JP5569914B2 - シクロデキストリンポリマーを用いた残留性有機汚染物質の選択固着方法 - Google Patents

シクロデキストリンポリマーを用いた残留性有機汚染物質の選択固着方法 Download PDF

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Description

本発明は、水溶性のシクロデキストリンを水不溶性に改良したシクロデキストリンポリマーを利用して、残留性有機汚染物質を選択的に固着除去する方法に関する。シクロデキストリンポリマーとして、シクロデキストリンと有機二塩基酸とを縮合させて得られた縮合ポリマー、あるいはシクロデキストリンと有機二塩基酸とを縮合させて得られた縮合ポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類、またはフェノール類をエステル化させることにより得ることができるポリマーを用いることができる。
本発明者らは、これまで、各種シクロデキストリンポリマーを用いて、ハロゲン化芳香族化合物を選択的に固着除去する方法を提案してきた。ここで「ハロゲン化芳香族化合物」とは、芳香族化合物にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素が1以上置換した化合物全般を指すが、これらの化合物は、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」の中において指定された「残留性有機汚染物質」(Persistent Organic Pollutants:以下「POPs」と称する。)に該当する化合物の一部でもある。POPsとは、自然に分解されにくく生物濃縮によって人体や生態系に影響を及ぼしうる物質のことであり、環境中で分解しにくく(残留性)、食物連鎖により生物の体内に蓄積しやすく(生物蓄積性)、長距離を移動して極地などに蓄積しやすく(長距離移動性)、ヒトを含む生物の健康に有害である(有毒性)という性質を有する。POPsに指定された物質として表1に示す物質が挙げられる。
表中、アルドリン、クロルデン、ディルドリン、エンドリン、ヘプタクロル、ヘキサクロロベンゼン、マイレックス、トキサフェン、DDT、PCDD、PCDF、およびPCBは、環境問題に関する「世界行動計画」及び同計画への各国のコミットメントを示す「ワシントン宣言」において「特に早急な対応が必要であると考えられる12のPOPs」であるとして、これらの物質の減少に向け、排出を規制するために法的拘束力のある国際的な枠組みを確立することに向けて行動することが規定されている。現在は対象物質が12種類から9種類が追加されて、21種類となり、次いで2011年に再度1種類が追加され、上記22種類が登録されている。今後も対象物質が追加されていくことが大いに予想され、候補物質として、デクロランプラス、ポリ塩化ナフタレン(PCN)等が挙げられている。
上記の通り、POPsの性質として、難分解性(環境中で分解しにくい)、高蓄積性(生物の体内に濃縮しやすい)、長距離移動性(大気流、海流などにより長距離を移動して極地などに蓄積しやすい)、毒性(人の健康や生態系に対して有毒性がある)が挙げられるが、それ故にPOPsは、様々なところで未処理のまま放置されている。例えば、PCBは、トランスやコンデンサの中に大量の未処理油が残ったままである。また、PCBで汚染された土壌も各地で多数報告されており、現状では効果的な処理技術が確立されていない為、放置されている。
上に説明したとおり、本発明者らはこれまでに各種のシクロデキストリンポリマーを用いたハロゲン化芳香族化合物の選択固着方法に着目し、種々の技術開発を行ってきた(特許文献1、特許文献2、特許文献3等)。
シクロデキストリンとは、6個、7個、または8個のグルコースが環状に結合した環状オリゴ糖のことであり、それぞれα−、β−またはγ−シクロデキストリンと称される。シクロデキストリンは、その環状空孔内に種々の化合物を包接する性質を有している。この性質により、シクロデキストリンに疎水性の物質を包接させて水に溶解させたり、あるいは各種吸着・分離の操作等に用いたりすることができる。しかしながらシクロデキストリンは水溶性が高いため、有機溶媒中での用途は限られている。そこでシクロデキストリンを水不溶性にする試みが種々行われてきた。
シクロデキストリンを水不溶性にする試みとして、高分子化する方法が挙げられ、これまでにクロロメチルポリスチレンにシクロデキストリン誘導体を反応させたものや、水不溶性高分子化合物にシクロデキストリンを固定化させたものが古くから知られている。またシクロデキストリンをエピクロロヒドリンで架橋させて高分子化合物としたものもよく知られている。
