JP5586884B2 - ローラ圧延方法及びその装置 - Google Patents

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本発明は、ローラで板材を圧延するための、ローラ圧延方法及びその装置に関する。
単体の板材において、例えば、その圧延方向に沿って、板厚に差を設ける差厚材がある。該差厚材を形成するために、圧延装置が利用されるが、該圧延装置には種々な考慮がなされている。
例えば、特許文献1には、上下方向に配設された一対の圧延ローラのうち少なくとも一方が支持ブロックを介してフローティング可能に支持され、さらに、該一方の圧延ローラと同軸的にピニオンギアが一体として設けられ、該ピニオンギアは上型に設けられたラックと噛合し、該ラックが上下方向に移動することで、該一方の圧延ローラを回転させながら板材を圧延する技術的思想が開示されている。
この技術的思想によれば、前記一方の圧延ローラには、加工面と、非加工面とが設けられ、前記加工面は他方の圧延ローラの加工面との間で板材の所望の板厚が得られるようにクリアランスを形成し、前記非加工面は前記他方の圧延ローラの非加工面との間で前記板材の板厚よりも大なるクリアランスを形成するものである。ここで、前記一方の圧延ローラが回転することで、前記加工間隙を順次変化させて、前記加工面の外形状に倣って差厚材を形成する。
なお、前記特許文献1では、差厚材を形成した後、前記ラックが、他方の圧延ローラから離間する方向へ移動することで、前記ピニオンギアを介して該一方の圧延ローラを前記回転とは逆方向に回転させ、板材を初期位置まで逆送する。
特開2000−225496号公報
しかしながら、前記特許文献1で示された技術的思想では、板材を圧延する際に発生する圧延反力によって圧延ローラを支持する支持ブロックや圧延ローラ等が撓み、その結果、1回の圧延作業では、前記板材を所望の板厚に加工できない懸念がある。
このような難点を克服して所望の板厚を得るために、一旦圧延加工された板材を原位置に移送した後、再び圧延することで前記板材を同じ方向から複数回圧延することが考えられるが、作業効率の低下を招くのは言うまでもない。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、板材を圧延ローラの正転と逆転両方向において、それぞれ圧延することで作業効率を向上させることが可能なローラ圧延方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本願の請求項1で特定される発明は、圧延加工される板材の板厚に対応する間隔で離間する第1と第2の圧延ローラ間に前記板材を供給する工程と、ラックが固着されたラックプレートに対し、ラムを相対的に変位させて該ラムを所定距離空走させる空走工程と、前記空走工程後に、前記ラムを前記ラックプレートに当接させて一体化させ該ラックプレートを変位自在に保持する保持工程と、前記保持工程後に、前記ラムの変位作用を前記ラックプレートに伝達し前記ラックを動作させて前記ラックに噛み合うピニオンギアを回転させ、前記ピニオンギアに同軸的に配設された前記第1と第2の圧延ローラのいずれか一方を回転させることで前記板材を介して他方も回転させ、前記第1と第2の圧延ローラを一方向に回転させつつ前記板材を第1の板厚に圧延する第1の圧延工程と、前記第1の圧延工程終了後に、前記ラムと前記ラックプレートの当接状態で前記ラムの変位作用を前記ラックプレートに伝達し前記ラックを動作させて前記ピニオンギアを回転させることで前記第1と第2の圧延ローラを他方向に逆転させつつ前記板材を第2の板厚に圧延し、前記第1の圧延工程における前記板材の加工面積よりも大となる圧延加工を施す第2の圧延工程と、を有することを特徴とする。
本願の請求項1で特定される発明によれば、第1と第2の圧延ローラを一方向に回転させつつ板材に対して第1の板厚になるように第1の圧延加工を施し、次いで、第1と第2の圧延ローラを他方向に逆転させつつ、前記板材に対して第2の板厚になるように第2の圧延加工を施している。このため、圧延加工工程が効果的に営まれ、生産効率が向上する効果が得られる。
また、圧延ローラに同軸的に配設されたピニオンギアにラックを噛合させ、前記ラックを往復動作させることによりピニオンギアとともに前記圧延ローラを一方に回転させて板材を第1の圧延工程に供して第1の板厚とし、次いで、前記ピニオンギアとともに前記圧延ローラを他方に逆転させて前記板材を第2の圧延工程に供して第2の板厚とするので、該板材を短時間で所望の板厚に圧延加工することが可能となる効果が得られる。
