JP5590281B2 - 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、空気極の材料として用いられるLaMnO3系酸化物(MはMn、Fe、Coのいずれか1種以上)と、固体電解質の材料として用いられるイットリア安定化ジルコニア(Yttria - stabilized Zirconia、以下「YSZ」と称する。)は、反応性が高く、これらの成分が反応して反応相が形成され易いことが知られている。
また、固体酸化物形燃料電池は、高温で作動するため、起動、停止に伴うヒートサイクルが大きく、燃料極、固体電解質及び空気極を構成する材料の熱膨張係数の差に起因する応力によって、積層された界面で剥離が生じる場合がある。
このCe1−xFxO(2−δ)膜は、燃料極と固体電解質膜とを共に焼成した後、この固体電解質膜側に、ディップ法によりCe1−xFxO(2−δ)が塗布され、焼成して形成される。その後、このCe1−xFxO(2−δ)膜を介して固体電解質に空気極が塗布され、焼成して、固体酸化物形燃料電池を得ている。
空気極が剥離する問題は、特に、600℃程度の比較的低温での作動に適した空気極材を使用する場合に顕在化する場合が多かった。比較的低温での作動に適した空気極材が剥離する問題は、空気極を構成する材料が、反応防止層を構成する材料や固体電解質を構成する材料に比べて、熱膨張係数が大きい場合が多いために、空気極が剥離し易くなると推測される。
また、本発明によれば、空気極の成分の一部が析出した析出物を、多孔質中間層の内部にトラップ(集積)するようにしたことによって、多孔質中間層を補強して劣化を防止し、このような劣化や燃料電池の高温作動時における各層の熱膨張係数の差に起因する、空気極の剥離を防止することができる。
このように本発明によれば、固体電解質と空気極との界面における、界面抵抗の増加を抑制すると共に、空気極の剥離を防止することができるので、高い電気変換効率及び出力密度を有する、発電性能に優れた固体酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の固体酸化物形燃料電池の好ましい実施形態の一例を示し、(a)は固体酸化物形燃料電池の一部の概略構成を説明する説明図である。また、図1(b)は、(a)の一部(空気極層と多孔質中間層との界面)を示す走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:以下「SEM」と略記する。)写真、(c)は、(b)のエネルギー分散型X線分光法(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy:以下「EDX」と略記する。)によるマッピング像である。
本例の固体酸化物形燃料電池1は、固体電解質2と、この固体電解質2の一方の側に燃料極3と、固体電解質の他方の側に空気極4と、この空気極4と固体電解質2との間に多孔質中間層5とを備え、多孔質中間層5の内部に、空気極4を構成する成分の一部が析出した析出物6を有する。図1は、本例の固体酸化物形燃料電池1一つのセル(単セル)の構成を示している。
また、本例の固体酸化物形燃料電池は、多孔質中間層に析出物をトラップ(集積)するようにしたことによって、多孔質中間層を補強して劣化を防止し、このような劣化や燃料電池の高温作動時における各層の熱膨張係数の差に起因する、空気極の剥離を抑制することができる。
固体電解質の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1.0〜20μmであり、より好ましくは3.0〜10μmである。
固体電解質が薄すぎると、燃料極と空気極のガスの雰囲気を隔離することができずにクロスリークが発生して、燃料電池の性能が低下する虞がある。また、固体電解質が厚すぎると、電解質中をイオンが伝導する抵抗が大きくなり、燃料電池の性能が低下する虞がある。
多孔質中間層を構成する材料が、空気極を構成する材料よりも融点が高いものであり、かつ、多孔質中間層を構成する材料の融点と、空気極を構成する材料の融点との差が100〜500℃のものであると、空気極から成分の一部が析出した場合であっても、析出物が多孔質中間層の内部(孔部)にトラップ(集積)され易い。
多孔質中間層を構成する材料として、酸素イオンの伝導性が高いLSGMなどは、LSGMの融点が、空気極層を構成する材料の融点と100〜500℃の差がないので、多孔質中間層を構成する材料として好ましくない。
多孔質中間層を構成する材料が、600℃において上記イオン伝導率を有することにより、多孔質中間層の内部(孔部)に、空気極を構成する成分の一部が析出した析出物をトラップ(集積)した場合であっても、例えば600℃で作動する燃料電池の低温の作動温度において、十分に酸素イオンを固体電解質層及び燃料極に伝導(パス)することができる。
