JP2014184978A - ラップ包装用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄肉軽量化しつつも十分な強度を確保すると共にラップフィルムの皺の発生を防止することができるラップ包装用容器を提供する。
【解決手段】合成樹脂シートから熱成形され、底面部1の周縁部から立ち上がった側壁部2の上端部にフランジ部21が形成された平面視略方形状のラップ包装用容器であって、側壁部2の四つの辺部3,4の上端部は、それぞれ両側のコーナー部5から辺中央部3a,4aにかけて徐々にその高さが低くなるように凹状に傾斜しており、各辺部3,4の上端部における両傾斜面部28にはそれぞれ辺中央部3a,4a側に対してコーナー部5側が高くなる段差部30が周回方向に間隔をおいて複数個ずつ形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、上面開口部がラップフィルムによって覆われるラップ包装用容器に関する。
この種のラップ包装用容器には被包装物としての食材等が底面部に載置されるようにして収容され、その後、容器の上面開口部がラップフィルムによって覆われる。このラップ包装の際には、ラップ包装機等を用いて例えば食材を収容した容器を緊張状態のラップフィルムの下側から押し上げるようにしてラップフィルムを容器に掛け回し、容器の底面部の下側でラップフィルムをシールして固定する。このようにラップ包装においては、緊張状態のラップフィルムを容器に掛け回していくためにラップフィルムと容器との間の摩擦抵抗によって容器が変形しやすく、その変形は容器が薄肉になる程顕著になる。また、ラップフィルムのテンションによって容器が全体として上側凸の形状に反り返るように撓もうとするので、容器の側壁部における辺中央部の上端部に応力が集中しやすく、その箇所に亀裂が生じやすい。更に、ラップ包装時に容器が変形するとラップフィルムに皺が発生しやすくなる。また、ラップ包装時にラップフィルムに皺が発生しなくても、容器が変形した状態でラップ包装されていると、その後にスーパーマーケット等において陳列されている間に、変形した容器が時間の経過と共に元の状態に戻って、その結果、ラップフィルムに皺が生じることがある。また、ラップ包装された容器を上下に複数段積した場合には、上側の容器の重みによって下側の容器がより一層元の状態に戻りやすくなって、下側の容器におけるラップフィルムに特に皺が発生しやすいのである。特に、近年では環境負荷低減の観点から容器の薄肉化が進んでいることから、容器の変形や亀裂の発生、ラップフィルムの皺の発生が従来以上に生じやすくなってきている。
このような容器の変形やラップフィルムの皺の発生という問題に対して下記特許文献1においては、側壁部の上端部に形成されているフランジ部の上面に凹溝を周回方向に沿って形成することにより、ラップ包装時におけるラップフィルムとフランジ部の上面との間の接触抵抗を低減させて皺の発生を防止すると共に、フランジ部や側壁部の強度を向上させようとする案が提案されている。しかしながら、この構成においてもラップフィルムが容器のフランジ部の上面に全周に亘って接触することからラップフィルムと容器との間の抵抗は依然として大きいままである。従って、ラップ包装時において容器が変形するという問題は解決されず、辺中央部の上端部に亀裂が生じるおそれも残るうえに、ラップフィルムに皺も発生しやすい。
特開2007−331790号公報
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、薄肉軽量化しつつも十分な強度を確保すると共にラップフィルムの皺の発生を防止することができるラップ包装用容器を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係るラップ包装用容器は、合成樹脂シートから熱成形され、底面部の周縁部から立ち上がった側壁部の上端部にフランジ部が形成された平面視略方形状のラップ包装用容器であって、側壁部の四つの辺部の上端部は、それぞれ両側のコーナー部から辺中央部にかけて徐々にその高さが低くなるように凹状に傾斜しており、各辺部の上端部における両傾斜面部にはそれぞれ辺中央部側に対してコーナー部側が高くなる段差部が周回方向に間隔をおいて複数個ずつ形成されていることを特徴とする。
