JP5577999B2 - 歩行型耕耘機 - Google Patents

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Description

本発明は、歩行型の耕耘機に関する。
特許文献1には、畝を形成する培土作業位置と通常の耕耘作業位置に切り換える技術が記載されている。
特開2010-172219
特許文献1においては、培土作業位置と耕耘作業位置を切り換えるのに、左右一対の培土板それぞれ切り換え作業を要するため煩わしい。本発明は係る課題を解決することを目的とする。
この発明は、かかる技術的課題を解決するために次のような技術的手段を講ずる。すなわち、請求項1記載の発明は、耕耘爪(10)の上方を覆う耕耘上部カバー(11)の後端に耕耘後部カバー(B)を設け、該耕耘後部カバー(B)は左右中央部の培土体(20)と培土体(20)の左右両側の耕耘カバー体(21)とで形成し、培土体(20)と耕耘カバー体(21)は上部に設ける横軸芯の回動軸(30)を支点にそれぞれ別個に回動可能に構成し、耕耘作業時には耕耘カバー体(21)を培土体(20)とを連結し、培土作業時には耕耘カバー体(21)を培土体(20)の連結を解除する構成とし、左右両側の耕耘カバー体(21)は連結体(22)で連結する構成とし、
培土板(20)は背面視で逆台形状の剛性の板で形成し、
耕耘上部カバー(11)を抵抗棒(13)が貫通し、抵抗棒(13)を上下スライド可能に保持する抵抗棒ホルダ(14)を耕耘上部カバー(11)に取り付け、
抵抗棒ホルダ(14)の後部には、尾輪(32)を取り付ける棒を上下スライド可能に保持するホルダ(33)を連結し、
培土作業時に跳ね上げ姿勢で耕耘カバー体(21)を固定する連結受具(35)を、前記尾輪(32)を取り付ける棒を上下スライド可能に保持するホルダ(33)に設けたことを特徴とする歩行型耕耘機とする。
請求項1記載の発明においては、培土作業時に、左右の耕耘カバー体を一度の操作で回動できるため培土作業と耕耘作業の切り換え作業が簡単になる。また、耕耘カバー体を他の部材に当接せずに培土作業位置まで回動し、固定することができる。
側面から見た培土作業時の歩行型耕耘機を示す図 側面から見た耕耘作業時の歩行型耕耘機を示す図 背面から見た耕耘作業時の歩行型耕耘機を示す図 背面から見た耕耘体を培土作業位置にしたことを示す図 背面から見た培土作業時の歩行型耕耘機を示す図
本発明の歩行型耕耘機の基本構成について図に基づいて説明する。なお、本実施の形態における前後とは機体の進行方向を指し、左右とは形成する畝側を指す。
機体の前部にはエンジンEと燃料タンク2とを機体フレーム1の上方に載置し、機体の前後中央部には走行車輪3を設け、機体後部には耕耘部Kを設けている。また、機体の前後中央部から後下がりに耕耘部Kに伝動する伝動軸(図示せず)を内装する伝動ケース4を設け、また後上がりに延びる操作ハンドル部5を設けている。6は変速レバーである。
耕耘部Kは横軸芯に回転する周知の多数の耕耘爪10を設け、耕耘爪10の回転軌跡Mの上方には耕耘上部カバー11を設けている。耕耘上部カバー11の後部を抵抗棒13が貫通する構成とし、抵抗棒13を上下方向にスライドさせる抵抗棒ホルダ14を耕耘上部カバー11の上面に取り付けている。
耕耘上部カバー12の後端部には耕耘後部カバーBを連結し、耕耘後部カバーBは上下方向に垂れ下がる構成としている。耕耘後部カバーBは左右中央部の培土板20と左右両側の耕耘板21と左右両側の耕耘板21を連結する連結板22とで構成される。
培土板20は背面視で逆台形状とし、前側面すなわち培土面20aを平板とする鉄板で構成し、左右の耕耘板21は背面視で台形状に構成し、培土板20と左右の耕耘板21とをあわせると背面視で横長の長方形状に構成されている。