さらに、ラックを保持するラックプレートを駆動源に連結されるラムに対し変位自在に設けて第2の圧延加工工程時の板材の板厚を第1の圧延加工工程時の板材の板厚よりも薄くし、しかも圧延加工面積も大きくしているので、より精密で加工時間も短くして効率のよい圧延加工が可能となる効果が得られる。
さらにまた、本願の請求項で特定される発明は、請求項記載のローラ圧延方法において、前記空走工程中に、前記第1と第2の圧延ローラの間に前記板材を当接し、その後に前記第1及び第2の圧延工程を行うことを特徴とする。
本願の請求項で特定される発明によれば、第1と第2の圧延ローラが回転する前に、これらの圧延ローラに板材を当接させているので、予め圧延ローラを回転させている状態で板材を突き当てる場合に比して該圧延ローラの空転を回避することができる効果が得られる。
本願の請求項で特定される発明は、圧延加工される板材の板厚に対応する間隔で離間する第1と第2の圧延ローラと、少なくとも前記第1と第2の圧延ローラのいずれか一方に同軸的に配設され該圧延ローラとともに回転するピニオンギアと、前記ピニオンギアと噛合し、該ピニオンギアを回転させるラックと、前記ラックを固着するラックプレートと、前記ラックプレートに当接して一体化し該ラックプレートを変位自在に保持するラムと、前記ラム変位させることにより前記第1と第2の圧延ローラのいずれか一方と前記ピニオンギアを一体的に回転させる駆動源と、前記互いに離間する第1と第2の圧延ローラ間に前記板材を供給する板材供給部とからなり、前記駆動源の付勢作用下に、前記板材を加工する前に前記ラムを前記ラックプレートに対し相対的に変位させて所定距離空走させた後、前記ラムを前記ラックプレートと一体化させ、さらに前記ラムの変位作用を前記ラックプレートに伝達し前記ラックを動作させて前記ピニオンギアを回転させることで前記第1と第2の圧延ローラを正逆回転させ、前記板材供給部から供給される前記板材を進動作と退動作する間に圧延することを特徴とする。
本願の請求項で特定される発明によれば、第1と第2のいずれか一方の圧延ローラを回転させるピニオンギアにラックを噛合させ、前記ラックを往復動作させることにより該ピニオンギアと前記圧延ローラを正転と逆転させて、板材の圧延ローラに対する進動作と体動作を行なう間に複数回の圧延加工工程を営むよう構成した。従って、短時間に効率よく、しかも精緻な圧延加工を板材に対して行なうことが可能となる効果が得られる。
また、第1と第2の圧延ローラによって板材を加工する前にラムはラックプレートを変位させることのないように空走するように構成した。この空走動作の間に板材は、第1と第2の圧延ローラに突き当てられ、次いでラックがピニオンギアを回転させ、圧延ローラが圧延作業を開始する。これによって、効率的な圧延作業が営まれる。
本願の請求項で特定される発明は、請求項記載のローラ圧延装置において、前記ラムには前記ラックプレートと該ラムと一体化して保持する固定手段を有することを特徴とする。
本願の請求項で特定される発明によれば、ラムが空走してラックプレートに当接した後、ラムとラックプレートとは固定手段によって一体化されるので、ラムの変位作用が確実にラックに伝達され、圧延作業が遂行される。しかも、ラックが復動作する際に、ラムの原位置に戻る迄、圧延ローラを回転させるので、往動作によって展延した板材であっても十分に圧延できる効果が得られる。
本願の請求項で特定される発明は、請求項記載のローラ圧延装置において、前記固定手段はアクチュエータとピン部材とからなり、前記ラックプレートには前記ピン部材を受容する孔部が設けられていることを特徴とする。
本願の請求項で特定される発明によれば、ラムとラックプレートを一体化する固定手段とアクチュエータとピン部材で構成しているので、簡単な構造で該ラムとラックプレートとの一体化及び分離をすることができる効果が得られる。
本願の請求項で特定される発明は、請求項記載のローラ圧延装置において、前記ラムはさらに前記アクチュエータを付勢滅勢する制御手段を有し、前記制御手段は前記ラムの変位した位置を検出するセンサの出力信号で前記ピン部材の前記ラックプレートに対する進退動作を制御することを特徴とする。
本願の請求項で特定される発明によれば、センサのラム位置検知信号でラックプレートに対するピン部材を進退させるため、常に定位置でラムとラックプレートの一体化及び分離を自動的に行なうことが可能となる。
本願の請求項で特定される発明は、請求項記載のローラ圧延装置において、前記ラックプレートには前記ラムに固着されたガイドロッドが遊嵌される孔部が形成されていることを特徴とする。
