JP5579236B2 - 炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法 - Google Patents

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本発明は、細孔容積が大きく、かつ耐摩耗性が高い炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法に関する。
従来の炭化水素の流動接触分解触媒は、例えば、粒子径の小さい原料を使用したり、バインダー量を増やしたりして、触媒の粒子密度を高めることにより、耐摩耗性を向上させていた。しかしながら、前記した方法で製造した触媒は、細孔容積が小さいので原料油が触媒粒子内へ拡散し難くなり、触媒の原料油に対する分解活性が低下するという問題があった。そこで、結合力が高い塩基性塩化アルミニウム(アルミニウムクロルヒドロール)をバインダー成分として用い、耐摩耗性が高く、しかも細孔容積が大きい炭化水素の流動接触分解触媒が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−14947号公報
しかしながら、前記した塩基性塩化アルミニウムをバインダー成分として用いた炭化水素の流動接触分解触媒でも、耐摩耗性については充分に満足できるものではなかった。
そこで、本発明は、細孔容積が大きくしかも耐摩耗性が高い、炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜3)の発明によって解決される。
1) 塩基性塩化アルミニウムを含有し擬ベーマイトを含有しない無機酸化物マトリックス前駆体とゼオライトを含む混合スラリーを噴霧乾燥し、得られる球状粒子を洗浄した後、乾燥して又は乾燥後に焼成して炭化水素の流動接触分解触媒を製造する方法であって、前記流動接触分解触媒の無機酸化物マトリックス中に、リン酸又はリン酸塩を触媒基準でとして0.1〜3質量%含有させ、ゼオライト中にはリンを含有させないことを特徴とする炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法。
2) 以下の少なくとも1つの段階で、リン酸又はリン酸塩を含有させることを特徴とする1)記載の炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法。
(a)塩基性塩化アルミニウムを含有する無機酸化物マトリックス前駆体とゼオライトよりなる原料の1種又は2種以上に、あらかじめリン酸又はリン酸塩を混合しておく。
(b)混合スラリーの段階で、リン酸又はリン酸塩を混合する。
(c)球状粒子に、リン酸又はリン酸塩を混合する。
(d)洗浄粒子に、リン酸又はリン酸塩を混合する。
(e)洗浄粒子を乾燥し、更に焼成した後、リン酸又はリン酸塩を混合する。

3) ゼオライトがpH2以上の雰囲気にあることを特徴とする1)又は2)に記載の炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法。
本発明により製造される炭化水素の流動接触分解触媒は、リンが触媒基準でとして0.1〜3質量%含有されているので、リン酸根(PO)が、触媒成分である塩基性塩化アルミニウムと反応し、塩基性塩化アルミニウムの結晶の表面にリン酸アルミニウムを形成し、隣り合う塩基性塩化アルミニウムの結晶の接触面の結合力を高めることができる。これによって、触媒性能を維持したまま、耐摩耗性を高くすることができる。従って、大きな細孔容積を持ち、かつ、耐摩耗性に優れた触媒の製造が可能になる。
リン〔リンとは、リン酸根(PO)をいう〕とアルミニウム化合物(例えば、アルミナ)は親和性が高く、塩基性塩化アルミニウムをリンが架橋して、塩基性塩化アルミニウムの結合力を高めることができる。これにより、触媒の耐摩耗性が向上する。
また、触媒のリンの含有量が、Pとして、0.1質量%未満では、塩基性塩化アルミニウムの結晶の表面に形成されるリン酸アルミニウムが少なくなり、塩基性塩化アルミニウム同士の結合力を高めることができず、3質量%を超えると、余剰のリンが触媒の細孔を塞いで、細孔容積が小さくなる虞がある。
本発明において、「リン酸」とは、正リン酸(オルトリン酸)を意味する。また、リン酸塩としては、リン酸アンモニウム、リン酸水素−アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、第一リン酸アルミニウム、第一リン酸マグネシウム等がある。
塩基性塩化アルミニウムは、塩化アルミニウム水溶液に金属アルミニウム(例えば、アルミニウム粉、アルミニウムホイル)を溶解させて製造することができ、下記(1)式で示される。
〔Al(OH)Cl6−n・・・(1)
