.2g,92%)が得られる。
logP(pH2.7):3.22;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.18−1.22(m,3H),1.20(d,6H),3.0(7重線,1H),4.17(q,2H),5.11(s,2H),6.54(s,1H);
MS(ESI):265([M+H])。
[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−6)
実施例(XVI−1)及び実施例(XVI−2)と同様にして、4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(14.9g)をブロモ酢酸エチル(20.3g)と反応させる。これにより、[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(19.5g,89%)が得られる。
logP(pH2.7):3.11;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.22(t,3H),2.25(s,3H),4.18(q,2H),5.24(s,2H);
MS(ESI):271([M+H])。
式(V)で表される出発物質の調製
[3−tert−ブチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(V−1)
室温で、テトラヒドロフラン(80mL)中の[3−tert−ブチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−1,7.80g)の溶液に、水(20mL)中の水酸化リチウム一水和物(2.35g)を滴下して加える。その反応混合物を2時間撹拌する。減圧下に溶媒を除去した後、その残渣を、0℃で、希塩酸(1M)を用いてゆっくりとpH2−3に調節する。これにより、濾過及び脱水後、[3−tert−ブチル−5(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸が白色の固体(7.1g,100%)として得られる。
logP(pH2.7):2.45;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.26(s,9H),4.95(s,2H),6.76(s,1H);
MS(ESI):251([M+H])。
[5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(V−2)
実施例(V−1)と同様にして、[5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−2,4.50g)を反応させる。これにより、濾過及び脱水後,[5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(3.9g,95%)が得られる。
logP(pH2.7):2.45;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.26(s,9H),4.95(s,2H),6.76(s,1H);
MS(ESI):251([M+H])。
[3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(V−3)
実施例(V−1)と同様にして、[3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−3,2.50g)を反応させる。これにより、濾過及び脱水後,[3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(1.8g,79%)が得られる。
logP(pH2.7):2.92;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.27(s,9H),4.96(s,2H),6.72(s,1H);
MS(ESI):301([M+H])。
[5−tert−ブチル−3−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸(V−4)
実施例(V−1)と同様にして、[5−tert−ブチル−3−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−4,4.80g)を反応させる。これにより、濾過及び脱水後,[5−tert−ブチル−3−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(3.5g,80%)が得られる。
logP(pH2.7):2.75;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.33(s,9H),5.09(s,2H),6.45(s,1H);
MS(ESI):301([M+H])。
[3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(V−5)
実施例(V−1)と同様にして、[3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−5,26.2g)を反応させる。これにより、濾過及び脱水後,[3−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(22g,94%)が得られる。
logP(pH2.7):2.05;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.21(d,6H),2.99(7重線,1H),4.99(s,2H),6.51(s,1H);
MS(ESI):237([M+H])。
[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(V−6)
実施例(V−1)と同様にして、[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸エチル(XVI−6,18.0g)を反応させる。これにより、濾過及び脱水後,[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(15.5g,96%)が得られる。
logP(pH7.8):0.68;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:2.24(s,3H),3.13(bs,1H),5.04(s,2H)。
式(VI)で表される出発物質の調製
4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(VI−1)
アルゴン下、0℃で、ジエチルエーテル(200mL)中の4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(25.0g)の溶液にジエチルエーテル(370mL)中の塩化水素の2モル溶液を滴下して加える。その反応混合物を0℃でかく反し、次いで、室温までゆっくりと昇温させる。一晩撹拌した後、溶媒及び余分な塩化水素を除去する。これにより、4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(20.0g,98%)が得られる。
logP(pH2.7):0.42;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.31(t,3H),1.97−2.04(m,2H),2.18−2.23(m,2H),2.983.08(m,2H),3.31−3.39(m,2H),3.42(m,1H),4.30(q,2H),8.39(s,1H),8.90(bs,1H),9.13(bs,1H);
MS(ESI):241([M−Cl])。
3−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イルlピペリジニウムクロリド(VI−2)
実施例(VI−1)と同様にして、3−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(13.8g)を反応させる。これにより、3−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(10.4g,93%)が得られる。
logP(pH2.7):0.54
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.31(t,3H),1.75−1.82(m,1H),1.87−1.92(m,2H),2.172.20(m,1H),2.90−2.94(m,1H),3.10−3.25(m,1H),3.25−3.28(m,1H),3.57(m,1H),3.62(m,1H),4.30(q,2H),8.43(s,1H),9.29−9.34(m,2H);
MS(ESI):241([M−Cl])。
式(IV)で表される出発物質の調製