本願の請求項で特定される発明によれば、ラックプレートに対するラムの空走をガイドロッドの遊嵌構造によって、簡易に且つ確実に遂行できる効果が得られる。
本発明に係るローラ圧延方法及び装置によれば、一組の圧延ローラ間に圧延される板材を供給し、該板材を前記圧延ローラの回転方向を変えることによって複数回にわたって圧延する。従って、圧延効率が向上するとともに、短時間に所望の板厚の板材が得られる。
さらに、圧延ローラを回転させる前に被加工物である板材を圧延ローラ間に突き当て、その直後に圧延ローラを回転させるようにしたので、確実に板材を圧延ローラ間に供給して噛ませることが可能となり、圧延ローラが空転することを回避することができる効果が得られる。
本実施の形態に係るローラ圧延装置を示す全体斜視図である。 本実施の形態に係るローラ圧延装置の板材加工前の初期位置を示す一部省略全体正面図である。 前記ローラ圧延装置において、圧延ローラが加工される板材と噛み合った状態の一部省略全体正面図である。 前記ローラ圧延装置において、一組の圧延ローラによって第1の圧延工程が営まれている状態の一部省略全体正面図である。 前記ローラ圧延装置において、第1の圧延工程が終了した状態の一部省略全体正面図である。 前記ローラ圧延装置において、第2の圧延工程が終了した状態の一部省略全体正面図である。 前記ローラ圧延装置において、第2の圧延工程が終了した後、ラムトラックプレートが離間した状態の一部省略全体正面図である。
以下、本発明に係るローラ圧延方法について、それを実施するための装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るローラ圧延装置10は、基本的に、ラム部14と、ラック部16と、ローラ部18と、板材供給部20とからなる。板材供給部20は、圧延加工される板材12をローラ部18に供給するものであって、矩形状のベース24上に設けられた基台60に配設される。なお、ベース24の隅角部には、柱状の係止部22が所定の高さで立設されている。この板材供給部20については、追って詳細に説明する。
ラム部14は、矩形状のラム34を有し、このラム34の上部に図示しない油圧シリンダのシリンダロッド35が連結される。ラム34の下部にはラック部16を構成するラックプレート30が装着される。具体的には、平板状のラックプレート30に複数の孔部44が形成され、これらの孔部44にガイドロッド36が遊嵌され、その一端部が前記ラム34の下部に係着されている。ガイドロッド36の他端部は拡径されて、頭部37を形成している。
ラックプレート30には、図2に示すように、その両側面にピン挿入穴46が水平方向に延在するように形成されている。これに関連して、ラム34の下部には前記ラックプレート30に近接して、ピン保持部40が設けられる。ピン保持部40は、その内部にピン41を進退自在に保持する。ピン41は、ピン駆動シリンダ42の図示しないシリンダロッド先端に連結されている。なお、前記ピン駆動シリンダ42を付勢制御するために、一方のピン駆動シリンダ42の背部にピン制御部43が設けられる。
複数のガイドロッド36の間にあって、ラックプレート30の下部に長尺な第1と第2のラック32a、32bの一端部が固着される。当該ラック32a、32bの他端部は垂直方向に延在してベース24側へと指向する。ラック32a、32bの一側面に等間隔に歯33が刻設される。図1から容易に了解されるように、ラック32a、32bは、ラックプレート30の側部両端部近傍から互いに平行に下方へと延在する。
前記ラック部16に関連してローラ部18が設けられる。実際、ローラ部18は、ベース24の長手方向側部に立設される一対のローラ支持部54a、54bを有し、この平板状のローラ支持部54a、54b間に上下に渡って所定間隔離間して第1ローラ軸56aと第2ローラ軸56bが橋架される。第1ローラ軸56aに第1圧延ローラ50aが軸支され、第2ローラ軸56bに第2圧延ローラ50bが軸支される。さらに、第1ローラ軸56aの一方の側部に同軸的に第1ピニオンギア52aが回転可能に保持されるとともに、この第1圧延ローラ50aの他方の側部に第2ピニオンギア52bが回転可能に軸支される。この場合、特に前記第1ピニオンギア52a、第2ピニオンギア52bの回転には所定以上のトルクを要するように設置されている。第1ピニオンギア52aは、第1ラック32aに噛合し、第2ピニオンギア52bは第2ラック32bに噛合する。この場合、第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bのその周面の間隔HOは、板材12を圧延加工する際に所望の厚さを得るための間隔である。