該構成のラップ包装用容器にあっては、側壁部の各辺部の上端部は何れもコーナー部から辺中央部にかけて凹状に傾斜していて、辺中央部の高さがコーナー部の高さよりも低くなっている。従って、側壁部の上端部の高さが一定である容器に比して容器の強度が向上するので、ラップ包装時における辺中央部の上端部の応力集中が緩和され、容器に亀裂が生じにくくなる。一方、辺中央部よりもコーナー部の方が高さが高くなっていることから、側壁部の上端部に作用するラップフィルムのテンションは辺中央部側よりもコーナー部側の方が大きくなる。従って、ラップ包装時に側壁部の上端部に作用するラップフィルムとの間の摩擦抵抗も辺中央部からコーナー部に向けて徐々に大きくなるが、辺中央部から両側のコーナー部に向かって徐々に上昇していく一対の傾斜面部には、それぞれコーナー部側が高くなる段差部が周回方向に間隔をおいて複数個ずつ形成されているので、容器に掛け回されるラップフィルムが段差部の角部のみと接触することになり、ラップフィルムと傾斜面部との間の接触面積が減少する。しかも、段差部は全体として容器の内外方向に延びていることから、段差部がラップフィルムの摺動の妨げにならず、ラップフィルムが傾斜面部に対して容器の内外方向にスムーズに摺動できる。従って、ラップ包装時における容器とラップフィルムとの間の摩擦抵抗が低減され、容器の変形も抑制されることになる。
特に、各コーナー部の上端部にはそれぞれ容器の内外方向に延びる谷部が形成されていることが好ましい。ラップ包装時にラップフィルムからコーナー部に作用する押圧力は谷部の両側の部分に分散され、コーナー部の上端部におけるラップフィルムとの間の接触面積も減少することになる。更に谷部が容器の内外方向に延びていることから、コーナー部の上端部においてラップフィルムが容器の内外方向にスムーズに摺動できる。従って、容器とラップフィルムとの間の摩擦抵抗がコーナー部において過度に増大することを防止でき、容器の変形とラップフィルムの皺の発生をより一層効果的に防止することができる。
また、側壁部の各辺中央部の外面には、その左右両側の部分よりも相対的に外方に突出した突条部が側壁部から底面部にかけて延びるように形成されていることも好ましい。この突条部は、辺中央部の外面を局所的に突出させることにより形成してもよいし、凹条部を左右一対形成することにより両凹条部間にそれよりも相対的に突出した突条部を形成してもよい。何れにしても、側壁部から底面部にかけて延びる突条部を辺中央部の外面に形成することにより、ラップフィルムを側壁部から底面部に掛け回す際の摩擦抵抗が低減され、応力が集中しやすい辺中央部の強度も向上され、従って、容器の変形とラップフィルムの皺の発生をより一層防止できる。
以上のように、本発明に係るラップ包装用トレー容器にあっては、コーナー部に対して辺中央部が低くなるように側壁部の上端部が凹状に傾斜しているので、側壁部の上端部の高さが一定である従来の容器に比して容器の強度が向上することになり、辺中央部における応力集中が緩和されてその部分における亀裂の発生を防止することができる。また、側壁部の上端部における傾斜面部に複数の段差部が形成されているので、辺中央部からコーナー部に向けて増大しやすい摩擦抵抗を抑制することができ、容器の変形とラップフィルムの皺の発生を防止することができる。特に、ラップ包装後の陳列中にラップフィルムに皺が発生するという現象を効果的に防止することができる。
本発明の一実施形態におけるラップ包装用容器を示す斜視図。 同実施形態のラップ包装用容器の正面図。 同実施形態のラップ包装用容器の要部平面図。 図3のQ矢視図。 (a)は図2のP−P断面図、(b)は図4のR−R断面図。 本発明の他の実施形態におけるラップ包装用容器の要部を示す斜視図。
以下、本発明の一実施形態に係るラップ包装用容器について図1〜図5を参酌しつつ説明する。本実施形態における容器は、縦寸法及び横寸法に対して高さ寸法が小さいトレー状の容器である。収容する対象物である被包装物は特には限定されないが、各種の食材が好適である。特に、深さが例えば20mm〜40mmと比較的深く、また上面開口部も大きい(例えば縦寸法や横寸法が200mm〜300mm)容器、例えば各種の食材の中でも特にしゃぶしゃぶ用の肉等、薄切り肉を収容する容器に適しており、また魚の切り身を収容する容器にも適している。
