JP5571426B2 - 物干し装置 - Google Patents

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Description

本発明は、洗濯物等を干すための物干し装置に関する。
従来より、洗濯物等を干すための物干し装置が提案されている。
例えば、下記特許文献1では、左右方向に長尺の収納部内から斜め前下方に出し入れ自在とされた左右一対の吊り下げアームの下端部間に、竿を架設した構成とされた物干し装置が提案されている。
また、下記特許文献2では、縦長の収納フレームに、前方に向けて起倒自在に取り付けられたハンガー掛け部材を備えた収納式ハンガー掛けが提案されている。
特開2001−62191号公報(図1及び図2参照) 特開2000−245611号公報(図1及び図2参照)
しかしながら、上記各特許文献に記載された物干し装置乃至は収納式ハンガー掛けでは、洗濯物等を一本の竿乃至はハンガー掛け部材に干す構造とされ、洗濯物等を効率的に多く干すことができる物干し装置が望まれていた。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、洗濯物等を効率的に多く干し得る物干し装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る物干し装置は、上下に長尺に形成され、壁面に対して固定される物干し本体と、前記物干し本体の上端部に基端部が連結され、前方に向けて突出した物干し位置で保持される上段竿体と、前記物干し本体に沿うように収納される収納位置と前方に向けて突出した状態で前記物干し本体の下端部に保持される物干し位置とに変位自在とされた下段竿体とを備えており、前記下段竿体は、前記物干し位置と前記収納位置とを変位する際に、基端部が上下に移動するように、かつ、先端部が前後に移動するように前記物干し本体に連結されていることを特徴とする。
本発明においては、前記下段竿体を、前記変位の際に略一定の移動軌跡を描くように、異なる二箇所を回動支点として当該下段竿体を変位させる第1ガイドアーム及び第2ガイドアームを介して前記物干し本体に連結されたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記物干し本体に、前記物干し位置に変位する前記下段竿体の基端部によって後方に弾性変形し、かつ前記物干し位置において該基端部に係止する係止爪を上端部に有したストッパー部を設けてもよい。
また、本発明においては、前記下段竿体を、前記物干し位置において上面が載置部となる板状体としてもよい。
また、本発明においては、前記下段竿体を、前記物干し位置において垂れ下がるフック状の引っ掛け部を更に備えたものとしてもよい。
本発明に係る物干し装置は、上述のような構成としたことで、洗濯物等を効率的に多く干すことができる。
(a)〜(c)は、いずれも本発明の一実施形態に係る物干し装置が施工された状態を模式的に示す概略斜視図である。 (a)、(b)は、いずれも同物干し装置を模式的に示し、(a)は、図1(c)に対応させた概略正面図、(b)は、(a)におけるX−X線矢視に対応させた一部拡大概略横断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同物干し装置を模式的に示し、(a)は、図1(c)に対応させた概略平面図、(b)は、(a)におけるZ1−Z1線矢視に対応させた一部拡大概略縦断面図である。 同物干し装置を模式的に示し、図1(c)に対応させた概略側面図である。 同物干し装置を模式的に示し、図1(b)に対応させた一部分解概略正面図である。 (a)は、同物干し装置が備える上段竿体の一例を模式的に示す一部分解概略平面図、(b)は、同上段竿体に連結される支持アームの一例を模式的に示す概略斜視図である。 同上段竿体の変位動作の一例を模式的に示し、図2(a)におけるY1−Y1線矢視に対応させた一部拡大概略縦断面図である。 同物干し装置が備える下段竿体の一例を模式的に示し、図4におけるZ2−Z2線矢視に対応させた一部拡大概略縦断面図である。 同下段竿体の変位動作の一例を模式的に示し、図2(a)におけるY2−Y2線矢視に対応させた一部拡大概略縦断面図である。 (a)は、同物干し装置が備える扉体の一例を模式的に示す一部破断概略背面図、(b)は、同物干し装置が備える竿収納本体の一例を模式的に示す一部破断概略背面図である。 (a)、(b)は、いずれも同扉体の開閉動作の一例を模式的に示す一部破断概略背面図である。 (a)、(b)は、いずれも本発明の他の実施形態に係る物干し装置を模式的に示し、図11(a)、(b)にそれぞれ対応させた図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図11は、第1実施形態に係る物干し装置について説明するための説明図である。
なお、以下の各実施形態では、当該物干し装置が壁面に取り付けられた状態において、壁面側を後方、壁面に向く側を背面(後面)とし、その逆をそれぞれ前方、前面として説明する。
本実施形態に係る物干し装置1は、図1(b)、(c)に示すように、住居等の内壁を構成する壁材等の壁面7に固定された状態で上下に長尺の物干し本体としての竿収納本体10を備えている。
この竿収納本体10の上部には、図1(b)、(c)に示すように、上段竿体31を有した上段竿部30が出し入れ自在に設けられ、また、この竿収納本体10の下部には、下段竿体41を有した下段竿部40が出し入れ自在に設けられている。なお、以下では、図1(b)に示すように、これら竿部30,40が竿収納本体10に沿うように収納された状態をこれらの収納位置とし、図1(c)に示すように、これら竿部30,40が竿収納本体10の前面から前方に突出した状態をこれらの物干し位置として説明する。
また、物干し装置1は、図1(a)、(b)に示すように、上記収納位置とされた上段竿部30及び下段竿部40並びに竿収納本体10の前面側を覆い、竿収納本体10に対して開閉自在に設けられた扉体50を備えている。
竿収納本体10は、図2に示すように、壁面7に沿うように配される上下に長尺で正面視して略矩形状とされた平板状部と、この平板状部の左右両側部から前方に突出するように形成された左右側壁部とによって前方に開口した収納空間を形成している。また、これら左右側壁部の前縁には、図2(b)に示すように、内方側(当該竿収納本体10の幅方向中心側)に向けて突出するガイド片が上下の概ね全長に亘って形成されている。上記平板状部位の左右両側部、上記左右側壁部及び上記各ガイド片によって、内方側に向けて開口する略コ字状のガイド溝12,12が当該竿収納本体10の左右両側部において上下方向に沿ってそれぞれ形成されている。
ガイド溝12には、上段竿部30の後記する支持アーム35の一端部が係合し、このガイド溝12が支持アーム35の一端部の上下方向に沿う移動をガイドする案内部を構成する。
これら各ガイド溝12,12の上側部位(上記案内部としてのガイド溝12の上端部近傍部位)には、上段竿部30の支持アーム35の一端部を保持する保持部としての保持金具12a,12aがそれぞれに設けられている。
この保持金具12aは、竿収納本体10の平板状部に固着され、側面視して上方に向けて開口する略L字状の金具とされている(図7も参照)。図例では、この保持金具12aは、その底片部が上記平板状部から斜め前上方に傾斜した形状とされている。
この竿収納本体10の平板状部には、当該竿収納本体10の幅方向略中心の鉛直線上に沿って、上下の複数箇所に、固定部11,11A,11Aが設けられている。
図例では、これら固定部は、竿収納本体10の上端部近傍部位に設けられた位置決め孔11と、中間部位及び下端部近傍部位のそれぞれに設けられた止具挿通孔11A,11Aとされている。位置決め孔11は、下部側が木ねじ等の固定止具9(図2(b)参照)の頭部の挿通が可能な大径部とされ、上部側が固定止具9の締め付けが可能な小径部とされたダルマ孔状とされている。各止具挿通孔11A,11Aは、固定止具9の締め付けが可能な丸孔状とされている。
