JP5570468B2 - プラズマ処理装置及び残留ガスの排気方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及び残留ガスの排気方法 Download PDF

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Description

本発明は、ドライエッチング装置、CVD装置等のプラズマ処理装置及びプラズマ処理装置における残留ガスの排気方法に関する。
プラズマ処理装置では、基板を収納したカセットをロードロックチャンバへ出し入れする際にロードロックチャンバを大気圧に戻して開放する。また、プロセスチャンバ、搬送チャンバ、ロードロックチャンバ等のチャンバの内部のメンテナンスを行う時にも大気圧に戻して開放する。特に塩素系ガスのような危険性のあるガスを使用するプラズマ処理装置の場合、チャンバ開放時にはチャンバ内の残留ガスを確実に排気して安全性を確保する必要がある。
一般に、チャンバ開放時の残留ガス除去作業としては、防毒マスク等の着用した作業者によって接続された排気ダクトでチャンバ内を排気した後、作業者が手持式のガス検出器でチャンバ内の残留ガス濃度を測定して安全か否か確認している。
一方、特許文献1には、プロセスチャンバの開放時に安全性確保のために扉を2段階で開放することが記載されている。また、特許文献2には、ロードロック室等を備えないプロセスチャンバに関し、基板搬入出時にゲートバルブを囲むケースを介して残留ガスを除去することが記載されている。
特開平11−132356号公報 特開2010−263048号公報
前述の一般的なチャンバ開放時の残留ガス除去作業は、チャンバ内の雰囲気ガスを密閉した状態で実行できず、安全性が十分ではない。
一方、特許文献1のように扉の開放を2段階で行ったとしても、プロセスチャンバ内から外部への残留ガスの漏れを防止できるわけではない。また、特許文献2ではメンテナンス等のためのチャンバの開放については特に考慮されていない。
本発明は、プラズマ処理装置のチャンバ開放時に、チャンバ内に残留するガスを確実に排気して安全性を確保することを課題とする。
本発明の第1の態様は、開閉可能なチャンバを備えるプラズマ処理装置であって、
前記チャンバと第1の排気設備とを接続すると共に排気のためのポンプと常閉の第1の排気バルブとが介設された第1の排気経路と、前記チャンバと第2の排気設備とを接続すると共に常閉の第2の排気バルブが介設された第2の排気経路と、前記チャンバを大気と連通させると共に常閉の大気導入バルブが介設された大気経路と、前記チャンバと不活性ガス源とを接続すると共に常閉の不活性ガス導入バルブが介設された不活性ガス経路と、前記第1の排気バルブ、前記第2の排気バルブ、前記大気導入バルブ、前記不活性ガス導入バルブ、前記不活性ガス源、及び前記ポンプを制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記チャンバが外部に対して密閉された状態を維持しつつ、前記不活性ガスバルブの開弁による前記不活性ガス源から前記チャンバへの前記不活性ガスの導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返し、前記大気導入バルブの開弁による前記チャンバへの大気の導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返した後、前記大気導入バルブと前記第2の排気バルブの両方を開弁する残留ガス排気処理部を備える、プラズマ処理装置を提供する。
不活性ガス導入バルブの開弁による不活性ガス源からチャンバへの不活性ガスの導入と第1の排気バルブの開弁によるポンプでのチャンバの強制的な排気とが所定回数繰り返される。つまり、チャンバ内のガスを不活性ガス源から供給される不活性ガスに置換する操作が繰り返される。この不活性ガスによる置換に続いて、大気導入バルブの開弁によるチャンバへの大気の導入と第1の排気バルブの開弁によりポンプでのチャンバの強制的な排気とが所定回数繰り返される。つまり、チャンバ内のガスを大気で置換する操作が繰り返される。このように、不活性ガスによる置換とそれに続く大気による置換とを実行し、その際にチャンバ内のガスを第1の排気経路に設けたポンプで確実に排気することで、チャンバが外部に対して密閉された状態を維持しつつ、チャンバ内に残留しているプラズマ処理のためのガスを確実に排気できる。その結果、大気導入バルブと第2の排気バルブの両方を開弁してチャンバ内を大気圧に戻すまでに、チャンバ開放時の安全性を確保できる。
好ましくは、前記チャンバを閉鎖状態でロックする解除可能なロック機構と、前記第2の排気経路により排気されるガスの濃度を検出するガス検出器とをさらに備え、前記残留ガス排気処理部は、前記大気導入バルブと前記第2の排気バルブの両方を開弁した後、前記ガス検出器の前記ガスの濃度の検出値を予め定められた基準値と比較し、前記検出値が前記基準値以下であれば前記ロック機構によるロックを解除する。
この構成により、チャンバ内のガスの濃度が基準値以下に低下しない限り、チャンバはロック機構によりロックされた状態を維持して開放できない。その結果、チャンバ開放時の安全性をさらに高めることができる。
好ましくは、前記第1の排気バルブ、前記第2の排気バルブ、及び前記大気導入バルブはそれぞれ手動開閉機構を備える。
この構成により、プラズマ処理装置自体の故障により各種バルブの操作が正常に行われない場合であっても、手動開閉機構により第1及び第2の排気バルブと大気導入バルブを手動で開閉操作することで、チャンバが外部に対して密閉された状態を維持しつつチャンバ内のガスを排出でき、チャンバ開放時の安全性を確保できる。