容器は図1及び図3に示すように平面視略方形状である。即ち、容器は平面視において略長方形状や略正方形状であるが、本実施形態では横長の略長方形状のものを例示して説明する。尚、図3において符号C1で示している中心線は長辺側の中心線であり、符号C2で示している中心線は短辺側の中心線である。この容器は、四つのコーナー部5が何れも例えば平面視略45度で隅切り(面取り)されている。隅切りの形状は、特には直線状の隅切り形状が好ましい。隅切りされる面積はそれほど大きくなくてもよく、例えば10mm〜30mm程度とすることができる。容器は、合成樹脂シートを熱成形することによって形成されているので、その内面(被包装物が接する面)と外面は表裏一体の関係にあり、内面が凸形状であればそれに対応した外面の箇所は凹形状となることが原則であるが、細かい形状については、局所的に肉厚を変化させることにより内面形状と外面形状が部分的に対応しないようにすることもできる。
容器は、底面部1と該底面部1の周縁部から立ち上がった側壁部2とを備えている。底面部1は、容器の平面視の形状に対応して平面視略長方形状であり、その四つの隅部は円弧状に面取りされている。底面部1は平面視長方形状の内側領域10とその外側に囲むように周設された所定幅のリング状の外側領域11とからなる。内側領域10と外側領域11とは周回する底段差部12によって区画されており、内側領域10は外側領域11に対して底段差部12を介して一段低くなっている。
底面部1の内面には、必要に応じて突条等の凸部や凹溝等の凹部を設けてもよい。例えば、一段低くなった内側領域10の内面に、凸部や凹部を形成することが好ましい。凸部等を設けることによって食材等の被包装物の位置ずれを抑制することができ、また、底面部1の補強にもなる。同様に、側壁部2にも凸部や凹部を設けてもよい。
底面部1の内面に凸部を形成する場合には、直線等の線状に形成することが好ましい。ここで、凸部を線状に形成することには、凸部として突条を形成することの他、円錐形や半球状等の各種形状の小突起を間隔を空けながら所定の方向に一列に並べて配置したりすることも含まれ、例えば小突起をミシン目状に連続的に配置することにより全体として線状とすることも含まれる。このように底面部1の内面に線状の凸部を形成することにより、底面部1の内面を線状の凸部によって複数の領域に区画することができ、線状の凸部を食材を盛り付ける際の目安線として使用して、食材を容易に整列させて盛り付けることができる。尚、線状の凸部は一本であってもよいし複数本であってもよい。
例えば、図1及び図3のように碁盤の目を描くように直線状の凸部13a,13bを縦横に形成してそれによって区画された各升目の領域を目安にしながら食材を所定位置に整列状態で並べていくことができる。また、複数種類例えば二種類の直線状の凸部13a,13bを形成してもよい。例えば、一種類目の直線状の凸部13aとして連続した突条を所定間隔毎に縦横形成し、二種類目の直線状の凸部13bとして多数の小突起をミシン目状に配置したものを突条の形成位置に対して縦横位置ずれするようにしながら同様に所定間隔毎に縦横形成してもよい。一方の直線状の凸部13aを目安線として食材を並べると、他方の直線状の凸部13bは食材の位置ずれ防止用として機能する。また、食材も異なる二種類の並べ方で並べることができる。直線状の凸部13a,13bは、容器の縦横に合わせて縦横に形成してもよいし斜め方向に形成してもよいし、縦横に形成すると共に斜め方向に形成してもよい。また、線状の凸部は、直線状ではなく曲がっていてもよい。尚、線状の凸部は底面部1の内側領域10に形成することが好ましいが、外側領域11まで延設してもよい。また、線状の凸部の高さは、内側領域10と外側領域11との間の底段差部12の高さよりも低くすることが好ましいが、底段差部12の高さと同じにしてもよいし、逆にそれより高くしてもよく、複数の種類で高さが異なるようにしてもよい。
側壁部2は底面部1の外側領域11の外縁部から上方に向けて拡開しつつ斜め上方に立ち上がっている。側壁部2は、図5(a)のように底面部1から曲面を描きつつ上方に立ち上がっており、従って側壁部2と底面部1との境界部分は上下方向に外側凸に湾曲した曲面となっている。また、容器が平面視略方形状であることからその上面開口部も平面視略方形状である。従って、周回方向に見た場合、側壁部2を四つの辺部3,4と四つのコーナー部5とに区分けすることができる。本実施形態における容器は平面視略長方形状であるので、側壁部2の四つの辺部3,4は、長辺側の一対の辺部3と、短辺側の一対の辺部4とからなる。一方、上下方向に見た場合、側壁部2を、底面部1の上側に連設された側壁主部20と、該側壁主部20の上側に連設されたフランジ部21とに区分けすることができる。