セリア系固溶体、例えばSDCは、酸化セリア(CeO2)の融点が2600℃であり、酸化サマリウム(Sm2O3)の融点が2350℃であることから、SDCの融点は2350℃〜2600℃以下と考えられる。
これに対して、空気極を構成する材料のうち、例えばLaCoO3の融点は2010℃である。
多孔質中間層を構成する材料がセリア系固溶体である場合は、多孔質中間層を構成する材料の融点の方が、空気極を構成する材料(例えばLaCoO3)の融点よりも高く、多孔質中間層を構成する材料の融点と、空気極を構成する材料の融点との差が100〜500℃である。
多孔質中間層を構成する材料の平均粒径が、空気極を構成する材料の平均粒径よりも小さく、且つ平均粒径が0.1〜2.0μmの範囲である場合は、空気極と共に、空気極を焼成するのに適した温度で多孔質中間層を焼成した場合に、多孔質中間層を適度に焼結させることができ、多孔質中間層と空気極との密着性を低下させず、空気極の剥離を抑制することができる。
多孔質中間層の気孔率が10%未満であると、多孔質中間層の内部にトラップできる析出物が少なくなる。一方、気孔率が80%を超えると、多孔質中間層の酸素イオン伝導性が低減するため、多孔質中間層の抵抗が増大し、発電性能が低くなるおそれがある。
多孔質中間層の厚さが3μm未満であると、多孔質中間層を貫通する孔部が形成されてしまい、空気極を構成する成分の一部が析出した析出物を、多孔質中間層の内部にトラップ(集積)することが難しくなる。
一方、多孔質中間層の厚さが20μmを超えると、多孔質中間層の抵抗が増大し、発電性能に影響してしまう場合がある。
空気極層を構成する成分の一部とは、空気極が、一般式ABO3によって表わされるペロブスカイト型酸化物を含むものである場合は、Bサイト成分の元素を含む化合物である。
空気極を構成する材料として、例えばLaCoO3を用いた場合は、多孔質中間層の内部に有する析出物は、Bサイト成分の元素を含むCoO又はCo3O4である。
空気極の成分の一部が析出した析出物、例えばCoO又はCo3O4などは、イオン伝導率が、多孔質中間層や固体電解質よりも低い。そのため、空気極の成分の一部が析出した析出物が、空気極と多孔質中間層の界面を覆うように層状に形成されると、イオン伝導率が阻害され、界面抵抗が増加する。
析出物が多孔質中間層の内部に点在していることによって、燃料電池の作動時に、十分な量の酸素イオンを固体電解質及び燃料極に伝導(パス)することができる。また、多孔質中間層の補強効果も向上される。
図1に示した析出物6aのように、析出物が、空気極4と接触しない多孔質中間層5の孔部にトラップされると、空気極の界面に電気抵抗の高い層状の析出物が形成されることがなく、界面抵抗の増加を抑制すると共に、多孔質中間層5を補強し、劣化を抑制して、この劣化や熱膨張係数の差などに起因する空気極の剥離を防止することができる。
また、析出物6bのように、析出物が、空気極4側に開口する多孔質中間層の開気孔部にトラップされると、析出物のアンカー効果により、空気極4と多孔質中間層5との密着性を向上させ、空気極の剥離を防止することができる。
析出物が、空気極と多孔質中間層との界面から多孔質中間層の内部まで連続して存在すると、析出物のアンカー効果を高めて、空気極4と多孔質中間層5との密着性をより向上させて、空気極の剥離を防止することができる。
本発明の製造方法は、固体酸化物形燃料電池を製造するに際して、予め焼成して得られた燃料極及び固体電解質から成る積層体の固体電解質上に、多孔質中間層を構成する材料を塗布して乾燥し、次いで、多孔質中間層を構成する材料上に空気極を構成する材料を塗布して乾燥し、上記積層体を焼成した温度よりも低い温度で、多孔質中間層を構成する材料及び空気極を構成する材料を同時に焼成する。
この燃料極基板上に、固体電解質を構成する材料をスクリーン印刷法により塗布し、乾燥する。
そして、燃料極基板及び固体電解質を構成する材料を、これらの焼結に適した温度(例えば1300℃以上)で共に焼成して、燃料極と固体電解質とが積層された積層体を得る。
次いで、この積層体の固体電解質の上に、スクリーン印刷法により多孔質中間層を構成する材料を塗布し乾燥する。
次いで、多孔質中間層を構成する材料上に、スクリーン印刷法により空気極を構成する材料を塗布し乾燥する。
その後、多孔質中間層を構成する材料及び空気極を構成する材料の両方を、上記積層体を焼成した温度よりも低い温度であり、空気極の焼結に適した温度(例えば1300℃未満)で同時に焼成する。このようにして、本例の固体酸化物形燃料電池を得ることができる。