これら固定部11,11A,11Aを用いて、当該物干し装置1を壁面7に対して固定する際には、図2及び図4に示すように、壁下地を構成する間柱や柱などの木軸8が壁面7を構成する壁材の背面側に配された位置に固定するようにしてもよい。この際、当該物干し装置1を取り付ける床面からの高さ位置に応じて、位置決め孔11が位置付けされる位置に、固定止具9をまず仮止めし、その固定止具9の頭部に位置決め孔11の大径部を挿通させて物干し装置1を壁面7に対して仮保持させる。つまり、位置決め孔11の大径部を介して固定止具9を挿通させる。そして、物干し装置1を手放すことで、位置決め孔11の小径部が固定止具9に引っ掛かり、この固定止具9によって物干し装置1が壁面7の手前において宙吊り状態となる。そして、竿収納本体10の上下が垂直となるように位置決めし、中間部位及び下端部近傍部位の止具挿通孔11A,11Aに固定止具9を仮止めし、さらに各固定止具9,9,9を締め付けることで、当該物干し装置1を壁面7に対して取り付けるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、物干し装置1の竿収納本体10を、上下に長尺のものとし、上下方向に沿って複数箇所に壁面7に対する固定部11,11A,11Aを有したものとしているので、施工性を向上させることができる。つまり、これら上下方向に沿って複数箇所に設けられた固定部11,11A,11Aを用いて固定することができるので、上下に長尺に形成されていることと相俟って、水平方向の位置ズレ等が生じ難く、施工性を向上させることができる。
また、一本の木軸8を取付下地とできるので、複数本の間柱等の木軸を取付下地として探す必要がなく、図例のように、壁材の背面に木軸等が配設された壁構造とされた壁面を取付対象とする場合には特に施工性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、上下方向に沿って複数箇所に設けられた固定部のうちの最上段のものを、ダルマ孔状の位置決め孔11としている。従って、位置決め用の最上段の固定止具9を仮止めし、この位置決め用の固定止具9を位置決め孔11に挿通させて物干し装置1を仮保持させることができるので、竿収納本体10の位置決めが容易となり、より施工性を向上させることができる。
また、竿収納本体10は、図2(a)に示すように、その上下方向中間部に着脱自在に収納された二枚の羽根状パネル18,18を備えている。この上下方向中間部には、これら二枚の羽根状パネル18,18の収納状態における下端部を保持する保持部としてのパネル保持金具17,17が設けられている。このパネル保持金具17は、竿収納本体10の平板状部に固着され、側面視して上方に向けて開口する略L字状の金具とされている(図7も参照)。
竿収納本体10の下端部近傍部位の幅方向略中央部には、物干し位置とされた下段竿体41の基端部に係止する係止部としてのストッパー部16が設けられている。また、竿収納本体10の上端部には、図2及び図4に示すように、上レール20と上戸車22とが設けられ、下端部には、下レール21と下戸車23とが設けられている。
なお、これら羽根状パネル18、ストッパー部16並びに各レール20,21及び各戸車22,23の詳細については後述する。
また、竿収納本体10は、ステンレスや鋼板等の金属板を折り曲げ加工やプレス加工、切削加工等することによって形成し、各保持金具や各レール等を溶接等によって固着するようにしてもよい。または、この竿収納本体10を、硬質の合成樹脂系材料から形成するようにしてもよい。
上段竿部30は、図2(a)及び図3(a)に示すように、複数本(図例では、二本、一対)の上段竿体31,31と、複数本(図例では、二本、一対)の支持アーム35,35とを備えている。このように複数本の上段竿体31,31を設けることで、これらを利用して比較的に多くの洗濯物等を干すことができる。
上段竿体31は、竿収納本体10の上端部に基端部が連結されるとともに、竿収納本体10に沿うように収納される収納位置とこの収納位置から基端部を回動支点として回動されて前方に突出した状態で保持される物干し位置とに変位自在とされている。
この上段竿体31は、収納位置では、図5に示すように、上段竿体31の長手方向が竿収納本体10の上下方向に沿うように基端部から垂れ下がるように収納され、その先端部が竿収納本体10の下端部近傍に位置する。一方、物干し位置では、図3(a)及び図4に示すように、竿収納本体10の上端部から前方に向けて突出し、その基端部及び先端部が略同高さに位置し、当該上段竿体31が略水平に保持される。
この上段竿体31は、本実施形態では、棒状に形成されており、その基端部に設けられた軸挿通孔31a(図6(a)も参照)に回動支点となる上段竿体回動軸33が挿通されて竿収納本体10に対して回動自在に連結されている。この上段竿体回動軸33は、図2(a)に示すように、竿収納本体10の上端部において幅方向に架け渡されるように設けられている(図5も参照)。また、この上段竿体回動軸33は、その両端部が竿収納本体10の上記左右側壁部の各上端部に設けられた軸挿通孔13,13にそれぞれ挿通されて支持されている。
また、本実施形態では、上段竿体31は、図3(b)に示すように、中空とされており、上面側部が多面形状(図例では、三面)とされた扁平の断面形状とされている。このように、上段竿体31を中空のものとすることで、軽量化を図ることができる。また、扁平の断面形状とすることで、断面円形状や断面正方形状等とした場合と比べて、当該上段竿体31の幅寸法を確保しながらも、当該上段竿体31が収納される竿収納本体10の薄型化を図ることができる。
また、上記上面側部には、当該上段竿体31の長手方向の概ね全長に亘って合成樹脂系材料やゴム等のエラストマー系材料、または布材等で形成された滑り止め部31bが設けられている。このような滑り止め部31bを設けることで、物干し位置とされた当該上段竿体31に掛けられたハンガーや洗濯物等が空調機器等の風などによって、当該上段竿体31の長手方向に沿って滑らないように適度な摩擦抵抗を付与することができる。なお、図例のように、別部材を添設するようにして滑り止め部を設ける態様に代えて、上段竿体の上面に、多数の突起や突条を一体的に形成して滑り止め部を構成する態様としてもよい。または、このような滑り止め部を設けないようにしてもよい。
この上段竿体31の断面形状は、図例のように上面側部が多面形状とされたものに限られず、凸湾曲形状とされたものや半円形状とされたものとしてもよい。つまり、洗濯物等が掛けられるハンガー等のフック部の形状に合わせて、上面側部が上方(物干し位置における上方)に盛り上がる山形状の断面形状としてもよい。
この上段竿体31は、アルミニウム等の金属系材料から例えば、押出成型によって中空に形成されており、図6(a)に示すように、その基端部及び先端部には、金属製または樹脂製のキャップが取り付けられている。または、この上段竿体31を、硬質の合成樹脂系材料から形成するようにしてもよい。
上記した竿収納本体10に着脱自在に収納された羽根状パネル18は、図1(c)及び図3に示すように、竿収納本体10から脱離されて、物干し位置とされた上段竿体31に、その一側部が係合保持されて上面が載置部となる。このような羽根状パネル18を設けることで、当該羽根状パネル18を利用して、洗濯物等を平干しすることができる。
この羽根状パネル18は、図3に示すように、平板状に形成されており、その一側部に、上段竿体31の形状に合わせた係合部18aを有している。図例では、上段竿体31を把持するように係合する断面鉤状の形状とされ、一側部の両端部から突出するように設けられた一対の係合部18a,18aを示している。この係合部18aは、竿収納本体10に収納された状態では、竿収納本体10の左右側部に形成されたガイド溝12の一方に係合する。このガイド溝12への係合部18aの係合と上記した保持金具17に下端部が係合保持されることで、当該羽根状パネル18が竿収納本体10に対して着脱自在に係合保持される(図2(a)及び図7も参照)。なお、図3では、一方の羽根状パネル18のみを示しているが、他方の羽根状パネル18についても同様の構成である。
この羽根状パネル18の平板部には、多数の孔部が形成されており、多孔板状とされている。このような多孔板状とすることで、当該羽根状パネル18に平干しされた洗濯物等を乾き易くすることができる。
さらに、この羽根状パネル18の中間部には、上段竿体31に係合保持された状態で、上段竿体31の長手方向に沿って長尺とされた長孔と括れ部とが形成されており、これらを利用して、ハンガー等のフック部を引っ掛けることができるようになっている。
なお、この羽根状パネル18は、アルミニウム等の金属系材料や、硬質の合成樹脂系材料で形成するようにしてもよい。
また、一側部に設けられた係合部の形状は、図例のものに限られず、上段竿体を挟むようにばね部材等で付勢されたクリップ状のものとしてもよい。さらに、枚数や形状等は、図例のものに限られず、一枚のみ、または三枚以上の羽根状パネルを着脱自在に竿収納本体に設けるようにしてもよく、片持ち状に係合保持される態様に代えて、羽根状パネルの中間部等に係合部を設けたものとしてもよい。