2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−1)
ジクロロメタン(200mL)中の[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(8.00g)の溶液に、塩化オキサリル(6.91g)及び1滴のN,N−ジメチルホルムアミドを添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、余分な塩化オキサリルを減圧下に除去する。その残渣をジクロロメタン(20mL)に再度溶解させ、ジクロロメタン(80mL)中の4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(VI−1,7.53g)とヒューニッヒ塩基(10.6g)の溶液に添加する。その反応混合物を室温で24時間撹拌し、氷と水の混合物に添加し、飽和重炭酸塩溶液で中和し、酢酸エチルで抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(10g,63%)が得られる。
logP(pH2.7):2.52;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.31(t,3H),1.55−1.85(m,2H),2.10(m,2H),3.20−3.60(m,4H),3.99(bs,1H),4.30(q,2H),5.35(s,2H),6.83−7.30(m,3H),8.37(s,1H);
MS(ESI):449([M+H])。
2−(1−{[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−2)
実施例(IV−1)と同様にして、4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(VI−1,5.50g)を[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(3.86g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(5.1g,62%)が得られる。
logP(pH2.7):2.41;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.31(t,3H),1.63(bs,1H),1.75(bs,1H),2.05−2.15(m,2H),2.88(bs,1H),3.26(bs,1H),3.36(m,1H),3.98(bs,1H),4.30(q,2H),4.35(bs,1H),5.28(s,2H),6.67(d,1H),7.85(dd,1H),8.36(s,1H);
MS(ESI):417([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−3−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−3)
実施例(IV−1)と同様にして、3−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(VI−2,5.32g)を[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(4.00g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル)ピペリジン−3−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(5.7g,69%)が得られる。
logP(pH2.7):2.78;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.29(t,3H),1.50−1.74(m,2H),1.79−1.89(m,2H),2.20(s,3H),3.18(m,1H),3.39(m,0.5H),3,69(m,0.5H),3.86−3.89(m,1H),4.00(m,0.5H),4.30(q,2H),4.45(m,0.5H),4.90(m,1H),5.25−5.30(m,2H),6.44(s,1H),8.40(s,1H);
MS(ESI):431([M+H])。
2−{1−[2−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパノイル]ピペリジン−4−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン実チル(IV−4)
実施例(IV−1)と同様にして、4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(VI−1,8.23g)を2−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン酸(5.42g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−{1−[2−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパノイル]ピペリジン−4−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(9.64g,80%)が得られる。
logP(pH7.8):2.34;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.29(t,3H),1.41(m,2H),1.66(s,6H),1.90(m,2H),2.11(s;3H),2.12(s,3H),2.81(m,2H),3.22(m,1H),3.59(m,1H),4,10(m,1H),4.28(q,2H),5.89(s,1H),8.32(s,1H);
MS(ESI):405([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−5)
実施例(IV−1)と同様にして、4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(VI−1,4.65g)を[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(3.50g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(5.00g,69%)が得られる。
logP(pH2.7):2.62;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.31(t,3H),1.62(bs,1H),1.80(bs,1H),2.06−2.16(m,2H),2.22(s,3H),2.88(bs,1H),3.28(bs,1H),3.37(m,1H),3.99(bs,1H),4.30(q,2H),4.33(bs,1H),5.22(bs,2H),6.45(s,1H),8.37(s,1H);
MS(ESI):431([M+H])。
2−(1−{[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−6)
実施例(IV−1)と同様にして、4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(VI−1,5.50g)を[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(4.82g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(6.00g,65%)が得られる。
logP(pH2.7):3.17;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.31(t,3H),1.61(bs,1H),1.81(bs,1H),2.05−2.15(m,2H),2.20(s,3H),2.88(bs,1H),3.27(bs,1H),3.37(m,1H),3.95(bs,1H),4.30(q,2H),4.32(bs,1H),5.27−5.35(3,2H),8.37(s,1H);
MS(ESI):465([M+H])。
式(III)で表される出発物質の調製
2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−1)
2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−1,13.3g)をテトラヒドロフラン(80mL)に溶解させる。次いで、水(20mL)に溶解させたLiOH一水和物(1.86g)を添加する。3時間経過した後、水を添加し、希塩酸(1M)を用いてpHを2−3に調節する。次いで、その混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水する。固体を濾過し、溶媒を蒸留により除去する。これにより、2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(11.7g,94%)が得られる。