本発明の第2の態様は、開閉可能なチャンバと、前記チャンバと第1の排気設備とを接続すると共に排気のためのポンプと常閉の第1の排気バルブとが介設された第1の排気経路と、前記チャンバと第2の排気設備とを接続すると共に常閉の第2の排気バルブが介設された第2の排気経路と、前記チャンバを大気と連通させると共に常閉の大気導入バルブが介設された大気経路と、前記チャンバと不活性ガス源とを接続すると共に常閉の不活性ガス導入バルブが介設された不活性ガス経路とを備えるプラズマ処理装置における残留ガスの排気方法であって、前記チャンバが外部に対して密閉された状態を維持しつつ実行される、前記不活性ガスバルブの開弁による前記不活性ガス源から前記チャンバへの前記不活性ガスの導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返す第1ステップと、前記大気導入バルブの開弁による前記チャンバへの大気の導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返す第2ステップと、前記第1ステップと前記第2ステップの後、前記大気導入バルブと前記第の排気バルブの両方を開弁する第3ステップとを含む、残留ガスの排気方法を提供する。
好ましくは、前記チャンバを閉鎖状態でロックする解除可能なロック機構と、前記第2の排気経路より排気されるガスの濃度を検出するガス検出器とをさらに設け、前記第3ステップ中に、前記ガス検出器の前記ガスの濃度の検出値を予め定められた基準値と比較し、前記検出値が前記基準値以下であれば前記ロック機構によるロックを解除する。
本発明によれば、不活性ガスによる置換とそれに続く大気による置換を実行し、かつその際にチャンバ内のガスを第1の排気経路に設けたポンプで確実に排気することで、チャンバが外部に対して密閉された状態を維持しつつ、チャンバ内に残留しているプラズマ処理のためのガスを確実に排気でき、プラズマ処理装置のチャンバ開放時の安全性を確保できる。
本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置の模式図。 本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置のブロック図。 排気バルブ及びそれを開閉するための手動バルブと自動バルブを示す模式図。 本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置の残留ガス自動排気機能の正常時におけるロードロック室開放までの動作を説明するためのフローチャート。 本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置の残留ガス自動排気機能の異常時におけるロードロック室開放までの動作を説明するためのフローチャート。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の実施形態に係るドライエッチング装置1を示す。ドライエッチング装置1は、基板2に対するドライエッチングが実行される処理室3aを内部に備える開閉可能なプロセスチャンバ3と、プロセスチャンバ3に隣接して設けられて搬送室4aを内部に備える開閉可能な搬送チャンバ4とを備える。また、ドライエッチング装置1は搬送チャンバ4に隣接して設けられたロードロックチャンバ6を備える。ロードロックチャンバ6内のロードロック室6aは扉5で開閉可能である。ロードロック室6aと搬送室4aの連通口にはゲートバルブ7aが設けられ、搬送室4aと処理室3aの連通口にもゲートバルブ7bが設けられている。
プロセスチャンバ3の処理室3aには、プロセスガスを供給するプロセスガス供給部8(図2にのみ図示)が接続されている。本実施形態ではプロセスガスは塩素系ガスを含むガスである。また、処理室3aにはプラズマ発生手段9(図2にのみ図示)が設けられている。プラズマ発生手段9の方式等は特に限定されず、ICP型であってもよく、平行平板型であってもよい
プロセスチャンバ3の処理室3aには排気経路(第1の排気経路)11cの一端が接続されている。この排気経路11cの他端はドライポンプ12bを介して排気ダクト(第1の排気設備)13Aに接続されている。また、排気経路11cには常閉でオン/オフ型のエア駆動バルブである排気バルブ(第1の排気バルブ)14cが介設されている。後に詳述するように、排気バルブ14cは制御部41(図2にのみ図示)からの指令により開閉すると共に、手動操作によっても開閉可能である。
プロセスチャンバ3には、処理室3aに連通する排気室3bが設けられている。排気室3bには圧力調整バルブ15を介して例えばターボ分子ポンプである高真空ポンプ16が接続されている。高真空ポンプ16は真空排気経路17を介して排気経路11cに接続されている。真空排気経路17には常閉でオン/オフ型のソレノイドバルブである真空排気バルブ18が介設されている。
搬送チャンバ4の搬送室4aには、基板2の搬送機構19(図2にのみ図示)が収容されている。搬送機構19は未処理の基板2をロードロック室6aから取り出して処理室3aに搬送する。また、搬送機構19は前述のドライエッチング処理がなされた基板2をプロセスチャンバ3の処理室3aから取り出してロードロック室6aに戻す。
