JP5573076B2 - 電話制御装置、電話システム、および発信制御方法 - Google Patents

電話制御装置、電話システム、および発信制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電話技術に関し、特に携帯電話端末が電話システムの接続回線を利用して発信する発信制御技術に関する。
ボタン電話システムやPBXシステムなどの電話システムでは、内線電話端末を制御する主装置やPBX交換機などの電話制御装置において、携帯電話網を介した携帯電話端末からの発信要求に応じてコールバックすることにより当該携帯電話端末と接続するとともに、当該電話システムから固定電話網を利用して所望の相手先へ発信して接続し、これら両者の通話を電話制御装置で中継接続することにより、当該携帯電話端末と相手先との通話を実現するリモートコールバック機能が活用されている。
これにより、携帯電話端末に対する通話料金の課金を回避できるとともに、IP電話回線などの安価な固定電話網を利用できることから、例えば携帯電話端末をビジネスシーンで用いる際に、通話料金を大幅に削減できる。
一方、携帯電話サービスの普及に伴い、携帯電話間の通話料金が安価となり、固定電話装置と携帯電話端末との間の通話料金が割高となっている。
従来、このような料金格差を利用して、固定電話装置と携帯電話端末と間の通話料金を削減するため、固定電話装置から携帯電話端末へ発信する場合には、固定電話装置の固定電話回線を利用せず、固定電話装置に設けた携帯電話インターフェースを介して携帯電話回線で発信する技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
特開2006−319936号公報
しかしながら、このような従来技術は、携帯電話インターフェースを利用して相手先携帯電話端末へ発信できるものの、複数の携帯電話キャリアのうちから相手先携帯電話端末の携帯電話キャリアを自動選択する構成を備えておらず、携帯電話端末へ発信する際の通話料金を効果的に削減できないという問題点があった。
近年、携帯電話端末における通話料金は、異なる携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金に比べて、同一携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金のほうがさらに安価に設定されている。
したがって、リモートコールバック機能を利用して、電話システムの携帯電話インターフェースから相手携帯電話端末へ発信する際、相手携帯電話端末と同一の携帯電話キャリアを利用しなかった場合、相手携帯電話端末と同一の携帯電話キャリアを利用した場合と比較して、通話料金が割高になるため、通話料金を効果的に抑制できない。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、携帯電話インターフェースを利用して携帯電話端末へ発信する場合、通話料金を効果的に抑制できる発信制御技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる電話帳データ提供装置は、各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部と、携帯電話網を介して利用者携帯電話端末から送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、当該電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定部と、携帯電話インターフェース部のうち利用者携帯電話端末の携帯電話網に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、携帯電話インターフェース部のうち相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御部とを備え、呼制御部は、電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、相手先携帯電話キャリアを特定するようにしたものである
また、本発明にかかる電話システムは、携帯電話網を介して接続される利用者携帯電話端末と電話制御装置とを含み、利用者携帯電話端末は、利用者操作に応じて自己の記憶部で記憶している電話帳データのうちからいずれか1つを相手先電話帳データとして選択する電話帳データ処理部と、相手先電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定部と、相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号と相手先携帯電話キャリアを示すキャリア情報とを含む発信要求を携帯電話網を介して電話制御装置へ送信する端末呼制御部とを備え、電話制御装置は、各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部と、利用者携帯電話端末からの発信要求に応じて、携帯電話インターフェース部のうち利用者携帯電話端末に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、携帯電話インターフェース部のうち発信要求に含まれるキャリア情報で指定された相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、発信要求に含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御部とを備え、呼制御部は、電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、相手先携帯電話キャリアを特定するようにしたものである
また、本発明にかかる発信制御方法は、各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部とを備える電話制御装置で用いられる発信制御方法であって、キャリア特定部が、携帯電話網を介して利用者携帯電話端末から送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、当該電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定ステップと、呼制御部が、携帯電話インターフェース部のうち利用者携帯電話端末の携帯電話網に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、携帯電話インターフェース部のうち相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御ステップとを備え、呼制御ステップは、電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、相手先携帯電話キャリアを特定するようにしたものである