側壁主部20の各辺部3,4における外面には、図2のように左右一対の凹条部22が横方向(周回方向)に所定距離離間して形成されることが好ましい。該凹条部22は、側壁主部20から底面部1の外側領域11にかけて上下方向に延びるようにして形成される。このように側壁主部20の辺部3,4の外面に左右一対の凹条部22が形成されることにより、両凹条部22間の部分は凹条部22に比して相対的に外方に突出した状態となる。即ち、両凹条部22間の部分が突条部23となり、該突条部23も凹条部22と同様に側壁主部20から底面部1の外側領域11に回り込むようにして上下方向に延びていることになる。また、左右一対の凹条部22は辺部3,4の左右方向の中心線C1,C2を中心として左右対称に配置されている。従って、両凹条部22間の突条部23は、辺中央部3a,4aに位置している。尚、長辺側の辺部3における凹条部22及び突条部23と短辺側の辺部4における凹条部22及び突条部23は、互いに同一形状且つ同一サイズとしてもよいが、本実施形態においては、長辺側の凹条部22及び突条部23を短辺側のそれらよりも幅広の大型としている。また、長辺側においては凹条部22と突条部23とが互いに略同一幅とされており、短辺側においては凹条部22よりも突条部23の方が幅広とされているが、これらの幅についても任意に設定できる。何れにしても、側壁主部20の辺部3,4の外面に凹条部22と突条部23を形成することにより、側壁主部20の辺部3,4の外面には周回方向に起伏のある凹凸形状が形成されることになり、その凹凸形状が底面部1まで回り込んだものとなる。尚、このような凹条部22や突条部23を形成することに加えて各種の公知の凹凸補強リブ構造を側壁主部20に形成してもよく、凹条部22や突条部23に代えて凹凸補強リブ構造を採用してもよい。
側壁主部20の高さは、全周に亘って一定ではなく、コーナー部5から辺中央部3a,4aに向けて徐々に低くなっていて、辺中央部3a,4aにおいて最も低くなっている。即ち、側壁主部20の上端部は辺中央部3a,4aが最も低くなった凹状に形成されている。この凹状の形状は、二つの直線からなる略V字状としてもよいが、本実施形態のように滑らかな下側凸の曲線とすることができる。尚、長辺側の辺中央部3aを最も低くすることによってラップ時に最も変形しやすい箇所である長辺側の辺中央部3aにおける変形を最小限に抑制することができる。
かかる側壁主部20の上端部にフランジ部21が全周に亘って形成されている。フランジ部21は、側壁主部20の上端部から外方に向けて略水平に延びていてもよいが、好ましい形態としては、上面が上下方向断面視において上側凸の円弧状であって側壁主部20の上端部から延設されたフランジ主部24と、該フランジ主部24の外縁から外側に向けて延設されてフランジ主部24よりも細幅の縁取り部25とを有した構成とされる。フランジ主部24の上面を上側凸の円弧状(玉ぶち形状)とすると、ラップ包装時の抵抗を低減できるため好ましい。一方、フランジ主部24の下面には、図5のように上方に凹んだ凹溝26が周回方向に沿って全周に亘って形成されている。このようにフランジ主部24の下面に凹溝26を形成することにより、フランジ主部24の上面を容易に上方に突出させることができる。尚、凹溝26は図5のように上下方向断面視略矩形であってもよいし上下方向断面視略U字状やV字状であってもよく、その形状は任意である。また、この凹溝26の所定箇所に他の部分よりも凹入深さが浅くなるように内外方向に延びる補強リブ(図示省略)を形成してもよい。即ち、補強リブは凹溝26の内外両壁面同士を局所的に架橋連結するように形成され、これによりフランジ部21が下面側から内外方向に補強される。尚、補強リブを形成した箇所の肉厚は他の部分よりも厚くなる。
尚、側壁主部20とフランジ部21との間に内側段部27を全周に亘って形成してもよい。即ち、側壁主部20の上端部に内側段部27を形成してもよい。該内側段部27は、側壁主部20が底面部1から傾斜して立ち上がるその傾斜角度よりも緩い傾斜角度で、あるいは傾斜することなく水平に、外方に向けて延びている。該内側段部27が形成されることにより、側壁主部20に対してフランジ部21が一段外側に拡がって形成されることになる。該内側段部27を形成することで、フランジ部21と共に側壁部2の上部を補強することができる。