ロードロックチャンバ6内のロードロック室6aには、例えば図示しないカセット内に収容された複数枚の基板2が外部との連通口6bを介して搬入されている。ドライエッチング処理済みの基板2はカセットに戻され、すべての基板2の処理後にカセットが連通口6bから外部に搬出される。扉5は基板2(カセット)の出し入れの際に開放されるが、それ以外のときは連通口6bを閉鎖している。また、ロードロックチャンバ6は連通口6bを閉鎖した状態で扉5をロックするロック装置21を備える。扉5の開閉時にはロック装置21によるロックが解除される。
ロードロック室6aには排気経路(第1の排気経路)11aの一端が接続されている。この排気経路11aの他端はドライポンプ12aを介して排気ダクト(第1の排気設備)13Aに施接続されている。また、排気経路11aにはオン/オフ型のエア駆動バルブである排気バルブ(第1の排気バルブ)14aが介設されている。同様に、搬送室4aには排気経路(第1の排気経路)11bの一端が接続されている。この排気経路11bの他端は排気バルブ14aよりもドライポンプ12a側で排気経路11aに接続されている。排気経路11bにはオン/オフ型のエア駆動バルブである排気バルブ(第1の排気バルブ)14bが介設されている。後に詳述するように、排気バルブ14a,14bは制御部41(図2にのみ図示)からの指令により開閉すると共に、手動操作によっても開閉可能である。
以下、ドライエッチング装置1の基板2の処理に関連する動作を説明する。
ドライエッチング装置1の起動時には、ゲートバルブ7a,7bはいずれも閉弁されている。密閉された搬送室4a内はドライポンプ12aによりある程度の真空度まで排気される。この際、排気バルブ14bが開弁して搬送室4a内の空気は排気経路11b通って排気ダクト13Aに排出される。また、密閉された処理室3a内はドライポンプ12bによりある程度の真空度まで排気される。この際、排気バルブ14cが開弁して処理室3a内の空気は排気経路11c通って排気ダクト13Aに排出される。
未処理の基板2をロードロック室6aに搬入後に扉5が閉鎖されてロック装置21によりロックされる。密閉されたロードロック室6a内はドライポンプ12aにより搬送室4aと同程度の真空度まで排気される。この際、排気バルブ14aが開弁して搬送室4a内の空気は排気経路11a通って排気ダクト13Aに排出される。
その後、ロードロック室6a内のすべての基板2についてドライエッチング処理が完了するまで、以下の動作が繰り返される。
ゲートバルブ7aが開弁して搬送機構19によってロードロック室6aから搬送室4aに基板2が搬出される。基板2が搬出されるとゲートバルブ7aは閉弁する。また、ゲートバルブ7bが開弁して搬送室4aから処理室3aへ基板2が搬入される。基板2が搬入されるとゲートバルブ7bが閉弁する。
次に、プロセスガス供給部8から処理室3aにプロセスガスが供給されると共に、高真空ポンプ16による排気がなされ処理室3a内は所定の高真空度に維持される。この状態で、プラズマ発生手段9により発生するプラズマで基板2がエッチングされる。
処理室3aでのドライエッチング後の基板2は、搬入時と逆の経路で搬送機構19により処理室3aからロードロック室6aに戻される。
動作中のドライエッチング装置1では、処理室3aだけでなく搬送室4aも負圧の状態であり、ロードロック室6aも基板の搬入出時を除き負圧の状態である。また、動作中のドライエッチング装置1の処理室3aにはプロセスガスが存在する。搬送室4aとロードロック室6aの間のゲートバルブ7aは、搬送機構19によるロードロック室6aに対する基板2の搬入出時には開弁するが、それは閉弁している。また、搬送室4aと処理室3aの間の第2のゲートバルブ7bは、搬送機構19による処理室3aに対する基板2の搬入出時に開弁するが、それ以外のときは閉弁している。しかし、処理室3aから搬送室4aやロードロック室6aへのプロセスガスの漏れを完全になくすことは困難であるので、動作中のドライエッチング装置1の搬送室4aやロードロック室6aにもプロセスガスが存在する。本実施形態のドライエッチング装置1は、ロードロックチャンバ6、搬送チャンバ4、及びプロセスチャンバ3の開放時に、これらのチャンバに残留するプロセスガスを排気するために、前述の排気経路11a〜11c、排気バルブ14a〜14c、及びドライポンプ7a,7bに加え、さらに以下の機構を備えている。
ロードロック室6a、搬送室4a、及び処理室3aには、ダクト排気経路(第2の排気経路)22a,22b,22cの一端がそれぞれ接続されている。個々のダクト排気経路22a〜22cの他端はダクト排気経路22dに接続され、このダクト排気経路22dは排気ダクト(第2の排気設備)13Bに接続されている。ダクト排気経路22dには排気中に含まれるプロセスガスの濃度を検出するガス検出器23が設けられている。ガス検出器23はプロセスガスの濃度の検出値を、後述する残留ガス排気処理部53,54,55へ送る。また、ダクト排気経路22a〜22cには、常閉でオン/オフ型のエア駆動バルブであるダクト排気バルブ(第2の排気バルブ)24a,24b,24cがそれぞれ介設されている。後に詳述するように、ダクト排気バルブ24a〜24cは制御部41からの指令により開閉すると共に、手動操作によっても開閉可能である。
前述した排気経路(第1の排気経路)11a,11b,11cが接続された排気ダクト(第1の排気設備)13Aは、塩素系等の有害なガスを排気するために工場に設置されているもので、有害ガスを無害化する除害手段57を必ず備えている。これに対して、ダクト排気経路(第2の排気経路)22a〜22dが接続された排気ダクト(第2の排気設備)13Bは比較的安全なガスを排気するために工場に設置されており、通常、除害手段は設けない。なお、いずれの排気ダクト13A,13Bも、工場備え付けの排気装置があるので特別にポンプ等を設けなくても排気は行われるが、排気経路13Aには特別にドライポンプ12aを設けており、後に詳述するように有害ガスを確実に排気すると同時に、後に詳述するチャンバ内のガスの置換時間の短縮を図っている。
