JP5590782B2 - パチンコ機の入賞口装置 - Google Patents
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Description
例えば、大当たりと称する遊技時(大当たり時)に、扉が開放して入賞口に入球し、入賞室の底床部に開口する球排出口に流入したパチンコ球が所定数、例えば10個計数されるか、所定時間、例えば30秒経過すると扉が閉じるという動作を、所定の条件の下、所定時間、例えば5秒間隔で所定回数繰り返されるという入賞装置が知られている。
このような入賞装置では、扉が開放したときには短時間に多くのパチンコ球が入賞口に入球可能に、その入賞口及び入賞室が横長状に形成され、入賞室の底床部の奥側に球排出口が形成されるのが一般的である。しかしこのような入賞装置においては、パチンコ球が球排出口に流入するまでの時間が長くなることがあり、設定数以上、例えば10個以上のパチンコ球が入賞室に入球し易くなるという問題点があった。
このような従来技術によれば、入賞室の底床部上をパチンコ球が左右方向に往復動する幅寸法を段差壁において小さく制限することができるので、入賞室に流入したパチンコ球が球排出口に流入するまでに要する時間を短縮でき、設定数以上のパチンコ球が入賞室に入球し易くなるという問題点を解消し得る。
また上記従来技術では、球排出口を入賞装置の横方向中央部に形成したため、その左右側と扉側との3方向からパチンコ球を受けることになり、入賞室内に高い段差を設ける構成となった。このため、装置の高さ方向の寸法が大きくなるという問題点があった。
各手段は、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明の理解を容易にするためであって、本明細書に記載の技術的特徴が以下の各項に記載のものに限定されるものではない。
以下の各手段のうち、(1)項が請求項1に、(3)項が請求項2に、各々対応する。(2)項、(4)項、(5)項は請求項に係る発明ではない。
(2)前記第2パチンコ球進入抑制部材は、前記入賞室の一方端をなす壁面に一体成形されることを特徴とする(1)項に記載のパチンコ機の入賞口装置。
本項に記載の発明によれば、第2パチンコ球進入抑制部材を低コストで形成できる。
(3)前記第2パチンコ球進入抑制部材は、前記球排出口前置床面に進入しようとする第2パチンコ球が当接することによってその球排出口前置床面への進入を遅延させる凸部を有する部材であることを特徴とする(1)項又は(2)項に記載のパチンコ機の入賞口装置。
(4)前記凸部は、前記球排出口前置床面の上方の前記扉に寄った位置に突出形成されることを特徴とする(3)項に記載のパチンコ機の入賞口装置。
本項に記載の発明によれば、第2パチンコ球進入抑制のために第2パチンコ球を当接させるに当たって、凸部を効果的に作用させることができる。
(5)前記凸部は、前記球排出口前置床面に進入した前記第1パチンコ球が当接可能であって、当接した第1パチンコ球を前記室内最低位面方向に向かわせる斜面を有することを特徴とする(3)項又は(4)項に記載のパチンコ機の入賞口装置。
本項に記載の発明によれば、1つの凸部を有効活用できる。
図1は、本発明が適用されたパチンコ機の一例の要部を示す正面図である。
この図において、1はパチンコ機の遊技盤の盤面である。この盤面1上にはほぼ円弧状にレール2が取り付けられており、このレール2の内側には、遊技領域3が設定されている。レール2は、図示しないハンドルの操作により発射されたパチンコ球(図示せず)を盤面1の左側上部から遊技領域3へ送り込むように案内する。
これら3つの表示領域LA,CA,RAには各々図柄L,C,Rが表示されるが、表示される図柄L,C,Rは変動可能であり、また、変動開始すると所定時間後に停止するようになされている。この表示図柄L,C,Rは、ここでは3つの表示領域LA,CA,RA共に0〜9までの数字であり、変動表示時にはこの数字0〜9が繰返し表示される。表示図柄L,C,Rの変動は、始動入賞口5へのパチンコ球の入賞により行われる大当たり抽選と共に、又は抽選直後に開始される。
大当たり抽選の結果が大当たりになると(大当たり時には)、大入賞口装置61が作動、具体的には大入賞口装置61の後述する扉が開放、つまり大入賞口6が開放し、他の一般入賞口7や始動入賞口5に比べて短時間に多くのパチンコ球が入賞可能となる。
なお、本発明は図1に示す形態の他、種々の形態の盤面1に適用可能である。
以下、この大入賞口装置61の一実施形態を詳細に説明する。
図2は図1中の大入賞口装置61を取り出し拡大して示す斜視図、図3は同じく正面図、図4は同じく平面図、図5は同じく右側面図である。
