JP5579729B2 - プラズマエッチング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、プラズマエッチング装置、特に磁束密度が「0」となる環状のゼロ磁場領域を用いてプラズマを生成するエッチング、いわゆるゼロ磁場領域放電プラズマを用いたエッチングを実施する装置に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載のように、円筒状の容器の外周に巻かれた3段の磁場コイルと、この3段の磁場コイルの中段に位置する磁場コイルの内側に配置されるとともに、中心がこれら磁場コイルの中心と同軸となる高周波アンテナとを備えるプラズマエッチング装置が知られている。こうしたプラズマエッチング装置にて、上記磁場コイルの上段及び下段コイルに同方向の電流が供給され、且つこれらコイルに供給された電流とは逆方向の電流が中段コイルに供給されると、上記容器内の空間には中段コイルの径方向の内側に磁束密度が「0」となる環状のゼロ磁場領域が形成される。このとき、これら磁場コイルの内側に設けられた高周波アンテナに高周波電力が供給されると、容器内に供給されたガスがプラズマ化され、上記ゼロ磁場領域では、磁場勾配に沿って集まった電子によって特に密度の高いプラズマが生成される。このように、上記容器内にて誘起されるプラズマであるいわゆる磁気中性線放電プラズマは、上記磁場コイルを有さず、高周波アンテナによってのみ誘起されたプラズマであるいわゆる誘導結合プラズマよりも高い密度を有したものとなる。
また、上記ゼロ磁場領域は、上段及び下段コイルに供給される電流と中段コイルに供給される電流との比を変更することにより、その径の大きさを変更することが可能である。具体的には、上段及び下段コイルへの供給電力を固定とするとき、中段コイルに供給する電流の増大によってゼロ磁場領域の径が縮小され、他方、中段コイルに供給する電流の減少によってゼロ磁場領域の径が拡大される。ここで、当該プラズマエッチング装置にて実施されるエッチングの速度及び、エッチング対象である例えば基板における面内のエッチング速度の均一性は、上記ゼロ磁場領域の径に依存性を示すことが知られている。すなわち、同装置ではエッチング処理の条件の如何を問わず、最もエッチング速度の面内均一性が担保され得るゼロ磁場領域の径の大きさとなるよう上記磁気コイルへの供給電流を調整することにより、基板面内においてエッチング速度の均一性が担保される。
このように、ゼロ磁場領域放電プラズマとは、高密度であって且つ、エッチング速度の面内均一性を制御可能であるという性質を有することから、該ゼロ磁場領域放電プラズマを用いることにより、より高いエッチング速度であるとともに、基板面内でのエッチング速度の均一性が担保されたエッチング処理を実施することができるようになる。
特開平8−311667号公報
ところで、上記プラズマエッチング装置では、その内部でのエッチング処理が進行するに従い、エッチング対象となる基板の構成材料から放出された粒子や、同基板の構成材料とエッチングガスとの反応に由来する生成物、あるいは、エッチングガスからの乖離物等の累積量が増大する。しかも、これら各種物質は、容器内におけるガスの流れに従って容器の内表面に衝突し、これに付着するようにもなる。
容器の内表面に付着したこうした付着物は、それを含めた容器内のインピーダンスを変動させて、やがては容器内に誘起されるプラズマの密度や温度までをも変動させる要因となる。その結果、同装置の稼働初期、つまり装置への付着物の堆積がほとんどないときと同様の条件にてエッチング処理を実施したところで、同様の速度等によるエッチング処理が実施できない虞がある。これにより、例えば処理時間によりエッチング量が制御されている場合、基板への所定の処理に必要とされる時間通りにエッチング処理を施したとしても所望とする加工が完了せず、ひいては、該処理を通じて製造される製品の歩留りを悪化させることになる。
またこの付着物のうち、上記高周波コイルから離れた部位、特に円筒状の容器の天部に付着した付着物は、エッチング処理の実施時の温度や装置内の圧力等の条件によっては該天部から剥離する虞がある。このように天部から剥離した付着物の一部は、エッチングの対象物である基板のエッチング処理面に付着し、ひいては、このプラズマエッチング装置での処理を通じて製造される製品の歩留りを悪化させることになる。
この発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プラズマエッチング装置におけるエッチング処理の進行に伴って処理容器の内表面に付着する付着物の堆積を抑制することの可能なプラズマエッチング装置を提供することにある。