また、本発明にかかる他の発信制御方法は、携帯電話網を介して接続される利用者携帯電話端末と電話制御装置とを含み、電話制御装置が、各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部とを備える電話システムで用いられる発信制御方法であって、利用者携帯電話端末の電話帳データ処理部が、利用者操作に応じて自己の記憶部で記憶している電話帳データのうちからいずれか1つを相手先電話帳データとして選択する電話帳データ処理ステップと、利用者携帯電話端末のキャリア特定部が、相手先電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定ステップと、利用者携帯電話端末の端末呼制御部が、相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号と相手先携帯電話キャリアを示すキャリア情報とを含む発信要求を携帯電話網を介して電話制御装置へ送信する端末呼制御ステップと、電話制御装置の呼制御部が、利用者携帯電話端末からの発信要求に応じて、携帯電話インターフェース部のうち利用者携帯電話端末に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、携帯電話インターフェース部のうち発信要求に含まれるキャリア情報で指定された相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、発信要求に含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御ステップとを備え、呼制御ステップは、電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、相手先携帯電話キャリアを特定するようにしたものである
本発明によれば、複数の携帯電話キャリアのうちから相手先携帯電話端末の携帯電話キャリアを自動選択することができる。このため、リモートコールバック機能を利用する際、異なる携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金に比べて、同一携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金のほうがさらに安価に設定されていることを有効利用して、通話料金を効果的に抑制することが可能となる。
第1の実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図である。 電話帳データの構成例である。 利用者データの構成例である。 第1の実施の形態にかかる電話システムの動作を示すシーケンス図である。 電話帳表示画面の表示例である。 キャリア特定処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる電話システムの動作を示すシーケンス図である。 電話帳データの他の構成例である。 選択画面の表示例である。 第3の実施の形態にかかる携帯電話端末の構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態にかかる電話システムの動作を示すシーケンス図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムについて説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図である。
この電話システム1は、全体としてボタン電話システムやPBXシステムなどの電話システムからなり、複数の内線電話端末20と、これら内線電話端末20を内線収容するとともに固定電話網50と接続する電話制御装置10とを含んでいる。
電話制御装置10は、これら内線電話端末20の呼制御を行うことにより、これら内線電話端末20間における内線通話や、固定電話網50を用いた電話端末40と内線電話端末20との外線通話を実現する機能を有している。
本実施の形態は、このような電話制御装置10に、各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部(以下、携帯電話I/F部という)11と、これら携帯電話I/F部11間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部13とを設けている。
そして、キャリア特定部17で、携帯電話網51を介して利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、当該電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末30Bの相手先携帯電話キャリアを特定し、呼制御部18で、携帯電話I/F部11のうち利用者携帯電話端末30Aの携帯電話網51Aに対応する第1の携帯電話I/F部11Aから、当該利用者携帯電話端末30Aへコールバックするとともに、携帯電話I/F部11のうち相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話I/F部11Bから、電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、通話路スイッチ部13を制御して、これら第1および第2の携帯電話I/F部11A,11Bの通話路を中継接続するようにしたものである。
次に、図1を参照して、第1の実施の形態にかかる電話システム1の構成について詳細に説明する。なお、本発明では、図1のうち利用者携帯電話端末が携帯電話網51Aの携帯電話端末30Aであり、相手先携帯電話端末が携帯電話網51Bの携帯電話端末30Bである場合を例として説明する。なお、携帯電話網51Cには携帯電話端末30Cが接続されている。
[電話制御装置]
電話制御装置10は、全体として呼制御サーバなどのサーバ装置からなり、電話システム1がボタン電話システムの場合、電話制御装置10は主装置に相当し、電話システム1がPBXシステムの場合、電話制御装置10はPBXに相当する。
この電話制御装置10には、主な機能部として、携帯電話I/F部11(11A,11B,11C)、固定電話インターフェース部(以下、固定電話I/F部という)12、通話路スイッチ部13、内線インターフェース部(以下、内線I/F部という)14、記憶部15、電話帳データ処理部16、キャリア特定部17、および呼制御部18が設けられており、内部バスを介して相互に接続されている。
携帯電話I/F部11(11A,11B,11C)は、一般的な携帯電話アダプタなどの無線モジュールからなり、各携帯電話キャリアの携帯電話網51(51A,51B,51C)と対応して設けられ、それぞれ対応する携帯電話網51との間で各種の呼制御メッセージをやり取りする機能を有している。