特許文献1は、シクロデキストリンとテレフタル酸とを反応させ、高分子化することを開示している。特許文献1では、シクロデキストリンと二塩化テレフタロイルとを縮合させて、末端が二塩化テレフタロイル由来のカルボキシル基であるシクロデキストリンポリマーを製造する方法、シクロデキストリンとテレフタル酸ジメチルとを縮合させて、末端がテレフタル酸ジメチル由来のメチルエステルであるシクロデキストリンポリマーを製造する方法、ならびにシクロデキストリンと各種有機二塩基酸とを縮合させて架橋化シクロデキストリンポリマーを製造する方法についてそれぞれ開示している。特許文献1の実施例には、このように製造されたシクロデキストリンポリマーを用いて、モノクロロビフェニル、トリクロロビフェニル等のポリクロロビフェニル類(以下、「PCB類」と称する。)を含むハロゲン化芳香族化合物を選択的に固着することができることが開示されている。
特許文献2は、シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とを縮合させたポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させた、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーの製造について開示する。特許文献2の実施例には、このようなポリマーを用いて、PCB類を含むハロゲン化芳香族化合物を選択的に固着することができることが開示されている。
特許文献3は、β−シクロデキストリンと有機二塩基酸とを縮合させて得たポリマーを含有する選択固着剤について開示する。特許文献3の実施例には、このようなポリマーを用いて、PCB類を含むハロゲン化芳香族化合物を選択的に固着することができることが開示されている。
これらの特許文献に記載されたシクロデキストリンポリマー類は、ハロゲン化芳香族化合物を効果的に固着することができることがわかっているが、これらのシクロデキストリンポリマー類をPOPsの選択固着に応用することができないか、検討した。本発明者らは鋭意検討の結果、POPsを含有する液体物質あるいはPOPsが付着した固体物質を、特定の低極性有機溶剤(特に炭化水素系溶剤またはフッ素系溶剤等)を用いて洗浄、あるいは抽出してPOPsを特定の低極性有機溶剤に移行させた後、シクロデキストリンポリマー類にPOPsを固着させると非常に効果的にPOPsを除去することができることを見出した。
特許第4836087号 WO2011/102346号 特開2010−247083号
本発明は、シクロデキストリンポリマーを利用して、液体媒体あるいは固体物質に含有または付着しているPOPsを選択的に固着し、効率的にこれを除去する方法を提供する。
本発明の態様は、以下の通りである:
[1]残留性有機汚染物質を含有する液体媒体または残留性有機汚染物質の付着した固体物質を低極性有機溶剤で洗浄し、次いで
シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とが縮合したポリマーであって、場合により該ポリマーの末端にアルキル基、またはアリール基を有していても良いシクロデキストリンポリマーと、該洗浄に用いた低極性有機溶剤とを接触させて、残留性有機汚染物質を該シクロデキストリンポリマーに選択的に固着させる、方法。
[2]低極性有機溶剤が、ノルマルヘキサン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、ノルマルウンデカン、ノルマルドデカン、ノルマルトリデカン、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群より選択される炭化水素系溶剤、フルオロアルカンおよびフルオロエーテルからなる群より選択されるフッ素系溶剤、およびこれらの2以上の混合溶剤から選択される、[1]に記載の方法。
[3]有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物が、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸またはこれらのハロゲン化物から選択される、[1]または[2]に記載の方法。
[4]アルキル基が、炭素数1〜20を有するアルキル基から選択され、アリール基が、ベンジル基、置換ベンジル基、フェニル基または置換フェニル基から選択される、[1]〜は[3]のいずれか1項に記載の方法。
[5]液体媒体が、水、有機液体、絶縁油、機械油、熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料及びインキ及びこれらの混合物からなる群から選択される、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の方法。
本発明を詳細に説明する。本発明の一の態様は、残留性有機汚染物質を含有する液体媒体または残留性有機汚染物質の付着した固体物質を低極性有機溶剤で洗浄し、次いでシクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とが縮合したポリマーであって、場合により該ポリマーの末端にアルキル基、またはアリール基を有していても良いシクロデキストリンポリマーと、該洗浄に用いた低極性有機溶剤とを接触させて、残留性有機汚染物質を該シクロデキストリンポリマーに選択的に固着させる、方法である。
