JP5584421B2 - 二重構造織物及びその製法 - Google Patents

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Description

本発明は、二重構造織物、及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、表面にのみ撥水剤を付与し、裏側には緯糸にセルロース系複合繊維を使用することで吸水性能を付与された撥水性と吸水性の両者を兼ね備えた二重構造織物に関する。
雨水を防止し、かつ発汗した時に吸水性を有し蒸れを防止するために、布帛の表面撥水、裏面吸水は従来から実施されてきた。
しかしながら、表面に付与した撥水剤の浸透が大きく、裏面にまで浸透したり、逆に、裏面側に付与した吸水剤の浸透が大きく、表面に浸透したりして、表面撥水/裏面吸水は困難であった。
以下の特許文献1、2、及びび3には、二層構造織編地が開示されている。特に、特許文献1には、二層構造織編地の少なくとも一方の面にポリエステル系繊維よりなるパイルを配置してなり、前記パイルを有する片方の面に吸水剤を付与し、他方の面に撥水剤を付与してなることを特徴とする吸水・撥水性の二層構造織編地が開示されている。特許文献1には、「布帛を、少なくとも一方の面にポリエステル系繊維よりなるパイルを有する二層構造織編地とし、ポリエステル系繊維よりなるパイルを有する一方の面に吸水剤を付与すると共にもう一方の面に撥水剤を付与すると、吸水剤が付与される表面積が大きくなり、しかも吸水剤がパイル状になった繊維の内部まで浸透して強固に付与されるために、洗濯や使用によっても短期間に失われない耐久性のある高い吸水性能を有し、それと共に優れた撥水性を有する布帛が得られる」と記載されていあるが、かかる構成に従うと、布帛が厚くなり、布帛の目付が大きくなってしまう。即ち、表面側に付与した撥水剤が裏面側にまで浸透せず、しかも裏面側に付与した吸水剤が表面側にまで浸透しないようにするためには、どうしても布帛を厚くする必要があるが、布帛を厚くすると目付が大きくなり、衣服などにしたときに軽量性や着用性などを損なうという欠点がある。したがって、従来技術の方法で得られる織物は、十分に満足できる吸水性能を有していない。
特開2002−266249号公報 特開2007−092190号公報 特開2007−092191号公報
本発明が解決しょうとする課題は、生地表面の撥水防水性能と生地裏面の吸水性、透湿性を兼ね備えた二重構造織物であって、ソフトな風合いを兼ね備えたものを提供することである。更に詳しくは、本発明が解決しようとする課題は、帯電防止性に優れていて、スポーツやアスレチック用のアウターウエアなどにも好適な繰返し洗濯での耐久撥水性及び吸水性に優れる布帛を提供することである。
本発明の二層構造織物の表組織を構成する糸は、例えば、単糸繊度が0.5デシテックス以下であるポリエステル系繊維であり、裏組織を構成する糸はセルロース系複合繊維からなる。本発明の二層構造織物の生地表面には撥水加工が施されており、着用や洗濯を繰り返しても裏面は劣化しないため、機能を保持することができ、アクリル樹脂等のコーティング剤が肌に触れることでのベタツキを感じることもない。
本発明は、具体的には、以下のとおりである:
[1]二層構造織物であって、該織物の一方の面は、熱可塑性合成繊維を配置し、かつ、該一方の面の撥水性は、JIS L−1092に準じて評価される点数評価が70〜100であり、該織物の他方の面は、セルロース繊維を含む糸条を配置し、かつ、JIS L−1907に従って評価される吸水性が30秒以下であることを特徴とする二層構造織物。
[2]前記熱可塑性合成繊維はポリエステル系合成繊維である、前記[1]に記載の二層構造織物。
[3]前記二層構造織物の経糸のカバーファクターと緯糸のカバーファクターの比が1.2〜1.8の範囲である、前記[1]又は[2]に記載の二層構造織物。
[4]前記二層構造織物は、緯二重組織、及び/又は経二重組織である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の二重構造織物。
[5]前記熱可塑性合成繊維を配置する面に撥水剤を付与するステップ、及び前記セルロース繊維を含む糸条を配置する面に吸水剤を付与するステップを含む、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の二層構造織物の製造方法。
