JPH0810808A - 簡易圧延機 - Google Patents

簡易圧延機

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JPH0810808A
JPH0810808A JP14189294A JP14189294A JPH0810808A JP H0810808 A JPH0810808 A JP H0810808A JP 14189294 A JP14189294 A JP 14189294A JP 14189294 A JP14189294 A JP 14189294A JP H0810808 A JPH0810808 A JP H0810808A
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JP
Japan
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rolling
gear
roll
movable
rolling roll
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JP14189294A
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Inventor
Takashi Kawamura
隆 川村
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KAWAMURA KOGYO KK
Original Assignee
KAWAMURA KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スーパーアロイのような難加工材、その他の
材料を従来の鍛造機と比べると騒音、振動少なく安全に
所望の断面形状及び寸法の棒材や、所定厚みの板材に塑
性加工でき、大がかりな一般的な圧延機に比べると構造
簡単にして小型に安価に済み、また、材料のキズとり等
のために鍛造動作も可能である簡易圧延機を提供する。 【構成】 定位置圧延ロール1と、これと対をなし、該
圧延ロール1に対し接近離反可能の可動圧延ロール2
と、可動圧延ロール2を定位置圧延ロール1に対し接近
離反駆動する第1駆動装置3と、定位置圧延ロール1を
回転駆動する第2駆動装置4と、定位置圧延ロール1の
回転に可動圧延ロール2を反対方向に連動回転させる連
動機構5とを備えた簡易圧延機A。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被圧延材料から所望の
断面形状及び寸法の棒材や所定厚みの板材等を製造する
簡易圧延機に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、いわゆるスーパーアロイ(超合
金)と称されている超耐熱性、超耐食性、或いはその双
方の性質等を有する合金、例えばニッケル基超合金、コ
バルト基超合金、鉄基超合金などのように工具による切
削等の加工を行うとその工具寿命を著しく短くする所謂
難加工材が各種分野で使用されている。
【0003】このような難加工材は工具による加工も行
われるが、塑性加工により得られる製品については鍛造
により製造されることが多い。鍛造が採用されるのは、
スーパアロイのような難加工材による製品は、材料に鍛
造性があることが多く、また、一般に多品種少量生産品
であるため通常の圧延機のような大がかりな機械に比べ
ると小型のものも多々ある鍛造機による方が安価に済む
等の理由による。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鍛造に
よる塑性加工は激しい騒音、振動を伴うのでこれが公害
の一因となっている。また、騒音、振動を伴うので作業
環境が悪化するうえ、鍛造作業は危険を伴うので、鍛造
作業者の採用が困難となっている。さらに、スーパーア
ロイのような材料からなる製品の鍛造による生産性はい
ちいじるしく低く、これがスーパーアロイ製品のコスト
高を招き、その市場普及が困難な大きい原因となってい
る。
【0005】目的とする製品によっては圧延加工も可能
であり、圧延機は鍛造機に比べると騒音、振動が少な
く、生産性もよいという利点があるものの、既述のよう
に大がかりとなり、設置費用が高価につくという問題が
ある。そこで本発明はスーパーアロイのような難加工
材、その他の材料を従来の鍛造機と比べると騒音、振動
少なく、安全に所望の断面形状及び寸法の棒材や、所定