固定電話I/F部12は、一般的な固定電話回線用の回線モジュールからなり、公衆電話網、ISDN、IP電話網などの固定電話網50との間で各種の呼制御信号や呼制御メッセージをやり取りする機能を有している。
通話路スイッチ部13は、通話路スイッチ回路からなり、各携帯電話I/F部11を介して接続されたそれぞれの携帯電話網51からの通話路と、固定電話I/F部12を介して接続された固定電話網50からの通話路と、内線I/F部14を介して接続された内線電話端末20からの通話路とを相互に切替接続する機能を有している。
内線I/F部14は、データ伝送回路からなり、各内線電話端末20とデータ伝送を行うことにより、内線電話端末20の動作を制御する制御メッセージや、内線電話端末20での音声通話のための音声データ、さらには内線電話端末20で検出された各種操作を示す操作データをやり取りする機能を有している。
記憶部15は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、電話制御装置10の各機能部で使用する各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。記憶部15で記憶する主な処理情報として、電話帳データ15Aと利用者データ15Bとがある。
電話帳データ15Aは、内線電話端末20が音声通話を行う相手先に関するデータであり、内線電話端末20に割り当てられている内線電話番号ごとに対応付けて、さらには複数の内線電話端末20からなるグループごとや、全内線電話端末20で共通に対応付けて、記憶部15に登録されている。
図2は、電話帳データの構成例である。ここでは、内線電話番号ごとに、相手先名前、相手先電話番号、および相手先メールアドレスの組が登録されている。
利用者データ15Bは、電話制御装置10の電話帳データ15Aを閲覧する利用者に関するデータであり、利用者を識別する利用者IDごとに対応付けて、記憶部15に登録されている。
図3は、利用者データの構成例である。ここでは、利用者IDごとに、当該利用者が電話システム1で用いる内線電話端末20の内線電話番号と当該利用者を電話制御装置10で認証するための認証データとが組として登録されている。認証データとしては、個体識別情報やパスワードが登録される。
個体識別情報は、携帯電話端末の利用者または当該端末に固有の識別情報であり、個体識別番号や契約者固有ID(uid)と呼ばれる。この個体識別情報には、当該利用者が携帯電話サービスを利用開始する際に通信事業者から利用者に対して割り当てられる利用者固有の情報と、携帯電話端末が製造された際にメーカーにより割り当てられる製造番号などの端末固有の情報があり、携帯電話端末のメモリに予め登録されている。パスワードは、利用者が電話制御装置10の電話帳データを閲覧するためのパスワードとして決定したものである。
これら認証データは、利用者が内線電話端末20を操作して、予め電話制御装置10の電話帳データ処理部16の登録機能により、記憶部15に登録しておく。なお、個体識別情報は、利用者が携帯電話端末を操作することにより、携帯電話端末の表示画面で確認できる。
個体識別情報の送信については、携帯電話キャリアや携帯電話端末の種別によって、利用者承諾操作が不要な場合と、利用者の承諾操作を必要とする場合がある。利用者承諾操作が不要な場合には、携帯電話端末での利用者による接続要求操作時に、携帯電話端末のメモリから個体識別情報を読み出して、電話制御装置10へ自動送信できる。一方、利用者承諾操作が必要な場合には、携帯電話端末から個体識別情報を送信する際、利用者承諾操作を求める入力画面を表示し、利用者承諾操作を得た後、個体識別情報を電話制御装置10へ送信することになる。また、パスワードは、利用者が携帯電話端末で操作入力したものが電話制御装置10へ送信される。
電話帳データ処理部16は、内線電話端末20からの登録・編集要求に応じて、当該内線電話端末20の内線電話番号と対応付けて、電話帳データ15Aや利用者データ15Bを登録・編集する機能と、内線電話端末20からの閲覧要求に応じて、当該内線電話端末20の内線電話番号と対応付けられている電話帳データ15Aや利用者データ15Bを当該内線電話端末20へ提供する機能と、携帯電話網51を介して携帯電話端末30からの閲覧要求に応じて、利用者データ15Bに基づき当該携帯電話端末30の認証を行う機能と、この認証成功に応じて当該携帯電話端末30の内線電話番号と対応する電話帳データ15Aを当該当該携帯電話端末30へ提供する機能とを有している。
キャリア特定部17は、携帯電話網51を介して利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、当該電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末30Bの相手先携帯電話キャリアを特定する機能を有している。
呼制御部18は、内線I/F部14を介して各内線電話端末20とデータ通信を行うことにより、これら内線電話端末20の動作を制御する機能と、携帯電話I/F部11を制御して、携帯電話網51に関する発信・着信を制御する機能と、固定電話I/F部12を制御して、固定電話網50に関する発信・着信を制御する機能と、通話路スイッチ部13を制御して、各携帯電話I/F部11、固定電話I/F部12、および内線I/F部14の通話路を相互に切替接続することにより、内線電話端末20による音声通話を実現する機能とを有している。
また、呼制御部18は、携帯電話網51を介して利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、携帯電話I/F部11のうち利用者携帯電話端末30Aの携帯電話網51Aに対応する第1の携帯電話I/F部11Aから、当該利用者携帯電話端末30Aへコールバックする機能と、携帯電話I/F部11のうち相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話I/F部11Bから、電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信する機能と、通話路スイッチ部13を制御して、これら第1および第2の携帯電話I/F部11A,11Bの通話路を中継接続する、リモートコールバック機能とを有している。
電話制御装置10のこれら機能部のうち、電話帳データ処理部16、キャリア特定部17、および呼制御部18については、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部15から読み込んだプログラムを実行することにより、各種処理を実行する演算処理部で実現してもよい。
[携帯電話端末]