また、図6は図3中のA−A線断面矢視図、図7は図4中のB−B線断面矢視図、図8は図4中のC−C線断面矢視図であり、図9及び図10は各々動作説明のための図3中のA−A線断面矢視図である。
大入賞口装置61は、上記大入賞口6を開閉自在の扉62を有し、また、この扉62の開放時に上記大入賞口6を通って入球したパチンコ球を横方向に複数個、図示例では5個程度、収容可能な横長の入賞室63をケース部22内に有する。
そしてこの室内最低位面66には、ここに到達したパチンコ球を入賞室63外、つまり装置(ケース部22)外に排出させる球排出口67が形成されている。この球排出口67には、大入賞口6に入球したパチンコ球を計数するためのパチンコ球検出器100が組み込まれている。
このパチンコ球検出器100は、ここでは球排出口67を囲むようにリング状に形成され、球排出口67から落下、排出されるパチンコ球を検出可能である。同検出器100によるパチンコ球検出信号はパチンコ機の制御装置(図示せず)に与えられ、計数される。
この場合、第1勾配床面68は、パチンコ球が自重で円滑に第2勾配床面69側へ転動、流下し得る程度の第1下り勾配αを有して形成され、第2勾配床面69は、第1下り勾配αよりも急な第2下り勾配βを有して形成されている(図7参照)。
具体的には、上記のように第1パチンコ球P1及び第2パチンコ球P2が存在する場合に、球排出口前置床面70の前側(入賞室正面側)に位置する扉裏面64上の第2パチンコ球P2に対して球排出口前置床面70への進入を遅延させるように形成された第2パチンコ球進入抑制部材71を備える。
第2勾配床面69は球排出口前置床面70より高く、球排出口前置床面70は室内最低位面66より高く、各々高さ位置が設定されているので、球排出口前置床面70へ進入した第1パチンコ球P1は、その後、室内最低位面66に到達する。そして、球排出口67を通って、つまりパチンコ球検出器100で大入賞口入賞球として計数されて、入賞室63外、つまり装置外に排出される、というように構成されている。
なお、第2パチンコ球P2は、第1パチンコ球P1の後を追うようにして、第1パチンコ球P1と同様に、球排出口前置床面70へ進入し、室内最低位面66に到達し、球排出口67を通って装置外に排出される。
すなわち、図9、図10、及びこれら両図中の矢印ア,イ,ウに示すように、球排出口前置床面70に進入しようとする第2パチンコ球P2が当接することによってその球排出口前置床面70への進入を遅延させる凸部72を有して構成されている。
この凸部72は、図示例では球排出口前置床面70の上方の扉62に寄った位置に、左方に向かって突出形成されている。またこの凸部72は、球排出口前置床面70に進入した第1パチンコ球P1も当接可能であって、第1パチンコ球P1が当接した場合には、これを室内最低位面66の方向に向かわせる角度に設定された斜面73を有して形成されている。
このような凸部72を有する第2パチンコ球進入抑制部材71は、本実施形態では図示するように入賞室63の右端をなす壁面74に一体成形されている。
なお各図において、101は、扉62を開閉する扉開閉用ソレノイドであり、ケース部22に取り付けられている。この扉開閉用ソレノイド101は、大当たり時にパチンコ機の制御装置によって励磁されることにより、扉62を、閉成した状態から、図2〜図10に示すように開放した状態に作動させ、大入賞口6を開放状態とする。なお、図11に閉成した状態の扉62の正面図を示す。
図1において、ハンドル操作により発射されたパチンコ球(図示せず)は、レール2により案内されて盤面1の左側上部から遊技領域3内に打ち込まれ、遊技が開始される。
遊技領域4内に打ち込まれたパチンコ球は、種々の盤面構成部品8,9等や遊技釘11によって方向や速度を変化させながら遊技領域4を流下し、入賞口5〜7のいずれかに入賞するか、アウト口10にて回収される。
パチンコ球が、入賞口5〜7のいずれかに入賞(入球)すると、その入賞口5〜7の種類に応じて決められた数の賞球が払い出される。
すなわち、扉62が開放すると、図1に示す盤面1上において、大入賞口装置61の上方から流下してきたパチンコ球が横長の扉裏面64で受け止められ、同じく横長の大入賞口6に向かって流下し、同大入賞口6を通って入賞室63内に入る。入賞室63内に入ったパチンコ球は、床面65を転動、流下して室内最低位面66に到達し、球排出口67から落下、排出される。
パチンコ球検出器100は、球排出口67からのパチンコ球の排出を検出し、検出信号をパチンコ機の制御装置に与える。この制御装置は、検出信号を計数して計数値が10に達するか、扉開放後、30秒経過すると扉62を閉じる、というラウンド動作を所定時間間隔おいて所定回数(ラウンド)繰り返させる。ここでは、5秒間隔おいて16回繰り返され、その後、大当たり遊技を終了させる。