本発明の方法で選択的に固着・除去すべき残留性有機汚染物質(POPs)とは、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(2004年5月17日発効、2012年1月現在、150か国及び欧州連合(EU)が署名、日本国を含む176か国およびEUが締結)の附属書A、附属書Bならびに附属書Cに掲載された物質である。POPsは2012年7月現在、上記表1に列記された22種類の物質を含む。POPsは今後増加することが予想されるが、今後新たに指定される可能性のある物質も、本発明の方法で固着・除去すべき残留性有機汚染物質に含まれる。
本発明において「液体媒体」とは、POPsが含有されている可能性のある液体状の物質であればいかなるものでもこれに含まれる。POPsが含有されている可能性が高い液体媒体として例えば、水、有機液体、絶縁油、機械油、熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料及びインキ及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明において「固体物質」とは、POPsが付着している可能性のある固体状の物質であればいかなるものでもこれに含まれる。POPsが付着している可能性が高い固体物質として例えば、金属類、紙類、木材類、繊維類、樹脂類、プラスチック類の他、これらを含む土壌、建材、繊維製品、衣類、樹脂またはプラスチック製品、電気電子部品等、あらゆる固体物質が挙げられる。
本発明の方法に用いる低極性有機溶剤とは、有機溶剤のうち比較的極性の低いものを意味する。低極性有機溶剤の例として、ノルマルヘキサン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、ノルマルウンデカン、ノルマルドデカン、ノルマルトリデカン、シクロヘキサン、およびメチルシクロヘキサンからなる群より選択される炭化水素系溶剤、フルオロアルカンおよびフルオロエーテルからなる群より選択されるフッ素系溶剤、およびこれらの2以上の混合溶剤が挙げられる。特に本発明の方法において、低極性有機溶剤として常温・常圧で液体である炭化水素系溶剤を使用することが好ましい。ここでフッ素系溶剤とは、一般にフルオロアルカンあるいはフルオロエーテルとして知られている、1個または複数個のフッ素により置換された線状、分岐状または環状のアルカン類あるいはエーテル類を含み、例として、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(HFC−c−447ef)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン(HFC−43−10mee)、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン(HFC−52−13p)、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,8,8,8−ヘキサデカフルオロオクタン(HFC−76−13sf)、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロ−4−メトキシブタン(異性体を含む)(HFE−449s−c)、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロ−4−エトキシブタン(異性体を含む)(HFE−569sf−c)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ペンタン(HFE−64−13)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)ペンタン(HFE−77−12)、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン(HFE−347pc−f)等から選択することができる。
本発明の方法においては、まず、POPsを含有する液体媒体またはPOPsの付着した固体物質を低極性有機溶剤で洗浄する。「洗浄する」とは、POPsを含有する液体媒体またはPOPsの付着した固体物質と低極性有機溶剤とを接触させて、液体媒体に含有されていたPOPsまたは固体物質に付着していたPOPsを液体媒体または固体物質から低極性有機溶剤へと移行させることを意味する。POPsを低極性有機溶剤に移行させることができる方法としては、POPsを含有する液体媒体と低極性有機溶剤とを用いた抽出分離処理、POPsが付着した固体物質と低極性有機溶剤とを混合し攪拌する方法、あるいはPOPsが付着した固体物質に低極性有機溶剤をかける等の方法が挙げられるが、要するに、POPsが低極性有機溶剤と接触し、液体媒体または固体物質を離れて低極性有機溶剤に移行することができるような方法であればいかなる手段を執っても良い。