ロードロック室6aと搬送室4aには、大気経路25a,25bの一端がそれぞれ接続されている。処理室3aにも排気室3bを介して大気経路25cの一端が接続されている。個々の大気経路25a〜25cの他端は大気に開放している。また、大気経路25a〜25cには、常閉でオン/オフ型のエア駆動バルブである大気導入バルブ26a,26b,26cがそれぞれ介設されている。後に詳述するように、大気導入バルブ26a〜26cは制御部41からの指令により開閉すると共に、手動操作によっても開閉可能である。
ロードロック室6aと搬送室4aには、窒素ガス経路(不活性ガス経路)27a,27bの一端がそれぞれ接続されている。処理室3aにも排気室3bを介して窒素ガス経路27cの一端が接続されている。個々の窒素ガス経路27a〜27cの他端は窒素ガス経路27dに接続され、このダクト排気経路22dは、後述するようにパージに使用される不活性ガスとして窒素ガスを供給する窒素ガス源(不活性ガス源)28に接続されている。また、窒素ガス経路27a〜27cには、常閉でオン/オフ型のソレノイドバルブである窒素ガス導入バルブ29a〜29cがそれぞれ介設されている。
次に、図3を参照して、排気バルブ14a〜14c(常閉でオン/オフ型のエア駆動バルブ)の開閉駆動機構について説明する。なお、ダクト排気バルブ24a〜24c及び大気導入バルブ26a〜26cも常閉でオン/オフ型のエア駆動バルブであり、以下に説明する排気バルブ14a〜14cの開閉駆動機構と同様の機構で開閉駆動される。
排気バルブ14a〜14cには制御エア経路31の一端が接続されている。排気バルブ14a〜14cは制御エア経路31を介して圧縮空気が供給されている間は開弁しているが、制御エア経路31からの圧縮空気の供給がなければ閉弁状態を維持する。制御エア経路31の他端はサイレンサ32を介して大気に開放されている。制御エア経路31には排気バルブ14a〜14c側から順に手動バルブ33と自動バルブ34が介設されている。
手動バルブ33は3ポート2位置型でレバー33dによる手動操作可能なバルブである。手動バルブ33のポート33aは排気バルブ14a〜14c側に接続され、ポート33bは自動バルブ34側(大気側)に接続されている。また、手動バルブ33のポート33cは圧縮空気源35に接続されている。手動バルブ33はレバー33dで位置A,A’のいずれかに設定可能である。手動バルブ33いったん位置A,A’のいずれかに設定されると、レバー33dが操作されない限りその位置で保持される。位置Aでは、ポート33a,33bが接続される一方、ポート33cは他のポート33a,33bから遮断される。つまり、手動バルブ33が位置Aであれば排気バルブ14a〜14cは大気圧側に接続される。位置A’では、ポート33aとポート33cが接続される一方、ポート33bは他のポート33a,33cから遮断される。つまり、手動バルブが位置A’であれば排気バルブ14a〜14cは圧縮空気源35に接続される。手動バルブ33の初期の位置は位置Aであり、レバー33dが操作されない限りこの位置で維持される。
自動バルブ34は3ポート2位置型で内部パイロット型のソレノイドバルブである。自動バルブ34では、ポート34aが手動バルブ33側(排気バルブ14a〜14c側)に接続され、ポート34bが大気側に接続され、ポート34cが圧縮空気源35に接続されている。自動バルブ34の2つの位置B,B’のうち、位置Bではポート34a,34bが接続される一方、ポート34cは他のポート34a,34bから遮断される。従って、自動バルブ34が位置Bのとき、手動バルブ33のポート33bは大気圧側に接続される。位置B’ではポート34a,34cが接続さる一方、ポート34bは他のポート34a,34cから遮断される。従って、自動バルブ34が位置B’のとき、手動バルブ33のポート33bは圧縮空気源35に接続される。自動バルブ34の初期の位置は位置Bでありソレノイド34dに給電されない限りこの位置で維持される。ソレノイド34dに給電中の自動バルブ34は位置B’である。
手動バルブ33が初期の位置Aにある場合、排気バルブ14a〜14cは自動バルブ34が位置B,B’のいずれに設定されるかに応じて、排気バルブ14a〜14cが開閉する。まず、自動バルブ34のソレノイド34dが非給電であって自動バルブ34が位置Bであると、排気バルブ14a〜14cは大気に接続されて閉弁状態である。一方、自動バルブ34のソレノイド34dに給電されて自動バルブ34が位置B’であると、排気バルブ14a〜14cは圧縮空気源35に接続されて開弁状態である。
自動バルブ34が初期の位置B(排気バルブ14a〜14cの閉弁状態に対応)であっても、レバー33dの操作で手動バルブ33を位置A,A’のいずれに設定するかに応じて、排気バルブ14a〜14cが開閉する。まず、手動バルブ33が初期の位置Aであると、排気バルブ14a〜14cは大気に接続されて閉弁状態である。一方、手動バルブ33が位置A’であると、排気バルブ14a〜14cは圧縮空気源35に接続されて開弁状態である。
制御エア経路31には手動バルブ33の開閉状態を検知するために例えば圧力スイッチである手動バルブ開閉状態検出センサ36が設けられている。手動バルブ開閉状態検出センサ36で出力された手動バルブ33の開閉状態は制御部41に送信される。
