JP5582021B2 - 物品搬送装置 - Google Patents
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Description
本発明の一見地に係る物品搬送装置は、接触及び非接触の少なくともいずれかで物品を搬送する物品搬送装置である。物品搬送装置は、筐体と、ファンと、通気部と、負荷検出部と、ファン制御部と、を備えている。筐体は、物品に対向する物品対向部を有する。ファンは、筐体の内部に設けられる。通気部は、物品対向部に設けられ、ファンとの間で空気を流す。負荷検出部は、ファンの負荷を検出する。ファン制御部は、負荷検出部の検出結果によりファンを制御する。
この物品搬送装置では、ファンが回転することにより、ファンから生じる空気の流れの作用により、物品が保持される或いは物品が浮上して物品が搬送される。また、ファンの回転によりその負荷が負荷検出部により検出され、その検出された負荷に応じてファンが制御される。例えば、ファンによる浮上搬送の場合は、負荷検出部の検出結果により物品の有無を検出できる。また、ファンの空気の流れにより物品を接触または非接触で保持する場合には、物品からの距離、物品の有無等を負荷検出部の検出結果により検出できる。
この検出結果により、ファンが制御される。例えば、浮上搬送の場合は、複数のファンを並べて配置したときに、搬送方向上流側のファンに物品が位置しているときに、ファン制御部が搬送方向下流側のファンの回転速度を待機状態から浮上可能状態に上昇させる。また、物品を保持する場合は、物品対向部からの距離が一定になるようにファン制御部がファンの回転速度を制御する。ここでは、負荷検出部の検出結果により物品に関するデータを得ることができるので、物品に関する検出器を可及的に減らすことができる。
これにより、ファンを駆動するモータに流れる電流値を測定してファンの負荷を容易に検出できる。
これにより、負荷の検出により物品対向部と物品との距離を算出して、例えば、物品対向部と物品との距離が一定になるようにファンを制御することができる。このため、レーザ距離計等の距離検出用の高価な検出器が不要になり、距離検出専用の検出器を減らすことができる。
図1において、本発明の一実施形態による物品搬送装置である移載装置10は、例えば、大型液晶用のガラス基板SをカセットCと図示しない搬送装置との間で移載する。移載装置10は、例えばスカラロボットからなる移載ロボット12と、例えば4つの物品保持装置20と、を備えている。カセットCは、内部に複数段の棚部Caを有している。各棚部Caは、左右に間隔を隔てて配置された3つの棚板Cbを有している。
物品保持装置20は、物品としてのガラス基板Sの上面を非接触で保持するものである。物品保持装置20は、図2〜図4に示すように、装置本体21を備えている。装置本体21は、ガラス基板Sに対向可能なケース22(筐体の一例)と、ケース22内に配置されたファン24と、吸い込み口26(通気部の一例)と、吹き出し口28(通気部の一例)と、を有している。また、物品保持装置20は、ケース22の内部にファン24を制御するファン制御部30と、吸い込み口26と連通する吸気部34と、負荷検出部としての電流値測定部55と、をさらに備えている。
ケース22は、内部にファン24と、ファン制御部30と、後述するモータ駆動回路53と、が設けられている。ファン制御部30とモータ駆動回路53は、ケース22内に設けられた制御ケース33に収納されている。ケース22は、金属又は合成樹脂製であり、ガラス基板Sに対向する平面を有している。ケース22は、概ね直方体の箱形で構成されるケース本体40と、ケース本体40に間隔を隔てて固定された物品対向部42と、を有している。
ファン24は、その回転中心が吸い込み口26と同芯に配置されている。ファン24は、例えば、シロッコファン、ターボファン、及びプロペラファン等を用いた回転ファン部50を有している。この実施形態では、回転ファン部50は、ターボファンに比べて風量が多いシロッコファンを用いているが、その他の形態のものでもよい。また、ファン24は、回転ファン部50を回転駆動するファンモータ52と、ファンモータ52を固定するファンケース54と、を有している。ファンモータ52は、例えば、モータ軸52aがファンケース54に固定された軸固定形の直流ブラシレスモータである。回転ファン部50はファンモータ52のモータケース52bに固定されている。ファンケース54は、平面視J字状であり、第2部材40cに固定されている。ファン24は吸い込み部54aが吸い込み口26に対向してファンケース54の下面に配置され、吹き出し部54bが吹き出し口28に連通してファンケース54の側部に配置されている。なお、ファン24において、吸い込み側と吹き出し側とを区分けできるものであれば、ファンケース54はなくてもよい。
電流値測定部55は、モータ駆動回路53に設けられている。モータ駆動回路53は、ファンモータ52を例えばPWM(パルス幅変調 Pulse Width Modulation)駆動するFET(電界効果トランジスタ:Field Effect Transistor)を有している。また、モータ駆動回路53は、PWM駆動の際にファンモータ52に流れる電流値を測定する電流値測定部55を有している。
ファン制御部30は、例えば、CPU,ROM,RAM,I/Oインターフェイス等を含むマイクロコンピュータを備えている。ファン制御部30は、ソフトウェアで実現される機能構成として距離算出部32を有している。距離算出部32は、電流値測定部55で測定されたファンモータ52に作用する負荷を示す電流値によりガラス基板Sとの距離を算出する。ファン制御部30は、算出された距離が一定になるようにファン24のファンモータ52の回転速度をフィードバック制御する。