次に本発明の方法で使用するシクロデキストリンポリマーを説明する。
シクロデキストリンとは、数分子のD-グルコースがα(1→4)グルコシド結合によって結合し、環状構造をとった環状オリゴ糖の一種であり、結合するD−グルコースの数に応じてα−(6個)、β−(7個)及びγ−シクロデキストリン(8個)が存在する。シクロデキストリンは環状構造の外側にヒドロキシ基を有しているため水溶性が高いが、空孔内部には疎水性分子を包接することが可能になっている。
有機二塩基酸とは、例えば、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪酸等を意図しており、有機二塩基酸ハロゲン化物とは、これら酸のハロゲン化物である。これらの化合物は、前記のシクロデキストリン分子中の水酸基と反応して逐次縮合し、縮合ポリマーを形成することができる。このような有機二塩基酸および有機二塩基酸ハロゲン化物として、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸およびこれらの塩化物、臭化物ならびにヨウ化物等が挙げられ、本発明では特にテレフタル酸またはテレフタル酸ジクロライド(二塩化テレフタロイル)を用いることが好適である。
シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とが縮合したポリマーは、それ自体POPsを選択的に固着することができる。さらにシクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とを縮合させて縮合ポリマーを得る反応の最後にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させて末端にアルキル基またはアリール基を導入したシクロデキストリンポリマーも、POPsを固着することができる。本発明の方法に使用するシクロデキストリンポリマーの代表的な例として、例えば
または
の構造を有するポリマーが挙げられる。化1はシクロデキストリンとテレフタル酸とが縮合したポリマーである。この式において、シクロデキストリンの部分は、円錐台形で表されており、有機二塩基酸としてテレフタル酸(二塩化テレフタロイル)が用いられている。シクロデキストリン中の水酸基と有機二塩基酸とがエステル結合により交互に結合し、網目状の構造を形成している。そしてポリマーの末端はテレフタル酸に由来するカルボキシル基である。化2はシクロデキストリンとテレフタル酸とが縮合したポリマーの末端にメチル基を導入したポリマーである。この式において、シクロデキストリンの部分は、円錐台形で表されており、有機二塩基酸としてテレフタル酸(二塩化テレフタロイル)が用いられている。シクロデキストリン中の水酸基と有機二塩基酸とがエステル結合により交互に結合し、網目状の構造を形成している。そしてポリマーの末端は、メタノールと反応させた結果として、メチル基でキャップされている。このように、縮合反応の終了時にメタノールを反応させると、末端基は−COOCHとなるが、その他のアルコール、アリールアルコール等を反応させることにより、炭素数1〜10を有するアルキル基、あるいはベンジル基、置換ベンジル基、フェニル基、または置換フェニル基から選択されるアリール基を導入することもできる。
シクロデキストリンには多数の水酸基が存在するが、縮合に関与する置換基は−CHOHの部分であり、このような基はα−シクロデキストリンの場合6個、β−シクロデキストリンの場合7個、そしてγ−シクロデキストリンの場合8個分子内に存在する。得られる縮合ポリマーは、シクロデキストリンと有機二塩基酸とが交互に線状に縮合したもののほか、架橋構造や3次元網目構造である場合もある。
先に説明した、POPsを洗浄するのに用いた低極性有機溶剤と、上記のシクロデキストリンポリマーとを接触させると、低極性有機溶剤に溶解しているPOPsがシクロデキストリンポリマー中の主に環状部分に固着され、POPsを含有していない低極性有機溶剤を得ることができる。
本発明の方法の特徴は、液体媒体に含有されたPOPsあるいは固体物質に付着したPOPsを、低極性有機溶剤を用いて洗浄する点にある。POPsは低極性有機溶剤に非常に良く溶解する性質を有するので、液体媒体に含有されたPOPsあるいは固体物質に付着したPOPsはほぼ完全に低極性有機溶剤に移行させることができる。そして該洗浄に用いた、POPsを含有する低極性有機溶剤をシクロデキストリンポリマーと接触させると、低極性有機溶剤に溶解していたPOPsがシクロデキストリンポリマーに固着され、POPsを含まない低極性有機溶剤を得ることができる。液体媒体に含有されていたPOPsや固体物質に付着していたPOPsを最終的にシクロデキストリンポリマーに移行させるのに、低極性有機溶剤を用いることが非常に効果的である理由は今のところ正確にはわからない。