また、本実施形態では、一対の上段竿体31,31は、竿収納本体10の上端部において幅方向に沿って間隔を空けてそれぞれの基端部が竿収納本体10に連結されている。つまり、上記のように竿収納本体10の幅方向に架け渡された上段竿体回動軸33が一対の上段竿体31,31の基端部のそれぞれを串刺し状に貫通し、これら一対の上段竿体31,31が竿収納本体10に対して回動自在に連結されている。
これら一対の上段竿体31,31間の幅寸法W1は、図3に示すように、下段竿体41の幅寸法W2よりも大きく形成されている。
また、これら一対の上段竿体31,31は、図3及び図4に示すように、当該一対の上段竿体31,31及び下段竿体41が物干し位置において、下段竿体41の先端部41bよりも前方に向けて突出する先端物干し部32,32をそれぞれに有している。つまり、図4に示すように、これら一対の上段竿体31,31の長さ寸法L1は、下段竿体41の長さ寸法に、先端物干し部32の長さ寸法L3を加えた長さとしている。
これら一対の上段竿体31,31は、その基端部側部位が竿体連結部材34によって連結されている一方、その先側部位が互いに非連結とされている。
竿体連結部材34は、本実施形態では、平板状とされており、図7に示すように、幅方向に貫通する複数の中空部を有している。このように、竿体連結部材34を平板状のものとすることで、当該竿体連結部材34を利用して洗濯物等を平干しすることもできる。
この竿体連結部材34の両側部の適所には、図6(a)及び図7に示すように、各上段竿体31,31を当該竿体連結部材34の各側部に連結固定する止具の止着孔部が形成されている。また、この竿体連結部材34の先端部には、支持アーム回動軸36が挿通される軸挿通孔部が幅方向に貫通して形成され、各上段竿体31,31の対応する箇所にも、この支持アーム回動軸36が挿通される軸挿通孔部が幅方向に貫通して形成されている。
なお、この竿体連結部材34は、アルミニウム等の金属系材料から例えば、押出成型によって中空に形成されたものとしてもよく、または、硬質の合成樹脂系材料から形成されたものとしてもよい。
支持アーム35は、図4に示すように、物干し位置とされた上段竿体31の長手方向途中部位及び竿収納本体10の上下方向途中部位に、当該支持アーム35の長手方向の各端部がそれぞれに配設されて物干し位置とされた上段竿体31を支持する。このような支持アーム35を設けることで、竿収納本体10、上段竿体31及び当該支持アーム35によってトラス状構造となり、片持ち状に物干し位置とされる上段竿体31を強固に保持することができる。
この支持アーム35の長手方向の一端部には、図2(b)及び図6に示すように、外方側に向けて突出し、竿収納本体10のガイド溝12に係合する係合突起37が設けられている。この支持アーム35の係合突起37がガイド溝12に設けられた保持金具12aに係合保持される。
一方、この支持アーム35の長手方向の他端部には、図3(a)及び図6に示すように、竿体連結部材34及び各上段竿体31,31の各軸挿通孔部に挿通された支持アーム回動軸36の長手方向の端部が挿通される軸挿通孔35aが形成されている。この軸挿通孔35aに挿通された支持アーム回動軸36を介して、当該支持アーム35が上段竿体31の外方側側部に付設されるように、上段竿体31に対して回動自在に連結されている。本実施形態では、一本の支持アーム回動軸36が、竿体連結部材34及びこの両側部に連結固定された各上段竿体31,31を幅方向に貫通し、その長手方向の各端部が、各支持アーム35,35の軸挿通孔35a,35aに挿通されて、各支持アーム35,35と連結されている。
これら各支持アーム35は、収納位置とされた上段竿体31の物干し位置への変位動作に連動して、当該支持アーム35の一端部の係合突起37が竿収納本体10のガイド溝12に沿って上方に移動し、保持金具12aに係合保持される構成とされている。
この支持アーム35の一端部の係合突起37が、竿収納本体10の保持金具12aに保持されて、上段竿体31が物干し位置とされた状態において、当該支持アーム35と上段竿体31とのなす連結角θ(図4参照)が25度〜40度程度の所定角度となるようにしてもよい。また、この連結角θに対応させて、当該支持アーム35の長さ寸法、並びに上段竿体31の回動支点から、上段竿体31と支持アーム35との連結部(支持アーム回動軸36)までの長さ寸法L2(図4参照)及び保持金具12aまでの高さ寸法H(図4参照)を設定するようにしてもよい。この連結角θを大きい角度とすることで、支持アームによる上段竿体の支持強度は向上するが、支持アームを長くする必要があるとともに、物干し位置では、支持アームが目立ち易くなる。一方、連結角θを上記所定角度とすることで、支持アーム35の材料コストを低減することができるとともに、物干し位置において支持アーム35が目立ち難く、見栄えを向上させることができる。
また、各上段竿体31の寸法は、例えば幅寸法を20mm〜25mm程度、厚さ寸法を10mm〜15mm程度、長さ寸法L1を750mm〜900mm程度としてもよい。また、上段竿体31の回動支点から支持アーム回動軸36までの長さ寸法L2を240mm〜300mm程度とし、上段竿体31の回動支点から保持金具12aまでの高さ寸法Hを130mm〜170mm程度としてもよい。つまり、全長L1とされた上段竿体31の基端部から支持アーム35の連結部までの長さ寸法L2が全長L1の1/4〜1/2程度、好ましくは1/3前後の寸法となるようにしてもよい。これによれば、支持アーム35によって上段竿体31を斜め後下方から強固に支持しながらも、支持アーム35が邪魔とならず、その先側部位に洗濯物等を効率的に多く干すことができる。
さらに、上段竿体31の先端部に100〔N〕程度の垂直下方の外力が負荷された際におけるたわみが200mm程度以下、除荷された後に残留するたわみが3mm程度以下となるようにしてもよい。
また、この支持アーム35の他端部には、図6(b)に示すように、ばね収容凹所35bが形成されている。このばね収容凹所35bには、例えば、ねじりコイルばね(トーションバネ)等の付勢部材38(図7参照)の一端部が収納される。この付勢部材38は、そのコイル部に支持アーム回動軸36が挿通され、他端部が上段竿体31に形成された係止孔等に係止されており、連結角θを小さくする方向に支持アーム35を付勢している。つまり、支持アーム35の一端部の係合突起37を背面側に向けて押し付ける方向に付勢している。
なお、この支持アーム35は、アルミニウム等の金属系材料から例えば、鋳造成型(ダイキャスト)されたものとしてもよい。または、硬質の合成樹脂系材料から形成されたものとしてもよい。また、図6(b)に示すように、低コスト化や軽量化を図る観点から適宜、肉盗み状の凹部を設けたものとしてもよい。
また、本実施形態では、上記のように各上段竿体31,31に他端部が回動自在に連結された各支持アーム35,35は、図2(a)及び図6(a)に示すように、その上方側部位同士がアーム連結部材39を介して互いに連結されている。支持アーム35の背面側部には、連結部材取付部が連成されており、この取付部に形成された内方側に向けて開口した凹部35cに、アーム連結部材39の端部が嵌め込まれ、その端部が固定止具によって固定されている。
このアーム連結部材39は、竿収納本体10の幅方向に長尺の平板状とされている。なお、このアーム連結部材39は、上記同様の金属系材料や硬質の合成樹脂系材料で形成されたものとしてもよい。
上記構成とされた上段竿部30は、図7に示すように、一対の上段竿体31,31及びこれらの間に連結された竿体連結部材34が、上段竿体回動軸33を回動支点として回動されて、収納位置と物干し位置とに変位自在とされている。また、この変位動作に連動して、各上段竿体31,31のそれぞれに連結された各支持アーム35,35が移動する。
収納位置とされた一対の上段竿体31,31を物干し位置とする際には、一方の上段竿体31,31の先側部位等を把持し、この先側部位を上昇させるようにして、上段竿体回動軸33を回動支点として斜め前上方に向けて回動させる。この回動動作に伴って、上段竿体31に他端部が連結された支持アーム35は、その他端部を回動支点として上段竿体31に対して相対的に回動しながら、一端部の係合突起37が、竿収納本体10のガイド溝12に沿って上方に向けて移動する。この際、支持アーム35は、付勢部材38によって背面側に向けて回動する方向に付勢されているので、その係合突起37がガイド溝12の背面側の面(竿収納本体10の平板状部)に沿うようにして移動する。上段竿体31が略水平とされた状態から少許、さらに先側部位を上昇させれば、支持アーム35の係合突起37が保持金具12aを乗り越えるようにして上方に移動する。この際、保持金具12aの底片部は、上記のように斜め前上方に傾斜しているので、支持アーム35の係合突起37がスムーズに保持金具12aを乗り越えることができる。
