JP5588221B2 - 足場の支持冶具 - Google Patents

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Description

本発明は、建築現場において、建物に竪樋を取り付ける際に使用する足場の支持冶具に関するものである。
下記特許文献1にもあるが、竪樋は、建物の止水上、通常、外壁パネルの割付目地に設置される。これは本設の場合も、工事中の仮設の場合も同様である。
実開平6−87535号公報(登録実用新案2561165号公報)
図5は本設の竪樋10の標準的な納まりの例であり、図中1は鉄骨柱、5は外壁パネル、6は外壁パネル5の目地で、目地6を貫通する壁つなぎ材11で固定する。
また、壁つなぎ材11と竪樋10の結合は下記特許文献2にもあるように、開閉式に連結された割環体のバンド片19を取付用ボルト18を利用してねじの螺合により結合する。
実開平10−4号公報
この実開平10−4号公報は、管又はたて樋の胴部を左右又は前後から抱持するようにヒンジ部を支点に開閉式に連結された一対のバンド片を、壁体等の面に取付ける金具であって、取付金具4の面に前方へ突出するように一体的に筒体を設けるとともに、この筒体5にバンド片2・3側に一体又は別体に設けられた取付用ねじ脚への螺入用ねじ孔を設けてなることを特徴とする管、たて樋支持金具取付装置である。
一方、外部足場は外壁の塗装等で使用されるものであるが、外力に耐えうるべく、建屋本体の鉄骨等から壁つなぎで固定されている。
こちらも、建物の止水上を考慮して、壁パネルの目地に設けることが多い。図6はその一例として下記特許文献3にも一例が示されたものであるが、鉄骨柱1を挟持する帯状金具2に頭部中央に袋ナット4を有する棒状金属材3を結合し、この棒状金属材3を外壁パネル5の目地6から突出させる。この袋ナット4を有する棒状金属材3が壁つなぎ材となる。
実開昭61−65149号公報
前記図6では、外壁パネル5の目地6から外側に突出した棒状金属材3に対して、前記袋ナット4を介して、ターンバックル7aを途中に有し、先端にクランプ8を設けたネジ棒7を結合し、クランプ8で例えば仮設足場の足場はちまき単管9を結着する。
このように、竪樋を建物の外壁パネルの割付目地に設置しようとすると、平面的に足場の設置との干渉を生じてしまうので、足場と本設樋の共存は難しい。
そこで工事中は本設ではなく、仮設としての樋を設置する。仮設の樋としてビニールホースが用いられる。屋上に降った雨は、外部の樋接続部から仮設のビニールホースを介して地盤に排水するのが通常である。
しかし、仮設のビニールホースは風にあおられ易く、設置した日の翌朝には建物の中に移動し、内装材等工事中に水に濡れてはならないものを濡らす場面も少なくはない。
また、ビニールホースが風によりねじられ、雨水の降下に支障をきたすことも多い。
さらに、ビニールホースは強度的にも弱く、穴が開き、塗装仕上げが完了した外壁を汚すことも多々ある。
本発明の目的は前記不都合を解消し、足場の設置と同時期に本設の樋をつなぎ込む事により、工事中の雨水の吹き込み、雨水による外壁への汚れが無くなり、仮設の樋設置工事も省略でき、また、壁つなぎを併設しても足場設置の支障となることもない足場の支持冶具を提供することにある。
請求項1記載の本発明は前記目的を達成するため、本設の竪樋の直径より大きい長さの横バーであり、その中央部に壁つなぎ金物と結合部を設け、その左右端で足場への掛着金物との結合部を設けたことを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、外壁パネルと竪樋との間に横バーを設け、該横バーの中央部と建物躯体を壁つなぎの金物で結合し、該横バーの左右端で竪樋をかわした状態で足場と結合することにより、本設の竪樋と干渉せずに足場を建物躯体に固定することができる。
請求項2記載の本発明は、横バーと壁つなぎの金物とを結合する部分、および横バーと掛着金物とを結合する部分は、横バー上に設けたナットにより構成することを要旨とするものである。
請求項2期際の本発明によれば、横バーと壁つなぎの金物とを結合する部分、および横バーと掛着金物とを結合する部分の各々に横バー上に設けたナットにより螺合する構造とすることで、安価でかつ構造も簡単な足場の支持冶具を構成することができる。