図2を参照すると、制御部41は、操作・入力部42から入力される作業者の指令に加え、ガス検出器23と手動バルブ開閉状態検出センサ36を含む各種センサからの入力等に基づいて、ドライエッチング装置1全体の動作を制御する。特に、制御部41は、搬送機構19による基板2の搬送を制御する搬送処理部51と、プラズマ発生手段9とプロセスガス供給部8による処理室3aでの基板2に対するドライエッチング処理を制御するプロセス処理部52を備える。また、制御部41はドライエッチング装置1の停止後に、ロードロック室6a、搬送室4a、及び処理室3a内に残留しているプロセスガスを自動的に排気するための処理をそれぞれ制御する残留ガス排気処理部53,54,55を備える。さらに、制御部41は、前述したドライエッチング装置1の起動時の動作を制御する装置起動処理部56を備える。
図2に示すように、ドライエッチング装置1は、操作・入力部42からの入力や制御部41からの情報を表示するための表示部43を備える。また、ドライエッチング装置1は、異常発生の警告を発生する報知部44と、報知部44による警報発生時等の緊急時に作業者がドライエッチング装置1に対して動作停止を指令するための緊急停止スイッチ45を備える。
このドライエッチング装置1においてロードロック室6a、搬送室4a、及び処理室3a内に残留するプロセスガスを排気する場合は、2種類に大別できる。
一つ目は、ロードロック室6a、搬送室4a、及び処理室3aのうち残留するプロセスガスを排気しようとしているものについて、対応する残留ガス排気処理部53,54,55による自動的な残留ガス排気処理が正常に機能する場合である。以下、この場合を残留ガス自動排気機能の正常時という。例えば、処理室3a(プロセスチャンバ3)の場合、ドライエッチング処理を正常に実行できない状態でも、残留ガス排気処理部55による自動的な残留ガス排気処理を正常に実行できる場合は、残留ガス自動排気機能の正常時である。同様に、搬送室4a(搬送チャンバ)の場合、搬送機構19により基板2の搬送を正常に実行できない状態でも、残留ガス排気処理部54による自動的な残留ガス排気処理を正常に実行できる場合は、残留ガス自動排気機能の正常時である。
二つ目は、作業者が緊急停止スイッチ45を操作してドライエッチング装置1を停止させた場合であるか否かを問わず、ロードロック室6a、搬送室4a、及び処理室3aのうち残留するプロセスガスを排気しようとしているものについて、対応する残留ガス排気処理部53,54,55による自動的な残留ガス排気処理が正常に機能しない場合である。以下、この場合を残留ガス自動排気機能の異常時という。残留ガス自動排気機能の異常時となる原因としては、例えば電源供給の遮断、制御部41の故障、排気バルブ14a〜14cの自動開閉機能の故障(自動バルブ34への給電の有無による開閉の不具合)等の発生がある。なお、残留ガス自動排気機能の異常時であっても、排気ダクト13A,13Bが正常に機能している限り、後に詳述するように手動バルブ33を手動操作して排気バルブ14a〜14c、ダクト排気バルブ24a〜24c、及び大気導入バルブ26a〜26cを操作することで、ロードロック室6a、搬送室4a、及び処理室3aに残留するプロセスガスを排気できる。
前者、つまり残留ガス自動排気機能の正常時は、さらに2種類に分かれる。一つ目は、ロードロック室6a内のカセット(基板2を収容している)を交換する場合である。二つ目は、操作・入力部42により作業者がロードロック室6a、搬送室4a、及び処理室3aを指定し、それに応じて残留ガス排気処理部53,54,55が残留ガス排気処理を実行する場合である。
ロードロック室6a内のカセットを交換するときにドライエッチング装置1により行われる残留ガス排気処理には、第1及び第2モードがある。
第1モードでは、カセット内の全ての基板2についてドライエッチング処理が終わるとロードロック室6aについて残留ガス排気処理が自動で行われる。残留ガス排気が完了して扉5を開けられる状態(ロック解除)になると、その旨が報知部44等により作業者に対して報知される。その後、作業者が扉5を開けてロードロック室6aのカセットを交換する。
第2モードでは、カセット内の全ての基板2についてドライエッチング処理が終わるとその旨が報知部44等により作業者に対して報知される。その後、作業者が操作・入力部42で指示すると残留ガス排気処理が実行される。残留ガス排気が完了して扉5を開けられる状態(ロック解除)になると、その旨が報知部44等により作業者に対して報知される。その後、作業者が扉5を開けてロードロック室6aのカセットを交換する。
このように第1モードが扉5のロック解除後にドライエッチング装置1の動作が停止して作業者が報知されるのに対し、第2モードはロードロック室6aがまだ真空状態の段階でドライエッチング装置1の動作が停止して作業者が報知される。第1モードと第2モードの切り換えは操作・入力部42により設定可能であり、ドライエッチング装置1はその設定に応じて第1及び第2モードのいずれかで動作する。
次に、ロードロック室6aを例に、残留ガス自動排気機能の正常時にプロセスガスを排気する処理を説明する。以下の説明は、ロードロック室6a内のカセットを交換する場合と、操作・入力部42により作業者がロードロック室6aの残留ガス排気を指定した場合の両方に共通している。
制御部41の残留ガス排気処理部53は、排気バルブ14a、ダクト排気バルブ24a、大気導入バルブ26a、及び窒素ガス導入バルブ29aの開閉を制御することで、ロードロック室6aに残留しているプロセスガスを排気する。
残留ガス排気処理部53が実行する処理を図4に示す。この図において排気バルブ14a、ダクト排気バルブ24a、及び大気導入バルブ26aの開閉は自動バルブ34のソレノイド34dに対する給電と非給電の切り換えにより実行される。