低極性有機溶剤として特に炭化水素系溶剤を使用すると、非常に効率よくPOPsを除去することができることがわかっているが、本発明者らは、炭化水素系溶剤がPOPsの良溶媒であること、さらに炭化水素系溶剤が、シクロデキストリンポリマー中のシクロデキストリン環状部分とPOPsとが効果的に接触するような構造をとらせることができる何らかの性質を有する溶媒であるためではないかと推察している。本発明の方法により、微量のPOPsが含まれているために移動を制限され放置されている液体媒体や、少量のPOPsが付着しているために焼却することができない固体物質からPOPsを除去することができるので、POPsが除去された液体媒体や固体物質を常法により焼却、廃棄することが可能となる。また、液体媒体または固体物質から低極性有機溶剤に移行したPOPsをシクロデキストリンポリマーに固着させれば、液体媒体や固体物質に含有または付着していたときよりも大幅に嵩が減るため、保管および管理コストを減じることが可能となる。
本発明の方法に用いるシクロデキストリンポリマーは、例えば特許文献1〜3に記載された方法で得ることができる。例として、市販のγ−シクロデキストリン(以下、「γ−CD」と称する。)と二塩化テレフタロイルとを縮合させたポリマーの末端をメチル基で処理したポリマー(以下、「テレフタル酸γ−CD−メチル高分子」あるいは「TPGCDM高分子」と称する。)の合成方法を示す:
まずγ−CDを有機溶媒(例えばピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、1−メチルイミダゾール等)に溶解させる。γ−CDの有機溶媒中の濃度は5〜20重量%であることが好ましい。一方、用意したγ−CDの4〜12倍量(mol)の二塩化テレフタロイルを有機溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、キシレン、ジメチルホルムアミド、トルエン等)に、濃度10〜40重量%で溶解させ、これを先に用意したγ−CD溶液に滴下し、激しく撹拌する。γ−CDと二塩化テレフタロイルとの縮合反応が進行するにつれ、熱が発生するので、γ−CD溶液を氷浴などで冷却しながら滴下を行うのが好ましい。好ましくは反応容器内の温度は約0〜20℃の範囲を維持するようにする。滴下後、反応容器内の温度を約40〜70℃の範囲まで上げて、攪拌する。次に、反応容器内温度を若干下げて約60〜65℃にし、次いでここにγ−CDに対して30〜80重量%の量の、アルコール類(好ましくは炭素数1〜10を有する脂肪族アルコール類)、アリールアルコール類(好ましくはベンジルアルコールまたは置換ベンジルアルコール)、またはフェノール類(好ましくはフェノールまたは置換フェノール類)を、添加する。例えば、アルコール類としてメタノールを加えた場合は、約1〜24時間撹拌を続けることができる。こうして、メチル基でエンドキャップされたシクロデキストリンポリマーの結晶が析出するので、析出した結晶を濾取し、水およびアセトンで洗浄して、本発明の方法に使用するシクロデキストリンポリマー(テレフタル酸γ−CD−メチル高分子)を得ることができる。得られるポリマーの同定は赤外吸収により行うことができ、形態等の観察は電子顕微鏡で行うことができる。
次に、POPsが付着した固体物質からPOPsを除去する方法の例を具体的に説明する。まずPOPsであるポリクロロビフェニル類(PCB類)で汚染された固体物質(たとえばガラスビーズ)を低極性有機溶剤であるイソオクタンに入れ、よく攪拌する。この混合物をしばらく静置した後デカントして、POPsが溶解したイソオクタンを得る。この操作により付着していたPOPsが除去されたガラスビーズを得ることができる。次いで、POPsが溶解したイソオクタンに、シクロデキストリンポリマーを投入して攪拌するか、あるいはシクロデキストリンポリマーを充填したカラムにPOPsが溶解したイソオクタンを通過させる等の方法により、POPsが溶解したイソオクタンとシクロデキストリンポリマーとを接触させる。この接触の際に、イソオクタンに溶解しているPOPsがシクロデキストリンポリマー中の主にシクロデキストリン環状部分と相互作用しここに包接されるため、POPsはイソオクタンからシクロデキストリンポリマーに移行することになる。こうしてPOPsを含有しないイソオクタンを得ることができる。
本発明の方法を実施することにより、POPsが微量溶解しているために移動を制限されたり放置されたりしていた大量の液体媒体から、POPsをシクロデキストリンポリマーに移行させることができるため、大量の液体媒体を通常の方法により廃棄することができる。同様にわずかな量のPOPsが付着しているために保管せざるを得なかった繊維製品等から、POPsをシクロデキストリンポリマーに移行させることができるため、これを通常の方法により焼却処分することが可能となる。
[合成例1]
γ−シクロデキストリンと二塩化テレフタロイルとを縮合させたポリマーの末端をメチル基で処理したポリマー(以下、「テレフタル酸γ−CD−メチル高分子」あるいは「TPGCDM高分子」と称する。)の合成