携帯電話端末30は、全体として一般的な携帯電話端末からなり、HTTPなどの通信プロトコルを用いてデータ通信を行うデータ通信機能や、電話制御装置10へ接続して取得した電話帳データを画面表示するとともに、画面表示された操作シンボルへの操作に応じて各種メッセージを電話制御装置10へ送信するブラウザ機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる電話制御装置の動作について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる電話制御装置の動作を示すシーケンス図である。ここでは、利用者携帯電話端末30Aでの接続要求操作に応じて、電話制御装置10から利用者携帯電話端末30Aへ電話帳データが提供され、利用者携帯電話端末30Aでの発信操作に応じて送信された当該電話帳データを含む発信要求に応じて、電話制御装置10のリモートコールバック機能により、電話制御装置10で特定した携帯電話キャリアの携帯電話網51Bを用いて、利用者携帯電話端末30Aと相手先携帯電話端末30Bとの通話を実現する場合を例として説明する。
利用者携帯電話端末30Aで電話帳閲覧操作が行われた場合、利用者携帯電話端末30Aから携帯電話網51Aを介して電話制御装置10へ、接続要求が送信される(ステップ100)。
電話制御装置10の電話帳データ処理部16は、利用者携帯電話端末30Aからの接続要求に応じて、記憶部15の利用者データ15Bを参照し、接続要求時に通知された認証情報が利用者データ15Bに登録されているか照合することにより認証処理を行う(ステップ101)。
ここで、接続要求に含まれている個体識別情報が利用者データ15Bに登録されておらず、認証が成功しなかった場合(ステップ101:NO)、電話帳データ処理部16は、認証エラーを利用者携帯電話端末30Aへ通知し(ステップ102)、一連の電話帳データ提供処理を終了する。
一方、ステップ101において、認証データが利用者データ15Bに登録されており、認証が成功した場合(ステップ101:YES)、電話帳データ処理部16は、認証データが一致した利用者データ15Bから、利用者携帯電話端末30Aと対応する内線電話番号を取得し、この内線電話番号と対応する電話帳データ15Aを記憶部15から選択する(ステップ103)。そして、得られた電話帳データ15Aを含む電話帳表示画面情報を生成し利用者携帯電話端末30Aへ送信する(ステップ104)。
利用者携帯電話端末30Aは、この電話帳表示画面情報を受信して画面表示する(ステップ105)。図5は、電話帳表示画面の表示例である。この電話帳表示画面は、例えばHTML形式で記述されており、相手先名前と相手先電話番号とからなる組がリスト表示されている。この際、相手先電話番号の表示シンボルには、当該相手先電話番号の相手先への発信要求を電話制御装置10へ送信する処理が割り当てられている。
利用者携帯電話端末30Aにおいて、電話帳表示画面上で任意の相手先電話番号が選択操作された場合、当該相手先の電話帳データを含む発信要求が、携帯電話網51Aを介して電話制御装置10へ送信される(ステップ110)。
電話制御装置10のキャリア特定部17は、利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、後述する図6のキャリア特定処理を実行して、相手先電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末30Bの相手先携帯電話キャリアを特定する(ステップ111)。
一方、呼制御部18は、利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、携帯電話I/F部11のうち利用者携帯電話端末30Aの携帯電話網51Aに対応する携帯電話I/F部11Aから、当該利用者携帯電話端末30Aへコールバックする(ステップ112)。この際、呼制御部18は、利用者携帯電話端末30Aから発信要求を受信した携帯電話網51Aに基づいて利用者の携帯電話キャリアを特定することができる。
また、呼制御部18は、携帯電話I/F部11のうち相手先携帯電話キャリアに対応する携帯電話I/F部11Bから、相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信する(ステップ113)。
この後、呼制御部18は、通話路スイッチ部13を制御して、これら携帯電話I/F部11A,11Bの通話路を中継接続する(ステップ114)。これにより、携帯電話I/F部11A,11B間で電話制御装置10を介した音声通話が開始される(ステップ115)。
[キャリア特定処理]
次に、図6を参照して、電話制御装置10のキャリア特定部17におけるキャリア特定処理について説明する。図6は、キャリア特定処理を示すフローチャートである。
キャリア特定部17は、利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、図6のキャリア特定処理を実行する。
まず、キャリア特定部17は、利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データから相手先電話番号を取得し、当該相手先電話番号が携帯電話用か否か確認する(ステップ150)。一般に、電話番号の先頭には、電話番号の用途や通信事業者を識別するための特番が付加されている。特に、携帯電話用の電話番号には、特番として「090」や「080」が付加されており、この特番に基づき当該相手先電話番号が携帯電話用か否か確認できる。
ここで、相手先電話番号が携帯電話用である場合(ステップ150:YES)、キャリア特定部17は、相手先電話帳データから相手先メールアドレスのドメイン名を取得し(ステップ151)、このドメイン名から携帯電話キャリアを特定し(ステップ152)、一連のキャリア特定処理を終了する。
一般に、携帯電話端末で使用されるメールアドレスは、当該携帯電話端末が利用する携帯電話キャリアに固有のドメイン名が使用される。例えば、NTTDocomo(登録商標)の場合、ドメイン名として「docomo.ne.jp」が用いられており、ソフトバンクの場合、ドメイン名として「softbank.ne.jp」が用いられている。したがって、これらドメイン名がメールアドレスに含まれているか否かを確認することにより、相手先の携帯電話キャリアを特定できる。
一方、ステップ150において、相手先電話番号が携帯電話用ではない場合(ステップ150:NO)、キャリア特定部17は、相手先のキャリアとして固定電話キャリアを選択し(ステップ153)、一連のキャリア特定処理を終了する。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、キャリア特定部17で、携帯電話網51を介して利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、当該電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末30Bの相手先携帯電話キャリアを特定し、呼制御部18で、携帯電話I/F部11のうち利用者携帯電話端末30Aの携帯電話網51Aに対応する第1の携帯電話I/F部11Aから、当該利用者携帯電話端末30Aへコールバックするとともに、携帯電話I/F部11のうち相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話I/F部11Bから、電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、通話路スイッチ部13を制御して、これら第1および第2の携帯電話I/F部11A,11Bの通話路を中継接続している。