本発明の一態様は、プラズマによって基板をエッチングするプラズマエッチング装置である。プラズマエッチング装置は、同心配置された少なくとも3段の磁場コイルを含み、該磁場コイルの周方向に沿う環状のゼロ磁場領域を中段の磁場コイルの内側に形成する磁場形成部と、前記磁場コイルの内側に内挿され、前記ゼロ磁場領域を内部に含むとともに該ゼロ磁場領域より下方で前記基板を収容するチャンバ本体であって、天部を含むチャンバ本体と、前記チャンバ本体の内部にエッチングガスを供給するガス供給部と、前記ゼロ磁場領域に誘導電場を形成して前記エッチングガスのプラズマを生成する高周波アンテナと、前記チャンバ本体の天部より上方に配置され、前記チャンバ本体内に生成されたプラズマと静電的に結合する電極と、を備え、前記チャンバ本体は、最下段の磁場コイルの内側から前記中段の磁場コイルの内側まで内挿されるとともに、前記天部が前記ゼロ磁場領域を覆うように構成されている
一実施の形態に係るプラズマエッチング装置を示す概略構成図。 図1のプラズマエッチング装置が有する天板、平面状電極、及び高周波ループアンテナの概略構造を示す平面図。 図1のプラズマエッチング装置が有する平面状電極の概略構造を示す平面図。 他の実施の形態に係るプラズマエッチング装置が有する平面状電極の概略構造を示す平面図。 他の実施の形態に係るプラズマエッチング装置が有する平面状電極の概略構造を示す平面図。 他の実施の形態に係るプラズマエッチング装置が有する平面状電極の概略構造を示す平面図。
以下、本発明に係るプラズマエッチング装置を具現化した一実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係るプラズマエッチング装置の概略構成を示している。同図1に示されるように、プラズマエッチング装置10は、有底円筒状のチャンバ底部11と、誘電体の1つである石英を構成材料とする天板12とにより形成されるチャンバ本体を有している。すなわち、チャンバ本体は、有底筒状部の上部を覆うチャンバ本体の天部としての天板12を含む。これらチャンバ底部11と天板12とによってプラズマ生成領域11aが区画されている。
このプラズマ生成領域11aには、その内部で実施されるプラズマエッチング処理の対象物である基板Sを載置する基板ステージ13が設けられている。この基板ステージ13の外周には、プラズマ生成領域11a内に誘起されたプラズマや該プラズマの原料となる各種ガスに耐性を有し、これらによる腐食から当該基板ステージ13を保護する保護部材14が設けられている。この保護部材14の形成材料としては、例えば、塩素系やヨウ素系のプラズマに対して高い耐性を有するグラッシーカーボン等が用いられる。
また、基板ステージ13には、これに載置される基板Sに所定のバイアス電位を印加するバイアス用高周波電源20が電気的に接続されている。なお、基板Sとバイアス用高周波電源20との間には、負荷となるプラズマ生成領域11a内のガスとバイアス用高周波電源20から基板Sまでの伝送路とのインピーダンスの整合を図るバイアス用マッチング回路21が設けられている。
他方、上記天板12の外表面と平行な面上には、両端部が隣接するような2回巻の有端環状をなす高周波ループアンテナ30が設けられている。また、これら天板12と高周波ループアンテナ30との間には、これらが設けられたそれぞれの平面に平行な平面状電極31が設けられている。
これら天板12、平面状電極31、及び高周波ループアンテナ30をその上面から見た平面構造について、図2を参照して詳述するとともに、特に平面状電極31については、図3も参照して詳述する。図2に示されるように、天板12と高周波ループアンテナ30とは、これらの中心が中心軸C上に配置されており、平面状電極31についても、その中心が中心軸C上に位置するように設けられている。高周波ループアンテナ30は、中心軸Cの軸方向から見て天板12及び基板Sと相似形となる環状をなし、マッチング回路41に接続される入力端と、接地電位に接続される出力端とを有している。
平面状電極31は金属の線材からなり、且つ、それの中心から天板12の外周に向かって放射状に延びる6本の線路を有し、これら6本の線路のそれぞれが、中心軸Cの軸方向から見て高周波ループアンテナ30の外周よりも天板12の外周側にまで延びる長さにて形成されている。なお、本実施の形態ではこのように、平面状電極31の形成領域が高周波ループアンテナ30の外周によって囲まれる領域を超えた範囲とされているものの、平面状電極31の中心から放射状に延びる線路それぞれの終端が、高周波ループアンテナ30の外周に一致するようにしてもよい。