本発明の二層構造織物の少なくとも一方の面は、熱可塑性合成繊維を配置しており、撥水度が70〜100であり、他方の面が、セルロース繊維を含む糸条を配置し、吸水性が30秒以下である事を特徴により洗濯や着用などによっても短期間に失われず、洗濯繰返し10回においても、耐久性のある高い撥水性、及び吸水性能を有している。
さらに、本発明の二層構造織編地は、静電気がたまりにくく、耐久性に優れる帯電防止性能を有し、摩擦帯電圧特性は、500V以下が好ましく、より好ましくは400V以下であり、さらに洗濯繰返し10回においても、耐久性のある高い摩擦帯電圧特性を有している。
本発明において、洗濯繰返し10回後の撥水性は、60〜100点が好ましく、より好ましくは70〜90点である。洗濯繰返し10回後の吸水性は、40秒以下が好ましく、より好ましくは25秒以下である。洗濯繰返し10回後の摩擦帯電圧特性は、700V以下であり、より好ましくは、300〜500Vである。
本発明の製造方法による場合は、撥水剤の吸水面への浸透を防止しながら、二層構造織編地の撥水面に撥水剤を円滑に付与することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の二層構造織物は、少なくとも一方の面が、熱可塑性合成繊維を配置しており、他方の面は、セルロース繊維を含む糸条を配置している。本発明の二層構造織物としては、織物組織が、一般に“2重組織”、“重ね組織”などと称される二層構造をなす織物であれば何れでもよく、二層構造織物における織組織の形態は特に制限されない。
二層構造織地の織物形態は、例えば、平織物、2ウエイ平織物、1ウエイ平織物などの何れであってもよい。
具体的には、二層構造織物の例としては、緯二重組織及び/又は経二重組織であることが好ましく、経糸1種と緯糸2種を用いてなる緯2重平織物、経糸2種と緯糸1種を用いてなる経2重平織物、経糸2種と緯糸2種を用いてなる経緯2重平織物、経糸1種と緯糸1種を用いてなる平織物などが挙げられる。
二層構造織物に用いられる熱可塑性合成繊維としてはポリエステル系繊維の何れもが使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維などが挙げられる。ポリエステル系繊維としては、丸形断面繊維又は異形断面繊維の何れであってもよい。好ましくは異形断面繊維であり、異型度は3〜5である。
本発明の二層構造織物の経糸のカバーファクターと緯糸のカバーファクターの比は、好ましくは、1.2〜1.8の範囲である。織物のカバーファクターは、下記式(1)〜式(3)により算出する:
Figure 0005584421
{式中、CFp:経糸のカバーファクター、Dp:経糸の繊度(デシテックス)、そしてNp:経糸密度(本/2.54cm)である。};
Figure 0005584421
{式中、CFf:緯糸のカバーファクター、Df:緯糸の繊度(デシテックス)、そしてNf:緯糸密度(本/2.54cm)である。};
CF比=CFp/CFf 式(3)
{式中、CF比:経糸のカバーファクターと緯糸のカバーファクターとの比である。}。
本発明において、経糸のカバーファクターが緯糸のカバーファクターよりも大きな範囲とすることで、緯糸に比べて、経糸の糸配置密度が大きくなり、水滴の進入を防ぎ、撥水性を高めることができる。特に経糸が緯糸に比べて、選択的に表面に出る織組織である、サテン織物、例えば、5枚朱子織物(経2重織物)が好ましい。
本発明の二層構造織物では、少なくとも一方の面の熱可塑性合成繊維を配置している方に撥水剤を付与し、他方の面がセルロース繊維を含む糸条に吸水剤を付与するものである。
熱可塑性合成繊維を配置している面に付与される撥水剤としては、繊維に対して従来から用いられている撥水剤の何れもが使用でき、代表例としては、フッ素樹脂系撥水剤、シリコーン樹脂系撥水剤を挙げることができる。また、1種類の撥水剤のみを使用しても又は2種類以上の撥水剤を併用してもよい。なお、架橋剤として、例えば、メラミン系架橋剤やイソシアネート系架橋剤などを併用すると、耐久性がより高くなる。
二層構造織物のもう片方の面への撥水剤の付与量は、撥水剤の種類などに応じて調整し得るが、一般的には二層構造織物1m2当たりの撥水剤の付与量(固形分換算)が0.01〜2.0g程度であることが好ましく、0.05〜1.0g程度あることが好ましい。