上記のように保持金具12aを係合突起37が乗り越えれば、上記のように付勢部材38によって背面側に向けて回動する方向に支持アーム35が付勢されているので、その係合突起37がガイド溝12の背面側の面に向けて移動する。この状態で、上段竿体31の先側部位を降下させる、または手放すことで、上記のように付勢された支持アーム35は、その係合突起37が保持金具12aに係合し、保持され、当該上段竿部30が物干し位置とされる。
一方、物干し位置とされた一対の上段竿体31,31を収納位置とする際には、一方の上段竿体31の先側部位等を少許、上昇させる。これに伴い、上段竿体31に連結された支持アーム35が上方へ少許、移動し、支持アーム35の係合突起37と竿収納本体10の保持金具12aとの係合状態が解除される。この状態で、一方の支持アーム35またはアーム連結部材39を前方に向けて引き、保持金具12aと重合しない位置まで支持アーム35の係合突起37をガイド溝12内において前方に移動させる。この状態で、上段竿体31の先側部位等を降下させるようにして、当該上段竿体31を斜め後下方に向けて回動させる。この回動動作に伴って、上記とは逆に、支持アーム35は、その他端部を回動支点として上段竿体31に対して相対的に回動しながら、一端部の係合突起37が、竿収納本体10のガイド溝12に沿って下方に向けて移動し、当該上段竿部30が収納位置とされる。この収納位置では、一対の支持アーム35,35は、図5に示すように、一対の上段竿体31,31と同様、その側部において、垂れ下がるように竿収納本体10に収納される。
上記のように、上段竿体31の回動に連動して、支持アーム35が移動し、その一端部の係合突起37が竿収納本体10の保持金具37に保持されて、支持アーム35が上段竿体31の支持状態となり、上段竿体31が物干し位置とされるので、使い勝手がよい。一方、不使用時には、収納位置とすることで、一対の上段竿体31,31を含む上段竿部30が竿収納本体10に収納されるので、これらが邪魔になるようなことを防止できる。
また、本実施形態では、上段竿体31を複数本とし、これら複数本の上段竿体31,31の基端部側部位を竿体連結部材34によって連結している。従って、いずれかの上段竿体31を物干し位置(または収納位置)に向けて回動させれば、その他の上段竿体も連動して、物干し位置(または収納位置)へと回動されるので、使い勝手が良い。また、各上段竿体31,31に掛けられた洗濯物等の荷重にバラつきがあるような場合や、いずれかの上段竿体31を把持して昇降させる場合にも、上段竿体31,31同士が捩れるようなことを防止できる。
さらに、竿体連結部材34によって連結された基端部側部位の先側は、互いに非連結とされているので、物干し位置では、竿収納本体10から前方に向けて複数本の上段竿体31,31が、言わばフォーク状に突出したような状態となる。これにより、複数のハンガー等を各上段竿体31,31に掛けた場合にも、手前側に向けて抜き取るようにして洗濯物等を取り込むことができ、使い勝手が良い。
さらにまた、本実施形態では、複数本の上段竿体31,31のそれぞれに連結された支持アーム35,35同士を連結するアーム連結部材39を備えているので、複数本の上段竿体31,31同士の捩れ等をより効果的に防止できる。また、上段竿体31の物干し位置への変位動作に連動して支持アーム35の係合突起37が竿収納本体10の保持金具12aに保持される場合において、その解除時に手動で係合突起37を保持金具12aと重合しない位置まで移動させる必要がある場合にも、使い勝手が良い。つまり、いずれかの支持アーム35の係合突起37を保持金具12aと重合しない位置まで移動させれば、それに連動して、その他の支持アーム35の係合突起37も保持金具12aと重合しない位置まで移動するので、使い勝手が良い。
下段竿部40は、図2(a)及び図4に示すように、上記した上段竿部30の下方に設けられた下段竿体41を備えている。このように、一対の上段竿体31,31の下方に下段竿体41を設けることで、一対の上段竿体31,31を利用して、洗濯物等を干すことができ、また、下段竿体41を利用して、洗濯物等を干すことができるので、比較的に多くの洗濯物等を干すことができる。
この下段竿体41は、竿収納本体10の下端部から前方に向けて突出した状態で略水平に保持される物干し位置と、竿収納本体10に沿うように略垂直状態で収納される収納位置とに変位自在とされている。このように、本実施形態では、当該下段竿体41及び一対の上段竿体31,31を、物干し位置と収納位置とに変位自在とされたものとしているので、一方を収納させることで、他方を選択的に利用することもできる。
下段竿体41は、図2(a)及び図4に示すように、物干し位置において上面が載置部となる細長で略矩形状の板状体とされている。これによれば、下段竿体41を利用して洗濯物等を平干しすることができる。また、この下段竿体41に、洗濯籠等を載置することもできる。従って、この下段竿体41に洗濯籠等を載置して、上段竿体31への物干し作業を行うことができ、使い勝手が良い。
また、この下段竿体41は、図8に示すように、物干し位置において上方に向けて開口する比較的に浅い凹部を有したトレー状に形成されており、その凹部底面には、複数本の突条41dが当該下段竿体41の長手方向に沿って、概ね全長に亘って設けられている。このような突条41dを設けることで、細長円柱状のペンやリップスティック等の化粧品などを下段竿体41の上面に載置した際に転がるようなことを防止できる。
また、この下段竿体41の幅方向両側部には、羽根状パネル18の係合部18a(図3(b)参照)の形状に対応させた断面形状の係止凹部41e,41eが形成されており、この下段竿体41の幅方向両側部にも羽根状パネル18の一側部の係合保持が可能とされている。これによれば、下段竿体41に羽根状パネル18を係合保持させることで、洗濯物等を平干しするスペースを大きくすることができる。
また、下段竿体41は、竿収納本体10の幅方向において一対の上段竿体31,31の間に納まるように、竿収納本体10の下端部に連結され、前方に向けて突出した物干し位置で保持される。つまり、一対の上段竿体31,31と下段竿体41とが、物干し位置では平面視して、収納位置では正面視してそれぞれ重合しないように、下段竿体41を、竿収納本体10の幅方向において一対の上段竿体31,31間に納まるように設けている(図3(a)及び図5参照)。このような構成とすることで、一対の上段竿体31,31に干された洗濯物等と下段竿体41乃至はこの下段竿体41に干された洗濯物等とが干渉し難い。従って、例えば、上段竿体31を利用して、長尺の洗濯物を干し、下段竿体41を利用して、短尺の洗濯物を干すようなこともでき、効率的に洗濯物等を干すことができる。また、収納位置では、図5に示すように、これら下段竿体41と一対の上段竿体31,31とを重ならないように収納させることができ、壁面7に固定される竿収納本体10のコンパクト化を効率的に図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の上段竿体31,31が、当該一対の上段竿体31,31及び下段竿体41が物干し位置において、下段竿体41の先端よりも前方に向けて突出する先端物干し部32,32をそれぞれに備えている(図3(a)及び図4参照)。従って、これら先端物干し部32を利用することで、当該先端物干し部32に掛けられた洗濯物等と、下段竿体41乃至はこの下段竿体41に掛けられた洗濯物等との干渉をより効率的に防止することができる。
この下段竿体41の幅寸法W2(図3(a)参照)は、一対の上段竿体31,31の間の幅寸法W1よりも小さい幅寸法とすればよいが、本実施形態のように、上面が載置部となる板状体とされたものでは、100mm〜200mm程度の幅寸法としてもよい。また、この下段竿体41の長さ寸法は、上段竿体31の長さ寸法L1及びこれの先端物干し部32の長さ寸法L3に応じて設定可能であるが、350mm〜500mm程度の長さ寸法としてもよい。つまり、上段竿体31の半分程度の長さ寸法としてもよい。さらに、下段竿体41の厚さ寸法は、上段竿体31の厚さ寸法と同程度の寸法としてもよい。