図3は平面状電極31の平面構造を示す平面図であって、同図3においては上記平面状電極31が実線にて、他方、上記高周波ループアンテナ30が二点鎖線にて示されている。平面状電極31は、それの各終端を結ぶ仮想円に内接する正六角形の各頂点Pと、該仮想円の中心とを結ぶ直線上に形成された6本の第1の線路である主線路31aを有している。換言すれば、この主線路31aは、上記仮想円の中心から水平方向放射状に延びており、中心軸Cの軸方向から見て、それの終端側(頂点P)にて高周波ループアンテナ30と交差している。なおここでは、主線路31aにおける中心軸C上の点を始端とし、上記仮想円の外周に一致する端部を終端とする。
これら主線路31aにはそれぞれ、該主線路31aを分岐基とする4本の第2の線路である分岐線路31bが設けられており、これら4本の分岐線路31bの始端は主線路31a上に等間隔に設けられている。なおここでは、分岐基である主線路31a上に位置する分岐線路31bの端部を始端とし、他方、上記平面状電極31の外周に一致する端部を終端とする。これら分岐線路31bのそれぞれは、その分岐基である主線路31aに隣接する2つの主線路31aのいずれか一方と平行であって、且つ、各主線路31aから分岐する分岐線路31bは、隣接する主線路31aから分岐する分岐線路31bとは交差しない領域に設けられている。また、分岐線路31bは、その終端が上記仮想円上に位置しており、分岐基である主線路31aの終端側に設けられた分岐線路31bほどその長さが短く、他方、該分岐基である主線路31aの始端側に設けられた分岐線路31bほどその長さが長い。
一方、先にも参照した図1に示されるように、上記チャンバ底部11の側面上端、換言すればチャンバ本体の筒状部上端に位置する天板12の近傍には、中心が同軸上に配置された3段の磁場コイル32が設けられている。この磁場コイル32は、上記天板12の内表面(すなわち下面)よりも平面状電極31に近い位置に設けられた最上段の磁場コイルである上段コイル32uと、チャンバ本体の天部の内表面、すなわち本実施の形態においては上記天板12の内表面と同じ平面上に位置するように設けられた中段の磁場コイルである中段コイル32mと、該中段コイル32mよりも上記基板ステージ13に近い位置に設けられた最下段の磁場コイルである下段コイル32bとを有している。つまり、上記筒状のチャンバ底部11は、下段コイル32bの内側から中段コイル32mの内側まで内挿されている。
なお、これら3つのコイル32u,32m,32bのそれぞれには、対応する電力供給部33u,33m,33bから、上段コイル32uと下段コイル32bとに同一の向きを有する電流が、また、中段コイル32mに、これら上段コイル32uと下段コイル32bとに供給される電流とは逆向きの電流が供給される。これにより、磁場コイル32の周方向、換言すれば、上記チャンバ底部11の内周面に沿って、上記中段コイル32mの内側に環状のゼロ磁場領域ZMFが形成される。すなわち、ゼロ磁場領域ZMFは、上記チャンバ本体によって区画されたプラズマ生成領域11a内に包含されるとともに、中段コイル32mの配置面と同一面に位置する天板12の内表面によって覆われている。このように、3段の磁場コイル32とこれに電力を供給する各電力供給部33u,33m,33bは磁場形成部として機能する。
また、こうした3段の形状を有する磁場コイル32には、この磁場コイル32の段方向に、当該磁場コイル32を移動させて、その位置を変位させる位置変更手段としての位置変更装置34が接続されている。この位置変更装置34は、モータ等の周知のアクチュエータからなって、上記段方向に設けられた軸上を移動することにより、磁場コイル32を変位させる。つまり、位置変更装置34によって磁場コイル32が変位されることにより、この磁場コイル32と上記高周波ループアンテナ30との相対位置、すなわちゼロ磁場領域ZMFと天板12の内表面との相対位置が変更される。
上記高周波ループアンテナ30には、高周波電源40が電気的に接続されており、該高周波電源40と高周波ループアンテナ30との間には、負荷となる上記プラズマ生成領域11aと、高周波電源40から上記高周波ループアンテナ30を介したチャンバ本体までの伝送路とのインピーダンスの整合を図るマッチング回路41が設けられている。また、マッチング回路41の出力側は、可変コンデンサ42を介して上記平面状電極31の中心に接続されている。該可変コンデンサ42の静電容量は、例えば10pF〜100pFの範囲で任意に変更可能である。
また、上記チャンバ底部11は、プラズマ生成領域11a内にプラズマの原料となるエッチングガスを導入するためのガス導入口15を有しており、このガス導入口15には、当該プラズマエッチング装置10にて実施されるプラズマエッチング処理に応じた各種エッチングガスを供給するガス供給部50が接続されている。なお、同チャンバ底部11には、プラズマ生成領域11a内を所定の圧力に調整するための図示しない排気装置が接続されてもいる。