まず、窒素ガス導入バルブ29aが開弁され、窒素ガス源28から窒素ガス経路27d,27aを通ってロードロック室6aに窒素ガスが導入される(ステップS4−1)。次に、窒素ガス導入バルブ29aが閉弁され、窒素ガス源28からロードロック室6aへの窒素ガスの導入が停止される(ステップS4−2)。その後、排気バルブ14aが開弁され、ロードロック室6a内のガス(プロセスガスと窒素ガスを含む)がドライポンプ12aによる吸引で排気される(ステップS4−3)。具体的には、ロードロック室6a内のガスは排気経路11aからドライポンプ12aを経て排気ダクト13Aに排気される。この際に、排気ダクト13Aが備える除害手段57により排気されるガスを無害化する処理がなされる。次に、排気バルブ14aが閉弁され、ロードロック室6a内のガスの排気が停止される(ステップS4−4)。
ステップS4−1〜S4−4が所定回数繰り返される。すなわち、窒素ガス導入バルブ29aの開弁による窒素ガス源28からロードロック室6aへの窒素ガスの導入と排気バルブ14aの開弁によるドライポンプ12aでのロードロック室6aの強制的な排気とが所定回数繰り返される。言い換えれば、ロードロック室6a内のガスを窒素ガス源28から供給される窒素ガスに置換するパージ操作が繰り返される。
ステップS4−1〜S4−4が所定回数繰り返された後、大気導入バルブ26aが開弁され、大気経路25aを通ってロードロック室6aに大気が導入される(ステップS4−5)。次に、大気導入バルブ26aが閉弁され、ロードロック室6aへの大気の導入が停止される(ステップS4−6)。その後、排気バルブ14aが開弁され、ロードロック室6a内のガスがドライポンプ12aによる吸引で排気される(ステップS4−7)。具体的には、ロードロック室6a内のガスは排気経路11aからドライポンプ12aを経て排気ダクト13Aに排気される。この際に、排気ダクト13Aが備える除害手段57により排気されるガスを無害化する処理がなされる。次に、排気バルブ14aが閉弁され、ロードロック室6a内のガスの排気が停止される(ステップS4−8)。
ステップS4−5〜S4−8が所定回数繰り返される。すなわち大気導入バルブ26aの開弁によるロードロック室6aへの大気の導入と排気バルブ14aの開弁によるドライポンプ12aでのロードロック室6a内の強制的な排気とが所定回数繰り返される。言い換えれば、ロードロック室6a内のガスを大気で置換するパージ操作が繰り返される。
ステップS4−5〜S4−8が所定回数繰り返された後、大気導入バルブ26aが開弁され(ステップS4−9)、ダクト排気バルブ24aも開弁される(ステップS4−10)。大気導入バルブ26aとダクト排気バルブ24aの開弁によりロードロック室6aは排気経路11aとダクト排気経路22aの両方を介して大気に連通し、ロードロック室6a内の圧力は概ね大気圧に戻る。
次に、ガス検出器23でロードロック室6a内のガスに残留しているプロセスガス(残留ガス)の濃度が検出される(S4−11)。検出された残留ガスの濃度が基準値以下であれば(ステップS4−12)、ロック装置21による扉5のロックが解除され(ステップS4−13)、扉5の開放が可能となる(ステップS4−14)。一方、検出された残留ガスの濃度が基準値を上回る場合(ステップS4−12)、ロードロック室6a内のガスを窒素ガスに置換するパージ操作(ステップS4−1〜S4−4)と、ロードロック室6a内のガスを大気で置換する操作(ステップS4−5〜S4−8)が再度繰り返される。なお、ガス検出器23で検出された残留ガスの濃度が基準値を上回る場合、ロードロック室6a内のガスを窒素ガスに置換するパージ操作(ステップS4−1〜S4−4)と、ロードロック室6a内のガスを大気で置換する操作(ステップS4−5〜S4−8)のいずれか一方のみを繰り返してもよい。
窒素ガス源28の窒素ガスの導入とドライポンプ12aによる強制的な排気とが所定回数繰り返され、つまりロードロック室6a内のガスを窒素ガスに置換する操作が繰り返される(ステップS4−1〜S4−4)。この窒素ガスによる置換に続いて、大気の導入とドライポンプ12aにより強制的な排気とが所定回数繰り返され、つまりロードロック室6a内のガスを大気で置換する操作が繰り返される。このように、窒素ガスにより置換とそれに続く大気による置換とを実行している。また、窒素ガスや大気による置換の際にロードロック室6a内のガスを排気経路11cに設けたドライポンプ12で確実に排気している。つまり、ロードロック室6aに接続された排気経路22c(排気ダクト13Bに接続されている)を使用しても工場備え付けの排気装置で排気可能であるが、ドライポンプ12aによる吸引で排気経路11c(排気ダクト13Aに接続されている)を経て排気を行うことで、ロードロック室6a内の残留ガスを効率的かつ確実に排気している。なお、ドライポンプ12aで排気されるロードロック室6a内の残留ガスは除害手段57で無害化されるので有害なガスが排気ダクト13A経由で外部に排出されてしまうことはない。以上により、ロードロック室6aが外部に対して密閉された状態を維持しつつ、ロードロック室6aに残留しているプロセスガスを確実に排気できる。その結果、大気導入バルブ26aダクト排気バルブ24aの両方を開弁してロードロック室6a内を大気圧に戻すまでに、扉5の開放時の安全性を確保できる。
ガス検出器23で検出されるロードロック室6a内の残留ガスの濃度が基準値以下に低下しない限り、ロードロック室6aの扉5はロック機構21によりロックされた状態を維持して開放できない(ステップS4−12)。その結果、扉5の開放時の安全性をさらに高めることができる。