logP(pH2.7):1.71;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.55−1.85(m,2H),2.09−2.13(m,2H),2.80−3.30(m,3H),3.36(in,1H),3.99(bs,1H),4.30(bs,1H),5.34(s,2H),6.85(s,1H),6.98(t,1H),7.14(t,1H),8.29(s,1H);
MS(ESI):421([M+H])。
2−(1−{[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−2)
実施例(III−1)と同様にして、2−(1−{[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−2,5.20g)を反応させる。これにより、脱水後、2−(1−{[3(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(4.6g,95%).が得られる。
logP(pH2.7):1.65;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.64(bs,1H),1.76(bs,1H),2.05−2.15(m,2H),2.88(bs,1H),3.23(bs,1H),3.36(m,1H),3.98(bs,1H),4.34(bs,1H),5.28(s,2H),6.67(d,1H),7.85(dd;1H),8.2 9(s,1H);
MS(ESI):389([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−3−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−3)
実施例(III−1)と同様にして、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−3−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−3,5.70g)を反応させる。これにより、脱水後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−3−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(5.4g,100%)が得られる。
logP(pH2.7):1.90;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.48−1.88(m,4H),2.20(s,3H),3.38(m,0.5H),3.60(m,0.5H),3.87(in,2H),4.01(in,0.5H),4.45(m,0.5H),5.24−5.28(m,3H),6.44(s,1H),8.32(s,1H);
MS(ESI):403([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−4)
実施例(III−1)と同様にして、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−5−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−3,5.10g)を反応させる。これにより、脱水後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(4.63g,97%)が得られる。
logP(pH2.7):1.82;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.62(bs,1H),1.79(bs,1H),2.06−2.16(m,2H),2.22(s,3H),2.88(bs,1H),3.28(bs,1H),3.37(m,1H),3.99(bs,1H),4.33(bs,1H),5.21(bs,2H),6.45(d,1H),8.30(s,1H);
MS(ESI):403([M+H])。
2−(1−{[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3チアゾール−4−カルボン酸(III−5)
実施例(III−1)と同様にして、2−(1−{[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−5−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(IV−6,6.00g)を反応させる。これにより、脱水後、2−(1−{[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(3.10g,55%)が得られる。
logP(pH2.7):2.26;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.61(bs,1H),1.81(bs,1H),2.05−2.17(m,2H),2.20(s,3H),2.89(bs,1H),3.27(bs,1H),3.37(m,1H),3.95(bs,1H),4.32(bs,1H),5.27−5.34(m,2H),8.29(s,1H);
MS(ESI):437([M+H])。
式(I)で表される化合物の調製
2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(I−811)
室温で、ジクロロメタン(80mL)中の2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−1,7.00g)の溶液に、シクロヘキサノール(2.17g),ジメチルアミノピリジン(0.20g)及び1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(3.35g)を添加する。その混合物を一晩撹拌し、次いで、水を添加する。その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水する。固体を濾過し、溶媒を蒸留により除去する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(2.83g,34%)が得られる。
logP(pH2.7):3.64;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.29−1.90(m,12H),2.09−2.12(m,2H),2.88(bs,1H),3.25(bs,1H),3.39(m,1H),4.01(bs,1H),4.30(bs,1H),4.88−4.93(m,1H),5.35(s,2H),6.85(s,1H),6.96(t,1H),7.14(t,1H),8.34(s,1H);
MS(ESI):503([M+H])。
2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール4−カルボン酸1−ナフチル(I−813)
実施例(I−811)と同様にして、2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−1,7.00g)を1−ナフトール(3.12g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1−ナフチル(4.0g,44%)が得られる。
logP(pH2.7):3.64
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.70(bs,1H),1.87(bs,1H),2.18(m,2H),2.91(bs,1H),3.31(bs,1H),3.48(m,1H),4.03(bs,1H),4.36(bs,1H),5.36(s,2H),6.85(s,1H),6.97(t,1H),7.15(t,1H),7.45(dd,1H),7.54−7.61(m,3H),7.89(m,2H),8.01(in,1H),8.84(s,1H);
MS(ESI):547([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3チアゾール−4−カルボン酸1−ナフチル(I−227)