以下、表現上の便宜のために、焼成される前の「燃料極基板」を「燃料極」、焼成される前の「固体電解質を構成する材料」を「固体電解質」、焼成される前の「多孔質中間層を構成する材料」を「多孔質中間層」、焼成される前の「空気極を構成する材料」を「空気極」と記載する。
従来の固体酸化物形燃料電池に形成される反応防止層は、空気極を焼成する前に、燃料極及び/又は固体電解質と共に、又は、これらとは別に、反応防止層を焼結するのに適した温度で焼成されている。
その後に、空気極を、燃料極、固体電解質、及び反応防止層とを焼成した温度よりも低い温度で焼成すると、図2に示すように、空気極を構成する成分の一部が析出し、空気極4と反応防止層7の界面に層状の析出物6cが形成され、界面抵抗を増加させる要因となる。
なお、図2(a)は、従来の固体酸化物形燃料電池の一部(空気極と反応防止層の界面)を示すSEM写真、(b)は(a)のEDXによるマッピング像である。
即ち、燃料極及び固体電解質を焼成する温度よりも低い温度で、空気極及び多孔質中間層の両方を同時に焼成することによって、空気極を構成する成分の少なくとも一部が析出した析出物を、多孔質中間層の内部にトラップ(集積)することができる。
このように、空気極を構成する成分の一部が析出した析出物は、空気極の界面に層状の反応相を形成することなく、多孔質中間層の内部にトラップされるため、界面抵抗の増加を抑制することができる。多孔質中間層の内部の孔部にトラップされた析出物は、多孔質中間層を補強して、燃料電池の高温作動時などにおける劣化を防止する。また、多孔質中間層の開気孔部にトラップされた析出物は、アンカー効果によって、空気極の剥離を防止する。
この密着層を形成しておくと、固体電解質を構成する材料と、多孔質中間層を構成する材料とが異なる場合に、固体電解質と多孔質中間層との密着性を向上させることができる。
空気極及び多孔質中間層の両方を、900〜1200℃の温度で焼成することによって、多孔質中間層に、空気極側に開口する多数の開気孔部を形成して、この開気孔部に析出物をトラップすることができ、この析出物のアンカー効果により、密着性を大きくして、空気極の剥離を防止することができる。
(1)燃料極及び固体電解質から成る積層体の作製
NiO−8YSZ(8モル%イットリア安定化ジルコニア)をNiO:8YSZ=60質量%:40質量%含む、燃料極基板となるグリーンシートをドクターブレード法により形成した。
この燃料極基板上に、8YSZの電解質ペーストを、スクリーン印刷法により塗布した。
この8YSZ電解質ペーストを、150℃のホットプレートで10分間乾燥した。
乾燥した8YSZ電解質ペーストの上に、SDC(Sm0.2Ce0.8O1.9)ペーストを、スクリーン印刷法により塗布した。
このNiO−8YSZ/8YSZ/SDCを共に、1350℃の温度で2時間焼成して、積層体を作製した。
なお、8YSZ電解質ペーストの上に、SDCペーストを塗布するのは、次に形成する多孔質中間層との密着性を高める密着層を形成するためである。
次に、NiO−8YSZ/8YSZ/SDC(燃料極/固体電解質/密着層)のSDC(密着層)の上に、多孔質中間層を構成する材料として、SDC(Sm0.8Ce0.8O1.9)ペーストを、スクリーン印刷法により塗布した。このSDCペーストを、150℃のホットプレートで10分間乾燥した。
なお、CeO2は融点は2600℃であり、Sm2O3の融点は2350℃であるため、SDCの融点は2350〜2600℃と考えられる。また、SDCの平均粒径は0.3μmであった。
次に、NiO−8YSZ/8YSZ/SDC/SDC(燃料極/固体電解質/密着層/多孔質中間層ペースト)のSDC(多孔質中間層ペースト)上に、空気極を構成する材料としてSSC(Sm0.5Sr0.5CoO3)ペーストを、スクリーン印刷法により塗布した。このSSCペーストを150℃のホットプレートで10分間乾燥した。
なお、SSCの融点は約2010℃であり、SSCの平均粒径は1.0μmであった。
SDC(多孔質中間層)の融点と、SSC(空気極)の融点との差は、300〜500℃程度と考えられる。
その後、NiO−8YSZ/8YSZ/SDC/SDCペースト/SSCペーストを、1100℃の温度で2時間共に焼成して、NiO−8YSZ/8YSZ/SDC/SDC/SSC(燃料極/固体電解質/密着層/多孔質中間層/空気極:各成分の厚さ0.7mm/10μm/8μm/8μm/15μm)の積層構造を有する固体酸化物形燃料電池を作製した。
なお、多孔質中間層の600℃におけるイオン伝導率は0.02S/cm2程度であった。
(1)燃料極、固体電解質及び反応防止層から成る積層体の作製
燃料極及び固体電解質層を構成する材料として、実施例と同様の材料を用いて、次のように積層体を作製した。
NiO−8YSZ(8モル%イットリア安定化ジルコニア)をNiO:8YSZ=60質量%:40質量%含む、燃料極基板となるグリーンシートをドクターブレード法により形成した。