この下段竿体41と上段竿体31とは、物干し位置とされた下段竿体41の上面から、物干し位置とされた上段竿体31の下面までの高さ寸法が、750mm程度以上となるような上下の位置関係としてもよい。これによれば、上段竿体31に掛けられたハンガー等に干された洗濯物等が下段竿体41の上面に接触し難く、効率的に洗濯物等を干すことができる。また、物干し位置とされた下段竿体41の床面からの高さ寸法が、750mm程度以上となるように、当該物干し装置1を壁面7に設置するようにしてもよい。これによれば、下段竿体41に干された洗濯物等が床面に接触し難いものとなる。
これら各高さ寸法は、900mm前後とすることが好ましい。これによれば、物干し位置とされた上段竿体31が、成人の手を伸ばして作業できる程度の高さ(1800mm前後)となる。また、物干し位置とされた下段竿体41が、成人の腰高さ程度(900mm前後)となり、各竿体31,41を変位させる動作や各竿体31,41への物干し作業などの際に、使い勝手が良い。
また、本実施形態では、図9に示すように、この下段竿体41は、物干し位置と収納位置とを変位する際に、その基端部41aが上下に移動するように、かつ、その先端部41bが前後に移動するように竿収納本体10に連結部材を介して連結されている。このような構成とすることで、上段竿体31に洗濯物等を干した状態において、下段竿体41を変位させる際に、上段竿体31に干された洗濯物等に下段竿体41が接触し難い。つまり、下段竿体41が竿収納本体10に対して、その先端部41bが竿収納本体10の下側から前方にせり出すように移動して物干し位置とされる。従って、例えば、基端部を支点として回動されて先端部が斜め前下方に向けて移動するようなものに比べて、上記のような接触を低減することができる。
上記連結部材は、本実施形態では、下段竿体41が、上記変位の際に略一定の移動軌跡を描くように、異なる二箇所を回動支点として当該下段竿体41を変位させる第1ガイドアーム42と第2ガイドアーム45とされている。
これら第1ガイドアーム42及び第2ガイドアーム45は、それぞれが、図8に示すように、板状体とされた下段竿体41の幅方向両側に設けられた一対のガイドアームとされている。
第1ガイドアーム42は、図4に示すように、物干し位置とされた下段竿体41を斜め後上方から支持するように、物干し位置において、竿収納本体10から斜め前下方に延びるように設けられている。この第1ガイドアーム42の長手方向の一端部は、図8に示すように、竿収納本体10の下端部近傍部位に回動自在に設けられた第1回動軸43に固着されている。
この第1回動軸43は、竿収納本体10の幅方向に架け渡されるように設けられており、その両端部が竿収納本体10の上記左右側壁部に設けられた軸挿通孔14,14にそれぞれ挿通されて回動自在に支持されている。この第1回動軸43は、図4に示すように、物干し位置とされた下段竿体41の基端部41aよりも上方に回動自在に設けられている。
第1ガイドアーム42の長手方向の他端部には、図4、図5及び図8に示すように、内方側に向けて屈曲形成された第1連結軸44が連成されている。この第1連結軸44は、下段竿体41の下面(物干し位置における下面)に固着された軸受部49に挿入されて回動自在に支持されている。この第1連結軸44は、下段竿体41の長手方向における略中央部よりもやや基端部41a側に寄った位置に連結されている。
このような構成とされた第1ガイドアーム42は、第1回動軸43を回動支点として竿収納本体10に対して回動自在とされ、また、下段竿体41がこの第1ガイドアーム42に対して相対的に回動自在に連結された構成とされる。
第2ガイドアーム45は、図4に示すように、物干し位置とされた下段竿体41を斜め後下方から支持するように、物干し位置において、竿収納本体10から斜め前上方に延びるように設けられている。この第2ガイドアーム45の長手方向の一端部は、図8に示すように、竿収納本体10の下端部に回動自在に設けられた第2回動軸46に固着されている。
この第2回動軸46は、竿収納本体10の幅方向に架け渡されるように設けられており、その両端部が竿収納本体10の上記左右側壁部に設けられた軸挿通孔15,15にそれぞれ挿通されて回動自在に支持されている。この第2回動軸46は、図4に示すように、物干し位置とされた下段竿体41の基端部41aよりも下方に回動自在に設けられている。
第2ガイドアーム45の長手方向の他端部には、図4、図5及び図8に示すように、内方側に向けて屈曲形成された第2連結軸47が連成されている。この第2連結軸47は、下段竿体41の物干し位置における下面に固着された軸受部49に挿入されて回動自在に支持されている。この第2連結軸47は、下段竿体41の長手方向における略中央部に連結されている。つまり、この第2連結軸47は、第1連結軸44よりも下段竿体41の先端部41b側に回動自在に設けられている。
このような構成とされた第2ガイドアーム45は、第1ガイドアーム42と同様、第2回動軸46を回動支点として竿収納本体10に対して回動自在とされ、また、下段竿体41がこの第2ガイドアーム45に対して相対的に回動自在に連結された構成とされる。
これら各ガイドアーム42,45によって、当該下段竿体41が略水平状の物干し位置に支持される。
また、このように第1ガイドアーム42及び第2ガイドアーム45を介して竿収納本体10に連結された下段竿体41、これら各ガイドアーム42,45及び竿収納本体10は、四節リンク機構状の構造となる。つまり、竿収納本体10に回動自在に支持された第1回動軸43及び第2回動軸46並びに下段竿体41に連結された第1連結軸44及び第2連結軸47が関節(ジョイント)部となる。また、竿収納本体10における第1回動軸43から第2回動軸46までの部位、下段竿体41における第1連結軸44から第2連結軸47までの部位及び各ガイドアーム42,45が節(リンク)部となる。これらリンク部の長さ寸法は、第1連結軸44から第2連結軸47までの寸法、第1回動軸43から第2回動軸46までの寸法、第1ガイドアーム42の長さ寸法、第2ガイドアーム45の長さ寸法の順に大きく形成されている。
このような四節リンク機構状の構造により、下段竿体41は、これら各ガイドアーム42,45にガイド、規制されて略一定の移動軌跡を描くように揺動する構成とされている。
また、本実施形態では、下段竿体41は、物干し位置において垂れ下がるフック状の引っ掛け部48を備えている。このような引っ掛け部48を設けることで、洗濯籠などを引っ掛けて作業でき、使い勝手が良い。また、この引っ掛け部48に洗濯物等を引っ掛けることもできる。
引っ掛け部48は、図4及び図8に示すように、本実施形態では、軸受部49の幅方向両側から垂れ下がるように設けられた一対の引っ掛け部48とされており、これら各引っ掛け部48,48は、軸受部49に回動自在に支持されている。これにより、下段竿体41が収納位置とされた際に、引っ掛け部48を回動させて収納できるので、この引っ掛け部48が邪魔になるようなことを防止できる。
また、この引っ掛け部48は、第1ガイドアーム42の第1連結軸44の近傍部位において垂れ下がるように支持されている。これにより、引っ掛け部48の耐荷重を、例えば先側に設けた場合と比べて、大きくすることができる。
下段竿体41は、アルミニウム等の金属系材料から例えば、押出成型によって形成されており、図5及び図9に示すように、その基端部41a及び先端部41bには、金属製または樹脂製のキャップが取り付けられている。または、この下段竿体41を、硬質の合成樹脂系材料から形成するようにしてもよい。
この下段竿体41の基端部41aは、物干し位置とされた状態では、ストッパー部16によって、その上方への移動が規制される。
ストッパー部16は、図8及び図9に示すように、物干し位置に変位する下段竿体41の基端部41aによって後方に弾性変形し、かつ物干し位置において基端部41aに係止する係止爪16aを上端部に有している。この係止爪16aが、図9に示すように物干し位置とされた下段竿体41の基端部41aの上面に係止する。
このストッパー部16は、竿収納本体10の下端部近傍部位の幅方向略中央部に設けられ、このストッパー部16の背面側には、当該ストッパー部16の弾性変形を許容するスペースが設けられている。
また、本実施形態では、このストッパー部16は、最下段の固定部としての止具挿通孔11Aに重合するように設けられており、これに一致する止具挿通孔乃至は止具の締め付けが可能な止着孔が形成されている。
下段竿体41の基端部41aに設けられたキャップには、このストッパー部16に対応させた係合切欠部41c(図5参照)が設けられている。
なお、このストッパー部16は、弾性変形可能な合成樹脂系材料または金属系材料等から形成されたものとしてもよい。