ジクロロメタン(2mL)中の2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−4,200mg)の溶液に、塩化オキサリル(189mg)及び1滴のN,N−ジメチルホルムアミドを添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、余分な塩化オキサリルを減圧下に除去する。その残渣をジクロロメタン(2mL)に再度溶解させ、ジクロロメタン(4mL)中の1−ナフチル(79mg)とピリジン(489mg)の溶液に添加する。その混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、希塩酸(1M)を添加する。その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。次いで、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水する。固体を濾過し、溶媒を蒸留により除去する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、が得られる。2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1−ナフチル(100mg,38%)が得られる。
logP(pH2.7):3.75;
H NMR(CDCN,400MHz):δppm:1.72−2.00(m,2H),2.19−2.27(m,2H),2.24(s,3H),2.92(bs,1H),3.34(bs,1H),3.42(m,1H),3.98(bs,1H),4.49(bs,1H),5.06(bs,2H),6.37(s,1H),7.40(d,1H),7.52−7.60(m,3H),7.86(d,1H),7.92−7.99(m,2H),8.55(s,1H);
MS(ESI):529([M+H])。
2−(1−{(5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル(I−224)
室温で、テトラヒドロフラン(2.5mL)中の2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−4,380mg)の溶液に、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール(155mg)及びトリフェニルホスフィン(758mg)を添加する。その混合物をアルゴン下に0℃で5分間撹拌し、次いで、ジエチルジアゼン1,2−ジカルボキシレート(383mg)を滴下して加える。その反応混合物を室温までゆっくりと昇温させる。2時間経過した後、溶媒を減圧下に除去し、その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル(196mg,39%)が得られる。
logP(pH2.7):4.01;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.52−1.88(m,3H),1.88−2.15(m,4H),2.22(s,3H),2.70−2.99(m,4H),3.25(bs,1H),3.38(m,1H),3.98(bs,1H),4.33(bs,1H),5.21(bs,2H),6.12(t,1H),6.44(s,1H),7.15−7.19(m,2H),7.21−7.30(m,2H),8.35(s,1H);
MS(ESI):403([M+H−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(I−220)
実施例(I−811)と同様にして、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3チアゾール−4−カルボン酸(III−4,6.00g)の溶液をシクロヘキサノール(1.94g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(5.00g,69%)が得られる。
logP(pH2.7):3.74;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.25−1.48(m,3H),1.50−2.00(広幅 m,2H),1.50−1.51(m,3H),1.70−1.80(m,2H),1.85−1.92(m,2H),2.06−2.16(m,2H),2.22(s,3H),2.88(bs,1H),3.28(bs,1H),3.38(m,1H),3.98(bs,1H),4.34(bs,1H),4.91(7重線,1H),5.21(bs,2H),6.44(s,1H),8.34(s,1H);
MS(ESI):485([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸2−ブロモベンジル(1−820)
実施例(I−811)と同様にして、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−4,100mg)の溶液を(2−ブロモフェニル)メタノール(49.0mg)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸2−ブロモベンジル(123mg,89%)が得られる。
logP(pH2.7):3.80
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.62(bs,1H),1.80(bs,1H),2.07−2.19(m,2H),2.22(s,3H),2.8 8(bs,1H),3.27(bs,1H),3.38(m,1H),3.99(bs,1H),4.43(bs,1H),5.22(bs,2H),5.38(s,2H),6.44(s,1H),7.32(td,1H),7.43(td,1H),7.56(dd,1H),7.67(dd,1H),8.46(s,1H);
MS(ESI):571,573([M+H])。
2−(1−{(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸3,3−ジメチルブチル(I−767)
実施例(I−811)と同様にして、2−(1−{[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(111−2,200mg)の溶液を3,3−ジメチルブタン−1−オール(68.0mg)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸3,3−ジメチルブチル(98mg,40%)が得られる。
logP(pH2.7):3.82;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:0.96(s,9H),1.50−1.85(広幅 m+t,4H),2.06−2.13(m,2H),2.88(bs,1H),3.28(bs,1H),3.38(m,1H),3.98(bs,1H),4.31(t,2H),4.34(bs,1H),5.28(bs,2H),6.66(d,1H),7.85(s,1H),8.34(s,1H);
MS(ESI):473([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボチオ酸S−(4−フルオロベンジル)(I−27)
実施例(I−227)と同様にして、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−4,200mg)の溶液を(4−フルオロフェニル)メタンチオール(78.0mg)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボチオ酸S−(4フルオロベンジル)(110mg,42%)が得られる。
logP(pH2.7):4.00;
H NMR(CDCN,400MHz):δppm:1.64−1.88(広幅 m,2H),2.12−2.18(m,2H),2.23(s,3H),2.92(bs,1H),3.30(bs,1H),3.33(m,1H),3.97(bs,1H),4.24(s,2H),4.41(bs,1H),5.04(bs,2H),6.36(s,1H),7.00−7.07(m,2H),7.36−7.42(m,2H),8.11(s,1H);
MS(ESI):527([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボチオ酸S−シクロヘキシル(I−76)
実施例(I−227)と同様にして、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−4,200mg)の溶液をシクロヘキサンチオール(64.0mg)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボチオ酸S−シクロヘキシル(110mg,44%)が得られる。
logP(pH2.7):4.51;
H NMR(CDCN,400MHz):δppm:1.30−1.40(m,2H),1.42−1.90(m,10H),2.12−2.19(m,2H),2.24(s,3H),2.91(bs,1H),3.30(bs,1H),3.34(m,1H),3.65(m,1H),3.95(bs,1H),4.44(bs,1H),5.04(bs,2H),6.36(s,1H),8.05(s,1H);
MS(ESI):501([M+H])。
2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボチオ酸S−1−ナフチル(I−77)