滴下ロート、風船付き三方コック、活栓及び攪拌棒(攪拌機によって攪拌)の付いた1lの4つ口セパラブルフラスコに、乾燥γ−CD(50g、0.039mol、含水量1%以下、純正化学工業)と特級ピリジン(660mL、和光純薬工業)を入れて室温で1時間攪拌した。フラスコを氷浴につけた後、特級テトラヒドロフラン(220mL、和光純薬工業)に溶解した二塩化テレフタロイル(78.3g,0.39mol、東京化成工業)を1時間かけて滴下した。滴下後、氷浴を外し、湯浴(70℃)により内温70℃で3時間攪拌した。反応終了後、内温を65℃まで下げて、1級メタノール(100mL 、純正化学工業)を加え、2時間攪拌した。結晶を吸引濾過した後、得られた結晶を水(400mL×3)、1級アセトン(400mL×1、純正化学工業)の順で洗浄し、得られた固体を120℃で終夜真空乾燥した。105gのテレフタル酸-γ-CD-メチル高分子(以下、TPGCDMと略す)が得られた。IR (KBr) 3448,1719,1277,1105,1018,732 cm-1
[実施例1]
TPGCDM高分子によるPOPsの選択固着性の検証
シクロデキストリンポリマーによってPOPsであるPCBを固着することができるかどうか検証した。
エンプティーリザーバー(容量1mL、内径5.7mm×長さ57m、ジーエルサイエンス社)に、フィルター(ポリエチレンフィルター、直径5.7mm×厚さ1mm、孔径20μm、ジーエルサイエンス社)を設置した。このフィルターの上に合成例1で合成したTPGCDM高分子100mgを充填し、上部をもう一枚のフィルターを設置し、TPGCDM高分子を挟み込んだ。この上にPCB混合物([表2]および[表3]に記載された66種類のPCB化合物の混合物)を溶解したイソオクタン(関東化学、2,2,4−トリメチルペンタン、濃度7.5ppm)20μLを投入し、TPGCDM高分子に染み込ませた。次いでこの上に純粋なイソオクタンを投入してシリンジを押して圧をかけ、TBGCDM高分子の下部から4mLのイソオクタンを回収した。回収したイソオクタン中のPCBをガスクロマトグラフィーを用いて測定したところ、PCBは検出されなかった。
[実施例2〜11]
TPGCDM高分子によるPOPsの選択固着性の検証
実施例1の方法に従い、シクロデキストリンポリマーによって種々のPOPsを固着することができるかどうか検証した。実施例2〜11で用いたPOPsならびにイソオクタン中の濃度を[表4]に示す。なお、実施例10および11で用いたポリ塩化ナフタリン(以下、「PCN」と称する。)は、PCBと同様多数の構造異性体(75種類)が存在する化合物であり、今のところPOPsとはされていないが、PCBと同様の残留性および有毒性等が指摘されている化合物であるため、本発明の方法により固着できるかどうかを検証した。
なお、表中のKC−500は、和光純薬工業社製ポリクロロビフェニルである。実施例2〜11から回収されたイソオクタン中のPOPsをガスクロマトグラフィーを用いて測定したところ、POPsは検出されなかった。
[実施例12〜24]
イソオクタン以外の有機溶媒を用いた場合の検証
実施例1において純粋なイソオクタンを用いる代わりに、[表5]に記載された低極性有機溶剤を用いて有機溶剤を回収した以外は実施例1と同様の実験を行った。
なお、表中の各有機溶剤は以下の通りである:
NSクリーン:JX日鉱日石エネルギー社製NSクリーン200P
Novec7300:3M社製フッ素エーテル系の溶剤(CCF(OCH)C、沸点98℃、引火点なし)
Novec7600:3M社製フッ素エーテル系の溶剤(CHFCH(CH)OCHF、沸点131℃、引火点なし)
実施例12〜24から回収された各有機溶媒中のPCBをガスクロマトグラフィーを用いて測定したところ、PCBは検出されなかった。
[比較例1〜16]
実施例1において純粋なイソオクタンを用いる代わりに、[表6]に記載された有機溶剤を用いて有機溶剤を回収した以外は実施例1と同様の実験を行った。
なお、比較例16で用いたTPBCDM高分子(β−シクロデキストリンと二塩化テレフタロイルとを縮合させたポリマーの末端をメチル基で処理したポリマー(「テレフタル酸β−CD−メチル高分子」)は以下の方法で合成したものである:
[合成例2]
滴下ロート、風船付き三方コック、活栓及び攪拌棒(攪拌機によって攪拌)の付いた1 Lの四つ口セパラブルフラスコに、乾燥β-シクロデキストリン(以下、β-CDと略す、50 g、0.044mol、含水量1%以下、純正化学)と特級ピリジン(660mL、和光純薬工業)を入れて室温で1時間攪拌した。フラスコを氷浴につけた後、特級テトラヒドロフラン(230mL、和光純薬工業)に溶解した二塩化テレフタロイル(89.4g、0.44mol、東京化成工業)を1時間かけて滴下した。滴下後、氷浴を外し、湯浴(70℃)により内温70℃で4時間攪拌した。反応終了後、内温を65℃まで下げて、1級メタノール(35.6mL、0.88mmol、純正化学)を加え、4時間攪拌した。結晶を吸引濾過した後、得られた結晶を1級メタノール(400mL×2、純正化学)、水(400mL×3)、1級アセトン(400mL×2、純正化学)の順で洗浄し、得られた固体を120℃で終夜真空乾燥した。98.7gのTPBCDM高分子が得られた。IR (KBr): 3448, 1718, 1277, 1105, 1018, 731 cm-1