縁取り部25は、容器の最外周縁となる部分である。該縁取り部25は、フランジ主部24よりも薄肉とされ、容器を構成する合成樹脂シートを発泡シートを使用する場合にはそのシートを容器の熱成形時に局所的に強く厚さ方向に押圧して圧縮することによりフランジ主部24よりも薄肉とすることが好ましい。このようにフランジ主部24の外側に縁取り部25を全周に亘って設けることでフランジ部21を補強することができる。縁取り部25は、略水平に設けることが好ましく、その幅は例えば1mm〜2mm程度と細いものとすることができる。また、縁取り部25の上面には、容器を形成する際の熱成形と同時に細かな凹凸加工やエンボス加工を施して凹凸形状を形成することが好ましく、特に、側面視において正弦波や三角波、台形波等の波形形状に形成することが好ましい。例えば縁取り部25の上面に容器の内外方向即ち縁取り部25の幅方向に沿った山と谷とを周回方向に交互に連続的に形成することにより、縁取り部25の上面に凹凸形状を形成することができる。尚、縁取り部25の上面の凹凸形状は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のような各種のローレット目によって形成することができ、特に、滑りにくいように綾目ローレット目によって形成することが好ましい。
縁取り部25の端面はシート成形時に抜刃でカットされたシート切断面であるが、縁取り部25の上面に凹凸形状を形成することで、シート切断面の上側エッジライン(上側の輪郭線)が、縁取り部25の上面の凹凸形状に対応して側面視(あるいは正面視)において上下に波打つように蛇行した波形形状となる。このように縁取り部25の上側エッジラインが側面視波形形状となることで鋭利ではなくなり、容器に触れる指先を保護することができるうえに、縁取り部25の強度、即ちシートエッジの強度を向上させることができ、縁取り部25の外縁を起点として裂断することを効果的に防止することができる。従って、エンボス加工等された縁取り部25は、フランジ部21の全周に形成されることが好ましい。尚、縁取り部25の上面の凹凸形状が縁取り部25からフランジ主部24の外側の斜面へと連続するように形成されていてもよい。尚、縁取り部25の下面は平坦に形成することが好ましいが、その下面にも同様の凹凸形状を形成してもよい。
フランジ部21の上端部は上述した側壁主部20と同様にその高さが一定ではなく辺中央部3a,4aにおいて最も低くなっている。該フランジ部21の上端部は側壁部2の上端部であって、フランジ部21がフランジ主部24と縁取り部25とから構成されている場合には、フランジ部21の上端部はフランジ主部24の上端部(頂上部)となる。フランジ主部24の上端部の高さは、側壁主部20の上端部と同様に、コーナー部5から辺中央部3a,4aに向けて徐々に低くなっていて、辺中央部3a,4aにおいて最も低くなっている。即ち、フランジ主部24の上端部は辺中央部3a,4aにおいて最も低くなった凹状に形成されている。この凹状の形状も、二つの直線からなる略V字状としてもよいが、本実施形態のように全体として下側凸に湾曲した形状とすることが好ましい。何れにしても、各辺部3,4において、それぞれフランジ主部24の上端部には辺中央部3a,4aから両コーナー部5に向けて徐々に上昇していく一対の傾斜面部28が形成される。尚、フランジ部21の縁取り部25の高さは図2のように略一定となっている。従って、図5(a)に符号Aで示しているように縁取り部25からフランジ主部24の上端部までの距離が大小変化することによって、フランジ主部24の上端部の高さが凹状に変化している。つまり、縁取り部25からフランジ主部24の上端部までの距離Aは、辺中央部3a,4aにおいて最も小さく、そこからコーナー部5に向けて徐々に大きくなっていき、コーナー部5においても最も大きくなっている。
各辺部3,4の両傾斜面部28にはそれぞれ段差部30が複数ずつ形成されている。該段差部30は、辺中央部3a,4aに対してコーナー部5側が高くなる段差部30であり、フランジ主部24を横断するように容器の内外方向に延びている。このような段差部30が傾斜面部28毎に周回方向に間隔をあけつつ複数個ずつ形成されており、両傾斜面部28の段差部30は互いに対称配置となっている。段差部30の個数は二個以上であればよく、本実施形態においては三個としているが二個であってもよいし、四個以上であってもよい。特に、段差部30は各傾斜面部28毎に二個〜五個ずつ形成することが好ましい。また、段差部30の個数は、両傾斜面部28同士で同じにしてもよいし、異なるようにしてもよく、長辺側と短辺側とで同じにしてもよいし異なるようにしてもよい。