実施例(I−227)と同様にして、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(III−4,200mg)の溶液をナフタレン−1−チオール(88.0mg)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボチオ酸S−1−ナフチル(100mg,37%)が得られる。
logP(pH2.7):4.22;
H NMR(CDCN,400MHz):δppm:1.74−1.90(m,2H),2.20−2.26(m,2H),2.25(s,3H),2.93(bs,1H),3.34(bs,1H),3.42(m,1H),4.04(bs,1H),4.48(bs,1H),5.07(bs,2H),6.37(s,1H),7.54−7.60(m,3H),7.80(dd,1H),7.98(dd,1H),8.05(d,1H),8.13(s,1H),8.20(dd,1H);
MS(ESI):545([M+H])。
式(VIII)で表される出発物質の調製
2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(VIII−1)
室温で、テトラヒドロフラン(240mL)と水(60mL)の中の4−[4−(エトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(24.0g)の溶液に、水酸化リチウム一水和物(8.88g)を1回で添加する。その混合物を4時間撹拌し、次いで、希塩酸(1M)(100mL)及び酢酸エチル(100mL)と一緒に撹拌する。その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。次いで、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水する。固体を濾過し、溶媒を蒸留により除去する。これにより、2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(21g,94%)が得られる。
logP(pH2.7):2.04;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.41(s,9H),1.59(qd,2H),2.02(dd,2H),2.91(m,2H),3.23(m,1H),3.97−4.02(m,2H),8.27(s,1H);
MS(ESI):256([M+H−C(CH)。
式(IX)で表される出発物質の調製
4−{4−[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IX−1)
室温で、ジクロロメタン(30mL)中の2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(VIII−l,2.90g)の溶液に、シクロヘキサノール(1.21g)、ジメチルアミノピリジン(113mg)及び1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(1.87g)を添加する。その混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、水を添加する。その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。次いで、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水する。固体を濾過し、溶媒を蒸留により除去する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、4−{4−[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.63g,72%)が得られる。
logP(pH2.7):4.62;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.13−1.81(m+s,21H),2.02(m,2H),2.90(m,2H),3.40(m,1H),3.98−4.01(m,2H),4.90(m,1H),8.32(s,1H);
MS(ESI):339([M+2H−C(CH)。
4−{4−[(1−ナフチルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IX−2)
実施例(IX−1)と同様にして、2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(VIII−1,12.0g)の溶液を1−ナフトール(7.20g)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、4−{4−[(1−ナフチルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(12.3g,73%)が得られる。
logP(pH2.7):4.50;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.42(s,9H),1.67(qd,2H),2.10(dd,2H),2.95(m,2H),3.35(m,1H),4.00−4.08(m,2H),7.45(dd,1H),7.55−7.62(m,3H),7.89(d,2H),8.01(dd,1H),8.83(s,1H);
MS(ESI):383([M+2H−C(CH)。
式(X)で表される出発物質の調製
4−{4−[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジニウムクロリド(X−1)
アルゴン下、0℃で、ジオキサン(20mL)中の4−{4−[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IX−1,2.63g)の溶液にジエチルエーテル(50mL)中の塩化水素の2モル溶液を滴下して加える。その反応混合物を0℃で撹拌し、次いで、室温までゆっくりと昇温させる。一晩撹拌した後,溶媒及び余分な塩化水素を除去する。これにより、4−{4−[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジニウムクロリド(2.19g,99%)が得られる。
logP(pH2.7):1.25;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.15−1.55(m,6H),1.71−1.75(m,2H),1.85−1.90(m,2H),1.98−2.04(m,2H),2.20(dd,2H),3.01−3.03(m,2H),3.14−3.34(m,2H),3.40(m,1H),4.90(m,1H),8.36(s,1H),9.05(bs,1H),9.25(bs,1H);
MS(ESI):295([M−Cl])。
4−{4−[(1−ナフチルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジニウムクロリド(X−2)
実施例(X−1)と同様にして、4−{4−[(1−ナフチルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IX−2,3.20g)を反応させる。これにより、脱水後、4−{4−[(1−ナフチルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジニウムクロリド(2.93g,100%)が得られる。
logP(pH2.7):1.42;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:2.02−2.15(m,2H),2.25−2.34(m,2H),3.00−3.12(m,2H),3.34−3.40(m,2H),3.51(m,1H),7.46(dd,1H),7.53−7.62(m,3H),7.89(d,2H),8.00−5.05(m,1H),8.87(s,1H),9.05(bs,1H),9.25(bs,1H);
MS(ESI):339([M−Cl])。
式(I)で表される化合物の調製
2−(1−{[3,5−ビス(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(I−772)
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(288mg)及びヒューニッヒ塩基(323mg)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、室温で30分間撹拌する。4−{4−[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジニウムクロリド(X−1,330mg)を添加し、その混合物をさらに5分間撹拌した後、ブロモ−トリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(559mg)を添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌する。減圧下に溶媒を除去した後、その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−(1−{[3,5−ビス(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(348mg,65%)が得られる。