こうしたプラズマエッチング装置10にて、処理対象である基板Sにプラズマエッチング処理が施される際には、まず、当該プラズマエッチング装置10に設けられた搬入口から基板Sが搬入されて、上記基板ステージ13上に載置される。次いで、プラズマエッチング処理の条件に応じた流量にて、上記ガス供給部50からプラズマ生成領域11a内にエッチングガスが供給される。こうして、プラズマ生成領域11a内にエッチングガスが供給されると、上記排気装置によりプラズマ生成領域11a内が、これも上記プラズマエッチング処理の条件に応じた圧力とされる。なお、上記ガス供給部50からのエッチングガスの供給と、排気装置によるプラズマ生成領域11aの排気は、プラズマエッチング処理の実施中にわたり継続されるものであり、これらの協同によってプラズマ生成領域11a内が所定の圧力に維持されている。
次に、上記磁場コイル32の上段コイル32uと下段コイル32bとに同一方向の電流が、他方、中段コイル32mにこれらとは逆方向の電流が供給され、中段コイル32mの内側且つチャンバ本体の内部に生成されるプラズマ生成領域11aに、ゼロ磁場領域ZMFが形成される。これに伴い、高周波電源40から、例えば13.56MHzの高周波電力がマッチング回路41を介して高周波ループアンテナ30に供給される。こうして高周波ループアンテナ30に高周波電力が供給されることにより、上記ゼロ磁場領域ZMFに誘導電場が形成され、エッチングガスを原料とするプラズマが誘起される。このとき、上記平面状電極31にも高周波電力が供給され、この平面状電極31とプラズマ生成領域11a内に生成されたプラズマとが外気や天板12を介して静電的に結合する。外気や天板12が有する静電容量とは通常、プラズマ生成領域11aが有する静電容量よりも非常に大きいものであるため、平面状電極31とプラズマとの間の個々の容量成分に配分される電位差は、上記天板12の内表面において最も大きくなる。そしてこのような作用を有する平面状電極31が中心軸Cから放射状に広がる形状をなすため、天板12の内表面に形成される電場も該内表面の全体に一様に広がるものとなる。
その後、上記バイアス用高周波電源20から、例えば13.56MHzの高周波電力が基板Sに供給されることにより、この高周波電力に応じたバイアス電圧が該基板Sに印加されることとなる。この基板Sに印加されたバイアス電圧によって、プラズマ生成領域11a内に存在する活性種、特に正イオンが基板Sに引き込まれてエッチャントとして機能するようになる。こうして、基板Sの所定領域がその厚さ方向に沿ってエッチングされる。
ここで、上述のような基板Sに対するプラズマエッチング処理が実施されると、該プラズマエッチング処理が進行するに従い、処理対象である上記基板Sの構成材料から放出された粒子や、同基板Sの構成材料とエッチングガスとの反応に由来する生成物、あるいは、エッチングガスからの乖離物等の累積量が増大する。しかも、これら各種物質は、上記チャンバ本体内において、上記ガス供給部50からのガス供給と、上記排気装置による排気とによって形成されるガスの流れに従って該チャンバ本体の内表面に衝突する。この際、上述のように高周波ループアンテナがチャンバ本体の外周面に沿って配置される従来の構成においては、エッチング過程で生じた上記各種物質がチャンバ本体の内表面に付着するようになる。特に、高周波ループアンテナから離れた部位であるチャンバ本体の天部にこうした付着物が堆積しやすい。しかも、この天部に堆積した付着物は、チャンバ本体内で実施されるプラズマエッチング処理時の温度や、チャンバ本体の内圧等の条件によっては天部から剥離して、基板Sを汚染する虞がある。
この点、本実施の形態では、天部である天板12の上に高周波ループアンテナ30が配置されている。そのため、チャンバ本体内に生成されるプラズマと高周波ループアンテナ30との容量結合によって、チャンバ本体の天部を構成する天板12の内表面がプラズマに対して負の電位となり、プラズマ内の正イオンが天板12の内表面に衝突するようになる。そのため、たとえ上述のようにエッチング生成物やエッチングガスからの剥離物が天板12の内表面に付着したとしても、こうした正イオンによる衝撃、いわゆるスパッタリングによって天板12の内表面から取り除かれる。このように、本実施の形態によれば、天板12への各種付着物の堆積を抑制しつつ、プラズマエッチング処理を実施することができるようになる。