移載制御部60は、ファン制御部30にガラス基板Sを保持する保持命令及びガラス基板Sの保持を解除する解除命令を出力する。移載制御部60には、外部通信部62を介して工場内の上位コントローラ(図示せず)から搬送指令が与えられる。この搬送指令には、ガラス基板Sの質量のデータ及び移載ロボット12の動作位置毎の加速度を含む動作パターンのデータが含まれている。なお、搬送指令に表面粗さデータ、物品のたわみやすさのデータを含んでもよい。これは表面粗さが粗いと気体による吸着力が弱くなるからである。また、物品がたわみやすいと、物品を慎重に吸着する必要があるからである。この搬送指令に含まれるデータは、移載制御部60が搬送指令を受け取ると、保持命令を出力する前にファン制御部30に外部通信部62及び外部通信部36を介して送信される。ファン制御部30は、これらのデータを受け取ると、それらのデータを加味してファンモータ52を制御する。移載制御部60は、ガラス基板Sに移載アーム14が配置されると、ファン制御部30にガラス基板Sを保持する保持命令及び保持を解除する解除命令を送信する。この保持命令及び解除命令を受け取ってファン制御部30はファンモータ52を制御する。
次に、ファン制御部30の制御動作を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
ファン制御部30に電源が投入されると、ステップS1で初期設定がなされる。この初期設定では、各種の変数やフラグがリセットされる。ステップS2では、搬送指令に含まれる質量データを受信したか否かを判断する。質量データを受信していない場合は、ステップS3に移行する。ステップS3では、保持命令を受信したか否かを判断する。保持命令を受信していない場合は、ステップS4に移行する。ステップS4では、解除命令を受信したか否かを判断する。解除命令を受信していない場合は、ステップS2に戻る。
ステップS10で設定が終わるとステップS3に移行する。
物品搬送装置としての移載装置10は、非接触でガラス基板Sを搬送する。物品搬送装置は、移載ロボット12と、物品保持装置20と、を有している。物品保持装置20は、ケース22と、ファン24と、吸い込み口26および吹き出し口28と、電流値測定部55と、ファン制御部30と、を備えている。ケース22は、ガラス基板Sに対向する物品対向部42を有する。ファン24は、ケース22の内部に設けられる。吸い込み口26および吹き出し口28は、物品対向部42に設けられ、ファン24との間で空気を流す。電流値測定部55は、ファン24の負荷を検出する。ファン制御部30は、電流値測定部55の検出結果によりファンを制御する。
この移載装置10では、ファン24が回転することにより、ファン24から生じる空気の流れの作用により、ガラス基板Sが保持され、ガラス基板Sが搬送される。また、ファン24の回転によりその負荷が電流値測定部55により検出され、その検出された負荷に応じてファン24が制御される。具体的には、ガラス基板Sからの距離を電流値測定部55の検出結果により測定できる。
この検出結果により、ファン24が制御される。例えば、物品対向部42からの距離Lが一定になるようにファン制御部30がファン24の回転速度を制御する。ここでは、負荷検出部である電流値測定部55の検出結果によりガラス基板Sに関するデータを得ることができるので、ガラス基板Sに関する検出器、具体的には距離センサを可及的に減らすことができる。
これにより、負荷の検出により物品対向部42とガラス基板Sとの距離Lを算出して、例えば物品対向部42とガラス基板Sとの距離Lが一定になるようにファン24を制御することができる。このため、レーザ距離計等の距離検出用の高価な検出器が不要になり、距離検出専用の検出器を減らすことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
物品を吸着した状態で搬送する物品搬送装置では、筐体に通気部としての吸い込み口を設け、負荷検出部の検出結果により物品を保持したことを検出できる。これにより、例えば物品の搬送開始タイミングを制御できる。また、物品を浮上させて搬送する物品搬送装置では、筐体に通気部としての吹き出し口を設け、負荷検出部の検出結果により物品がファン上にあることが検出できる。これにより、例えば、搬送方向下流側にあるファンの回転速度を待機状態から浮上可能状態に上昇させる制御を行える。
12 移載ロボット
12a フレーム部
12b 第1アーム部
12c 第2アーム部
14 移載アーム
14a フォーク
14b フォーク
20 物品保持装置
21 装置本体
22 ケース(筐体)
24 ファン
26 吸い込み口(通気部)
28 吹き出し口(通気部)
30 ファン制御部
32 距離算出部
33 制御ケース
34 吸気部
36 外部通信部
40 ケース本体
40a 空間
40b 第1部材
40c 第2部材
40d 第1開口
40e 第2開口
42 物品対向部
42a 第3開口
42b 第4開口
44 間座部材
44a 貫通孔
50 回転ファン部
52 ファンモータ
52a モータ軸
52b モータケース
53 モータ駆動回路
54 ファンケース
54a 吸い込み部
54b 吹き出し部
55 電流値測定部(負荷検出部)
60 移載制御部
62 外部通信部
C カセット
S ガラス基板
Claims (2)
- 接触及び非接触の少なくともいずれかで物品を搬送する物品搬送装置であって、
前記物品に対向する物品対向部を有する筐体と、
前記筐体の内部に設けられたファンと、
前記物品対向部に設けられ、前記ファンとの間で空気を流す通気部と、
前記ファンの負荷を検出する負荷検出部と、
前記負荷検出部の検出結果により前記ファンを制御するファン制御部と、
を備え、
前記負荷検出部は、前記ファンに流れる電流値を測定する電流値測定部を有し、
前記ファン制御部は、前記電流値測定部が測定した電流値から前記物品対向部と前記物品との距離を算出する距離算出部を有する、物品搬送装置。 - 前記距離算出部は、前記電流値測定部が測定した電流値に基づいて、前記電流値に対応する前記物品対向部と前記物品との距離を予め記憶されたマップデータから読み出す、請求項1に記載の物品搬送装置。
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