厚みの板材に生産性よく塑性加工でき、大がかりな一般
的な圧延機に比べると構造簡単にして小型に安価に済
み、また、材料のキズとり等のために鍛造動作も可能で
ある簡易圧延機を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、定位置に設けられた圧延ロールと、該圧延ロ
ールと対をなし、該圧延ロールに対し接近離反可能に設
けられた可動圧延ロールと、該可動圧延ロールを前記定
位置圧延ロールに対し接近離反駆動する第1駆動装置
と、前記定位置圧延ロールを回転駆動する第2駆動装置
と、前記定位置圧延ロールの回転に前記可動圧延ロール
を反対方向に連動回転させる連動機構とを備え、該連動
機構は、前記両圧延ロールのそれぞれに回転中心線を同
じくして該ロールとともに回転するように設けられた歯
車と、該両歯車間を連絡する偶数個の順次噛み合う歯車
からなる歯車列と、該歯車列を支持する第1及び第2の
アームとを備えており、該両アームはそれらの一端部が
前記歯車列中の一つの歯車を回転可能に支持するととも
に相互に回転可能に連結され、該第1アーム他端部は前
記定位置圧延ロールに、それに設けられた前記歯車の回
転中心線周りに回転可能に連結され、該第2アーム他端
部は前記可動圧延ロールに、それに設けられた前記歯車
の回転中心線周りに回転可能に連結され、前記歯車列中
の残りの歯車のそれぞれは該第1又は第2のアームに回
転可能に支持されている簡易圧延機を提供するものであ
る。
【0007】前記可動圧延ロールの前記定位置圧延ロー
ルに対する接近離反は、例えば該定位置圧延ロールに対
し接近離反可能の可動フレームを設け、これに可動圧延
ロールを回転可能に支持させ、該可動フレームを駆動す
ることで行える。前記可動圧延ロールを前記定位置圧延
ロールに対し接近離反駆動する第1駆動装置としては、
代表的には前記可動圧延ロールを支持する可動フレー
ムに連結されて該可動フレームを往復駆動する油圧作動
等のピストンシリンダ装置が考えられるが、これに限定
されるものではなく、例えば、前記可動圧延ロールの
移動方向に平行な直線部分を有するように回動可能に設
置したチエーン及び該チエーンの往復回動駆動部(例え
ばチエーンに連結されたピストンシリンダ装置、該チエ
ーンを巻き掛けたチエーンスプロケットを往復回転させ
る回転モータ等)を備え、該チエーンの一部を前記可動
圧延ロールを支持する可動フレームに連結したものや、
前記可動圧延ロールを支持する可動フレームの移動方
向に沿ってラックを設置し、該ラックに該可動フレーム
上に設けたピニオンを噛み合わせ、該ピニオンを該可動
フレーム上のモータで往復回転駆動するもの等も考えら
れる。
【0008】前記定位置圧延ロールを回転駆動する第2
駆動装置としては、例えばピストンシリンダ装置と、
該装置のピストンロッドの往復動作を前記定位置圧延ロ
ールの歯車に伝えて該歯車を回転させる、ラック・ピニ
オン機構を含む歯車伝動装置とを備えたものや、前記
定位置圧延ロールの歯車をチエーン伝動装置を介して駆
動部により回転駆動するもの等が考えられる。後者のチ
エーン伝動装置を採用する場合、さらに、該伝動装置に
おけるチエーンをピストンシリンダ装置で往復駆動する
もの、該チエーンを回転モータで一方向に、又は往復駆
動するもの等が考えられる。
【0009】また、前記可動圧延ロールを、前述のよう
に前記定位置圧延ロールに接近離反可能の可動フレーム
に回転可能に支持させ、少なくとも一対のラックギアを
該可動フレームの近傍に、間隔を開けて可動フレーム移
動方向に平行に設置し、前記可動フレームには該対ラッ
クギアに噛み合って該可動フレームの両側部分の移動距
離を均等化するギア列を設けてもよい。
【0010】
【作用】本発明の簡易圧延機によると、第1駆動装置の
運転により可動圧延ロールを定位置圧延ロールに対し接
近又は離反移動させて該定位置圧延ロールに対し所望の
間隔に配置できる。このとき、連動機構において第1及
び第2のアームは、それらの相互連結部分を頂点とし
て、可動圧延ロールの位置に応じた角度で山形に折れ曲
がった状態となり、且つ、可動圧延ロールに対して設け
た歯車は定位置圧延ロールに対して設けた歯車に、第1
及び第2アームに支持されている歯車列にて連動可能状
態に維持される。また、可動圧延ロールが移動すると
き、該歯車列中の定位置圧延ロールの歯車に噛み合って
いるものはその歯車の周りに、可動圧延ロールの歯車に
噛み合っているものはその歯車の周りに、それぞれ自転
しつつ遊星回転する。