撥水剤の付与量が少なすぎると、二層構造織物のもう片方の面に撥水性を十分に付与できにくくなり、一方撥水剤の付与量が多すぎると、二層構造織物の風合が硬くなり易い。
撥水剤を二層構造織物のもう片方の面に付与するに当たっては、撥水剤を水やその他の液体媒体に溶解又は分散させた溶液又は分散液を塗布する方法が好ましく用いられる。
その際の撥水剤の溶液又は分散液中での濃度は、撥水剤の種類などに応じて調整し得るが、水溶液では一般的に1〜25質量%程度の濃度とすることが好ましい。
撥水剤水溶液の濃度が1質量%未満であると、十分な撥水性を付与しにくくなり、一方、25質量%を超えると撥水剤の付与量が過多になって風合が硬くなったり、チョークマークやクラックマークなどが発生し易くなる。
撥水剤の付与方法は特に制限されず、吸水剤の付与方法と同様に、例えば、フラットスクリーンプリント法、ロータリースクリーンプリント法、ローラープリント法、グラビアロール法、キスロール法、泡加工機による方法などであることができる。
二層構造織物の片方の面に撥水剤を塗布した後に、乾燥し、熱処理することにより、撥水剤をもう片方の面に強固に付着させることができる。
乾燥は一般的には100〜120℃程度の温度で、また熱処理は、一般的には150〜180℃程度の温度で行うことが好ましい。
二層構造織物の他方の面に配置されたセルロース繊維を含む糸条に吸水剤を付与する方法は特に制限されず、片面のみに吸水剤を付与し得る方法であれば、何れの方法で行ってもよく、例えば、フラットスクリーンプリント法、ロータリースクリーンプリント法、ローラープリント法、グラビアロール法、キスロール法、泡加工機による方法などが挙げられる。
二層構造織物の片面に吸水剤(吸水剤を含有する水溶液など)を塗布した後に、乾燥し、熱処理することにより、吸水剤を繊維より強固に付着させることができる。
乾燥は一般的には100〜120℃程度の温度で、また熱処理は一般的には150〜180℃程度の温度で行うことが好ましい。
上記により、吸水性能及び撥水性能という相反する性能を良好に併せ持ち、しかもその吸水性能及び撥水性能が洗濯や着用などによっても短期間に失われず、耐久性のある吸水性及び撥水性を有する本発明の二層構造織物を得ることができる。
なお、撥水剤処理と吸水剤処理の手順はどちらを先に処理しても構わないが、好ましくは吸水剤処理を施した後に撥水剤処理を施した方がよい。
本発明の二層構造織物は、静電気がたまりにくく、帯電防止効果にも優れる。また、本発明の二層構造織物は、そのような優れた特性を活かして、スポーツやアスレチック用のアウターウエアなどの種々の用途に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明について具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されない。
(1)織物の撥水性
洗濯前の織物(試料)及びJIS L−0217「103法」に準じて10回洗濯した後の試料について、JIS L−1092「スプレー法」に準じて、試料の撥水処理面の撥水性を点数評価した。
(2)織物の吸水性
洗濯前の織物(試料)をJIS L−0217「103法」に準じて10回洗濯した後の試料について、JIS L−1907「滴下法」に従って、試料の吸水処理面の吸水性を評価した。
(3)摩擦帯電圧
洗濯前の織物(試料)をJIS L−0217「103法」に準じて10回洗濯した後の試料の摩擦帯電圧を、JIS L−1096に従って測定した。測定環境は20℃40%RHであり、摩擦布に綿布を使用して、織物の経方向で摩擦帯電圧を測定した。
実施例1
経糸にポリエチレンテレフタレート(丸断面)56T/114f(以下ポリエステル糸)、緯糸に銅アンモニアレーヨン56T/45fとポリエチレンテレフタレートFWT(異型断面:異型度3.9)56T/30fの仮撚・インターレース混繊糸112T/45f(以下セルロース複合糸)を用いて、片面が主としてポリエステル糸で構成され、もう片面が主としてセルロース複合糸で構成された5枚朱子織物(経2重織物)[生機密度:経糸密度280本/2.54cm]、緯糸密度120本/2.54cmを作製し、80℃で精練後、130℃で染色して乾燥した。