なお、図1に示すように、ローラ支持部54a、54bに垂直方向に等間隔に孔部55、55を複数個形成し、所望の孔部55、55に第1ローラ軸56aと第2ローラ軸56bを回転自在に挿入すれば、これら第1ローラ軸56a、56aに装着された第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bの離間距離HOを適宜選択することが可能となる。これによって、加工される板材12の厚さを調整することができる。
次に、板材供給部20について説明する。基台60上にシリンダ、好ましくは長尺なシリンダ66を配置し、そのシリンダロッド62は、ローラ部18側へと延在自在である。前記シリンダロッド62の先端部に、板材挟持部64が固着される。板材挟持部64は、一組の爪65aと65bを有し、これらの爪65a、65bは、相対的に開閉自在であるとともに、その爪65a、65bが互いに閉じたとき、板材12の端部をしっかりと挟持する。なお、図中、参照符号38は、センサを示す。前記センサ38は、磁気的に動作するものであっても良く、また光学的に動作するものであってもよい。ラム34の矢印Y方向の移動量を検知して、ピン制御部43に所定の信号を送るためのものである。
本実施の形態に係るローラ圧延装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作及び作用効果について、図2乃至図7を参照しながら説明する。
図2は本実施の形態に係るローラ圧延装置の初期状態を示す。この初期状態において、ラム34の隅角部に固着されたセンサ38は、P1の位置を検出する。この初期状態において、板材12は、厚さT0であり、且つ、その長さはW0である。前記の通り、第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bとはその周面の間隔が距離HOだけ離間している。ラム34に対してラックプレート30は距離Lだけ離間して、前記ガイドロッド36によって懸吊されている状態にある。
そこで、図示しない油圧シリンダを付勢して、シリンダロッド35を図において下方へ、すなわち、矢印Y2方向へと進動作させる。この場合、ガイドロッド36、36は、ラックプレート30の孔部44に遊嵌された状態であり、しかも、第1ピニオンギア52aと第2ピニオンギア52bは、第1ローラ軸56aと第2ローラ軸56bに対して、それぞれ相当の摩擦力を持って軸支されているために、ラック32a、32bは、噛合されている第1ピニオンギア52a、第2ピニオンギア52bを回転させることはなく、むしろ、ラックプレート30を上昇させるように作用する。実際、ラックプレート30はガイドロッド36、36に案内されて相対的に上昇する。結局、ラック32a、32bはラックプレート30とともに、下降動作をすることなく、静止状態にあり、従って、前記ラックプレート30はそのままの位置を保持し、ラム34はそれ自体のみ距離Lだけ下降する。これをラム34の空走動作と称する。さらに、シリンダロッド35が下降して、ラックプレート30の上面にラム34の下面が当接すると、図3の状態に至る。
一方、前記ラム34の空走期間中に、シリンダ66が付勢され、シリンダロッド62は板材挟持部64とともに板材12を矢印X方向へと移動させる。この結果、板材12の先端部は上下にHOの距離で離間する圧延ローラ50a、50b間に突き当てられる。
このラム34の空走動作が終了して、当該ラム34とラックプレート30とが密着すると、この位置、すなわち、ラム34の上面がP3にある位置はセンサ38によって検出され、その検出信号はピン制御部43に送信される。そこで、ピン制御部43は、ピン駆動シリンダ42を付勢し、ピン41をラックプレート30側に変位させ、ロックする。ラックプレート30は、ピン41をそのピン挿入穴46によって受け止め、これによって、ラム34とラックプレート30とが一体化される。
さらに、シリンダロッド35が下降すると、ラックプレート30は、ラム34と一体的に下降動作し、それによってラック32a、32bも下降動作する。そのとき、ラム34の下降する力は油圧シリンダによるために相当に大きく、これによって第1ピニオンギア52a、第2ピニオンギア52bが第1ラック32a、第2ラック32bとの噛合作用下に所定のトルク以上の回転力を得て、それぞれ回転動作をすることになる。
この間、既に加工されるべき板材12の先端部は、圧延ローラ50a、50bに突き当てられているので、該圧延ローラは空転することなく、板材12の先端部をしっかりと咥え込む。これによって、圧延動作が開始され(第1の圧延工程)、これら第1圧延ローラ50a、第2圧延ローラ50bの圧延作用下に板材12はその板厚を、図4に示すように、T1に加工されることになる。