【0011】被圧延材料の圧延にあたっては、可動圧延
ロールを第1駆動装置の運転にて定位置圧延ロールに対
し被圧延材料を圧延するに適当な間隙をおいて配置す
る。また、可動圧延ロールのかかる配置に先立って、又
は該配置とともに、或いは該配置のあと、第2駆動装置
の運転により定位置圧延ロールを駆動し、回転開始させ
るとともに、該ロールの回転に可動圧延ロールを連動回
転させる。
【0012】ここで被圧延材料を、適当な材料供給装
置、例えばそれ自体既に知られている鍛造用マニピュレ
ータで支持して両圧延ロール間に供給挿入し、熱間又は
冷間にて圧延する。この圧延操作により材料供給側とは
反対側に出てくる材料は、必要に応じ、適当な材料引取
装置、例えば反対側で待ち受けるもう1台の鍛造用マニ
ピュレータにて引き取ることができる。
【0013】圧延操作は被圧延材料の材質、求める最終
品の形状や寸法等に応じて一度、又は複数回繰り返し行
う。複数回繰り返す場合、両圧延ロールによる圧延方向
(圧延時の材料通過方向)はいつも同方向でもよいが、
圧延ロールを往復回転駆動できるときは、圧延ロールを
往復回転させて材料を往復動させてもよい。また、圧延
操作を複数回繰り返す場合、材料を両圧延ロール間に完
全に通過させたのち、挿入しなおしてもよく、圧延ロー
ルを往復回転駆動できるときは、材料を両圧延ロール間
に通過させてしまう前に両圧延ロールを反対方向に駆動
して材料を供給側へ復帰移動させ、この往復動作を繰り
返すこともできる。また、圧延操作を複数回繰り返す場
合、必要に応じ、両圧延ロール間隙を次第に変更する。
【0014】かくして断面形状4角、6角、8角等の棒
材や、断面形状が円形に近い又は実質上円形の丸棒等の
棒材や、所定厚さの板材が製造される。また、本発明簡
易圧延機によると、第1駆動装置により可動圧延ロール
を往復移動させることで、材料に対し鍛造動作を行わせ
ることもできる。例えば、圧延操作において材料にキズ
を発見したときに、第2駆動装置による両圧延ロールの
回転駆動を止め、該キズの部分にそれ自体知られている
キズ取り用たがねを当てがう等して第1駆動装置により
可動圧延ロールを往復動させ、その部分に対し鍛造動作
させることでキズ取り作業を行える。
【0015】なお、可動圧延ロールが、定位置圧延ロー
ルに接近離反可能の可動フレームに回転可能に支持さ
れ、少なくとも一対のラックギアが該可動フレームの近
傍に、間隔を開けて可動フレーム移動方向に平行に設置
され、可動フレームには該対ラックギアに噛み合って該
可動フレームの両側部分の移動距離を均等化するギア列
が設けられるときは、それだけ可動圧延ロールの往復動
作が円滑化する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1及び図2は本発明の1実施例を示しており、
図1はその正面図、図2はその側面図である。図3及び
図4は本発明の他の実施例を示しており、図3はその正
面図、図4は図3のX−Xに沿う断面図である。
【0017】図1及び図2の簡易圧延機Aは、定位置に
水平に配置された定位置圧延ロール1及びその上方にロ
ール1と平行に配置された、ロール1と実質上同径の可
動可延ロール2を備えている。定位置圧延ロール1はロ
ール軸11を備えており、該軸の両端部が、圧延機フレ
ーム6下部に立てた左右一対の軸受部12、12に回転
可能に支持されている。
【0018】可動圧延ロール2はロール軸21を有し、
該軸の両端部は可動フレーム22における左右一対の軸
受部221、221に回転可能に支持されている。可動
フレーム22は圧延機フレーム6の上部に立設した油圧
作動のピストンシリンダ装置3のピストンロッド31に
連結されて吊り下げ支持されており、該ロッド31の進
退により可動フレーム22が昇降し、それによって可動
圧延ロール2が定位置圧延ロール1に対し接近離反でき
る。ここでは装置3が可動圧延ロール2を定位置ロール
1に対し接近離反駆動する第1駆動装置となっている。
【0019】可動フレーム22の前後それぞれにおいて
該フレームの近傍に左右一対のラックギア23、23が
配置されており、各ラックギア23は圧延機フレーム6
において上下に延びる部材231に固定され、可動フレ
ーム22の昇降方向に上下に延びている。可動フレーム
22の前面及び後面のそれぞれには、各左右一対のラッ
クギア23、23に噛み合うギア列24が支持されてい
る。各ギア列24はここでは可動フレーム22に回転可
能に支持された4個の同サイズの順次噛み合う歯車から
なっている。
【0020】この各ギア列24と対応する一対のラック