左右の耕耘板21を連結する連結板22は本実施の形態では左右の耕耘板21の下端から培土板20の下方にわたって延びる構成とし、連結板22の左右中央部に後述の通常の耕耘作業を行なうために培土板20と連結するか、畝Uを形成する培土作業のために跳ね上げ固定位置に連結する連結具である連結ピン23を取り付けている。また、連結板22の下端部には多数の三角形状のゴムや樹脂による耕耘ならし体24を設けている。本実施の形態では、耕耘板21と連結板22とを組み合わせて一体の耕耘体を構成としているが、別実施例として左右の耕耘板と連結板を一枚の鉄板の左右中央部を培土板の形状に切り欠く耕耘用カバーを構成しても良い。または、図示はしないが培土板の後面を一枚の長方形状の耕耘用カバーで覆い、耕耘作業時は培土板の後面と耕耘用カバーの前面を当接し、培土作業時は耕耘カバーを跳ね上げる構成としても良い。
培土板20の左右両端部にはヒンジ25を取り付け、平行四辺形状の畝側面押板26を取り付けている。畝側面押板26を培土板20の前面位置から後方に縦軸芯に回動する構成とし、畝側面押板26の後面には樹脂やゴムの弾性板27を取り付け、弾性板27の先端を畝側面押板26が後方に回動したとき、畝側面押板26の後端よりも後方に延びる位置に形成する。培土板20の下端部は後方に屈曲形成し、該屈曲部に連結ピン23を挿入する挿入孔(図示せず)を形成する耕耘作業時用連結受具28を形成している。
耕耘板21と培土板20が連結していないときには、横長の回動軸30を支点に耕耘板21と培土板20は前後方向にそれぞれ別個に回動可能に構成している。また、耕耘板21と培土板20が連結しているときは一体に回動する構成としている。回動軸30は左右一対設け、それぞれ培土板20の左右一端と耕耘板21とを連結している。
31は押え棒で一端を棒部31aに形成し、他端に尾輪32を取り付ける構成とし、押え棒31のスライドを支持する押え棒ホルダ33に尾輪32を上向き姿勢にするか下向き姿勢にするかいずれかを選択できる構成としている。36は押え棒31の位置を固定するピンである。
押え棒ホルダ33は抵抗棒ホルダ14の後方で、かつ回動軸30よりも高い位置に設けられ、抵抗棒ホルダ14と接続体34で接続される構成とし、また、耕耘板21を跳ね上げたときに跳ね上げ位置を固定する連結ピン23を挿入する挿入孔(図示せず)を形成する培土作業時用連結受具35を取り付けている。
次に通常の耕耘作業と、畝立てする培土作業について以下順に説明する。
耕耘作業時は図2と図3に示すように耕耘板21と培土板20を垂れ下げる姿勢とする。連結ピン23を耕耘作業用連結受具28に挿入し、耕耘板21と培土板20とを連結し、一体で回動軸30を軸芯に前後方向に回動する構成とする。このとき、畝側面押板26は培土板20の前面と略同じ位置に横姿勢の位置にあり、耕耘板21は弾性板27と畝側面押板26の後面に当接している。そして、作業者は抵抗棒13を下にスライドして使用状態にセットし、押え棒31を上方にスライドして棒部31aが作業反力で後方に回動する培土板20に当接しない位置まで上昇させる。
作業者はエンジンEを始動して操作ハンドル5を把持して前進走行すると、抵抗棒13の先端が土中に埋まり抵抗になりながら耕耘爪10が回転し、耕耘作業がなされる。耕耘爪10で耕耘作業がなされながら耕耘ならし体24で圃場面がならされ、耕耘作業跡の見栄えが良好になる。
培土作業時は図1と図4、図5に示すように耕耘板21を跳ね上げている。
連結ピン23を耕耘作業用連結受具28から解除し、耕耘板21を上方に跳ね上げ連結ピン23を培度作業用連結受具35に挿入し、跳ね上げ位置で固定する(図3の状態)。そして、棒部31aを下方に向けて押え棒31を下方にスライドし、棒部31aの先端が培土板20の後方に対向する位置にセットする。そして、抵抗棒13を不使用状態まで上方にスライドさせる。