この燃料極基板上に、8YSZの電解質ペーストを、スクリーン印刷法により塗布した。
この8YSZ電解質ペーストを、150℃のホットプレートで10分間乾燥した。
乾燥した8YSZ電解質ペーストの上に、SDC(Sm0.2Ce0.8O1.9)ペーストを、スクリーン印刷法により塗布した。
このNiO−8YSZ/8YSZ/SDCを共に、1350℃の温度で2時間焼成して、積層体を作製した。
本比較例において、SDCは、固体電解質と空気極との反応を抑制する反応防止層としての機能を有するものである。
反応防止層及び空気極を構成する材料として、実施例と同様の材料を用いて、次のように固体酸化物形燃料電池を作製した。
次に、NiO−8YSZ/8YSZ/SDC(燃料極/固体電解質/反応防止層)のSDC(反応防止層)の上に、空気極を構成する材料としてSSC(Sm0.5Sr0.5CoO3)ペーストを、スクリーン印刷法により塗布した。このSSCペーストを150℃のホットプレートで10分間乾燥した。
その後、NiO−8YSZ/8YSZ/SDC/SSCペーストを、1100℃の温度で2時間共に焼成して、NiO−8YSZ/8YSZ/SDC/SDC/SSC(燃料極/固体電解質/反応防止層/空気極:各成分の厚さ0.7mm/10μm/8μm/15μm)の積層構造を有する固体酸化物形燃料電池を作製した。
比較例1と同様に固体酸化物形燃料電池を作製した。
また、図4に示すように、実施例の固体酸化物形燃料電池は、空気極4を構成する成分の一部が析出した析出物6が、多孔質中間層5の内部に点在するようにトラップ(集積)されていた。この析出物6は、空気極を構成する一般式ABO3のペロブスカイト型酸化物のBサイト成分の元素Coを含むものであった。また、この析出物6は、多孔質中間層5の内部の孔部(6a)と、開気孔部(6b)の両方にトラップされていた。
また、比較例2の固体酸化物形燃料電池は、図3に示すように、実施例に比べて電圧降下が大きく、210mW/cm2と出力密度も実施例に比べて低かった。比較例2の固体酸化物形燃料電池は、図6に示すように、空気極4と反応防止層の界面にのみ、空気極を構成する成分の一部が析出した層状の析出物(反応相)が形成されていた。この層状の析出物によって、界面抵抗が増加し、電圧降下が大きなり、出力密度が低くなると推測される。
2 固体電解質
3 燃料極
4 空気極
5 多孔質中間層
6,6a,6b 析出物
7 反応防止層
Claims (4)
- 固体電解質と、該固体電解質の一方の側に燃料極と、上記固体電解質の他方の側に空気極と、該空気極と固体電解質との間に多孔質中間層とを備え、
上記多孔質中間層の内部に、上記空気極を構成する成分の一部が析出した析出物を有し、
上記多孔質中間層を構成する材料の平均粒径が0.1〜2.0μmであり、上記空気極を構成する材料の平均粒径が、上記多孔質中間層を構成する材料の平均粒径よりも大きく、且つ5.0μm以下であり、
上記析出物が、上記多孔質中間層の内部に点在し、
上記析出物が、上記多孔質中間層の内部の孔部及び上記空気極側に開口する上記多孔質中間層の開気孔部に存在し、
上記析出物の一部が、上記空気極と多孔質中間層との界面から多孔質中間層の内部まで連続して存在し、
上記空気極が、サマリウムストロンチウムコバルタイトからなり、上記析出物が、酸化コバルト(II)又は四酸化三コバルトからなり、
上記多孔質中間層の600℃におけるイオン伝導率が0.01S/cm2以上であり、
上記多孔質中間層がサマリウムドープセリアからなる
ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。 - 上記多孔質中間層の気孔率が10〜80%であることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
- 請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池を製造するに際して、
予め焼成して得られた燃料極及び固体電解質から成る積層体の固体電解質上に、多孔質中間層を構成する材料を塗布して乾燥し、
上記多孔質中間層を構成する材料上に空気極を構成する材料を塗布して乾燥し、
上記積層体を焼成した温度よりも低い温度で、上記空気極を構成する材料及び多孔質中間層を構成する材料を同時に焼成することを特徴とする固体酸化物形燃料電池の製造方法。 - 上記空気極を構成する材料及び多孔質中間層を構成する材料を焼成する温度が、900〜1200℃であることを特徴とする請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
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