何れにしても段差部30が複数個形成されることにより、傾斜面部28は段差部30の位置で階段状にコーナー部5側に向けて上昇していくことになる。尚、隣り合う段差部30同士の間においては、フランジ主部24の上端部の高さが傾斜していてもよいが、略一定とすることができる。また、段差部30は、傾斜面部28の全長(即ち一つの辺部3,4の略半分の長さ)のうちコーナー部5寄りに配置されることが好ましく、コーナー部5側の半分領域に配置されることが好ましい。尚、段差部30間の間隔は任意であるが例えば5mm〜20mm程度とすることができ、全ての間隔を同じにしてもよいがコーナー部5に近いものほど短く設定することができる。また、長辺側と短辺側とで段差部30間の間隔を同じに設定してもよいが、短辺側の方を短く設定することが好ましい。段差部30の高さも任意であるが、例えば0.5mm〜3mm程度とすることができる。段差部30の高さも複数個の段差部30において何れも同じに設定してもよく、異なっていてもよいが、コーナー部5側ほど小さくなるように設定することが好ましい。
一方、フランジ部21は、コーナー部5においては容器の隅切り形状に合わせて、辺部3,4に対して平面視略45度に傾斜して延びており、そのコーナー部5におけるフランジ主部24の上端部には、容器の内外方向(フランジ部21を横断する方向)に沿って延びる谷部31が形成されている。該谷部31はコーナー部5の略中央位置に形成することが好ましい。また、図4に示すように、谷部31が形成されることにより該谷部31の左右両側にはそれぞれ山部32が形成される。該両山部32はフランジ主部24の上端部のうち最も高い箇所となっており、左右同じ高さとしているが異なる高さとしてもよい。該谷部31は図4のように側面視において(正面視において)左右に湾曲する曲面とされて全体として浅い略U字状とされているが略V字状としてもよいし、形状は任意である。谷部31の深さも任意であるが例えば1mm〜5mm程度とすることができる。フランジ主部24の円弧状の上面は内側の斜面と外側の斜面により構成されているが、谷部31は内側の斜面の中腹位置から外側の斜面の中腹位置まで横断するように形成されている。また、谷部31の幅も任意であって、この谷部31の幅は即ち両山部32間の距離にも相当するが、例えば5mm〜20mm程度とすることができる。
かかる容器はいわゆるシート成形により形成されている。シート成形としては例えば真空成形、圧空成形、真空圧空成形、両面真空成形、熱板成形等があり、何れにしても合成樹脂シートを熱成形することにより形成される。ここで、合成樹脂シートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂や、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂から構成されたシートや、これらを延伸した延伸シートを使用できる。シートは、単層や多層であってよい。特に、上記の樹脂を発泡させた発泡樹脂を素材とした合成樹脂製発泡シートを使用することが好ましく、断熱性を備えるうえに軽量化することができる。特に、ポリスチレンを発泡させた発泡ポリスチレンシートや、ポリスチレンとして耐熱性に優れた耐熱性のスチレン系樹脂を使用した耐熱性発泡ポリスチレン系樹脂シートを使用することが好ましい。また、各種シートの表面に合成樹脂フィルムをラミネートした積層シートを使用してもよく、特に、発泡シートの両面のうちの容器の内面となる上面のみに合成樹脂フィルムをラミネートすることが好ましく、また、そのラミネートする合成樹脂フィルムに各種の印刷を施すようにすることが好ましい。
以上のように構成されたラップ包装用容器は、側壁部2の辺部3,4の上端部が凹状となっているので、該辺部3,4の上端部がフラットな構成に比して強度が高まり、ラップ包装時における辺中央部3a,4aの上端部の応力集中が緩和されて、その部分に生じやすい亀裂の発生を防止することができる。その一方、辺中央部3a,4aよりもコーナー部5の高さが高いので、側壁部2の上端部に作用するラップフィルムのテンションは辺中央部3a,4aからコーナー部5に向けて大きくなり、ラップ包装時におけるラップフィルムとの間の摩擦抵抗もコーナー部5に向けて徐々に大きくなるが、側壁部2の上端部であるフランジ主部24の上端部の傾斜面部28に複数の段差部30が形成されているので、ラップ包装時の摩擦抵抗を低減することができ、容器の変形も抑制できる。