上記構成とされた下段竿部40は、図9に示すように、以下のように収納位置と物干し位置とに変位させるようにしてもよい。
収納位置とされた下段竿体41を物干し位置とする際には、下段竿体41の先端部41b(収納位置における下端部)を把持し、前方に向けて引き出すように移動させる。この際、第1ガイドアーム42が第1回動軸43を回動支点として、また第2ガイドアーム45が第2回動軸46を回動支点として斜め前下方に向けて回動しながら、これら各ガイドアーム42,45によって下段竿体41の移動がガイド、規制される。また、この際、下段竿体41の基端部41aが下方に向けて移動するとともに、その先端部41bが前方に向けてせり出すように変位する。そして、物干し位置に変位する下段竿体41の基端部41aによってストッパー部16が後方に向けて弾性変形し、さらなる変位を伴って、このストッパー部16の係止爪16aが下段竿体41の基端部41aの上面に係止し、当該下段竿部40が物干し位置とされる。
一方、物干し位置とされた下段竿体41を収納位置とする際には、ストッパー部16の係止爪16aを後方に向けて押し、下段竿体41への係止状態を解除させ、下段竿体41の先端部41bを把持し、後方に押し込むように移動させる。この際、第1ガイドアーム42が第1回動軸43を回動支点として、また第2ガイドアーム45が第2回動軸46を回動支点として、上記とは逆に、斜め後上方に向けて回動しながら、これら各ガイドアーム42,45によって下段竿体41の移動がガイド、規制される。また、この際、下段竿体41の基端部41aが上方に向けて移動するとともに、その先端部41bが後方に向けて退くように変位し、当該下段竿部40が収納位置とされる。
この収納位置では、当該下段竿体41の基端部41aが上方側、先端部41bが下方側にそれぞれ位置し、載置部となる物干し位置における上面が前方に向くように露出する。
なお、当該下段竿部40の収納位置を保持する保持部を設けるようにしてもよい。
上記のように、本実施形態では、下段竿体41は、略一定の移動軌跡を描くように、物干し位置と収納位置とに第1ガイドアーム42及び第2ガイドアーム45によってガイド、規制されながら変位する構成とされている。従って、下段竿体41を安定して収納位置と物干し位置とに変位させることができ、下段竿体41を変位させる際に、上段竿体31に干された洗濯物等に対する接触をより効果的に低減することができる。
また、本実施形態では、物干し位置における下段竿体41の基端部41aに係止し、その上方への移動を規制するストッパー部16を備えているので、下段竿体41の物干し位置を強固に保持することができる。つまり、物干し位置とされた下段竿体41は、各ガイドアーム42,45によって支持されるが、その軸受部49付近を回動支点として収納方向側への衝撃などによる回転モーメントが作用すれば、収納方向に向けて回動することが考えられる。本実施形態では、このような衝撃による回動をストッパー部16によって防止することができる。
さらに、収納位置では、物干し位置における上面が前方に向く構成とされているので、その下面に設けられた軸受部49等が露出せず、見栄えを向上させることができる。
なお、本実施形態では、下段竿体の出し入れ構造として、各ジョイント部を各リンク部に対して回動自在とした四節リンク機構状の構造としたものを例示しているが、いずれかのリンク部にスライド部を設け、ジョイント部がスライド移動する四節リンク機構状の構造としてもよい。さらには、五節以上のリンク機構状の構造としてもよい。
また、本実施形態では、下段竿体41を、略一定の移動軌跡を描くように、物干し位置と収納位置とに第1ガイドアーム42及び第2ガイドアーム45によってガイド、規制しながら変位させる構造としているが、このようなものに限られない。下段竿体が、物干し位置と収納位置とを変位する際に、その基端部が上下に移動するように、かつ、その先端部が前後に移動するように竿収納本体に連結部材を介して連結されたものとすればよい。
扉体50は、竿収納本体10に対して開閉自在とされるとともに、閉止させた状態(全閉状態)で、収納位置とされた各竿部30,40及び竿収納本体10の前面側を覆い隠すように配置される。このような扉体50を設けることで、当該物干し装置1を使用しない場合には、各竿部30,40を収納位置とし、扉体50を閉止させることで、見栄えを向上させることができる。
この扉体50は、図2〜図5に示すように、上記前面側を覆う平板状の前面部51と、この前面部51の一側部に設けられた側片部52と、この前面部51の上端部及び下端部のそれぞれに設けられた上片部53及び下片部54とを備えている。つまり、扉体50は、後方及び他側部が開口した薄い箱状のような形状とされており、側片部52によって竿収納本体10の一側端面を覆い、上片部53によって竿収納本体10の上端面を覆い、下片部54によって竿収納本体10の下端面を覆う構成とされている。このような構成によれば、当該扉体10を閉止させた状態では、竿収納本体10の他側端面以外が概ね露出せず、より見栄えを向上させることができる。
また、本実施形態では、扉体50の少なくとも前面部51の前面は、その略全面が鏡とされている。これにより、当該物干し装置1をリビングやダイニング、洗面所、脱衣室等の屋内空間に設置した場合にも、扉体50を閉止させることで、当該物干し装置1を違和感なく見栄え良く設置することができる。なお、扉体50の側片部52、上片部53及び下片部54の露出する表面も同様に鏡としてもよい。
また、このような構成によれば、扉体50を開放させ、下段竿部40を物干し位置とすることで、上面が載置部となる板状体とされた下段竿体41に、化粧品等を載置して扉体50の前面部51を鏡台のように利用して化粧等をすることもできる。さらには、扉体50を開放させ、各竿部30,40に衣類等を掛けて着替え等をする際に、扉体50の前面部51を姿見のように利用することもできる。
なお、扉体50の前面部51の前面などを鏡とする態様に代えて、適宜の模様や着色等を施すようにしてもよい。
また、この扉体50は、本実施形態では、竿収納本体10に対して幅方向にスライド開閉自在に取り付けられている。これにより、当該扉体50の開閉時における音の発生が比較的、小さくなり、使用者が竿部30,40の出し入れをスムーズに、かつ不快に感じることなく行うことができる。
本実施形態では、扉体50は、当該扉体50及び竿収納本体10の上端部及び下端部のそれぞれに設けられた戸車とそれに係合するレール部材とによって、竿収納本体10に対してスライド開閉自在に取り付けられている。これにより、レール部材に沿う戸車の転動によって扉体50をスムーズに開閉させることができ、開閉時における音の発生をより効果的に低減することができる。
竿収納本体10の上端部及び下端部のそれぞれに設けられた上レール20及び下レール21は、図5及び図10(b)に示すように、竿収納本体10の幅方向に沿って設けられている。また、これら各レール20,21は、長手方向両端部が竿収納本体10の左右側壁部から僅かに外方に向けて突出するようにそれぞれ設けられている。
また、竿収納本体10の上端部及び下端部のそれぞれに設けられた上戸車22及び下戸車23は、扉体50の全開状態において扉体50の開放方向終端部の背面に位置する側部に設けられた戸車取付部19を介して、該側部に付設されるように設けられている(図2(a)も参照)。つまり、これら各戸車22,23は、竿収納本体10のこれらが設けられた側の側壁部よりも外方側に位置するように設けられている。
上戸車22は、図7に示すように、前後方向において、上レール20の前方に位置するように設けられ、下戸車23は、図9に示すように、前後方向において、下レール21の前方に位置するように設けられている。
扉体50は、図5及び図10(a)に示すように、竿収納本体10の上戸車22及び下戸車23がそれぞれに係合する上レール55及び下レール56と、竿収納本体10の上レール20及び下レール21のそれぞれに係合し、ガイドされる上戸車57及び下戸車58とを備えている。
この扉体50の上レール55及び下レール56は、上片部53の下面及び下片部54の上面にそれぞれ当接するように固定されており、当該扉体50の幅方向に沿って、概ね全長に亘って設けられている。上レール55は、図2(a)及び図7に示すように、竿収納本体10の上レール20と並列するように、その前方に設けられ、この上レール55に竿収納本体10の上戸車22が係合し、この上戸車22に規制され、この上戸車22の転動を伴いながら開閉方向に移動する。下レール56は、図2(a)及び図9に示すように、竿収納本体10の下レール21と並列するように、その前方に設けられ、この下レール56に竿収納本体10の下戸車23が係合し、この下戸車23に規制され、この下戸車23の転動を伴いながら開閉方向に移動する。