次に、該織物のセルロース複合糸から主としてなる面に、吸水剤(高松油脂株式会社製「SR−1000:ボリエステル系樹脂」を8質量%含有する吸水処理用水溶液を、キスロール方式で、約38g/m2の塗布量で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、150℃で45秒の熱処理を行った。
続いて、フッ素系撥水剤(明成化学株式会社製「アサヒガードGS570」)を8質量%をロータリープリント方式にて該織物のポリエステル糸から主としてなる面に約15g/m2の塗布量で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、160℃で45秒の熱処理を行った。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物は、仕上がり密度が、経糸密度246本/2.54cm、緯糸密度134本/2.54cmであった。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物の性能を以下の表1に示す。
実施例2
経糸にポリエチレンテレフタレート(丸断面)56T/114f(以下ポリエステル糸)、緯糸に銅アンモニアレーヨン44T/24fとポリエチレンテレフタレートSWS(異型断面:異型度3.8)42T/30fの仮撚・インターレース混繊糸86T/54f(以下セルロース複合糸)を用いて、片面が主としてポリエステル糸で構成され、もう片面が主としてセルロース複合糸で構成された綾織物[生機密度:経糸密度235本/2.54cm]、緯糸密度135本/2.54cmを作製した以外は、実施例1と同様に吸水剤処理、撥水剤処理を行った。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物は、仕上がり密度が、経糸密度258本/2.54cm、緯糸密度144本/2.54cmであった。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物の性能を以下の表1に示す。
実施例3
経糸にポリエチレンテレフタレート(丸断面)56T/114f(以下ポリエステル糸)、緯糸に銅アンモニアレーヨン44T/24fとポリエチレンテレフタレートSWS(異型断面)42T/30fの仮撚・インターレース混繊糸86T/54f(以下セルロース複合糸)を用いて、片面が主としてポリエステル糸で構成され、もう片面が主としてセルロース複合糸で構成された綾織物[生機密度:経糸密度229本/2.54cm]、緯糸密度146本/2.54cmを作製した以外は、実施例1と同様に吸水剤処理及び撥水剤処理を行った。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物は、仕上がり密度が、経糸密度246本/2.54cm、緯糸密度156本/2.54cmであった。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物の性能を以下の表1に示す。
比較例1
経糸にポリエチレンテレフタレート糸78T/24f、緯糸にポリエチレンテレフタレート糸78T/34fを用いて、平織物[生機密度:経糸密度118本/2.54cm、緯糸密度85本/2.54cmを作製し、80℃で精練後、120℃で染色して仕上げを行った後、実施例1と同様に吸水剤処理及び撥水剤処理を行った。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物は、仕上がり密度が、経糸密度125本/2.54cm、緯糸密度87本/2.54cmであった。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物の性能を以下の表1に示す。
比較例2
経糸にポリエチレンテレフタレート(丸断面)56T/114f(以下ポリエステル糸)、緯糸に銅アンモニアレーヨン56T/45fとポリエチレンテレフタレートFWT(異型断面)56T/30fの仮撚・インターレース混繊糸112T/45f(以下セルロース複合糸)を用いて、片面が主としてポリエステル糸で構成され、もう片面が主としてセルロース複合糸で構成された5枚朱子織物(経2重織物)[生機密度:経糸密度280本/2.54cm]、緯糸密度120本/2.54cmを作製し、80℃で精練後、130℃で染色して乾燥した。