搬送室4aについては、制御部41の残留ガス排気処理部54が図4の処理を実行し、ドライエッチング装置1が停止した後も残留するプロセスガスを排気する。この場合、残留ガス排気処理部54は、排気バルブ14b、ダクト排気バルブ24b、大気導入バルブ26b、及び窒素ガス導入バルブ29bの開閉を制御する。同様に、プラズマ処理室3aについては、制御部41の残留ガス排気処理部55が図4の処理を実行し、ドライエッチング装置1が停止した後も残留するプロセスガスを排気する。この場合、残留ガス排気処理部55は、排気バルブ14c、ダクト排気バルブ24c、大気導入バルブ26c、及び窒素ガス導入バルブ29cの開閉を制御する。
次に、ロードロック室6aを例に、残留ガスの自動排気機能の異常時に、残留するプロセスガスを排気する処理を説明する。なお、排気ダクト13A,13Bの排気装置を含め工場設備自体は正常に稼動している。この場合、排気バルブ14a、ダクト排気バルブ24a、大気導入バルブ26aが手動操作される。これらの排気バルブ14a、ダクト排気バルブ24a、及び大気導入バルブ26bは、前述したようにレバー33dを操作して手動バルブ33を位置A,A’のいずれかに設定することで開閉される。つまり排気バルブ14a、ダクト排気バルブ24a、及び大気導入バルブ26bは、手動バルブ33が位置Aであれば閉弁して位置A’であれば開弁する。
この場合のロードロック室6aの排気の処理手順を図5に示す。まず、大気導入バルブ26aを手動で開弁して大気経路25aを介して大気をロードロック室6aに導入する(ステップS5−1)。大気導入バルブ26aの手動開弁は、大気導入バルブ26a用の手動バルブ33のレバー33aを操作することで行われる。また、大気導入バルブ26aを開弁状態で維持して大気をロードロック室6aに導入しつつ、排気バルブ14aを手動で開弁する(ステップS5−2)。排気バルブ14aを開弁するとドライポンプ12aは停止しているが排気ダクト13Aの排気装置によってロードロック室6a内のガスが排気経路11cから排気ダクト13Aを経て排気される。その結果、ロードロック室6a内のガスが大気で置換される。このロードロック室6a内のガスを大気で置換する所帯を所定時間継続させる(ステップS5−3)。排気バルブ14aの手動開弁は、排気バルブ14a用の手動バルブ33のレバー33aを操作することで行われる。
所定時間経過後、排気バルブ14aを手動で閉弁する(ステップS5−4)。排気バルブ14aの手動閉弁は、排気バルブ14a用の手動バルブ33のレバー33aを操作することで行われる。次に、ダクト排気バルブ24aを手動で開弁する(ステップS5−5)。ダクト排気バルブ24aの手動開弁は、ダクト排気バルブ24a用の手動バルブ33のレバー33aを操作することで行われる。ダクト排気バルブ24aを開弁すると、ロードロック室6a内のガスは排気ダクト13Bの排気装置によりダクト排気経路22aから排気ダクト23Bを経て排気される。
次に、ガス検出器23でロードロック室6a内の残留ガスの濃度が検出される(S5−6)。検出された残留ガスの濃度が基準値以下であれば(ステップS5−7)、ロック装置21による扉5のロックが解除され(ステップS5−8)、扉5の開放が可能となる(ステップS5−9)。一方、検出された残留ガスの濃度が基準値を上回る場合(ステップS5−7)、ステップS5−1〜S5−6の操作を再度繰り返される。ガス検出器23の検出値は例えば表示部43に表示される。作業者は表示部43の表示からガス検出器23の検出値が基準値を上回ることを確認してステップS5−1〜S5−6の操作手順を繰り返すことができる。
以上のように、残留ガス自動排気機能の異常時には、大気導入バルブ29aを手動で開弁することでロードロック室6a内に大気が導入される。また、排気バルブ14aを手動で開弁することでロードロック室6aが強制的に排気される。つまり、ロードロック室6a内のガスが大気に置換され、この状態が予め定められた時間継続する。この大気による置換によって、ロードロック室6aが外部に対して密閉された状態を維持しつつ、最小限の機器(この例では大気導入バルブ29a、排気バルブ14a、及び排気バルブ14a)で効果的にチャンバ内に残留しているプラズマ処理のためのガスを排出でき、チャンバ開放時の安全性を確保できる。
また、ガス検出器23で検出されるロードロック室6a内の残留ガスの濃度が基準値以下に低下しない限り、ロードロック室6aの扉5はロック機構21によりロックされた状態を維持して開放できない(ステップS5−8)。その結果、扉5の開放時の安全性をさらに高めることができる。
搬送室4aについても、図5の操作手順を実行することで、ドライエッチング装置1が非常停止した後に、残留するプロセスガスを手動で排気できる。この場合、排気バルブ14b、ダクト排気バルブ24b、大気導入バルブ26bが手動操作される。また、処理室3aについても、図5の操作手順を実行することで、ドライエッチング装置1が非常停止した後に、残留するプロセスガスを手動で排気できる。この場合、排気バルブ14c、ダクト排気バルブ24c、大気導入バルブ26cが手動操作される。
本発明は前記実施形態に限定されず、以下に例示的に列挙するように種々の変形が可能である。
排気バルブ14a〜14c、ダクト排気バルブ24a〜24c、大気導入バルブ26a〜26c、及び窒素導入バルブ29a〜29cの具体的な機構は、同一又は同等の機能を実現できる限り特に限定されない。また、排気経路11a〜11c、真空排気経路17、ダクト排気経路22a〜22d、及び窒素ガス経路27a〜27dの具体的な構成も同一又は同等の機能を実現できる限り特に限定されない。
パージのための不活性ガスは、窒素ガス(窒素ガス源28)に限定されず、プロセスガスの種類に応じたものを使用すればよい。