以上述べたように本発明の足場の支持冶具は、壁などの外力による足場倒壊を防止する壁つなぎを設置したまま、本設の竪樋をつなぎ込むことができるものであり、本設の竪樋の設置により、工事中の雨水の吹き込み、雨水による外壁への汚れを防ぐことができる。また、仮設樋の設置工事が省略でき、仮設のビニール樋の設置も不要となる。
さらに、壁つなぎを介して直接建物躯体に取り付けた足場の設置が可能であり、安定した足場上で、安全に本設樋の取り付け、塗装が可能となる。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の足場の支持冶具の1実施形態を示す使用状態の底面図、図2は同上側面図で、前記従来例を示す図5と同じく本設の竪樋10の設置の場合であり、図中1は鉄骨柱、5は外壁パネル、6は外壁パネル5の目地で、竪樋10は目地6を貫通する壁つなぎ材12で固定する。
本実施形態は図2に示すように、壁つなぎ材11は鉄骨柱1に結合する帯板であり、竪樋10には開閉式に連結された割環体のバンド片19を取付用ボルト18を利用してねじの螺合により壁つなぎ材11に結合した。
本発明は足場(枠組足場)を設置する場合に、設置しようとする竪樋10の径よりも大きい長さを有する横バー13を使用するものであり、この横バー13は図3、図4に示すように帯状の金物であり、その平面上の中央部に壁つなぎの金物14の結合部としてのナット15を、また、左右端に足場への掛着金物17を螺合するナット16を設けた。
ナット16には4分長ナットを使用し、その半分程度の長さをスミ肉溶接αで横バー13に堅牢に固定する。ナット15も同様にスミ肉溶接αで横バー13に堅牢に固定する。
横バー13はナット15を用いて壁つなぎの金物14と結合し、鉄骨柱1から外壁パネル5の目地6を貫通して、外側に配置される。
そして、この横バー13の左右のナット16には足場への掛着金物17を螺合されるので、掛着金物17の先端に設けたクランプ8で例えば仮設足場の足場はちまき単管9を結着することができる。
このようにして足場を設置する場合に、竪樋10は横バー13の足場への掛着金物17の間に配置することができ、足場設置への干渉はない。
また、図2に示すように、竪樋10を固定する割環体のバンド片19を取付用ボルト18により結合する本設の壁つなぎ材11は、前記この横バー13を設けるための壁つなぎの金物14とは上下関係を持って並列するので、壁つなぎ同士の干渉もない。なお、図2で示す壁つなぎ材12、壁つなぎの金物14、掛着金物17には様々なタイプの既製品があり、この横バー13とは自由に組み合わせることができる。
足場を竪樋10の設置に先行して設ける場合は、この足場を使用して、竪樋10の設置を行うことができる。本発明の竪樋の支持冶具により、先に掛着金物17により足場を設置する。その後、足場を利用して竪樋10を設置する。
建設工事現場での作業は危険がともなうものであり、高所での樋の取り付け、塗装は本来、外部足場上で安全帯を使用し、作業すべきであるが、壁つなぎを取った安全な外部足場上での施工が可能である。
樋の塗装に関しては、作業車を用いた場合、不安定な姿勢が塗装ムラの原因となるが、本発明によれば、足場上で均一な塗装が可能であり、塗装ムラの削減が実現できる。
一方、竪樋10は工事中の雨水の処理に利用でき、これを設置することで、雨水の吹き込みや雨水による外壁への外壁パネル5への汚れを防止できる。
本発明の足場の支持冶具の1実施形態を示す使用状態の底面図である。 本発明の足場の支持冶具の1実施形態を示す使用状態の側面図である。 本発明の足場の支持冶具を構成する横バーの平面図である。 本発明の足場の支持冶具を構成する横バーの正面図である。 従来例を示す平面図である。 足場の壁つなぎの一例を示す側面図である。
1…鉄骨柱1 2…帯状金具
3…棒状金属材 4…袋ナット
5…外壁パネル 6…目地
7…ネジ棒 7a…ターンバックル
8…クランプ 9…足場はちまき単管
10…竪樋 11…壁つなぎ材
12…壁つなぎ材 13…横バー
14…壁つなぎの金物 15…ナット
16…ナット 17…掛着金物
18…取付用ボルト 19…割環体のバンド片

Claims (2)

  1. 本設の竪樋の直径より大きい長さの横バーであり、その中央部に壁つなぎ金物と結合部を設け、その左右端で足場への掛着金物との結合部を設けたことを特徴とする足場の支持冶具。
  2. 横バーと壁つなぎの金物とを結合する部分、および横バーと掛着金物とを結合する部分は、横バー上に設けたナットにより構成する請求項1記載の足場の支持冶具。
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