しかも、磁場コイル32が有する中段コイル32mが、天板12の下面と同じ平面上に位置することにより、チャンバ本体のうちプラズマを囲う部分が、中段コイル32mの下側に位置することになる。上述するような付着物とは通常、チャンバ本体のうちプラズマを囲う部分の全体にわたり堆積するものである。そのため付着物を含めた容器内のインピーダンスの変動を抑制する上では、このような付着物が堆積される領域、すなわちチャンバ本体のうちプラズマを囲う部分の面積それ自体を小さくする構成が望ましい。ただし、基板Sにおけるエッチングの速度やその均一性が担保され、且つ、プラズマによる基板Sへのダメージが回避されるためには、プラズマ密度が相対的に高くなる上記ゼロ磁場領域ZMFと基板Sとの間の距離が自ずと所定の範囲に限られることとなる。つまりチャンバ本体のうちプラズマを囲う部分の面積それ自体を縮小させるとしても、ゼロ磁場領域ZMFを形成するために中段コイル32mの内側と基板Sとの間には所定の面積でチャンバ本体の内表面を設けざるを得ない。この点、上述するような構成によれば、プラズマを生成するための空間、つまり、チャンバ本体の内部空間の最上位置が、上段コイル32uよりも下側になるため、下段コイル32bと上段コイル32uとの間の全体に渡ってプラズマを生成するという従来の構成と比較して、上記付着物の堆積し得る領域、すなわち上記内表面の面積が縮小されることとなる。
ここで、筒状をなすチャンバ本体の外周部に高周波ループアンテナを配置させた従来の構成であっても、同外周部に対応する内周部の表面への付着物の堆積を上記スパッタリング作用によって抑制することは可能である。また、エッチングに利用するプラズマを同じ状態にする上では、つまりゼロ磁場領域ZMFに形成する誘導電場を同じにする上では、従来のように高周波ループアンテナがチャンバ本体の外周部に配置される場合であれ、本実施の形態のようにチャンバ本体の天板12上に配置される場合であれ、ゼロ磁場領域ZMFに近い部位に高周波アンテナが配置される構成では、上記付着物を取り除くためのスパッタリングの量はほぼ同じになる。ただし、上述のようにプラズマ生成領域11aを中段コイル32mの下側にすることによって付着物の堆積する領域そのものを小さくすれば、付着物によるプラズマへの影響がより軽減されることとなり、プラズマ状態の変動が抑制されることとなる。
さらに、高周波ループアンテナ30及び基板Sに高周波電力が供給されてプラズマエッチング処理が実施される際には、上記平面状電極31にも高周波電力が供給される。これにより、天板12の内表面には一様な電場が形成され、上記高周波ループアンテナ30とプラズマとの間の容量成分によるスパッタリングの偏りが緩和されることとなる。その結果、高周波ループアンテナ30のみによっては付着物を取り除くことができない領域においても、その付着物を取り除くことができるようになる。すなわち、天板12における上記各種生成物が付着する面積をより縮小することができるようになる。
そのうえ、先の図2及び図3に示されるように、上記平面状電極31は、6本の主線路31aを有するようにし、これら主線路31aが上記高周波ループアンテナ30と交差する態様で設けられているため、天板12における高周波ループアンテナ30が設けられていない領域にも平面状電極31が均等に配設されるようになる。それゆえに、天板12と高周波ループアンテナ30との間に配置された平面状電極31とプラズマとの静電的な結合による上記スパッタリングの作用を、天板12の内表面の面内においてより均一化することができる。すなわち、天板12の内表面へのエッチング生成物やエッチングガス乖離物等の各種生成物の付着を、該内表面における特定の領域に偏ることなく抑制することが可能となる。加えて、主線路31aのそれぞれからは、上述のような分岐線路31bが分岐するようにしているため、換言すれば、互いに隣接する主線路31a間の領域にも平面状電極31を構成する線路(分岐線路31b)を設けるようにしているため、上記チャンバ本体内のプラズマと容量結合する領域が増大し、平面状電極31により天板12の内表面に付与される負の電位の領域が大きくなる。すなわち、天板12の内表面に対するスパッタリングを該内表面の全体にわたり発生しやすくすることで、該内表面への付着物の堆積をより確実に抑制できるようになる。
加えて、本実施の形態においては、3段の磁場コイル32を変位させる位置変更装置34を設けるようにしていることから、チャンバ底部11の内部に含まれるゼロ磁場領域ZMFと、高周波ループアンテナ30が形成する電場との相対位置を変えることが可能となる。つまり、天板12の近傍におけるプラズマ密度を変更させることが可能となるため、天板12の内表面に対するスパッタリングの量が、高周波ループアンテナ30と磁場コイル32との双方で変更可能となる。そのため、天板12において付着物の取り除かれる範囲や量が高周波ループアンテナ30の出力のみによって変更される構成と比較して、それの自由度が拡張可能となる。