ラム34とラックプレート30の下降動作は、ラム34の下面が係止部22の上端部に当接することによって終了する。この間、板材12は、例えば、その当初の厚さを2mmと仮定すると、第1圧延ローラ50a、第2圧延ローラ50bの間に挟持されて、矢印X1方向へと移動する際に、約1.3mm程度まで圧延されるに至る。一方、このような圧延動作は、必然的に板材12をその長さ方向と幅方向に展延させることになる。
なお、第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bは、板材12の圧延加工の期間中、機械的にその軸56a、56bが撓んだり、変位する場合がある。すなわち、第1圧延ローラ50a、第2圧延ローラ50bがその軸方向に直交する方向に撓むことによって所望の厚さに至るまで板材12を圧延加工することができない。そのために、本発明では、一旦進動作した板材12が、さらに第1圧延ローラ50a、第2圧延ローラ50bに挟持された状態で退動作させる。
先ず、図示しない油圧シリンダを付勢してシリンダロッド35、35を縮退させる。これによってラム34とともに、これに密着するラックプレート30の矢印Y1方向へと上昇し、ラック32a、32bも同様に上昇する。この結果、前記ラック32a、32bに噛合するピニオンギア52a、52bも逆転し、圧延ローラ50aは、時計方向へと回転するに至る。これとともに、シリンダ66を付勢してシリンダロッド62を縮退させる。これによって板材挟持部64は、矢印X2方向へと板材12を変位せしめる。この間、第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bは互いにその周面の間隔を一定にHOに維持しているために、再び板材12は圧延作用を受けることになる(第2の圧延工程)。
この場合、第1の圧延工程に供された板材12を再び圧延する際に、第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bがその軸線に直交する方向で撓む量は極めて少ない。既に、板材12は厚さT1に圧延されているからである。この第2の圧延工程では、ラム34とラックプレート30とは、ピン41がラックプレート30に挿入されて一体化された状態で、第1ラック32a、第2ラック32bを矢印Y1方向に上昇させ、従って、第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bが第1の圧延工程における圧延動作とは逆方向に回転動作するにしても、その間隔をHOに維持する。既に説明したように、第1の圧延工程によって板材12はその長さ方向と幅方向が拡張した展延された状態にある。このように圧延面積が拡大した板材12に対して第2の圧延工程開始時から一体的に上昇するラム34とラックプレート30によれば、結局、ラック32a、32bによるピニオンギア52a、52bの回転量を大きくすることができる。このことは、とりもなおさず圧延面積が拡大した板材12に対しても十分な圧延加工を施すことが可能となることを意味する。結局、前記第1圧延ローラ50aと第2圧延ローラ50bの挟圧作用下に板材12の厚さは更に、例えば、0.3mm薄めることができる。これによって、板材12の進動作及び退動作の工程のみで前記板材12に所望の厚さT2に至る圧延作用を施すことができる(図6参照)。
ラム34が所定位置P1に戻ると、センサ38は、その検出信号をピン制御部43に送信する。それによって、ピン駆動シリンダ32が、ピン41をラックプレート30のピン挿入穴46から退動せしめる。この結果、ラム34とラックプレート30とは、その一体的構成が解除され、第1ピニオンギア52aと第1ラック32a、第2ピニオンギア52bと第2ラック32bの回転トルクが大なるがゆえに、ラックプレート30はゆっくりと矢印Y2方向へと下降する。このようにして、ラム34とラックプレート30とが距離Lだけ離間した状態でローラ圧延装置10は原位置に復帰することになる(図7参照)。なお、板材供給部20では、板材挟持部64の爪65a、65bが相対的に開成され、圧延加工されて差厚のある板材12が取り出されることになる。
以下、本発明について、実施の形態を挙げて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々改変が可能なことは言うまでもない。