logP(pH2.7):4.39;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.20−1.60(m,8H),1.71−1.75(m,2H),1.85−1.88(m,2H),2.04(m,2H),2.90(bs,1H),3.30(bs,1H),3.38(m,1H),3.95(bs,1H),4.30(bs,1H),4.91(m,1H),5.48(bs,2H),7.47(s,1H),8.34(s,1H);
MS(ESI):539([M+H])。
2−(1−{[3,5−ビス(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1−ナフチル(I−771)
実施例(I−772)と同様にして、4−{4−[(1−ナフチルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジニウムクロリド(X−2,375mg)を[3,5−ビス(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(288mg)と反応させる。これにより、クロマトグラフィーで精製した後、2−(1−{[3,5−ビス(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1−ナフチル(356mg,61%)が得られる。
logP(pH2.7):4.35;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.65(m,1H),1.90(in,1H),2.19(m,2H),2.95(m,1H),3.32(m,1H),3.48(m,1H),4.01(m,1H),4.35(m,1H),5.50(m,2H),7.45(m,2H),7.56−7.61(m,3H),7.89(m,2H),8.02(m,1H),8.84(s,1H);
MS(ESI):583([M+H])。
2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1−ナフチル(I−813)
ジクロロメタン(150mL)中の[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(10.8g)の溶液に、塩化オキサリル(6.78g)及び1滴のN,N−ジメチルホルムアミドを添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、余分な塩化オキサリルを減圧下に除去する。その残渣をジクロロメタン(50mL)に再度溶解させ、0℃で、ジクロロメタン(100mL)中の4−{4−[(1−ナフチルオキシ)カルボニル]−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジニウムクロリド(X−2,7.25g)及びヒューニッヒ塩基(10.4g)の溶液に添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌する。濃塩化アンモニウム溶液を添加した後、その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水する。固体を濾過し、溶媒を蒸留により除去する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸1−ナフチル(11.3g,64%)が得られる。
logP(pH2.7):3.64;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.70(bs,1H),1.87(bs,1H),2.18(m,2H),2.91(bs,1H),3.31(bs,1H),3.48(m,1H),4.03(bs,1H),4.36(bs,1H),5.36(s,2H),6.85(s,1H),6.97(t,1H),7.15(t,1H),7.45(dd,1H),7.54−7.61(m,3H),7.89(m,2H),8.01(m,1H),8.84(s,1H);
MS(ESI):547([M+H])。
2−(1−{2−[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタンチオイル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(I−854)
室温で、1,2−ジメトキシエタン(1mL)とクロロホルム(0.4mL)の中の2−(1−{[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(I−811,200mg)の溶液に、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン2,4−ジスルフィド(88mg)を添加する。その反応混合物を70〜80℃で一晩撹拌する。減圧下に溶媒を除去した後、その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−(1−{2−[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタンチオイル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸シクロヘキシル(80mg,39%)が得られる。
logP(pH2.7):4.23;
H NMR(DMSO−d,400MHz):δppm:1.30−1.58(m,6H),1.75−1.92(m,4H),2.10−2.30(m,4H),3.32(m,1H),3.50(m,2H),4.39(m,1H),4.93(m,1H),5.39(s,2H),5.42(m,1H),6.79(t,114),6.83(s,1H),7.01(t,1H),8.16(s,1H);
MS(ESI):519([M+H])。
実施例
表1は、殺菌剤としてのその使用が特許請求されている式(I)の化合物を示している。
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logP値は、EEC directive 79/831 Annex V.A8に従い、下記方法を用いて、逆相カラム(C 18)でのHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)により測定した:
** 酸性範囲における測定は、移動相〔0.1%水性リン酸及びアセトニトリル;10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配〕を使用し、pH2.3で実施する。
酸性範囲におけるLC−MSの測定は、移動相〔0.1%水性ギ酸及びアセトニトリル(0.1%ギ酸含有);10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配〕を使用し、pH2.7で実施する。
*** 中性範囲におけるLC−MSの測定は、移動相〔0.001モル重炭酸アンモニウム水溶液及びアセトニトリル;10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配〕を使用し、pH7.8で実施する。
較正は、logP値が知られている非分枝鎖アルカン−2−オン(3個〜16個の炭素原子含有)を用いて実施する(logP値は、連続する2種類のアルカノンの間の線形補間を使用し、保持時間により測定)。ラムダマックス値は、200nm〜400nmの紫外線スペクトルを使用し、クロマトグラフシグナルの最大値で決定した。
使用実施例
実施例A
フィトフトラ(Phytophthora)試験(トマト)/保護
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
保護活性について試験するために、幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)の胞子の水性懸濁液を用いて接種する。次いで、その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーション室内に置く。
評価は、上記接種の3日後に行う。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、感染が観察されないことを意味する。
この試験において、下記式で表される本発明の化合物は、活性化合物の濃度100ppmで、70%以上の効力を示す:
実施例番号44、45、8、10、766、772、771、774、773、18、20、19、775、17、23、24、776、29、21、26、28、15、31、25、778、81、3、779、781、782、783、784、785、788、790、789、791、792、795、794、796、811、813。
実施例B
プラスモパラ(Plasmopara)試験(ブドウの木)/保護
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
保護活性について試験するために、幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)の胞子の水性懸濁液を用いて接種し、次いで、その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーション室内に1日間置く。次に、その植物を、約21℃で相対大気湿度約90%の温室内に4日間置く。次いで、その植物を湿らせ、インキュベーション室内に1日間置く。
評価は、上記接種の6日後に行う。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、感染が観察されないことを意味する。
この試験において、下記式で表される本発明の化合物は、活性化合物の濃度100ppmで、70%以上の効力を示す:
実施例番号44、45、8、10、766、772、771、774、773、18、20、19、775、17、23、24、776、21、26、28、15、31、25、778、81、3、779、781、782、783、784、785、788、790、789、791、792、795、794、796、811、813。
実施例C
フィトフトラ(Phytophthora)試験(トマト)/保護
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
保護活性について試験するために、幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)の胞子の水性懸濁液を用いて接種する。次いで、その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーション室内に置く。
評価は、上記接種の3日後に行う。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、感染が観察されないことを意味する。
Figure 0005592350
実施例D
プラスモパラ(Plasmopara)試験(ブドウの木)/保護
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
保護活性について試験するために、幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)の胞子の水性懸濁液を用いて接種し、次いで、その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーション室内に1日間置く。次に、その植物を、約21℃で相対大気湿度約90%の温室内に4日間置く。次いで、その植物を湿らせ、インキュベーション室内に1日間置く。
評価は、上記接種の6日後に行う。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、感染が観察されないことを意味する。
Figure 0005592350
実施例E
プラスモパラ(Plasmopara)試験(ブドウの木)/治療
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
治療活性について試験するために、幼植物に、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)の胞子の水性懸濁液を用いて接種する。その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーション室内に24時間置く。約21℃で相対大気湿度約90%でさらに24時間維持した後、その植物に、該活性化合物調製物を記載されている施用量で噴霧する。
上記接種の5日後、その植物を湿らせ、インキュベーション室内に1日間置く。
評価は、上記接種の6日後に行う。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、感染が観察されないことを意味する。
Figure 0005592350

Claims (13)

  1. 式(I)
    Figure 0005592350
    〔式中、記号は以下の意味を有する:
    及びRは、互いに独立して、H、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又はフェニルであり;
    は、H、フェニル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、ホルミル、CR=NOR、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又はNR1011であり;
    又は、
    とR、又は、RとRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、5員〜7員の置換されていないか若しくは置換されている部分的飽和若しくは不飽和の環(ここで、該環は、N、O及びSからなる群から選択される最大で2個までのさらなるヘテロ原子を含んでいてもよく、その際、2個の酸素原子は互いに隣接しない)を形成し;
    ここで、可能な置換基は、互いに独立して、C−C−アルキル、ヒドロキシル、オキソ及びハロゲンからなる群から選択され;
    及びRは、互いに独立して、H、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル又はC−C−ハロアルキルであり;
    又は、
    とRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、3員〜6員の飽和環(ここで、該環は、N及びOからなる群から選択される最大で2個までのヘテロ原子を含んでいてもよく、その際、2個の酸素原子は互いに隣接しない)を形成し;
    、Yは、酸素であり;
    は、硫黄又は酸素であり;
    Xは、直接結合であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されているCからCまでの炭素鎖(ここで、該炭素原子は、互いに独立して、置換基として、H、メチル又はオキソを有している)であり;
    Wは、置換されていないか若しくは置換されているCからCまでの炭素鎖(ここで、該炭素原子は、互いに独立して、置換基として、H、メチル又はオキソを有している)であり;
    は、H、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、CONR1011、(C−C−アルコキシ)カルボニル、COOH、NR1011、ハロゲン又はシアノであり; Gは、(C(R12であり、その際、mは、0〜6であり;
    は、置換されていないか又は置換されているC−C10−アルキル、C−C16−アルケニル、C−C16−アルキニル、C−C15−シクロアルキル、C−C15−シクロアルケニル、C−C15−ヘテロシクリル、アリール、ヘタリール又はSi(C−C−アルキル)であり;
    ここで、可能な置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
    ハロゲン、シアノ、ニトロ、ニトロソ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、アリール−C−C−アルキル、アリール−C−C−ハロアルキル、ヒドロキシル、オキソ、C−C−アルコキシ、O(C−C−アルキル)OC−C−アルキル、O−C−C−シクロアルキル、O−フェニル、C−C−ハロアルコキシ、SH、C−C−チオアルキル、C−C−チオハロアルキル、S−フェニル、SO−C−C−アルキル、SO−C−C−ハロアルキル、SO−C−C−アルキル、SO−C−C−ハロアルキル、COH、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、ホルミル、CR=NOR、CONR1011、(C−C−アルコキシ)カルボニル、COOH、NR1011、シクロプロピルアミノ、CHCOCH、(CHO−C−C−アルキル、CHOH、CHSMe、(CHSMe、C−C−シクロアルキル、1−メトキシシクロプロピル、1−クロロシクロプロピル、シクロヘキシルメチル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、Si(C−C−アルキル)、フェニル又はベンジル;又は、2つの隣接する置換基がメチル又はハロゲンで場合により置換されていてもよいジオキソラン環又はジオキサン環を形成し;
    、R、R10、R11は、互いに独立して、H、C−C−アルキル又はシクロプロピルであり;
    又は、