本実施の形態に係るプラズマエッチング装置によれば、少なくとも以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)チャンバ本体の天部である天板12の上面、換言すれば天板12の外表面上に高周波ループアンテナ30を配置するようにした。これにより、チャンバ底部11内に生成されるプラズマと高周波ループアンテナ30との容量結合によって、天板12の内表面がプラズマに対して負の電位となり、プラズマ内の正イオンが天板12の内表面に衝突するようになる。すなわち、こうした正イオンによる衝撃、いわゆるスパッタリングによって天板12の内表面から付着物を取り除くことで、天板12の内表面への各種付着物の堆積を抑制しつつ、プラズマエッチング処理を実施することができるようになる。
(2)磁場コイル32を構成する中段コイル32mが、天板12の配設される平面上に位置することで、プラズマを生成するための空間であるプラズマ生成領域11a、つまりチャンバ底部11の内部空間の最上位置が、上部コイル33uよりも下側になるようにした。これにより、下段コイルと上段コイルとの間の全体の領域に渡ってプラズマを生成する従来の構成と比較して上記付着物の堆積し得る領域が縮小され、付着物によるプラズマへの影響が軽減されることとなり、ひいてはプラズマ状態の変動が抑制されることとなる。
(3)天板12と高周波ループアンテナ30との間に、該高周波ループアンテナ30から見て同アンテナ30の外周端と交差する方向に延びる平面状電極31を配置するようにした。そのため、当該平面状電極31とプラズマとの静電的な結合が生じ、天板12の内表面付近において高周波ループアンテナ30と対向する領域に一様な電場が形成される。その結果、上記高周波ループアンテナ30とプラズマとの容量成分によるスパッタリングの偏りが天板12の内表面付近において緩和される。すなわち、高周波ループアンテナ30のみによっては付着物を取り除くことができない領域においてもその付着物を取り除くことができ、ひいては、天板12における上記各種生成物が付着する面積をより縮小することができるようになる。
(4)平面状電極31が、高周波ループアンテナ30と同心の仮想円の中心から放射状に延びて且つ、該高周波ループアンテナ30と交差する6本の主線路31aを有するようにした。これにより、天板12における高周波ループアンテナ30が設けられていない領域、特に高周波ループアンテナ30の外周によって囲まれた領域内に平面状電極31を均等に配設することができる。それゆえ、平面状電極31とプラズマとの静電的な結合によるスパッタリングの作用を、天板12の内表面内においてより均一なものとすることができる。すなわち、エッチング生成物やエッチングガス乖離物等の各種生成物の天板12の内表面への付着を、該内表面における特定の領域に偏らせることなく抑制することが可能となる。
(5)加えて、上記主線路31aのそれぞれには、それに隣接する2本の主線路31aのいずれか一方と平行な4本の分岐線路31bを設けるとともに、各主線路31aからの分岐線路31bが、隣接する主線路31aからの分岐線路31bと互いに交差しない領域に設けられるようにした。換言すれば、主線路31a間の領域にも平面状電極31を構成する線路を設けるようにした。これにより、プラズマと容量結合する平面状電極31の領域が増大し、該平面状電極31によって天板12の内表面に付与される負の電位が大きくなる。すなわち、プラズマ生成領域11a内に生成された正イオンによる天板12のスパッタリングを発生しやすくし、天板12への付着物の堆積をより確実に抑制できる。
(6)3段の磁場コイル32を変位させる位置変更装置34を設けるようにした。これにより、チャンバ底部11内のゼロ磁場領域ZMFと高周波ループアンテナ30が形成する電場との相対位置を変えることが可能となる。つまり、上記天板12の近傍におけるプラズマ密度を変更させることが可能となるため、天板12の内表面に対するスパッタリングの量の変更が、高周波ループアンテナ30の出力はもとより、磁場コイル32によっても可能となり、その自由度が拡張可能となる。
なお、上記本実施の形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・平面状電極31とマッチング回路41との間に設けられた可変コンデンサ42は、可変チョークに変更可能である。
・高周波電源40が出力する高周波電力の周波数は、13.56MHzに限らず、プラズマエッチング装置10内で実施する処理の条件に応じて2MHzや27MHz、あるいは100MHz等の任意の周波数に変更可能である。
・高周波ループアンテナ30の巻数は2に限らず、1巻であってもよく、あるいは2より大きい巻数でもよい。
・高周波ループアンテナ30は円形としたが、矩形等、頂点を有する多角形をなすループアンテナであってもよい。このような形状の高周波ループアンテナであっても、それとプラズマとが静電的に結合する構成であれば、上記(1)に類する効果が得られることとなる。さらには天板12の形状が矩形板状や楕円板状となる構成であっても、上記高周波ループアンテナの形状をこうした天板12の形状に合わせることが可能になるため、天板12の内表面に対する付着物の堆積をより効果的に抑制させることが可能になる。