本実施形態に係る大入賞口装置61では、流下してくるパチンコ球の受け面となる扉裏面64を大入賞口6側に向けてやや下り傾斜とした。そして、床面65を、複数個のパチンコ球が一列に整列して流下可能に形成し、また入賞室63を、5個程度のパチンコ球を収容可能に形成した。
したがって、扉裏面6で受け止められたパチンコ球は、入賞室63の床面65側に移動し、多くの場合、最終的に床面65(68〜70)において整列されて室内最低位面66に滞りなく送られ、球排出口67から排出される。すなわち、奥行方向の位置が同じ複数のパチンコ球について、球止まりなく室内最低位面66に送られ、球排出口67から排出される。
このような場合には、球排出口前置床面70に入りきる手前で第1パチンコ球P1と第2パチンコ球P2とが当接し、その状態でバランスして両パチンコ球P1,P2共に停止し、その後の動きがとれなくなることがある。いわゆる、球止まりの発生である。
本実施形態では、上記のように第1パチンコ球P1及び第2パチンコ球P2が存在する場合に、球排出口前置床面70の前側(図9中、下側)に位置する扉裏面64上の第2パチンコ球P2に対して、球排出口前置床面70への進入を遅延させる第2パチンコ球進入抑制部材71を設けた。
いずれにしても、第2パチンコ球進入抑制部材71の凸部72が設けられていることにより、第2パチンコ球P2は、扉裏面64の右端近傍から球排出口前置床面70に進入しようとした場合に凸部72に当接し、その球排出口前置床面70方向への進行が抑制される。つまり、球排出口前置床面70への進入移動が一旦、止められる。
したがって、球排出口前置床面70に進入した第1パチンコ球P1は、円滑、迅速に室内最低位面66に到達し、球排出口67から入賞室63外に排出される。すなわち、入賞室63に流入し、第2勾配床面69を流下する第1パチンコ球P1等のパチンコ球について、球排出口67に流入するまでに要する時間の短縮に寄与させ得る。
このような凸部72を有する第2パチンコ球進入抑制部材71は、本実施形態では入賞室63の右端をなす壁面74に一体成形、具体的にはケース部22に一体成形したので、製作コストの低減が図れる。
したがって本実施形態によれば、奥行き方向の位置が同じパチンコ球同士についても、また奥行き方向の位置が異なるパチンコ球P1,P2(図9、図10参照)同士についても、それらが接触した状態で停止してしまう球止まりを防止できる。
また上述し、図7に示すように、第2勾配床面69の下り勾配βは比較的急にするが、第1勾配床面68の下り勾配αはパチンコ球が自重で流下し得る程度まで小さくし得るので、装置の高さ方向の小型化が図れる。
Claims (2)
- 横長の入賞口を上端側から開閉自在の扉と、この扉の開放時に前記入賞口を通って入球したパチンコ球を横方向に複数個収容可能な横長の入賞室とを備えるパチンコ機の入賞口装置であって、
前記扉は、開放時に、遊技盤の盤面上を流下してくるパチンコ球の受け面となる扉裏面が前記入賞口側に向かってやや下り傾斜となるように開放角度が設定されてなり、
前記入賞室は、前記扉の奥側において複数個のパチンコ球が一列に整列して右方向に流下可能な横方向に延出する床面と、この床面の右端の奥側に位置し、到達したパチンコ球を室外に排出させる1つの球排出口が形成された室内最低位面とを有してなり、
前記床面は、その左端から右端に向けて降下する勾配が異なる複数の勾配床面及び前記室内最低位面に通じる球排出口前置床面を有して形成されており、加えて、
前記球排出口前置床面に対して、前記勾配床面側から進入しようとする第1パチンコ球と、前記扉裏面側から進入しようとする第2パチンコ球とが同時に存在する場合に、前記球排出口前置床面への進入につき前記第1パチンコ球を優先させるための第2パチンコ球進入抑制部材を具備し、
前記複数の勾配床面は、その左端から右端に向けて順次降下する第1勾配床面及び第2勾配床面からなり、前記第1勾配床面は、パチンコ球が自重で第2勾配床面側に流下可能な第1下り勾配を有して形成され、前記第2勾配床面は、前記第1下り勾配よりも急な第2下り勾配を有して形成されることを特徴とするパチンコ機の入賞口装置。 - 前記第2パチンコ球進入抑制部材は、前記球排出口前置床面に進入しようとする第2パチンコ球が当接することによってその球排出口前置床面への進入を遅延させる凸部を有する部材であることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機の入賞口装置。
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