(ただし、0<n<6、1≦m≦10、好ましくは4.8≦n≦5.3、3≦m≦7である。なお、mは、自然数を示す。)
無機酸化物マトリックス前駆体の構成成分としては、塩基性塩化アルミニウムの他に、カオリン、活性アルミナ、メタルトラップ剤等がある。
ここで、メタルトラップ剤としては、アルミナ粒子、リン−アルミナ粒子、結晶性カルシウムアルミネート、セピオライト、チタン酸バリウム、スズ酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化マンガン、マグネシア、マグネシア−アルミナ等が例示される。
触媒には、レアアース(希土類金属)を含んでもよい。希土類金属としては、セリウム(Ce)、ランタン(La)、プラセオジウム(Pr)、及びネオジム(Nd)等を挙げることができ、通常は、その1種又は2種以上の希土類元素の塩化物(希土類金属塩化物)として用いる。
ゼオライトは、炭化水素の流動接触分解触媒の製造中に、pH2以上の雰囲気にあることが好ましく、より好ましくはpH3〜12である。なお、ゼオライト粒子表面のpHは直接測定できないため、前記pHはゼオライト粒子が存在している系(溶液)のpHである。前記pHが2未満であると、ゼオライト粒子が脱アルミして、ゼオライトが破壊される虞がある。
ゼオライトとしては、Y型ゼオライト、超安定化Y型ゼオライト(USY)、レアアース交換Y型ゼオライト(RE−Y)、レアアース交換超安定化Y型ゼオライト(RE−USY)が使用される。
本発明により製造される炭化水素の流動接触分解触媒は、耐摩耗性指数(CCIC Attrition Index.CAI)が6以下で、水銀圧入法によって測定される全細孔容積(細孔径5.5〜500nm)が0.10〜0.40ml/gであることが好ましい。
ここで、耐摩耗性指数は、触媒化成技報Vol.13、No.1、P65、1996に記載された方法により測定される値である。耐摩耗性指数が6を超えると、触媒が使用時に粉化して、触媒の損失、流動接触分解装置のトラブル、触媒粉の製品(特に、HCO)への混入等が起こることがあるので好ましくない。
また、水銀圧入法によって測定される全細孔容積は、細孔径が5.5〜500nmの細孔のものであり、これはマトリックスに形成される細孔である。なお、ゼオライトの細孔は水銀圧入法では測定できない。全細孔容積が0.10ml/g未満では、炭化水素を効率よく分解することができず、0.40ml/gを超えると、強度(耐摩耗性)が低下する虞がある。
洗浄粒子の乾燥は、例えば、100〜200℃程度で行われ、焼成は500〜600℃程度で行われる。
[実施例1]
<塩基性塩化アルミニウム水溶液の製造>
33.7kgの純水を入れたスチームジャケット付きのチタン製のタンク(容量70L)に、7245gの塩化アルミニウム6水和物(関東化学社製。1級試薬)を挿入して十分に攪拌し、塩化アルミニウム水溶液を得た。この塩化アルミニウム水溶液を攪拌しながら95℃まで加温した後、液温を保持したまま、純度99.9%のアルミ箔(アルミニウムホイル)4050gを6時間かけて少量づつ(11.25g/分程度で)投入して、アルミ箔を溶解させた。なお、アルミ箔の溶解時には、大量の水素ガスが発生し、水溶液中の水が水蒸気として蒸発するため、タンク内の水溶液の貯留量が一定になるように95℃の純水を適宜補給した。アルミ箔が完全に溶解した後、この水溶液を30℃まで冷却して、45.0kgの塩基性塩化アルミニウム水溶液を得た。この塩基性塩化アルミニウム水溶液は、pH3.9であり、Alとして20.5%の塩基性塩化アルミニウムを含んでいた。なお、以下の実施例、比較例においても、この塩基性塩化アルミニウム水溶液を使用した。
<流動接触分解触媒の製造>
この塩基性塩化アルミニウム水溶液975.6g(触媒基準で10質量%)と、カオリン1093.0g(触媒基準で47質量%)と、活性アルミナ222.2g(触媒基準で10質量%)と、メタルトラップ剤として二酸化マンガン20.0g(触媒基準で1質量%)とを混合して、無機酸化物マトリックス前駆体を得た。更に、得られた無機酸化物マトリックス前駆体に、超安定化Y型ゼオライトスラリー1818.2g(超安定化Y型ゼオライトを600.0g含む。触媒基準で30質量%)を加え、混合スラリーを得た。この混合スラリーに、85%リン酸(オルトリン酸。以下、同様)を16.2g(触媒基準でPとして0.5質量%)加え、十分に攪拌した後、20%水酸化マグネシウム水溶液を添加して、pH4.8に調整し、リン含有スラリーを得た。
このリン含有スラリーを噴霧乾燥して、微小な球状の粒子(平均粒子径が60μm程度)を調製した後、NaO含有量が0.5質量%以下になるまで洗浄し、更に、レアアース含有水溶液を用いてREとして1.5質量%となるようにイオン交換した後、135℃で乾燥し、炭化水素の流動接触分解触媒A(以下、単に「触媒A」ともいう。以下同様)を製造した。得られた触媒Aの性状を表1に示す。