[実施例25]
PCBで汚染された砂利からのPCBの除去
砂利(スドー社、熱帯魚・金魚の砂、10g)にPCBを7.5ppmの濃度で溶解させたイソオクタン5g(PCBは、実施例1に使用したPCB混合物を使用)を加え、PCBで汚染された砂利のモデルを作成した。このモデル砂利に純粋なイソオクタン(10mL)を加えよく攪拌し静置したあと、濾過を行ってモデル砂利とPCB汚染イソオクタンを分離した。このPCB汚染イソオクタン中のPCB濃度を質量分析測定により測定し、PCB汚染イソオクタン中に含まれているPCBの量を見積もったところ、最初に用いた5gのイソオクタン中に存在していたPCB量とほぼ一致することがわかった。すなわち、純粋なイソオクタンによる洗浄工程で、砂利中のPCBはほぼ完全に除去できたことがわかった。一方、エンプティーリザーバー(容量1mL、内径5.7mm×長さ57m、ジーエルサイエンス社)に、フィルター(ポリエチレンフィルター、直径5.7mm×厚さ1mm、孔径20μm、ジーエルサイエンス社)を設置した。このフィルターの上に構成例1でTPGCDM高分子100mgを充填し、上部をもう一枚のフィルターを設置し、TPGCDM高分子を挟み込んだ。この上にPCB汚染イソオクタン4.5mLを投入し、TPGCDM高分子に染み込ませた。次いでこの上に純粋なイソオクタンを投入してTBGCDM高分子の下部から4mLのイソオクタンを回収した。回収したイソオクタン中のPCBをガスクロマトグラフィーを用いて測定したところ、PCBは検出されなかった。
[実施例26]
PCBで汚染されたガラスビーズからのPCBの除去
ガラスビーズ(ダイソー社、10g)にPCBを7.5ppmの濃度で溶解させたイソオクタン5g(PCBは実施例1に使用したPCB混合物を使用)を加え、PCBで汚染されたガラスビーズのモデルを作成した。このモデルガラスビーズを用いて、実施例25と同様にTPGCDM高分子と接触させる処理を行った。最終的に回収したイソオクタン中のPCBをガスクロマトグラフィーを用いて測定したところ、PCBは検出されなかった。
[実施例27]
PCBで汚染されたステンレスピースからのPCBの除去
ステンレスピース(SUS304、10mm×20mm)にPCBを7.5ppmの濃度で溶解させたイソオクタン5g(PCBは実施例1で使用したPCB混合物を使用)を塗布し、PCBで汚染されたステンレスピースのモデルを作成した。このモデルステンレスピースをイソオクタン(10mL)に浸漬した。その後、実施例25と同様にTPGCDM高分子と接触させる処理を行った。最終的に回収したイソオクタン中のPCBをガスクロマトグラフィーを用いて測定したところ、PCBは検出されなかった。

Claims (4)

  1. 残留性有機汚染物質を含有する液体媒体または残留性有機汚染物質の付着した固体物質をノルマルヘキサン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、ノルマルウンデカン、ノルマルドデカン、ノルマルトリデカン、ノルマルテトラデカン、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群より選択される炭化水素系溶剤およびこれらの2以上の混合溶剤からなる群より選択される溶剤で洗浄し、次いで
    シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とが縮合したポリマーであって、場合により該ポリマーの末端にアルキル基、またはアリール基を有していても良いシクロデキストリンポリマーと、該洗浄後の溶剤とを接触させて、残留性有機汚染物質を該シクロデキストリンポリマーに選択的に固着させる、方法。
  2. 有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物が、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸またはこれらのハロゲン化物から選択される、請求項に記載の方法。
  3. アルキル基が、炭素数1〜10を有するアルキル基から選択され、アリール基が、ベンジル基、置換ベンジル基、フェニル基または置換フェニル基から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 液体媒体が、水、有機液体、絶縁油、機械油、熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料及びインキ及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
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