ギア23、23との噛み合いにより、可動フレーム22
の左右両側部分、従って可動圧延ロール22の左右両端
部は同じ距離だけ均等に昇降でき、その不都合な傾斜が
防止され、円滑な圧延を達成できるようになっている。
定位置圧延ロール1は第2駆動装置4により回転駆動さ
れる。装置4は、圧延機フレーム6の、前記定位置圧延
ロール1の下方部分に搭載した油圧作動のピストンシリ
ンダ装置41と、そのピストンロッド411に連結さ
れ、ガイド部材43に沿って往復動できるラックギア4
2と、該ラックギアに噛み合うピニオン44と、ピニオ
ン軸441の両端部に嵌合固定した、ピニオン44より
大径の中間歯車45と、各歯車45が噛み合う、該歯車
45より小径の、ロール軸11上に固定された歯車46
とからなっている。ピストンシリンダ装置41及びラッ
クギア42は圧延ロール1、2に対し直角に、且つ、水
平に配置されている。ピニオン44及び大径歯車45は
ピニオン軸441にてフレーム6に回転可能に支持され
ている。ピストンシリンダ装置41を運転してそのピス
トンロッド411を往復動させることでラックギア42
を往復動させると、ピニオン44及び大径歯車45が同
時に、そしてさらにロール軸11上の歯車46がそれぞ
れ往復回転し、かくして定位置圧延ロール1が往復回転
駆動される。
【0021】上下の両圧延ロール1、2は連動機構5で
連絡されている。本例での連動機構5は、定位置圧延ロ
ール1のロール軸11の両端部にそれぞれロール1と回
転中心線を同じくして嵌合固定された歯車51、可動圧
延ロール2のロール軸21の両端部にそれぞれロール2
と回転中心線を同じくして嵌合固定された歯車52、及
び上下に対応する各歯車51、52間を連絡する、順次
噛み合う歯車53、54、55、56からなる歯車列5
0を含んでいる。歯車51、52は同サイズであり、歯
車列50の歯車は同サイズである。
【0022】連動機構5はさらに、左右の各歯車列50
に対し、一対の第1アーム57、57及び一対の第2ア
ーム58、58を含んでいる。各第1アーム57はその
下端部でロール軸11に回転可能に嵌合連結されてお
り、歯車51の回転中心線周りに回転できる。また、各
第2アーム58はその上端部でロール軸21に回転可能
に嵌合連結されており、歯車52の回転中心線周りに回
転できる。
【0023】各歯車列50におけるロール1寄りの歯車
53は歯車51に噛み合っており、ロール2寄りの歯車
56は歯車52に噛み合っている。途中の一つの歯車5
5は第1アーム57の上端部と、これに重ね配置された
第2アーム58の下端部に一本の軸550で回転可能に
支持されており、第1、第2アーム57、58はこの軸
550で相互に回動可能に連結されている。そして、歯
車53、54は第1アーム57に、歯車56は第2アー
ム58にそれぞれ回転可能に支持されている。
【0024】かくして、定位置圧延ロール1がある方向
に回転駆動されると、その回転が各歯車51、歯車列5
0及び歯車52と順次伝えられ、可動圧延ロール2が反
対方向に連動回転する。また、可動圧延ロール2が昇降
すると、該ロール2の位置に応じて、相互に連結された
第1、第2アーム57、58が、それらの相互連結部分
を頂点として、該ロール2の位置に応じた角度で山形に
二つ折りの姿勢をとる。そして、ロール2の昇降に伴
い、歯車列50中の歯車53がロール軸11上の歯車5
1の周りに自転しつつ遊星回転し、歯車56がロール軸
21上の歯車52の周りに自転しつつ遊星回転する。
【0025】以上説明した簡易圧延機Aによる被圧延材
料Mの圧延にあたっては、可動圧延ロール2を、ピスト
ンシリンダ装置3の運転にて、定位置圧延ロール1に対
し被圧延材料Mを圧延するに適当な間隙をおいて配置す
る。また、可動圧延ロール2のかかる配置に先立って、
又は該配置とともに、或いは該配置のあと駆動装置4の
ピストンシリンダ装置41の運転により定位置圧延ロー
ル1を駆動し、回転開始させるとともに、該ロール1の
回転に可動圧延ロール2を連動回転させる。
【0026】ここで被圧延材料Mを、適当な材料供給装
置、例えばそれ自体既に知られている鍛造用マニピュレ
ータで支持して両圧延ロール1、2間に供給挿入し、熱
間又は冷間にて圧延する。この圧延操作により材料供給
側とは反対側に出てくる材料は、必要に応じ、適当な材
料引取装置、例えば反対側で待ち受けるもう1台の鍛造
用マニピュレータにて引き取ることができる。
【0027】圧延操作は被圧延材料Mの材質、求める最
終品の形状や寸法等に応じて一度、又は複数回繰り返し