これにより、複数の携帯電話キャリアのうちから相手先携帯電話端末の携帯電話キャリアを自動選択することができる。このため、リモートコールバック機能を利用する際、異なる携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金に比べて、同一携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金のほうがさらに安価に設定されていることを有効利用して、通話料金を効果的に抑制することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる電話制御装置について説明する。図7は、第2の実施の形態にかかる電話システムの動作を示すシーケンス図であり、図4と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第1の実施の形態では、利用者携帯電話端末30Aから通知された電話帳データには、1つの相手先電話番号と1つの相手先メールアドレスとが含まれる場合を前提して説明した。本実施の形態では、この電話帳データに相手先メールアドレスが複数含まれている場合を例として説明する。
本実施の形態にかかる電話制御装置10の呼制御部18は、利用者携帯電話端末30Aから通知された電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから、キャリア特定部17により特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末へ送信する機能と、当該選択画面での選択操作に応じた利用者携帯電話端末からの応答に基づいて相手先携帯電話キャリアを特定する機能とを有している。本実施の形態にかかる電話制御装置10さらには電話システム1の他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図7を参照して、本実施の形態にかかる電話制御装置の動作について説明する。ここでは、電話制御装置10から利用者携帯電話端末30Aに対して電話帳データを提供する動作については省略し、利用者携帯電話端末30Aから電話制御装置10へ送信される発信要求以降について説明する。
図8は、電話帳データの他の構成例である。ここでは、内線電話番号ごとに、相手先名前、相手先電話番号、および相手先メールアドレスの組が登録されている。この際、相手先電話番号として2つの電話番号が登録されており、相手先メールアドレスとして2つのメールアドレスが登録されている。
利用者携帯電話端末30Aにおいて、電話帳表示画面上で任意の相手先電話番号が選択操作された場合、当該相手先の電話帳データを含む発信要求が、携帯電話網51Aを介して電話制御装置10へ送信される(ステップ110)。
電話制御装置10のキャリア特定部17は、利用者携帯電話端末30Aから送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、前述した図6のキャリア特定処理を実行して、相手先電話帳データに含まれる相手先メールアドレスごとに、相手先携帯電話端末30Bの相手先携帯電話キャリアをそれぞれ特定する(ステップ111)。
ここで、相手先電話帳データに複数の相手先電話番号が含まれている場合、あるいは相手先電話帳データに複数の相手先メールアドレスが含まれており、これら相手先メールアドレスからキャリア特定部17で特定した相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、呼制御部18は、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末30Aへ送信する(ステップ200)。
利用者携帯電話端末30Aは、電話制御装置10からの呼制御部18を受信して画面表示する(ステップ201)。図9は、選択画面の表示例である。この選択画面は、例えばHTML形式で記述されており、相手電話番号ごとに、相手先携帯電話キャリア名が列挙されている。この際、相手先携帯電話キャリア名の表示シンボルには、対応する相手先携帯電話番号と当該相手先携帯電話キャリア名とを含む発信要求を電話制御装置10へ送信する処理が割り当てられている。
利用者携帯電話端末30Aにおいて、選択画面上で任意の相手先携帯電話キャリア名が選択操作された場合、対応する相手先携帯電話番号と当該相手先携帯電話キャリア名とを含む発信要求が、利用者携帯電話端末30Aから電話制御装置10へ送信される(ステップ202)。
電話制御装置10の呼制御部18は、利用者携帯電話端末30Aからの発信要求に応じて、携帯電話I/F部11のうち利用者携帯電話端末30Aの携帯電話網51Aに対応する携帯電話I/F部11Aから、当該利用者携帯電話端末30Aへコールバックする(ステップ112)。また、当該発信要求に応じて、相手先携帯電話番号と当該相手先携帯電話キャリアを特定し、携帯電話I/F部11のうち相手先携帯電話キャリアに対応する携帯電話I/F部11Bから、相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信する(ステップ113)。
この後、呼制御部18は、通話路スイッチ部13を制御して、これら携帯電話I/F部11A,11Bの通話路を中継接続する(ステップ114)。これにより、携帯電話I/F部11A,11B間で電話制御装置10を介した音声通話が開始される(ステップ115)。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、利用者携帯電話端末30Aから通知された電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末30Aへ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた利用者携帯電話端末30Aからの応答に基づいて、相手先携帯電話キャリアを特定するようにしたので、利用者携帯電話端末30Aから通知された電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合でも、複数の携帯電話キャリアのうちから適切な相手先携帯電話キャリアを用いて相手先へ発信することができ、通話料金を効果的に抑制することが可能となる。