[実施例2]
カオリンを1081.4g(触媒基準で46.5質量%)、85%リン酸を32.5g(触媒基準でPとして1.0質量%)として、流動接触分解触媒Bを製造した点が、実施例1と異なる。
[実施例3]
カオリンを1058.1g(触媒基準で45.5質量%)、85%リン酸を64.9g(触媒基準でPとして2.0質量%)として、流動接触分解触媒Cを製造した点が、実施例1と異なる。
[比較例1]
カオリンを1104.7g(触媒基準で47.5質量%)とし、85%リン酸を混合せずに、流動接触分解触媒Dを製造した点が、実施例1と異なる。
[比較例2]
カオリンを1011.6g(触媒基準で43.5質量%)、85%リン酸を129.9g(触媒基準でPとして4.0質量%)として、流動接触分解触媒Eを製造した点が、実施例1と異なる。
[実施例4]
85%リン酸16.2g(触媒基準でPとして0.5質量%)を、塩基性塩化アルミニウム水溶液975.6g(触媒基準で10質量%)に予めに加えて得られた水溶液と、カオリン1093.0g(触媒基準で47質量%)と、活性アルミナ222.2g(触媒基準で10質量%)と、メタルトラップ剤として二酸化マンガン20.0g(触媒基準で1質量%)とを混合して、無機酸化物マトリックス前駆体を得た。更に、得られた無機酸化物マトリックス前駆体に、超安定化Y型ゼオライトスラリー1818.2g(超安定化Y型ゼオライトを600.0g含む。触媒基準で30質量%)を加え、混合スラリーを得た。この混合スラリーに、20%水酸化マグネシウム水溶液を添加して、pH4.8に調整し、リン含有スラリーを得た。
このリン含有スラリーを噴霧乾燥して、微小な球状の粒子(平均粒子径が60μm程度)を調製した後、NaO含有量が0.5質量%以下になるまで洗浄し、更に、レアアース含有水溶液を用いてREとして1.5質量%となるようにイオン交換した後、135℃で乾燥し、炭化水素の流動接触分解触媒F(以下、単に「触媒F」ともいう。以下同様)を製造した。
[実施例5]
塩基性塩化アルミニウム水溶液975.6g(触媒基準で10質量%)と、カオリン1093.0g(触媒基準で47質量%)と、活性アルミナ222.2g(触媒基準で10質量%)と、メタルトラップ剤として二酸化マンガン20.0g(触媒基準で1質量%)とを混合して、無機酸化物マトリックス前駆体を得た。更に、得られた無機酸化物マトリックス前駆体に、超安定化Y型ゼオライトスラリー1818.2g(超安定化Y型ゼオライトを600.0g含む。触媒基準で30質量%)を加え、混合スラリーを得た。この混合スラリーに、20%水酸化マグネシウム水溶液を添加して、pH4.8に調整し、スラリーを得た。
このスラリーを噴霧乾燥して、微小な球状の粒子(平均粒子径が60μm程度)を調製した後、NaO含有量が0.5質量%以下になるまで洗浄し、更に、レアアース含有水溶液を用いてREとして1.5質量%となるようにイオン交換した後、この水溶液に、85%オルトリン酸16.2g(触媒基準でPとして0.5質量%)を添加して、充分微小粒子と水溶液を接触させてから、微小粒子を回収・乾燥して炭化水素の流動接触分解触媒G(以下、単に「触媒G」ともいう。以下同様)を製造した。
[実施例6]
塩基性塩化アルミニウム水溶液975.6g(触媒基準で10質量%)と、カオリン1093.0g(触媒基準で47質量%)と、活性アルミナ222.2g(触媒基準で10質量%)と、メタルトラップ剤として二酸化マンガン20.0g(触媒基準で1質量%)とを混合して、無機酸化物マトリックス前駆体を得た。更に、得られた無機酸化物マトリックス前駆体に、超安定化Y型ゼオライトスラリー1818.2g(超安定化Y型ゼオライトを600.0g含む。触媒基準で30質量%)を加え、混合スラリーを得た。この混合スラリーに、20%水酸化マグネシウム水溶液を添加して、pH4.8に調整し、スラリーを得た。
このスラリーを噴霧乾燥して、微小な球状の粒子(平均粒子径が60μm程度)を調製した後、NaO含有量が0.5質量%以下になるまで洗浄し、135℃で乾燥し、更に、600℃で焼成したものに85%リン酸16.2g(触媒基準でPとして0.5質量%)含浸して、流動接触分解触媒H(以下、単に「触媒H」ともいう。以下同様)を製造した。
[実施例7]
リン酸の代わりに、リン酸水素二アンモニウムを18.6g(触媒基準で0.5質量%)を含浸して、流動接触分解触媒Iを製造した点が、実施例6と異なる。
触媒A〜Iについて、それぞれFCC触媒評価装置(ケイザー社製、ACE−MAT モデルR+)を用い、同一原料油、同一反応条件下で接触分解反応を行なった。表1に結果を示す。なお、予め、触媒A〜Iは、触媒の重量基準で、ナフテン酸バナジウムをVとして4000wtppm、ナフテン酸ニッケルをNiOとして2000wtppmをともに含浸し、780℃で13時間100%スチーム雰囲気下で前処理をした。