また、扉体50の上戸車57及び下戸車58は、上片部53の下面及び下片部54の上面に、それぞれ戸車取付部59を介して固定されており、当該扉体50の幅方向において開放方向終端部(上記開口した他側部)に設けられている。つまり、図11に示すように、扉体50が閉止された状態では、当該扉体50に設けられた各戸車57,58と、竿収納本体10に設けられた各戸車22,23とが、互いに離間した位置関係とされ、開放されるに従ってこれらが互いに近接するようにこれらが設けられている。
上戸車57は、図7に示すように、前後方向において、上レール55の後方に位置するように設けられ、竿収納本体10の上レール20にガイドされて転動する。下戸車58は、図9に示すように、前後方向において、下レール56の後方に位置するように設けられ、竿収納本体10の下レール21にガイドされて転動する。
また、竿収納本体10の上端部及び下端部には、図10(b)及び図11に示すように、各レール20,21に沿う扉体50の各戸車57,58の開放方向始端部から開放方向逆側(閉止方向先側)への転動を防止するストッパー部26,26がそれぞれに設けられている。また、この竿収納本体10の上端部及び下端部には、各レール20,21に沿う扉体50の各戸車57,58の開放方向終端部から開放方向先側への転動を防止し、抜け止めとして機能するストッパー部27,27がそれぞれに設けられている。
なお、これらストッパー部26,27は、竿収納本体10に設ける態様に代えて、竿収納本体10の各戸車22,23の転動を上記のように防止するように、扉体50の上端部及び下端部に設ける態様としてもよい。
また、本実施形態では、扉体50の閉止状態において開放方向へのスライドを規制する第1規制部24と扉体50の全開状態において閉止方向へのスライドを規制する第2規制部25とを備えている。このような規制部24,25を設けることで、扉体50が不意に閉止状態から開放方向、全開状態から閉止方向にスライドすることを防止することができる。また、扉体50を閉止及び全開する際に、これら規制部24,25によって節度感を付与することができる。
なお、これら規制部は、上記各方向への扉体のスライドを完全に防止するものではなく、手動操作でスライド開閉が可能な程度の規制を付与し、また、閉止する際及び全開する際に節度感を付与するものとすればよい。
第1規制部24は、竿収納本体10の上端部に設けられ、閉止状態とされた扉体50の上戸車57の開放方向への転動を規制するように設けられている。
また、第2規制部25は、竿収納本体10の上端部及び下端部のそれぞれに設けられ、全開状態とされた扉体50の各戸車57,58の閉止方向への転動を規制するように設けられている。
本実施形態では、これら各規制部24,25は、片持ち状に一端部が支持され、自由端側に突部を有した板ばね状とされている。
なお、これら規制部としては、図例のような板ばね状のものに限られず、これに代えて、戸車の一部が嵌まり込み、その転動を規制する凹みや、戸車の転動を規制するバンプ状の突部などを設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、第1規制部を竿収納本体の上端部に設け、第2規制部を竿収納本体の上端部及び下端部に設けた態様としているが、少なくとも一箇所に第1規制部及び第2規制部を設けるようにしてもよい。
さらに、竿収納本体にこれら各規制部を設ける態様に代えて、扉体の適所にこれら各規制部を設ける態様としてもよい。
上記構成とされた扉体50は、図11に示すように、以下のようにスライド開閉がなされる。
閉止状態では、図11(a)に示すように、扉体50の上戸車57が、竿収納本体10の上端部に設けられた第1規制部24によって開放方向への転動が規制された状態である。
この閉止状態とされた扉体50を開放させる際には、扉体50の各戸車57,58が竿収納本体10の各レール20,21に沿って転動する。この際、扉体50の上戸車57は、第1規制部24の弾性変形を伴い、この第1規制部24を乗り越えるようにして転動する。
また、全開状態近傍においては、扉体50の各戸車57,58が竿収納本体10に設けられた第2規制部25,25の弾性変形を伴い、これら第2規制部25,25を乗り越えるように転動して、当該扉体50が全開状態とされる。
全開状態では、図11(b)に示すように、これら第2規制部25,25を乗り越えた扉体50の各戸車57,58は、これら第2規制部25,25によって閉止方向への転動が規制された状態である。
一方、全開状態とされた扉体50を閉止させる際には、上記とは逆に、当該扉体50のスライド移動がなされる。
また、このように扉体50が開閉される際、扉体50に設けられた各レール55,56には、竿収納本体10の開放方向終端部に設けられた各戸車22,23が係合し、安定して当該扉体50がスライド開閉される。
このように、本実施形態では、竿収納本体10の上端部及び下端部のそれぞれにレール20,21を設け、それに並列するように、扉体50の上端部及び下端部のそれぞれにレール55,56を設け、これらレールにガイドされる戸車を竿収納本体10及び扉体50に設けている。従って、簡易な構造でありながらも、扉体50の開閉動作が安定してなされる。つまり、当該物干し装置1の上端部及び下端部のそれぞれに設けられた各戸車及び各レール部材によって、扉体が竿収納本体を上下で挟むようにスライド開閉し、安定した開閉動作がなされる。
また、本実施形態では、扉体50の各戸車57,58を、当該扉体50の開放方向終端部に設け、竿収納本体10の各戸車22,23を、扉体50の全開状態において扉体50の開放方向終端部の背面に位置する側部に付設するように設けた構成としている。従って、扉体50の開閉動作が当該扉体50に設けられた各戸車57,58と竿収納本体10に設けられた各戸車22,23とによって、より安定してなされる。つまり、開閉動作がなされる際に、扉体50及び竿収納本体10の一方の戸車が、常時、他方のレールに沿って転動するので、当該扉体50を安定してスムーズにスライド開閉させることができる。また、竿収納本体10の各戸車22,23を、当該竿収納本体10の側部に付設するように設けているので、扉体50を開放させた際に、竿収納本体10の前面側を大きく開放させることができる。さらに、扉体50には、その開閉がなされる際に、竿収納本体10の戸車22,23が設けられた部位を支点として進行方向先側または逆側下方に向けて、その自重による回転モーメントが作用し、傾くことが考えられる。本実施形態によれば、上記構成とすることで、このような傾きを生じ難くすることができる。
なお、扉体は、ステンレスや鋼板等の金属板を折り曲げ加工やプレス加工、切削加工等することによって形成し、各戸車取付部や各レール等を溶接等によって固着するようにしてもよい。または、この扉体を、硬質の合成樹脂系材料から形成するようにしてもよい。
また、扉体の前面部や側片部等の適所に取っ手部を設けるようにしてもよい。
さらに、扉体及び竿収納本体の上端部のみに、戸車と他方に設けられた戸車をガイドするレール部材とをそれぞれ設ける態様としてもよい。このような態様によっても、上側のレール部材に沿う上戸車の転動によって扉体をスムーズに開閉させることができ、開閉時における音の発生を効果的に低減することができる。
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図12は、第2実施形態に係る物干し装置について説明するための説明図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態に係る物干し装置1Aは、扉体50Aの開閉構造が、上記第1実施形態に係る物干し装置1とは主に異なる。
竿収納本体10Aは、上記した戸車及びレール部材に代えて、その上端部及び下端部に、案内ロッド28,29をそれぞれに備えている。
これら各案内ロッド28,29は、竿収納本体10Aの幅方向の全長に渡って架け渡すように設けられ、さらに、扉体50の開放方向終端部の背面に位置する側部から突出するように設けられている。また、これら各案内ロッド28,29の長手方向両端部近傍部位には、上記同様のストッパー部26,27並びに第1規制部24,24及び第2規制部25,25がそれぞれ設けられている。
扉体50Aの上片部53A及び下片部54Aの開放方向終端部には、竿収納本体10Aの各案内ロッド28,29が挿通された摺動部材60,60がそれぞれに設けられている。