行う。複数回繰り返す場合、両圧延ロール1、2による
圧延方向(圧延時の材料通過方向)はいつも同方向でも
よいが、圧延ロール1、2を往復回転させて材料を往復
動させてもよい。また、圧延操作を複数回繰り返す場
合、材料Mを両圧延ロール1、2間に完全に通過させた
のち、挿入しなおしてもよく、また、材料Mを両圧延ロ
ール1、2間に通過させてしまう前に両圧延ロール1、
2を反対方向に駆動して材料を供給側へ復帰移動させ、
この往復動作を繰り返すこともできる。また、圧延操作
を複数回繰り返す場合、必要に応じ、ピストンシリンダ
装置3にて可動圧延ロール2を移動させ、両圧延ロール
1、2間隙を次第に変更する。
【0028】かくして断面形状4角、6角、8角等の棒
材や、断面形状が円形に近い又は実質上円形の丸棒等の
棒材や、所定厚さの板材が製造される。また、この簡易
圧延機Aによると、ピストンシリンダ装置3により可動
圧延ロール2を昇降させることで、材料Mに対し鍛造動
作を行わせることもできる。例えば、圧延操作において
材料Mにキズを発見したときに、両圧延ロール1、2の
回転駆動を止め、該キズの部分にそれ自体知られている
キズ取り用たがねを当てがう等して可動圧延ロール2を
昇降動させ、その部分に対し鍛造動作させることでキズ
取り作業を行える。
【0029】次に図3及び図4に示す簡易圧延機Bにつ
いて説明する。この圧延機Bは、定位置圧延ロール1を
回転駆動する第2駆動装置40の点及び圧延機フレーム
60の形状の点を除けば、前記圧延機Aと実質上同構
造、作用のものであり、圧延機Aと同じ部品については
同じ参照符号を付してある。同部品についての説明は省
略する。
【0030】この圧延機Bにおける第2駆動装置40
は、第1駆動装置であるピストンシリンダ装置3の両側
において、圧延機フレーム60上に搭載した一対の油圧
作動のピストンシリンダ装置401、401と、各装置
401に対応させて圧延機フレーム60の上部及び下部
にそれぞれ回転可能に搭載したチェーンスプロケット4
02、403と、上下に対応するスプロケット402、
403に巻き掛けたチェーン404と、下側のスプロケ
ット軸に嵌合固定した歯車405とを備えており、各ピ
ストンシリンダ装置401のピストンロッド401aは
部材406を介して対応するチェーン404に連結され
ており、歯車405は定位置圧延ロール1のロール軸1
1上の歯車46に噛み合っている。歯車405は歯車4
6より大径である。
【0031】この駆動装置40によると、ピストンシリ
ンダ装置401のピストンロッド401aを進退させる
ことでチェーン404及び大径歯車405を往復回転さ
せ、それによってロール軸11上の歯車46及び圧延ロ
ール1を往復回転させることができる。さらに連動機構
5にて可動圧延ロール2も往復回転させることができ
る。
【0032】以上説明した圧延機A、B(中でも圧延機
A)では、全体的に構造が簡素化されており、それだけ
小型に安価に提供できる。また、駆動装置4、40の油
圧ピストンシリンダ装置41、401により簡単に大動
力を得て、この大動力で圧延ロール1、2を連動回転さ
せることができるので、円滑に圧延加工を行える。さら
に、従来の鍛造機と比べると、圧延加工中の騒音、振動
が無いと言えるほど著しく低減しており、安全でもあ
る。
【0033】被圧延材料としては、スーパーアロイのよ
うな難加工材であっても、その他の材料であっても圧延
加工可能なものであればよい。
【0034】
【発明の効果】本発明によると、スーパーアロイのよう
な難加工材、その他の材料を従来の鍛造機と比べると騒
音、振動少なく、安全に所望の断面形状及び寸法の棒材
や、所定厚みの板材に生産性よく塑性加工でき、大がか
りな一般的な圧延機に比べると構造簡単にして小型に安
価に済み、また、材料のキズとり等のために鍛造動作も
可能である簡易圧延機を提供することができる。
【0035】定位置圧延ロールを回転させる第2駆動装
置が、ピストンシリンダ装置と、該装置のピストンロッ
ドの往復動作を前記定位置圧延ロールの歯車に伝えて該
歯車を回転させる、ラック・ピニオン機構を含む歯車伝
動装置とを備えているときは、全体構造が簡素化され、
該ピストンシリンダ装置により簡単に大きい動力を得
て、これを確実に圧延ロールに伝え、円滑な圧延機動作
を得ることができる。
【0036】可動圧延ロールが、定位置圧延ロールに接
近離反可能の可動フレームに回転可能に支持され、少な
くとも一対のラックギアが該可動フレームの近傍に、間
隔を開けて可動フレーム移動方向に平行に設置され、可