    10とR11は、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜6員の飽和環(ここで、該環は、N及びOからなる群から選択される最大で1個までのさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい)を形成し;
    12は、同一であるか又は異なっていて、互いに独立して、H、塩素、フッ素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル又はトリフルオロメチルであり;
    又は、
    2つ又は4つのR12は、何れの場合にも2個の隣接する炭素原子上において、直接結合である〕
    で表される化合物又はその農薬的に活性な塩。
  2. 式中、記号が以下の意味を有する、請求項1に記載の式(I)で表される化合物又はその農薬的に活性な塩:
    は、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり;
    は、H又は塩素であり;
    は、H、メチル、1,1−ジメチルエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル又はフェニルであり;
    は、H又はメチルであり;
    は、H又はメチルであり;
    は、酸素であり;
    は、酸素であり;
    は、硫黄又は酸素であり;
    Xは、CH又はCHCHであり;
    Wは、CH又はCHCHであり;
    は、Hであり;
    Gは、直接結合、CH、CHCH、CH(CH)又はCH(CHCH)であり;
    は、ヘプタン−3−イル、オクチル、(1Z)−プロパ−1−エン−1−イル、(E)−2−フェニルエテニル、ヘキサ−1−エン−3−イル、ジフェニルメチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカヒドロナフタレン−1−イル、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、シクロプロピル、シクロペンチル、1−エチニルシクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、2,6−ジメチルシクロヘキシル、4−tert−ブチルシクロヘキシル、5−メチル−2−(プロパン−2−イル)シクロヘキシル、3−メチル−5−(プロパン−2−イル)シクロヘキシル、1−シアノシクロヘキシル、1−エチニルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロプロピル(フェニル)メチル、(1S,2R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル、フェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ニトロフェニル、2−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、2−(トリフルオロメトキシ)フェニル、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル、4−tert−ブチルフェニル、ビフェニル−2−イル、ビフェニル−3−イル、ビフェニル−4−イル、3−フェノキシフェニル、4−フェノキシフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェニルエチニル、2−チエニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−5−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−4−イル、トリフルオロメチル、ジメチルアミノ又はトリメチルシリルである。
  3. 有害な植物病原性菌類を防除する方法であって、請求項1又は2に記載の式(I)で表される化合物をその有害な植物病原性菌類及び/又はそれらの生息環境に施用することを特徴とする、前記方法。
  4. 有害な植物病原性菌類を防除するための組成物であって、増量剤及び/又は界面活性剤に加えて、請求項1又は2に記載の式(I)で表される少なくとも1種類の化合物を含んでいることを特徴とする、前記組成物。
  5. 有害な植物病原性菌類を防除するための、請求項1又は2に記載の式(I)で表されるチアゾール−4−カルボン酸エステル及びチオエステルの使用。
  6. 請求項1に記載の式(I)で表される化合物または以下の式(I’)で表される化合物を調製する方法であって:
    (d) 下記反応スキームに従い、適切な場合には、カップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005592350
    〔ここで、
    Figure 0005592350
    Z=OH又は塩素;
    W、X、Y、G、R、R、R、R、R、R及びRは、請求項1に記載されている式(I)に関して定義されているとおりである〕;及び、必要に応じて、
    (e) 下記反応スキームに従い、硫化剤の存在下、及び適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I’)で表される化合物に変換する段階:
    Figure 0005592350
    〔ここで、
    =硫黄;
    =硫黄;
    W、X、Y、G、R、R、R、R、R、R及びRは、請求項1に記載されている式(I)に関して定義されているとおりである〕;
    を含む、前記方法。
  7. (c) 下記反応スキームに従い、塩基の存在下、及び適切な場合には溶媒の存在下で、加水分解によって、式(IV)で表される化合物を式(III)で表される化合物に変換する段階:
    Figure 0005592350
    〔ここで、
    Figure 0005592350
    W、X、R、R、R、R、R及びRは、請求項1に記載されている式(I)に関して定義されているとおりである〕;
    によって、式(III)の化合物を得る、請求項6に記載の方法。
  8. 式(IX)
    Figure 0005592350
    〔式中、記号は以下の意味を有する:
    PGは、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル、ベンジル又はベンジルオキシカルボニルであり;
    W、X、Y、G、R及びRは、請求項1に記載されている式(I)に関して定義されているとおりである
    で表される化合物又はその塩。
  9. 式(X)
    Figure 0005592350
    〔式中、記号は以下の意味を有する:
    W、X、Y、G、R及びRは、請求項1に記載されている式(I)に関して定義されているとおりである
    で表される化合物又はその塩。
  10. 請求項8に記載の式(IX)で表される化合物を調製する方法であって:
    (d) 下記反応スキームに従い、適切な場合には、カップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(VIII)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(IX)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005592350
    〔ここで、
    Q=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル、ベンジル又はベンジルオキシカルボニル(これは、PGに対応する);
    Z=OH又は塩素;
    W、X、Y、G、R、R、R、R、R、R及びRは、請求項1に記載されている式(I)に関して定義されているとおりである〕;
    を含む、前記方法。
  11. (c) 下記反応スキームに従い、塩基の存在下、及び適切な場合には溶媒の存在下で、加水分解によって、式(VII)で表される化合物を式(VIII)で表される化合物に変換する段階:
    Figure 0005592350
    〔ここで、
    Q=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル、ベンジル又はベンジルオキシカルボニル(これは、PGに対応する);
    W、X、R、R、R、R、R及びRは、請求項1に記載されている式(I)に関して定義されているとおりである〕;
    によって、式(VIII)の化合物を得る、請求項10に記載の方法。
  12. 種子を処理するための、請求項1及び2に記載の式(I)で表される化合物の使用。
  13. トランスジェニック植物を処理するための、請求項1及び2に記載の式(I)で表される化合物の使用。
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