作業者はエンジンEを始動して操作ハンドル5を把持して前進走行すると、耕耘爪10で耕耘されて後方に跳ね上げられた土が培土板20の前面20aに当たり、培土板20が作業反力で後方に回動する。すると、押え棒31の棒部31aが培土板20の後面に当接し、培土板20がそれ以上後方に回動するのを規制する。すると、培土板20の前面に当たった土が培土板20の左右にはみ出し畝Uを形成する。なお、左右にはみ出す土の作用により横姿勢の畝側面押板26が後方に押し出され、以後畝側面押板26は形成された畝Uの側面を押し付け、畝Uの側面を形成する。そして、形成された畝の側面を弾性体27で整える。畝側面押板26と弾性体27はヒンジ25の作用により畝側面を追従しながら畝側面を形成する。
なお、耕耘機を単に移動するときには尾輪32を下向きにして接地することで、移動しやすくなる。
本実施の形態の効果について以下記載する。
培土作業時に、左右の耕耘板21を一度の操作で共に回動できるため培土作業と耕耘作業の切り換え作業が簡単になる。
培土作業時に耕耘板21を回動軸30より高い位置まで跳ね上げて固定するため、作業者は運転操作しながら畝の形成状態を視認しやすい。
培土作業時に培土板20が作業反力により後方に回動したときに押え棒31で抑えるため、培土板の左右に土を放出しやすい。また、培土板20が柔軟に動作するため、圃場の状態に合わせて追従しやすい。
耕耘板21を他の部材に当接せずに培土作業位置まで回動し、固定することができる。
畝側面押板26で畝Uの側面を形成し、さらに弾性体27でならすことができるため、畝側面の見栄えを良好にすることができる。
連結板22を耕耘板21と培土板20の下側にわたって水平に設け、その下部に耕耘ならし体24を装着することで、耕耘作業時の耕耘跡の見栄えを良好にすることができる。
耕耘作業時用連結受具28を培土板20の下部に設けることで、ウエイトを兼ねることができ、培土板の培土作用が良好になる。
押え棒31の高さ位置を調節できることで、培土作業時の培土板20の回動角度を任意に設定可能となり、所望の畝Uの形状にすることができる。また、押え棒31の一端に尾輪を装着することで、移動時に簡単に尾輪を接地して利用できる。
10 耕耘爪
11 耕耘上部カバー
20 培土体(培土板)
21 耕耘カバー体(耕耘板)
22 連結体(連結板)
31 押え棒
33 押え棒ホルダ
35 連結受具(培土作業用連結受具)
B 耕耘後部カバ

Claims (1)

  1. 耕耘爪(10)の上方を覆う耕耘上部カバー(11)の後端に耕耘後部カバー(B)を設け、該耕耘後部カバー(B)は左右中央部の培土体(20)と培土体(20)の左右両側の耕耘カバー体(21)とで形成し、培土体(20)と耕耘カバー体(21)は上部に設ける横軸芯の回動軸(30)を支点にそれぞれ別個に回動可能に構成し、耕耘作業時には耕耘カバー体(21)を培土体(20)とを連結し、培土作業時には耕耘カバー体(21)を培土体(20)の連結を解除する構成とし、左右両側の耕耘カバー体(21)は連結体(22)で連結する構成とし、
    培土板(20)は背面視で逆台形状の剛性の板で形成し、
    耕耘上部カバー(11)を抵抗棒(13)が貫通し、抵抗棒(13)を上下スライド可能に保持する抵抗棒ホルダ(14)を耕耘上部カバー(11)に取り付け、
    抵抗棒ホルダ(14)の後部には、尾輪(32)を取り付ける棒を上下スライド可能に保持するホルダ(33)を連結し、
    培土作業時に跳ね上げ姿勢で耕耘カバー体(21)を固定する連結受具(35)を、前記尾輪(32)を取り付ける棒を上下スライド可能に保持するホルダ(33)に設けたことを特徴とする歩行型耕耘機。
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