また、本実施の形態では、相手先電話番号が複数ある場合についても、同様にして、これら相手先電話番号のうちからいずれかを選択するための選択画面情報を利用者携帯電話端末30Aへ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた利用者携帯電話端末30Aからの応答に基づいて、相手先電話番号を特定するようにしてもよい。これにより、複数の相手先電話番号のうちから適切な相手先電話番号を用いて相手先へ発信できる。
また、利用者携帯電話端末30Aから通知された電話帳データに、複数の相手先電話番号と異なる携帯電話キャリアの複数の相手先メールアドレスとが含まれている場合には、相手先電話番号ごとにこれら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を送信すればよい。これにより、複数の相手先電話番号と複数の携帯電話キャリアのうちから、適切な相手先電話番号と相手先携帯電話キャリアを用いて相手先へ発信できる。
なお、利用者携帯電話端末30Aから通知された電話帳データに、複数の相手先メールアドレスとが含まれている場合であっても、これら相手先メールアドレスから特定された携帯電話キャリアが同一の場合には、選択画面情報を送信する必要はなく、当該携帯電話キャリアを相手先携帯電話キャリアとして特定すればよい。
[第3の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる携帯電話端末について説明する。図10は、第3の実施の形態にかかる携帯電話端末の構成を示すブロック図である。
第1および第2の実施の形態では、電話システム1の電話制御装置10に登録されている電話帳データを利用者携帯電話端末30Aが閲覧し、その電話帳表示画面で選択した相手先の電話帳データを発信要求として電話制御装置10へ送信する場合を例として説明した。
本実施の形態では、電話システム1の電話制御装置10に登録されている電話帳データに代えて、利用者携帯電話端末30Aに登録されている電話帳データを利用者が閲覧し、その電話帳表示画面で選択した相手先の電話帳データを発信要求として電話制御装置10へ送信する場合を例として説明する。
本実施の形態にかかる利用者携帯電話端末30(30A)には、主な機能部として、電話帳データ処理部31、キャリア特定部32、端末呼制御部33、および記憶部34が設けられている。
電話帳データ処理部31は、利用者の登録・編集要求操作に応じて、記憶部34の電話帳データ34Aを登録・編集する機能と、利用者の閲覧要求操作に応じて、記憶部34の電話帳データ34Aを画面表示する機能と、電話帳データ34Aの表示画面上での利用者の電話帳データ選択操作に応じて、記憶部34で記憶している電話帳データ34Aのうちからいずれか1つを相手先電話帳データとして選択する機能とを有している。
キャリア特定部32は、電話帳データ処理部31で選択された相手先電話帳データに含まれている相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定する機能を有している。キャリア特定部32でのキャリア特定処理については、前述した図6と同様である。
端末呼制御部33は、携帯電話網51と呼制御メッセージや音声データをやり取りすることにより、携帯電話網51に関する発信・着信・音声通話を制御する機能と、携帯電話網51とデータ通信を行うことによりHTML形式などの各種情報を画面表示するとともに、画面表示された操作シンボルへの操作に応じて各種メッセージを送信するブラウザ機能と、電話帳データ34Aの表示画面上での利用者の電話帳データ選択操作に応じて、相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号とキャリア特定部32で特定された相手先携帯電話キャリアを示すキャリア情報とを含む発信要求を携帯電話網51を介して電話制御装置10へ送信する機能とを有している。
記憶部34は、半導体メモリなどの記憶装置からなり、携帯電話端末30の各機能部で使用する各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。記憶部34で記憶する主な処理情報として、電話帳データ34Aがある。
電話帳データ34Aは、携帯電話端末30が音声通話や電子メールを送受信する相手先に関するデータである。この電話帳データは、前述した図2の電話帳データのうち内線電話番号がないものの、その他の構成は図2と同様に、相手先名前、相手先電話番号、および相手先メールアドレスの組が登録されている。
利用者携帯電話端末30のこれら機能部のうち、電話帳データ処理部31、キャリア特定部32、および端末呼制御部33は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部34から読み込んだプログラムを実行することにより、各種処理を実行する演算処理部で実現してもよい。
また、利用者携帯電話端末30には、この他、携帯電話インターフェース部、マイクやスピーカを含む音声通話部、操作入力部、画面表示部など、一般的な携帯電話端末と同様の機能部が設けられている。
[第3の実施の形態の動作]
次に、図11を参照して、本実施の形態にかかる利用者携帯電話端末および電話制御装置の動作について説明する。図11は、第3の実施の形態にかかる電話システムの動作を示すシーケンス図であり、前述の図4と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
利用者により電話帳閲覧操作が行われた場合、利用者携帯電話端末30Aの電話帳データ処理部31は、記憶部34の電話帳データ34Aを画面表示し、この表示画面上での利用者の電話帳データ選択操作に応じて、記憶部34で記憶している電話帳データ34Aのうちからいずれか1つを相手先電話帳データとして選択する(ステップ300)。
続いて、キャリア特定部32は、電話帳データ処理部31で選択された相手先電話帳データに含まれている相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定する(ステップ301)。
この後、端末呼制御部33は、電話帳データ34Aの表示画面上での利用者の電話帳データ選択操作に応じて、相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号とキャリア特定部32で特定された相手先携帯電話キャリアを示すキャリア情報とを含む発信要求を携帯電話網51を介して電話制御装置10へ送信する(ステップ302)。
一方、電話制御装置1の呼制御部18は、利用者携帯電話端末30Aからの発信要求に応じて、携帯電話I/F部11のうち利用者携帯電話端末30Aの携帯電話網51Aに対応する携帯電話I/F部11Aから、当該利用者携帯電話端末30Aへコールバックする(ステップ112)。また、当該発信要求に応じて、相手先携帯電話番号と当該相手先携帯電話キャリアを特定し、携帯電話I/F部11のうち相手先携帯電話キャリアに対応する携帯電話I/F部11Bから、相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信する(ステップ113)。