即ち、ラップフィルムが段差部30の角部のみに接触するので接触面積が小さくなる。しかも、段差部30が全体として容器の内外方向に沿っているので、フランジ部21の上面に凹溝を周回方向に沿って形成している従来構成に比して、ラップフィルムが傾斜面部に対して容器の内外方向にスムーズに摺動できる。従って、容器とラップフィルムとの間の摩擦抵抗が低減されて容器の変形も抑制されることになる。また、段差部30が全体として容器の内外方向に沿っているので、フランジ主部24の上面の上側凸の曲面形状も維持されることになり、ラップ包装時の摩擦抵抗をより一層効果的に抑制することができる。特に、複数の段差部30が辺中央部3a,4a寄りの位置ではなくコーナー部5寄りの位置に形成されているので、段差部30を辺中央部3a,4a寄りのみに形成している場合に比して効率良く摩擦抵抗を軽減することができる。
しかも、コーナー部5の上端部には谷部31が形成されているので、ラップ包装時にラップフィルムからコーナー部5に作用する押圧力は谷部31の左右両側の山部32に分散され、コーナー部5の上端部におけるラップフィルムの接触面積も減少することになる。更に、この谷部31も段差部30と同様に容器の内外方向に延びているので、ラップフィルムが最上位の箇所であるコーナー部5の上端部においてもスムーズに摺動できる。従って、コーナー部5の上端部においてラップフィルムとの間の摩擦抵抗が過度に増大することを効果的に防止することができる。このようにコーナー部5近傍に配置された容器の内外方向に延びる複数の段差部30と、同じく容器の内外方向に延びるコーナー部5の谷部31とによって、コーナー部5及びその近傍における摩擦抵抗が効果的に低減されるので、容器の変形が防止され、ラップフィルムにも皺が発生しにくくなる。特に、ラップ包装後の陳列中にラップフィルムに皺が発生するという現象を効果的に防止することができる。
更に、側壁主部20の辺中央部3a,4aの外面には、左右両側の凹条部22によってその間に突条部23が形成されているので、ラップフィルムを側壁部2から底面部1に掛け回す際の摩擦抵抗が低減される。また、ラップ包装時に応力が集中しやすい辺中央部3a,4aも補強でき、従って、容器の変形とラップフィルムの皺の発生をより一層防止できる。
尚、本実施形態では段差部30をコーナー部5寄りの箇所にのみ形成して辺中央部3a,4a近傍には形成しなかったが、辺中央部3a,4a近傍にも同様に段差部30を設けてもよく、辺部3,4の全長に亘って段差部30を形成するようにしてもよい。
また、図6のように、傾斜面部28に内外方向に延びる突条40を形成することにより、その突条40の辺中央部3a,4a側の斜面等の壁面40aを段差部として構成してもよい。尚、図6では三つの突条40が互いに異なる形状のものを例示しているが、全て同一形状の突条40としてもよく、複数の形状のものを組み合わせるようにしてもよい。
1 底面部
2 側壁部
3 長辺側の辺部
3a 辺中央部
4 短辺側の辺部
4a 辺中央部
5 コーナー部
10 内側領域
11 外側領域
12 底段差部
13a 直線状の凸部
13b 直線状の凸部
20 側壁主部
21 フランジ部
22 凹条部
23 突条部
24 フランジ主部
25 縁取り部
26 凹溝
27 内側段部
28 傾斜面部
30 段差部
31 谷部
32 山部
40 突条
40a 壁面

Claims (3)

  1. 合成樹脂シートから熱成形され、底面部の周縁部から立ち上がった側壁部の上端部にフランジ部が形成された平面視略方形状のラップ包装用容器であって、
    側壁部の四つの辺部の上端部は、それぞれ両側のコーナー部から辺中央部にかけて徐々にその高さが低くなるように凹状に傾斜しており、
    各辺部の上端部における両傾斜面部にはそれぞれ辺中央部側に対してコーナー部側が高くなる段差部が周回方向に間隔をおいて複数個ずつ形成されていることを特徴とするラップ包装用容器。
  2. 各コーナー部の上端部にはそれぞれ容器の内外方向に延びる谷部が形成されている請求項1記載のラップ包装用容器。
  3. 側壁部の各辺中央部の外面には、その左右両側の部分よりも相対的に外方に突出した突条部が側壁部から底面部にかけて延びるように形成されている請求項1又は2記載のラップ包装用容器。
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