ここで、接触分解反応条件は、以下の通りであった。
反応温度:520℃
原料油:脱硫常圧蒸留残さ油
Cat./Oil比(触媒と油の質量比):4wt%/wt%(触媒9g、油2.25g),及び、5wt%/wt%(触媒9g、油1.80g)
Figure 0005579236
(1)比表面積の測定方法
全自動ガス吸着量測定装置(ユアサアイオニクス社製マルチソーブ16)を用いてBET法により測定した。
(2)嵩密度の測定方法
25mlのシリンダーを用いて、触媒の重量を測定し、単位体積当たりの重量から嵩密度を計算した。
(3)耐摩耗性指数(CAI)の測定方法
触媒化成技報 Vol.13、No.1、P65(1996)「触媒の摩耗強度測定法」に記載の装置及び方法により測定した。
(4)転化率(質量%)=(A−B)/A×100
A:原料油の重量
B:生成油中の沸点216℃以上の留分の重量
(5)ガソリン収率(質量%)=C/A×100
C:生成油中のガソリン(沸点範囲:C5〜216℃)の重量
(6)LCO収率(質量%)=D/A×100
D:生成油中のLCO(沸点範囲:216〜343℃)の重量
(7)HCO収率(質量%)=E/A×100
E:生成油中のHCO(沸点範囲:343℃〜)の重量
(8)コーク収率(質量%)=F/A×100
F:触媒混合物上に析出したコーク重量
<流動接触分解触媒A〜Eについて>
リンがPとして0.5〜2質量%含有されている流動接触分解触媒A〜Cは、比表面積が219m/g以上と大きく、しかも、耐摩耗性指数が6以下と高くなった。これにより、触媒性能を維持したまま、耐摩耗性を高くすることができる。従って、大きな細孔容積を持ち、かつ、耐摩耗性に優れた触媒の調製が可能になる。しかしながら、リンを含まない流動接触分解触媒Dは、耐摩耗性が悪く、リンがPとして4質量%含有されている流動接触分解触媒Eは、細孔容積が0.198ml/gと低くなった。
<流動接触分解触媒A、F〜Iについて>
として0.5質量%のリンを製造工程で含有させている流動接触分解触媒A及び流動接触分解触媒F〜Iは、細孔容積が0.228ml/g以上と大きく、しかも、耐摩耗性指数が6以下と高くなった。これにより、触媒性能を維持したまま、耐摩耗性を高くすることができる。従って、大きな細孔容積を持ち、かつ、耐摩耗性に優れた触媒の調製が可能になる。また、流動接触分解触媒Hでは、洗浄粒子を乾燥した後、リン酸を添加した場合、ゼオライトがpH2以下の雰囲気にあり、ゼオライトの結晶が壊れ易くなる傾向にあるため、流動接触分解触媒Iのように、リン酸水素二アンモニウムを添加して、ゼオライトがpH2以上(pH3〜12)の雰囲気にし、ゼオライト結晶の破壊を防ぐことにより、耐摩耗性を良くすることができる。
本発明は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の流動接触分解触媒の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。

Claims (3)

  1. 塩基性塩化アルミニウムを含有し擬ベーマイトを含有しない無機酸化物マトリックス前駆体とゼオライトを含む混合スラリーを噴霧乾燥し、得られる球状粒子を洗浄した後、乾燥して又は乾燥後に焼成して炭化水素の流動接触分解触媒を製造する方法であって、前記流動接触分解触媒の無機酸化物マトリックス中に、リン酸又はリン酸塩を触媒基準でとして0.1〜3質量%含有させ、ゼオライト中にはリンを含有させないことを特徴とする炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法。
  2. 以下の少なくとも1つの段階で、リン酸又はリン酸塩を含有させることを特徴とする請求項1記載の炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法。
    (a)塩基性塩化アルミニウムを含有する無機酸化物マトリックス前駆体とゼオライトよりなる原料の1種又は2種以上に、あらかじめリン酸又はリン酸塩を混合しておく。
    (b)混合スラリーの段階で、リン酸又はリン酸塩を混合する。
    (c)球状粒子に、リン酸又はリン酸塩を混合する。
    (d)洗浄粒子に、リン酸又はリン酸塩を混合する。
    (e)洗浄粒子を乾燥し、更に焼成した後、リン酸又はリン酸塩を混合する。
  3. ゼオライトがpH2以上の雰囲気にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化水素の流動接触分解触媒の製造方法。
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