この後、呼制御部18は、通話路スイッチ部13を制御して、これら携帯電話I/F部11A,11Bの通話路を中継接続する(ステップ114)。これにより、携帯電話I/F部11A,11B間で電話制御装置10を介した音声通話が開始される(ステップ115)。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、利用者携帯電話端末30Aにキャリア特定部32を設け、利用者携帯電話端末30Aに登録されている電話帳データ34Aから利用者が相手先電話帳データを選択した際、その相手先電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話キャリアを特定して、当該相手先電話帳データの相手先電話番号とともに、発信要求として電話制御装置10へ送信している。
これにより、第1の実施の形態と同様に、複数の携帯電話キャリアのうちから相手先携帯電話端末の携帯電話キャリアを自動選択することができる。このため、リモートコールバック機能を利用する際、異なる携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金に比べて、同一携帯電話キャリアの携帯電話端末との通話料金のほうがさらに安価に設定されていることを有効利用して、通話料金を効果的に抑制することが可能となる。
また、利用者携帯電話端末30Aに登録されている電話帳データ34Aから利用者が選択した相手先電話帳データに、複数の相手先電話番号が含まれている場合、あるいは当該相手先電話帳データに含まれている複数のメールアドレスからキャリア特定部32で特定した相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合には、前述した第3の実施の形態を適用して、相手先携帯電話番号や相手先携帯電話キャリアを選択するための選択画面を表示し、利用者の選択操作に応じて、相手先携帯電話番号や相手先携帯電話キャリアを特定すればよい。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
また、各実施の形態では、本発明にかかる電話システムが、専用の内線伝送路で電話端末が主装置に収容されている電話システムである場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えばIPネットワークを介して電話端末が呼制御装置と接続されるIP電話システムにも、前述と同様にして適用でき、前述と同様の作用効果が得られる。
また、各実施の形態において、利用者携帯電話端末が携帯電話端末30Aからなり、相手先携帯電話端末が携帯電話端末30Bである場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。
また、各実施の形態では、異なる3社の携帯電話キャリアの携帯電話網51A,51B,51Cについて、電話制御装置10によりリモートコールバック機能を利用可能とする場合を例に説明したが、対応する携帯電話網51や携帯電話I/F部11の数については、これに限定されるものではない。
また、各実施の形態では、コールバック時に用いる利用者携帯電話端末側の携帯電話キャリアについては、電話制御装置が利用者携帯電話端末から発信要求や接続要求などのメッセージを受信した携帯電話網を、利用者携帯電話端末の携帯電話キャリアとして特定する方法があるが、これに限定されるものではない。例えば、利用者携帯電話端末から電話制御装置へ送信される発信要求や接続要求などのメッセージに、当該利用者携帯電話端末の携帯電話キャリアを指示するためのキャリア情報を含んで通知してもよい。あるいは、電話制御装置の利用者データに当該利用者携帯電話端末の携帯電話キャリアを予め登録しておいてもよく、電話制御装置にキャリア登録データを設け、利用者携帯電話端末の携帯電話番号ごとに携帯電話キャリアを予め登録しておいてもよい。
また、各実施の形態では、電話制御装置10が、ボタン電話システムの主装置やPBXシステムのPBXのように、内線電話端末20の呼制御を行う機能を有している場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、このような内線呼制御機能を持たず、リモートコールバック機能のみを持つ構成であってもよい。また、この際、固定電話I/F部12を持たず、携帯電話I/F部11のみを持つ構成であってもよい。
また、利用者携帯電話端末30Aから電話制御装置10へ接続要求を送信する際、当該接続要求時に、利用者携帯電話端末30Aから電話制御装置10へ認証データを通知し、電話制御装置10の利用者データ15Bで認証が得られた場合にのみ、リモートコールバック動作を開始し、認証が得られなかった場合には、リモートコールバック動作を開始せず、認証エラーを電話制御装置10から利用者携帯電話端末30Aへ通知するようにしてもよい。これにより、リモートコールバック機能について高いセキュリティ性を得ることができる。
1…電話システム、10…電話制御装置、11,11A,11B,11C…携帯電話I/F部、12…固定電話I/F部、13…通話路スイッチ部、14…内線I/F部、15…記憶部、15A…電話帳データ、15B…利用者データ、16…電話帳データ処理部、17…キャリア特定部、18…呼制御部、20…内線電話端末、30,30C…携帯電話端末、30A…利用者携帯電話端末、30B…相手先携帯電話端末、31…電話帳データ処理部、32…キャリア特定部、33…端末呼制御部、34…記憶部、34A…電話帳データ、40…電話端末、50…固定電話網、51,51A,51B,51C…携帯電話網。

Claims (4)

  1. 各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、
    これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部と、
    前記携帯電話網を介して利用者携帯電話端末から送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、当該電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定部と、
    前記携帯電話インターフェース部のうち前記利用者携帯電話端末の携帯電話網に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、前記携帯電話インターフェース部のうち前記相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、前記電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、前記通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御部とを備え