動フレームには該対ラックギアに噛み合って該可動フレ
ームの両側部分の移動距離を均等化するギア列が設けら
れるときは、それだけ可動圧延ロールの往復動作が円滑
化し、ひいては圧延機全体の動作が円滑化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の正面図である。
【図2】図1の実施例の側面図である。
【図3】本発明の他の実施例の正面図である。
【図4】図2のX−X線に沿う断面図である。
【符号の説明】
A 簡易圧延機 1 定位置圧延ロール 11 ロール軸 51、46 ロール軸11上の歯車 2 可動圧延ロール 21 ロール軸 52 ロール軸21上の歯車 22 可動フレーム 23 ラックギア 24 可動フレーム22上のギア列 3 ピストンシリンダ装置(第1駆動装置) 4 第2駆動装置 41 ピストンシリンダ装置 411 ピストンロッド 42 ラックギア 43 ラックガイド 44 ピニオン 45 歯車 5 連動機構 50 歯車列 53、54、55、56 歯車 57 第1アーム 58 第2アーム 6 圧延機フレーム B 簡易圧延機 40 第2駆動装置 401 ピストンシリンダ装置 401a ピストンロッド 402、403 チェーンスプロケット 404 チェーン 405 歯車 60 圧延機フレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定位置に設けられた圧延ロールと、該圧
    延ロールと対をなし、該圧延ロールに対し接近離反可能
    に設けられた可動圧延ロールと、該可動圧延ロールを前
    記定位置圧延ロールに対し接近離反駆動する第1駆動装
    置と、前記定位置圧延ロールを回転駆動する第2駆動装
    置と、前記定位置圧延ロールの回転に前記可動圧延ロー
    ルを反対方向に連動回転させる連動機構とを備え、該連
    動機構は、前記両圧延ロールのそれぞれに回転中心線を
    同じくして該ロールとともに回転するように設けられた
    歯車と、該両歯車間を連絡する偶数個の順次噛み合う歯
    車からなる歯車列と、該歯車列を支持する第1及び第2
    のアームとを備えており、該両アームはそれらの一端部
    が前記歯車列中の一つの歯車を回転可能に支持するとと
    もに相互に回転可能に連結され、該第1アーム他端部は
    前記定位置圧延ロールに、それに設けられた前記歯車の
    回転中心線周りに回転可能に連結され、該第2アーム他
    端部は前記可動圧延ロールに、それに設けられた前記歯
    車の回転中心線周りに回転可能に連結され、前記歯車列
    中の残りの歯車のそれぞれは該第1又は第2のアームに
    回転可能に支持されている簡易圧延機。
  2. 【請求項2】 前記第2駆動装置が、ピストンシリンダ
    装置と、該装置のピストンロッドの往復動作を前記定位
    置圧延ロールの歯車に伝えて該歯車を回転させる、ラッ
    ク・ピニオン機構を含む歯車伝動装置とを備えている請
    求項1記載の簡易圧延機。
  3. 【請求項3】 前記可動圧延ロールは、前記定位置圧延
    ロールに接近離反可能の可動フレームに回転可能に支持
    されており、少なくとも一対のラックギアが該可動フレ
    ームの近傍に、間隔を開けて可動フレーム移動方向に平
    行に設置されており、前記可動フレームには該対ラック
    ギアに噛み合って該可動フレームの両側部分の移動距離
    を均等化するギア列が設けられている請求項1又は2記
    載の簡易圧延機。
JP14189294A 1994-06-23 1994-06-23 簡易圧延機 Withdrawn JPH0810808A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011011242A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Honda Motor Co Ltd ローラ圧延方法及びその装置

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JP2011011242A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Honda Motor Co Ltd ローラ圧延方法及びその装置

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