・基板ステージ13は、保護部材14を有していなくともよい。
・天板12の内表面側に、石英や低膨張ガラス、あるいはアルミナ等のセラミックを含む誘電体によって形成された平板状の防着板を、該天板12の内表面と平行に、且つ、当該プラズマエッチング装置10から着脱可能に設けてもよい。つまり、この防着板と上記天板12とによりチャンバ本体の天部が構成され該防着板の下面がチャンバ本体の天部の内表面になる構成であってもよい。また、防着板は天板12の内表面側に1枚だけ設けられるのではなく、複数枚設けられるようにしてもよい。要は、天板12は、2つ以上の平板が上記磁場コイル32の段方向に積層されるかたちに構成されるようにしてもよい。こうした防着板を設けることにより以下のような効果が得られるようになる。
(7)天板12とその内表面側に着脱可能に設けられた防着板とによって、すなわち2つ以上の平板によってチャンバ本体の天部が構成されるようにした。そのため、上記エッチング反応物やエッチングガスの乖離物等が防着板に付着するようになる。
ここで、上記チャンバ本体の天部側に引き込まれる正イオンは、その衝突する対象が天板12の内表面であれ、あるいは防着板の下面(基板側面)であれ、これらの面への各種生成物の付着を抑制可能ではある。しかしながら、この正イオンの衝突は、防着板自体をスパッタリングし、これらの構成材料を放出させる反応も同時に発生する。そのため、このスパッタリングが継続されることにより、防着板の基板側面から付着物が除去され、更にスパッタリングが継続されると、防着板そのものが消費されてその厚さが薄化するようになる。
他方、天板12は誘電体である石英にて形成されており、この上に設けられた高周波ループアンテナ30に供給された高周波電力は、該天板12を通じてプラズマ生成領域11a内に供給される。そのため一般に、天板12の厚さは、高周波ループアンテナ30からの高周波電力が効果的にプラズマ生成領域11aに供給されるような厚さに設計されている。こうした天板12が、当該プラズマエッチング装置10内にて実施されるエッチング処理の度にスパッタリングされ、その厚さが変動することになれば、上記高周波電力の供給効率も変動し、ひいては、プラズマ生成領域11a内に誘起されるプラズマの状態も変動することになる。
そこで上述のように、天板12の内表面側に防着板を設けるようにすれば、防着板の下面に上記各種付着物が堆積し、天板12にこうした付着物が付着することを抑制できることはもとより、天板12がスパッタされてその厚さが薄化することをも抑制でき、プラズマ生成領域11a内に誘起されるプラズマの条件を状態に保つことが可能ともなる。加えて、防着板は当該プラズマエッチング装置10から着脱可能に配設されている。このため、上記正イオンによってスパッタされるとはいえ、その内表面に堆積した付着物の量がプラズマを含む真空チャンバのインピーダンスに影響する量となった場合や、スパッタリングにより防着板の厚さが薄化してこれによっても該インピーダンスが影響される場合には、防着板を交換するのみでこうした影響を解消することができる。すなわち、防着板の交換といった簡単な作業で、プラズマエッチング装置10への付着物を除去すること、及び該プラズマエッチング装置10内に誘起されるプラズマの安定性を担保することが可能となる。
・磁場コイル32の位置を変位させる位置変更装置34は設けなくともよい。例えば、磁場コイル32の中段コイル32mの位置が、天板12が位置する平面上に固定されていてもよい。
・平面状電極31の形状は先の図2、図3に示される形状に限らない。例えば図4に示されるように、高周波ループアンテナ30と同心の円に内接する正五角形の頂点Pと該円の中心とを結ぶ直線上にある5本の主線路61aと、この主線路61aのそれぞれから分岐するとともに、この分岐基である主線路61aと隣接する2つの主線路61aのいずれか一方と平行な4本の分岐線路61bを有する平面状電極61としてもよい。また、図5に示されるように、上記平面状電極31と同数の主線路71aを有してはいるものの、これら主線路71aのそれぞれから分岐する分岐線路71bの本数が5本である平面状電極71としてもよい。要は、高周波ループアンテナ30と同心の円に内接する四角以上の正多角形の頂点と円の中心とを結ぶ直線上にある複数の第1の線路である主線路と、各主線路から分岐する少なくとも1つの第2の線路(好適には複数の第2の線路)である分岐線路とを有する平面状電極であればよい。
・平面状電極31が有する分岐線路31bは、これが分岐する主線路31aに隣接する2つの主線路31aのいずれとも平行でなくともよい。また平面状電極31は主線路31aのみからなるようにしてもよい。