    前記呼制御部は、前記電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を前記利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた前記利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、前記相手先携帯電話キャリアを特定する
    ことを特徴とする電話制御装置。
  2. 携帯電話網を介して接続される利用者携帯電話端末と電話制御装置とを含み、
    前記利用者携帯電話端末は、
    利用者操作に応じて自己の記憶部で記憶している電話帳データのうちからいずれか1つを相手先電話帳データとして選択する電話帳データ処理部と、
    前記相手先電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定部と、
    前記相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号と前記相手先携帯電話キャリアを示すキャリア情報とを含む発信要求を前記携帯電話網を介して前記電話制御装置へ送信する端末呼制御部とを備え、
    前記電話制御装置は、
    各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、
    これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部と、
    前記利用者携帯電話端末からの発信要求に応じて、前記携帯電話インターフェース部のうち前記利用者携帯電話端末に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、前記携帯電話インターフェース部のうち前記発信要求に含まれるキャリア情報で指定された前記相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、前記発信要求に含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、前記通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御部とを備え
    前記呼制御部は、前記電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を前記利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた前記利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、前記相手先携帯電話キャリアを特定する
    ことを特徴とする電話システム。
  3. 各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部とを備える電話制御装置で用いられる発信制御方法であって、
    キャリア特定部が、携帯電話網を介して利用者携帯電話端末から送信された相手先電話帳データを含む発信要求に応じて、当該電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定ステップと、
    呼制御部が、前記携帯電話インターフェース部のうち前記利用者携帯電話端末の携帯電話網に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、前記携帯電話インターフェース部のうち前記相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、前記電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、前記通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御ステップとを備え
    前記呼制御ステップは、前記電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を前記利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた前記利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、前記相手先携帯電話キャリアを特定する
    ことを特徴とする発信制御方法。
  4. 携帯電話網を介して接続される利用者携帯電話端末と電話制御装置とを含み、前記電話制御装置が、各携帯電話キャリアの携帯電話網と対応して設けられた複数の携帯電話インターフェース部と、これら携帯電話インターフェース部間を結ぶ通話路を切替接続する通話路スイッチ部とを備える電話システムで用いられる発信制御方法であって、
    前記利用者携帯電話端末の電話帳データ処理部が、利用者操作に応じて自己の記憶部で記憶している電話帳データのうちからいずれか1つを相手先電話帳データとして選択する電話帳データ処理ステップと、
    前記利用者携帯電話端末のキャリア特定部が、前記相手先電話帳データに含まれる相手先メールアドレスから相手先携帯電話端末の相手先携帯電話キャリアを特定するキャリア特定ステップと、
    前記利用者携帯電話端末の端末呼制御部が、前記相手先電話帳データに含まれる相手先携帯電話番号と前記相手先携帯電話キャリアを示すキャリア情報とを含む発信要求を前記携帯電話網を介して前記電話制御装置へ送信する端末呼制御ステップと、
    前記電話制御装置の呼制御部が、前記利用者携帯電話端末からの発信要求に応じて、前記携帯電話インターフェース部のうち前記利用者携帯電話端末に対応する第1の携帯電話インターフェース部から、当該利用者携帯電話端末へコールバックするとともに、前記携帯電話インターフェース部のうち前記発信要求に含まれるキャリア情報で指定された前記相手先携帯電話キャリアに対応する第2の携帯電話インターフェース部から、前記発信要求に含まれる相手先携帯電話番号へ発信し、前記通話路スイッチ部を制御して、これら第1および第2の携帯電話インターフェース部の通話路を中継接続する呼制御ステップとを備え
    前記呼制御ステップは、前記電話帳データに含まれている複数の相手先メールアドレスから特定された相手先携帯電話キャリアが互いに異なる場合、これら相手先携帯電話キャリアのうちからいずれかを選択するための選択画面情報を前記利用者携帯電話端末へ送信し、当該選択画面での選択操作に応じた前記利用者携帯電話端末からの応答に基づいて、前記相手先携帯電話キャリアを特定する
    ことを特徴とする発信制御方法。
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