次に、該織物のセルロース複合糸から主としてなる面に、吸水剤(高松油脂株式会社製「SR−1000:ポリエステル系樹脂」を8質量%含有する吸水処理用水溶液を、キスロール方式で、約38g/m2の塗布量で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、150℃で45秒の熱処理を行った。
上記で得られた吸水処理後の該織物は、仕上がり密度が、経糸密度246本/2.54cm、緯糸密度134本/2.54cmであった。
上記で得られた吸水・撥水処理後の該織物の性能を以下の表1に示す。
比較例3
経糸にポリエチレンテレフタレート(丸断面)56T/114f(以下ポリエステル糸)、緯糸に銅アンモニアレーヨン56T/45fとポリエチレンテレフタレートFWT(異型断面)56T/30fの仮撚・インターレース混繊糸112T/45f(以下セルロース複合糸)を用いて、片面が主としてポリエステル糸で構成され、もう片面が主としてセルロース複合糸で構成された5枚朱子織物(経2重織物)[生機密度:経糸密度280本/2.54cm]、緯糸密度120本/2.54cmを作製し、80℃で精練後、130℃で染色して乾燥した。
次に、フッ素系撥水剤(明成化学株式会社製「アサヒガードGS570」)を8質量%をロータリープリント方式にて該織物のポリエステル糸から主としてなる面に約15g/m2の塗布量で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、160℃で45秒の熱処理を行った。
上記で得られた撥水処理後の該織物は、仕上がり密度が、経糸密度246本/2.54cm、緯糸密度134本/2.54cmであった。
上記で得られた撥水処理後の該織物の性能を以下の表1に示す。
Figure 0005584421
表1の結果から、織物を二層構造にすると共に少なくとも一方の面が、熱可塑性合成繊維を配置し、撥水剤を付与して、他方の面が、セルロース繊維を含む糸条を配置し吸水剤を付与した実施例の二層構造織物は、吸水性及び撥水性に優れ、10回洗濯した後もその優れた吸水性および撥水性が失われず、良好に維持されることがわかる。
しかも、静電気がたまりにくく、帯電防止性に優れている。
それに対して、比較例1〜3の織物は、洗濯前においてもその吸水性能が実施例1〜3の二層構造織物に比較して著しく劣っており、しかも洗濯によってその吸水性が失われ易いことがわかる。また、比較例1及び3の織物は、実施例1〜3の二層構造織物に比較して摩擦帯電圧が著しく高く、静電気がたまり易いことがわかる。
本発明により、生地表面の撥水防水性能と生地裏面の吸水性、透湿性を兼ね備えた二重構造織物であって、ソフトな風合いを兼ね備えたものが提供される。したがって、本発明は、帯電防止性に優れていて、スポーツやアスレチック用のアウターウエアなどに好適に利用可能である。

Claims (4)

  1. 二層構造織物であって、該織物の一方の面は、熱可塑性合成繊維を配置し、かつ、該一方の面の撥水性は、JIS L−0217「103法」に準じて10回洗濯した後にJIS L−1092「スプレー法」に準じて評価される点数評価が90〜100であり、ここで、該一方の面の洗濯前の撥水性は同評価で100点であり、該織物の他方の面は、銅アンモニアレーヨン繊維を含む仮撚・インターレース混繊糸を配置し、かつ、JIS L−0217「103法」に準じて10回洗濯した後にJIS L−1907「滴下法」に従って評価される吸水性が30秒以下であり、そして前記二層構造織物の経糸のカバーファクターと緯糸のカバーファクターの比が1.2〜1.8の範囲であることを特徴とする二層構造織物。
  2. 前記熱可塑性合成繊維はポリエステル系合成繊維である、請求項1に記載の二層構造織物。
  3. 前記二層構造織物は、緯二重組織、及び/又は経二重組織である、請求項1又は2に記載の二重構造織物。
  4. 前記熱可塑性合成繊維を配置する面に撥水剤を付与するステップ、及び前記銅アンモニアレーヨン繊維を含む仮撚・インターレース混繊糸を配置する面に吸水剤を付与するステップを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二層構造織物の製造方法。
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