JP5577112B2 - トレー容器 - Google Patents
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Description
このようなトレー容器の底面に、複数の薄物食品を少しずつずらして重ねた状態で収納し、上面の開口部を透明な合成樹脂製のラップフィルムで覆うことで、ラップフィルムごしに、収納された食品を見せながら収納することができる。
このトレー容器に薄物食品を収納した場合に、底面の中央部分が膨出しているため、薄物食品は中央部側へ移動することは、底面が平らな場合よりは抑制できるものの、側壁部側への片寄りは抑制できないため、結局は食品が片寄ってしまうことがある。
しかしながら、特許文献4に記載のトレー容器の場合、側壁部の傾斜面が平面であるため、該斜面上に載置された食品がすべり落ちやすく、その結果、中央の膨出部と側壁部の斜面の間に食品が落ちてしまう可能性がある。
また、トレー容器の側壁の斜面上に食品が載置されるため、該側壁の上端縁部から食品が飛び出すおそれがあり、この場合に開口部にかぶせたラップフィルムとトレー容器の周縁部の間に食品が挟まれて、見苦しい状態になるおそれがある。
また、前記第二傾斜部の斜面が上方に膨出している曲面に形成されているため、該第二傾斜部の斜面に食品を載置した場合に食品と斜面が接触する面積が大きくなり、食品が滑り落ちるおそれが少なく、その結果、食品の片寄りを抑制できる。
ここでいう斜面の曲面とは、前記第二傾斜部の斜面の最表面をいう。
前記のように第二傾斜部の上端が上記範囲に位置する場合には、斜面が低すぎて食品の移動が不充分であるということがなく、効果的に片寄りを抑制できる。
尚、本発明でいう算術平均表面粗さは、JIS B0601に準拠して測定される表面粗さをいう。
図1から図5は、本実施形態のトレー容器1を示す図である。トレー容器1は、発泡合成樹脂製のシートから一体成形によって形成された、平面視略長方形状の底面2と、該底面部の周囲に側壁3a,3b,4a,4bを備え、該底面2と側壁3a,3b,4a,4bによって囲まれた収納部を有している。
該一対の第一傾斜部11a、11bの間には、トレー容器1の短辺と平行な方向に延びている凹部5が形成されている。
前記第一傾斜部11a,11bの斜面は、上方に凸となるように膨出した曲面に形成されている。
該第二傾斜部20a,20bの斜面も、上方に凸となるように膨出した曲面に形成されている。
この第二傾斜部20a,20bの曲面は、その曲面の断面を側面から見た場合の最表面が描く円弧が曲率半径R=20m〜40m、好ましくは25m〜35m、さらに好ましくは28m〜30mになるような曲面に形成されている。
該凹部12a,12bは長辺の側壁4a,4bの内側に沿って前記第一傾斜部11a,11bよりも底面が低くなるように形成されている。
この所定高さL2が、トレー容器1の最も深い箇所の深さL1の10%〜20%、好ましくは11%〜16%、さらに好ましくは12%〜14%になるように前記第二傾斜部20a,20bを形成することが好ましい。
本実施形態のトレー容器1は、トレー容器1の最も深い深さL1がおよそ20mm〜25mmで、前記所定高さL2は、およそ2.5mm〜4.0mmに形成されており、L2はL1のおよそ15%に相当する。
好ましい合成樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などを使用でき、特にポリスチレン系樹脂が好ましい。
さらに合成樹脂製のシートの原反厚みについては特に規定はないが、通常トレー容器を作製するのに適した厚みを有していればよい。
まず、図6に示すように、薄物食品として本実施形態では複数枚の薄切りハム30を少しずつずらした状態で重ねてトレー容器1に収容する。
通常このようなトレー容器1にハム30を収納する場合、前記第一傾斜部11a,11bと第二傾斜部20a,20bにまたがるように、すなわちトレー容器1の長手方向に延在するように収容される。両端部のハム30は前記第二傾斜部20a,20bの傾斜面にその端部が位置するように載置されることが好ましい。
また、第一傾斜部11a,11b及び第二傾斜部20a,20bの斜面表面が上記算術平均粗さ(Ra)に形成されているため、ハムがすべって移動しにくくなる。
この時、ハム30の腐敗抑制のため、内部の酸素を窒素ガスなどのガスと置換させて密封してもよい。
ラップフィルムを使用して密封する際には、トレー容器1を把持しながらラップフィルムを引っ張って巻きつけるなど、トレー容器1に押力がかかるが、上記のように、本実施形態のトレー容器1には前記第一傾斜部11a,11bや第二傾斜部20a,20b、あるいは凹部5、12a,12bが形成されているため、これらの凹部によって底面に形成される凹凸が補強リブの役割を果たし、変形や破損を抑制できる。
この場合には、第二傾斜部は第一傾斜部と対向するように、長辺の側壁から中央部へ下がるような斜面を有するように形成される。
2 底面
3a、3b 短辺の側壁
4a、4b 長辺の側壁
5 凹部
11a、11b 第一傾斜部
12a、12b 凹部
13a、13b 幅広部
20a、20b 第二傾斜部
Claims (5)
- 対向する二対の側壁および底面を備えた複数の薄物食品を収納するためのトレー容器であって、
前記底面の中央部から前記二対の側壁のうちの一対の側壁に向かって下がるように形成された対をなす第一傾斜部と、
前記一対の側壁の内面上部から底面に向かって下がり前記一対の側壁と隣接する他の一対の側壁とは連続しないように形成された前記第一傾斜部に対向する斜面を備え、且つ該斜面が上方に膨出した曲面として形成されている対をなす第二傾斜部とが形成されており、
前記第二傾斜部の曲面が曲率半径R=20m〜40mであって、
前記第二傾斜部の最上端部と前記側壁の内面とが接する位置が、前記側壁の上端縁から前記トレー容器の最も深い箇所の深さの10%〜20%に相当する高さ分下がった位置であって、
前記第一傾斜部と前記第二傾斜部は、前記複数の薄物食品が前記第一傾斜部と前記第二傾斜部にまたがるように載置されるべく構成されていることを特徴とするトレー容器。 - 前記第一傾斜部および第二傾斜部の表面の算術平均粗さ(Ra)が、8μm〜17μmである請求項1に記載のトレー容器。
- 前記対をなす第一傾斜部の間に凹部が形成されている請求項1又は2に記載のトレー容器。
- 前記第一傾斜部の斜面が上方に膨出した曲面である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のトレー容器。
- 前記第一傾斜部および/または前記第二傾斜部と少なくとも一面の側壁との間の底面に凹部が形成されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のトレー容器。
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