これら各摺動部材60,60は、扉体50Aの上片部53A及び下片部54Aに止具等によって固着されており、略直方体形状とされている。また、これら各摺動部材60,60には、各規制部24,25に当接して規制される突起部61,61が設けられている。
なお、これら各摺動部材60,60は、各案内ロッド28,29の軸方向に沿う摺動性を高めるために、ポリアセタール(POM)などの合成樹脂系材料に油を含有させた含油POMなどの含油プラスチックから形成するようにしてもよい。
上記構成とされた扉体50Aは、上端部及び下端部に設けられた摺動部材60,60が、竿収納本体10Aに設けられた各案内ロッド28,29の軸方向に沿って摺動しながら、そのスライド開閉がなされる。
本実施形態においても上記第1実施形態と概ね同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、当該物干し装置1Aの上端部及び下端部のそれぞれに一つの摺動部材60と一本の案内ロッド28(29)を設ける態様としているので、簡易な構造とできる。
なお、上端部及び下端部のいずれか一方のスライド開閉構造を、上記第1実施形態で説明した戸車とレール部材とを備えたスライド開閉構造とするようにしてもよい。
なお、竿収納本体を壁面に対して固定するための固定部としては、上記した例に限られない。上記した例では、固定部のうちの少なくともいずれか一つを、固定止具が挿通されるだるま孔状の位置決め孔としているが、このような位置決め孔を設けずに、全ての固定部を丸孔状の止具挿通孔としてもよい。さらには、上記したように固定止具がそれぞれ挿通される孔状のものに限られず、壁面に固定された固定金具を介して固定される構造としてもよい。
また、上段竿体は、図例のような棒状のものに限られず、下段竿体と同様の板状体としてもよい。また、一対の上段竿体に限られず、一本の上段竿体としてもよく、三本以上の竿体によって上段竿体を構成するようにしてもよい。この場合、支持アームをそれぞれの竿体に連結させて設けるようにしてもよい。また、複数本の場合には、隣接するそれぞれの竿体同士を連結する竿体連結部材を設けるようにしてもよい。さらには、上記のような竿体連結部材を設けない態様としてもよい。
また、上段竿体の途中部位と竿収納本体の途中部位とに、長手方向の各端部がそれぞれに配設されて物干し位置とされた上段竿体を支持する支持アームとしては、図例のような構造に限られない。例えば、支持アームの一端部がガイドされるガイド溝に代えて、長孔状の案内部を竿収納本体に設けるようにしてもよい。この場合、保持金具を設ける態様に代えて、長孔の上端部を屈曲させるようにして保持部を形成するようにしてもよい。
さらに、上記した例では、支持アームを背面側に付勢する付勢部材として、支持アームと上段竿体との連結部にばね部材を設けた例を示しているが、竿収納本体の案内部の保持部に向けて支持アームの一端部を吸着する磁石を付勢部材として設けるようにしてもよい。この場合、支持アームを前方側に付勢するばね部材を支持アームと上段竿体との連結部に設けるようにしてもよい。これによれば、支持アームの一端部を保持部から脱離させる際に、手動によらず、ばね部材の付勢によって脱離させることができる。または、支持アームを背面側に付勢する付勢部材を設けずに、前方側に付勢する付勢部材を設ける態様としてもよい。この場合は、物干し位置とする際に、手動により支持アームの一端部を竿収納本体の案内部の保持部に係合させるようにしてもよい。若しくは、上記のような磁石を保持部に設け、支持アームの一端部を吸着し、係合させる態様としてもよい。
さらにまた、上記した例では、複数本の支持アームを連結するアーム連結部材を設けた態様としているが、このようなアーム連結部材を設けない態様としてもよい。
また、上段竿体の変位動作に連動して支持アームの一端部が竿収納本体の案内部に沿って上下に移動し、支持アームの他端部が上段竿体に対して回動する構造とされたものに限られない。例えば、これとは逆に、支持アームの一端部を竿収納本体に回動自在に連結し、支持アームの他端部が上段竿体の長手方向に沿ってスライド移動する構造とされたものとしてもよい。または、支持アームの長手方向の一端部を、一方のみに回動自在に連結し、他方には、他端部を係止する係止部を設ける態様としてもよい。さらには、このような支持アームを設けずに、上段竿体の物干し位置を支持する他の支持手段を設けるようにしてもよい。
さらに、上記した例では、一対の上段竿体を、物干し位置と物干し本体としての竿収納本体に沿うように収納される収納位置とに変位自在としたものを例示しているが、物干し位置において、常時、保持されるものとしてもよい。
また、上記した例では、下段竿体を、上面が凹部とされたトレー状とされた態様としているが、上面が略平坦なテーブル状とされた態様としてもよい。また、このような板状体の下段竿体に限られず、上段竿体と同様の棒状の竿体としてもよい。この場合は、上記例において説明した一対のガイドアームを幅方向両側に設ける態様に代えて、幅方向の一方側にのみ設ける態様としてもよい。
さらに、上記した例では、一対の上段竿体の間に納まるように下段竿体を設けた態様としているが、このような態様に限られず、互いの一部が竿収納本体の幅方向において重合するような位置関係となるように設ける態様としてもよい。
また、扉体を竿収納本体に対してこの竿収納本体の幅方向にスライド開閉自在に取り付ける態様としては、上記各例に限られない。例えば、扉体、竿収納本体の一方に、スライド溝を設け、他方にこれに摺動する突起部や突条等を設けた態様としてもよい。
さらに、扉体は、閉止させた状態で、収納位置とされた竿体及び竿収納本体の前面側を少なくとも覆い隠すように配置されるものとすればよい。この場合、竿収納本体の上端部及び下端部に枠状部材を設け、これらの間を扉体がスライド開閉される構造とされたものとしてもよい。
さらにまた、扉体の開閉構造としては、スライド開閉されるものに限られず、竿収納本体に対してヒンジ部等を介して開閉自在に連結された扉体としたり、竿収納本体に対して、着脱自在に取り付けられる扉体としたりしてもよい。
さらには、このような物干し本体としての竿収納本体の前面側を覆う扉体を設けないようにしてもよい。
1,1A 物干し装置
10,10A 竿収納本体(物干し本体)
16 ストッパー部
16a 係止爪
31 上段竿体
31a 軸挿通孔(上段竿体の基端部)
41 下段竿体
41a 下段竿体の基端部
41b 下段竿体の先端部
42 第1ガイドアーム
43 第1回動軸(第1ガイドアームの回動支点)
45 第2ガイドアーム
46 第2回動軸(第2ガイドアームの回動支点)
48 引っ掛け部
7 壁面

Claims (5)

  1. 上下に長尺に形成され、壁面に対して固定される物干し本体と、
    前記物干し本体の上端部に基端部が連結され、前方に向けて突出した物干し位置で保持される上段竿体と、
    前記物干し本体に沿うように収納される収納位置と前方に向けて突出した状態で前記物干し本体の下端部に保持される物干し位置とに変位自在とされた下段竿体とを備えており、
    前記下段竿体は、前記物干し位置と前記収納位置とを変位する際に、基端部が上下に移動するように、かつ、先端部が前後に移動するように前記物干し本体に連結されていることを特徴とする物干し装置。
  2. 請求項1において、
    前記下段竿体は、前記変位の際に略一定の移動軌跡を描くように、異なる二箇所を回動支点として当該下段竿体を変位させる第1ガイドアーム及び第2ガイドアームを介して前記物干し本体に連結されていることを特徴とする物干し装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記物干し本体には、前記物干し位置に変位する前記下段竿体の基端部によって後方に弾性変形し、かつ前記物干し位置において該基端部に係止する係止爪を上端部に有したストッパー部が設けられていることを特徴とする物干し装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記下段竿体は、前記物干し位置において上面が載置部となる板状体とされていることを特徴とする物干し装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記下段竿体は、前記物干し位置において垂れ下がるフック状の引っ掛け部を更に備えていることを特徴とする物干し装置。
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