例えば、ラムは油圧シリンダによって上下動するように構成しているが、前記ラムをプレス加工機械の上下の加工動作に連動するようにすれば、プレス加工機械の応用範囲を拡張でき好適である。また、本発明の実施の形態では、上部の圧延ローラにピニオンギアを配設し、このピニオンギアにラックを噛合させているが、下部の圧延ローラにピニオンギアを取り付けたり、また上下の圧延ローラにピニオンギアをそれぞれ取着してもよいことは勿論である。
10…ローラ圧延装置 12…板材
14…ラム部 16…ラック部
18…ローラ部 20…板材供給部
30…ラックプレート 32a、32b…ラック
34…ラム 36…ガイドロッド
38…センサ 40…ピン保持部
41…ピン 42…ピン駆動シリンダ
43…ピン制御部 46…ピン挿入穴
50a、50b…圧延ローラ 52a、52b…ピニオンギア
54a、54b…ローラ支持部 56a、56b…ローラ軸
60…基台 62…ロッド
64…板材挟持部 66…シリンダ

Claims (7)

  1. 圧延加工される板材の板厚に対応する間隔で離間する第1と第2の圧延ローラ間に前記板材を供給する工程と
    ックが固着されたラックプレートに対し、ラムを相対的に変位させて該ラムを所定距離空走させる空走工程と、
    前記空走工程後に、前記ラムを前記ラックプレートに当接させて一体化させ該ラックプレートを変位自在に保持する保持工程と、
    前記保持工程後に、前記ラムの変位作用を前記ラックプレートに伝達し前記ラックを動作させて前記ラックに噛み合うピニオンギアを回転させ、前記ピニオンギアに同軸的に配設された前記第1と第2の圧延ローラのいずれか一方を回転させることで前記板材を介して他方も回転させ、前記第1と第2の圧延ローラを一方向に回転させつつ前記板材を第1の板厚に圧延する第1の圧延工程と、
    前記第1の圧延工程終了後に、前記ラムと前記ラックプレートの当接状態で前記ラムの変位作用を前記ラックプレートに伝達し前記ラックを動作させて前記ピニオンギアを回転させることで前記第1と第2の圧延ローラを他方向に逆転させつつ前記板材を第2の板厚に圧延し、前記第1の圧延工程における前記板材の加工面積よりも大となる圧延加工を施す第2の圧延工程と、
    を有することを特徴とするローラ圧延方法。
  2. 請求項1記載のローラ圧延方法において、前記空走工程中に、前記第1と第2の圧延ローラの間に前記板材を当接し、その後に前記第1及び第2の圧延工程を行うことを特徴とするローラ圧延方法。
  3. 圧延加工される板材の板厚に対応する間隔で離間する第1と第2の圧延ローラと、
    少なくとも前記第1と第2の圧延ローラのいずれか一方に同軸的に配設され該圧延ローラとともに回転するピニオンギアと、
    前記ピニオンギアと噛合し、該ピニオンギアを回転させるラックと、
    前記ラックを固着するラックプレートと、
    前記ラックプレートに当接して一体化し該ラックプレートを変位自在に保持するラムと、
    前記ラムを変位させることにより前記第1と第2の圧延ローラのいずれか一方と前記ピニオンギアを一体的に回転させる駆動源と、
    前記互いに離間する第1と第2の圧延ローラ間に前記板材を供給する板材供給部とからなり、
    前記駆動源の付勢作用下に、前記板材を加工する前に前記ラムを前記ラックプレートに対し相対的に変位させて所定距離空走させた後、前記ラムを前記ラックプレートと一体化させ、
    さらに前記ラムの変位作用を前記ラックプレートに伝達し前記ラックを動作させて前記ピニオンギアを回転させることで前記第1と第2の圧延ローラを正逆回転させ、前記板材供給部から供給される前記板材を進動作と退動作する間に圧延することを特徴とするローラ圧延装置。
  4. 請求項3記載のローラ圧延装置において、
    前記ラムには前記ラックプレートと該ラムと一体化して保持する固定手段を有することを特徴とするローラ圧延装置。
  5. 請求項4記載のローラ圧延装置において、
    前記固定手段はアクチュエータとピン部材とからなり、前記ラックプレートには前記ピン部材を受容する孔部が設けられていることを特徴とするローラ圧延装置。
  6. 請求項5記載のローラ圧延装置において、
    前記ラムはさらに前記アクチュエータを付勢滅勢する制御手段を有し、前記制御手段は前記ラムの変位した位置を検出するセンサの出力信号で前記ピン部材の前記ラックプレートに対する進退動作を制御することを特徴とするローラ圧延装置。
  7. 請求項3記載のローラ圧延装置において、
    前記ラックプレートには前記ラムに固着されたガイドロッドが遊嵌される孔部が形成されていることを特徴とするローラ圧延装置。
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