・また、上記平面状電極は、中心軸Cの方向から見て高周波ループアンテナ30の外周と交差する別の形状でもよい。例えば図6に示されるように、互いに平行な線分である8本の主線路81aを有し、隣り合う主線路81a同士が円弧状の線路81bによって接続された平面状電極81であってもよい。なお、この平面状電極81は、主線路81aが上記高周波ループアンテナ30の外周を交差するように配置されている。
・図1の実施例では、高周波ループアンテナ30、平面状電極31、及び天板12のうち、天板12の外周が最も外側にあり、次いで平面状電極31の外周が位置し、高周波ループアンテナ30の外周が最も内側に位置する。これに限らず、これら高周波ループアンテナ30、平面状電極31、及び天板12それぞれの外周が一致するようにしてもよい。
・高周波電力が供給される高周波アンテナとして高周波ループアンテナ30を採用したが、これに代えて平面スパイラル形状の高周波アンテナを採用してもよい。
・天板12と高周波ループアンテナ30との間に設けられた平面状電極31を割愛してもよい。こうした構成によっても、高周波ループアンテナ30と真空チャンバ内のプラズマとの容量成分により、天板12の内表面に負の電位を付与することはできる。ただし、負の電位が付与される領域は、高周波ループアンテナ30の直下に対応する天板12の領域となる。
・図1の実施例では、中段コイル32mの内側に内挿されるチャンバ本体の天板12の内表面と同じ平面上に中段コイル32mが位置する。このような構成に限らず、チャンバ本体が最下段の磁場コイルの内側から中段の磁場コイルの内側まで内挿されるかたちの筒状をなし、且つ天板12の内表面がゼロ磁場領域を覆って該ゼロ磁場領域がチャンバ本体内に含まれる構成であれば、天板12の内表面が中心軸Cの方向において中段コイル32mと上段コイル32uとの間に配置される構成であってもよい。このような構成であっても、天板12の内表面が上段コイル32uの下側に配置される分だけ、上記(2)に類似する効果を得ることができる。

Claims (6)

  1. プラズマによって基板をエッチングするプラズマエッチング装置であって、
    同心配置された少なくとも3段の磁場コイルを含み、該磁場コイルの周方向に沿う環状のゼロ磁場領域を中段の磁場コイルの内側に形成する磁場形成部と、
    前記磁場コイルの内側に内挿され、前記ゼロ磁場領域を内部に含むとともに該ゼロ磁場領域より下方で前記基板を収容するチャンバ本体であって、天部を含むチャンバ本体と、
    前記チャンバ本体の内部にエッチングガスを供給するガス供給部と、
    前記ゼロ磁場領域に誘導電場を形成して前記エッチングガスのプラズマを生成する高周波アンテナと、
    前記チャンバ本体の天部より上方に配置され、前記チャンバ本体内に生成されたプラズマと静電的に結合する電極と、
    を備え
    前記チャンバ本体は、最下段の磁場コイルの内側から前記中段の磁場コイルの内側まで内挿されるとともに、前記天部が前記ゼロ磁場領域を覆うように構成されているプラズマエッチング装置。
  2. 前記チャンバ本体の天部が、最上段の磁場コイルよりも下方に位置する、請求項に記載のプラズマエッチング装置。
  3. 前記高周波アンテナが前記電極上に配置されたループアンテナである、請求項1又は2に記載のプラズマエッチング装置。
  4. 前記電極は金属の線材からなり、
    該電極は、
    前記高周波アンテナと同心の円に内接する四角以上の正多角形の頂点それぞれと、前記円の中心とを結ぶ複数の第1の線路と、
    前記第1の線路のそれぞれから分岐して前記円の円周上にて終端するとともに、分岐の始点である当該関連する第1の線路に隣接する2つの第1の線路のいずれか一方と平行な複数の第2の線路とを含み、
    各第1の線路から分岐する複数の第2の線路は、隣接する第1の線路から分岐する複数
    の第2の線路と交差しない、請求項1〜のいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置。
  5. 前記少なくとも3段の磁場コイルを段方向に変位させて前記中段の磁気コイルと前記高周波アンテナとの相対位置を変える位置変更手段を更に備える請求項1〜のいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置。
  6. 前記天部は、
    前記磁場コイルが配置される平面と平行に積層される2つ以上の平板を含み、
    前記2つ以上の平板のうち前記基板に最も近い平板が、前記チャンバ本体に対して着脱可能である、請求項1〜のいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置。
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