本発明はドライエッチング装置に限定されずCVD装置等の他のプラズマ処理装置にも適用できる。
1 ドライエッチング装置
2 基板
3 プロセスチャンバ
3a 処理室
3b 排気室
4 搬送チャンバ
4a 搬送室
5 扉
6 ロードロックチャンバ
6a ロードロック室
6b 連通口
7a,7b ケートバルブ
8 プロセスガス供給部
9 プラズマ発生手段
11a,11b,11c 排気経路
12a,12b ドライポンプ
13A,13B 排気ダクト
14a,14b,14c 排気バルブ
15 圧力調整バルブ
16 高真空ポンプ
17 真空排気経路
18 真空排気バルブ
19 搬送機構
21 ロック装置
22a,22b,22c,22d ダクト排気経路
23 ガス検出器
24a,24b,24c ダクト排気バルブ
25a,25b,25c 大気経路
26a,26b,26c 大気導入バルブ
27a,27b,27c,27d 窒素ガス経路
28 窒素ガス源
29a,29,29c 窒素ガス導入バルブ
31 制御エア経路
32 サイレンサ
33 手動バルブ
33a,33b,33c ポート
33d レバー
34 自動バルブ
35 圧縮空気源
36 手動バルブ開閉状態検出センサ
41 制御部
42 操作・入力部
43 表示部
44 報知部
45 緊急停止スイッチ
51 搬送処理部
52 プロセス処理部
53,54,55 残留ガス排気処理部
56 装置起動処理部
57 除害手段

Claims (5)

  1. 開閉可能なチャンバを備えるプラズマ処理装置であって、
    前記チャンバと第1の排気設備とを接続すると共に排気のためのポンプと常閉の第1の排気バルブとが介設された第1の排気経路と、
    前記チャンバと第2の排気設備とを接続すると共に常閉の第2の排気バルブが介設された第2の排気経路と、
    前記チャンバを大気と連通させると共に常閉の大気導入バルブが介設された大気経路と、
    前記チャンバと不活性ガス源とを接続すると共に常閉の不活性ガス導入バルブが介設された不活性ガス経路と、
    前記第1の排気バルブ、前記第2の排気バルブ、前記大気導入バルブ、前記不活性ガス導入バルブ、前記不活性ガス源、及び前記ポンプを制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、前記チャンバが外部に対して密閉された状態を維持しつつ、
    前記不活性ガスバルブの開弁による前記不活性ガス源から前記チャンバへの前記不活性ガスの導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返し、
    前記大気導入バルブの開弁による前記チャンバへの大気の導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返した後、
    前記大気導入バルブと前記第2の排気バルブの両方を開弁する残留ガス排気処理部を備える、プラズマ処理装置。
  2. 前記チャンバを閉鎖状態でロックする解除可能なロック機構と、
    前記第2の排気経路により排気されるガスの濃度を検出するガス検出器と
    をさらに備え、
    前記残留ガス排気処理部は、前記大気導入バルブと前記第2の排気バルブの両方を開弁した後、前記ガス検出器の前記ガスの濃度の検出値を予め定められた基準値と比較し、前記検出値が前記基準値以下であれば前記ロック機構によるロックを解除する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第1の排気バルブ、前記第2の排気バルブ、及び前記大気導入バルブはそれぞれ手動開閉機構を備える、請求項1又は請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 開閉可能なチャンバと、前記チャンバと第1の排気設備とを接続すると共に排気のためのポンプと常閉の第1の排気バルブとが介設された第1の排気経路と、前記チャンバと第2の排気設備とを接続すると共に常閉の第2の排気バルブが介設された第2の排気経路と、前記チャンバを大気と連通させると共に常閉の大気導入バルブが介設された大気経路と、前記チャンバと不活性ガス源とを接続すると共に常閉の不活性ガス導入バルブが介設された不活性ガス経路とを備えるプラズマ処理装置における残留ガスの排気方法であって、
    前記チャンバが外部に対して密閉された状態を維持しつつ実行される、
    前記不活性ガスバルブの開弁による前記不活性ガス源から前記チャンバへの前記不活性ガスの導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返す第1ステップと、
    前記大気導入バルブの開弁による前記チャンバへの大気の導入と、それに続く前記第1の排気バルブの開弁による前記ポンプでの前記チャンバの排気とを予め定められた回数繰り返す第2ステップと、
    前記第1ステップと前記第2ステップの後、前記大気導入バルブと前記第の排気バルブの両方を開弁する第3ステップとを含む、残留ガスの排気方法。
  5. 前記チャンバを閉鎖状態でロックする解除可能なロック機構と、前記第2の排気経路より排気されるガスの濃度を検出するガス検出器とをさらに設け、
    前記第3ステップ中に、前記ガス検出器の前記ガスの濃度の検出値を予め定められた基準値と比較し、前記検出値が前記基準値以下であれば前記ロック機構によるロックを解除する、請求項4に記載の残留ガスの排気方法。
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